JP2001356370A - アクティブマトリックス層および転写方法 - Google Patents

アクティブマトリックス層および転写方法

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JP2001356370A JP2000181422A JP2000181422A JP2001356370A JP 2001356370 A JP2001356370 A JP 2001356370A JP 2000181422 A JP2000181422 A JP 2000181422A JP 2000181422 A JP2000181422 A JP 2000181422A JP 2001356370 A JP2001356370 A JP 2001356370A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】薄膜アクティブ素子90を形成するための下地
として無機バッファ層を用いるにもかかわらず、応力か
ら画素電極30を有効に保護する。 【解決手段】転写すべきアクティブマトリックス層は、
ITO画素電極30のほか、TFT薄膜アクテイブ素子
90等を含む。第1に、そうしたアクティブマトリック
ス層を、耐熱性の基板10上、転写時に剥離部分となる
剥離層20と、クラックの発生から保護するための保護
膜40とでサンドイッチ状にはさみ込んだ形態にする。
第2に、薄膜アクティブ素子の電極94を支持するバッ
ファ層に、バッファ層に加わる応力を分断するための切
り込みを設ける。薄膜アクティブ素子90が占める領域
部分に選択的にバッファ層510を形成すれば、パター
ン化したバッファ層510の周囲が切り込みになる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、プラスチック材
料からなるシート基板の一面に、転写によってアクティ
ブマトリックス層を形成する技術であり、転写すべきア
クティブマトリックス層を、プラスチック材料に比べて
耐熱性にすぐれた基板側に形成しておく転写技術に関す
る。
【0002】
【発明の背景】TFTやMIMなどの薄膜アクティブ素
子を含むアクティブマトリックス駆動の液晶パネルは、
そうしたアクティブ素子を含まないパッシブマトリック
ス駆動のものに比べて、コントラストをはじめ表示性能
にすぐれている。マトリックス状の画素電極に加えて薄
膜アクティブ素子を含むアクティブマトリックス層を形
成するには、その製造プロセスにおいて200℃以上の
高温処理を必要とし、しかも、きわめて正確な位置合わ
せが必要である。通常、液晶パネルの基板としてガラス
が使用され、その場合、前述の点は問題にならなかっ
た。しかし、携帯用の表示端末としてより薄く、より軽
くといった要求が強まり、プラスチック材料からなるシ
ートを基板とするとき、ガラスとは異なりプラスチック
は耐熱性、寸法安定性に劣るため、その上にアクティブ
素子をじかに形成するのは非常に困難である。そこで、
ガラス等の耐熱性に優れた基板に予め形成したアクティ
ブマトリックス層をプラスチックシート基板上に転写す
ることが考えられる。この種の転写技術は、液晶パネル
などの光学的な表示装置のためのアクティブマトリック
ス層を形成する技術の一つとして、すでに知られてい
る。この転写による技術は、基本的に、一時的にアクテ
ィブマトリックス層を支持する仮の基板上に、剥離層を
介してアクティブマトリックス層を形成しておき、その
アクティブマトリックス層を接着剤の層を介して別のシ
ート基板に転写するという方法である。その基本につい
ては、たとえば特開平8−62591号の公報が示して
いる。なお、接着層となる接着剤については、一般に、
仮の基板のアクティブマトリックス層上に形成するが、
場合によっては、別のシート基板の側に形成しておくこ
ともできる。
【0003】しかし、前述した特開平8−62591号
の公報の技術では、剥離層に金属メッキを用い、しかも
アクティブマトリックス層との間に透明電気絶縁層を設
けるなど煩雑な工程が必要であり、しかも、接着剤とし
て溶剤型感圧接着剤を用いているため、応力の問題が生
じる。溶剤の入った接着剤を用いると、溶剤の逃げ場が
ないこと、硬化時の収縮がきわめて大きくなり、これが
応力となってアクティブマトリックス素子に簡単に断線
等を発生してしまう。他のタイプの接着剤を用いるにし
ても、接着剤は硬化時に必ず体積変化を伴う。そのた
め、接着剤を用いて転写する技術においては、体積変化
に対する対応策が必須である。
【0004】発明者らは、そうした転写によってアクテ
ィブマトリックス層を形成する技術について、いろいろ
と実験し検討したところ、仮の基板の側からアクティブ
マトリックス層を別のシート基板の側に転写する際、そ
のアクティブマトリックス層にクラックが発生するおそ
れがあることに着目した。その原因を探ったところ、ア
クティブマトリックス層が薄く比較的にもろい性質をも
ち、それが転写時に加わる外力に耐えきれないことに起
