JP2001351219A - 磁気記録媒体 - Google Patents

磁気記録媒体

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JP2001351219A
JP2001351219A JP2000172133A JP2000172133A JP2001351219A JP 2001351219 A JP2001351219 A JP 2001351219A JP 2000172133 A JP2000172133 A JP 2000172133A JP 2000172133 A JP2000172133 A JP 2000172133A JP 2001351219 A JP2001351219 A JP 2001351219A
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resin
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acid
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English (en)
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Kuniyuki Doi
邦之 土井
Tsuyoshi Hachitsuka
剛志 八塚
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Toyobo Co Ltd
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Toyobo Co Ltd
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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Magnetic Record Carriers (AREA)
  • Coating Of Shaped Articles Made Of Macromolecular Substances (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 磁性粉の分散性・充填性、耐摩耗性、耐熱
性、非磁性支持体との接着性等が良好な結合剤を使用す
ることにより走行性、粉落ち耐久性、電磁変換特性等が
優れた磁気記録媒体を提供する 【解決手段】 強磁性粉末を結合剤中に分散させた磁性
材料を非磁性支持体上に塗布した磁気記録媒体において
、磁性層の結合剤主成分として樹脂比重が1.27以
上であるポリウレタン樹脂及びもしくはポリエステル樹
脂を用いることを特徴とする磁気記録媒体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は優れた特性を有する
結合剤を用いることにより得られる磁気テープ、磁気デ
ィスク等の磁気記録媒体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】汎用的磁気記録媒体である磁気テープ、
フロッピイディスクは、長軸1μm以下の針状磁性粒子
を分散剤、潤滑剤、帯電防止剤等の添加剤とともに結合
剤溶液に分散させて磁性塗料をつくり、これをポリエチ
レンテレフタレートフィルムに塗布してつくられてい
る。磁性層の結合剤に要求される特性としては、磁性粒
子の分散性、充填性、配向性、磁性層の耐久性、耐摩耗
性、耐熱性、非磁性支持体との接着性等があげられ、結
合剤は非常に重要な役割を果たしてる。磁性層の結合剤
としては従来よりアジペートタイプあるいはポリカプロ
ラクトンタイプのポリウレタン樹脂とニトロセルロース
あるいは塩ビ系共重合体との混合系が主に用いられてい
る。
【0003】
【発明の解決しようとする課題】磁気記録媒体では、S
/N比(シグナル/ノイズ比)の向上、高記録密度化の
ために、磁性層の表面を平滑にすることや、より微粒子
化した磁性粒子を磁性層中に高充填し、高配向すること
が必要とされ、これらのために磁性粒子の分散が良好な
結合剤が求められている。磁性層の表面が平滑になれば
なる程、摩擦係数が高くなり、磁気テープの走行性、走
行耐久性は悪くなる。そのため耐久性、耐摩耗性、耐熱
性、非磁性支持体との接着性の良好な結合剤が求められ
ている。また磁気テープの汎用化に伴い、低温から高温
