JP2001507587A - トルクと捩り角度を表示する手段を持つ手術器具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 手術器具（１２）は外科用インプラント内にねじ込むためのまたは人体骨組織内にねじタップによりねじを切るためのツールを含む。またツールに含まれている電気モータ、例えば直流モータ（１）に電力を供給しかつその速度を制御するための装置（２）が含まれている。検出部材（７，８）がツールのトルクに応じた信号（ｉ１）をスクリーン（１０）を持つコンピユータ装置（９）を含む表示部材に送る。スクリーンに表示されるのは捩り角度位置に関するトルクを示す曲線である。この方式で表示された曲線（単数または複数）はインプラントのまたは骨組織の品質を評価するための基礎を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】 トルクと捩り角度を表示する手段を持つ手術器具 技術分野 本発明は、特に手術用インプラント内にねじ込むためのまたは人体骨組織内に ねじタップでねじを切るためのツールを含む手術器具に関する。またツール内に 含まれる電気モータに電力を供給しその速度を制御するための装置、及び検出及 び表示部材が含まれており、この検出部材はツールのトルクと捩り角度に応じた 信号を表示部材に送る。表示部材は組み合わされた表示及びメモリー部材を持つ コンピュータ装置、例えばマイクロプロセッサを含む。この表示及びメモリー部 材はそれぞれツールによって作り出されるねじ込みまたはねじ切りに基づくトル ク曲線を表示し記憶する。この曲線は捩り角度の関数としてのトルクを示す。こ の場合表示部材はコンピュータスクリーン、ＶＤＵ等を含む形式のものであるこ とができる。この発明はまた上記手術器具が含まれる配置に関する。 先行技術 例えばＰＣＴ公開公報ＷＯ ９５／２０１４６から、ねじ込みツールで、電気 モータに電力を供給するための装置を用いることは既に知られている。電気モー タの電流供給回路に増幅器が接続されており、この増幅器はアナログ／ディジタ ル変換器に続いている。この変換器は順にＶＤＵを持つコンピュータ装置に接続 されている。人体の種々の骨質を調査し、これらの骨質の統計を作成すること自 体も既に知られている。この場合、それそれの骨／骨組織に貫入する特定のツー ルの能力を検出し、この貫入能力を骨質に関連づけることも可能である。インプ ラント、歯科用ブリッジ構造体等を使用する歯科作業に関連してねじ込み及びね じ切りのためにトルク制御ツールを用いることもまた知られている。異なる年齢 の異なる人間に対して骨質の異なる評価もそれ自体知られている。 本発明の記述 技術課題 進歩した歯科作業を実行する外科医、歯科医及び同等者を助けるための有効手 段に対する要求がある。例えば、ねじを切りねじを固定するとき、外科医または 同等者は実行される作業の完全な管理をなさねばならない。対象のインプラント 及び歯科用構造体は最適に適用されねばならない。この最適適用は個々の各場合 の骨組織の品質に大きく依存する。この品質は通常外観検査からは全く明らかで ない。これまでは良好な結果は専門技術と経験に関連していた。本発明は大きな 精度で、例えば骨質、ねじ材料の強度等を指示することによりこの問題を解決す る。 統計及び他の情報を作成するとき、簡単な方式で、骨質、患者のタイプ、年齢 、構造のタイプ、インプラント適用等に関して実行されるそれそれの作業を実証 することができることが重要である。この発明はこの問題もまた解決する。 対象のツールの操作機能が簡単で良く証明された機能と構成要素設計を与えら れることができることがまた重要である。この発明はこれらの問題もまた解決す る。この発明は捩り角度が知られているという事実を用いる。 