JP2001335789A - 潤滑油 - Google Patents
潤滑油Info
- Publication number
- JP2001335789A JP2001335789A JP2000160306A JP2000160306A JP2001335789A JP 2001335789 A JP2001335789 A JP 2001335789A JP 2000160306 A JP2000160306 A JP 2000160306A JP 2000160306 A JP2000160306 A JP 2000160306A JP 2001335789 A JP2001335789 A JP 2001335789A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- lubricating oil
- carbon atoms
- mol
- parts
- group
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- Lubricants (AREA)
Abstract
温清浄性に優れた潤滑油を提供する。 【解決手段】一般式1で表わされ、HLBが4.5以
下、重量平均分子量が500〜10,000であるポリ
エーテル(E)を含有する潤滑油。 R1−(O−A)m−OR2 (1) [R1、R2は炭素数1〜4のアルキル基、m個のAの
1つ以上は一般式2の分岐アルキレン基、残りのAはC
1〜4のアルキレン基であり、mは(E)の重量平均分
子量が500〜10,000を満たす数である。 (nは3または4、Rは同一または異なる水素またはC
1〜4のアルキル基であり、Rの炭素数計は2〜8であ
る。)]
Description
油に関する。さらに詳しくは、炭化水素系潤滑油との相
溶性に優れたポリエーテル系潤滑油に関する。
用潤滑油、金属加工用潤滑油等は粘度特性、潤滑性、高
温での清浄性等が要求される。特に2サイクルエンジン
用潤滑油のように、消費される潤滑油がすべて燃焼室で
燃えるものでは、潤滑性、高い粘度指数、高温での清浄
性ばかりでなく、ガソリンのような炭化水素系物質との
相溶性が要求される。現在、2サイクルエンジン用潤滑
油として、ポリブテンあるいはポリイソブテン等の炭化
水素系潤滑油が広く普及している。
滑油は潤滑性、粘度指数が不十分である。また、一般的
に潤滑性、粘度指数が良好とされるエステル系油は長時
間の加熱で炭化物が生成し、スラッジの原因となる。ま
た、潤滑性、粘度指数、高温での清浄性が良好とされる
多くのポリエーテル系油は炭化水素系潤滑油との相溶性
が不足している。本発明は炭化水素系潤滑油との相溶性
に優れ、潤滑性、粘度指数及び高温清浄性に優れたポリ
エーテル系潤滑油を提供することを目的とする。
題点に鑑み、鋭意検討した結果、本発明に到達した。即
ち、本発明は、下記一般式(1)で表され、HLBが
4.5以下であり、かつ重量平均分子量(以下、Mwと
略記。)が500〜10,000であるポリエーテル
(E)を含有する潤滑油である。 R1−(O−A)m−OR2 (1) [式中R1、R2は炭素数1〜4のアルキル基、m個のA
の少なくとも1つは下記一般式(2)で表される分岐ア
ルキレン基であり、残りのAは炭素数1〜4のアルキレ
ン基であり、mは(E)の重量平均分子量が500〜1
0,000を満たす数である。]
たは異なる水素または炭素数1〜4のアルキル基であ
り、Rの炭素数の合計は2〜8である。]
R2は炭素数1〜4の直鎖もしくは分岐のアルキル基で
あり、例えばメチル基、エチル基、n−及びiso−プ
ロピル基、n−,iso−,sec−及びtert−ブ
チル基が挙げられる。これらのうち好ましいのはメチル
基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基であり、
特にメチル基である。炭素数が5以上であると粘度指数
が悪くなる。
