JP2005144492A - Cr−Zr−Al系銅合金線素材の製造方法 - Google Patents

Cr−Zr−Al系銅合金線素材の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ベルトキャスター式連続鋳造機を用いてCr−Zr−Al系銅合金線素材を製造する方法を提供する。
【解決手段】還元雰囲気下の溶解炉1で溶解して得られた溶銅を還元雰囲気の保持炉2に保持し、この保持炉2に保持された溶銅を、アルゴンあるいはアルゴンおよび窒素からなる混合ガス雰囲気に保持された鋳造樋3の中を通過させながらAlを添加し撹拌したのちCrおよびZrを添加ことによりCr:0.05〜0.8%、Zr:0.005〜0.2%、Al:0.003〜0.3%を含有し、残りがCuおよび不可避不純物からなる組成を有する銅合金溶湯を作製し、この銅合金溶湯をタンディシュ4に導き、タンディシュ4に取り付けたノズル5からベルトキャスター式連続鋳造機6の鋳造孔に注入する。
【選択図】 図1

Description

この発明は、Cr−Zr−Al系銅合金線素材をベルトキャスター式連続鋳造機を用いて製造する方法に関するものである。
純銅線を大量生産する方法としてベルトキャスター式連続鋳造機を用いる方法が知られている。この方法は、図1の断面説明図に示されるように、外周溝15を有する鋳造輪10に、ガイドロール11に駆動可能な無端金属ベルト12を押し当てることにより鋳造孔を形成し、この鋳造孔に溶銅を鋳造すると同時に無端金属ベルト12をガイドロール11により駆動して連続的に純銅線素材を作製し、得られた純銅線素材を圧延機8に通すことにより荒引き線9と呼ばれる純銅線を製造していた。
ベルトキャスター式連続鋳造機6に送られる溶銅は、図1に示されるように、電気銅を還元雰囲気の溶解炉1で溶解し、得られた溶銅を還元雰囲気の保持炉2に一旦保持して所定の温度に保持し、この保持炉2に保持された溶銅を、還元雰囲気に保持された鋳造樋3およびタンディッシュ4を通しながら脱酸することにより製造される。
脱酸された溶銅13をタンディシュ4に取り付けたノズル5からベルトキャスター式連続鋳造機6の鋳造孔に注入し鋳造して作製した線素材7を圧延機8に通し連続的に圧延して直径:5〜30mmの荒引き線9と呼ばれる純銅線に加工し、得られた荒引き線9はさらに引抜き伸線加工、熱処理を施して電線、電車用トロリ線、吊架線などになる。
前記ベルトキャスター式連続鋳造機を用いて純銅線素材を作製する工程における溶解から鋳造に至るまでの溶銅の周囲の雰囲気は還元性ガスまたは不活性ガスのいずれかの雰囲気に保持されることが知られている(特許文献1参照)。
さらに、溶銅を鋳造樋に流しながら撹拌することのできる鋳造樋として、鋳造樋の内側に直交する堰を左右あるいは上下に配置した鋳造樋が知られており、また鋳造樋を流れる溶銅に還元性ガスを吹き込むことにより鋳造樋を流れる溶銅を撹拌する方法も知られている(特許文献2参照)。
さらに、前記ノズルの周囲から燃焼還元ガスを流し、銅合金溶湯と鋳造孔中の溶湯表面を覆うことにより溶湯の酸化防止と脱ガスを促進させる方法も知られている(特許文献3参照)。
特開昭55−92259号公報 特開2000−28757号公報 特開2002−120050号公報
前述のように、純銅線素材をベルトキャスター式連続鋳造機で製造し、得られた純銅線素材を圧延及び引抜き加工することにより純銅線を量産する技術はすでに確立されており、この方法はビレットを鋳造、切断した後に熱間鍛造する工程を経ることなく線素材を作製できるのでコストを下げることができるところから、純銅線の製造に広く普及しているが、近年、耐久性に優れかつ耐摩耗特性の優れたCr−Zr系銅合金線などを鉄道のトロリ線や吊架線などに使用されるようになり、そのため、Cr−Zr系銅合金線素材をベルトキャスター式連続鋳造機で製造して製造コストを下げようとする試みが成されている。
