JP2001348734A - 高ストレッチ性ポリエステル系複合糸の製造方法 - Google Patents

高ストレッチ性ポリエステル系複合糸の製造方法

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JP2001348734A JP2000164323A JP2000164323A JP2001348734A JP 2001348734 A JP2001348734 A JP 2001348734A JP 2000164323 A JP2000164323 A JP 2000164323A JP 2000164323 A JP2000164323 A JP 2000164323A JP 2001348734 A JP2001348734 A JP 2001348734A
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義斉 森
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Abstract

(57)【要約】 【課題】高粘度成分にPTTを用いてサイドバイサイド
型に複合し、仕上げ剤の一成分に適切なポリエーテル分
子量と含有量を選択し、該複合糸に適切量付与した後
に、適切なリラックス率にて巻き取ることにより、優れ
たストレッチ性と品位および製糸性を有する高ストレッ
チ性ポリエステル系複合糸の製造方法を提供することに
ある。 【解決手段】少なくとも高粘度成分がPTTである複合
糸を紡糸冷却した後に、分子量2000〜10000の
ポリエーテルを0.7〜30重量%含有する仕上げ剤を
該複合糸に0.5〜2.5重量%付与した後に延伸し、
2〜10%のリラックス率にて巻き取ることを特徴とす
るポリエステル系複合糸の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高ストレッチ性を
有するポリエステル系複合糸の製造方法に関するもので
あり、詳しくは該複合糸を構成する粘度の異なる2成分
のうち、少なくとも高粘度成分が繰り返し単位の80モ
ル%以上がトリメチレンテレフタレートである高ストレ
ッチ性ポリエステル系複合糸の製造方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来、ポリエステルは機械的特性をはじ
め、様々な優れた特性を有しているため、衣料用のみな
らず幅広く展開されている。また、近年のストレッチブ
ームによりポリエステル糸にストレッチ性、捲縮性を与
えるため種々の方法が採用されている。
【0003】例えば、ポリエステル糸に仮撚り加工を施
し、加撚/解撚トルクを発現させてストレッチ性を付与
する方法がある。しかしながら、このトルクは織物に使
用した際には織物表面にシボを発生し、織物欠点となり
易い問題がある。一方、収縮特性または溶融粘度の異な
る重合体をサイドバイサイド型や偏芯芯鞘型に複合紡糸
し、捲縮糸を得る技術も種々提案されている。例えば、
特公昭44−2504号公報や特開平4−308271
号公報には固有粘度差あるいは極限粘度差を有するポリ
エチレンテレフタレート(以下PETと略す)のサイド
バイサイド型複合糸、特開平5−295634号公報に
はホモPETとそれより高収縮性の共重合PETのサイ
ドバイサイド型複合糸が記載されている。このような捲
縮性ポリエステル複合糸を用いれば、確かにある程度の
ストレッチ性を得ることができるが、織物に使用した際
のストレッチ性が不十分となり、満足なストレッチ性織
物が得られにくいという問題があった。上記したような
サイドバイサイド型複合糸は織物拘束中での捲縮発現性
能が低く、また捲縮がヘタリ易いためである。
【0004】また、特開平11−189923号公報に
は、PETとそれより溶融粘度の低いポリトリメチレン
テレフタレート(以下PTTと略す)からなるポリエス
テル系複合糸が提案されている。しかし、PTTをPE
Tより低粘度とすると、発現する捲縮形態の大部分につ
いて、捲縮コイル内側がPET成分、外側がPTT成分
となるために得られる捲縮糸のストレッチ性、捲縮発現
性について十分満足のいくものではなく、またストレッ
チ性、捲縮発現性の保持性も非常に低いものとなり、実
質的には固有粘度や極限粘度の異なるPETを用いたサ
イドバイサイド型複合により捲縮糸を得る技術と何ら変
わりのないものとなってしまうなどの問題がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、前記
のような従来技術の有する問題を解消し、安定した生産
性と優れたストレッチ性および品位を有する高ストレッ
チ性ポリエステル系複合糸の製造方法を提供するもので