解決 主としてこの発明による手術器具を特徴づけるものと考えられる特徴は、検出 部材（単数または複数）がツールのトルクと角度位置に応じた信号を、表示部材 の他にメモリー部材を有するコンピュータ装置を含む表示部材に、送ること、及 び表示部材がこの場合インプラント／骨組織の品質を評価するための基礎を形成 するトルク／捩り角度曲線を表示するように配置されていることである。 一実施例において、電力を供給しかつ速度を制御するための装置が本質的に一 定の回転速度または既知の可変回転速度を電気モータに提供するように配置され ている。 トルク／捩り角度曲線により、ねじ材料が良好な品質のものであるかどうか、 そして対象の弾性限界を越えていないことをチェックすることもまた可能である 。前記の記憶部材（単数）／記憶部材（複数）は種々のねじ込み及び／またはね じ切りの場合に関連づけることのできる一つまたはそれ以上のトルク曲線を記憶 するように配置されている。 一実施例において、検出部材は増幅器及びこの下流に接続された、検出部材の 信号を対応するデータ信号に変換する、アナログ／ディジタル変換器を含む。前 記データ信号は低域フィルタの助けにより表示部材のスクリーン上にヒストグラ ムとして示される。その各カラムは急速変動またはリップルが作成を妨げないよ うにトルクの多数の平均値に対応する。 この発明による配置は、検出部材がツールにより作り出されるトルク（単数ま たは複数）を検出し、これを捩り角度位置（単数または複数）に関連づけること 、及び表示部材（単数または複数）が捩り角度位置の関数としてのトルク変動を 示す曲線を表示するように配置されていること、及び表示部材（単数または複数 ）が一つまたはそれ以上の記憶部材を含みまたはそれに接続されていることによ り本質的に特徴づけられる。更なる特徴は配置がまた骨質、骨質の統計等のため の評価システムを含むこと、及び前記記憶部材（単数または複数）が一つまたは それ以上のトルク／捩り角度曲線を記憶するように配置されていることである。 記憶された曲線は更にそれらが評価システムに伝達されることができるように配 置されている。 好ましい実施例において、取り出し可能な記憶部材が記憶部材として用いられ る。この記憶部材はここではデータを装荷することのできるカード（クレジット カード、電子ウオレットカード（wallet card）等を参照）の形を持つことがで きる。一人またはそれ以上の患者のためのそれそれの曲線形態は対象のカード中 に供給される。データ情報が装荷された後に、カードは評価システム内での使用 のために、すなわち挿入のために取り出されることができる。 利点 手術器具中への上記機能の形成に加えて冷却、速度制御、回転制御の方向、ト ルク制御等のための設備を与えることにより、外科医または同等者のための非常 に魅力的な技術支援器具が得られる。 図面の説明 現在提案されるこの発明による手術器具及び配置が添付図面に関して以下に述 べられるであろう。図面において、 図１は、基本的な回路図での、このツールの電気モータの機能、その電力と速 度制御、電気モータのトルク／捩り角度曲線のための検出部材、及び対象の曲線 （単数または複数）のための表示部材と記憶部材を示し、 図２は、正面からの、手術器具の例を示し、 図３は、基本的な回路図での、トルク／捩り角度曲線のデータを装荷されるこ とのできるカードのための入力機能を示し、 図４は、平面図での、評価システムを示し、 図５は、基本的な回路図での、ツールの対象の電気モータのための速度制御を 示し、そして 図５ａは、基本的な回路図での、速度制御とマグネットとホール素子（Hall e lements）とコンピュータに結合された計算器によるローターの捩り角度の情報 を示す。 詳細な実施例 図１において、電気モータは１によって表される。モータはそれ自身知られた タイプのもので、開放市場でStork ＡＢによって販売されているブラシレスＥＣ ０３２タイプのものであることができる。組み合わされた電力及び速度制御装 置は２によって示されている。この装置は特に、モータのトルクとは独立して一 定回転速度をモータ１に提供することができるように配置されている。