Cr,Zrなどの活性金属を含むCr−Zr系銅合金線素材を従来知られている条件でベルトキャスター式連続鋳造機で製造するには、Cr,Zrなどの活性金属を含むCr−Zr系銅合金溶湯を作製し、このCr−Zr系銅合金溶湯をベルトキャスター式連続鋳造機に供給してCr−Zr系銅合金線素材を作製し、Cr−Zr系銅合金線素材を通常の条件でベルトキャスター式連続鋳造すればよいと考えられるが、従来の純銅と同様にしてCr−Zr系銅合金溶湯を作製すると、得られたCr−Zr系銅合金溶湯は流動性が低下して鋳造そのものが困難になるか、あるいは鋳造できたとしても表面疵の多い不健全な線素材が得られ、Cr−Zr系銅合金線素材をベルトキャスター式連続鋳造することは一般に困難とされており、現在、Cr−Zr系銅合金線素材をベルトキャスター式連続鋳造装置を用いて製造されていない。
しかし、前述のごとく、ベルトキャスター式連続鋳造を用いて線を製造する方法は極めて低コストで線を大量に製造できるところから、本発明者らは、Cr−Zr系銅合金線についてもベルトキャスター式連続鋳造を用いて低コストでCr−Zr系銅合金線を製造する方法を開発すべく研究を行った。その結果、
(イ)Cr,Zrなどの活性元素を添加して合金化をはかるときに、Cr,Zrなどの活性元素を添加する溶銅中に3ppmを越える酸素が含まれていると、添加されたCr,Zrなどの活性元素は酸化して得られた銅合金溶湯の流動性が低下し、そのために鋳造そのものが困難になるかあるいは鋳造できたとしても表面疵の多い不健全な線素材が得られる、
(ロ)そこで、酸素:3ppm以下の溶銅を作製し、この溶銅にCr,Zrなどの活性元素を添加して合金化を図る必要があるが、溶銅に含まれる酸素を3ppm以下にするためには、ArあるいはAr+Nからなる混合ガス雰囲気などの不活性ガス雰囲気に保持しながらAlを総量で0.003〜0.3%添加し撹拌することによりはじめて得られるのであり、従来のようにCOガスや空燃比を調整した炭化水素ガスなどの還元ガス雰囲気中保持するだけでは溶銅に含まれる酸素を3ppm以下にすることができない、
(ハ)前記Al,Cr,Zrなどの活性元素の添加をCOガスや空燃比を調整した炭化水素ガスなどの雰囲気中で行うと、これらCOガスや空燃比を調整した炭化水素ガスは還元ガスとして作用せず、Al,Cr,Zrなどの活性元素に対しては酸化作用を有するので好ましくない、
(ニ)前記Alを総量で0.003〜0.3%添加して酸素:3ppm以下にした溶湯にCrおよびZrを添加し撹拌することによりCr:0.05〜0.8%、Zr:0.005〜0.2%、Al:0.003〜0.3%を含有し、残りがCuおよび不可避不純物からなる組成を有するように成分調整された銅合金溶湯は流動性に優れ、この銅合金溶湯をベルトキャスター式連続鋳造機により鋳造すると健全な銅合金線素材を作ることができる、などの研究結果が得られたのである。
この発明は、かかる研究結果に基づいてなされたものであって、
(1)還元雰囲気の溶解炉で溶解して得られた溶銅を、アルゴンあるいはアルゴンおよび窒素の混合ガスからなる不活性ガス雰囲気に保持しながらAlを添加し撹拌して溶銅中の酸素を3ppm以下に下げたたのち、直ちにCrおよびZrを添加し撹拌することにより、質量%で、Cr:0.05〜0.8%、Zr:0.005〜0.2%、Al:0.003〜0.3%を含有し、残りがCuおよび不可避不純物からなる組成を有する銅合金溶湯を作製し、この銅合金溶湯をアルゴンあるいはアルゴンおよび窒素の混合ガスからなる不活性ガスで保護しながらベルトキャスター式連続鋳造機により鋳造するCr−Zr−Al系銅合金線素材の製造方法、に特徴を有するものである。