まで、また低湿から高湿まであらゆる条件下での耐久性
の向上が求められている。さらには磁性層の薄膜化に伴
い磁性層の強度、伸度、弾性率といった物理的特性の大
幅な向上が求められている。
【0004】芳香族ポリエステルポリオールを高分子量
ポリオールの一成分とするポリウレタン樹脂は機械的強
度、耐摩耗性、耐熱性等が優れ、これらの要求にたいし
て改良の方向にはあるが、完全に問題を解決するには至
っていない。また最近、磁気記録媒体ではS/N比(シ
グナル/ノイズ比)の向上、高記録密度化のために、よ
り微粒子化した磁性粉、メタル磁性粉のような高Hcの
磁性粉を磁性層中に高充填し高配向することがなされて
いるが、従来の結合剤ではこれらの磁性粉を分散するこ
とは困難になっている。さらに近年、磁性層の薄膜化、
磁気テープの相対走行速度の高速化による磁性層の部分
的な脱落、すなわち「粉落ち」と呼ばれる磁性層の耐久
性不足が問題となっている。特開平2−240177号
公報、特開平2−177020号公報での結合剤樹は分
散性には改良が認められるが、粉落ち耐久性は不十分で
あった。本発明の目的は磁性粉の分散性・充填性、耐摩
耗性、耐熱性、非磁性支持体との接着性等が良好な結合
剤を使用することにより走行性、粉落ち耐久性、電磁変
換特性等が優れた磁気記録媒体を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者等は上記問題点
の解決手段を鋭意検討した結果、本発明に到達した。す
なわち本発明は強磁性粉末を結合剤中に分散させた磁性
材料を非磁性支持体上に塗布した磁気記録媒体において
、磁性層の結合剤主成分として樹脂比重が1.27以
上であるポリウレタン樹脂及びもしくはポリエステル樹
脂を用いることを特徴とする磁気記録媒体を提供するも
のである。
【0006】 〔発明の詳細な説明〕本発明の結合剤樹脂、すなわち樹
脂比重が1.27以上であるポリウレタン樹脂或いはポ
リエステル樹脂は樹脂の凝集力が高く、可溶性溶剤中に
おいても分子鎖は十分に広がらず尚強い分子間あるいは
分子内の相互作用を残した状態にある。この様な樹脂を
強磁性粉末の結合剤樹脂として用いた場合、強磁性粒子
表面に対する吸着力が強く、磁気塗料調製過程において
磁性粒子表面に強固な結合剤樹脂の吸着層を形成する。
この様な磁性塗料から得られる磁性塗膜は磁性粒子表面
と結合剤分子の間、及び結合剤分子どうしの間に強い相
互作用を有しているため、外部応力による磁性層の一部
破壊、脱落を起こしにくく、耐摩耗性、耐擦過性に優れ
た特性を発揮する。
【0007】本発明のポリウレタン樹脂は分子量500
以上のポリエステルジオール(A成分)と有機ポリイソシ
アネート化合物(B成分)を主要原料とし、必要によりイ
ソシアネート基と反応活性を有する基を2個以上有する
分子量500未満の化合物(C成分)を共重合して得ら
れる。
【0008】本発明のポリエステルジオール(A成分)
の二塩基酸成分としてはテレフタル酸、イソフタル酸、
オルソフタル酸、1,5−ナフタル酸、2,6−ナフタ
ル酸、4,4’−ジフェニルジカルボン酸、2,2’−
ジフェニルジカルボン酸、4,4’−ジフェニルエーテ
ルジカルボン酸等の芳香族二塩基酸、1,4−シクロヘ
キサンジカルボン酸、1,3−シクロヘキサンイカルボ
ン酸、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸等の脂環族
系二塩基酸、コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セ
バシン酸、ドデカンジカルボン酸等の脂肪族系二塩基酸
を用いることが可能えあるが樹脂比重を1.27以上に
保つためにはこれらのうち芳香族系二塩基酸を80モル
%以上用いることが好ましく、より好ましくは90モル
%以上、さらに好ましくは95モル%以上である。
【0009】グリコール成分としてはエチレングリコー
ル、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオー
ル、2−メチル−1,3−プロパンジオール、1,2−
ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブ
タンジオール、1,5−ペンタンジオ−ル、1,6−ヘ
キサンジオ−ル、1,9−ノナンジオール、1,10−
ドデカンジオール、ジエチレングリコ−ル、トリエチレ
ングリコール、ジプロピレングリコ−ル、シクロヘキサ
ンジメタノ−ル、1,9−ノナンジオール、1,10−
