JP2001500077A - スクリーン印刷版および可撓性スクリーン印刷版を収納する装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 本発明は、相互に交差するプラスチック糸（１２，１４）と、エマルジョンを有するコーティングとを備えたスクリーン印刷版であって、プラスチック糸は蒸着またはスパッタリングによって形成された被覆層でコートされて、この被覆層はさらにエマルジョンを含み、メッキ法によって形成された金属コーティングによって覆われたスクリーン印刷版に関する。本発明は、また、印刷フレームにおける可撓性スクリーン印刷版を収納する印刷装置であって、移動可能なスキージなどのツールの運動の方向を横切る二つの平行な領域においてスクリーン印刷プレート（２６）が固定されて張力をかけられ、スクリーン印刷プレート（２６）が、二つの平行なプレート端縁に配設した連結横材（２８）を介して、一方は印刷フレーム（２４）のフレーム側部（３４）に、他方は前記フレーム側部に平行な印刷フレーム中で移動可能なテンション横材（４０）などの可動エレメントに固定された装置に関する。

Description

【発明の詳細な説明】 スクリーン印刷版および可撓性スクリーン印刷版を収納する装置 技術分野 本発明は、相互に交差するプラスチックヤーンと、特に感光性のエマルジョン を有するコーティングとを備えたスクリーン印刷クロスを有するスクリーン印刷 版に関するものである。本発明は、また、請求項１１の前提部分に記載された印 刷装置に関するものでもある。 背景技術 スクリーン印刷法は、ヨーロッパでは、中国において初めて用いられてから数 世紀のちにほぼ１９世紀以降に普及した技術であった。メッシュの細かいクロス （布）、またはワイヤーメッシュ素材がスクリーン印刷フレームに張り渡され、 画像のない部分（すなわちプリントされない領域）がインクを透過させないよう に覆われる。手で切り抜いた、例えばラベル表示または文書用のステンシル（謄 写版原紙）のほかに、今日では写真技術で作られた直接、または間接的なステン シルが普通使用される。採用されるステンシルの種類の選択-直接的なステンシ ルの場合には、エマルジョンを用いるもの、直接的フィルムとエマルジョンを用 いるもの、または、直接的フィルムと水を用いるものの選択-は、スクリーン印 刷作業者の独自の判断に委ねられる。 スクリーン印刷版を作るために必要な工程は、通常多数におよぶ。先ず、スク リーン印刷クロスが軽金属または合金、木材または同等の素材を用いたクランピ ングフレームの上に張り渡され、この状態でフレームに接着される。クロスをク リーニングした後には、次に、例えばコーティングチャネルを用いて手動で、ま たはコーティング装置を用いて自動で、感光性エマルジョンを塗布できる。クロ ス上のコーティングをフレームの内側一杯に正確に行うことは不可能であること から、コーティン グのできない部分は後からスクリーンフィラーを用いてシールされる。コーティ ングを施された表面は、プリント画像に一致するコピーオリジナル（フィルム） を用いて露光される。露光されていない画像の中の部分は洗い落される。 洗浄作業の後に作り出されるものは実際のスクリーン印刷ステンシルで、その 端縁領域はなお被覆しなければならないことが多い。これらの被覆部分も乾燥す ると、その部分で印刷することができる。さらに、それぞれのステンシル製造工 程に用いられる装置の個々の部品を洗浄しなければならない。したがって、スク リーン印刷ステンシル製造、特に個別のステンシルの製造に伴う作業量は極めて 多い。 所定の用途においては、プラスチックメッシュを使用する場合、パラジウムの ヌクレイ(nuclei)、またはシード(seed)を表面の化学処理により表面に定着させ 、フィラメントを金属化することが知られている。これらの化学処理手順は、多 数の工程を有し、組成および操作手順に関して、それぞれの含まれるプラスチッ ク材料に対して適合したものでなければならない。材料の選択に関して、材料の 良否、または適合性に基づいて制約がある。公知の高価な予備処理が、高価な化 学的な金属蒸着処理の後に続く。導電性が不十分なために、予め処理されたプラ スチッククロス表面は、金属メッキ（ガルバニック金属蒸着）によって直接被覆 することはできないからである。 別の構成は、最近、スクリーン印刷で実際のステンシルを取り付ける前に用い られるステンシル支持体は、フレームのすべての側部で締めて接着しなければな らないことである。この点で、印刷の品質は、正確なクロスの張力、クロスのリ ラクセーション、曲がり調整効果(adjusted deflection effect)、スキージ圧な どに依存している。