アルキレン基、及び前記一般式(2)で表される分岐ア
ルキレン基から選ばれる一種以上であり、複数(m個)
のAの少なくとも1つは該分岐アルキレン基である。複
数のAの中に該分岐アルキレン基がないと炭化水素との
相溶性が悪くなる。炭素数1〜4のアルキレン基として
は、例えばメチレン基、エチレン基、1,2−及び1,
3−プロピレン基、1,2−,2,3−及び1,4−ブ
チレン基及びイソブチレン基が挙げられる。これらのう
ち好ましいのはエチレン基、1,2−プロピレン基、
1,2−及び1,4−ブチレン基であり、特に好ましい
のは1,2−プロピレン基及び1,4−ブチレン基であ
る。
り、Rは同一または異なる水素または炭素数1〜4のア
ルキル基であり、Rの炭素数の合計は2〜8である。n
が3未満であると清浄性が悪くなり、4を超えると潤滑
性が悪くなる。Rの炭素数の合計が2未満であると高温
で分解しにくくなって炭化物が生成しやすくなるために
清浄性が悪くなり、8を超えると潤滑性が悪くなる。炭
素数1〜4のアルキル基としては、例えばメチル基、エ
チル基、n−及びiso−プロピル基、n−,iso
−,sec−及びtert−ブチル基、1−メチルプロ
ピル基が挙げられる。これらのうち好ましいのはメチル
基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基及
びn−ブチル基である。さらに好ましいのはメチル基、
エチル基、iso−プロピル基及びn−ブチル基であ
る。一般式(2)で表される基としては、分岐ジオール
(e)から2個の水酸基を除いた残基が挙げられ、好ま
しいのは、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタン
ジオール(以下、TMPDと略記)、2,2−ジメチル
−1,3−プロパンジオール、2−ブチル−2−エチル
−1,3−プロパンジオール及び2,5−ジメチルヘキ
サン−2,5−ジオールからなる群より選ばれる分岐ジ
オールの残基、特にTMPDの残基である。
概念図に基づく小田式による計算値であり、通常4.5
以下である。好ましくは4.3以下であり、さらに好ま
しくは2〜4である。(E)のHLB値が4.5を超え
ると鉱物油及びポリブテン等の炭化水素との相溶性が悪
くなる。なお、有機概念図に基づく小田式によるHLB
値の計算方法は、例えば「乳化・可溶化の技術」〔昭和
51年、工学図書(株)〕に記載されている。またHL
B値を導き出すための有機性値及び無機性値については
「有機概念図−基礎と応用−」〔昭和59年 三共出版
(株)〕記載の無機性基表(昭和49年、藤田らの報告
値)を用いて算出できる。
マトグラフィー(GPC)測定による。以下も同様とす
る。]は、500〜10,000であり、好ましくは6
00〜5,000、さらに好ましくは700〜2,00
0である。500未満では潤滑性が不良であり、10,
000を超えると動粘度が高くなりすぎる。
の分子量を満たす範囲の整数であればよいが、好ましく
は5〜180、特に8〜100である。
必須成分とするが、他のポリエーテル[一般式(1)に
おけるR1、R2のうちの1つ、あるいは両方が水素原子
であるポリエーテル、該分岐アルキレン基を有しないポ
リエーテル等]を含有していてもよい。その含有量は2
0質量%以下が好ましい。
(3)で示されるものが挙げられる。 R1−(O−A1)m1−O−X−O−(A1−O)m2−R2 (3) [式中、Xは一般式(2)で示される分岐アルキレン
基、A1は炭素数2〜4のアルキレン基、m1及びm2
はm1+m2+1=mを満たす0または1以上の整数、
R1及びR2は炭素数1〜4のアルキル基を表す。] 一般式(3)で示される(E)は、一般式HO−X−O
Hで示される分岐ジオール(e)のポリオキシアルキレ
ンエーテル(アルキレンの炭素数2〜4)のジアルキル
エーテルであり、これは(e)に触媒の存在下で炭素数
2〜4のアルキレンオキシド(以下、AOと略記)の1