因していることが判明した。外力の主因は、アクティブ
マトリックス層をシート基板の側に接着するための接着
剤の硬化収縮に伴う応力であり、それが転写時に仮の基
板を引き剥がす際にアクティブマトリックス層に作用す
ることになる。また、転写後にそうした応力が残ると、
高温、高湿等のストレスがかかった場合にクラックが発
生しやすくなる。このような接着剤の側から加わる応力
に対し、アクティブマトリックス層を保護するという考
え方は、前記した公報を含め今までは何も考慮されてい
なかった。そして特に、そうした応力に起因する問題
は、耐熱性の仮の基板として、セラミックス、ガラス、
金属(42アロイ、銅合金等の熱膨張の小さい金属材料
が好適である)の単体、あるいはそれらの複数を積層し
複合したものなど、プラスチック材料であるシート基板
に比べて大きな剛性をもつものを用いるときに顕著であ
る。また、仮の基板としては、パターン形成を前提にす
ると、温度や湿度に対する寸法安定性が重要であり、プ
ラスチック材料は望ましい材料ではない。
【0005】また、仮の基板上に剥離層を介してアクテ
ィブマトリックス層を形成するとき、少なくとも薄膜ア
クティブ素子を形成すべき領域の剥離層上にバッファ層
を形成することが必要である。このバッファ層によっ
て、薄膜アクティブ素子の電極の密着性を向上させ、し
かもまた、高温での電極の形成時に剥離層からアウトガ
スが生じ、素子特性を劣化させることを未然に防止する
のである。バッファ層としては、SiOxやSiNxな
どの無機層が好ましい。しかし、それら無機層は、アク
ティブマトリックス層を転写する際に、アクティブマト
リックス層(特に、より大きな面積をもつ画素電極)に
クラックを生じさせたり、転写不良(たとえば、剥離層
やアクティブマトリックス層が仮の基板に残るという不
具合)を生じさせる原因になることが判明した。
【0006】
【発明の解決すべき課題】この発明は、転写時の外力か
らアクティブマトリックス層を有効に保護する技術を提
供することを第1の目的とする。また、この発明は、薄
膜アクティブ素子を形成するための下地として無機バッ
ファ層を用いるにもかかわらず、応力から薄膜アクティ
ブ素子や画素電極を有効に保護することができる技術を
提供することを第2の目的とする。さらに、この発明
は、外力の主因となる接着剤の層の厚さを有効に制御す
ることができる技術を提供することを第3の目的とす
る。さらにまた、この発明は、剛性にある耐熱性の仮の
基板からプラスチック材料からなるシート基板に層状物
を転写する際の転写不良を防止することを第4の目的と
する。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明では、耐熱性に
すぐれた基板の側に予め形成したアクティブマトリック
ス層を、プラスチック材料からなるシート基板の側に転
写するに際し、転写すべきアクティブマトリックス層
を、耐熱性の基板上、転写時に剥離部分となる剥離層
と、前記したクラックの発生から保護するための保護膜
とでサンドイッチ状にはさみ込んだ形態にする。アクテ
ィブマトリックス層は、転写時、剥離層と保護膜とによ
って保護されているため、特に、接着層の側の保護膜が
前記した外力を吸収あるいは緩衝するように作用し、ク
ラックの発生を有効に防ぐことができる。
【0008】アクティブマトリックス層をサンドイッチ
状にはさむ一方の剥離層としては、アクティブマトリッ
クス層を形成可能なだけの耐熱性、そうしたアクティブ
マトリックス層とのしっかりした密着性、アクティブマ
トリックス層形成時のパターニングする際のエッチング
プロセス等に対する耐性、さらには、仮の基板との適度
な密着性(剥離するまでにしっかりと仮の基板に密着
し、しかも、他層にダメージを与えずに剥離可能である
ような密着性であり、たとえば、90°剥離で数g〜1
00g/cm程度の引き剥がし力が必要なだけの密着
性)をもつことが必要である。この剥離層として好適な
材料はポリイミド、アクリル、エポキシである。たとえ
ば、ポリイミドは種類によってガラスとの密着性を異に
する。ピロメリット酸無水物と4,4’−ジアミノジフ
ェニルエーテルから合成される第1のものは、表面にS
iOがコートされたガラスとの密着性はそれほど良く
なく、剥離層の材料として適している。それに対し、ベ
ンゾフェノンテトラカルボン酸無水物、あるいはピロメ
リット酸無水物と3,3’−ジアミノジフェニルスルホ
ンから合成される第2のポリイミドは、第1のものより
もガラスとの密着性が良い。しかも、ポリイミドとガラ
スとの密着性はベークをすると良くなり、時間の経過と
ともに次第に低下し、一定のところで変化しなくなる。
しかし、そのように密着性が低下したものを再びベーク
すると、密着性は元に戻る。第1のポリイミドはベーク
直後でもガラスから剥離することができるが、数日する
と水洗でも剥がれてしまうほど密着性が低下する(90
°剥離で1g/cm未満)。それに対し、第2のポリイ