クロスと被印刷物との間の曲がり調整効果の問題を解決する には、ステンシルの伸びが必要である。自然な伸びがないか、または自然な伸び が極めて低い程度しかないステンシルキャリヤの場合には、引っ張り荷重が交互 に大きく 変わって、ステンシルキャリヤが急速な疲労効果を受けるか、または破壊される ことになる。 平坦スクリーン印刷処理では、伸びの少ないステンシルキャリヤで印刷が満足 にできるので、曲がり効果によって生じる長さの変動を補償することのできる印 刷フレームまたはクランピングフレームが必要である。 米国特許第3,303,777号は、ステンシルを、二つの平行な領域であって、印刷 インクを加圧してスクリーンメッシュを通す取替可能なスキージの運動の方向と 交差する領域に固定して張力をかけるスクリーン印刷機械のステンシル保持装置 について記載する。 本発明者はこれらのファクタを考慮して、スクリーン印刷版またはステンシル の製造および取扱を簡略にして、印刷機構においてスクリーン印刷版またはステ ンシルを一層操作員に使いやすくし、これらの位置合わせ(register)の正確度を 、（例え印刷実施回数が多くても）増すことを目的とした。さらに、本発明は、 微細な線またはパターンの場合に、均一なコーティングをすることによって、一 定の構造で印刷品質を最適にしようとするものである。 発明の開示 印刷フレームまたはクランピングフレームに関して、本発明は、上述の曲がり 効果によって生じる長さの変化、およびそれに伴うステンシルの張力の変化をな くそうとしながら、自然な伸びなしに、ステンシルキャリヤを用いることができ るようにする。スキージ圧をできるだけ小さくしてステンシルとスキージの摩耗 量を低減するように、ステンシル締付張力をできるだけ小さくするよう意図する 。スクリーン印刷ステンシルを一方向にのみ締め付けることで、印刷幅にわたっ て、スキージ圧を一定の特定値にすることができる。 本発明によれば、プラスチックの糸またはヤーンは、蒸着によって形 成された被覆層でコートされて、この被覆層はさらにエマルジョンを含み、メッ キ法によって形成された金属コーティングによって覆われている。本発明の別の 構成によれば、プラスチッククロスは、被覆層にいわゆるスパッタリングまたは 陰極スパッタリングを施すことによってメッキを可能にすることもできる。 いずれの場合も、結果として得られる被覆層は、金属材料を備え、好ましくは 金、銀、ニッケル、銅、鋼および／または軽金属、特にアルミニウム、の純金属 または合金である。 上述の蒸着またはスパッタリング法では、本発明によるスクリーン印刷クロス に約５〜２００ｎｍ強、特に５０ｎｍ強の厚みの層が形成され、その層が有する 表面抵抗値は、クロスの種類と蒸着の種類に依存して、約0.2Ω／２弱から数百 Ω／２までとなる。 クロスの導電性は、蒸着、上述の陰極スパッタリング、または真空蒸着プラズ マ溶射の乾燥処理工程により作り出される。 導電性クロスの機械的特性は、例えばガルバニックニッケルメッキ手段のよう な、主として金属化によって決定される。伸縮性は著しく減少し、クロスの強度 レベルは上昇し、更に当初のクロスの性質とは無関係に、クロスのすべり抵抗は 極端に上昇する。金属化に用いられる物質は、特にプラスチックをベースとする 材料のクロスの接着位置での強度を高めることに寄与し、導電性のある表面を形 成する。したがって、高価な金属クロスは、同様の性質を持つ金属化されたプラ スチッククロスにより置き換えることができる。 これにより、仕上げの状態に製造され、コーティングが施されたスクリーン印 刷プレートに用いられるベースは、その一般的な強度に由来して好ましくはニッ ケルの金属コーティングを有する金属化されたプラスチッククロスである。スク リーン印刷プレートの金属性の表面は、ステンシルの磨耗を抑制するので、ステ ンシルのプリントコピーの数を大幅に増やすことが可能である。スクリーン印刷 プレートの導電性を有する 表面は、静電気の帯電現象を防止する。静電気の問題に起因するプリント材料、 またはインクに関する制約は、事実上解消する。 本発明による金属化されたプラスチッククロスは、伸縮現象を最小に抑えると 共に、十分なレベルの基本強度を保証し、固定したクランピング張力とは無関係 に、ステンシル上の位置合わせ(register)の誤差を殆ど測定し得ない迄に縮小さ せる。 柔軟性が制限されている金属化されたクロスが、機械によってその全表面領域 にわたってコーティングされることにより、エッジの優れた鮮明さおよび正確な インク供給をともなう再現性のある高品質のステンシルを提供する。必要に応じ て使用される保護薄膜は、コーティングの品質を損なうことのある誤った操作の 起きる可能性を減らす。