JP2001506214A

JP2001506214A - 巻き管またはボビンを心棒に沿って押しずらして取り出すための取出し装置

Info

Publication number: JP2001506214A
Application number: JP53359898A
Authority: JP
Inventors: ヤシュケクレメンス
Original assignee: Barmag AG
Current assignee: Oerlikon Barmag AG
Priority date: 1996-12-20
Filing date: 1997-11-25
Publication date: 2001-05-15
Also published as: TW459076B; CN1211961A; US6047915A; KR19990082425A; CN1082022C; EP0888243A1; WO1998028218A1; EP0888243B1; DE59707788D1

Abstract

(57)【要約】巻取り装置（１）の巻取り心棒（４）からボビン（７）を取り出すために、シリンダ（８）内で圧力媒体による負荷によって往復運動可能なピストンを有する取出し装置が提案される。ピストンはマグネットピストンとして形成されていて、このマグネットピストンの極性は、シフトユニット（９）に結合された少なくとも１つの磁石の極性とは逆向きに設定されている。シフトユニット（９）はほぼシリンダ（８）に沿って移動可能である。

Description

【発明の詳細な説明】巻き管またはボビンを心棒に沿って押しずらして取り出すための取出し装置本発明の対象は、請求項１の上位概念部に記載の形式の、巻き管またはボビンを心棒に沿って押しずらして取り出すための取出し装置に関する。繊維、特に化学繊維は、巻取り装置、つまりワインダによって巻き取られる。このためには巻取り装置が少なくとも１つの巻取り心棒を有しており、この巻取り心棒には少なくとも１つの巻き管が配置され、そしてこの巻き管に繊維が巻き取られる。巻取り過程の後に、ボビンは心棒からボビン搬送装置へ引き渡される。このようなボビン搬送装置はドッファとも呼ばれる。ボビン搬送装置は巻取り装置の正面に沿って移動可能である。ボビン搬送装置は、巻成された満管のボビンを有する巻取り心棒が位置する高さに、受取り心棒を有している。この受取り心棒はこの位置で巻取り心棒もしくは巻取りスピンドルと整合する。巻取り心棒に存在する満管のボビンは取出し装置によって巻取り心棒から押しずらされて、ボビン搬送装置の受取り心棒に引き渡される。巻取り装置の１つの巻取り心棒には複数のボビンを同時に巻き取ることができる。取出し過程の間、巻取り心棒に位置する全てのボビンが、取出し装置によって押しずらされて、ボビン搬送装置の受取り心棒に引き渡される。巻取り装置の１つの巻取り心棒から複数の満管ボビンを取り出すためには、取出し装置が、巻取り心棒に対してほぼ平行に移動可能となるシフトユニットを有している。このシフトユニットは巻取り装置の機械側の端面で、繊維が巻き取られてボビンを形成している巻き管に背後から係合して、この巻き管を巻取り心棒から押しずらして受け取り心棒へ引き渡す。同様にして、空の巻き管を巻取り心棒に被せ嵌めることもできる。巻取り装置のためのこのような取出し装置は、たとえば欧州特許第０３７４５３６号明細書およびドイツ連邦共和国特許第２４３８３６３号明細書に基づき公知である。シフトユニットを操作するためには、取出し装置がピストンシリンダユニットを有している。このピストンシリンダユニットのピストンはシフトユニットと連結されている。ピストンの運動はこの場合、シフトユニットに伝達される。公知の取出し装置では、ピストンがピストンロッドを介してシフトユニットに結合されている。ピストンシリンダユニットを圧力媒体で適宜に負荷することにより、シフトユニットの運動が得られる。シフトユニットの移動距離は少なくとも巻取り心棒の長さに相当しているので、１つの巻取り心棒に位置するボビンは確実にかつ信頼性良くボビン搬送装置の受取り心棒へ引き渡される。