種または2種以上を付加し、得られたポリエーテルジオ
ール(b)の末端の水酸基をアルキルエーテル化して製
造できる。
られる公知の触媒でよく、例えば、水酸化物[KOH、
NaOH、CsOH、Ca(OH)2等のアルカリ金属
もしくはアルカリ土類金属の水酸化物等];酸化物(K
2O 、CaO、BaO等のアルカリ金属もしくはアルカ
リ土類金属の酸化物等);アルカリ金属(Na、K
等)、及びその水素化物(NaH、KH等);トリエチ
ルアミン、トリメチルアミン等のアミン類;BF3、B
Cl3、AlCl3、FeCl3、SnCl3等のルイス
酸、及びそれらの錯体[例えばBF3エーテル錯体、B
F3テトラヒドロフラン錯体(BF3・THF)];H2
SO4、HClO4等のプロトン酸;KClO4、NaC
lO4等のアルカリ金属の過塩素酸塩;Ca(ClO4)
2、Mg(ClO4)2等のアルカリ土類金属の過塩素酸
塩;Al(ClO4)3等の前記以外の金属の過塩素酸塩
等が挙げられる。これらのうち、好ましくは、KOH、
NaOH、CsOH及びBF3である。付加するAOと
しては、一般式(1)でAが炭素数2〜4のアルキレン
基となるものであり、例えば、エチレンオキシド(E
O)、プロピレンオキシド(PO)、1,2−ブチレン
オキシド、2,3−ブチレンオキシド、イソブチレンオ
キシド及びテトラヒドロフラン(THF)等が挙げられ
る。これらのうち好ましいのはEO、PO、1,2−ブ
チレンオキシド及びTHF、特にPO、THFである。
これらは併用してもよく、重合形式はランダムでもブロ
ックでもよい。AOの付加モル数(m1+m2)は、5
〜179、特に7〜99が好ましい。
カリ(KOH、NaOH及びCsOH等のアルカリ金属
の水酸化物等)の存在下にハロゲン化アルキル(炭素数
1〜4)と反応させることで製造できる。炭素数1〜4
のアルキル基は前記R1、R2である。ハロゲン化アルキ
ルの量は、(b)の水酸基に対しモル比で1/1〜5/
1、特に1.2/1〜4/1が好ましい。アルカリの添
加量は、(b)の水酸基に対しモル比で1/1〜10/
1、特に1.2/1〜5/1が好ましい。(E)の他の
例には、一般式(4)で示されるものが含まれる。
基、X、A1、R1及びR2は一般式(3)におけると同
じ、nは1以上の整数、m1、m2、m3及びm4は式
(m1+m2)×n+m3+m4+1=mを満たす0ま
たは1以上の整数を表す。] 一般式(4)で示される(E)は、分岐ジオール(e)
もしくはそのAO付加物及び炭素数1〜4のアルカノー
ルもしくはそのAO付加物をアルカリの存在下に炭素数
1〜4のジハロアルカンと反応させてエーテル化(ジョ
イント)することにより製造することができる。AO付
加に用いる触媒及びエーテル化に用いるアルカリは上記
と同様のものが使用できる。(e)に付加するAOのモ
ル数は177以下、特に97以下が好ましい。アルカノ
ールに付加するAOのモル数は176以下、特に96以
下が好ましい。ジハロアルカンとしては、例えばジクロ
ルメタン、1,2−ジクロルエタン、1,2−及び1,
3−ジクロルプロパン、1,2−、1,3−、1,4−
及び2,3−ジクロルブタン、及びこれらに相当するジ
ブロムアルカンが挙げられる。(e)もしくはそのAO
付加物とアルカノールもしくはそのAO付加物とのモル
比は、0.5〜5/1、特に0.8〜4/1が好まし
い。
応じて炭化水素系潤滑油を添加することが好ましい。炭
化水素系潤滑油としては溶剤精製油、パラフィン系鉱
油、ナフテン系鉱油、アルキル(炭素数10〜100)
ベンゼン、アルキル(炭素数10〜100)ナフタレ
ン、ポリ−α−オレフィン(炭素数2〜50)、ポリブ
テン、ポリイソブテン等が挙げられる。好ましいのは、
ポリブテン及びポリイソブテンである。これらの炭化水
素系潤滑油の動粘度(JIS K 2283に従って測
定。)は、40℃において1〜3520mm2/sであ
る。ポリエーテル系潤滑油と炭化水素系潤滑油の配合割