ある。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
の本発明は、以下の構成を採用する。すなわち、 (1)粘度の異なるポリエステルをサイドバイサイド型
に複合した捲縮性ポリエステル系複合糸を製造するに際
し、少なくとも高粘度成分が繰り返し単位の80モル%
以上がトリメチレンテレフタレートからなるポリトリメ
チレンテレフタレートである複合糸を紡糸冷却し、次い
で分子量2000〜10000のポリエーテルを0.7
〜30重量%含有する仕上げ剤を該複合糸に0.5〜
2.5重量%付与した後に延伸し、2〜10%のリラッ
クス率にて巻き取ることを特徴とするポリエステル系複
合糸の製造方法である。 (2)仕上げ剤を付与した後延伸する前に、ノズル型ガ
イドにて490〜5890Pa/Rの圧空を吹き付ける
ことを特徴とする前記(1)記載のポリエステル系複合
糸の製造方法である。 (ただし、Rは交絡付与時の糸条1本の直径を示し、最
終的に得られた糸条の繊度(dtex)をd、延伸倍率
をrとしたとき、9.5×(d×r)1/2 で求めた値
(μm)である。)
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明をさらに詳細に説明
する。本発明において、複合糸を構成する重合体のう
ち、少なくとも高粘度成分は繰り返し単位の80モル%
以上がトリメチレンテレフタレートからなるポリトリメ
チレンテレフタレートである。PTTは、結晶構造にお
いてアルキレングリコール部のメチレン鎖がゴーシュ−
ゴーシュの構造(分子鎖が90度に屈曲)であること、
さらにはベンゼン環同士の相互作用(スタッキング、並
列)による拘束点密度が低く、フレキシビリティーが高
いことから、メチレン基の回転により分子鎖が容易に伸
長・回復するという特有のストレッチ性を有している。
このPTT固有のストレッチ性を複合糸においても十分
発揮させるためである。なお、本発明において、複合糸
を構成する高粘度成分と低粘度成分の複合比率は通常サ
イドバイサイド型複合による捲縮性付与に用いられる複
合比率であれば、特に規定するものではなく、一般的に
は65:35〜35:65の範囲であり、好ましくは6
0:40〜40:60の範囲である。
【0008】また、本発明において、複合糸を構成する
高粘度成分および低粘度成分の重合体のうち、低粘度成
分はポリエチレンテレフタレートやポリブチレンテレフ
タレートなどを用いれば良く、また低粘度のポリトリメ
チレンテレフタレートを用いても良い。
【0009】本発明において、複合糸を紡糸冷却した後
に付与する仕上げ剤は、分子量2000〜10000の
ポリエーテルを0.7〜30重量%含有することが重要
である。ポリエーテルの分子量が2000を下回る場合
あるいは仕上げ剤に対してポリエーテル含有量が0.7
重量%を下回る場合、糸条の集束性や平滑性が低下して
しまい、またポリエーテル分子量が10000を超える
場合あるいは仕上げ剤に対してポリエーテル含有量が3
0重量%を超える場合、仕上げ剤の粘度が過剰に高くな
り、平滑性が著しく低下してしまうばかりでなく、均一
な仕上げ剤付与が難しくなる。これらの場合、延伸時や
巻き取り時、後加工時に毛羽や糸切れが多発する。すな
わち、上記の仕上げ剤は、分子量2000〜1000
0、好ましくは分子量4000〜8000のポリエーテ
ルを0.7〜30重量%、好ましくは1.5〜10重量
%含有することが好ましい。
【0010】本発明において、複合糸を紡糸冷却した後
に前記仕上げ剤を0.5〜2.5重量%付与することが
重要である。仕上げ剤の付与量が0.5重量%を下回る
場合、糸条の集束性や平滑性、制電性などの仕上げ剤と
しての種々の機能が低減する。また、仕上げ剤の付与量
が2.5重量%を超える場合、糸条がベトついて取り扱
い性が悪化したり、巻き取ったパッケージが崩れ易くな
るばかりでなく、延伸や巻き取りにおけるガイド類、ロ
ーラー類などを汚してしまい、糸切れや毛羽の発生を誘
発する。なお、本発明における仕上げ剤の付与方法は、
特に規定するものではないが、多くの単糸で構成する糸
条に均一に付与するためには、オイリングローラーで仕
上げ剤を付与することが好ましい。仕上げ剤の付与量は
0.5〜1.3重量%であることが好ましい。
【0011】本発明において、上記の複合糸を紡糸冷却
し、次いで仕上げ剤を付与し、延伸した後、2〜10%
のリラックス率にて巻き取るものである。2%を下回る
リラックス率で巻き取った場合、パッケージ形成後に、
延伸により発生するPTTの繊維構造歪みが経時的に緩
和し、パッケージが徐々に崩れたり、巻締まりを発生し
て、巻き取り機からのパッケージの取り出しがしにくく
なる。また、10%を超えるリラックス率で巻き取る
と、巻き取り中の糸条走行安定性が急激に悪化し、糸切