したがって、公知の取出し装置では、ピストンが摺動されるシリンダの長さが、巻取り心棒の長さにほぼ相当している。シフトユニットが巻取り心棒に対してほぼ平行に移動させられることを考えると、この公知の取出し装置は巻取り装置の長さに大きな影響を与えている。したがって、巻取り装置のために相応する所要スペースが必要となる。上記公知先行技術から出発して、本発明の課題は公知の取出し装置を改良して、コンパクトでかつスペース節約型の構造を有する取出し装置を提供することである。本発明の別の目的は、取出し装置を備えた巻取り装置であって、しかもコンパクトな構造を有する巻取り装置を提供することである。この目的は、請求項１の特徴部に記載の取出し装置もしくは請求項１３の特徴部に記載の巻取り装置により達成される。請求項２〜請求項１２ならびに請求項１４〜請求項１８には、本発明による取出し装置および巻取り装置の有利な改良形が記載されている。巻き管またはボビンを心棒、特に巻き取り装置の巻取り心棒に沿って押しずらして取り出すための本発明による取出し装置は、シリンダ内で圧力媒体による負荷によって往復運動可能なピストンを有している。このピストンは、このピストンに対応する運動を実施するシフトユニットと連結されている。本発明による取出し装置は、ピストンがマグネットピストンとして形成されていて、しかもこのマグネットピストンの極性が、シフトユニットに結合された少なくとも１つの磁石の極性とは逆向きに設定されている点ですぐれている。シフトユニットは、ほぼシリンダに沿って摺動可能である。本発明による取出し装置の構成では、公知先行技術においてピストンをシフトユニットに結合しているピストンロッドが不要にされる。これにより、取出し装置のコンパクトな構造が達成される。なぜならば、取出し装置の長さが、ほぼ規定の摺動距離に相当しているからである。本発明による取出し装置の別の利点は、マグネットピストンとシフトユニットとの磁気結合に基づき、場合によっては生じるピストンシリンダユニットのシール問題が最小限に抑えられる点に認められる。本発明による取出し装置の有利な構成では、シフトユニットが、直接にシリンダに沿って摺動可能である。この改良形には、シフトユニットの付加的な案内装置を不要にすることができるという利点がある。ピストンが案内されるシリンダが、比較的大きな表面粗さを有する規格構成部品である場合には、案内装置を設けて、この案内装置に沿ってシフトユニットを案内することが有利になり得る。表面粗さは高い摩擦損失を招く恐れがあり、これにより取出し装置が、比較的高い圧力で運転されなければならなくなる。シリンダの外周が比較的大きく形成されている場合にも、案内装置を設けることが有利になり得る。シリンダは必ずしも円形の外側輪郭を有している必要はない。多角形の輪郭も可能である。しかし、シリンダは円形の横断面を有するように形成されるほうが有利である。この場合、シリンダを１つの管によって形成することができる。シフトユニットがスライド式に案内されると有利である。スライド式の案内には、移動抵抗やシフトユニットの摩耗が最小限に抑えられるという利点がある。本発明のさらに別の有利な構成では、シフトユニットが、少なくとも１つのストッパに当接可能である。このストッパはシリンダの少なくとも一方の端部もしくは案内装置の少なくとも一方の端部に配置されていると有利である。これにより、シフトユニットは、このシフトユニットが案内されるシリンダまたは案内装置から進出することができなくなる。このような構成の別の利点は、位置決め可能なストッパにより取出し装置をシフトユニットの種々異なる移動距離にも適合させることができる点に認められ得る。シフトユニットとピストンとの間の磁気結合は電磁石または永久磁石によって行うことができる。マグネットピストンとシフトユニットとの磁気結合が永久磁石によって達成されるような取出し装置の構成が有利である。このような構成には、電気的な導線や電磁コイルを不要にすることができるという利点がある。したがって、マグネットピストンが、少なくとも１つの板状の永久磁石を有することが提案される。