ドデカンジオール、トリシクロデカンジメタノール、ネ
オペンチルグリコール、2−ブチル−2−エチル−1,
3プロパンジオール、2−メチル−1,3プロパンジオ
ール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2,
2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオ−ル、2−
メチルオクタンジオール、ネオペンチルヒドロキシピバ
リン酸エステル、ビスフェノ−ルAのエチレンオキサイ
ド付加物およびプロピレンオキサイド付加物、水素化ビ
スフェノ−ルAのエチレンオキサイド付加物およびプロ
ピレンオキサスド付加物が挙げられる。これらのうちエ
チレングリコール、プロピレングリコール、1,3−プ
ロパンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオー
ル、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、
ネオペンチルグリコール、シクロヘキサンジメタノール
が好ましく、これらのクリコール成分が合計で80モル
%以上、さらには90モル%以上、特には95モル%以
上であることが好ましい。これらの好ましい二塩基酸成
分、グリコール成分を適宜組み合わせることにより、比
重1.27以上のポリエステル樹脂又はポリウレタン樹
脂の原料となる比重の高いポリエステルジオールを得る
ことができる
【0010】本発明の目的からポリウレタン樹脂に極性
基を導入させることが好ましい。導入する極性基として
はスルホン酸金属塩基あるいはアミノ基やカルボン酸基
などが挙げられる。また、導入方法としてはスルホン酸
金属塩基をポリエステル分子中に含有させる方法、或い
はスルホン酸金属塩基、またはアミノ基、カルボン酸基
を有するポリオールをウレタン結合により、ポリウレタ
ン樹脂中に組み込む方法などが挙げられる。本発明のポ
リエステル樹脂或いはポリエステルジオール(A成分)
中にスルホン酸金属塩基を導入するための原料として
は、5−ナトリウムスルホイソフタル酸、5−カリウム
スルホイソフタル酸、ナトリウムスルホテレフタル酸、
2−ナトリウムスルホ−1,4−ブタンジオール、2,
5−ジメチル−3−ナトリウムスルホ−2,5−ヘキサ
ンジオール等のジカルボン酸あるいはグリコールが挙げ
られ、5−ナトリウムスルホイソフタル酸、5−カリウ
ムスルホイソフタル酸が好ましい。
【0011】スルホン酸金属塩基、またはアミノ基、カ
ルボン酸基を有するポリオールを上記C成分としてウレ
タン樹脂中に導入する原料としては、スルホン酸金属塩
基を有する2,5−ジメチル−3−ナトリウムスルホ−
2,5−ヘキサンジオール、アミノ基を有するジエタノ
ールアミン、カルボン酸基を有する2,2−ジメチロー
ルプロピオン酸、2,2−ジメチロールブタン酸等が挙
げられる。結合剤分子へのこれら極性基の導入は結合剤
分子を強磁性粒子表面に吸着させるため、極めて有効な
手段である。
【0012】本発明のポリウレタン或いはポリエステル
樹脂中の上記極性基濃度は10〜300当量/106
の範囲で含有させることが適当である。10当量/10
6gより少ないと磁性粉の分散性が不十分であり、30
0当量/106gを超えるとボリウレタン樹脂あるいは
ポリエステル樹脂溶液や磁気塗料の粘度が高くなり取扱
上また磁気記録媒体の生産上の障害が多くなる。特に好
ましい範囲は50〜200当量/106gである。
【0013】本発明のポリエステル樹脂或いはポリエス
テルジオール(A成分)は本発明の目的を失わない範囲で
トリメチロールプロパン、トリメリット酸、ペンタエリ
ストールなどの3官能以上の成分を含んでもよい。含有
量としては全酸成分あるいは全グリコール成分中で5モ
ル%以下、好ましくは3モル%以下である。
【0014】本発明で使用するポリウレタン樹脂の有機
ポリイソシアネート化合物(B成分)としては、2,4
−トリレンジイソシアネ−ト、2,6−トリレンジイソ
シアネ−ト、p−フェニレンジイソシアネ−ト、ジフェ
ニルメタンジイソシアネ−ト、m−フェニレンジイソシ
アネ−ト、ヘキサメチレンジイソシアネ−ト、テトラメ
チレンジイソシアネ−ト、3,3’−ジメトキシ−4,
4’−ビフェニレンジイソシアネ−ト、1,5−ナフタ
レンジィソシアネ−ト、2,6−ナフタレンジイソシア
ネート、3,3’−ジメチル−4,4’−ジイソシアネ
−トジフェニルエーテル、4,4’−ジイソシアネ−ト