れや毛羽発生を誘発したり、パッケージが過剰にソフト
となり崩れ易くなるばかりでなく、後加工での解舒性が
急激に低下する。リラックス率は2〜7%であることが
好ましく、巻締まり発生の防止効果と糸条走行安定性を
確保し、優れたパッケージを得やすくするものである。
【0012】本発明において、該複合糸を複合紡糸する
際の複合紡糸装置は特に規定するものではないが、例え
ば以下のようにして製造することができる。図1は、本
発明における実施の形態で用いる複合紡糸装置の一例を
示す概略図である。すなわち、図1の紡糸巻き取り装置
によりPETとPTTの2成分をサイドバイサイド型複
合糸として紡糸する。そして口金1から吐出された糸条
2をチムニー3で冷却し、続いてオイリングローラー4
で給油し、交絡ガイド5にて圧空による油剤均一化を施
した後に、第1ホットローラー6で引き取り、第2ホッ
トローラー7との速度比により延伸した後に、本交絡ガ
イド8により本交絡を付与し、さらに第2ホットローラ
ー7とリラックスローラー9との間でリラックスを付与
したのち、リラックスローラー9とワインダー10のス
ピンドル12に支持された巻き取り糸パッケージ11の
周速度との間でリラックスを付与した状態で巻き取る。
【0013】この時、紡糸温度は特に規定するものでは
ないが、PTTがPET対比、融点が低く、耐熱性が劣
るため、紡糸温度は260〜280℃の範囲が好まし
く、また、第1ホットローラー6の温度についても特に
規定するものではないが、糸条を均一に加熱し、さらに
は過剰な加熱によるPTTの劣化を抑制するために、第
1ホットローラー6の表面温度は50〜80℃の範囲と
することが好ましい。また、第2ホットローラー7の表
面温度については100〜180℃の範囲が好ましく、
PTTの熱劣化を抑制しつつ得られた複合糸を織物に加
工する際の取り扱いを容易にするためのものである。
【0014】第1ホットローラー6の周速度による紡糸
速度は特に規定するものではないが、吐出糸条における
非晶部の配向や部分的な結晶化が進み、延伸倍率を上げ
ることができなくなるため、好ましくは1000〜20
00m/分であり、より好ましくは1050〜1500
m/分である。第2ホットローラー7の周速度は、延伸
倍率によって決定されるが、通常3000〜6000m
/分が好ましく、より好ましくは3500〜5000m
/分である。
【0015】第1ホットローラー6と第2ホットローラ
ー7間での延伸倍率は特に規定するものではないが、
2.0〜4.5倍が好ましく、より好ましくは2.8〜
4.0倍であり、サイドバイサイド型複合により十分な
ストレッチ性と捲縮発現性を付与するためである。
【0016】また、延伸後のリラックス率の付与方法は
特に規定するものではなく、リラックスローラー9を介
して第2ホットローラー7との間でリラックスを付与す
る方法、第2ホットローラー7とリラックスローラー9
間さらにリラックスローラー9と巻き取り糸パッケージ
11間の2箇所でリラックス率を付与する方法、あるい
は第2ホットローラー7と巻き取り糸パッケージ11間
で直接リラックス率を付与する方法などが挙げられ、い
ずれの方法を採用しても良いが、糸条の走行安定性を考
慮した場合、リラックスローラー9を介して第2ホット
ローラー7との間でリラックスを付与する方法が好まし
く、第2ホットローラー7とリラックスローラー9間さ
らにリラックスローラー9と巻き取り機10間の2箇所
でリラックス率を付与する方法がより好ましく、リラッ
クスローラーを2個設置してリラックス率を分割付与す
ることがさらに好ましい。リラックス率を分割付与する
場合、各箇所で付与するリラックス率の合計を、前記規
定のリラックス率2〜10%とすることが重要である。
リラックスローラーを2個設置する場合、第2ホットロ
ーラー7と第1リラックスローラー13間さらに第1リ
ラックスローラー13と第2リラックスローラー14
間、第2リラックスローラーとパッケージ11間の3箇
所でリラックス率を付与することが好ましく、第2ホッ
トローラー7と第1リラックスローラー13間は定長と
し、第1リラックスローラー13と第2リラックスロー
ラー14間さらには第2リラックスローラー14とパッ
ケージ11間の2箇所でリラックス率を付与することが
さらに好ましい。
【0017】またリラックスローラーは、形状を特に規
定するものではなく、ネルソンローラーを用いても良
く、通常のゴデットローラーを用いても良いが、糸条を
引き廻す際の作業性や設備コストを考慮した場合、通常
ゴデットローラーを用いることが好ましい。また、この
時、本交絡ガイドによる本交絡付与は特に必須の条件で
はなく、交絡付与装置も特に規定するものではないが、
巻き取るパッケージの品位をより向上すること、および
後加工における解舒性を向上するためには、通常の交絡