シフトユニットは少なくとも１つの環状の永久磁石を有していると有利である。これらの永久磁石は軸方向に向けられた磁化により形成されると有利である。このような構成には、ピストンが円形に形成されている場合に相対回動防止手段を使用しなくて済むという利点がある。永久磁石の半径方向に向けられた磁化は、ピストンが非回転対称的に形成されている場合に使用されると有利である。マグネットピストンを形成するために複数の磁石が使用される場合には、磁束を位置調整する目的で、それぞれ互いに隣接した２つの磁石の間に各１つの磁気プレートが配置されていることが提案される。シフトユニットも同様の構成を有していてよい。これによって、磁力伝達を増大させることができる。したがって、取出し装置のこのような構成は、１つの巻取り心棒から複数のボビンを取り出すために使用されると有利である。本発明のさらに別の有利な構成では、シフトユニットが支持体と、該支持体に結合されたフォーク状のシフタとを有しており、前記支持体にシフトユニットの少なくとも１つの磁石が結合されている。シフトユニットの少なくともシフタが、所定の軸線を中心にして旋回可能に形成されていると有利である。この場合、この軸線はシリンダ自体によって形成されるか、またはシリンダに対して平行に延びる軸線によって形成され得る。取出し装置のこのような構成は、たとえば欧州特許第０３７４５３６号明細書に記載されているような複数の巻取り心棒を備えた巻取り装置のために特に適している。フォーク状のシフタは、このシフタが捕捉位置にもたらされるように旋回可能であり、この場合、この捕捉位置で１つの巻取り心棒がフォーク状のシフタと係合させられ、かつシフタが巻取りタレットの回転運動に基づき巻取り心棒によって連行される。その結果、この巻取り心棒は、ボビン交換過程が行われかつ空管が巻取り心棒に被せ嵌められる位置に到達する。その後に、引き続き巻取りタレットが回転させられると、シフタは変位位置にまで旋回させられるので、巻取り心棒は巻取りタレットの回転によってのみ、シフタとの係合状態から解除される。本発明による取出し装置は戻しユニットを有していると有利である。この戻しユニットにより、少なくともシフタが取出し位置から捕捉位置へもたらされるようになる。この戻しユニットは、少なくともシフタに作用する少なくとも１つのばねによって形成されていると有利である。戻しユニットのこのような構成は、構造的に単純でかつ信頼性良く機能する。このばねが、シフタと支持体とに結合された引張ばねであることが提案される。取出し過程が行われた後に、シフタが心棒、特に巻取り心棒もしくは巻き管との係合状態から解除されると、シフタは緊張された引張ばねによって捕捉位置に引き戻される。本発明のさらに別の有利な構成では、戻しユニットが、位置固定的に配置された圧縮ばねを有していることが提案される。取出し装置のこのような構成は、フォーク状のシフタが巻取りタレットの回転によって巻取り心棒との係合状態から解除されるような巻取り装置と相まって取出し装置が使用される場合に特に有利である。戻しユニットは、ばね力に抗して移動可能な少なくとも１つのストッパ部材を有していると有利である。このストッパ部材はシリンダの長手方向に対して所定の角度で延びる少なくとも１つの面を有しており、この場合、この角度は、少なくともシフタが変位位置から捕捉位置へもたらされるように設定されている。本発明の別の思想では、少なくとも１つの回転可能な巻取り心棒と、請求項１から１２までのいずれか１項記載の取出し装置とを備えた巻取り装置が提案される。これにより、巻取り装置のコンパクトな構造が得られる。巻取り装置は、この巻取り装置が複数の回転可能な巻取り心棒を互いに間隔を置いて有するように形成されていると有利である。このような巻取り装置は、進入する糸を連続的に巻き取るために特に適している。これらの巻取り心棒は所定の案内軌道に沿って可動に配置されていて、巻取り範囲と交換範囲とに交互に運動させられる。巻取り範囲では少なくとも１つの糸が巻き取られて１つのボビンを形成する。交換範囲では、ボビン交換が行われる。