ジフェニルエ−テル、1,5−キシリレンジイソシアネ
−ト、1,3−ジイソシアネ−トメチルシクロヘキサ
ン、1,4−ジイソシアネ−トメチルシクロヘキサン、
4,4’−ジイソシアネ−トシクロヘキサン、4,4’
−ジイソシアネ−トシクロヘキシルメタン、イソホロン
ジイソシアネ−ト等が挙げられる。これらの内、ジフェ
ニルメタンジイソシアネ−ト、1,5−ナフタレンジィ
ソシアネ−ト、2,6−ナフタレンジイソシアネートが
好ましい。
【0015】必要により用いられるイソシアネート基と
反応性を有する基を2個以上有した分子量500以下の
化合物(C成分)はポリウレタン樹脂に特有な強靭性を
付与したりするために用いてもよい。たとえば,エチレ
ングリコ−ル、プロピレングリコ−ル、1,3−プロパ
ンジオ−ル、1,2−ブタンジオ−ル、1,4−ブタン
ジオ−ル、1,5−ペンタンジオ−ル、1,6−ヘキサ
ンジオ−ル、ネオペンチルグリコ−ル、ジエチレングリ
コ−ル、ジプロピレングリコ−ル、2−ブチル−2−エ
チル−1,3−プロピレングリコール、2,2,4−ト
リメチル−1,3−ペンタンジオ−ル、シクロヘキサン
ジメタノ−ル、ネオペンチルヒドロキシピバリン酸エス
テル、ビスフェノ−ルAのエチレンオキサイド付加物お
よびプロピレンオキサイド付加物、水素化ビスフェノ−
ルAのエチレンオキサイド付加物およびプロピレンオキ
サスド付加物等のジオール化合物、トリメチロールプロ
パン、グリセリン、ペンタエリストール、ジペンタエリ
スリトールなどの三官能以上のポリオール化合物、他に
種々ジアミン化合物、アミノアルコール化合物等が挙げ
られるが、特にネオペンチルグリコ−ル、2−ブチル−
2−エチル−1,3−プロピレングリコール、ネオペン
チルヒドロキシピバリン酸エステル、トリメチロールプ
ロパン、グリセリンが望ましい。
【0016】本発明で用いるポリウレタン樹脂あるいは
ポリエステル樹脂の数平均分子量は5000から800
00、望ましくは10000から50000のものを用
いる。数平均分子量が5000未満では機械的強度が不
足で,走行耐久性が劣る。一方、数平均分子量が800
00を超えると溶液粘度が大きくなり、作業性、磁性粉
・研磨剤・カーボンブラック等の分散性が悪化し、磁気
塗料粘度も増加する。
【0017】本発明においては、本発明で用いるポリウ
レタン樹脂あるいはポリエステル樹脂以外に、可撓性の
調節、耐寒性・耐熱性の向上等の目的のために他の樹脂
を添加するか、および/または架橋剤を混合することが
望ましい。他の樹脂としては塩化ビニル系樹脂、セルロ
ース系樹脂、エポキシ樹脂、フェノキシ樹脂、ポリビニ
ルブチラール、アクリロニトリル・ブタジエン共重合体
等が挙げられる。一方、架橋剤としてはポリイソシアネ
ート化合物、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、
酸無水物等があり、特にこれらの中でポリイソシアネー
ト化合物が好ましい。
【0018】本発明の磁気記録媒体の磁性層に使用され
る強磁性磁性粒子としては、γ−Fe23、γ−Fe2
3とFe34の混晶、コバルトを被着したγ−Fe23
またはFe24、バリウムフェライト等の強磁性酸化
物、Fe−Co,Fe−Co−Ni等の強磁性合金粉末
等を挙げることができる。これらの中でも、長軸径で
0.15μm以下、さらには0.1μm以下、BET比
表面積で40m2/g以上の強磁性合金粉末を用いるこ
とが好ましい。このような磁性粉を上記樹脂を用いて分
散させることにより、従来では困難とされていた、高記
録特性でありながら高耐久性も併せ持つという磁気記録
媒体を得ることができる。
【0019】本発明の磁気記録媒体にはその他必要に応
じてジブチルフタレート、トリフェニルホスフェートの
ような可塑剤、ジオクチルナトリウムスルホサクシネー
ト、t−ブチルフェノールポリエチレンエーテル、エチ
ルナフタレンスルホン酸ソーダ、ジラウリルサクシネー
ト、ステアリン酸亜鉛、大豆油レシチン、シリコーンオ
イルのような潤滑剤や種々の帯電防止剤を添加すること
もできる。
【0020】(作用)本発明の磁気記録媒体には,磁性
層の結合剤成分として比重の高いポリウレタン樹脂及び
またはポリエステル樹脂を用いる。比重の高いすなわち
凝集力の大きい結合剤樹脂は磁性粒子表面に強固に吸着
する事により、また分子間、分子内の相互作用が大きい
事から耐摩耗性、耐擦過性に優れた磁性塗膜を形成す
る。その結果、走行耐久性、電磁変換特性などが優れた
磁気記録媒体が得られる。
