JP2009079316A - サイドバイサイド型複合ポリエステル繊維およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】高粘度成分がポリトリメチレンテレフタレートからなる粘度の異なる成分がサイドバイサイド型に複合された複合ポリエステル繊維であって、繊維のプラトー強度が1.0cN/dtex以上1.5cN/dtex以下であり、かつ鏡面擦過後の糸張力バラツキが30%以内であることを特徴とするサイドバイサイド型複合ポリエステル繊維。
【選択図】図1
Description
本発明のサイドバイサイド型複合ポリエステル繊維は、粘度の異なるポリマーのうち高粘度成分がポリトリメチレンテレフタレートからなるサイドバイサイド型複合ポリエステル繊維であって、繊維のプラトー強度が1.0cN/dtex以上1.5cN/dtex以下であり、かつ鏡面擦過後の糸張力バラツキが30%以内であることを特徴とするものである。
本発明におけるポリエステル繊維を巻取る際に用いる紙管圧縮強度としては80kg/10cm以上であることが好ましい。トリメチレンテレフタレートを用いた繊維は紙管巻取り後に遅延収縮を起こすために、この強度より低い紙管を用いた場合には紙管が変形して巻締まるために、安定して製品を得ることができないので好ましくない。また、紙管圧縮強度について本発明を満たす範囲内であれば特に上限を限定するものではないが、安価に製品を供給することを考慮すると、200kg/cm以下が好ましく、さらに好ましくは150kg/cm以下である。
ポリエステル繊維10gを採取し、ソックスレー抽出管を用いて、メタノールを溶媒として30分間処理剤を抽出した。抽出物の重量と採取したポリエステル繊維の重量から繊維処理剤付着量を算出した。
オリエンテック社製万能試験機を用いて、紙管長10cmの紙管にて圧縮強度を測定した。
繊維のプラトー強度とは、強伸度曲線において繊維強度の伸度微分値(強度の傾き)が極小を示したときの強度を示している。(図2参照)強伸度曲線は東洋ボールドウィン社製テンシロン引張り試験機を用いて試長20cm、引張速度10cm/分の条件で測定し求めた。
英光産業(株)製走行糸摩擦係数測定装置を用いて、糸速2.5m/min、摩擦体(鏡面)との摩擦角度90°の条件で糸を1分間擦過し、擦過後の平均糸張力値と最大(最小)糸張力値から算出したものである。なお、平均糸張力値及び最大(最小)糸張力値はそれぞれ1回の測定内での平均及び最大(最小)値を示している。
張力バラツキ(%)=|(最大(最小)糸張力値−平均糸張力値)/平均糸張力値|×100
なお、本発明の説明において、鏡面とは表面粗度Rmax=5μmの摩擦体を表し、表面粗度は、JIS規格B0651−1976に準ずる触針式表面粗さ測定器を用いて測定したものであり、表面粗度Rmaxの定義はJIS規格B0601−1982に準ずるものである。
巻幅10cm、巻径14cmのドラムを得た際の巻取機からのドラムの取り出し可否で判定した。
×:取り出し不可
(6)巻姿
巻幅10cm、巻径14cmのドラムを得た際のドラム端面のふくらみ量で判定した。
×:ふくらみ8mm以上
(7)毛羽
糸速度500m/minで糸を走行させて糸長5万mあたりの毛羽の個数をカウントして判定した。
△:2個以上10個以下/5万m
×:11個以上/5万m
(8)布帛品位
布帛品位を10人のパネラーに10点満点で採点してもらい下記の通り3段階で評価した。◎、○をタテスジなく、優れたソフトタッチ性を有する合格レベルと判定した。
○:10人のパネラーの平均点が6点以上8点以下
×:10人のパネラーの平均点が6点未満
実施例1
固有粘度1.43のポリトリメチレンテレフタレートと固有粘度0.51のポリエチレンテレフタレートを50:50の複合比率(容積比)で、それぞれエクストルーダーを用いて260℃、285℃にて溶融後、ポンプによる計量を行い、ポリマー温度270℃にて口金から吐出し、図1の設備にて紡糸・延伸した。すなわち、紡糸パック1から吐出された糸条を、繊維処理剤付与装置2により繊維処理剤有効成分に対しホスフェート金属塩を5.0重量%含有した繊維処理剤を1.0%付与し、交絡装置3により交絡を付与した後、1100m/分の速度で55℃に加熱された引取ローラー4に引き取られ、一旦巻き取ることなく、3630m/分の速度で150℃に加熱された延伸ローラー5に引き回し、延伸、熱処理時間を0.10秒に設定し熱セットを行った。さらに延伸ローラーから巻取までの冷却時間を0.15秒に設定し、交絡装置6により再度交絡を付与し、2個のゴデットローラ7,8に引き回した後、コンタクトローラ9に速度3440m/分にて紙管圧縮強度80kg/cmの紙管に巻き取りリラックス率5.5%を付与した、56dtex−24フィラメントのサイドバイサイド型複合ポリエステル繊維を得た。得られた繊維はプラトー強度1.2cN/dtex、鏡面擦過後張力バラツキ20%であった。得られたサイドバイサイド型複合ポリエステル繊維を用いて28ゲージで編製し、布帛サンプルを得た。このサイドバイサイド型複合ポリエステル繊維および布帛の特性評価結果は表1の通りであり、張力のバラツキが抑えられタテスジがなく、優れたソフトタッチ性を有する高品位な布帛が得られた。