すなわち、満管のボビンが巻取り心棒から押し出されて、巻取り部の数に相当する数の空管が巻取り心棒に被せ嵌められる。満管ボビンの取出しを行うことができるようにするためには、シフタが捕捉位置に位置する状態で、シフタに設けられた切欠きが、巻取り心棒の案内軌道に突入し、この場合、交換範囲へ向かって運動させられる巻取り心棒が自動的にシフタと係合する。巻取り装置のこのような構成には、ボビン交換を自動化して実施することができるという利点がある。取出し装置の制御は中央の機械制御装置を介して実施することができる。巻取り装置の特に有利な構成では、巻取り心棒が、回転可能なタレットディスクに配置されている。これにより、駆動されるタレットディスクの回転運動によってシフタを捕捉位置から変位位置へ旋回させることができる。複数の巻取り心棒のうちの１つと、取出し装置との確実な協働を保証するために本発明による巻取り装置のさらに別の有利な構成では、シフトユニットが、シフタが捕捉位置または変位位置に位置した状態で、シフトユニットが作動不能（ｎｉｃｈｔａｋｔｉｖｉｅｒｂａｒ）に出発位置に位置している。巻取り装置は、少なくとも１つの巻取り心棒が、前記シフタと係合可能なシフトブシュを有するように形成されていると有利である。この場合、このシフトブシュは少なくとも１つのボビンの巻き管に当付け可能である。このシフトブシュは巻き管を巻取り心棒から押しずらす。シフトブシュは少なくともシフタの捕捉位置で回動不能に巻取り心棒に配置されていると有利である。本発明による取出し装置および巻取り装置のさらに別の利点および詳細な構成を図面に示した実施例につき詳しく説明する。第１図は巻取り装置および取出し装置の概略図であり、第２図はシフトユニットとマグネットピストンとの断面図であり、第３図はシフトユニットの変化実施例を示す概略図であり、第４図は捕捉位置に位置する取出し装置を備えた巻取り装置を示す概略図であり、第５図は第４図に示した巻取り装置を、取出し装置が取出し位置に位置する状態で示す概略であり、第６図は巻取り装置および取出し装置の別の実施例を示す概略であり、第７図、第８図および第９図は取出し過程の前、取出し過程の間および取出し過程の後の種々の段階を示す概略図であり、第１０図および第１１図はシフトユニットと共に戻しユニットを示す概略である。第１図には巻取り装置１が示されている。この巻取り装置１は機械フレーム２を有している。さらに、巻取り装置１は、互いに間隔を置いて配置された２つの巻取り心棒３，４を有している。両巻取り心棒３，４は機械フレーム２に可動に、しかも片持ち式に配置されている。この場合、巻取り心棒の運動は、たとえばタレットディスク、キャリッジまたはチェーン駆動装置によって行うことができる。両巻取り心棒は回転駆動装置（図示しない）を介して駆動可能である。巻取り心棒は巻取り範囲と交換範囲とに交互に運動させられ、この場合、巻取り範囲では糸が巻き取られてボビンを形成し、交換範囲では完全に巻き上げられた満管のボビンが新しい空管と交換される。第１図には巻取り心棒４が交換範囲で図示されている。巻取り範囲は図示されていない。概略的に図示したように、巻取り心棒３には合計６つの巻き管６が被せられて緊定されている。これらの巻き管６には巻取り部１個所につきそれぞれ１つの糸を巻き取ることができる。符号７で、それぞれ既に完全に巻き取られた満管ボビンが示されている。満管ボビン７は巻取り心棒４に配置されている。満管ボビン７を巻取り心棒４から取り出すためには、取出し装置が設けられている。この取出し装置は、ほぼ管状のシリンダ８を有している。このシリンダ８は巻取り心棒４に対してほぼ平行に延びている。シリンダ８は圧力媒体で負荷されるようになっている。このためには圧力媒体接続部１２が設けられている。この圧力媒体接続部１２からは、管路１３と制御弁１４と別の管路１７とを介して圧力媒体がシリンダ８内に導入可能となる。制御弁１４はシリンダ８の一方の端部に配置されている。管路１７は管路接続部１８を介してシリンダ８の反対の側の他方の端部に接続されている。シリンダ８は両側で圧力媒体、たとえば空気またはオイルで負荷されるようになっている。シリンダ８の内部にはマグネットピストンが配置されている。