【0021】(実施例)以下実施例により本発明を具体
的に例示する。実施例中に単に部とあるのは重量部を示
す。また表中の略号は以下の化合物名を示すものとす
る。 T :テレフタル酸 I :イソフタル酸 DSN:5−ナトリウムスルホイソフタル酸 EG :エチレングリコール PG :プロピレングリコール 1,3−PG :1,3−プロパンジオール 2MG:2−メチル−1,3−プロパンジオール NPG:ネオペンチルグリコール DEG:ジエチレングリコール TEG:トリエチレングリコール CHDM:シクロヘキサンジメタノール HPN:ネオペンチルヒドロキシピバリン酸エステル DMH:2−ブチル−2−エチル−1,3−プロピレン
グリコール DNHD:2,5−ジメチル−3−ナトリウムスルホ−
2,5−ヘキサンジオール DEA:ジエタノールアミン
【0022】ポリエステルジオール(A成分)の合成例
1 温度計、撹拌機、リービッヒ冷却管を具備した反応容器
にジメチルテレフタル酸97部、ジメチルイソフタル酸
87部、5−ナトリウムスルホイソフタル酸15部、エ
チレングリコール87部、ジエチレングリコール64部
及びテトラブトキシチタネート0.1部を仕込み、15
0〜230℃で180分間加熱し、エステル交換を行っ
た後、反応系を30分で250℃まで昇温し、系を徐々
に減圧し、10分後に0.3mmHg以下とした。この
条件を30分反応し、淡黄色透明なポリエステルジオー
ル(a)を得た。ポリエステルジオールの特性を表−1
に示した。表−1中、数平均分子量はテトラハイドロフ
ラン溶液でゲル浸透クロマトグラフィーにより、標準ポ
リスチレン換算の値を測定した。酸価はポリエステルジ
オール約1gを20ccクロロホルムに溶解し、0.1
N−NaOHエタノール溶液でフェノールフタレインを
指示薬として滴定により求めた。樹脂組成は200M、
1H-NMRにより読みとった。
【0023】ポリエステルジオール(A成分)の合成例
2〜6 合成例1と同様の方法により得られた共重合ポリエステ
ルジオールb〜gの表1に示した。
【0024】
【表1】
【0025】ポリエステル樹脂の合成例7及びポリエス
テル樹脂比較合成例1 合成例1と同様の方法において減圧下での反応条件を3
0分から1.5時間に変更することにより、それぞれ、
数平均分子量16000、14000のポリエステル樹
脂g、hを得た。ポリエステル樹脂g、hはそれぞれM
EK/トルエン=50/50の混合溶媒に溶解し、30
%溶液とした。なお、比較合成例1ではポリエステル樹
脂の比重が特許請求の範囲外のものである。ポリエステ
ル樹脂g、hを表−2に示した。表−2中、樹脂比重は
ポリエステル樹脂約0.5gを30℃の塩化カルシウム
2水和物水溶液に浸漬し、塩化カルシウム濃度を変化さ
せ、フィルムの浮き沈みしなくなった際の塩化カルシウ
ム水溶液の比重を比重計で測定し、その値をもって樹脂
比重とした。
【0026】
【表2】
【0027】ポリウレタン樹脂の合成例 8 温度計、撹拌機、還流式冷却管及び蒸留管を具備した反
応容器に表−1に記載した芳香族ポリエステルジオール
(a)100部、ネオペンチルヒドロキシピバリン酸エ
ステル13部、メチルエチルケトン47部、トルエン4
7部を仕込み溶解後、ジフェニルメタンジイソシアネ−
ト28部投入し80℃で6時間加熱後、30%のポリウ
レタン樹脂8の溶液を得た。ポリウレタン樹脂iの特性
を表−3に示す。表−3中、数平均分子量はテトラハイ
ドロフラン溶液でゲル浸透クロマトグラフィーにより、
標準ポリスチレン換算の値を測定した。ガラス転移温度
は動的粘弾性の温度依存性測定結果より、保存弾性率
(E’)の屈曲点の温度により示した。測定はレオロジ
ー(株)製FTレオスペクトラーDVE−VAにより、
周波数110Hz、振幅10.0μm、温度範囲−50
〜150℃で行った。サンプルは15mm×4mm、厚
さ25μmのフィルム状サンプル片を用いた。また、抗
張力は引っ張り速度20mm/分、測定温度20℃で行
った。ポリウレタン樹脂比重はそれぞれフィルム状サン
プル片約0.5gを30℃の塩化カルシウム2水和物水
溶液に浸漬し、塩化カルシウム濃度を変化させ、フィル
ムの浮き沈みしなくなった際の塩化カルシウム水溶液の
比重を比重計で測定し、その値をもって樹脂比重とし
た。
【0028】ポリウレタン樹脂の合成例 9〜11及び
比較合成例 2 ポリウレタン樹脂の合成例 8と同様にして、表1に示
した原料によりポリウレタン樹脂j〜mを得た。得られ
たポリウレタン樹脂j〜lの特性を表3に示す。尚、比
