JP2001351772A - 加熱調理器 - Google Patents

加熱調理器

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JP2001351772A JP2000165496A JP2000165496A JP2001351772A JP 2001351772 A JP2001351772 A JP 2001351772A JP 2000165496 A JP2000165496 A JP 2000165496A JP 2000165496 A JP2000165496 A JP 2000165496A JP 2001351772 A JP2001351772 A JP 2001351772A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電源スイッチをオフとした後でも、加熱庫の
状況に応じて冷却ファンを駆動して内部部品を保護し、
待機電力を最小限とする加熱調理器を提供する。 【解決手段】 制御手段43は、加熱庫の余熱を検知す
る余熱検知手段33および新たな発熱を検知する熱発生
検知手段36を備えるとともに、電源リレー27をオン
として電源スイッチ16のオフに備えて制御電源25を
稼働し、ロースタヒータ21の加熱動作停止後に、被加
熱物の燃焼などで加熱庫に新たな発熱を検知した場合に
は電源リレー27をオフとする所定のタイミングを遅延
し、冷却ファンモータ23の継続駆動ないし最駆動を可
能にして内部部品を高熱に曝されないようにするととも
に、冷却ファンモータ23の動作機会を最小限にしなが
ら最終的には制御電源25を電源リレー27のオフによ
り遮断して待機電力を最小限にするように制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ロースタヒータを
有する加熱庫と誘導加熱手段とを備えた加熱調理器に係
わり、とくに前記加熱庫の加熱動作を停止したのちの制
御に関する。
【0002】
【従来の技術】以下、従来の加熱調理器について説明す
る。従来、発熱体を有する加熱庫と誘導加熱調理器とを
備えた加熱調理器において、前記加熱庫の余熱により前
記誘導加熱調理器の電子部品が温度上昇して誤動作や破
壊するのを防止するために、電源スイッチをオフとした
のちも継続して冷却ファンを駆動する手段が、特開平7
−272846号公報および特開平7−272847号
公報に開示されている。また、上記文献には、電源スイ
ッチをオフとしてから、または前記誘導加熱調理器と前
記発熱体がともに加熱動作を停止してから前記冷却ファ
ンが長時間動作し続けるのを防止するために、タイマ手
段により所定時間後に前記冷却ファンの駆動を禁止する
手段についても開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような従来の加熱
調理器では、加熱庫の被加熱物が調理終了後も燃焼を継
続したり、または加熱動作を停止した直後に被加熱物が
燃焼を開始して加熱庫が高温になっていても、タイマ手
段による所定時間を経過した時点で冷却ファンが停止す
るので、加熱庫の周囲が高温になって付近の樹脂や電子
部品を破壊させる恐れがある。したがって、加熱庫が高
温になる場合には加熱動作の停止後も冷却ファンが停止
しないようにすることが要求される。また、電源スイッ
チをオフとしたのちの待機電力を低減するために、少な
くとも前記冷却ファンの駆動制御に要する制御電源につ
いては冷却ファンの動作が無用になったら遮断すること
が要求されている。
【0004】本発明は上記の課題を解決するもので、電
源スイッチをオフとしてから、またはインバータ装置と
発熱体による加熱動作がともに停止してから所定時間は
冷却ファンを動作させ、かつ、被加熱物が燃焼した場合
などで加熱庫に新たな熱エネルギーが発生した場合に
は、必要なだけ冷却ファンの動作を継続して加熱庫周辺
の樹脂や電子部品が破壊するのを防止するとともに、電
源スイッチをオフとしたのちの待機電力を低減した加熱
調理器を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1に係わる本発明
は、加熱庫の加熱動作を停止したのち、加熱庫に新たな
発熱を検知した場合には、電源スイッチのオフに備えて
稼働させている制御電源をオフとする所定のタイミング
を遅延するように制御する加熱調理器である。