付与装置により1.0〜5.0個/mの交絡を付与する
ことが好ましい。
【0018】本発明において、仕上げ剤を付与した後、
延伸する前にノズル型ガイドにて490〜5890Pa
/Rの圧空を吹き付けることが好ましく、該糸条に付与
した仕上げ剤の付着をより均一化するためのものであ
り、より好ましくは690〜1970Pa/Rである。
ただし、Rは交絡付与時の糸条1本の直径を示し、最終
的に得られた糸条の繊度(dtex)をd、延伸倍率を
rとしたとき、9.5×(d×r)1/2 で求めた値(μ
m)である。なお、ここで用いるノズル型ガイドや圧空
の吹き付け方法は、特に形状を規定するものはなく、一
般的に交絡付与に用いられる市販のガイドを用いれば良
いが、走行糸条に対して、直角方向に圧空を当てること
が好ましい。
【0019】
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説
明する。なお、本文および実施例中の固有粘度、交絡
数、捲縮伸長率、仕上げ剤付与量、糸切れ回数、毛羽個
数は次に示す内容のものである。 A.固有粘度:オルソクロロフェノール(以下OCPと
略す)10ml中に試料ポリマーを0.8g溶かし、2
5℃にてオストワルド粘度計を用いて相対粘度ηrを次
式により算出した値(IV)である。
【0020】 ηr=η/η0=(t×q)/(t0×q0) IV=0.0242ηr+0.2634 ただし、η:ポリマー溶液の粘度 η0:OCPの粘度 t:溶液の落下時間(秒) q:溶液の密度(g/cm3 ) t0:OCPの落下時間(秒) q0:OCPの密度(g/cm3 )。 B.交絡数:スイスROTHSCHILD製AUTO
MATIC ENTAGLEMENT TESTER
R2060を用い、糸速4cm/秒で30回測定し、次
式より求めた値(個/m)である。
【0021】 交絡数(個/m)=1000mm/交絡距離mm C.捲縮伸長率:原長560mmのカセを作り、3.5
3×10-3cN/dtexの荷重を掛けた状態で、15
分間の沸水処理を施す。その後170℃×5分間の乾熱
処理を施した後に、0.018cN/dtexの荷重を
掛けて30秒後のカセ長L1を測定し、次に3.53c
N/dtexの荷重を掛けて30秒後のカセ長L2を測
定し、次式より求めた値(%)である。
【0022】 捲縮伸長率(%)={(L1−L2)/L1}×100 D.仕上げ剤付与量(重量%):JIS L1013に
基づき、得られた複合糸をジエチルエーテルで抽出した
時のジエチルエーテル抽出分として求めた。 E.糸切れ回数:56デシテックス24フィラメントの
複合糸8糸条を同時に製糸し、紡糸量2000kgにお
ける糸切れ発生回数。 F.毛羽個数:図3に示す東レエンジニアリング社製M
ULTI FLY COUNTERモデルDT−108
(F)を用い、、得られたマルチフィラメントのパッケ
ージ8個について、550m/分の速度で解舒しなが
ら、糸長30000mについて、毛羽個数を測定した値
(個/万m)である。
【0023】また、実施例中に示すストレッチ性、製糸
性、品位は次の判定による4段階評価とした。 G.ストレッチ性: ○○:優(捲縮伸長率が70%以上のもの) ○:良(捲縮伸長率が55%以上のもの) △:可(捲縮伸長率が30%以上のもの) ×:不可(捲縮伸長率が30%未満のもの) H.製糸性: ○○:優(糸切れ回数が1回/t未満のもの) ○:良(糸切れ回数が1〜1.4回/tのもの) △:可(糸切れ回数が1.5〜2.0回/tのもの) ×:不可(糸切れ回数が2.0回/t以上のもの) I.品位: ○○:優(毛羽個数が0.5個/万m未満のもの) ○:良(毛羽個数が0.6〜1個/万mのもの) △:可(毛羽個数が1〜5個/万mのもの) ×:不可(毛羽個数が5個/万mを超えるもの) 実施例1 図1に示す複合紡糸装置を用い、口金1から吐出し紡糸
冷却した複合糸条に、オイリングローラー4にて糸条に
仕上げ剤を付与し、交絡ガイド5にて圧空による油剤均
一化を施した後、第1ホットローラー6にて引き取り、
引き続いて第2ホットローラー7との速度比により延伸
を施し、さらに本交絡ガイド8により本交絡を付与した
後にゴデットローラーであるリラックスローラー9を介
して、56デシテックス24フィラメントのマルチフィ
ラメントをワインダーにて巻き取った。
【0024】実施例1では、高粘度成分にIV=1.3
8のホモPTT、低粘度成分にIV=0.55のホモP
ETを用い、紡糸温度260℃、複合比率60:40、
第1ホットローラー温度(以下1HRTと略す)65
℃、第1ホットローラー速度(以下1HRVと略す)1
800m/分とし、第2ホットローラー温度(以下2H
RTと略す)130℃、第2ホットローラー速度(以下
2HRVと略す)5040m/分とし、延伸倍率2.8