較合成例2ではポリウレタン樹脂の比重が特許請求の範
囲外のものである。
【0029】
【表3】
【0030】実施例 1 下記の配合割合の組成物をボールミルにいれて24時間
分散してから、ポリイソシアネート化合物、ミリオネー
トMR(日本ポリウレタン工業社製)を硬化剤として1
部、潤滑剤としてステアリン酸0.2部、ステアリン酸
ブチル0.2部加え、更に1時間混合して磁性塗料を得
た。また、磁気塗料を厚み15μmのポリエチレンテレ
フタレートフィルム上に、乾燥後の厚みが4μmになる
ように塗布し2000ガウスの磁場をかけながら乾燥
し、80℃、線圧200Kg/cmでカレンダーロール
に通し磁性層表面の平滑化処理を行い磁気テープを作成
した。得られた磁気テープを60℃で1日放置後1/2
インチにスリットした。カレンダー加工前の磁性層の表
面光沢、及び得られたテープの角形比を測定した。カレ
ンダー処理前後の磁性層の表面粗さも測定した。更に、
下記に記載した方法により磁性層とベースフィルムとの
接着性、磁性層充填性を測定した。また、市販のVTR
デッキで10℃及び40℃で100回走行後の磁性層の
粉落ち耐久性を確認するために磁気ヘッドの状態を観察
し、段階で評価した。結果を表4に示す。 配合 合成例8で得られたポリウレタン樹脂iの溶液 5 (MEK/トルエン=50/50の30%溶液) 塩化ビニル系共重合体30%溶液* 5 メタル粉 (長軸長0.08μm、BET51m2/g、抗磁力(Hc)23000e) 15 シクロヘキサノン 8 トルエン 8 MEK 8 アルミナ(平均粒径0.05μ) 0.5 *日本ゼオン(株)製MR110をMEK/トルエン=50/50混合溶媒 に固形分濃度30%になるように溶解した。尚、実施例は塩化ビニル共重 合体30%液に替えてポリウレタン樹脂を10部とした。 磁気ヘッドの状態 5:磁気ヘッドに汚れが全く見られない 4:磁気ヘッドにわずかに汚れが見られる。 3:磁気ヘッドの汚れが目立つ 2:磁気ヘッドの汚れが顕著に目立つ 1:磁気ヘッド部が完全に汚れている
【0031】磁性層接着性 磁性層にニチバン製セロハンテープを張り付け、引っ張
り速度100mm/分で、ポリエステルフィルムを18
0度折り曲げ、剥離した。測定温度は20℃。
【0032】磁性層充填性(空隙率) あらかじめ精秤した磁気テープ(重量 W1)をシリコ
ーンオイル中に30分間浸積した。磁気テープの表面に
付着したシリコーンオイルを拭き取った後、重量(W
2)を精秤した。磁性層を溶剤で拭き取ったのち、フィ
ルムを精秤(W3)して、磁性層の重さを求めた。磁性
層の重量に対するシリコーンオイル浸積による重量増加
量、つまり(W2−W1)/(W1−W3)を求めた。
シリコーンオイルは磁性層中の空隙に進入するため、シ
リコーンオイル浸積による重量増加率(百分率で表示)
を空隙率とし、磁性層充填性の指標とした。
【0033】実施例 2〜6 比較例1〜2 実施例1と同様にして、ただし使用したポリウレタン樹
脂iの替わりに表2,表3に示したポリウレタン樹脂i
以外の結合剤樹脂を用いて磁気テープを作製した。特性
を表4、表5、表6に示す。
【0034】
【表4】
【0035】
【表5】
【0036】
【表6】
【0037】
【発明の効果】実施例、比較例から明らかなように、高
い樹脂比重を有するこのポリウレタン樹脂およびポリエ
ステル樹脂を磁性粒子の結合剤として用いることによ
り、本発明の磁気記録媒体は粉落ち耐久性が優れるだけ
でなく、カレンダー加工性、磁性層とベースフィルムと
の接着性、磁性層の走行耐久性等も優れたものが得られ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F006 AA35 AB35 AB37 AB74 BA06 DA04 4J002 CF031 CF041 CF061 CF071 CK031 FD096 FD116 FD206 GS01 5D006 BA11 BA15

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】強磁性粉末を結合剤中に分散させた磁性材
    料を非磁性支持体上に塗布した磁気記録媒体において
    、磁性層の結合剤主成分として樹脂比重が1.27以
    上であるポリウレタン樹脂及びもしくはポリエステル樹
    脂を用いることを特徴とする磁気記録媒体。
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