JP2001336038A - ゴム補強用繊維 - Google Patents

ゴム補強用繊維

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JP2001336038A
JP2001336038A JP2000158844A JP2000158844A JP2001336038A JP 2001336038 A JP2001336038 A JP 2001336038A JP 2000158844 A JP2000158844 A JP 2000158844A JP 2000158844 A JP2000158844 A JP 2000158844A JP 2001336038 A JP2001336038 A JP 2001336038A
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yarn
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rubber
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sheath
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JP2000158844A
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Yukinari Okuyama
幸成 奥山
Takaharu Ichiyanagi
隆治 一柳
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Toyobo Co Ltd
Original Assignee
Toyobo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ゴム接着性及び耐久性に優れたゴム補強用繊維
を得ること。 【解決手段】糸の長さを100とした場合の芯糸の糸足
長さが101〜106で、鞘糸の糸足長さが125以上
である強度が13cN/dtex以上の芯糸がポリベン
ザゾール繊維からなる芯鞘複合嵩高加工糸からなるゴム
補強用繊維。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、タイヤ、ホースお
よびベルトの心線や歯布等のゴム補強材として用いられ
る、ゴムとの接着性が良好で高強度を有するゴム補強用
繊維に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、タイヤ、ホースおよびベルト等の
ゴム補強材として使用される繊維に関してはナイロン繊
維、ポリエステル繊維、ガラス繊維およびスチール繊維
が中心であったが、近年高強度、高弾性率を有する、ケ
ブラーに代表される芳香族ポリアミド繊維が、各種ゴム
補強材として用いられている。
【0003】近年この芳香族ポリアミド繊維と比較して
もはるかに高い強度・弾性率を有し、しかも耐熱性及び
寸法安定性にも優れるポリベンザゾール繊維は、ゴム補
強材として注目されている。そしてゴム資材分野で従来
の有機繊維では性能的に不十分であったより高強度、高
負荷耐久性が要求される用途での補強用繊維として使用
が検討されている。
【0004】しかしながら、ポリベンザゾール繊維は上
記の優れた特性を有するのに対し、ゴムマトリックスと
の接着性が他の有機繊維と比較して劣るという欠点を有
している。そこでゴムマトリックスとの接着性を改善す
るための方法として、特開平7−026029号公報、
特開平7−102473号公報、特開平6−34470
8号公報、特開平6−280169号公報、特開平6−
280167号公報及び特開平6−287866号公
報、等に開示されているが、それらの方法では未だ十分
な接着性は得られていないのが現状である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述した従
来技術における問題点の解決を課題として検討した結
果、達成されたものである。即ち、マトリックスゴムと
の接着性が劣るという問題点を解消し、高強度とゴムと
の接着性を兼ね備えたゴム補強用繊維を提供せんとする
ものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】即ち本発明は、糸の長さ
を100とした場合の芯糸の糸足長さが101〜106
で、鞘糸の糸足長さが125以上である強度が13cN