このマグネットピストンの極性は、シフトユニットに結合された少なくとも１つの磁石の極性とは逆向きに設定されている。シフトユニット９はほぼシリンダ８に沿って移動可能である。第１図には、このシフトユニット９が捕捉位置で示されている。シフタ１１は満管ボビン７の、機械フレーム２に隣接した巻き管６に接触している。シリンダ８が制御弁１４を介して圧力媒体で負荷されると、シフトユニット９はマグネットピストンとの磁気結合によって、巻取り心棒４の自由端部の方向に向かって移動させられる。この移動過程の間、満管ボビン７は巻取り心棒４から取り出されて、ボビン搬送装置の受取り心棒（図示しない）へ引き渡される。第１図には、シフトユニット９の終端位置が破線で示されている。この終端位置では満管ボビン７が巻取り心棒４から取り出されている。シフトユニット９はこの場合、ストッパ１９に当接する。シフトユニット９の戻り運動を行うためには、制御回路１５を介して制御弁１４が制御される。シリンダ８はほぼ無圧状態にさせられ、次いで管路１７と管路接続部１８とを介して圧力媒体で負荷される。シフトユニット９は捕捉位置にまで移動させられ、この場合、この捕捉位置を規定するためにストッパ２０が設けられている。ストッパ２０は機械フレーム２に隣接して配置されている。第２図にはシフトユニット９とシリンダ８とマグネットピストン２１との断面図が示されている。シリンダ８は通路３３を有している。通路３３はほぼ円形の横断面を有している。この通路３３内にはマグネットピストン２１が摺動可能に配置されている。マグネットピストン２１は図示の実施例では板状の３つの磁石２２を有している。これらの磁石２２は永久磁石である。それぞれ互いに隣接した２つの磁石２２の間には、各１つの磁極プレート２３が配置されている。マグネットピストン２１の各端面には各１つのプレート２５が配置されている。マグネットピストン２１の軸方向には結合部材２４が延びており、この結合部材２４は磁石２２と磁極プレート２３とをプレート２５によって緊定して１つのパッケージにまとめている。各プレート２５の環状の縁部は、マグネットピストン２１を通路３３の内周面に対してシールするためにも役立つので、通路３３がシリンダ８のいずれか一方の端部から圧力媒体によって圧力負荷されると、マグネットピストン２１には押圧力が加えられ、これによりマグネットピストン２１は通路３３内で摺動させられる。シフトユニット９は支持体１０を有しており、この支持体１０はほぼ環状に形成されている。支持体１０はシリンダ８の外周面３４に沿ってスライド式に案内されている。第４図から判るように、支持体１０にはアーム３２が結合されている。しかし、第７図に示したようにシフタ１１を直接に支持体１０に結合することも可能である。支持体１０をシリンダ８の外周面３４に沿ってスライド式に案内するためには、支持体１０が貫通開口３１を有しており、この貫通開口３１の横断面はシリンダ８の外径横断面にほぼ一致している。支持体１０には収容部２９が形成されており、この収容部２９には環状の磁石２７を備えたホルダ２６が配置されている。図示の実施例では、磁石２７の数がマグネットピストン２１の磁石２２の数に相当している。各磁石２７の間には対応する環状の磁極プレート２８が配置されている。磁石２７と磁極プレート２８とは、磁石２７がマグネットピストン２１の磁石２２に向かい合って位置するように寸法設定されている。磁石２７の極性はマグネットピストン２１の磁石２２の極性とは逆向きに設定されている。この場合、これらの磁石は軸方向に向けられた磁化を有していてよいので、その場合にはマグネットピストン２１と支持体１０との間に磁気保持力を付与するための半径方向に延びる対極性が存在している。しかしこれらの磁石は、第２図に示したように半径方向に向けられた磁化を有していてもよい。ホルダ２６は、収容部２９内に配置されたブシュ３０によって位置固定されている。第１図および第２図に示した実施例では、シフタ１１がほぼ平らに形成されている。しかし第３図から判るように、択一的にシフタ１１は直角に屈曲させられて形成されていてもよい。