ミドはベーク直後ではガラスから剥がすことができない
が、時間が経過すれば剥がすことができるようになる。
こうしたポリイミドの密着性の変化は、ポリイミドの吸
湿が原因していると考えられる。したがって、ポリイミ
ドのそうした特性を考慮しつつ、ポリイミドを剥離層と
して用いることができる。また、たとえば密着性の良く
ない第1のポリイミドにシランカップリング剤を添加す
ることによって、ガラスとの密着性を最適化することが
できる。
【0009】ここで、被転写体であるアクティブマトリ
ックス層を剥離層の部分から引き剥がすことを考慮する
と、密着性は小さい方が良いが、前記したとおり、アク
ティブマトリックス層のパターン形成工程に伴う洗浄や
エッチングなどの製造工程に耐えるだけの一定以上の密
着性が必要となる。また、アクテブマトリックス層に無
理なストレスが加わらないように剥離層に乗せてアクテ
ィブマトリックス層を持ち上げるように剥離するために
は、剥離層の強度は、引っ張り強度で100g/cm
(幅1cmあたり)以上、望ましくは150g/cm以
上の強度にすべきである。剥離層の引っ張り強度を高く
するためには、その剥離層の膜厚を厚くすることにより
行うことが可能である。剥離層に求められる機能として
は、アクティブマトリックス層の成膜時の温度や層をパ
ターニング形成する際に使用する薬品への耐性も同時に
必要となる。しかも、剥離層はバッファ層との密着性が
良好でなければならないことは言うまでもない。すでに
述べたとおり、剥離層の材料としてはポリイミドが最適
である。これを耐熱性のガラス基板上に1.3μm以
上、望ましくは、2μm以上に形成することにより、必
要な引っ張り強度を得ることができる。
【0010】剥離層の材質や厚みによっては、剛性のあ
る仮の基板からプラスチック材料からなるシート基板上
へ層状物を転写し引き剥がす場合には、剥離層やアクテ
ィブマトリックス層が部分的に転写されず仮の基板上に
残ってしまうという現象(転写不良)が発生することが
ある。このとき、仮の基板と剥離層の密着性よりはるか
に大きい接着性を持っているアクティブマトリックス層
と層中間の保護膜あるいは保護膜と接着層の界面から剥
がれているのが観察された。また、シート基板にアクテ
ィブマトリックス層が転写されても、その後の熱処理、
あるいは高温高湿試験などのストレスをかけると、剥離
方向に対して垂直な方向に皺が発生する。この原因は、
引き剥がし時にプラスチック材料からなるシート基板に
比べて硬いアクティブマトリックス層が、引き剥がし時
の曲げに対する力に抵抗してしまうことに起因するもの
であると考えられる。
【0011】この発明において、剛性のある仮の基板か
らアクティブマトリックス層を形成したプラスチック材
料からなるシート基板を転写し引き剥がす際に、仮の基
板と剥離層との界面から剥離することができ、しかもア
クティブマトリクス層に発生するクラックを防止する方
法について種々検討した結果、剥離層の膜強度を強くす
れば良いことが実験により明らかになった。本来、剛性
のある仮の基板から可撓性の高いプラスチック材料から
なるシート基板上へ少なくとも剥離層、および接着層を
転写するため、剛性のある仮の基板からプラスチック材
料からなるシート基板を引き剥がす際に、剥離層からプ
ラスチック材料からなるシート基板までは一体化した構
造になっている。そのため、仮の基板と剥離層との界面
から容易に剥離するように思えるが、有効な剥離を行う
ためには、前述したように、剥離層の材質や厚みを制御
し、剥離層の強度を前述した程度に強くすることが必要
である。そうした条件の下で、少なくとも剥離層、およ
び接着層の各層間の接着力(密着力)を担保させつつ、
剥離層に乗せて持ち上げるように剥離することができ
る。このように、一定の引っ張り強度を持った剥離層を
用いることにより、アクティブマトリックス層や層中間
の保護膜の材料に関係することなく、アクティブマトリ
ックス層等を有効に転写することができ、しかもアクテ
ィブマトリックス層に無理なストレスが加わらないよう
に転写することができる。その結果、転写後、熱処理、
あるいは高温高湿試験などのストレスをかけてもアクテ
ィブマトリックス層に皺が発生しなくなり、転写された
アクティブマトリクス層の耐熱性、耐高温高湿性を向上
させることができる。またこのとき、アクティブマトリ
ックス層中にベタに近い膜があると、剥離層により強い
膜強度が必要となる。
【0012】一方、アクティブマトリックス層をサンド
イッチ状にはさむ他方の保護膜は、剥離層と相俟ってア
クティブマトリックス層を保護するための膜であり、た
とえばアルキッド(たとえば、EXP−1474 藤倉
化成)、アクリル(たとえばSS6917 日本合成ゴ
ム)などの有機膜である。剥離層が2〜8μmの厚さに
対し、保護膜は1.5〜5μmの厚さであり、保護特性
の点からすると、ヤング率が500〜2000kg/m
、その硬さを鉛筆硬度(JIS K5401)がH
以上、好ましくは2H以上に設定するのが良い。柔らか