この発明のCr−Zr−Al系銅合金線素材を製造するための溶銅は電気銅を還元雰囲気の溶解炉で溶解して得られる。この溶銅を、図1に示されるように、還元雰囲気の保持炉2に一旦保持して所定の温度に保持し、この保持炉2に保持された溶銅をArあるいはAr+Nからなる混合ガス雰囲気に保持された鋳造樋3の中を通過させながら先ずAlを総量で0.003〜0.3%添加し撹拌して溶湯中の酸素を3ppm以下に下げたのち、直ちにCrおよびZrを添加することにより、質量%で、Cr:0.05〜0.8%、Zr:0.005〜0.2%、Al:0.003〜0.3%を含有し、残りがCuおよび不可避不純物からなる組成を有するように成分調整して銅合金溶湯を作製する。溶銅にAlを総量で0.003〜0.3%添加する理由は、Alを0.003%未満添加しても溶湯中の酸素を3ppm以下に下げることができないからであり、一方、Alを0.3%を越えて添加すると、Alが多すぎて酸化物として巻き込まれるようになり、鋳造性が再び低下するので好ましくないという理由によるものである。
前記溶銅にAl、Cr、Zrの添加する鋳造樋3内の雰囲気は、ArあるいはAr+Nからなる混合ガスからなる不活性ガス雰囲気に保持されていることが必要であるから、鋳造樋3の内部の雰囲気およびタンディシュ4内の雰囲気も前記不活性ガス雰囲気に保持する必要がある。さらにノズル5から流出した銅合金溶湯13の周囲も前記不活性ガス雰囲気に保持することが好ましい。
Alを総量で0.003〜0.3%添加し撹拌したのち直ちにCrおよびZrをCr:0.05〜0.8%、Zr:0.005〜0.2%となるように添加する鋳造樋3の内部の雰囲気をCOガスや空燃比を調整した炭化水素ガス(ブタンガス、プロパンガス、都市ガスなど)の還元ガス雰囲気にすると、前記COガスや空燃比を調整した炭化水素ガス(ブタンガス、プロパンガス、都市ガスなど)などの一般に還元ガスと称されるガスは、Al,Cr,Zrなどの活性金属に対して還元ガスとして作用せず、酸化作用を有するからである。これはAl,Cr,Zrなどの活性金属をMとし溶湯中のAl,Cr,Zrなどの活性金属を[M]で表すと、MはCO雰囲気中の溶湯でm[M]+nCO→MmOn+nCという反応を起こし、Mの酸化物が生成してMの酸化物を含む銅合金溶湯が形成され、このMの酸化物を含む銅合金溶湯は前述のように流動性が低下してベルトキャスター式連続鋳造機の鋳造孔に鋳造して健全な鋳造体を作製することが難しくなるからである。
すなわち、COは純銅溶湯に対しては有効な還元作用を有するが、上記活性元素を含む銅合金溶湯に対しては酸化作用を奏し、またCOは、耐火材、炉材中に含まれる水分を還元し、HO+CO→H+COの反応式にしたがって有害な水素ガスを発生させ、鋳造体の品質を低下させるので好ましくないのである。
したがって、この発明は、
(2)還元雰囲気の溶解炉で溶解して得られた溶銅を還元雰囲気の保持炉に保持し、この保持炉に保持された溶銅を、アルゴンあるいはアルゴンおよび窒素の混合ガスからなる不活性ガス雰囲気に保持された鋳造樋の中を通過させながらAlを添加し撹拌して溶銅中の酸素を3ppm以下に下げたのち、直ちにCrおよびZrを添加し撹拌することにより、Cr:0.05〜0.8%、Zr:0.005〜0.2%、Al:0.003〜0.3%を含有し、残りがCuおよび不可避不純物からなる組成を有する銅合金溶湯を作製し、この銅合金溶湯をアルゴンあるいはアルゴンおよび窒素の混合ガスからなる不活性ガス雰囲気に保持されたタンディシュに導き、タンディシュに取り付けられたノズルからベルトキャスター式連続鋳造機の鋳造孔に銅合金溶湯をアルゴンあるいはアルゴンおよび窒素の混合ガスからなる不活性ガスで保護しながら鋳造するCr−Zr−Al系銅合金線素材の製造方法、に特徴を有するものである。