これに代 えて、またはこれに追加して、ローターのホール素子とマグネットの助けにより 公知の方式で捩り角度を測定することができる。このモータの電流供給回路３に 配置されているのは、好ましくは抵抗器の形の要素４である。既知の形式の増幅 器７が抵抗器を横切る接点５，６に接続されている。増幅器の出力７ａはアナグ グ／デイジタル変換器８に接続されており、この変換器の出力８ａはコンピュー タ装置９、例えばマイクロプロセッサに接続されている。コンピュータ装置は記 憶部材１０と例えばＶＤＵの形の表示スクリーン１１を含む。 モータ１は既知の方式でギヤーを含み、上記に従って一定の回転速度でまたは 各瞬間に既知のローター位置１を持って回転する。抵抗器を通る供給電流はｉ１ で示される。増幅器は抵抗器を横切る電圧Ｖを検出し、変化に応じた電流ｉ１／ 電圧Ｖ１をアナログ／ディジタル変換器に送り、変換器はこの検出に応じたパル ス列ｉ２を作り出す。コンピュータ装置９は前記パルス列を受ける。 この方式で、インプラントにねじを切るときまたはねじを歯構造中にねじ込む ときに、抵抗器を横切る電圧降下がリアルタイムで前記表示器に表示される。モ ータ電流は電圧降下に比例し、電流は逆に伝達されたトルクに比例するので、ト ルクの直接的表示が得られる。トルクは時間の関数として表示器に示される。デ ータ（ｉ２）はアナログ曲線（捩り角度の関数としてのトルク）として示される 。この曲線は低域フィルタリングを受け、従って急速な変動または電気リップル は見られないであろう。曲線上に重なった小さな不規則性からなる前記リップル はギヤーボックスとモータコミュテーションの不規則性に起因する。 図２は手術器具１２の全体を示す。器具の表示器（すなわち上記によるコンピ ュータスクリーン）は１３によって示される。器具は種々の機能（上記参照）の ためのキーボード／指示パネル１４を有する。ツールは１５により示され、ツー ルへの接続は１６によって示される。上記による記憶部材はここでは１０’で表 されている。記憶部材はデータを装荷することのできるクレジットカード（電子 ウォレット参照）として設計されている。カードは既知の方式でカード読み取り 装置１７中に挿入されかつそこから取り出すことができる。カードは集積回路１ ０ａを有し、これは既知の方式でデータ、すなわちこの場合はツール位置（角度 ）の関数としてのトルクデータ、を提供される。 図において、スクリーン１３に二つのトルク曲線１８，１９が示されており、 これらの曲線の各々は顎／骨組織内のインプラントのねじ切りまたはねじ込みを 表している。曲線は回転の位置／捩り角度の関数としてのモーメントＭを示す。 トルク値が高い程せん断力が高く、このせん断力は骨質に関連させられる。 カード10は図３で側面から示されており、そこでは装荷部材／回路は２０，２ １により示されている。母線結線は２２により示され、上記によるマイクロプロ セッサ（ＣＰＵ）は９’により示され、この母線結線２２に接続されている。母 線結線に接続されたターミナル２３も含むことができ、このターミナル２３にト ルク曲線を補助するデータ、例えば日付、患者のタイプ、年齢等の形のデータ、 を入力することが可能である。パルス列ｉ２’は母線結線に接続されたアダプタ ー回路２４を経て受けられる。また組み合わされた固定メモリ２５及び装荷可 能なメモリ１０’，１０ａ’のためのアダプター部材２６も含まれている。要素 ２５と２６はまた母線結線に接続されている。 図４によれば、カード／メモリ１０'''が評価システム上または内の既知のタ イプのカード読み取り器２７中に導入されることができる。統計、骨質の評価等 が評価システム内で実行されかつ収集されることができる。これについての情報 は出力２９，３０で得られる。 図５において、モータ１’のための電力供給と速度制御の組み合わされた装置 （例えばホール素子−マグネット−計算器−コンピュータの形の（上記２参照） ）が３１で示されている。位置指示フィードバックが３２で示され、上記による 抵抗器が４’により示されている。回転速度はホール素子で測定される。 速度制御とローター１ａの角度位置の情報が例えばモータのローター上のマグ ネット１ｂ及びマグネットの位置を検出する三つのホール素子１ｃを用いること により得られる。ホール素子はフィードバック回路３３を経て計算器回路３４に 結合され、計算器回路は逆にコンピュータに結合されている。例えば、制御回路 ＭＭＣ−ＥＣＯ５０（StorkＡＢ）が計算器回路に結合される。モータは例えば ＥＣＯ３２（StorkＡＢ）である。 この発明は例として上に示された実施例に限定されず、添付の特許請求の範囲 及び発明の概念の範囲内で改変されることができる。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 1. 外科用インプラント内にねじ込むためのまたは骨組織内にねじタップによ りねじを切るためのツール（１５）、電力を供給し電気モータ（１）の速度を制 御するためのこのツール内に含まれた装置（２）、及び検出及び表示部材（それ ぞれ７，８及び９，１１）を含む手術器具（１２）において、検出部材がツール のトルクと角度位置（単数または複数）に応じた信号（ｉ２）を表示部材の他に メモリ部材を含むコンピュータ装置（９）、例えばマイクロプロセッサ、を含む 表示部材に送ること、そしてこの場合表示部材が骨組織の品質を評価するための 基礎を形成するトルク／捩り角度曲線を表示するように配置されていることを特 徴とする手術器具。 2. 電力を供給し速度を制御するための装置が電気モータに本質的に一定の回 転速度または既知の可変回転速度を提供するように配置されていることを特徴と する請求の範囲１に記載の手術器具。 3. 記憶部材（１０）が種々のねじ込み及び／またはねじ切りの場合に関連づ けられる一つまたはそれ以上のトルク／捩り角度曲線（１３，１８）を記憶する ように配置されていることを特徴とする請求の範囲１または２に記載の手術器具 。 4. 検出部材が増幅器（７）と、この下流に接続されている検出部材の信号（ ｉ１）を対応するデータ信号（ｉ２）に変換するＡ／Ｄ変換器（８）を含むこと 、そして前記データ信号が表示部材のスクリーン（１１）上にヒストグラムとし て示されること、ここでヒストグラムの各カラムは急速な変動またはリップルが 見られないように捩り角度位置に応じたトルクの多数の平均値に対応しているこ とを特徴とする請求の範囲１，２または３に記載の手術器具（１２）。 5. 電気モータのローターの位置／回転位置の速度制御と情報がマグネット、 ホール素子、計算器及び前記コンピュータによって実行されることを特徴とする 請求の範囲１〜４のいずれかに記載の手術器具。 6. 電気モータ（直流モータ）とそのモータのためのまたはそのモータ上の電 力及び速度制御を持つ手術器具を含む配置において、検出部材（７，８）が捩り 角度位置（単数または複数）に関連させてツール（１５）によって作り出された トルク（単数または複数）を検出すること、表示部材（単数または複数）が角度 位置の関数としてのトルク変動を示すトルク／捩り角度曲線（１３，１８）を表 示するように配置されていること、表示部材が一つまたはそれ以上の記憶部材（ １０”）を含みまたはそれに接続されていること、この配置がまた骨質、骨質の 統計等のための評価システム（２８）を含むこと、前記記憶部材（単数）／記憶 部材（複数）（１０’）が一つまたはそれ以上のトルク／捩り角度曲線（１３， １８）を記憶するように配置されていること、そして記憶された曲線が評価シス テムに伝達されることができるように配置されていることを特徴とする配置。 7. 記憶部材がデータを装荷することができるカード（１０”）を持って配置 されることができ、このカード中に一人またはそれ以上の患者のための曲線形態 （単数または複数）（１３，１８）が供給されることができること、そしてデー タ情報が装荷された後にカードが評価システムでの使用（挿入）のために取り出 されることができることを特徴とする請求の範囲６に記載の配置。