い保護膜の場合は、転写後にアクティブマトリックス層
から発生する応力を支えきれなくなり、アクティブマト
リックス層に変形、クラックが発生しやすくなる。ま
た、硬すぎると、保護膜自体にクラックが発生しやすく
なる。
【0013】また、アクティブマトリックス層は、マト
リックス状に配列された多数の画素部と、各画素部の周
縁を走り、各画素部に信号を与えるためのバスラインと
を備え、各画素部には、各画素部に対応して形成された
画素電極と、各画素電極に対して接続された薄膜アクテ
ィブ素子とを含む。薄膜アクティブ素子としては、TF
Tの3端子素子のほか、MIM、ダイオード等の2端子
素子がある。3端子素子の場合、バスラインは、基板の
一面を縦および横の方向に互いにクロスする縦バスライ
ンと横バスラインとからなる。それに対し、2端子素子
の場合には、パネルの対向基板側に共通電極を形成する
場合には、3端子素子に準じた縦バスラインと横バスラ
インの形態をとるが、対向基板側の電極を共通電極とせ
ずに各画素部に応じた独立した電極群とする場合には、
縦バスラインあるいは横バスラインの一方をアクテイブ
マトリックス層におけるバスラインとし、縦バスライン
あるいは横バスラインの他方を対向基板側の電極に対す
るバスラインの形態とする。
【0014】そして、この発明では、薄膜アクティブ素
子の電極を支持するバッファ層に、バッファ層に加わる
応力を分断するための切り込みを設けることによって、
薄膜アクティブ素子を有効に形成するために無機バッフ
ァ層を用いることと、その無機バッファ層があるにもか
かわらず応力から前記画素電極を有効に保護することと
を両立させ、しかもまた、仮の基板からシート基板への
転写を行いやすくする。バッファ層に切り込みを設ける
方法としては、たとえば、次のA1あるいはA2を適用
することができる。A1.画素電極を形成する領域を避
け、薄膜アクティブ素子を形成する領域に選択的に無機
バッファ層を形成する。B2.薄膜アクティブ素子を形
成する領域だけでなく、画素電極を形成する領域にも無
機バッファ層を形成するが、その無機バッファ層のパタ
ーン形状を、画素電極の端と画素電極に信号を与えるた
めのバスラインとの間の部分を選択的に取り除いた形状
にする。
【0015】耐熱性の仮の基板としては、セラミック
ス、ガラス、金属の単体か、それらが複合された基板を
広く適用することができるが、特にはガラス基板が好ま
しい。ガラスは耐熱性にすぐれるだけでなく、その上に
アクティブマトリックス層やカラーフィルタ層などを正
確に位置合わせしつつ形成することができるからであ
る。そして、ガラスは、前記したように、剥離層の材料
であるポリイミドとの関係からも好適な材料である。
【0016】次に、アクティブマトリックス層をプラス
チックシート基板の側に接着するための接着層の材料と
しては、熱をかけずに硬化する紫外線硬化型の接着剤が
好ましい。その中でもカチオン重合型のもの、たとえ
ば、エポキシ系の紫外線硬化型接着剤が最適である。塗
布の厚さは、2〜20μm程度であり、充分な接着強度
を得ることができ、透過率を失わない薄さをもつ値に設
定する。こうした接着剤による接着層は、ラミネート時
の押圧条件により膜厚分布に差が生じたり、脇から接着
剤がはみ出したりする。そのため、接着層の部分に、そ
の接着層の厚さを制御するためのスペーサ手段を設ける
ようにするのが良い。スペーサ手段としては、接着層の
中に混入したスペーサ粒子、あるいは保護膜の上に形成
したスペーサパターンなどを用いることができる。スペ
ーサ手段は、比較的に大きな面積をもつ基板の一面に薄
膜アクティブ素子やカラーフィルタ層を飛び飛びに含む
層上に、均一な接着層を形成するために特に有効であ
る。
【0017】なお、プラスチック材料からなるシート基
板は、シート(枚葉)、ロールのいずれの形態でも用い
ることができ、好ましい厚さは100〜700μmの範
囲である。したがって、ここでいうシート基板は、いわ
ゆるフィルムやシートを含むシート状の部材を包含する
概念である。材料であるプラスチックとしては、ポリエ
ーテルスルホン、ポリエステル、ポリカーボネート、塩
化ビニール、ナイロン、ポリアリレート、アクリル、ポ
リイミド等を適用することができる。
【0018】
【第1の実施例】図1は、この発明の第1の実施例であ
るアクティブマトリックス層を基板の上から見た図であ
り、図2は、図1の2−2線に沿う部分の拡大断面図で
ある。転写前の仮のガラス基板10(転写後には、プラ
スチック材料からなるシート基板80)を上から見ると
き、金属配線である横バスライン71とゲート配線であ
る縦バスライン72とが互いにクロスし、マトリックス
状の多数の画素部を区画している。各画素部には、画素
部の大部分を占めるITOからなる画素電極30と、各
画素電極30の一隅に位置し、画素電極30に対して接
続された薄膜アクティブ素子90とがある。薄膜アクテ
ィブ素子90はTFTであり、ゲート電極94、ドレイ
ン電極95およびソース電極99を含む。この第1の実