倍としてサイドバイサイド型複合糸を巻き取った。この
時、仕上げ剤は分子量2000のポリエーテルを30重
量%含有するものを0.5重量%付与し、その後に交絡
ガイド5を用いて糸条に対し直角方向に圧空490Pa
/Rを吹き付けて仕上げ剤付着均一化を施した。更に交
絡ガイド8にて交絡数5.0個/mを付与し、リラック
スローラー9を介して、ワインダー巻き取り糸のパッケ
ージ11周速度との間に4%のリラックス率を付与して
パッケージを巻き取った。得られた糸の捲縮伸長率は6
1.4%とストレッチ性は良好であり、糸切れ回数は
1.9回/tと実際生産には問題ないレベルであり、毛
羽個数は5個/万mと後加工などで問題にならないレベ
ルであった。
【0025】実施例2 高粘度成分にIV=1.38のホモPTT、低粘度成分
にIV=0.52のホモPETを用い、紡糸温度265
℃、複合比率50:50、1HRT70℃、1HRV2
000m/分、2HRT180℃、2HRV6000m
/分、延伸倍率3.0倍としてサイドバイサイド型複合
糸を巻き取った。この時、仕上げ剤は分子量4000の
ポリエーテルを10重量%含有するものを1.5重量%
付与し、その後に交絡ガイド5を用いて糸条に対し直角
方向に圧空3920Pa/Rを吹き付けて仕上げ剤付着
均一化を施した。更に交絡ガイド8にて交絡数2.0個
/mを付与し、リラックスローラー9を介して、ワイン
ダー巻き取り糸のパッケージ11周速度との間に4%の
リラックス率を付与してパッケージを巻き取った。得ら
れた糸の捲縮伸長率は65.8%とストレッチ性は良好
であり、糸切れ回数は1.5回/tと実際生産には問題
ないレベルであり、毛羽個数は2個/万mと後加工など
で問題にならないレベルであった。
【0026】実施例3 高粘度成分にIV=1.47のホモPTT、低粘度成分
にIV=0.51のホモPETを用い、紡糸温度275
℃、複合比率50:50、1HRT60℃、1HRV1
050m/分、2HRT150℃、2HRV4200m
/分、延伸倍率4.0倍としてサイドバイサイド型複合
糸を巻き取った。この時、仕上げ剤は分子量5000の
ポリエーテルを5重量%含有するものを1.2重量%付
与し、その後に交絡ガイド5を用いて糸条に対し直角方
向に圧空1960Pa/Rを吹き付けて仕上げ剤付着均
一化を施した。実施例3では、図2に示すようにリラッ
クスローラーを2個設置し、第1ホットローラー6と第
1リラックスローラー13との間はリラックス率0%と
し、第1リラックスローラー13と第2リラックスロー
ラー14との間に1%のリラックス率を付与し、さらに
第2リラックスローラー14とワインダー巻き取り糸の
パッケージ11周速度との間に1%のリラックス率を付
与し、さらに交絡ガイド8にて交絡数1.3個/mを付
与して巻き取った。
【0027】得られた糸の捲縮伸長率は70.1%とス
トレッチ性は良好であり、糸切れ回数は0.8回/t、
毛羽個数は0.4個/万mと製糸性および品位共に良好
なものを得た。
【0028】実施例4 高粘度成分と低粘度成分は実施例3と同一のものを用
い、紡糸温度280℃、複合比率50:50、1HRT
60℃、1HRV1500m/分、2HRT170℃、
2HRV6000m/分、延伸倍率4.0倍としてサイ
ドバイサイド型複合糸を巻き取った。この時、仕上げ剤
は分子量6000のポリエーテルを2.5重量%含有す
るものを0.8重量%付与し、その後に交絡ガイド5を
用いて糸条に対し直角方向に圧空780Pa/Rを吹き
付けて仕上げ剤付着均一化を施した。更に交絡ガイド8
にて交絡数1.0個/mを付与し、第1ホットローラー
とリラックスローラーとの間に3%のリラックス率を付
与し、さらにリラックスローラーとワインダー巻き取り
糸のパッケージ周速度との間に2%のリラックス率を付
与してパッケージを巻き取った。得られた糸の捲縮伸長
率は65.5%とストレッチ性は良好であり、糸切れ回
数は0.9回/tと安定した製糸性を示し、毛羽個数は
0.7個/万mと良好な品位を得た。
【0029】実施例5 高粘度成分はIV=1.47のホモPTTを用い、低粘
度成分はIV=0.55のホモPETを用い、紡糸温度
275℃、複合比率50:50、1HRT80℃、1H
RV1000m/分、2HRT180℃、2HRV35
00m/分、延伸倍率3.5倍としてサイドバイサイド
型複合糸を巻き取った。この時、仕上げ剤は分子量80
00のポリエーテルを1.0重量%含有するものを1.
0重量%付与し、その後に交絡ガイド5を用いて糸条に
対し直角方向に圧空980Pa/Rを吹き付けて仕上げ
剤付着均一化を施した。さらに交絡ガイド8にて交絡数
1.2個/mを付与し、第1ホットローラーとリラック
スローラーとの間に3%のリラックス率を付与してパッ
ケージを巻き取った。得られた糸の捲縮伸長率は55.