/dtex以上の芯鞘複合嵩高加工糸からなることを特
徴とするゴム補強用繊維である。
【0007】そして具体的には芯及び鞘糸がフィラメン
トであることを特徴とする上記記載のゴム補強用繊維及
び芯糸がポリベンザゾール繊維からなることを特徴とす
る上記記載のゴム補強用繊維である。
【0008】以下に本発明を詳細に説明する。本発明に
おける、ポリベンザゾール繊維(PBZ)とは、ポリベ
ンズオキサゾール(PBO)ホモポリマー、ポリベンゾ
チアゾール(PBT)ホモポリマー及びそれらPBO、
PBTのランダム、シーケンシャルあるいはブロック共
重合ポリマー等をいう。
【0009】芯鞘複合嵩高加工糸とは、いわゆるインタ
ーレース、タスラン(登録商標)加工、その他複合加工
による嵩高加工糸をいう。
【0010】本発明に用いる鞘部繊維は、ポリエステル
繊維、ポリアミド繊維、ポリビニルアルコール繊維、ア
ラミド繊維などが挙げられる。なかでも、ポリアミド繊
維が好ましい。一方、本発明に用いる芯部繊維も上記し
た鞘糸繊維と同様の糸を使用することができるが、コー
ドの耐久性、耐熱性等を考慮するとポリベンザゾール繊
維を採用することが望ましい。
【0011】該嵩高加工糸の長さを100とした場合の
芯糸の糸足長さが101〜106であることを要する。
101未満では鞘糸との交絡が不十分でありループ毛羽
が出来ず、ひいては十分な接着力が得られない。また1
06を超えると繊維の直線性の乱れが大きい為に強度低
下が起こり、所定の強力が得られない。好ましくは10
2〜104である。
【0012】同時に該嵩高加工糸の長さを100とした
場合の鞘糸の糸足長さが125以上であることを要す
る。125未満では供給量不足でループ毛羽が不十分で
あり、十分な接着力が得られないからである。好ましく
は125〜175である。
【0013】次に、上記の嵩高加工糸を製造する方法を
説明する。鞘糸のオーバーフィード率を芯糸のオーバー
フィード率よりも大きくし、長さ方向の位相をずらすこ
とで部分的に繊維長差を形成し、集束して嵩高加工糸を
形成することが出来る。芯糸と鞘糸を高速空気流と共に
噴射管より噴射し、噴射方向に対して垂直方向に、かつ
噴射速度よりも遅く引き出す。更に芯糸と鞘糸のオーバ
ーフィード率に差(20〜70%が好適)を持たせるこ
とにより、噴射された芯糸に鞘糸が順次突き刺さるよう
にして絡まり、嵩高加工糸が形成される。オーバーフィ
ード率は、巻出し速度と巻取り速度の差で規定される
が、芯糸のオーバーフィード率は1〜6%、鞘糸のオー
バーフィード率は25〜75%程度のものが採用され
る。
【0014】上記の芯鞘複合嵩高加工糸は、1本又は複
数本引き揃え、リング撚糸機等により片撚りもしくは諸
撚りを付与するとことがループ毛羽の固定および耐疲労
性を改善する観点から望ましい。その際の下撚の撚係数
(TM)は0.5〜4.5が好ましい。
【0015】上記芯鞘複合嵩高加工糸の強度は13cN
/dtex以上、好ましくは 17cN/dtex以上
であることを要する。13cN/dtex未満であると
本発明の所期の目的たる高度の耐久性を有するゴム補強
材となすことが出来ないからである。
【0016】このようにして得られた撚糸コードはゴム
との接着性を向上させるため、いわゆるディップが施さ
れる。処理液としては、(A)エポキシ樹脂の水分散
液、(B)ブロックドイソシアネートの水分散液、
(C)ゴムラテックスの水分散液、(D)レゾルシン・
ホルムアルデヒド樹脂−ゴムラテックス混合液、の組み
合わせもしくは単独で、一段または二段以上の多段処理
により施される場合が一般的であるが、その他の処方で
あってももちろん良い。特にこの処方においてはコード
中でのマイグレーションの均一性が耐疲労性および強度
・弾性率の利用率を高めるために特に重要である。
【0017】かくして得られるゴム補強用繊維は、ポリ
ベンザゾール繊維本来の高強力を保持しつつ、フィラメ
ント交絡糸の保有するループ毛羽の効果によりポリベン
ザゾール単独コードと比較してゴムマトリックスと高い
接着力が得られる。以上から、高強度を有するポリベン
ザゾール繊維を芯部に用いることにより、従来にない高
強度と接着性とを兼ね備えたゴム補強用繊維を得ること
が可能となった。
【0018】
【実施例】(実施例1〜4、比較例1〜6)次に実施例
を用いて本発明について説明する。もちろん本発明は実
施例に限定されるものではない。 <ポリベンゾビスオキサゾール繊維の製造>固有粘度2
5(メタンスルホン酸溶液、25℃)のポリベンゾビス