施例では、各画素部のうち薄膜アクティブ素子90が占
める領域部分に選択的にバッファ層510を形成してい
る。パターン化したバッファ層510は、その周囲に切
り込みをもつことになるので、転写しやすく、転写時の
曲げ応力によって画素電極30を損ねることもない。
【0019】画素電極30および薄膜アクティブ素子9
0を含むアクティブマトリックス層を仮のガラス基板1
0上に形成する場合、まず、洗浄したガラス基板10を
用意し、その一面に剥離層としての透明なポリイミド層
20を塗布によって形成する。ガラス基板10の厚さは
0.7〜1.1mm程度であり、全体として剛性をもっ
ている。このガラス基板10は、その表面に転写すべき
画素電極30などを支持する基板であるため、良好な表
面平滑性、たとえば暗室下5000Luxの明るさの反
射光で目視により観察した時にキズや突起等が見えない
程度の表面平滑性(基板表面の外観規格)をもっている
ことが望ましい。また、ポリイミド層20は、前記した
第1のポリイミドに固形分比で0.1%のシランカップ
リング剤を添加したものであり、その厚さが2〜8μm
である。勿論、このポリイミド層20については、塗布
した後、加熱処理により硬化させる。ガラス基板10
は、ポリイミド硬化のための加熱処理に充分に耐えうる
ことは勿論である。
【0020】次に、そうしたガラス基板10のポリイミ
ド層20上に、アクティブマトリックス層を形成する。
アクティブマトリックス層の形成は、まず剥離層20上
にITOを成膜してからパターンニングによって所定形
状の画素電極30を得る。この上にプラズマCVDでS
iOx膜を100〜200nmバッファ層510として
形成し、さらにバッファ層510上にゲート金属を成膜
しパターンニングを行いゲート電極94およびゲート配
線72を形成する。ゲート電極配線の材料としては、通
常TaN、Mo/Ta、Cr、Mo/Wなどが使用され
るが、プラスチック上に転写するアクティブ素子用とし
てはAlが最適である。これは、転写する際に発生する
力や、転写後の製品がプラスチック上になるため、基材
の熱膨張係数が大きく、この部分に大きな力が加わり、
あまりに硬質な金属材料はクラック、断線が発生し易い
からである。その後、プラズマCVDもしくはECR−
CVDでSiNx膜、SiOx膜もしくはその積層膜の
ゲート絶縁膜910を300nm成膜し、連続してa−
Si(アモロファス−シリコン)のチャンネル層92を
100nm成膜する。その際、成膜温度は剥離層20の
耐熱温度である200℃〜300℃で行う。さらに、連
続してSiNx膜のチャンネルストッパ層93を400
nm成膜する。次いで、チャンネルストッパ層93をパ
ターンニングした後、プラズマCVDでn+a−Siの
コンタクト用ドープa−Si97を400nm成膜す
る。そして、コンタクト用ドープa−Si97およびチ
ャンネル用a−Si92をパターンニングし、さらに、
ゲート絶縁膜910、およびバッファ層510をパター
ンニングする。その結果、バッファ層510(およびゲ
ート絶縁膜910)は、画素電極30上のものが取り除
かれ、TFT90の形成領域のみを選択的に被うことに
なる。この際、画素電極30などTFT90の形成領域
以外の部分について、絶縁層およびバッファ層を幅広く
エッチングで取り除くと、後の転写を転写不良などの問
題を生じることなく有効に行うことができる。最後に金
属配線71を成膜しパターンニングする。この金属配線
71の材料も、前述した理由からアルミニウムが望まし
い。このとき、アルミニウムが画素電極30のITOと
直接接するように形成すると、ITOと比べてアルミニ
ウムの仕事関数が小さいので問題が生じるおそれがあ
る。そのため、ITOとアルミニウム配線との間に、2
00〜300オングストロームの薄いクロムのバリア電
極を形成する。その後、ガラス基板10上の画素電極3
0およびTFT90を被うように、アクリル系の保護膜
40を1.5〜5μmの厚さに形成する。
【0021】この後、保護膜40の上にイエロー、マゼ
ンタ、シアンの色画素パターンを含むカラーフィルタ層
50をフォトリソグラフィ法によって形成する。色画素
パターンの材料として、染料あるいは顔料などの着色剤
をポリイミド樹脂溶液に溶解あるいは分散させた公知の
塗布材料を用いることができる(たとえば、特開平10
−170716号)。各色画素パターンはドット形状で
あり、その幅は50〜200μmであり、隣り合う色パ
ターンの間の距離は5〜20μmである。また、カラー
フィルタ層50の厚さは0.2〜2μmである。この
際、カラーフィルタ層50の各色画素パターン、ならび
に画素電極30およびTFT90を含むアクティブマト
リックス層は、寸法安定性にすぐれたガラス基板10上
で位置合わせを行っているので、パターンニングや位置
合わせの上で何ら問題が起こらない。
【0022】さらに、カラーフィルタ層50の上を全体
的に被うように、接着層60を塗布によって形成する。
接着層60を構成する接着剤としては、紫外線硬化型で