コーティングは、クロスの無端ロールに施されるので、 現時点において、従来の方法のように被覆作業の必要はない。 金属化されたプラスチッククロスから所定のフォーマットサイズのスクリーン 印刷プレートを切り取るのが有利であることが分かった。これらスクリーン印刷 プレートは、特に、その両端縁に、印刷フレームまたはクランピングフレームに 固定するための連結エレメントが設けられる。好ましくは、連結エレメントは異 形連結横材であって、これらの連結横材の間に比較的硬いスクリーン印刷プレー トが延在する。 スクリーン印刷プレートを固定フォーマットサイズに切る上記の作業（要求さ れれば、さらに位置合わせ用穿孔を設けてもよい）において、エンドユーザは正 確な位置合わせ関係位置でスクリーン印刷プレートを露光することから始まる標 準の作業手順を踏むことができる。スクリーン印刷プレートは、洗浄および乾燥 の手順の後、印刷に用いることができる。 この新規なスクリーン印刷プレートによって、使用中に故障した各スクリーン 印刷ステンシルを、極めて短時間に修復することもできる。 本発明は、スクリーン印刷プレートが、二つの平行なプレート端縁に 配設された連結横材を介して、一方は印刷フレームまたはクランピングフレーム の一つの側部に、他方は前述の側部に平行な、フレーム中で取替可能なテンショ ン横材などの可動エレメントに固定された、上記の印刷フレームまたはクランピ ングフレームも包含する。テンション横材は、印刷インクをステンシルを介して 加圧するスキージの運動の方向に対して横方向に配設されている。スキージの方 向（および固定されていない長手方向の端縁）と交差する二つの領域における固 定構造のために、長手方向の端縁間の横断面によって作り出される懸垂曲線の形 状での印刷結果をゆがませるような垂れ下がりがなくなる。 スクリーン印刷プレートの二つの端縁領域の特定の構成によって、スクリーン 印刷プレートは、印刷機構における印刷フレームまたはクランピングフレームに 極めて容易に取り付けて、張力をかけることができる。この目的のために、プレ ートの端縁に特定の連結または取付異形部材を配設する。しかし、プレートの端 縁を定位置で係合させる穿孔の仕組みを設けることも、本発明の範囲に包含する 。 特に、大きいステンシルフォーマットを取扱う時に、取扱いを容易にするため に、取付け領域の横材またはスクリーン印刷プレートと同じサイズの金属薄板な どの閉じた薄い壁のフレームを用いることも可能である。 本発明によるクロスの金属化によって、十分な斜め強度(angular strength)を 提供でき、その結果、スクリーン印刷プレートは一方向にのみに張力をかければ よく、その場合、それにもかかわらず張力方向に対して横方向の位置合わせのず れがない。さらに、一つの側部に張力がかかることは、スクリーン印刷プレート の端緑まで横方向に印刷イメージが取れることを意味する。スクリーン印刷プレ ートに、定位置に接着、溶接、縫い付け、または固定等できるインク境界画定手 段を取り付ける空間を残しておきさえすればよい。 スクリーン印刷プレートに張力をかけるテンション横材を、印刷フレ ームまたはクランピングフレーム内で、その一つの側部またはフレーム部材に蓄 力手段によって連結するのが望ましいことが分かった。 テンション横材のテンション位置またはスクリーン印刷プレートの張力および 印刷位置を調整するために、本発明にしたがって、機械的、空気圧、油圧その他 の手段を用いることができる。 印刷作業を容易にするために、スクリーン印刷プレートは、被印刷面に対して 一定間隔を置いて展張するのがよい。 いわゆる連結横材または取付横材に種々の形状があることは、本発明において 重要な点である。したがって、横断面がほぼＳ形に曲がった形状の連結横材を設 け、この連結横材の支持リムがテンション位置で、一方ではフレームまたはテン ション横材の側部の下端面に沿って、他方ではフレームの中空側の部分または中 空テンション横材のアンダーカット形状の内部の肩部に沿って位置させている。 ほぼＳ形に曲がった形状である別の連結横材の場合、その支持リムはクランピ ング位置で、フレームの中空側の部分または中空テンション横材の内部に延びる テンション軸の支持面に載っている。 連結横材のさらに別の形状は、スクリーン印刷プレートの平面に対して傾斜し 、フレームの側部またはテンション横材における傾斜溝に嵌め込むようになって いるフック横材である。さらに別の連結横材には、スクリーン印刷プレートの平 面から一定の角度で曲げられ、フレームの側部またはテンション横材における同 一角度で傾斜したスロットに嵌め込まれるようになった支持リムが設けられてい る。 