合は任意であるが、好ましくはポリエーテル系潤滑油/
炭化水素系潤滑油の質量比が5/95〜95/5、特に
20/80〜80/20である。この範囲内であれば、
混合潤滑油はポリエーテルと炭化水素の両方の特長を発
揮することができる。
防止剤、油性剤、極圧剤、金属不活性化剤、防錆剤、消
泡剤、粘度指数向上剤、流動点降下剤から選ばれる一種
以上の添加剤を含有させ、潤滑油組成物とすることが好
ましい。なお、添加剤の添加量は、特記しない限り、基
油(ポリエーテル系潤滑油またはポリエーテル系潤滑油
/炭化水素系潤滑油の混合物)に対する添加量であり、
%は質量%を表す。
ルフォネート〔例えばカルシウム石油スルフォネート
(正塩)や塩基性バリウムスルフォネート等の石油スル
フォン酸やアルキル(炭素数5〜36)置換芳香族スル
フォン酸の正または塩基性金属塩等〕;中性または塩基
性のフェネート〔例えばアルキル(炭素数1〜36)フ
ェノール、アルキル(炭素数1〜36)フェノールサル
ファイド、アルキル(炭素数1〜36)フェノールアル
デヒド縮合物の正または塩基性金属塩等〕;中性または
塩基性のフォスフォネート、チオフォスフォネート;ア
ルキル(炭素数1〜36)置換サリチレート;アルキル
(炭素数5〜36)メタクリレートまたは該メタクリレ
ートと極性基(アミン、アミド、イミド、ヒドロキシ
ル、カルボキシル、ニトリル等)を含むモノマーと(モ
ル比99/1〜10/90)の共重合物〔例えばアルキ
ル(炭素数1〜36)メタクリレート−ビニルピロリジ
ノン共重合物(Mw1,000〜100,000)、ア
ルキル(炭素数1〜36)メタクリレート−ジエチルア
ミノエチルメタクリレート共重合物(Mw1,000〜
100,000)、アルキル(炭素数1〜36)メタク
リレート−ポリエチレングリコール−メタクリレート共
重合物(Mw1,000〜100,000)等〕;N−
置換アルケニル(炭素数5〜36)コハク酸イミド(例
えばN−テトラエチレンペンタミンポリイソブテニルコ
ハク酸イミド等);高分子量アミド[例えばポリステア
ラミド(Mw1,000〜100,000)等]等が挙
げられる。使用する場合の添加量は、好ましくは1〜1
5%、特に2〜10%である。
剤〔例えば2,4−ジメチル−6−tert−ブチルフ
ェノール、4,4−ブチリデンビス(6−tert−ブ
チルメタクレゾール)等〕;アミン系酸化防止剤(例え
ばフェニル−α−ナフチルアミン、フェニル−β−ナフ
チルアミン等);ジアルキル(炭素数1〜36)ジチオ
リン酸亜鉛;ジアリル(炭素数2〜36)ジチオリン酸
亜鉛;有機硫化物;有機セレナイド等が挙げられる。使
用する場合の添加量は、好ましくは0.01〜2%、特
に0.1〜1%である。
素数8〜36の長鎖脂肪酸(例えばオレイン酸、ステア
リン酸等);炭素数8〜36の高級アルコール及びその
エステル類が挙げられる。使用する場合の添加量は、好
ましくは0.05〜2%、特に0.1〜1%である。
等);硫黄化合物(硫化脂肪酸エステル、硫化スパーム
油、硫化テルペン、ジベンジルダイサルファイド等);
塩素化合物(塩素化パラフィン、クロロナフサザンテー
ト等);リン化合物(トリクレジルホスフェート、トリ
ブチルホスフェート、トリクレジルホスファイト、n−
ブチルジ−n−オクチルホスフィネート、ジ−n−ブチ
ルジヘキシルホスホネート、ジ−n−ブチルフェニルホ
スホネート、ジブチルホスホロアミデート、アミンジブ
チルホスフェート等)が挙げられる。使用する場合の添
加量は、好ましくは1〜15%、特に5〜10%であ
る。
アゾール、メルカプトベンゾチアゾール、N、N’−ジ
サリチリデン−1,2−ジアミノプロパン、アリザリン
等が挙げられる。使用する場合の添加量は、好ましくは
0.01〜2%、特に0.1〜1%である。
素数12〜22のアルケニルコハク酸塩;アルキル基の
炭素数が8〜18のアルキルリン酸エステル塩;(シク
ロ)アルキルアミン(炭素数1〜36)もしくは複素環