あり、カチオン重合型のエポキシ系の紫外線硬化型接着
剤(旭電化工業株式会社製のUV硬化樹脂KR400)
を用いる。塗布の厚さは、2〜20μm程度であり、充
分な接着強度を得ることができ、透過率を失わない薄さ
をもつ値に設定する。このとき、接着層60の中に、ス
ペーサ手段としてスペーサ粒子、たとえばベンゾグアナ
ミンの4μm球形粒子(図示しない)を混入する。スペ
ーサ粒子は、塗布すべき材料の中に予め添加しておき、
基板10への塗布を行う。この際、接着剤は液状であ
り、スペーサ粒子の大きさよりやや厚めに塗膜の厚さを
コントロールすることが望ましい。この状態でガラス基
板10とプラスチックシートであるシート基板80をラ
ミネートすると、膜厚が全面均一の接着層60を得るこ
とができる。なお、スペーサ粒子の混入量としては、接
着層60を形成した後で、面内分布量が40個/mm
程度となるよう調整するのが好ましい。ここで、接着層
60のエポキシ樹脂は、光硬化によってたとえば数%程
度の体積収縮を生じるが、スペーサ粒子はそうした変化
が生じにくい。そのため、接着層60の体積収縮に伴っ
てスペーサ粒子の部分に不都合な変形や応力が生じ、画
素電極30などにクラックが生じることがある。これを
避けるため、スペーサ粒子の粒子径は所定以下の大きさ
にすべきであり、たとえば5.5μm以下に設定するの
が好ましい。スペーサ手段としては、スペーサ粒子のほ
か、カラーフィルタ層50の各色画素パターンの間(こ
の部分は、画素電極30のパターンがない部分でもあ
る)に、島状あるいはストライプ状にパターニングした
スペーサパターンを用いることもできる。スペーサパタ
ーンは、不都合な変形や応力によって画素電極30に損
傷を与えるようなことがない。また、スペーサパターン
は、黒色の色材を混入したポリイミド樹脂を利用して形
成することができる。そうすれば、液晶表示をすると
き、表示のコントラストをさらに向上させるというメリ
ットをも得る。
【0023】この後、接着層60の側に、ポリエーテル
スルホン材料からなるシート基板80(厚さが100〜
700μm)を配置し、画素電極30およびTFT9
0、ならびにカラーフィルタ層50などをガラス基板1
0側からシート基板80側に転写する。この転写処理に
際しては、シート基板80側から紫外線を照射するが、
併せて、照射に伴う接着層60の側(硬化対象物)の温
度上昇を積極的に抑え、できるだけ常温に近い温度にす
る。この転写時、特にダメージを受けやすい画素電極3
0は、剥離層としてのポリイミド膜20と保護膜40と
の間にサンドイッチされているため、接着層60の硬化
および転写に伴う外力から有効に保護される。比較例と
して前記した保護膜40をなしの状態で同様の材料系で
転写を行ったところ、転写後のアクティブマトリックス
層にはスペーサ粒子、スペーサパターン、および接着剤
の硬化収縮に伴う内部応力に起因したクラックがところ
どころに発生していた。なお、転写に際しては、引き剥
がしにロールを用い、このロールの円周に添って引き剥
がすようにした。用いるロールの直径を50mm以上好
ましくは100mm以上にすることにより、アクティブ
マトリックス層に無理な曲げの力が加わるのを防ぐこと
ができる。
【0024】転写後、剥離層としてのポリイミド層20
を除去する。それは、画素電極30およびTFT90を
含むアクティブマトリックス層と液晶表示のためのドラ
イバーICとの電気的な接続を可能とするためでもあ
り、液晶駆動のための実効電圧の向上を図るためでもあ
る。ポリイミド層20の除去については、ヒドラジン−
エチレンジアミンを用いた湿式エッチング、またはプラ
ズマのドライエッチングを用いる。
【0025】
【第2の実施例】図3は、前記した第1の実施例におけ
る図1に相当する図であり、図4は、第1の実施例にお
ける図2に相当する図であって、図3の4−4線に沿う
部分の拡大断面図である。この第2の実施例でも、剥離
層としてのポリイミド層20上のバッファ層520を、
画素電極30の形成前に形成し、しかも、薄膜アクティ
ブ素子であるTFT90が占める領域部分だけでなく、
画素電極30の領域にも形成するようにしている。バッ
ファ層520は、バッファ層としての十分な機能を発揮
するように第1の実施例に準じて100〜200nmの
厚さにしている。その代り、そのバッファ層520は、
画素電極30の端と各バスライン71,72との間の部
分(図3にスマッジングをした部分)を選択的に取り除
くようにパターンニングしている。バッファ層520に
そのような切り込みを入れることにより、切り込んだ端
部から応力を逃がすことができ、応力による画素電極3
0の損傷の発生を有効に防ぐことができる。なお、この
第2の実施例における他の部分の構成は、第1の実施例
の場合と同様であるので、対応する主要な部分に同一の
符号を付け、それらの説明を省略する。
【0026】バッファ層(510,520)における切
り込みについては、それに加わる応力をより有効に分断
するため、各バスライン71,72あるいは少なくとも
一方のバスラインの走る方向に沿う部分を含むようにす
るのが好ましい。第2の実施例のように画素電極30の
下にバッファ層520がある場合には、TFT90の形
成を終えた後(保護膜40の形成前)にパターンニング
することにより(場合によっては、その他の絶縁膜と一
緒に)、所定形状の切り込みを入れるのが良い。一方、
画素電極30上にバッファ層510の一部が乗るような
場合、TFT90の形成について、いくつかの異なる方
法をとるとができる。たとえば、ドレイン電極95を最
後に形成するとすれば、ドレイン電極95の成膜前にバ
ッファ層510を所定形状にパターンニングすることが
できるし、あるいは、ドレイン電極95と画素電極30
とのコンタクトのためのパターンニングとは別に、TF
T90の形成後に切り込みのためのパターンニングを行
うようにすることもできる。なお、配線パターンを同時
に形成する場合には、配線の下に確実にバッファ層を残
すようにし、好ましくは、剥離層20が露出しないよう
にパターンニングするのが良い。
【0027】また、この発明におけるバッファ層51
0,520の基本思想は、前記した機能を十分に発揮で
きるような厚さをもたせつつ、そこに切り込みを設ける
ことにより応力を分断させるという点にある。したがっ
て、その基本思想に基づいて、切り込みについては、前
記した実施例に限定されることなく、その他の構成をと
ることができる。
【0028】比較例1 前記した実施例と同じ材質で膜厚1μmの剥離層をガラ
ス基板上に形成した。この剥離層の引っ張り強度は、7
5g/cmであった。この後、実施例と同じ条件で各層
の形成を行った。これを実施例と同じ条件でシート基板
に転写し、実施例と同様の条件でロールから引き剥がし
たが、アクティブマトリックス層のある部分はほとんど
仮の基板側に残り、保護膜とカラーフィルタ層の界面も
しくはカラーフィルタ層と接着層の界面から剥離してい
た。なお、保護膜とカラーフィルタ層の界面もしくはカ
ラーフィルタ層と接着層の界面について、ガラス基板上
に単独で被膜を形成して密着性を評価すると、碁盤目セ
ロテープ(登録商標)試験(JIS5400の8.5.
1)で剥がれなかった。
【0029】比較例2 アクティブマトリックスの金属配線をクロムで形成した
以外は実施例と同じ条件で各層を形成した。これを実施
例と同じ条件でシート基板に転写し、実施例と同じ条件
でロールから引き剥がしたところ、アクティブマトリク
ス層の配線は断線だらけであった。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施例を示す平面図である。
【図2】図1の2−2線に沿う部分の拡大断面図であ
る。
【図3】この発明の第2の実施例を示す平面図である。
【図4】図3の4−4線に沿う部分の拡大断面図であ
る。
【符号の説明】
10 ガラス基板 20 ポリイミド層(剥離層) 30 画素電極 40 保護膜 50 カラーフィルタ層 60 接着層 71,72 バスライン 80 シート基板 90 TFT(薄膜アクティブ素子) 510,520 バッファ層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 21/336 (72)発明者 別宮 一郎 東京都文京区小石川4丁目14番12号 共同 印刷株式会社内 (72)発明者 新井 和己 東京都文京区小石川4丁目14番12号 共同 印刷株式会社内 (72)発明者 松本 文直 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 金本 明彦 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 Fターム(参考) 2H090 HB03X HB04X HB13X JB02 JB03 JB04 LA02 LA04 LA15 2H092 GA05 HA06 JA03 JA24 JB57 KA05 KA12 KA18 MA01 MA08 MA18 MA19 NA17 NA18 PA01 PA03 PA08 5F110 AA26 AA30 CC07 DD01 DD02 DD12 DD13 EE01 EE03 EE04 EE06 FF02 FF03 FF09 FF30 FF31 GG02 GG15 GG25 GG45 GG46 HK03 HK09 HK16 HK21 NN14 NN24 NN35 NN72 QQ09 QQ16

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プラスチック材料からなるシート基板の
    一面に接着層を介して転写の結果支持されたアクティブ
    マトリックス層であって、そのアクティブマトリックス
    層は、前記基板の一面にマトリックス状に配列された多
    数の画素部と、各画素部の周縁を走り、各画素部に信号
    を与えるためのバスラインとを備え、前記画素部には、
    各画素部に対応して形成された画素電極と、各画素電極