9%、糸切れ回数は1.1回/tとストレッチ性および
製糸性は良好であり、毛羽個数は0.2個/万mと優れ
た品位を得た。
【0030】実施例6 高粘度成分、低粘度成分は実施例3および4と同一のも
のを用い、紡糸温度280℃、複合比率40:60、1
HRT70℃、1HRV1000m/分、2HRT17
0℃、2HRV3000m/分、延伸倍率3.0倍とし
てサイドバイサイド型複合糸を巻き取った。この時、仕
上げ剤は分子量6000のポリエーテルを2.5重量%
含有するものを0.8重量%付与し、その後に交絡ガイ
ド5を用いて糸条に対し直角方向に圧空780Pa/R
を吹き付けて仕上げ剤付着均一化を施した。さらに交絡
ガイド8にて交絡数3.0個/mを付与し、リラックス
ローラーとワインダー巻き取り糸のパッケージ周速度と
の間に3%のリラックス率を付与して巻き取った。得ら
れた糸の捲縮伸長率は65.5%と良好なストレッチ性
を示し、糸切れ回数は0.9回/tと安定した製糸性で
あり、毛羽個数は1個/万mと良好な品位を得た。
【0031】実施例7 高粘度成分はIV=1.52のホモPTT、低粘度成分
はIV=0.60のホモPETを用い、紡糸温度260
℃、複合比率65:35、1HRT55℃、1HRV1
000m/分、2HRT110℃、2HRV4500m
/分、延伸倍率4.5倍としてサイドバイサイド型複合
糸を巻き取った。この時、仕上げ剤は分子量8000の
ポリエーテルを1.0重量%含有するものを1.0重量
%付与し、その後に交絡ガイド5を用いて糸条に対し直
角方向に圧空980Pa/Rを吹き付けて仕上げ剤付着
均一化を施した。さらに交絡ガイド8にて交絡数1.5
個/mを付与し、第1ホットローラーとリラックスロー
ラーとの間に1%のリラックス率を付与し、更にリラッ
クスローラーとワインダー巻き取り糸のパッケージ周速
度との間に1%のリラックス率を付与して巻き取った。
得られた糸の捲縮伸長率は54.2%と良好なストレッ
チ性を示し、糸切れ回数は0.5回/t、毛羽個数は
0.1個/万mと優れた製糸性および品位を示した。
【0032】実施例8 高粘度成分はIV=1.52のホモPTT、低粘度成分
はIV=0.58のホモPETを用い、紡糸温度280
℃、複合比率35:65、1HRT80℃、1HRV1
200m/分、2HRT180℃、2HRV5040m
/分、延伸倍率4.2倍としてサイドバイサイド型複合
糸を巻き取った。この時、仕上げ剤は分子量10000
のポリエーテルを0.7重量%含有するものを2.5重
量%付与し、その後に交絡ガイド5を用いて糸条に対し
直角方向に圧空5880Pa/Rを吹き付けて仕上げ剤
付着均一化を施した。さらに交絡ガイド8にて交絡数
1.0個/mを付与し、第1ホットローラーとリラック
スローラーとの間に2%のリラックス率を付与して巻き
取った。得られた糸の捲縮伸長率は53.4%と良好な
ストレッチ性を示し、糸切れ回数は0.6回/t、毛羽
個数は0.4個/万mと優れた製糸性および品位を示し
た。
【0033】実施例9 高粘度成分はIV=1.36のホモPTT、低粘度成分
はIV=0.62のホモPTTを用い、紡糸温度260
℃、複合比率50:50、1HRT50℃、1HRV1
000m/分、2HRT100℃、2HRV4950m
/分、延伸倍率4.5倍としてサイドバイサイド型複合
糸を巻き取った。この時、仕上げ剤は分子量7000の
ポリエーテルを8重量%含有するものを1.0重量%付
与し、その後に交絡ガイド5を用いて糸条に対し直角方
向に圧空980Pa/Rを吹き付けて仕上げ剤付着均一
化を施した。更に交絡ガイド8にて交絡数2.0個/m
を付与した。また、実施例9では、図2に示すようにリ
ラックスローラーを2個設置し、第1ホットローラー6
と第1リラックスローラー13との間に6%のリラック
ス率を付与し、第1リラックスローラー13と第2リラ
ックスローラー14との間に3%のリラックス率を付与
し、さらに第2リラックスローラー14とワインダー巻
き取り糸のパッケージ11周速度との間に1%のリラッ
クス率を付与して巻き取った。得られた糸の捲縮伸長率
は78.9%と優れたストレッチ性を示し、糸切れ回数
は1.0回/tと良好な製糸性であり、また毛羽個数は
0.4個/万mと優れた品位であった。
【0034】実施例10 高粘度成分はIV=1.47のホモPTT、低粘度成分
はIV=0.82のホモPBTを用い、紡糸温度270
℃、複合比率50:50、1HRT55℃、1HRV1
800m/分、2HRT120℃、2HRV4500m
/分、延伸倍率2.5倍としてサイドバイサイド型複合
糸を巻き取った。この時、仕上げ剤は分子量5000の
ポリエーテルを20重量%含有するものを0.5重量%
付与し、その後に交絡ガイド5を用いて糸条に対し直角
方向に圧空490Pa/Rを吹き付けて仕上げ剤付着均