本発明のさらに別の構成によれば、スクリーン印刷プレートは、二つの平行な 端縁にそれぞれのストリップビードを有し、これを連結エレメントとして取付異 形部材に嵌め込むことができる。 これらの構成によって、スクリーン印刷プレートは、機械によって感光性基板 でコートして、そのコーティング面を薄膜で保護した金属化されたプラスチック クロスを備える。これは、現在、スクリーン印刷ステ ンシルの製造において一般に採用されている準備作業が取り除かれ、スクリーン 印刷プレートを直接露光して現像できることを意味する。 さらに、ステンシルキャリヤの金属表面は、十分な体薬品性と高いレベルの機 械的耐摩耗性とを保証する。 機械によるコーティング作業は、端縁の鮮鋭度が極めて高く、印刷に使用され る媒体の量が均一である均等に高い印刷品質を保証する。 このスクリーン印刷プレートを用いると、ステンシル製造手順の時間が相当に 省かれ、印刷の準備の際に起こり得る誤差の根源を除去できる。 さらなる利点として考慮すべき事実は、スクリーン印刷プレートの利用度、す なわち全表面積に対する印刷可能な表面積の比が、従来のクロスよりも極めて大 きく、二倍にも達することがある。 スクリーン印刷プレートが元来、安定性が高いことと、その斜め剛性（angula r stiffness）のために、印刷プロセス中に印刷プレートを一方側だけに張力を かけることも可能である。スキージの方向に限って張力をかけているのにかかわ らず、この張力をかける方向に対して横方向の顕著な位置合わせのずれは検知さ れない。スキージの方向に張力をかけて、一つのプレート固定位置を固定し（印 刷の開始点）、他方を可動（印刷の終了点）にするように設計される。スクリー ン印刷プレートを定位置にクランプすると、ばねまたは空気圧もしくは油圧の装 置の付勢力の効果が現われる。スキージの曲がり作用のために、スクリーン印刷 プレートが下方へ押されると、その長さの変化は、スクリーン印刷プレートの可 動支持によって補償される。引っ張り力は、一定のままで、選択された曲がりと は無関係であり、適切な曲がり保つことによって、疲れ負荷を受けない。スクリ ーン印刷プレートに一方の側だけしか張力がかけられないので、横切る応力によ る何らの付加的な負荷もない。 克服すべき印刷キャリヤの変形現象がないので、スキージ圧力は最低限に留ま る。横方向に張力がかからず、スキージ終点において、公知の 付加的な力が生じることがないので、印刷幅にわたるスキージ負荷は一定である 。 これにより、例えば下記の利点が得られる。 -印刷フレームまたはクランピングフレームは、一方側だけ可動なステンシル 保持の仕組みによって、固有伸びの程度が極めて低いスクリーン印刷ステンシル を用いることを許容する。 -スクリーン印刷ステンシルキャリヤへの張力負荷が印刷フレームまたはクラ ンピングフレームによって低く保つことができ、スキージ圧力設定を最小限にし て利用でき、これによって印刷プレートとスキージの摩耗を最小限にできる。 -印刷フレームまたはクランピングフレームは、スクリーン印刷プレートを用 いて正確な位置合わせ関係に印刷することを許容する。大きなステンシルの曲が りによるステンシルの長さの変動と、一様でないスキージの摩擦力によるステン シルの長さの変動が除去される。 -クランピングフレームにおける一定の締付け張力により、ステンシル支持体 に正逆方向の負荷がかかることがなくなるので、スクリーン印刷プレートの寿命 が長くなる。 図面の簡単な説明 本発明のさらなる利点、特徴および詳細は、図面を参照した下記の好ましい実 施形態の記述から明らかとなるであろう。 図１は、クロスの断面図である。 図２は、クロスの拡大部の斜視図である。 図３は、図２の一部を拡大した互いに交差する二本のヤーンの間の接着を示す 斜視図である。 図４は、スクリーン印刷ステンシルとスキージを有するスクリーン印刷フレー ムの断面斜視図である。 図５〜７は、スクリーン印刷ステンシルを有するスクリーン印刷フレ ームの異なった実施形態の長手方向断面図である。 図８〜１２は、図５〜７よりも大きい尺度でのスクリーン印刷フレームの一部 の横断面図である。 図１３，１４は、図５〜１２よりも大きい尺度での横断面図である。 図１５，１６は、組立て補助愚を示す概略図である。 発明の実施形態 スクリーン印刷ステンシルの製造のためクロス１０は、いわゆるリネン、また は、２本の縦糸１２と２本の横糸１４がそれぞれ繰り返して交差するバスケット 織りにおいて、所定の数の符号１６で示す接着位置で固定されたユニットが繰り 返し、図１に示すように、縦糸もしくはヤーン１２、および横糸もしくはヤーン １４が相互に交差して製造される。糸１２，１４は、プラスチックをベースとす る材料、例えばポリアミド（ＰＡ）、ポリエチレン（ＰＥ）、ポリエチレンテレ フタレート（ＰＥＴ）、または同等のものを備える。 