シフタ１１の屈曲部はこの場合、ボビンの取出し方向に成形されているので、満管ボビン７が取り出されてボビン搬送装置の受取り心棒に引き渡される際に、この満管ボビン７は確実にかつ信頼性良く受取り心棒に被せ嵌められるようになる。以下に、第４図および第５図につき、巻取り装置と相まってボビンの取出し装置の機能形式を詳細に説明する。概略的に図示した巻取り装置は綾振り装置３６と、糸３５の走行方向で見て綾振り装置３６に後置されたコンタクトローラ３７とを有している。このコンタクトローラ３７は巻取り過程の間、ボビン７に接触する。ボビン７は巻き管６に形成される。巻き管６は巻取り心棒４に被せられて緊定されている。巻取り心棒４は、直径方向で向かい合って位置するように配置された巻取り心棒３と共に、回転可能なタレットディスク５に片持ち式に支承されている。巻取り過程が終了すると、タレットディスク５は矢印方向でタレット軸線３８を中心にして回転させられる。このような巻取り装置の作業形式は、たとえば欧州特許第０３７４５３６号明細書に記載されている。シフトユニット９は捕捉位置に位置している。シフタ１１の自由端部は切欠き３９を有しており、この切欠き３９は巻取り心棒４と係合させられるようになっている。このためには切欠き３９が巻取り心棒４の案内軌道に突入している。切欠き３９の縁部は取出し過程のために満管ボビン７の巻き管６に接触し、これにより、取出し過程中にシフタ１１によって満管ボビン７が損なわれることは回避される。さらに第４図から判るように、シフタ１１はタレットディスク５の回転方向とは逆向きに位置決めされている。シフタ１１は巻取り心棒４；３の長手方向軸線に対してほぼ平行に延びる軸線４１を中心にして旋回可能である。この軸線４１は、支持体１０に結合されたアーム３２に形成されている。シフタ１１の旋回角度はアーム３２に設けられたストッパ（図示しない）と、引張ばね４８の形に形成された戻しユニット４０とによって、捕捉位置の方向で制限される。ボビン７の巻取り過程が終了すると、タレットディスク５は、空の巻き管６を備えた巻取り心棒３が巻取り範囲にもたらされるまで回転させられる。捕獲された糸３５が、巻取り心棒３と共に回転する空の巻き管６に当て付けられるので、糸３５の巻取り過程が行われる。タレットディスク５の回転運動の間、巻取り心棒４が切欠き３９に進入する。シフタ１１は巻取り心棒４によって連行されて、シフタ１１が第５図に示した位置を占めるまでシフタ１１は軸線４１を中心にして旋回させられる。この位置において、戻しユニット４０の引張ばね４８は緊張させられている。シリンダが圧力媒体で負荷されることにより、マグネットピストンとシフトユニットとが運動させられるので、満管ボビン７はシフタ１１によって巻取り心棒４から押しずらされて、ボビン搬送装置（図示しない）の受取り心棒に被せ嵌められる。取出し過程の間、タレットディスク５は引き続き回転することができるので、コンタクトローラ３７と、巻取り心棒３に新たに巻成させたいボビン７との間には、常に所定の押圧力が形成される。タレットディスク５のこの回転により、巻取り心棒４はシフタ１１との係合状態から解除される。シフタ１１は戻しユニット４０の緊張された引張ばね４８によって、第４図に示した捕捉位置にまで引き戻される。シフトユニット９は、既に上で説明したように、シリンダ８に沿って、捕捉位置に対応する位置へ移動させることができる。第６図には、原理的な構造の点で第１図に示した巻取り装置に相当する巻取り装置１が示されている。第６図に示した巻取り装置では、巻取り心棒が、回転可能なタレットディスクに配置されている。第１図に示した巻取り装置と、第６図に示した巻取り装置との同一の構成部分は、同じ符号を備えている。したがって、繰り返しを避けるために、同一の構成部分に関しては詳細な説明を省略する。第６図に示した巻取り装置１は、各巻取り心棒３，４がシフトブシュ４２を有している点で、第１図に示した巻取り装置とは異なっている。シフトブシュ４２は、それぞれ機械フレーム２の範囲で各巻取り心棒３，４に配置されており、この場合、このシフトブシュ４２は各巻取り心棒３，４に対して相対回動不能ではあるが、各巻取り心棒３，４に沿って摺動可能となる。