一化を施した。さらに交絡ガイド8にて交絡数4.0個
/mを付与した。また、実施例10では実施例9と同様
にリラックスローラーを2個設置し、第1リラックスロ
ーラー13と第2リラックスローラー14との間に4%
のリラックス率を付与し、第2リラックスローラー14
とワインダー巻き取り糸のパッケージ11周速度との間
に2%のリラックス率を付与して巻き取った。得られた
糸の捲縮伸長率は33.6%とストレッチ性は問題な
く、糸切れ回数は1.2回/tと良好な製糸性であり、
また毛羽個数は0.4個/万mと優れた品位であった。
【0035】比較例1 比較例1では、実施例2と同一の条件にてサイドバイサ
イド型複合糸を得た。ただし、仕上げ剤は分子量100
0のポリエーテルを10重量%含有するものを1.5重
量%付与した。得られた糸の捲縮伸長率は65.8%と
良好なストレッチ性であり、糸切れ回数1.5回/tと
生産には問題ないレベルであったが、毛羽個数が25個
/万mと非常に多く、製品として扱えない品位の低いも
のとなった。
【0036】比較例2 比較例2では、実施例3と同一の条件にてサイドバイサ
イド型複合糸を得た。ただし、仕上げ剤は分子量110
00のポリエーテルを5重量%含有するものを1.2重
量%付与した。得られた糸の捲縮伸長率は68.9%と
優れたストレッチ性を示し、また毛羽個数は0.4個/
万mと良好な品位であったが、糸切れ回数5.3回/t
と実際に生産するのが困難な状況となった。
【0037】比較例3 比較例3では、実施例5と同一の条件にてサイドバイサ
イド型複合糸を得た。ただし、仕上げ剤は分子量500
0のポリエーテルを0.3重量%含有するものを1.2
重量%付与した。得られた糸の捲縮伸長率は53.8%
と良好なストレッチ性であったが、糸切れ回数は2.5
回/t、毛羽個数40個/万mと非常に多く、品位が劣
るばかりでなく実際に生産するのが困難な状況となっ
た。
【0038】比較例4 比較例4では、実施例4と同一の条件にてサイドバイサ
イド型複合糸を得た。ただし、仕上げ剤は分子量500
0のポリエーテルを40重量%含有したものを1.2重
量%付与した。得られた糸の捲縮伸長率は67.5%と
良好なストレッチ性を示したが、糸切れ回数7回/t、
毛羽個数29個/万mと品位、製糸性ともに劣る結果と
なった。
【0039】比較例5 比較例5では、実施例4と同一の条件にてサイドバイサ
イド型複合糸を紡糸した。ただし、仕上げ剤の付与量を
0.2重量%とし、交絡ガイド5を用いて糸条に対し直
角方向に圧空590Pa/Rを吹き付けて仕上げ剤付着
均一化を施し、第1ホットローラーとリラックスローラ
ーとの間に3%のリラックス率を付与し、更にリラック
スローラーとワインダー巻き取り糸のパッケージ周速度
との間に2%のリラックス率を付与してパッケージを巻
き取ろうとした。しかし、比較例5では、糸条を交絡ガ
イド5に通した直後に毛羽が発生し糸切れを起こした
り、巻き取り開始直後に第1ホットローラー上に糸条が
巻き付いてしまい、実際に製品を巻き取ることができな
かった。
【0040】比較例6 比較例6では、実施例10と同一の条件にてサイドバイ
サイド型複合糸を得た。ただし、仕上げ剤中のポリエー
テル含有量を5重量%とし、3.5重量%付与した後
に、交絡ガイド5を用いて糸条に対し直角方向に圧空5
880Pa/Rを吹き付けて仕上げ剤付着均一化を施し
た。得られた糸の捲縮伸長率は34.0%と問題のない
ストレッチ性を示し、毛羽個数も0.4個/万mと優れ
た品位のものを得たが、各ホットローラーやガイド上に
仕上げ剤のスカムが大量発生し、糸切れを発生した。ま
た、巻き取り中にパッケージの端面部分が徐々に膨らん
でしまい、巻き取り中にパッケージが崩れて、ワインダ
ーに糸が巻き付いて糸切れを起こした。結果的に糸切れ
回数は7.1回/tに達してしまい、実際生産すること
が困難となった。
【0041】比較例7 比較例7では、実施例7と同一の条件にてサイドバイサ
イド型複合糸を紡糸した。ただし、比較例7では第2ホ
ットローラーと巻き取り糸条のパッケージ周速度との間
にはリラックス率を付与せずに巻き取った。しかし、巻
き取り中にパッケージが徐々に崩れて糸切れを頻発し、
さらには巻き取りを完了したパッケージを巻き取り機か
ら取り出そうとしたが、スピンドルからパッケージが抜
き取れず、結局パッケージを切断せざるを得ない状況と
なり、実際に生産することが困難となった。
【0042】比較例8 比較例8では、実施例8と同一の条件にてサイドバイサ
イド型複合糸を紡糸した。ただし、第1ホットローラー
とリラックスローラーとの間に10%のリラックス率を
付与し、さらにリラックスローラーとワインダー巻き取
り糸のパッケージ周速度との間に5%のリラックス率を
付与してパッケージを巻き取ろうとした。しかし、比較
例8では第2ホットローラー以降の糸条走行性が急激に