実施例2、比較例1〜2は繊維処理剤のホスフェート金属塩含有量をそれぞれ変更した以外は実施例1と同様に製造した。実施例2は張力のバラツキが抑えられタテスジがなく、優れたソフトタッチ性を有する高品位な布帛が得られた。
実施例3、比較例3〜4は延伸倍率をそれぞれ変更した以外は実施例1と同様に実験した。実施例3は張力のバラツキが抑えられタテスジがなく、優れたソフトタッチ性を有する高品位な布帛が得られた。
比較例5〜6は熱処理温度と熱処理時間を変更した以外は実施例1と同様に実験した。比較例5は熱処理温度が低いために、繊維の熱セットが不十分であったため、プラトー強度が低くなってしまい、タテスジの目立つ品位の劣る布帛となった。
比較例8〜9はリラックス率を変更した以外は実施例1と同様に実験した。比較例8はリラックス率が低いために、プラトー強度が高く、巻姿が悪くなり、優れたソフトタッチ性が得られない品位の劣る布帛となった。
実施例4は紙管圧縮強度を変更した以外は実施例1と同様に実験した。実施例4は得られた繊維の布帛はタテスジがなく、優れたソフトタッチ性を有する高品位な布帛であったものの、紙管圧縮強度が低いために巻取後の繊維の収縮により紙管形状が変化してしまい、紙管が抜けないということがあった。結果を表1に示す。
2:繊維処理剤付与装置
3:交絡付与装置
4:引取ローラー
5:延伸ローラー
6:交絡付与装置
7:第1ゴデットローラー
8:第2ゴデットローラー
9:コンタクトローラー
10:パッケージ
Claims (3)
- 粘度の異なる成分のうち高粘度成分がポリトリメチレンテレフタレートからなるサイドバイサイド型に複合された複合ポリエステル繊維であって、繊維のプラトー強度が1.0cN/dtex以上1.5cN/dtex以下であり、かつ鏡面擦過後の糸張力バラツキが30%以内であることを特徴とするサイドバイサイド型複合ポリエステル繊維。
- 低粘度成分がポリエチレンテレフタレートからなることを特徴とする請求項1に記載のサイドバイサイド型複合ポリエステル繊維。
- (1)粘度の異なる成分のうち高粘度成分がポリトリメチレンテレフタレートからなるサイドバイサイド型に複合された複合ポリエステル繊維を紡糸するに際し、(2)延伸前に繊維処理剤有効成分に対しホスフェート金属塩を5重量%以上20重量%以下含有した繊維処理剤を付着させ、(3)延伸倍率2.8倍以上3.8倍以下で延伸し、(4)熱処理温度145℃以上165℃以下、熱処理時間0.05秒以上0.5秒以下で熱処理し、(5)延伸から巻取までの間で3.0%以上8.0%以下のリラックス処理を施すとともに、(6)冷却時間0.05秒以上0.5秒以下で冷却し、(7)紙管圧縮強度80kg/10cm以上の紙管を用いて巻取ることを特徴とするサイドバイサイド型複合ポリエステル繊維の製造方法。
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CN112144128A (zh) * | 2020-09-08 | 2020-12-29 | 上海海凯生物材料有限公司 | 一种可纺纱用ptt/pet复合弹性短纤维及其制备方法 |
Citations (3)
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JP2005281905A (ja) * | 2004-03-30 | 2005-10-13 | Toray Ind Inc | ポリエステル繊維 |
JP2005307380A (ja) * | 2004-04-20 | 2005-11-04 | Solotex Corp | 複合繊維パッケージ及びその巻取方法 |
JP2006097177A (ja) * | 2004-09-29 | 2006-04-13 | Toray Ind Inc | ポリエステル系複合繊維の製造方法 |
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