アミン(炭素数4〜36)アルキレンオキシド(炭素数
2〜4)(1〜10モル)付加物(例えばシクロヘキシ
ルアミンEO2モル付加物、シクロヘキシルアミンPO
2モル付加物、モルホリンEO1モル付加物、モルホリ
ンPO1モル付加物等);石油スルホネート;アルキル
(炭素数1〜36)ナフタレンスルホン酸塩及びソルビ
タンエステル(例えばソルビタンラウレート、ソルビタ
ンステアレート等)等が挙げられる。使用する場合の添
加量は、好ましくは0.05〜2%、特に0.1〜1%
である。
(例えばポリジメチルシロキサン等)等が挙げられる。
使用する場合の添加量は、好ましくは1〜700pp
m、特に2〜100ppmである。
0〜1,500,000のポリアルキル(炭素数1〜1
8)メタクリレートやポリアルキル(炭素数1〜18)
アクリレート;Mwが5,000〜300,000のポ
リイソブチレン;Mwが10,000〜300,000
のポリアルキル(炭素数8〜12)スチレン;オレフィ
ン(炭素数2〜12)共重合体[例えばエチレン−プロ
ピレン(モル比5/95〜95/5)共重合体、スチレ
ン−イソプレン(モル比5/95〜95/5)共重合体
の水添物等]等が挙げられる。使用する場合の添加量
は、好ましくは1〜15%、特に2〜10%である。
数6〜24)メタクリレート;ナフタレン−塩素化パラ
フィン縮合生成物;エチレン−ビニルアセテート(モル
比5/95〜95/5)共重合体;ポリアクリルアミ
ド;ビニルカルボキシレート(炭素数1〜36)−ジア
ルキル(炭素数1〜36)フマレート(モル比5/95
〜95/5)共重合体等が挙げられる。これらの流動点
降下剤のMwはいずれも1,000〜100,000で
ある。使用する場合の添加量は、好ましくは0.05〜
1%、特に0.1〜0.5%である。
の20%以下であることが好ましい。また、これらの添
加剤は、2種以上を併用してもよい。
油、ギヤ油、エンジン油、繊維用潤滑油、金属加工(例
えば圧延、研削等)用潤滑油、冷凍機用潤滑油等に用い
ることができるが、特に2サイクルエンジン用エンジン
オイルのような潤滑油として好適に用いることができ
る。
るが、本発明はこれに限定されるものではない。なお、
潤滑油の動粘度および粘度指数はJIS K 2283
に従って測定した。相溶性は、スピンドル油〔コスモ石
油(株)製 SYスピンドル油〕及びポリブテン〔日本
石油化学(株)製 日石ポリブテンLV−25E〕との
相溶性を臨界温度を測定することにより評価した。臨界
温度は、0℃〜85℃において、実施例及び比較例の潤
滑油と上記炭化水素を質量比30/70の割合で試験管
中で混合し、分離するまでの温度を測定した。高温にお
ける清浄性の評価は次のようにして行った。アルミニウ
ム製シャーレ(直径5cm)に、潤滑油0.5gを入
れ、300℃で約30分間保持した。その後、シャーレ
中の残存物の外観を目視にて観察した。高温清浄性の評
価基準は以下の通りである。 ○:炭化物等の残存物がほとんどない △:炭化物が一部残存する ×:炭化物が多量に残存する 潤滑性は振動摩擦摩耗試験器(SRV試験器)を用い、
鋼球と平面の鋼円盤との点接触(荷重200N、300
N及び500N)における摩擦係数及び鋼球上の摩耗痕
径を観察することにより、評価した。なお、特記しない
限り、文中の部は質量部を表す。
ル)とKOH3.3部を仕込み、耐圧滴下ロートからP
O1154部(19.9モル)を105℃で33時間か
けて滴下した。その後、130℃で10時間反応させ、
冷却した。さらに、粉末状NaOH160部(4.0モ
ル)を加え、80℃で塩化メチル121.2部(2.4
モル)を滴下した。その後、減圧(圧力1〜50mmH
g。以下の例の減圧度も同様である。)として未反応の
塩化メチルを除去し、過剰のNaOHと生成した塩を水
洗により分液除去した。有機層を吸着処理剤〔協和化学
工業(株)製キョーワード600。以下同様とする。〕
で処理し、濾過し、減圧脱水後、TMPDのPO19.