シフトブシュ４２には、取出し装置のシフタ１１が係合可能となる。第６図に示した状態では、シフタ１１が巻取り心棒４のシフトブシュ４２に作用している。シフタ１１はシフトユニット９の支持体１０に結合されている。シリンダ８に摺動可能に配置されたシフトユニット９の構造は、第２図に示した構造に相当しており、この場合、シフタ１１は直接に支持体１０に配置されている。第７図および第８図には、第６図に示した巻取り装置における取出し過程の個々の段階が示されている。この場合、糸３５が巻取り部の綾振り装置３６に進入して、コンタクトローラ３７における変向後に、巻成したいボビンに供給される。第７図には、シフタ１１がタレットディスク５の回転方向とは逆向きに位置決めされた捕捉位置に位置している状態で図示されている。タレットディスク５の回転により、ボビン７を備えた巻取り心棒４はシフタ１１の切欠き３９と係合する。引き続きタレットディスク５がタレット軸線３８を中心にして回転運動を実施することにより、シフタ１１は第８図に示した位置にまでもたらされる。シフタ１１はこのとき、第６図に示したようにシフトブシュ４２に作用する。シフトユニット９をシリンダ８に沿って摺動させることにより、ボビン７は巻取り心棒４から取り出される。この過程の間、巻取り心棒３が巻き取り装置の巻取り範囲に進入する。巻取り心棒３には既にボビン７’が形成されている。取出し過程全体を通じて、シフタ１１はシフトブシュ４２と係合している。第９図から判るように、タレットディスク５を引き続き回転させることにより、シフタ１１はほぼ鉛直な位置からタレットディスク５の回転方向に変位させられる。引き続きタレットディスク５がタレット軸線３８を中心にして回転させられることにより、シフトブシュ４２はシフタ１１の切欠き３９との係合状態から解除される。シフタ１１を、第９図に示した変位位置から、第７図に示した捕捉位置にもたらすためには、戻しユニット４０が設けられている。戻しユニット４０は位置固定的に配置された圧縮ばね４３を有している。この圧縮ばね４３の片端は固定手段（図示しない）を介して保持装置４５に固定されている。圧縮ばね４３の自由端部には、ストッパ部材４４が配置されている。第７図〜第９図に示した戻しユニット４０の機能形式および詳細な構成を第１０図および第１１図につき詳しく説明する。ストッパ部材４４は面４６を有しており、この面４６に沿ってシフタ１１の区分４７が滑動する。面４６はシリンダ８に沿ったシフタ１１の移動方向Ｒに対して所定の角度で傾けられており、この場合、この角度は、シフタ１１が第９図に示した変位位置から第７図に示した捕捉位置へもたらされるように設定されている。面４６は、保持装置４５に結合された圧縮ばね４３によってシフタ１１の移動範囲内にもたらされる。第１０図に示した戻しユニット４０の位置では、圧縮ばね４３が弛緩していて、面４６を備えたストッパ部材４４がシフタ１１の移動範囲に突入している。シフタ１１が面４６に沿って滑動すると、第１に圧縮ばね４３がシフタ１１によって緊縮され、第２にシフタ１１が移動可能なストッパ部材４４によって、第７図に示した捕捉位置にまで旋回させられる。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＤＥ，ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，ＬＵ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＣＮ，ＪＰ，ＫＲ，ＵＳ

Claims

