JP2001342513A - 高清浄度鋼およびその製造方法 - Google Patents
高清浄度鋼およびその製造方法Info
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Abstract
得る清浄度の高い鋼材を高コストな再溶解法によること
なく提供することである。 【解決手段】 アーク溶解炉または転炉にて溶製した溶
鋼を環流式真空脱ガスを行った後、取鍋精錬炉に移注し
て取鍋精錬し、さらに環流式真空脱ガスを行った後、鋳
塊を製造する高清浄度鋼の製造方法である。図1に示す
ように、製品酸素量は従来方法に比し大幅に減少してい
る。
Description
命や静粛性が求められる機械部品用鋼、特に転がり軸受
用鋼、等速ジョイント用鋼、ギア用鋼、トロイダル型無
段変速装置用鋼、冷間鍛造用機械構造用鋼、工具鋼、ば
ね鋼等として使用される高清浄度鋼ならびにその製造方
法に関する。
品に使用される鋼は、清浄度の高い(鋼中の非金属介在
物量の少ない)鋼であることが重要である。これらの高
清浄度鋼の製造プロセスは、アーク溶解炉又は転炉に
よる溶鋼の酸化精錬、取鍋精錬炉(LF)による還元
精錬、環流式真空脱ガス装置(RH)による環流真空
脱ガス(RH処理)、連続鋳造又は一般造塊による鋼
塊の鋳造、鋼塊の圧鍛による加工及び熱処理による製
品鋼材の工程で製造されるのが一般的である。このプロ
セスにおいて、はスクラップをアークで加熱溶解しま
たは溶銑を転炉に入れ酸化精錬を行い取鍋精錬炉に移注
する。移注時の温度はその鋼の融点よりも概ね30℃以
上100℃未満までの高温度に設定する。は移注した
取鍋精錬炉でAl、Mn、Si等の脱酸剤合金を投入し
て脱酸および脱硫剤による脱硫の還元精錬を行い合金成
分の調整をする。一般には処理時間は長いほど効果が有
るとされ60分を超す長時間であり、処理温度も一般に
融点よりも50℃高い温度で処理する。のRH処理は
環流真空脱ガス槽で環流しながら真空脱ガスして脱酸
素、脱水素を行い、この場合溶湯の環流量は全溶湯の5
〜6倍程度で行われる。はRH処理した溶湯をタンデ
ィシュに移注して連続鋳造してブルーム、ビレット、ス
ラブなどに鋳造するか、または取鍋から溶湯を直接鋼塊
鋳型に注いで鋼塊に鋳造する。はブルーム、ビレッ
ト、スラブなどあるいは鋼塊を、圧延または鍛造して熱
処理して鋼材とし出荷する。
合は、上記工程において、鋳造された鋼塊を原材料とし
て、さらに真空再溶解法あるいはエレクトロスラグ再溶
解法で製造されている。
部品使用環境の過酷化により、鋼材に対する要求特性は
ますます厳しくなり、より清浄度の高い鋼材が求められ
ている。このような要求に対しては、通常上記の〜
の製造工程による生産では対応が困難となっている。ま
たこのような要求に応えるため、前述の真空再溶解法あ
るいはエレクトロスラグ再溶解法による鋼材が生産され
ているが、製造コストが極端に上昇するという問題があ
る。
たものであり、極端なコスト上昇を回避するため、再溶
解法によることなく、清浄度の高い鋼材を提供すること
を目的とする。
らは高清浄度鋼の製造工程に関して鋭意検討を重ねた結
果、以下の工程により、清浄度の大幅向上が可能である
ことを見いだしたものである。
の手段について以下に説明する。従来アーク溶解炉又は
転炉等の精錬炉を有する工程では、アーク溶解炉又は転
炉等はもっぱら溶解及び酸化精錬が主体であり、還元期
(脱酸)は取鍋精錬にて行われているが、請求項1の発
明では、アーク溶解炉または転炉にて製造された溶鋼
を、脱ガス、望ましくは環流式真空脱ガスを行った後、
溶鋼を取鍋精錬炉に移注して精錬し、さらに脱ガス、望