9モル付加物の末端メチルエーテル化物1182部(a
1)を得た。
ル)とTHF504部(7.0モル)及びBF3・TH
Fを7.6部を仕込み、耐圧滴下ロートからPO580
部(10.0モル)を35〜50℃で4時間かけて滴下
した。その後、50℃で3時間熟成し、75℃で減圧と
し、未反応のTHFを除去した後、冷却した。さらに、
粉末状NaOH160部(4.0モル)を加え、80℃
で塩化メチル121.2部(2.4モル)を滴下した。
その後、減圧として未反応の塩化メチルを除去し、過剰
のNaOHと生成した塩を水洗により分液除去した。有
機層を吸着処理剤で処理し、濾過し、減圧脱水後、TM
PDのPO10.0モル/THF5.7モルランダム付
加物の末端メチルエーテル化物1180部(a2)を得
た。
日石ポリブテンLV−25E〕を70部を混合し、
(a2)とポリブテンの混合物100部(a3)を得
た。
ル)とKOH3.3部を仕込み、耐圧滴下ロートからP
O1067部(18.4モル)を105℃で30時間か
けて滴下した。その後、130℃で5時間反応させ、さ
らに耐圧滴下ロートからEO88部(2.0モル)を1
30℃で3時間かけて滴下し、5時間熟成し、冷却し
た。さらに、粉末状NaOH160部(4.0モル)を
加え、80℃で塩化メチル121.2部(2.4モル)
を滴下した。その後、減圧として未反応の塩化メチルを
除去し、過剰のNaOHと生成した塩を水洗により分液
除去した。有機層を吸着処理剤で処理し、濾過し、減圧
脱水後、TMPDのPO18.4モル/EO2.0モル
ブロック付加物の末端メチルエーテル化物1050部
(b1)を得た。
ル)とKOH3.3部を仕込み、耐圧滴下ロートからP
O1154部(19.9モル)を105℃で33時間か
けて滴下した。その後、130℃で10時間反応させ、
冷却した。冷却後、吸着処理剤で処理し、濾過し、減圧
脱水後、TMPDのPO19.9モル付加物1230部
(b2)を得た。
0モル)とKOH1.1部を仕込み、耐圧滴下ロートか
らEO224.4部(5.1モル)とPO226.2部
(3.9モル)の混合物を110℃で15時間かけて滴
下した。その後、130℃で10時間反応させ、冷却し
た。冷却後、吸着処理剤で処理し、濾過し、減圧脱水
後、n−ブタノールのEO5.1モル/PO3.9モル
ランダム付加物475部(b3)を得た。
ル)、POを916.4部(15.8モル)に代えた以
外は比較製造例3と同様にして、n−ブタノールEO2
0.8モル/PO15.8モルランダム付加物(b4)
を得た。
ル)に代えて、EOを使用しない以外は比較製造例3と
同様にして、n−ブタノールPO22.1モル付加物
(b5)を得た。
(1.0モル)とKOH3.7部を仕込み、耐圧滴下ロ
ートからPO1398部(24.1モル)を105℃で
20時間かけて滴下した。その後、130℃で5時間反
応させ、冷却した。さらに、粉末状NaOH160部
(4.0モル)を加え、80℃で塩化メチル121.2
部(2.4モル)を滴下した。その後、減圧として未反
応の塩化メチルを除去し、過剰のNaOHと生成した塩
を水洗により分液除去した。有機層を吸着処理剤で処理
し、濾過し、減圧脱水後、ポリプロピレングリコールジ
メチルエーテル化物1200部(b6)を得た。
ル)とKOH0.8部を仕込み、耐圧滴下ロートからP
O273部(4.7モル)を105℃で20時間かけて
滴下した。その後、130℃で5時間反応させ、冷却し
た。さらに、粉末状NaOH160部(4.0モル)を
加え、80℃で塩化メチル121.2部(2.4モル)
を滴下した。その後、減圧として未反応の塩化メチルを
除去し、過剰のNaOHと生成した塩を水洗により分液
除去した。有機層を吸着処理剤で処理し、濾過し、減圧
脱水後、TMPDのPO4.7モル付加物の末端メチル
エーテル化物390部(b7)を得た。
7)を比較例1〜7、ポリブテン[日本石油化学(株)
製 日石ポリブテンLV−25E]を比較例8の潤滑油
とした。Mw、HLB、40℃及び100℃での動粘度
(mm2/s)、粘度指数、潤滑性を表す200N、3
00N、500Nの荷重下における摩擦係数及び摩耗痕
径、炭化水素との相溶性を表す潤滑油が分離する臨界温
度、高温清浄性の結果を表1〜3に示す。
施例1〜3のいずれも、スピンドル油やポリブテンのよ
うな炭化水素との相溶性に優れ(臨界温度範囲が広
い)、粘度指数、潤滑性、高温清浄性の点で優れてい
る。それに対して、比較例1〜6は炭化水素との相溶性