【0006】本発明により、電源スイッチをオフとした
のち、またはインバータ装置や加熱庫が加熱動作を停止
したのちに駆動させる冷却ファンが長時間にわたって動
作し続けないようにできるとともに、被加熱物が燃焼し
た場合など、加熱庫で新たな熱が発生した場合には、必
要充分に冷却ファンの動作を継続したり再駆動すること
も可能となり、加熱庫周辺の樹脂や電子部品が破壊する
のを防止し、さらに、最終的には制御電源を遮断して待
機電力を最小限にすることができる。
【0007】請求項2に係わる本発明は、加熱庫の加熱
動作を停止したのち、加熱庫に新たな発熱を検知した場
合は、駆動中の冷却ファンを停止させる所定のタイミン
グを遅延するとともに、その熱発生を報知するように制
御する加熱調理器である。
【0008】本発明により、請求項1に係わる本発明と
同様の効果を得るとともに、使用者に異常を報知し続け
て注意を喚起することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】請求項1に係わる本発明は、加熱
コイルに高周波電流を流して加熱用の高周波磁界を発生
するインバータ装置と、ロースタヒータを備えた加熱庫
と、前記加熱庫の温度状況を検知する温度検知手段と、
少なくとも前記インバータ装置の構成部品を冷却する冷
却ファンを前記商用電源に開閉接続して駆動するファン
駆動手段と、全体の動作を制御する制御手段と、前記各
手段に制御電源を供給する制御電源と、前記インバータ
装置と前記ロースタヒータと前記制御電源とを商用電源
に開閉接続する電源スイッチと、前記制御電源を前記電
源スイッチを介さず前記商用電源に開閉接続する電源リ
レーとを備え、前記制御手段は、前記加熱庫の加熱動作
を停止したのち、前記温度検知手段が検知した温度に基
づいて前記加熱庫に新たな発熱を検知した場合は、前記
電源スイッチのオフに備えて稼働させている前記電源リ
レーをオフとする所定のタイミングを遅延するように制
御する加熱調理器である。
【0010】本発明において、インバータ装置は、加熱
コイルを備え、前記加熱コイルに高周波電流を流して高
周波磁界を発生させ、前記高周波磁界により鉄鍋などを
加熱する手段であり、商用電源を電源スイッチを介して
整流した直流電源に接続され、制御手段により制御され
る。また、加熱庫は、抵抗体によるロースタヒータを内
部に備え、その発熱により被加熱物を加熱する手段であ
り、電源スイッチを介して商用電源に接続され、制御手
段により制御される。温度検知手段は、加熱庫の温度状
況を検知する手段であり、実施例では加熱庫の壁面温度
をサーミスタにより検知し、その温度に基づいて加熱庫
の温度状態を検知するが、これに限定されるものではな
い。
【0011】制御電源は、温度検知手段、ファン駆動手
段、および制御手段に制御電源を供給する手段であり、
商用電源に電源スイッチを介して接続されるとともに、
電源リレーを介しても前記商用電源に接続され、前記電
源リレーを制御手段の制御によりオンとすることによ
り、使用者が前記電源スイッチをオフとしたときでも上
記各手段に制御電源を供給して動作可能にする。
【0012】ファン駆動手段は、少なくともインバータ
装置を構成する部品を冷却する冷却ファンを駆動する手
段であり、実施例では冷却ファンを商用電源に開閉接続
して駆動または停止させる。
【0013】制御手段は、インバータ装置および加熱庫
の動作を制御するとともに、操作手段および温度検知手
段の検知結果に対応して、インバータ装置、加熱庫、フ
ァン駆動手段、および制御電源の動作を制御する手段で
あり、実施例では、電源スイッチのオフを検知する電源
スイッチオフ検知手段、インバータ装置の動作を制御す
るIH制御手段、ロースタヒータを商用電源に開閉接続
するロースタ駆動手段、加熱庫の余熱を温度検知手段の
検知結果に基づいて検知する余熱検知手段、加熱庫の新
たな熱の発生を温度検知手段の結果に基づいて検知する
熱発生検知手段、加熱動作停止時点からの所定時間を計
時する第1のタイマ、および前記所定時間を経過したの
ちの時間を計時する第2のタイマを備える。これらの手
段は、たとえばマイクロコンピュータのプログラム動作
により実現できる。
【0014】制御手段は、加熱庫の温度状況を温度検知
手段により検知し、その温度に基づいて、ロースタヒー
タによる加熱中に温度上昇した加熱庫が、冷却ファン停
止後に機器内の電子部品や樹脂部品に与える熱影響の有