ましくは環流式真空脱ガス装置による環流式真空脱ガス
を行うことを特徴とする高清浄度鋼の製造方法である。
移注する際に、溶鋼の出鋼温度を溶鋼の融点より100
℃以上、望ましくは120℃以上、さらに望ましくは1
50℃以上の高い温度として移注することを特徴とする
請求項1記載の高清浄度鋼の製造方法である。
精錬を60分以下、望ましくは45分以下、さらに望ま
しくは25分以上45分以下とし、かつ、脱ガスを25
分以上行い、特に通常は環流式真空脱ガス装置にて溶鋼
の環流量を全溶鋼量の5倍以上として行っているが、本
発明では環流式真空脱ガス装置にて脱ガスの際の溶鋼の
環流量を全溶鋼の8倍以上、望ましくは10倍以上、特
に望ましくは15倍以上とすることを特徴とする請求項
1又は2に記載の高清浄度鋼の製造方法である。
のいずれか1項の手段における製造方法により製造の高
清浄度鋼である。
10ppm以下、望ましくは鋼成分のC含有量がC<
0.6質量%では8ppm以下、特に望ましくはC≧
0.6質量%では6ppm以下であることを特徴とする
請求項4の手段における高清浄度鋼である。
出される20μm以上である酸化物系介在物、例えばA
l2O3の含有率が50%以上である酸化物系介在物、が
鋼材100g当たり40個以下、望ましくは30個以
下、さらに望ましくは20個以下であることを特徴とす
る請求項4の手段における高清浄度鋼である。
て鋼材表面100mm2中の最大介在物径の測定を30
箇所において行い、極値統計により算出される3000
0mm2における最大介在物径の予測値が60μm以
下、望ましくは40μm以下、さらに望ましくは25μ
m以下であることを特徴とする請求項4の手段における
高清浄度鋼である。
する。請求項1に係る高清浄度鋼の製造方法は次の〜
の工程からなる。
化精錬して予定の成分および温度の溶鋼を得る。 上記で得られた溶鋼を予め脱ガスする。すなわち溶鋼
を例えば環流式真空脱ガス装置にて環流して脱ガスを行
う。この脱ガス工程が本発明において最も重要な工程で
あり、通常で得られた溶鋼は直接取鍋精錬炉で還元精
錬されるが、本発明では還元精錬の前に予備的に脱ガス
するものである。この予備脱ガスを行うことにより、最
終的に得られる鋼の清浄度の大幅向上が可能となる。 脱ガス処理したの溶鋼を取鍋精錬炉にて還元精錬お
よび成分調整を行う。 還元精錬および成分調整したの溶鋼をさらに環流式
真空脱ガス装置により環流させて脱ガスを行うととも
に、成分の最終調整を行う。 脱ガス及び成分の最終調整をした溶鋼を鋳造にて鋳塊
とする。 鋳塊に圧鍛を加えて製品形状とした後、必要な熱処理
を加えて製品鋼材とする。
上記〜の製造工程のうち、を終了した溶鋼をの
工程のために取鍋精錬炉へ移注する際に、通常溶鋼の融
点より50℃程度高くして出鋼する溶鋼の温度を、溶鋼
の融点より100℃以上、望ましくは120℃以上、さ
らに望ましくは150℃以上高くして出鋼するものであ
る。本明細書では、この出鋼温度を高くすることを高温
出鋼という。これは出鋼時添加した脱酸剤及び前回処理
時の地金やスラグを完全に溶解又は分離し、取鍋精錬中
に地金及びスラグが剥がれ落ち、精錬の進んだ溶鋼に混
入し、含有酸素量が上昇するのを防止し、同時に精錬炉
において初期の造滓性と反応性の向上を図るためであ
る。すなわち、前回の処理により付着した還元済の地金
は、今回の処理までの間に酸化されており、今回の還元
期操業時特に末期にこのような地金が溶解を始めると平
衡条件が崩れ、一部に汚染された溶鋼が生じる。そこで
還元前の出鋼中の溶鋼にこの付着した地金を溶かし込
み、出鋼した溶鋼と共に脱酸する。
請求項1または2の工程における上記の取鍋精錬にお
いて、通常60分より長い方が効果が高いとされる取鍋
精錬炉での精錬時間を、60分以下、望ましくは45分
以下、さらに望ましくは25分以上45分以下とし、か
つ取鍋精錬後の脱ガス時間が通常25分未満で良いとさ
れる脱ガス工程において脱ガス時間を25分以上、特に
全溶鋼の5倍程度で十分とされている環流式真空脱ガス
装置における溶鋼の環流量を全溶鋼の8倍以上、望まし
くは10倍以上、より望ましくは15倍以上として脱ガ
スするものである。これは、加熱を行いながら精錬を行
う取鍋精錬の時間を必要最小限とし、加熱を行わない脱
ガス工程で酸化物系介在物の浮上分離時間を十分確保す
ることで、取鍋精錬炉内側の耐火物あるいはスラグから
の汚染による、含有酸素量の上昇を防止するとともに、
20μm程度以上の大型介在物の生成を防止する。環流
式真空脱ガスは特に溶鋼内にノズルを浸漬させ溶鋼のみ
を環流させるため溶鋼上面のスラグは充分沈静化されて
いる。このためスラグから溶鋼への酸化物の巻き込み
は、取鍋精錬炉の還元期工程より少ない。従って予め脱
酸した溶鋼は充分な脱ガス時間をかけることにより、比
較的小さな脱酸生成物まで大きく低減させることが可能
となる。本明細書では、この方法を短時間LF長時間R
HまたはLF短RH長という。
のいずれか1項に記載の手段によって製造したことを特
徴とする高清浄度鋼である。
鋼のうち、含有酸素量は10ppm以下、望ましくは鋼
成分のC含有量がC<0.6質量%では8ppm以下、
特に望ましくはC≧0.6質量%では6ppm以下であ
ることを特徴とする、特に転がり疲労寿命に優れた高清
浄度鋼である。含有酸素量の低減により、転がり疲労寿
命が向上することは一般に知られているが、本発明の方
法で製造した鋼のうち、含有酸素量10ppm以下、望
ましくは鋼成分のC含有量がC<0.6質量%では8p
pm以下、特に望ましくはC≧0.6質量%では6pp
m以下である高清浄度鋼は、特に優れた転がり疲労寿命
が安定して得られる。
鋼のうち鋼材を酸溶解して検出される20μm以上の大
きさである酸化物系介在物、例えばAl2O3の含有率が
50%以上である酸化物系介在物、が鋼材100g当た
り40個以下、望ましくは30個以下、さらに望ましく
は20個以下であることを特徴とする転がり疲労寿命、
疲労強度に優れた高清浄度鋼である。この鋼材の評価方
法は含有酸素量、所定体積中の最大介在物径の両方を反
映したものである。そして、疲労強度、疲労寿命、静粛
性に対しては、酸素含有量が同等の鋼においては、ある
程度大きな酸化物系介在物が有害で、特に20μm以上
の大きさの酸化物系介在物が有害である。そこで、本発
明の方法で製造した鋼のうち、鋼材を酸溶解して検出さ
れる20μm以上の大きさである酸化物系介在物が鋼材
100g当たり40個以下、望ましくは30個以下、特
に望ましくは20個以下である鋼は、優れた転がり疲労
寿命と疲労強度を兼備し、さらに静粛性に優れた高清浄
度鋼である。
鋼のうち、鋼材断面100mm2中の最大介在物径の測
定を30箇所において行い、極値統計により算出される
30000mm2における最大介在物径の予測値が60
μm以下、望ましくは40μm以下、より望ましくは2
5μm以下であることを特徴とする、特に回転曲げ疲労
強度、繰返し応力による疲労に強い高清浄度鋼である。
繰返し応力に対する強度あるいは疲労限度は所定体積中
の最大介在物径に大きく依存することは知られており、
本出願人の出願に係る特開平11−194121号公報
に開示するところであるが、代表的試験例として鋼材断
面100mm2中の最大介在物径の測定を30箇所にお
いて行い、極値統計により算出される30000mm2
における最大介在物径の予測値が60μm以下、望まし
くは40μm以下、より望ましくは25μm以下である
高清浄度鋼は、特に優れた疲労強度が安定して得られ
る。なお、含有酸素量10ppm以下、望ましくは鋼成
分のC含有量がC<0.6質量%では8ppm以下、特
に望ましくはC≧0.6質量%では6ppm以下で、か
つ、最大介在物径の予測値が60μm以下、望ましくは
40μm以下、より望ましくは25μm以下である、本
発明により製造される鋼は優れた転がり疲労寿命と疲労
強度を兼備した高清浄度鋼である。ところで酸溶解は非
常に時間、手間のかかる作業である、鋼材を溶かすこと
なく、ある程度の面積を顕微鏡観察し、統計的に介在物
径の最大値を予測できるこの方法は簡便であり、また、
特に引張圧縮の繰り返し応力による疲労では、破壊の危
険性のある部位に存在する介在物の最大径が、強度決定
の大きな因子であることが知られており、これを統計的
に予測できる本方法は有利である。
真空脱ガス装置により環流させて脱ガスを行った後、取
鍋精錬炉に移注して取鍋精錬精錬し、さらに環流式真空
脱ガス装置にて環流させて脱ガスを行った後、鋳造によ
る鋳塊製造工程にて製造されたJIS SUJ2鋼、S
CM435鋼の10チャージの製品に含有される酸素
量、極値統計による最大介在物径予測値、スラスト型転
がり寿命試験によるL 10寿命を調査した。最大介在物径
予測値はφ65鍛伸材から試験片を切り出し、100m
m2の観察を30個行い、極値統計により30000m
m2中の最大介在物径を予測した。スラスト型転がり寿
命試験は浸炭焼入焼戻しを行ったφ60×φ20×8.
3Tの試験片を使用し、最大ヘルツ応力Pmax:4900
MPaの条件で試験を行い、L10寿命を算出した。
1のW−RH処理のみの発明の操業例を示す。
求項1のW−RH処理のみの発明の操業例を示す。
2のW−RH処理及び高温出鋼の発明の操業例を示す。
求項2のW−RH処理及び高温出鋼の発明の操業例を示
す。
3のW−RH処理及び短時間LF長時間RHの発明の操
業例を示す。
求項3のW−RH処理及び短時間LF長時間RHの発明
の操業例を示す。
3のW−RH処理、高温出鋼及び短時間LF長時間RH
の発明の操業例を示す。
求項3のW−RH処理、高温出鋼及び短時間LF長時間
RHの発明の操業例を示す。
例を表9に、従来例のSCM435の操業例を表10に
示す。
発明によるアーク溶解炉又は転炉にて製造された溶鋼
を、予備的に脱ガスを行った後、取鍋精錬炉に移注して
精錬を行い、さらに環流式真空脱ガス装置に環流させて
脱ガスを行うW−RH処理を行ったものは、さらにW−
RH処理に組み合わせて出鋼温度を通常操業より高温で
ある融点+100℃以上の高温出鋼とし、或いはW−R
H処理に組み合わせて取鍋精錬炉の操業時間を短くかつ
環流脱ガスのRH回転量(即ち、環流量の全溶鋼量に対
する倍数)を大きくして脱ガスを長時間かけて充分に行
うLF短RH長とし、さらには以上の全てを組み合わせ
たW−RH処理と高温出鋼とLF短RH長とすること
で、鋼種のSUJ2、SCM435共に、製品含有酸素
量も少なく、かつ、介在物20μm以上の個数も大幅に
少なくなる。そして清浄度を示す良否では、表1から表
8に示すとおり、本発明の実施例では、○の良い、或い
は◎の非常に良いであり、これらは共に優れた高清浄度
鋼である。これに比して従来例では、表9および表10
に示すとおり、全て×の良くないであり、清浄度鋼とい
えないものである。
て、(溶鋼の取鍋精錬炉への移注温度)−(溶鋼の融
点)=TSHとするとき、酸素量、最大介在物径予測値は
ともにTSHを大きくすることで低減され、清浄度が向上
する。W−RH処理を実施したチャージについて、取鍋
精錬炉における精錬時間と酸素量、最大介在物径予測値
の関係では、精錬時間が25分程度以上であれば酸素
量、最大介在物径予測値は十分低下するが、最大介在物
径予測値については精錬時間が長くなると、むしろ大き
くなってくる。すなわち、時間が経過すると、取鍋精錬
炉の耐火物の溶損が大きくなり、かつ大気との接触によ
る酸化等でスラグ系の平衡が崩れ、溶存酸素のミニマム
レベルを外れるからと思われる。さらに、環流式真空脱
ガス装置における全溶鋼量に対する環流量と、酸素量、
最大介在物径予測値の関係では、環流量は多いほど高清
浄度化の効果が高く、15倍以上でほぼ飽和する。
することで、L10寿命が向上することが確認された。こ
のことから、含有酸素量、最大介在物径予測値を低減す
ることが可能となる本発明方法により製造された鋼は、
転がり疲労寿命などの疲労強度に優れていることが明ら
かとなった。
て、取鍋精錬の前に予備脱ガスを行ないさらに取鍋精錬
後に脱ガスするW−RH処理を行う本発明の方法と、予
備脱ガスを行わない従来例の方法の場合のそれぞれ10
チャージ例の製品中の含有酸素量を示す。なお、図1、
図3、図5においてA1は請求項1の発明であるW−R
H処理のみによるものを示し、A2は請求項2の発明で
あるW−RH及び高温出鋼によるものを示し、A3は請
求項3の発明であるW−RH及び短時間LF長時間RH
によるものを示し、A4は請求項3の発明であるW−R
H+高温出鋼+短時間LF長時間RH処理によるものを
示し、従は予備脱ガスを行わない従来例によるものを示
す。
いて、取鍋精錬の前に予備脱ガスを行ないさらに取鍋精
錬後に脱ガスするW−RHを行う本発明の方法と、予備
脱ガスを行わない従来例の方法の場合のそれぞれ10チ
ャージ例の製品中の含有酸素量を示す。なお、図2、図
4、図6においてB1は請求項1の発明であるW−RH
処理のみによるものを示し、B2は請求項2の発明であ
るW−RH及び高温出鋼によるものを示し、B3は請求
項3の発明であるW−RH及び短時間LF長時間RHに
よるものを示し、B4は請求項3の発明であるW−RH
+高温出鋼+短時間LF長時間RH処理によるものを示
し、従は予備脱ガスを行わない従来例によるものを示
す。
取鍋精錬の前に予備脱ガスを行ないさらに取鍋精錬後に
脱ガスするW−RH処理を行う本発明の方法と予備脱ガ
スを行わない従来例の方法の場合のそれぞれ10チャー
ジ例の製品中の極値統計による最大予測介在物径を示
す。
いて取鍋精錬の前に予備脱ガスを行ないさらに取鍋精錬
後に脱ガスするW−RH処理を行う本発明の方法と予備
脱ガスを行わない従来例の方法の場合のそれぞれ10チ
ャージ例の製品中の極値統計による最大予測介在物径を
示す。
取鍋精錬の前に予備脱ガスを行ないさらに取鍋精錬後に
脱ガスするW−RH処理を行う本発明の方法と予備脱ガ
スを行わない従来例の方法の場合それぞれ10チャージ
例の製品のスラスト型転がり寿命試験によるL10寿命を
示す。
いて取鍋精錬の前に予備脱ガスを行ないさらに取鍋精錬
後に脱ガスするW−RH処理を行う本発明の方法と予備
脱ガスを行わない従来例の方法のそれぞれ10チャージ
例のスラスト型転がり寿命試験によるL10寿命を示す。
共に取鍋精錬を行う前に予備脱ガスを行ない、取鍋精錬
後にさらに脱ガスを行うW−RH処理により、製品含有
酸素量、最大介在物径予測値とも大幅に低減され、本発
明方法により清浄度が大きく向上し、スラスト型転がり
寿命試験によるL10寿命が大幅に改善されていることが
確認された。さらに、請求項1の発明であるW−RH処
理のみから、順次に請求項2の発明であるW−RH+高
温出鋼、請求項3の発明であるW−RH+短時間LF長