が不十分である。また、比較例7は潤滑性が不十分であ
り、比較例8は粘度指数が著しく悪く、潤滑性も不十分
である。
及びポリブテン等の炭化水素との相溶性に優れ、潤滑
性、粘度指数及び高温清浄性に優れているため、2サイ
クルエンジン用エンジンオイルのような潤滑油として極
めて好適である。
Claims (7)
- 【請求項1】 下記一般式(1)で表され、HLBが
4.5以下であり、かつ重量平均分子量が500〜1
0,000であるポリエーテル(E)を含有する潤滑
油。 R1−(O−A)m−OR2 (1) [式中R1、R2は炭素数1〜4のアルキル基、m個のA
の少なくとも1つは下記一般式(2)で表される分岐ア
ルキレン基であり、残りのAは炭素数1〜4のアルキレ
ン基であり、mは(E)の重量平均分子量が500〜1
0,000を満たす数である。] 【化1】 [式中nは3または4であり、Rは同一または異なる水
素または炭素数1〜4のアルキル基であり、Rの炭素数
の合計は2〜8である。] - 【請求項2】 該分岐アルキレン基が分岐ジオール
(e)から2個の水酸基を除いた残基であり、(E)が
(e)のポリオキシアルキレンエーテルのジアルキルエ
ーテルである請求項1記載の潤滑油。 - 【請求項3】 (e)が2,2,4−トリメチル−1,
3−ペンタンジオール、2,2−ジメチル−1,3−プ
ロパンジオール、2−ブチル−2−エチル−1,3−プ
ロパンジオール及び2,5−ジメチルヘキサン−2,5
−ジオールからなる群より選ばれる請求項2記載の潤滑
油。 - 【請求項4】 R1及びR2がメチル基である請求項1〜
3いずれか記載の潤滑油。 - 【請求項5】 さらに炭化水素系潤滑油を含有する請求
項1〜4いずれか記載の潤滑油。 - 【請求項6】 さらに清浄分散剤、酸化防止剤、油性
剤、極圧剤、金属不活性化剤、防錆剤、消泡剤、粘度指
数向上剤及び流動点降下剤から選ばれる一種以上の添加
剤を含有する請求項1〜5のいずれかに記載の潤滑油。 - 【請求項7】 2サイクルエンジン用エンジンオイルで
ある請求項1〜6いずれか記載の潤滑油。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000160306A JP4573398B2 (ja) | 2000-05-30 | 2000-05-30 | 潤滑油 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000160306A JP4573398B2 (ja) | 2000-05-30 | 2000-05-30 | 潤滑油 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001335789A true JP2001335789A (ja) | 2001-12-04 |
JP4573398B2 JP4573398B2 (ja) | 2010-11-04 |
Family
ID=18664518
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000160306A Expired - Fee Related JP4573398B2 (ja) | 2000-05-30 | 2000-05-30 | 潤滑油 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4573398B2 (ja) |
Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH06212182A (ja) * | 1993-01-20 | 1994-08-02 | Nippon Oil Co Ltd | 2サイクルエンジン用潤滑油 |
JPH07331262A (ja) * | 1994-05-31 | 1995-12-19 | Tonen Corp | パティキュレート低減用添加剤及び該添加剤を用いたディーゼルエンジン用燃料組成物 |
JPH08170088A (ja) * | 1994-12-19 | 1996-07-02 | Tonen Corp | 2サイクルエンジン用潤滑油組成物 |
JPH10251677A (ja) * | 1997-03-17 | 1998-09-22 | Nippon Oil Co Ltd | 2サイクルエンジン用潤滑油組成物 |
-
2000