プラスチッククロス１０は、ロール状で連続的に蒸着処理を施され、クロス片 の最大長は、蒸着設備における最大可能巻径によって決まる。 用いられる蒸着材料は、例えぼ金、銀、銅、ニッケル、鋼、アルミニウム、ま たは同等の高価な非鉄、重金属もしくは軽金属（それぞれは純金属、または組み 合わされている）、特に、その後のメッキ作業に適合するように選ばれる。 蒸着もしくはスパッタリング、または真空プラズマ溶射が、両面に施され、特 別な要求には、できる限り多数回繰り返される。この作業において、図３に明瞭 に示されている約５０から２００ｎｍ強の層厚みｂの被覆層１８は、図面を判り 易くするために、それぞれ縦・横糸１２，１４とは区別する必要上、図２および ３において符号１２ａ，１４ａで特定されている例えぼ１５μｍから１００μｍ の直径の各該当のプラスチックコアとしての糸１２，１４の周りに形成される。 クロスの種別およ び蒸着の種類に応じて、被覆層は０．５オーム／２弱から１０００オーム／２強 の表面抵抗値を持つことができる。 乾燥コーティング作業は、また各接着領域１６における材料の堆積をもたらす ことがあり、このような一つの接着は、図２において、相互に交差する糸１２， １４の間の２０で示されている。 上記の方法の蒸着によって準備の整ったプラスチッククロスには、次に直接金 属メッキを施すことができる。メッキ工程においては、再び任意の金属、例えば Ｃｕ，Ｎｉ，または同等のものを使用することができる。 蒸着材料および蒸着厚みは、被覆層１８がメッキ浴によって減少し、その結果 蒸着層が長時間さらされた際に、その導電性が低下し、または失うことの危険性 を防止するために、その後に行われるメッキ処理に適合したものでなければなら ない。ガルバニック金属化（メッキ）のための組み合わせは、特に下記のような ものである。 -その後のニッケルメッキのために約０．５から１オーム／２の表面抵抗を持 つＣｕ蒸着、または、 -その後のニッケルメッキのために約０．４オーム／２から１０Ｋオーム／２ の表面抵抗を持つ鋼蒸着。 ガルバニック金属化作業は、事実上あらゆるロール長さで連続方式で実施する ことが可能であり、クロス全休１０の上に、好ましくは２μｍから２０μｍ強の 選択可能な層厚みｅの緻密な(closed)金属コーティング２２を作り出す。上記の 金属コーティング２２は、高度な機械的安定性、特にすべり抵抗を与えると同時 に、金属化されたクロス１０の部分に耐薬品性を与えることができる。上述のよ うに、その強度は、かなり高まると同時にその伸縮性はかなり減少する。 図４に、印刷フレームまたはクランピングフレーム２４内に、上述の方法で製 造された金属化クロス１０ａと、二つの相対向する側部に固定された連結異形部 材または横材２８とを備えた板状のスクリーン印刷ス テノシルまたはスクリーン印刷版２６を示す。この図は、クロス１０ａに感光手 順によって形成され、クロス１０ａの下に配設された印刷材３０に印刷される印 刷パターンを有するエマルジョンの感光層を設けたところを示していない。印刷 材３０は、スクリーン印刷ステンシル２６のテンション平面（図４には示さず） の下に曲がり距離または間隔ｈを置いて印刷台に支持される。印刷作業中に、ス キージ３２はクロス１０ａの上を連結横材２８と平行な状態で案内され、スキー ジ３２が印刷材３０にクロス１０ａを直線状に押す。スキージ３２は、こする道 具(scraper）またはドクタと称し、この場合、スキージ３２は印刷端縁３３を有 する矩形状の部材で、矩形状の部材の長さは連結横材２８の長さにほぼ対応し、 運動の通路に渡って、印刷パターン内に開口する粗いクロス１０ａのメッシュ開 口を通して印刷インクを押す。 矩形印刷フレーム２４は、四つのフレーム異形部材またはフレーム側部材３４ を備える。フレーム異形部材またはフレーム側部材は、ここでは中空の断面形状 で、その一つは３４ａとして示され、一方の連結横材２８と係合するアンダーカ ットの形状の内部空間３６を提供する。この横材２８は、主板部分２８ａの長手 方向に沿う両端縁に、互いに反対方向に延び出る支持リム２９を有して、横断面 がほぼＳ形状で、この支持リム２９の一つは内部空間２８内に固定され、他方の 支持リムはクロス１０ａに取り付けられて、中空異形部材の下端面３８に接触す るように配置されている。 他方の連結横材２８は、形状は同じであるが、横断面の方向で対向する位置に 配置されており、テンション横材４０のアンダーカット形状の内部空間３６に、 上述の方法で取り付けられる。この横材４０は、横断面形状は同じであるが、中 空異形部材３４と対向する関係で位置し、印刷フレーム２４の隣接する平行な中 空異形部材３４に蓄力部材４２として作用するコイルばねによって連結されてい る。したがって、クロス１０ａに圧力を加えると、クロス１０ａは張力方向ｘと は反対の方向に、 限定的に移動することができる。 図５に示す、より小さいフォーマットのスクリーン印刷ステンシル２６は、ク ロスの表面に対して傾斜したフック横材４４によって、印刷フレーム２４のこの 図に示すフレーム異形部材３４ｂ、および同じ形状のテンション横材４０ｂに取 り付けられている。図１１に、これに関連してさらに詳細に示す。 図６は、平行連結横材２８を有するスクリーン印刷ステンシル２６を示す。こ の横材２８は、図４を参照して述べたものと同一であり、図８，９に拡大して示 すように、付加的横材４７のインサート肩部４６でフレーム異形部材３４ｃに、 テンション軸５０のセグメント肩部４８上でテンション横材４０ｃに、それぞれ 取り付けられている。 図７では、テンションばね５２が取付け異形部材５４を押す。これによって、 フレーム異形部材３４ｄまたはテンション横材４０ｄの支持ノーズ５６それぞれ に負荷がかかる。横材状の取付け異形部材５４では、スクリーン印刷ステンシル ２６のストリップビード５８がストリップ溝内に入り込む。 図１０におけるフレーム異形部材３４ｅは、傾斜したスロット６０に、横断面 において折れ曲がった形状の連結横材２８ｅの一定の角度ｗ＜４０°で上方に傾 斜したリム２９ａを収容する。リム２９ａは、フレーム異形部材３４ｅの付勢さ れたクランピング部６２によって保持されている。 図１１は、フレーム異形部材３４ｂの傾斜した溝６６の溝壁６４の裏に係合す る上記フック横材４４の取付けを示す。この溝壁６４は、スクリーン印刷ステン シル２６の表面に対して約１２０°の一定の角度ｔで傾斜している。 図１２に示すように、平坦な連結横材２８ｆを有するスクリーン印刷ステンシ ル２６を用い場合、フレーム異形部材３４ｆの垂直な位置合わせまたはテンショ ンピン６８を、連結横材２８ｆの対応する孔に嵌合さ せる。連結横材２８は、フレーム異形部材３４ｆにねじ止めされる加圧横材７０ によって、フレーム異形部材３４ｆの支持表面７２に対して保持される。 図１３，１４は、スクリーン印刷プレート２６を印刷台７４に固定する別の固 定手段を示す。両側に横材部分７６が設けられた中空異形部材７８の傾斜溝６６ に横断面がほぼ正方形状の空気ベローズ８０が配設されており、その外面がプラ スチック横材８２を押す。プラスチック横材８２は、次に、スクリーン印刷プレ ート２６の端縁に対応するゴムストリップ８４を押す。図１３に示すように、ゴ ムストリップ８４を貫通しているのがコイルばね５３で、コイルぼね５３は、一 端がプラスチック横材８２に着座し、他端が、ゴムストリップ８４の下に係合す るウェブ７９に着座している。ウェブ７９は、図１３で左側に示された側部横材 部分７６にねじ止めされており、印刷台７４に平行な傾斜面７９ａが台に向かっ て設けられている。コイルばね５３によって空気ベローズ８０の圧力が０バール に落ちた時に、クランピングジョー構造８６が開かれる。 クランピングジョー構造８６、すなわちウェブ７９とゴムストリップ８４との 間には、別の側部横材部分７６から一部突出する弾性ビード部８８の手段によっ て、印刷台７４へ供給されるスクリーン印刷プレート２６の端縁領域が延在して いる。この弾性端縁８８は、ここでは、滑り効果を生じさせる。 図１４に示す実施形態には、コイルぼね５３はなく、フレームの曲がりを補償 するために、またはプレート端縁における負荷を軽減するために、プラスチック 横材８２ａに反りを付けることがある。 図１５，１６は、組立て補助具を示す。図１５では、クランピングジョー構造 ８６は、折れ曲がった形状の磁気板９０を収納しており、この磁気板９０には、 位置合わせまたは取付けピン６８ａと、軸９２の下に設けた磁石ストリップ９４ とが設けられている。この構造によって、ス テンシル２６の端縁領域がより扱いやすくなる。 図１６は、案内および持ち上げ手段として、ステンシル端縁でスクリーン印刷 プレート２６を押す弾性薄膜２７を有する真空横材９８に付いた吸引カップ９６ を示す。 図１５，１６図に示す組立補助具に対しては、別に特許を請求している。