時間RH処理あるいはW−RH+高温出鋼+短時間LF
長時間RH処理と、それぞれの処理方法を加重するごと
に、製品含有酸素量、最大介在物径予測値スラスト型転
がり寿命試験によるL10寿命ともに、大幅に改善される
ことが判る。
より、コストの非常に高い再溶解法を用いることなく、
清浄度の非常に高い鋼材を大量に提供することが可能と
なり、疲労強度、疲労寿命が求められる機械部品用鋼、
特に転がり軸受用鋼、等速ジョイント用鋼、ギア用鋼、
トロイダル型無段変速装置用鋼、冷間鍛造用機械構造用
鋼、工具鋼、ばね鋼等として使用される高清浄度鋼なら
びにその製造方法が提供できるなど、従来にない優れた
効果を奏する。
素量の関係を示す図で、(A1はW−RHのみの請求項
1、A2はW−RH+高温出鋼の請求項2、A3はW−R
H+短時間LF長時間RH処理の請求項3、A4はW−
RH+高温出鋼+短時間LF長時間RH処理の請求項3
の各発明のものと、従来例を示す。
有酸素量の関係を示す図で、(B1はW−RHのみの請
求項1、B2はW−RH+高温出鋼の請求項2、B3はW
−RH+短時間LF長時間RH処理の請求項3、B4は
W−RH+高温出鋼+短時間LF長時間RH処理の請求
項3の各発明のものと、従来例を示す。
在物径の関係を示す図で、(A 1はW−RHのみの請求
項1、A2はW−RH+高温出鋼の請求項2、A3はW−
RH+短時間LF長時間RH処理の請求項3、A4はW
−RH+高温出鋼+短時間LF長時間RH処理の請求項
3の各発明のものと、従来例を示す。
測介在物径の関係を示す図で、B1はW−RHのみの請
求項1、B2はW−RH+高温出鋼の請求項2、B3はW
−RH+短時間LF長時間RH処理の請求項3、B4は
W−RH+高温出鋼+短時間LF長時間RH処理の請求
項3の各発明のものと、従来例を示す。
関係を示す図で、A1はW−RHのみの請求項1、A2は
W−RH+高温出鋼の請求項2、A4はW−RH+高温
出鋼+短時間LF長時間RH処理の請求項3の各発明の
ものと、従来例を示す。
命の関係を示す図で、B1はW−RHのみの請求項1、
B2はW−RH+高温出鋼の請求項2、、B4はW−RH
+高温出鋼+短時間LF長時間RH処理の請求項3の各
発明のものと、従来例を示す。
Claims (7)
- 【請求項1】 アーク溶解炉又は転炉にて製造された溶
鋼を、脱ガスを行った後、取鍋精錬炉に移注して精錬を
行い、さらに環流式真空脱ガス装置に環流させて脱ガス
を行うことを特徴とする高清浄度鋼の製造方法。 - 【請求項2】 溶鋼を取鍋精錬炉に移注する際に、溶鋼
の出鋼温度を溶鋼の融点より100℃以上高い温度とし
て移注することを特徴とする請求項1記載の高清浄度鋼
の製造方法。 - 【請求項3】 取鍋精錬炉における精錬を60分以下と
し、かつ、該取鍋精錬に次ぐ脱ガスを25分以上行うこ
とを特徴とする請求項1または2に記載の高清浄度鋼の
製造方法。 - 【請求項4】 請求項1〜3に記載のいずれか1項の製
造方法により製造の高清浄度鋼。 - 【請求項5】 鋼中の含有酸素量は10ppm以下であ
ることを特徴とする請求項4記載の高清浄度鋼。 - 【請求項6】 鋼材を酸溶解して検出される20μm以
上大きさである酸化物系介在物が鋼材100g当たり4
0個以下であることを特徴とする請求項4記載の高清浄
度鋼。 - 【請求項7】 極値統計により算出される30000m
m2における最大介在物径の予測値が60μm以下であ
ることを特徴とする請求項4記載の高清浄度鋼。
Priority Applications (20)
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