    に対して接続された薄膜アクティブ素子とを含み、さら
    に、次の各特徴要件を備える、アクティブマトリックス
    層。 A.前記薄膜アクティブ素子の電極を支持するバッファ
    層があり、そのバッファ層には、バッファ層に加わる応
    力を分断するための切り込みが設けられている。 B.前記画素電極と前記バッファ層の上下二面のうち、
    一方の面が前記転写のための剥離層に接する側である。 C.前記画素電極の他方の面、および前記バッファ層の
    他方の面上の前記薄膜アクティブ素子の上を有機保護膜
    が被っている。
  2. 【請求項2】 前記バッファ層は、前記画素部のうち前
    記薄膜アクティブ素子が占める領域部分に選択的に位置
    し、それにより、その選択的なバッファ層の周囲が前記
    切り込みとなっている、請求項1のアクティブマトリッ
    クス層。
  3. 【請求項3】 前記バッファ層は、前記薄膜アクティブ
    素子が占める領域部分だけでなく、前記画素電極の領域
    にもわたるが、そのバッファ層は、前記画素電極の端と
    前記バスラインとの間の部分が選択的に取り除かれ、そ
    れにより、その取り除かれた部分が前記切り込みとなっ
    ている、請求項1のアクティブマトリックス層。
  4. 【請求項4】 前記バッファ層は、電極を含む前記薄膜
    アクティブ素子を有効に形成するための下地となる無機
    層である、請求項1〜3のアクティブマトリックス層。
  5. 【請求項5】 前記切り込みは、前記バスラインの走る
    方向に沿う部分を含む、請求項1のアクティブマトリッ
    クス層。
  6. 【請求項6】 プラスチック材料からなるシート基板の
    一面に、互いに分離されたマトリックス状の画素電極
    と、各画素電極に接続された薄膜アクティブ素子とを含
    むアクティブマトリックス層を形成するに際し、予め前
    記アクティブマトリックス層を、前記プラスチック材料
    に比べて耐熱性にすぐれた基板側に形成し、その後に、
    そのアクティブマトリックス層を前記シート基板側に接
    着層を介して転写する方法であって、前記転写時の応力
    から保護するため、前記耐熱性にすぐれた基板上の前記
    アクティブマトリックス層を、転写時に剥離部分となる
    剥離層と、そのアクティブマトリックス層上を被う有機
    保護膜とではさみ込んだ構成とし、しかもまた、前記薄
    膜アクティブ素子を有効に形成するための下地となる無
    機バッファ層に対し、バッファ層に加わる応力を分断す
    るための切り込みを設けるようにした、アクティブマト
    リックス層の転写方法。
  7. 【請求項7】 前記切り込みを設けるため、次のA1あ
    るいはA2のいずれか一つの方法をとる、請求項6の転
    写方法。 A1.前記画素電極を形成する領域を避け、前記薄膜ア
    クティブ素子を形成する領域に選択的に前記無機バッフ
    ァ層を形成する。 B2.前記薄膜アクティブ素子を形成する領域だけでな
    く、前記画素電極を形成する領域にも前記無機バッファ
    層を形成するが、その無機バッファ層のパターン形状
    を、前記画素電極の端と画素電極に信号を与えるための
    バスラインとの間の部分を選択的に取り除いた形状にす
    る。
  8. 【請求項8】 前記耐熱性にすぐれた基板は、セラミッ
    クス、ガラス、金属の単体か、それらが複合された基板
    であり、しかも、前記剥離層は、ポリイミド系、アクリ
    ル系、エポキシ系の樹脂からなる、請求項6の転写方
    法。
  9. 【請求項9】 前記耐熱性にすぐれた基板上、前記保護
    膜の上にさらに接着剤による接着層を含む、請求項6の
    転写方法。
  10. 【請求項10】 前記接着層の部分に、その接着層の厚
    さを制御するためのスペーサ手段を備える、請求項9の
    転写方法。
  11. 【請求項11】 前記スペーサ手段は、前記接着層の中
    に混入したスペーサ粒子、あるいは前記有機保護膜の上
    に形成したスペーサパターンのいずれかである、請求項
    10の転写方法。
  12. 【請求項12】 アクティブマトリックス層のバスライ
    ンを構成する金属配線にアルミニウムを使用する、請求
    項6の転写方法。
  13. 【請求項13】 前記アクティブマトリックス層は、液
    晶カラー表示装置のためのものであり、カラー表示のた
    めのカラーフィルタ層が前記有機保護膜の上に形成さ
    れ、前記接着層がそのカラーフィルタ層を被っている、
    請求項6の転写方法。
  14. 【請求項14】 前記剥離層の引っ張り強度が100g
    /cm以上である、請求項6の転写方法。
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