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＤＥ， ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，Ｌ Ｕ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ，ＣＦ ，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＭＬ，ＭＲ，ＮＥ， ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＧＨ，ＫＥ，ＬＳ，ＭＷ，Ｓ Ｄ，ＳＺ，ＵＧ，ＺＷ)，ＥＡ(ＡＭ，ＡＺ，ＢＹ，ＫＧ ，ＫＺ，ＭＤ，ＲＵ，ＴＪ，ＴＭ)，ＡＬ，ＡＭ，ＡＴ ，ＡＵ，ＡＺ，ＢＡ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ，ＣＡ， ＣＨ，ＣＮ，ＣＵ，ＣＺ，ＤＥ，ＤＫ，ＥＥ，ＥＳ，Ｆ Ｉ，ＧＢ，ＧＥ，ＧＨ，ＨＵ，ＩＬ，ＩＳ，ＪＰ，ＫＥ ，ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ，ＫＺ，ＬＣ，ＬＫ，ＬＲ，ＬＳ， ＬＴ，ＬＵ，ＬＶ，ＭＤ，ＭＧ，ＭＫ，ＭＮ，ＭＷ，Ｍ Ｘ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，ＰＴ，ＲＯ，ＲＵ，ＳＤ，ＳＥ ，ＳＧ，ＳＩ，ＳＫ，ＳＬ，ＴＪ，ＴＭ，ＴＲ，ＴＴ， ＵＡ，ＵＧ，ＵＳ，ＵＺ，ＶＮ，ＹＵ，ＺＷ

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １． 相互に交差するプラスチック糸と、エマルジョン有するコーティングとを 備えたスクリーン印刷クロスを有するスクリーン印刷版において、 前記プラスチック糸（１２，１４）は蒸着またはスパッタリングによって形成 された被覆層（１８）でコートされて、この被覆層はさらにエマルジョンを含み 、メッキ法によって形成された金属コーティング（２２）によって覆われたこと を特徴とするスクリーン印刷版。 ２． 請求項１において、前記被覆層（１８）は金属材料を含んでいることを特 徴とするスクリーン印刷版。 ３． 請求項１または２において、前記被覆層（１８）は金、銀、ニッケルまた は銅をできる限り高い純度で含むことを特徴とするスクリーン印刷版。 ４． 請求項１または２において、前記被覆層（１８）は金、銀、ニッケル、銅 、鋼および／または軽金属、特にアルミニウムを純金属または合金として含むこ とを特徴とするスクリーン印刷版。 ５． 請求項１から４のいずれかにおいて、前記被覆層（１８）は層厚み（ｂ） が５nmから２００nm強、特に約５０nmから２００nmであり、および／または前記 被覆層（１８）の表面抵抗が約0.2オーム/2から200オーム/2強であることを特徴 とするスクリーン印刷版。 ６． 請求項１から５のいずれかにおいて、前記被覆層（１８）上のメッキ法で 製造された金属コーティング（２２）は約２μｍから２０μｍ強の層厚み（ｅ） であることを特徴とするスクリーン印刷版。 ７． 請求項１または６において、前記金属コーティング（２２）はニッケルを 含み、好ましくはニッケルから成ることを特徴とするスクリーン印刷版。 ８． 請求項１から７のいずれかにおいて、前記金属コーティング（２２）上を 覆うカバーを形成するエマルジョンは、保護被膜で覆われてい ることを特徴とするスクリーン印刷版。 ９． 請求項１から８のいずれかにおいて、所定のフォーマットサイズのスクリ ーン印刷プレート２６は金属化されたプラスチッククロス（１０ａ）から切り取 られることを特徴とするスクリーン印刷版。 １０． 請求項９において、前記スクリーン印刷プレート（２６）は両端縁に印 刷フレーム（２４）に固定するための連結エレメント（２８，２８ｅ，２８ｆ） が設けられ、および／またはスクリーン印刷プレート（２６）の端縁に設けられ た連結エレメントは、異形断面の連結横材（２８，２８ｅ，２８ｆ）であること を特徴とするスクリーン印刷版。 １１． 可撓性スクリーン印刷版、特に請求項１から１０のいずれかに記載され た金属化されたプラスチッククロスのスクリーン印刷版を収納する印刷装置にお いて、 移動可能なスキージなどのツールの運動の方向を横切る二つの平行な領域にお いて前記スクリーン印刷プレートが固定されて張力をかけられ、前記スクリーン 印刷プレート（２６）が、二つの平行なプレート端縁に配設した連結横材（２８ ，２８ａ，２８ｆ，４４）を介して、一方は印刷フレーム（２４）のフレーム側 部（３４ａ〜３４ｆ）に、他方は前記フレーム側部に平行な印刷フレーム中で移 動可能なテンション横材（４０）などの可動エレメントに固定されたことを特徴 とする印刷装置。 １２． 請求項１１において、前記テンション横材（４０）は印刷フレーム内で 蓄力手段（４２）によって印刷フレーム（２４）のフレーム側部（３４）の一つ に連結されていることを特徴とする印刷装置。 １３． 請求項１１または１２において、前記テンション横材（４０）のテンシ ョン位置におけるフレーム側部（３４）からの間隔は機械的に調整できることを 特徴とする印刷装置。 １４． 請求項１１から１３のいずれかにおいて、前記テンション横材（４０） のテンション位置におけるフレーム側部（３４）からの間隔は空気圧または油圧 で調整できることを特徴とする印刷装置。 １５． 請求項１１から１４のいずれかにおいて、前記スクリーン印刷プレート （２６）は被印刷面３０に対して間隔ｈを置いて展張されていることを特徴とす る印刷装置。 １６． 請求項１１から１５のいずれかにおいて、前記連結エレメントまたは連 結横材（２８）は横断面がほぼＳ形に曲がった形状であり、その端部支持リム（ ２９）がテンション位置で、一方ではフレーム側部（３４ａ，３４ｃ）またはテ ンション横材４０の下端面３８に沿って、他方ではフレームの中空側の部分また は中空テンション横材のアンダーカット形状の内部空間３６の肩部に沿って置か れたことを特徴とする印刷装置。 １７． 請求項１１から１６のいずれかにおいて、前記連結横材（２８）は横断 面がほぼＳ形に曲がった形状であり、その端部支持リム２８がテンション位置で 、フレームの中空側の部分（３４）または中空テンション横材（４０ｃ）の内部 空間（３６）に延びるテンション軸（５０）の支持面（４８）に載っていること を特徴とする印刷装置。 １８． 請求項１１から１５のいずれかにおいて、前記連結横材（４４）は、ス クリーン印刷プレート（２６）の平面に対して傾斜し、フレームの側部（３４ｂ ）またはテンション横材（４０ｂ）の傾斜溝（６６）に嵌め込むようになってい るフック横材であることを特徴とする印刷装置。 １９． 請求項１１から１５のいずれかにおいて、前記連結横材（２８ｅ）はス クリーン印刷プレート（２６）の平面から一定の角度（ｗ）で曲げられ、フレー ムの側部（３４ｅ）またはテンション横材（４０ｂ）における同一角度で傾斜し たスロット（６０）に嵌め込まれるようになった支持リム（２９ａ）を有するこ とを特徴とする印刷装置。 ２０． 請求項１１から１５のいずれかにおいて、前記スクリーン印刷プレート （２６）は二つの平行な端縁にそれぞれのストリップビード（５８）を有し、こ のストリップビードを連結エレメントとして取付異形 部材（５４）に嵌め込むことを特徴とする印刷装置。 ２１． 請求項１６から２０のいずれかにおいて、連結エレメント（２８，２８ ｅ，４４，５４）が蓄力手段（５２）によってテンション位置に保持され、この 蓄力手段（５２）がフレームの側部（３４ｄ，３４ｅ）またはテンション横材（ ４０）のクランピング部（６２）の一部であることを特徴とする印刷装置。 ２２． 請求項１１から１５のいずれかにおいて、前記フレームの側部（３４ｆ ）またはテンション横材（４０）の位置合わせまたはクランピングピン（６８） が連結横材（２８ｆ）を貫通し、この連結横材が加圧横材（７０）によってフレ ームの側部またはテンション横材の表面に保持されることを特徴とする印刷装置 。 ２３． 請求項１１から２２のいずれかにおいて、傾斜溝（６６）を有するふた のない中空異形部材（７８）に横断面が可変の異形部材（８０）、特に空気ベロ ーズが設けられ、前記傾斜溝の開口で弾性ストリップ（８４）と隣接する少なく とも一つの横材部（８２）が異形部材に設けられていることを特徴とする印刷装 置。 ２４． 請求項２３において、前記弾性ストリップ（８４）はスクリーン印刷プ レート（２６）に対向して設けられていることを特徴とする印刷装置。 ２５． 請求項２３または２４において、クランピングジョー構造（８６）を形 成する前記横材部（８２）に対向して配置されたウェブ（７９）は、横材部に係 合し、中空異形部材（７８）に連結されたことを特徴とする印刷装置。 ２６． 請求項２３から２５のいずれかにおいて、蓄力手段（５３）がクランピ ングジョー構造（８６）を貫通していることを特徴とする印刷装置。 ２７． 請求項２３から２６のいずれかにおいて、弾性ビード（８８）などの弾 性端縁部がスクリーン印刷プレート（２６）との圧接部として 中空異形部材（７８）から突出していることを特徴とする印刷装置。 ２８． 請求項２３から２７のいずれかにおいて、前記ウェブ（７９）および／ または前記弾性ビード（８８）が中空異形部材（７８）の側部横材部分（７６） に取り付けられていることを特徴とする印刷装置。 ２９． 請求項２３と２５から２８のいずれかにおいて、前記弾性ストリップ（ ８４）が横材部分（８２）に対応して固定され、スクリーン印刷プレート（２６ ）の固定状態においてスクリーン印刷プレート（２６）の端縁領域を締付けるよ うに協働することを特徴とする印刷装置。 ３０． 請求項２９において、前記スクリーン印刷プレートの端縁領域は、その 印刷領域を挟んで対向する領域所にも、補強手段などの連結手段を有しないこと を特徴とする印刷装置。