この発明のCr−Zr−Al系銅合金線素材の製造方法は、ビレットを鋳造、切断した後に熱間鍛造する工程を経ることなく線素材を製造できるので生産性に優れかつ低コストで生産することができ、また、通常の方法でビレットを鋳造、切断した後に熱間鍛造したのち熱間圧延してCr−Zr−Al系銅合金線を製造し、その後、冷間引抜加工するには、冷間引抜き加工する前に溶体化処理を必要とするが、この発明のベルトキャスター式連続鋳造機により製造すると、小さい鋳造孔に注入することにより鋳造するところから、小さい断面効果により連続的で短時間の熱間圧延と急冷による結果、溶質元素の大半は溶体化されたままの状態で常温まで持ちこされ、その結果、後工程の溶体化処理を省くことができ、一層効率良くCr−Zr−Al系銅合金線素材を製造することができる。
この発明の製造方法で製造するCr−Zr−Al系銅合金線素材および線の銅合金の成分組成を上記の如く限定した理由は下記の通りである。
CrおよびZr:
CrおよびZrは共にCu素地中に析出物として分散することにより耐摩耗性を向上せしめる成分であるが、Cr:0.05%未満、Zr:0.005%未満では所望の効果が得られず、一方、Crが0.8%を越え、Zr:0.2%を越えて含有すると導電率が低下し、トロリ線などに使用した場合、アーク発生率が高くなり、耐摩耗性が低下するので好ましくない。したがって、Cr:0.05〜0.8%、Zr:0.005〜0.2%の範囲となるように定めた。CrおよびZrの一層好ましい範囲はそれぞれCr:0.1〜0.4%、Zr:0.02〜0.1%である。
Al:
Alは不活性ガス雰囲気中で添加すると溶銅中に含まれる酸素の量を極端に低下させることができるので、CrおよびZrを添加する前に溶銅に添加するが、その含有量が0.003%未満では溶銅の十分な脱酸効果が得られず、またトロリ線に用いた場合にアーク発生率を軽減させる効果が得られず、一方、0.3%を越えて添加すると、Alの酸化物として巻き込まれるようになり、鋳造性が再び低下するので好ましくなく、さらに得られたCr−Zr−Al系銅合金線の導電率が低下するので好ましくない。したがって、Al含有量を0.003〜0.3%に定めた。Al含有量の一層好ましい範囲は0.01〜0.1%である。
実施例
原料として通常の電気銅を用意し、この電気銅を還元雰囲気の図1に示される溶解炉(例えばシャフト炉)1にて溶解し、得られた溶銅をCOガス雰囲気の保持炉2に一旦貯蔵して溶銅の温度を1200℃に保持し、この温度:1200℃に保持された溶銅をArガスを吹き込みながら不活性ガス雰囲気に保たれかつ鋳造樋の内側に直交する堰(図示せず)を左右あるいは上下に配置した鋳造樋3に流し、鋳造樋3の中を流れる溶銅に総量でAl:0.1%となるように添加し撹拌してAl金属を速やかに溶落させたのち、直ちにCr:0.4%およびZr:0.1%を添加し、得られた銅合金溶湯をタンディッシュ4に移送し、タンディッシュ4に貯えられた銅合金溶湯を内管と外管からなる二重管で構成されているノズル5の内管から銅合金溶湯13を出湯し、内管と外管の空隙からArガスまたはAr+Nの混合ガスからなる不活性ガス14を流すことによりノズル5の内管より出湯した銅合金溶湯13と鋳造孔中の溶湯表面を不活性ガス14でシールしながらベルトキャスター式連続鋳造機の鋳造孔15に銅合金溶湯を不活性ガスで保護しながら鋳造することによりCr−Zr−Al系銅合金線素材を製造したところ、健全なCr−Zr−Al系銅合金線素材を得ることができ、得られたCr−Zr−Al系銅合金線素材を用いてCr−Zr−Al系銅合金線を製造することができた。
比較例
原料として通常の電気銅を用意し、この電気銅を還元雰囲気のシャフト炉にて溶解し、得られた溶銅をCOガス雰囲気の保持炉に一旦貯蔵して溶銅の温度を1200℃に保持し、この温度:1200℃に保持された溶銅をCOガスを吹き込みながらCOガス雰囲気に保たれた鋳造樋に流し、鋳造樋の中を流れる溶銅に総量でAl:0.1%となるように添加し撹拌したのち、直ちにCr:0.4%およびZr:0.1%を添加し、得られた銅合金溶湯をCOガス雰囲気に保たれたタンディッシュに移送し、タンディッシュに貯えられた銅合金溶湯をノズルから排出し、排出した銅合金溶湯をプロパン燃焼ガスでシールしながらベルトキャスター式連続鋳造機に鋳造することによりCr−Zr−Al系銅合金線素材を製造したところ、得られたCr−Zr−Al系銅合金線素材にはいたるところにひび割れまたは折損が生じ、得られたCr−Zr−Al系銅合金線素材を用いてCr−Zr−Al系銅合金線を製造することはできなかった。