オキサゾールポリマーを、ポリリン酸中に、14wt%
の濃度で含有する紡糸ドープを、直径0.3mmの紡糸
孔を有し、160℃に加熱された紡糸金口から空気中に
紡出し、凝固浴槽を通過せしめた後、ポリリン酸の抽出
工程、乾燥工程、熱処理工程を経た後巻き取った。この
工程中、実質的に延伸は行っていない。
【0019】得られたマルチフィラメントは、引張強度
5.8GPa(37cN/dtex)、破断伸度3.5
%の高い機械的特性を有していた。
【0020】得られたポリベンザゾール繊維555dt
exを芯糸とし、ナイロン222dtexを鞘糸とし
て、芯糸オーバーフィード(OF)率および鞘糸オーバー
フィード(OF)率を振って種々の芯鞘嵩高加工糸を作製
した。物性値を表1に示した。
【0021】得られた嵩高加工糸に300T/mの下撚り
を掛け、これを2本引き揃えて上撚りを300T/m掛け
て生コードとした。また比較として、ポリベンザゾール
繊維555dtexに300T/mの下撚りを掛け、これ
を2本引き揃えて上撚りを300T/m掛けて生コードと
した(比較例6)。該生コードに二段のディップ処理を
施してディップコードを作製した。一段目のディップ処
理液は(1)エポキシ樹脂の水分散液であり、処理温度
は200℃、二段目のディップ処理液はRFL液であ
り、処理温度は200℃であった。 (糸の長さ)得られた嵩高加工糸に0.09(dte
x)相当の荷重を掛けた状態で、5cmおよび20cm
長さにカットする。5cmにカットした嵩高加工糸から
鞘糸を抜き出し、0.09(dtex)相当の荷重を掛
けた状態でその長さをn=50測定し、平均値を鞘糸糸
足長さとした。また20cmにカットした嵩高加工糸か
ら芯糸を抜き出し、0.09(dtex)相当の荷重を
掛けた状態でその長さをn=50測定し、平均値を芯糸
糸足長さとした。 (初期接着)JIS-L1017のTテスト(A法)を改良したHテ
ストで評価した。処理コードをゴム中に1cmの長さで埋
め込み、140℃×40分で加硫した後、室温雰囲気下でゴ
ムからコードを300mm/分で引き抜くのに要した力をNで
表したもの。
【0022】実施例1〜4、比較例1〜6の接着特性を表
1に示す。本発明の実施例1〜4は、比較例1〜6と比較
して、ゴム接着力が著しく改善され、かつ高い強度を保
持していることは明らかである。従来技術では到達でき
なかったポリベンザゾール繊維の高い強度を保持しつ
つ、ゴムとの良好な接着性を実現した。
【0023】
【表1】
【0024】
【発明の効果】本発明によるとゴム接着性及び耐久性に
優れたゴム補強用繊維を得ることを可能とした。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】糸の長さを100とした場合の芯糸の糸足
    長さが101〜106で、鞘糸の糸足長さが125以上
    である強度が13cN/dtex以上の芯鞘複合嵩高加
    工糸からなることを特徴とするゴム補強用繊維。
  2. 【請求項2】芯及び鞘糸がフィラメントであることを特
    徴とする請求項1記載のゴム補強用繊維。
  3. 【請求項3】芯糸がポリベンザゾール繊維からなること
    を特徴とする請求項1または2記載のゴム補強用繊維。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003080907A1 (en) * 2002-03-22 2003-10-02 Nippon Sheet Glass Co.,Ltd. Hybrid cord for reinforcing rubber and rubber product

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003080907A1 (en) * 2002-03-22 2003-10-02 Nippon Sheet Glass Co.,Ltd. Hybrid cord for reinforcing rubber and rubber product
US7404426B2 (en) 2002-03-22 2008-07-29 Nippon Sheet Glass Co., Ltd. Hybrid cord for rubber reinforcement and rubber product employing the same

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