【特許請求の範囲】１．巻き管（６）またはボビン（７，７’）を心棒（３，４）、特に巻き取り装置（１）の巻取り心棒（３，４）に沿って押しずらして取り出すための取出し装置であって、シリンダ（８）内で圧力媒体による負荷によって往復運動可能なピストン（２１）と、該ピストン（２１）に連結されたシフトユニット（９）とが設けられている形式のものにおいて、ピストンがマグネットピストン（２１）として形成されており、該マグネットピストン（２１）の極性が、シフトユニット（９）に結合された少なくとも１つの磁石（２７）の極性とは逆向きに設定されており、シフトユニット（９）が、ほぼシリンダ（８）に沿って摺動可能であることを特徴とする、巻き管またはボビンを心棒に沿って押しずらして取り出すための取出し装置。２．シフトユニット（９）が、直接にシリンダ（８）に沿って摺動可能である、請求項１記載の取出し装置。３．シフトユニット（９）が、シリンダ（８）に対してほぼ平行に延びる案内装置に沿って案内される、請求項１または２記載の取出し装置。４．シフトユニット（９）が、シリンダ（８）の少なくとも一方の端範囲で、ストッパ（１９，２０）に当接可能である、請求項１から３までのいずれか１項記載の取出し装置。５．マグネットピストン（２１）が、少なくとも１つの板状の磁石（２２）を有しており、該磁石（２２）に、シフトユニット（９）に設けられた、環状に形成された磁石（２７）が対応している、請求項１から４までのいずれか１項記載の取出し装置。６．マグネットピストン（２１）とシフトユニット（９）とが、それぞれ相前後して位置する複数の磁石（２２，２７）を有しており、それぞれ軸方向で互いに隣接した２つの磁石の間に磁極プレート（２３，２８）が配置されている、請求項１から５までのいずれか１項記載の取出し装置。７．前記磁石（２２，２７）が、有利には軸方向に向けられた磁化を有する永久磁石として形成されている、請求項６記載の取出し装置。８．シフトユニット（９）が支持体（１０）と、該支持体（１０）に結合されたフォーク状のシフタ（１１）とを有しており、前記支持体（１０）にシフトユニット（９）の少なくとも１つの磁石（２７）が結合されている、請求項１から７までのいずれか１項記載の取出し装置。９．前記シフタ（１１）が、シフトユニット（９）の運動方向に対して直交する横方向で、シリンダ（８）または該シリンダ（８）に対して平行に延びる軸線（４１）によって形成された軸線を中心にして旋回可能である、請求項８記載の取出し装置。１０．戻しユニット（４０）が設けられていて、該戻しユニット（４０）により、前記シフタ（１１）が、変位位置から捕捉位置へもたらされるようになっている、請求項９記載の取出し装置。１１．前記戻しユニット（４０）が、少なくとも前記シフタ（１１）に作用するばね（４８）を有している、請求項１０記載の取出し装置。１２．前記戻しユニット（４０）が、ばね力に抗して移動可能なストッパ部材（４４）を有しており、該ストッパ部材（４４）が、シリンダ（８）の長手方向に対して所定の角度で延びかつ前記シフタ（１１）の運動軌道内に突入した面（４６）を有しており、前記シフタ（１１）が変位位置から捕捉位置へもたらされるように前記角度が設定されている、請求項１１記載の取出し装置。１３．回転可能な巻取り心棒（３，４）と、請求項１から１２までのいずれか１項記載の取出し装置とを備えた巻取り装置。１４．複数の回転可能な巻取り心棒（３，４）が、互いに間隔を置いて配置されており、該巻取り心棒（３，４）が、所定の案内軌道に沿って運動可能であり、前記シフタ（１１）が捕捉位置に位置した状態で、前記シフタ（１１）に設けられた切欠き（３９）が、巻取り心棒（３，４）の案内軌道に突入していて、１つの巻取り心棒が前記シフタ（１１）と係合するようになっている、請求項１３記載の巻取り装置。１５．巻取り心棒（３，４）が、１つの回転可能なタレットディスクに配置されており、前記シフタ（１１）が、１つの巻取り心棒（３；４）に係合した状態で、前記タレットディスクの回転によって捕捉位置から変位位置にまで旋回可能である、請求項１４記載の巻取り装置。１６．前記シフタ（１１）が捕捉位置または変位位置に位置した状態で、シフトユニット（９）が作動不能に出発位置に位置している、請求項１５記載の巻取り装置。１７．巻取り心棒が、前記シフタ（１１）と係合可能なシフトブシュ（４２）を有しており、該シフトブシュ（４２）が、巻取り心棒に軸方向に摺動可能に配置されている、請求項１３から１５までのいずれか１項記載の巻取り装置。１８．前記シフトブシュ（４２）が捕捉位置で回動不能に配置されている、請求項１７記載の巻取り装置。