悪化し、巻き取り中に糸条が互いに干渉してしまい、糸
切れを発生した。実際に製品を巻き取ることができなか
った。また、リラックスローラーを2個設置して、第2
ホットローラーと第1リラックスローラー間で6%、第
1リラックスローラーと第2リラックスローラー間で5
%、第2リラックスローラーと巻き取り糸条のパッケー
ジ周速度との間で4%のリラックス率を付与するなど、
あらゆるリラックス率の分配方法を試みたが、同様の結
果となった。
【0043】比較例9 高粘度成分はIV=0.85のホモPET、低粘度成分
はIV=0.60のホモPETとし、図1に示す複合紡
糸機を用い、紡糸温度290℃、複合比率50:50、
1HRT80℃、1HRV1500m/分、2HRT1
80℃、2HRV4500m/分、延伸倍率3.0倍と
してサイドバイサイド型複合糸を巻き取った。この時、
仕上げ剤は分子量6000のポリエーテルを0.5重量
%含有するものを1.1重量%付与し、その後に交絡ガ
イド5を用いて糸条に対し直角方向に圧空2940Pa
/Rを吹き付けて仕上げ剤付着均一化を施した。さらに
交絡ガイド8にて交絡数1.3個/mを付与し、第1ホ
ットローラーとリラックスローラーとの間に2%のリラ
ックス率を付与し、さらにリラックスローラーと巻き取
り糸条のパッケージ周速度との間で1%のリラックス率
を付与して巻き取った。糸切れ回数は0.9回/t、毛
羽個数0.6個/万mと製糸性および品位は優れたもの
となったが、得られた糸の捲縮伸長率は13.4%とス
トレッチ性捲縮糸としては不十分な製品となった。
【0044】
【表1】
【0045】
【表2】
【0046】
【発明の効果】上述したように、本発明によれば、高粘
度成分にPTTを用いたサイドバイサイド型複合糸に仕
上げ剤の成分としてポリエーテルの分子量および含有量
を適切なものとして、適切なリラックス率を付与して巻
き取りことによって、優れたストレッチ性と品位を有す
る高ストレッチ性ポリエステル系複合糸を安定して得る
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における実施の形態で用いる複合紡糸装
置の一例を示す概略図である。
【図2】本発明における実施の形態で用いる複合紡糸装
置の他一例を示す概略図である。
【図3】本発明における毛羽個数の測定方法を示す説明
図である。
【符号の説明】
1:口金 2:吐出糸条 3:チムニー糸条冷却装置 4:オイリングローラー 5:交絡ガイド 6:第1ホットローラー 7:第2ホットローラー 8:交絡ガイド 9:リラックスローラー 10:ワインダー 11:パッケージ 12:スピンドル 13:第1リラックスローラー 14:第2リラックスローラー 15:パッケージ 16:毛羽検知器 17:解舒装置 18:糸条吸引装置 19:フライカウンター本体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4L038 AA16 AB04 BA33 BB05 BB07 CA01 4L041 AA08 AA19 AA20 BA09 BA59 BC20 CA06 CA08 DD01

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】粘度の異なるポリエステルをサイドバイサ
    イド型に複合した捲縮性ポリエステル系複合糸を製造す
    るに際し、少なくとも高粘度成分が繰り返し単位の80
    モル%以上がトリメチレンテレフタレートからなるポリ
    トリメチレンテレフタレートである複合糸を紡糸冷却
    し、次いで分子量2000〜10000のポリエーテル
    を0.7〜30重量%含有する仕上げ剤を該複合糸に
    0.5〜2.5重量%付与した後に延伸し、2〜10%
    のリラックス率にて巻き取ることを特徴とするポリエス
    テル系複合糸の製造方法。
  2. 【請求項2】仕上げ剤を付与した後延伸する前に、ノズ
    ル型ガイドにて490〜5890Pa/Rの圧空を吹き
    付けることを特徴とする請求項1記載のポリエステル系
    複合糸の製造方法。(ただし、Rは交絡付与時の糸条1
    本の直径を示し、最終的に得られた糸条の繊度(dte
    x)をd、延伸倍率をrとしたとき、9.5×(d×
    r)1/2 で求めた値(μm)である。)
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KR20040036094A (ko) * 2002-10-23 2004-04-30 주식회사 휴비스 고권축 특성을 갖는 폴리트리메틸렌테레프탈레이트복합가연섬유 및 그 제조방법
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