産業上の利用性
この発明の方法によりCr−Zr−Al系銅合金線素材を低コストで作製し、このCr−Zr−Al系銅合金線素材を通常の方法で伸線加工することにより低コストでCr−Zr−Al系銅合金線を製造し、トロリ線、吊架線、電線などに使用する。
純銅線またはCr−Zr−Al系銅合金線の製造工程を説明する為の側面説明図である。
符号の説明
1 溶解炉
2 保持炉
3 鋳造樋
4 タンディッシュ
5 ノズル
6 ベルトキャスター式連続鋳造機
7 Cr−Zr−Al系銅合金線素材
8 圧延機
9 荒引き線
10 鋳造輪
11 ガイドロール
12 無端金属ベルト
13 溶銅、銅合金溶湯
14 不活性ガス
15 外周溝

Claims (5)

  1. 還元雰囲気の溶解炉で溶解して得られた溶銅を、アルゴンあるいはアルゴンおよび窒素の混合ガスからなる不活性ガス雰囲気に保持しながらAlを添加し撹拌して溶銅中の酸素を3ppm以下に下げたのち、直ちにCrおよびZrを添加し撹拌することにより、質量%で、Cr:0.05〜0.8%、Zr:0.005〜0.2%、Al:0.003〜0.3%を含有し、残りがCuおよび不可避不純物からなる組成を有する銅合金溶湯を作製し、この銅合金溶湯をアルゴンあるいはアルゴンおよび窒素の混合ガスからなる不活性ガスで保護しながらベルトキャスター式連続鋳造機により鋳造することを特徴とするCr−Zr−Al系銅合金線素材の製造方法。
  2. 還元雰囲気の溶解炉で溶解して得られた溶銅を還元雰囲気の保持炉に保持し、この保持炉に保持された溶銅を、アルゴンあるいはアルゴンおよび窒素の混合ガスからなる不活性ガス雰囲気に保持された鋳造樋の中を通過させながらAlを添加し撹拌して溶銅中の酸素を3ppm以下に下げたのち、直ちにCrおよびZrを添加し撹拌することにより、質量%で、Cr:0.05〜0.8%、Zr:0.005〜0.2%、Al:0.003〜0.3%を含有し、残りがCuおよび不可避不純物からなる組成を有する銅合金溶湯を作製し、この銅合金溶湯をアルゴンあるいはアルゴンおよび窒素の混合ガスからなる不活性ガス雰囲気に保持されたタンディシュに導き、タンディシュに取り付けられたノズルからベルトキャスター式連続鋳造機の鋳造孔に銅合金溶湯をアルゴンあるいはアルゴンおよび窒素の混合ガスからなる不活性ガスで保護しながら鋳造することを特徴とするCr−Zr−Al系銅合金線素材の製造方法。
  3. 前記鋳造樋は、添加金属を速やかに溶落させるために、鋳造樋の内側に直交する堰を左右あるいは上下に配置した鋳造樋であるか、または鋳造樋を流れる溶銅にアルゴンあるいはアルゴンおよび窒素の混合ガスからなる不活性ガスを吹き込むことが可能な鋳造樋を用いることを特徴とする請求項2記載のCr−Zr−Al系銅合金線素材の製造方法。
  4. 前記タンディシュに取り付けられたノズルは、内管と外管からなる二重管で構成されており、Cr:0.05〜0.8%、Zr:0.005〜0.2%、Al:0.003〜0.3%を含有し、残りがCuおよび不可避不純物からなる組成となるように成分調整された銅合金溶湯を内管から流し、内管と外管の空隙からアルゴンあるいはアルゴンおよび窒素からなる混合ガスを流すことによりノズルより出湯した銅合金溶湯と鋳造孔中の銅合金溶湯表面を覆うことにより溶湯の酸化防止と脱ガスを促進させることを特徴とする請求項2記載のCr−Zr−Al系銅合金線素材の製造方法。
  5. 請求項1、2、3または4記載の方法で作製したCr−Zr−Al系銅合金線素材を伸線加工することを特徴とするCr−Zr−Al系銅合金線の製造方法。
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