無、または程度を推定し、その結果、必要と判断すれ
ば、電源リレーをオンとして制御電源を確保し、電源ス
イッチがオフとされても、加熱庫の加熱動作の停止後
に、所定時間、冷却ファンを継続動作させたのち制御電
源をオフとする。これにより、加熱庫の余熱で機器内の
電子部品や樹脂部品の温度が上昇して信頼性が低下した
り、劣化や変形を防止し、逆に冷却ファンが不必要に長
時間動作して使用者の耳障りになるのを避ける。
【0015】さらに、本発明は、加熱庫が加熱動作を停
止しているにも関わらず加熱庫に新たな熱が発生する
と、制御電源をオフとするタイミングを遅延する。これ
により、冷却ファンの動作の延長、または、一度停止し
ていた冷却ファンを再駆動する制御を可能とし、新たに
発生した熱の影響がないようにする。また、熱発生がな
くなり、温度が低下した時点で制御電源をオフとするこ
とにより待機電力を低減する。したがって、加熱動作の
停止後に被加熱物の燃焼などで新たな熱が発生または継
続しても機器内の電子部品や樹脂部品の温度上昇を防止
し、それらの信頼性の低下、劣化、および変形など防止
しながら、待機電力を低減する。
【0016】請求項2に係わる本発明は、加熱コイルに
高周波電流を流して加熱用の高周波磁界を発生するイン
バータ装置と、ロースタヒータを備えた加熱庫と、前記
加熱庫の温度状況を検知する温度検知手段と、少なくと
も前記インバータ装置の構成部品を冷却する冷却ファン
を前記商用電源に開閉接続して駆動するファン駆動手段
と、前記加熱庫における発熱を報知する熱発生報知手段
と、全体の動作を制御する制御手段と、前記各手段に制
御電源を供給する制御電源と、前記インバータ装置と前
記ロースタヒータと前記制御電源とを商用電源に開閉接
続する電源スイッチと、前記制御電源を前記電源スイッ
チを介さず前記商用電源に開閉接続する電源リレーとを
備え、前記制御手段は、前記加熱庫の加熱動作を停止し
たのち、前記温度検知手段が検知した温度に基づいて前
記加熱庫に新たな発熱を検知した場合は、駆動中の前記
冷却ファンを停止させる所定のタイミングを遅延すると
ともに、前記熱発生報知手段により熱発生を報知するよ
うに制御する加熱調理器である。
【0017】本発明において、制御手段は、請求項1に
係わる本発明と同様に、加熱庫における加熱動作の停止
後に新たな熱の発生を検知した場合には、その旨を報知
するとともに、動作中の冷却ファンを停止させるタイミ
ングを遅延する。これにより、加熱庫内で被加熱物が焼
け過ぎたり炭化する恐れがある事態が発生していること
を使用者に報知し、迅速に対処することを促すととも
に、対処するまでの間、または熱発生が停止して温度が
低下するまでの間、冷却ファンの動作を延長して、機器
内の電子部品や樹脂部品の温度上昇を防止する。実施例
では、制御手段は、熱発生報知手段を備えるとともに、
第2のタイマを用いず、加熱庫の温度が所定温度に低下
するまで冷却ファンの動作を延長し、その間、報知し続
ける構成としている。
【0018】以下、本発明の実施例について説明する。
【0019】
【実施例】(実施例1)以下、本発明の加熱調理器の実
施例1について図面を参照しながら説明する。本実施例
は請求項1に係わる。
【0020】図1は、本実施例の構成を示す斜視図であ
り、高周波磁界で加熱するための加熱コイルと、抵抗の
発熱により加熱するロースタヒータとを有する加熱庫と
を備えた組み込みタイプの加熱調理器の構成を示す。
【0021】図1において、トッププレート1がはめ込
まれた天板枠2と、天板枠2の後部に設けられた吸気口
3、排気口4、および加熱庫7に接続された排気煙突5
と、操作部6および加熱庫7の扉部などを有する前面パ
ネルと、U字形に成型されたシャーシ8により外筐体が
構成されている。シャーシ8は、内部で仕切り板9によ
り上下に分割されている。仕切板9の上部にはU字形に
成形された基板ベース10が設けられ、その底面と仕切
り板9との間に隙間を設けて冷却風が通るようになって
いる。
【0022】基板ベース10の底面上部には、半導体ス
イッチング素子の冷却用フィン、共振コンデンサ、チョ
ークコイルなどのインバータ部品や、マイクロコンピュ
ータなどの制御部品が載置接続された印刷配線板11が
固定されている。冷却ファン12は、吸気口3の下部に
位置し、冷却風を印刷配線板11方向に吹き出して排気
口4と排気口13とから排気する。排気煙突5は、仕切
板9の下部に設けた加熱庫7に接続されている。加熱コ
イル14は、波線で示す位置でトッププレート1の下部
に設けられる。
【0023】図2は、本実施例の構成を示すブロック図
である。図2において、商用電源15の一端は電源スイ
ッチ16に接続され、他端は整流器17の入力端子に接
続される。電源スイッチ16の負荷側端子には整流器1
7の入力端子が接続される。整流器17の正極出力端子
はインバータ回路18の入力端子に接続される。インバ
ータ回路18には、加熱コイル14と共振コンデンサや
フィルタ部品などからなる共振回路ブロック19と、I
GBTによる半導体スイッチング素子20などが含まれ
る。商用電源15には、電源スイッチ16を介してロー
スタヒータ21とヒータリレー22の直列回路が接続さ
れ、また、冷却ファンモータ23とファンリレー24の
直列回路が接続される。
【0024】電源回路25は、入出力端子が絶縁されて
いないスイッチング電源回路で構成され、コモン電位を
半導体スイッチング素子20のエミッタとしており、入
力端子の一端はダイオード26と電源リレー27との直
列回路を介して電源スイッチ16の商用電源側端子に接
続されるとともに、ダイオード28を介して電源スイッ
チ16の負荷側端子にも接続されている。電源回路25
の出力端子は、すべての回路ブロックの制御電源を供給
するとともに、コモン電位を共通としており、図2で
は、その記載を省略している。電源スイッチオフ検知手
段29の入力端子は整流器17の正極に接続され、電源
スイッチオフ検知手段29の出力信号はロースタ駆動手
段30、IH制御手段31、および調理終了検知手段3
2に出力される。ロースタ駆動手段30からは余熱検知
手段33にも信号が出力される。
【0025】サーミスタ34は、ロースタヒータ21を
収納する加熱庫7の壁面に固定された温度検知手段35
に接続される。温度検知手段35は、サーミスタ34の
抵抗値を測定することにより温度を検知する。温度検知
手段35の出力信号は余熱検知手段33、熱発生検知手
段36、および電源リレー駆動手段37に出力される。
余熱検知手段33の出力信号は、第1のタイマ38およ
びファン駆動手段39に出力される。熱発生検知手段3
6は、温度検知手段35、第1のタイマ38、および第
2のタイマ40の出力信号を入力して、ファン駆動手段
39、電源リレー駆動手段37、熱発生報知手段41、
および第2のタイマ40に信号を出力する。ファン駆動
手段39は、余熱検知手段33、熱発生検知手段36、
および調理終了検知手段32から信号を入力し、ファン
リレー24をオンオフする。
【0026】調理終了検知手段32は、操作部6、およ
び電源スイッチオフ検知手段29から信号を入力し、フ
ァン駆動手段39に信号を出力する。第1のタイマ38
の出力信号は、余熱検知手段33および熱発生検知手段
36に、第2のタイマ40の出力信号は、電源リレー駆
動手段37および熱発生検知手段36に出力され、電源
リレー駆動手段37の出力信号により電源リレー27が
オンオフされる。
【0027】なお、整流器17、およびインバータ回路
18により機能単位としてインバータ装置42を構成
し、また、電源スイッチオフ検知手段29、ロースタ駆
動手段30、IH制御手段31、調理終了検知手段3
2、余熱検知手段33、熱発生検知手段36、電源リレ
ー駆動手段37、第1のタイマ38、および第2のタイ
マ40により全体の動作を制御する機能単位として制御
手段43を構成している。
【0028】上記構成における動作について説明する。
電源スイッチ16をオンとすると電源回路25の入力端
子にダイオード28を介して商用電源15が供給され、
電源回路25の出力端子には平滑された直流電圧が出力
される。この直流電圧は制御電源として温度検知手段3
5、熱発生報知手段41、ファン駆動手段39、および
制御手段43の各ブロックに供給され、これらが待機状
態となる。
【0029】操作部6の入力キーによりインバータ装置
42の動作命令が入力されると、操作部6は、IH制御
手段31に加熱命令を出力し、IH制御手段31は、半
導体スイッチング素子20を駆動してインバータ回路1
8を動作させ、加熱コイル14に約20kHzの高周波
電流を供給する。また、操作部6からの信号により調理
終了検知手段32からファン駆動手段39に調理開始信
号が出力され、ファン駆動手段39は、ファンリレー2
4をオンとして冷却ファンモータ23を動作させる。
【0030】つぎに、操作部6の入力キーによりロース
タヒータ21の動作命令が入力されると、操作部6はロ
ースタ駆動手段30に加熱命令を出力し、ロースタ駆動
手段30は、ヒータリレー22をオンとしてロースタヒ
ータ21を発熱させる。ロースタヒータ21が発熱して
加熱庫7の壁面温度が90℃以上になると、温度検知手
段35は、電源リレー駆動手段37に駆動信号を出力し
て電源リレー27をオンとする。
【0031】インバータ装置42とロースタヒータ21
とが加熱動作をしているとき、電源スイッチ16をオフ
とすると、メイン電流が遮断されるとともに、電源スイ
ッチオフ検知手段29が整流器17の正極電位が低下す
るのを検知して電源スイッチ16のオフを検知し、電源
スイッチオフ信号を出力する。この電源スイッチオフ信
号をロースタ駆動手段30とIH制御手段31が入力す
ると、それぞれ、ヒータリレー22の駆動信号と半導体
スイッチング素子20の駆動信号の出力を停止する。ま
た、調理終了検知手段32は、電源スイッチオフ検知手
段29の電源スイッチオフ信号を入力すると、冷却ファ
ン駆動停止信号をファン駆動手段39に出力する。
【0032】また、ロースタ駆動手段30は、電源スイ
ッチオフ信号を入力した場合、または操作部6からロー
スタヒータ21の通電停止命令を入力してロースタヒー
タ21の駆動を停止する場合、ロースタオフ信号を余熱
検知手段33に出力する。余熱検知手段33は、このロ
ースタオフ信号を入力すると、その時点で、温度検知手
段35から入力する検知温度が90℃より低い場合には
ファン駆動手段39にファンリレー24の駆動停止信号
を出力する。そのとき、温度検知手段35から入力する
検知温度が90℃以上であればファン駆動手段39にフ
ァンリレー24の駆動停止信号を出力せず、第1のタイ
マ38に計時開始信号を出力する。第1のタイマ38
は、計測時間が10分に到達するとタイムアップ信号を
余熱検知手段33と熱発生検知手段36に出力する。余
熱検知手段33は、第1のタイマ38のタイムアップ信
号を入力するか、または温度検知手段35から入力する
検知温度が90℃より低くなるとファン駆動手段39に
冷却ファン駆動停止信号を出力する。
【0033】熱発生検知手段36は、第1のタイマ38
のタイムアップ信号を入力すると、その時点で、温度検
知手段35から入力する検知温度が150℃より低い場
合にはファン駆動手段39にファンリレー24の駆動停
止信号を出力し、電源リレー駆動手段37に電源リレー
27の駆動停止信号を出力する。また、熱発生検知手段
36は、上記のとき、温度検知手段35から入力する検
知温度が150℃以上であればファン駆動手段39にフ
ァンリレー24の駆動停止信号を出力せず、電源リレー
駆動手段37に電源リレー27の駆動停止信号を出力す
ることもなく、第2のタイマ40に計時開始信号を出力
するとともに、熱発生報知手段41に表示信号を出力
し、熱発生報知手段41は、これに応じて熱発生を示す
旨の視覚的または聴覚的表示して報知する。第2のタイ
マ40は計時開始から60分を経過するとタイムアップ
信号を熱発生検知手段36と電源リレー駆動手段37に
出力する。
【0034】熱発生検知手段36が第2のタイマ40か
らタイムアップ信号を入力するとファン駆動手段39に
冷却ファン駆動停止信号を出力する。電源リレー駆動手
段37が第2のタイマ40からタイムアップ信号を入力
すると電源リレー27をオフとし、そのとき電源スイッ
チ16がオフとなっていれば電源回路25への電源供給
を遮断することになる。
【0035】操作部6への入力操作によりロースタヒー
タ21とインバータ装置42の駆動がともに停止される
と、調理終了検知手段32は、ファン駆動手段39に冷
却ファン駆動停止信号を出力する。また、ファン駆動手
段39は、余熱検知手段33、熱発生検知手段36、お
よび調理終了検知手段32の少なくとも1つから冷却フ
ァン駆動信号を入力するとファンリレー24をオンとし
て冷却ファンモータ23を駆動する。
【0036】以上のように本実施例によれば、ロースタ
ヒータ21とインバータ装置42のいずれか一方が動作
しておれば冷却ファンモータ23が動作し、インバータ
装置42の回路部品や制御部品を載置接続する印刷配線
板11や、それを保持する樹脂製の基板ベース10など
が温度上昇して破壊したり変形するのを防止する。イン
バータ装置42への通電が停止されている状態で、ロー
スタヒータ21への通電が停止されたとき、加熱庫7の
壁面温度が90℃より低い場合は、インバータ装置42
への通電停止と同時に冷却ファンモータ23を停止し、
90℃以上の場合は、ロースタヒータ21への通電を停
止してから加熱庫7の壁面温度が90℃を下回るまで、
または10分間経過しても90℃を下回らない場合に
は、その時点で冷却ファンモータ23の動作を停止する
ので、冷却ファンモータ23が長時間動作し続けて耳障
りな感じを与える時間を短くするとともに、使用者に不
安感を与えるのを防止し、冷却ファンモータ23の動作
機会を低減し、寿命が短くなるのを防止することができ
る。
【0037】さらに、上記で、10分経過後も加熱庫7
の壁面温度が150℃以上の高温であれば、さらに冷却
ファンを60分継続動作させるようにしている。加熱庫
7の壁面温度が被加熱物の燃焼などが起こって高温にな
っていても、その間に被加熱物の燃焼は終息し、内部部
品の温度も十分低下させることができる。したがって、
冷却ファンモータ23の動作停止に伴い、加熱庫7の余
熱や、被加熱物の燃焼により機器内の電子部品または樹
脂部品の温度が上昇して信頼性が低下したり、劣化や変
形を防止し、逆に、冷却ファンが不必要に長時間動作し
て前記のような不都合な状況が生じるのを避けることが
できる。
【0038】さらに、熱発生検知手段36は、冷却ファ
ンモータ23の駆動を停止すると同時に電源回路25の
入力をオフとして制御電源を遮断するので、待機電力を
抑制することができる。
【0039】なお、上記実施例において、熱発生検知手
段36が、第1のタイマ38のタイムアップ信号を入力
したとき、冷却ファンモータ23の駆動を一時停止する
信号をファン駆動手段39に出力し、冷却ファンモータ
23が停止している間に、温度検知手段35が出力する
検知温度または温度変化などの状況を観測して、加熱庫
7の内部で被加熱物や受け皿などに溜っている油などが
燃焼して、ロースタヒータ21が発生する熱以外の熱発
生が認められた場合には、再度、冷却ファンモータ23
を駆動するようにしてもよい。この構成にすれば、冷却
ファンモータ23が停止する機会を多くできるので冷却
ファンモータ23の寿命を長くすることができる。
【0040】また、本実施例では、熱発生検知手段36
はサーミスタ34と温度検知手段35とにより測定する
加熱庫7の壁面温度の検知結果から、加熱庫7内の被加
熱物などの燃焼を検知する構成としたが、測定場所や温
度検知素子などはこれに限定されることなく、サーモス
タットや他の温度センサを使用したり、ロースタヒータ
21または加熱庫7の壁面温度により温度が変化する場
所で測定すればよく、また、別の熱発生検知手段とし
て、加熱庫7内で発生する赤外線や二酸化炭素などを検
出する手段を用いてもよい。
【0041】また、熱発生報知手段41を設けたので、
加熱動作停止後に被加熱物が燃焼した場合には、使用者
にその旨を報知して被加熱物を加熱庫7内より除去させ
ることで、被加熱物が炭化したり、冷却ファン12が長
時間動作し続けるのを防止することができる。
【0042】また、電源回路25は冷却ファンモータ2
3の駆動停止と同時に遮断したが、これに限定されるも
のではなく、冷却ファンモータ23の駆動停止以降であ
ればよい。
【0043】(実施例2)以下、本発明の実施例2につ
いて図面を参照しながら説明する。本実施例は請求項2
に係わる。
【0044】図3は本実施例の要部構成を示すブロック
図である。なお、図1と同じ構成要素には同一符号を付
与している。
【0045】本実施例が実施例1と異なる点は、図1に
示した第2のタイマ40の機能が除かれ、熱発生検知手
段36は、第1のタイマ38からタイムアップ信号を入
力したのちは、温度検知手段35から入力する温度情報
のみに基づくタイミングで冷却ファン駆動停止信号をフ
ァン駆動手段39に出力することにある。
【0046】上記構成における動作について説明する。
ロースタ駆動手段30は、駆動状態から駆動停止状態に
なると余熱検知手段33に駆動停止を示す信号を出力す
る。余熱検知手段33は、この信号を入力すると、温度
検知手段35から入力する検知温度が90℃を下回ると
きには、ファン駆動手段39に冷却ファン駆動停止信号
を出力する。また、検知温度が90℃以上のときには、
第1のタイマ38に計時開始信号を出力する。第1のタ
イマ38は、計測時間が10分に到達するとタイムアッ
プ信号を熱発生検知手段36に出力する。熱発生検知手
段36は、前記タイムアップ信号を入力すると、その時
点で温度検知手段35から入力する検知温度が150℃
を下回る場合には、加熱庫の内部の被加熱物の燃焼がな
いと判断してファン駆動手段39に冷却ファン駆動停止
信号を出力する。また、検知温度が150℃以上であれ
ば、被加熱物の燃焼が継続、または影響が残っていると
判断し、熱発生報知手段41に報知信号を出力するとと
もに、前記検知温度が90℃以下となるまで報知信号を
継続して出力し、冷却ファンモータ23の駆動停止信号
を出力するのを遅延する。ファン駆動手段39は、すべ
ての回路ブロックから駆動停止信号を入力するとファン
駆動用のファンリレー24をオフするとともに、電源リ
レー27をオフとして電源回路25の入力を遮断する。
【0047】以上のように本実施例によれば、加熱庫7
における加熱動作停止後に余熱を検知した場合には第1
のタイマ38により冷却ファンモータ23の動作時間の
上限を定め、熱発生検知手段36が、被加熱物の燃焼の
継続を検知すると、第1のタイマ38に依存せず加熱庫
7の壁面温度が90℃以下となるまで冷却ファンモータ
23を継続して駆動することにより、燃焼が確実に終息
したのを判断して冷却ファンモータ23を停止するの
で、加熱庫7の周囲に配置された樹脂や電子部品を変形
させたり、信頼性を低下させるのを確実に防止できるも
のである。
【0048】また、熱発生検知手段36が調理停止後に
新たな熱発生を検知した場合には、十分に加熱庫7の温
度が低下したのを確認するまで報知することにより、使
用者に被加熱物を迅速に除去させるようにするととも
に、冷却ファンモータ23が継続して動作している原因
を知らしめることができ、不安感をなくすことができ
る。
【0049】
【発明の効果】請求項1に係わる本発明は、加熱コイル
に高周波電流を流して加熱用の高周波磁界を発生するイ
ンバータ装置と、ロースタヒータを備えた加熱庫と、前
記加熱庫の温度状況を検知する温度検知手段と、少なく
とも前記インバータ装置の構成部品を冷却する冷却ファ
ンを前記商用電源に開閉接続して駆動するファン駆動手
段と、全体の動作を制御する制御手段と、前記各手段に
制御電源を供給する制御電源と、前記インバータ装置と
前記ロースタヒータと前記制御電源とを商用電源に開閉
接続する電源スイッチと、前記制御電源を前記電源スイ
ッチを介さず前記商用電源に開閉接続する電源リレーと
を備え、前記制御手段は、前記加熱庫の加熱動作を停止
したのち、前記温度検知手段が検知した温度に基づいて
前記加熱庫に新たな発熱を検知した場合は、前記電源ス
イッチのオフに備えて稼働させている前記電源リレーを
オフとする所定のタイミングを遅延するように制御する
加熱調理器とすることにより、加熱動作停止後に冷却フ
ァンを必要に応じて継続動作させて、加熱庫の余熱によ
り機器内の電子部品や樹脂部品の温度が上昇して信頼性
が低下したり、劣化や変形するのを防止し、かつ冷却フ
ァンが不必要に長時間動作して使用者の耳障りになるの
を避けることができる。さらに、被加熱物の燃焼などで
新たな熱が発生したり継続しても上記と同様の効果を得
ることができるとともに、電源スイッチをオフとしたの
ちの待機電力を最小限とすることができる。
【0050】請求項2に係わる本発明は、加熱コイルに
高周波電流を流して加熱用の高周波磁界を発生するイン
バータ装置と、ロースタヒータを備えた加熱庫と、前記
加熱庫の温度状況を検知する温度検知手段と、少なくと
も前記インバータ装置の構成部品を冷却する冷却ファン
を前記商用電源に開閉接続して駆動するファン駆動手段
と、前記加熱庫における発熱を報知する熱発生報知手段
と、全体の動作を制御する制御手段と、前記各手段に制
御電源を供給する制御電源と、前記インバータ装置と前
記ロースタヒータと前記制御電源とを商用電源に開閉接
続する電源スイッチと、前記制御電源を前記電源スイッ
チを介さず前記商用電源に開閉接続する電源リレーとを
備え、前記制御手段は、前記加熱庫の加熱動作を停止し
たのち、前記温度検知手段が検知した温度に基づいて前
記加熱庫に新たな発熱を検知した場合は、駆動中の前記
冷却ファンを停止させる所定のタイミングを遅延すると
ともに、前記熱発生報知手段により熱発生を報知するよ
うに制御する加熱調理器とすることにより、加熱庫に意
図しない熱が発生して被加熱物が焼け過ぎたり炭化する
恐れがあることを使用者に報知できるとともに、冷却フ
ァンの動作を長くして、機器内の電子部品または樹脂部
品の温度上昇を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の加熱調理器の実施例1の構成を示す斜
視図
【図2】同実施例の構成を示すブロック図
【図3】本発明の加熱調理器の実施例2の要部構成を示
すブロック図
【符号の説明】
1 トッププレート 2 天板枠 3 吸気口 4 排気口 5 排気煙突 6 操作部(操作手段) 7 加熱庫 8 シャーシ 9 仕切板 10 基板ベース 11 印刷配線板 12 冷却ファン 13 排気口 14 加熱コイル 15 商用電源 16 電源スイッチ 17 整流器 18 インバータ回路 19 共振回路ブロック 20 半導体スイッチング素子 21 ロースタヒータ 22 ヒータリレー 23 冷却ファンモータ 24 ファンリレー 25 電源回路(制御電源) 26 ダイオード 27 電源リレー 28 ダイオード 29 電源スイッチオフ検知手段 30 ロースタ駆動手段 31 IH制御手段 32 調理終了検知手段 33 余熱検知手段 34 サーミスタ 35 温度検知手段 36 熱発生検知手段 37 電源リレー駆動手段 38 第1のタイマ 39 ファン駆動手段 40 第2のタイマ 41 熱発生報知手段 42 インバータ装置 43 制御手段
フロントページの続き (72)発明者 藤井 裕二 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 緒方 大象 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 富永 博 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 3K051 AA02 AA08 AB08 AB10 AC33 AD25 AD28 AD34 3K086 AA06 BA04 CA02 CB04 CB16 CD02 DB02 DB11

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加熱コイルに高周波電流を流して加熱用
    の高周波磁界を発生するインバータ装置と、ロースタヒ
    ータを備えた加熱庫と、前記加熱庫の温度状況を検知す
    る温度検知手段と、少なくとも前記インバータ装置の構
    成部品を冷却する冷却ファンを前記商用電源に開閉接続
    して駆動するファン駆動手段と、全体の動作を制御する
    制御手段と、前記各手段に制御電源を供給する制御電源
    と、前記インバータ装置と前記ロースタヒータと前記制
    御電源とを商用電源に開閉接続する電源スイッチと、前
    記制御電源を前記電源スイッチを介さず前記商用電源に
    開閉接続する電源リレーとを備え、前記制御手段は、前
    記加熱庫の加熱動作を停止したのち、前記温度検知手段
    が検知した温度に基づいて前記加熱庫に新たな発熱を検
    知した場合は、前記電源スイッチのオフに備えて稼働さ
    せている前記電源リレーをオフとする所定のタイミング
    を遅延するように制御する加熱調理器。
  2. 【請求項2】 加熱コイルに高周波電流を流して加熱用
    の高周波磁界を発生するインバータ装置と、ロースタヒ
    ータを備えた加熱庫と、前記加熱庫の温度状況を検知す
    る温度検知手段と、少なくとも前記インバータ装置の構
    成部品を冷却する冷却ファンを前記商用電源に開閉接続
    して駆動するファン駆動手段と、前記加熱庫における発
    熱を報知する熱発生報知手段と、全体の動作を制御する
    制御手段と、前記各手段に制御電源を供給する制御電源
    と、前記インバータ装置と前記ロースタヒータと前記制
    御電源とを商用電源に開閉接続する電源スイッチと、前
    記制御電源を前記電源スイッチを介さず前記商用電源に
    開閉接続する電源リレーとを備え、前記制御手段は、前
    記加熱庫の加熱動作を停止したのち、前記温度検知手段
    が検知した温度に基づいて前記加熱庫に新たな発熱を検
    知した場合は、駆動中の前記冷却ファンを停止させる所
    定のタイミングを遅延するとともに、前記熱発生報知手
    段により熱発生を報知するように制御する加熱調理器。
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