- 2000-05-30 JP JP2000160306A patent/JP4573398B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH06212182A (ja) * | 1993-01-20 | 1994-08-02 | Nippon Oil Co Ltd | 2サイクルエンジン用潤滑油 |
JPH07331262A (ja) * | 1994-05-31 | 1995-12-19 | Tonen Corp | パティキュレート低減用添加剤及び該添加剤を用いたディーゼルエンジン用燃料組成物 |
JPH08170088A (ja) * | 1994-12-19 | 1996-07-02 | Tonen Corp | 2サイクルエンジン用潤滑油組成物 |
JPH10251677A (ja) * | 1997-03-17 | 1998-09-22 | Nippon Oil Co Ltd | 2サイクルエンジン用潤滑油組成物 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP4573398B2 (ja) | 2010-11-04 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
KR102609788B1 (ko) | 가솔린 엔진용 윤활유 조성물 및 그의 제조 방법 | |
JP6761851B2 (ja) | 潤滑剤配合物中での摩擦調整剤としてのポリグリセロールエステルの使用 | |
US20060223718A1 (en) | Engine oils for racing applications and method of making same | |
JP2016539225A (ja) | オルガノシロキサン組成物 | |
JP2010215734A (ja) | 水系潤滑剤 | |
US5431835A (en) | Lubricant refrigerant comprising composition containing fluorohydrocarbon | |
JP2015155553A (ja) | 潤滑油添加剤組成物およびその製造方法 | |
JP2011178990A (ja) | 潤滑油添加剤及びそれを含有する潤滑油組成物 | |
KR20170033245A (ko) | 윤활유 조성물의 제형화를 위한 첨가제 농축물 | |
JP2015227454A (ja) | 潤滑油組成物 | |
KR20190011215A (ko) | 모터사이클 윤활제 | |
JP2008280500A (ja) | 潤滑油 | |
JP5509547B2 (ja) | 工業用潤滑油組成物 | |
JP2015227453A (ja) | 潤滑油組成物 | |
JPH06293892A (ja) | 潤滑油組成物 | |
JP2008037994A (ja) | 潤滑油 | |
JP2004256817A (ja) | 対エラストマー適合性の改善方法 | |
JP4347996B2 (ja) | 潤滑油 | |
JP4573398B2 (ja) | 潤滑油 | |
JP2005225957A (ja) | 潤滑油基剤および潤滑油 | |
JP6906890B2 (ja) | 潤滑油組成物 | |
JP4392154B2 (ja) | 金属加工油 | |
JP3977644B2 (ja) | 油圧作動油 | |
JP2003034795A (ja) | 潤滑油用基油 | |
JP2000219888A (ja) | 潤滑油組成物 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20070410 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20100726 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20100810 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20100817 |
|
R150 | Certificate of patent (=grant) or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130827 Year of fee payment: 3 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |