JPH08170088A - 2サイクルエンジン用潤滑油組成物 - Google Patents

2サイクルエンジン用潤滑油組成物

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JPH08170088A
JPH08170088A JP31476594A JP31476594A JPH08170088A JP H08170088 A JPH08170088 A JP H08170088A JP 31476594 A JP31476594 A JP 31476594A JP 31476594 A JP31476594 A JP 31476594A JP H08170088 A JPH08170088 A JP H08170088A
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JP
Japan
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lubricating oil
weight
oil composition
compound
cycle engine
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JP31476594A
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English (en)
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Katsuya Koganei
克也 小金井
Makoto Kanbara
誠 神原
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Tonen General Sekiyu KK
Original Assignee
Tonen Corp
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Publication date
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02BINTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
    • F02B75/00Other engines
    • F02B75/02Engines characterised by their cycles, e.g. six-stroke
    • F02B2075/022Engines characterised by their cycles, e.g. six-stroke having less than six strokes per cycle
    • F02B2075/025Engines characterised by their cycles, e.g. six-stroke having less than six strokes per cycle two

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Abstract

(57)【要約】 【構成】 本発明の2サイクルエンジン用潤滑油組成物
は、潤滑油基油に、下記一般式(1) 一般式(1) HO−(EO)l −(PO)m −(E
O)n −H (但し、式中EOはエチレンオキシド、POはプロピレ
ンオキシド、l m nは整数を表わし、EO/(EO
+PO)が1重量%〜25重量%である。)で表され、
重量平均分子量が2,000〜10,000の化合物を
配合したことを特徴とする。 【効果】 本発明の2サイクルエンジン用潤滑油組成
物は、抗乳化性に優れると共にエンジン油としての性能
も維持できるものであり、高性能レース用の潤滑油組成
物として有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、抗乳化性に優れる2サ
イクルエンジン用潤滑油組成物であって、特にレース用
2サイクルエンジン用として適した潤滑油組成物に関す
る。
【0002】
【従来の技術】2サイクルエンジンにおいて、エンジン
の出力向上をはかるためにはできるだけ多くの混合気を
エンジンに取り込むことが必要である。このため、特
に、レース用の2サイクルエンジンにおいては、吸気抵
抗となるエアクリーナーを取外し、空気を直接キャブレ
ターに導入することがあるが、湿度の高いレースコンデ
ィションにおいては、キャブレター内にエマルジョンス
ラッジが生成することがあり、スロットルが戻らなくな
る等の重大な支障を起こすために問題となっている。
【0003】このため、潤滑油組成面からの対応とし
て、抗乳化剤を配合してエマルジョン形成を防止するこ
とや、他の添加剤との配合バランス等が検討されている
が、高性能レースエンジン油としての性能とエマルジョ
ンスラッジ抑制とを両立させる観点からは未だ充分では
ない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、2サイクル
エンジン用潤滑油組成物、特にレース用2サイクルエン
ジン用潤滑油組成物として、高性能レースエンジン油と
しての性能と抗乳化性を確保した潤滑油組成物の提供を
課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の2サイクルエン
ジン用潤滑油組成物は、潤滑油基油に、下記一般式
(1) 一般式(1) HO−(EO)l −(PO)m −(E
O)n −H (但し、式中EOはエチレンオキシド、POはプロピレ
ンオキシド、l m nは整数を表わし、EO/(EO
+PO)が1重量%〜25重量%である。)で表され、
重量平均分子量が2,000〜10,000の化合物
(以下、単に化合物ともいう)を配合したことを特徴と
する。
【0006】本発明の2サイクルエンジン用潤滑油組成
物は、上記一般式(1)で示される化合物を0.05重
量%〜0.2重量%の割合で配合したことを特徴とす
る。
【0007】また、本発明の2サイクルエンジン用潤滑
油組成物は、上記一般式(1)で示される化合物に加え
て、更に炭素数16〜22の高級脂肪酸を0.05重量
%〜0.2重量%の割合で添加したことを特徴とする。
【0008】以下、本発明について説明する。潤滑油基
油としては、ポリオールエステル、ジエステル等のエス
テル類、ポリ−α−オレフィン類、石油系溶剤、ポリブ
テン、ポリメタクリレート、鉱油等が挙げられ、単独で
もよいが、好ましくは目的に応じて混合して使用され
る。
【0009】まず、ポリオールエステルは、脂肪族多価
アルコールと直鎖状又は分枝状の脂肪酸とのポリオール
エステル類がある。ポリオールエステル類を形成する脂
肪族多価アルコールとしては、ネオペンチルグリコー
ル、トリメチロールプロパン、ジトリメチロールプロパ
ン、トリメチロールエタン、ジトリメチロールエタン、
ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリ
ペンタエリスリトール等があり、また脂肪酸としては炭
素数8〜24のものを使用することができ、好ましい脂
肪酸はヘプタデシル酸、ステアリン酸、ノナデカン酸、
アラキン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸等である。ま
た、上記脂肪族多価アルコールと直鎖状又は分枝状の脂
肪酸との部分エステル類も使用できる。これらの部分エ
ステルは、脂肪族多価アルコールと脂肪酸の反応重量数
を適宜調節して反応させることにより得られる。
【0010】ポリオールエステルは、100℃での動粘
度が10〜35cSt、好ましくは12〜32cStの
ものであり、粘度が10cSt未満のものは耐焼き付き
性の面で劣る。
【0011】ジエステル類は、カルボン酸成分としては
炭素数6〜10の直鎖状又は分枝状の脂肪族二塩基酸、
具体的には、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、ア
ゼライン酸、セバシン酸及びこれらと同等の性状を有す
るものが挙げられる。アルコール成分としては炭素数6
〜20の脂肪族アルコールであり、具体的にはヘキシル
アルコール、ヘプチルアルコール、オクチルアルコー
ル、ノニルアルコール、及びデシルアルコール、並びに
これらの異性体が挙げられる。
【0012】ジエステル類は、100℃での動粘度が2
〜18cSt、好ましくは3〜15cStのものであ
り、ガソリンとの混和性向上に優れる。
【0013】また、ポリ−α−オレフィン類としては、
炭素数2〜14の範囲の分枝を有する、或いは有しない
オレフィン炭化水素から選択された任意の1種の単独重
合体又は2種以上の共重合により得られるものであり、
平均分子量100〜約2000の生成物から選択される
が、特に水素化によって不飽和結合を除去したものが好
ましい。
【0014】ポリ−α−オレフィン類は、100℃での
動粘度が2cSt〜32cSt、好ましくは4〜10c
Stのものが挙げられる。
【0015】また、石油系溶剤としては、常圧での沸点
範囲が130℃〜300℃のもので、例えばJISK2
203で定められるもの、または水添鉱油の軽質留分で
灯油相当の粘度、即ち100℃での動粘度が4cSt以
下、好ましくは2cSt以下のものであり、ガソリンと
の混和性向上を目的として添加される。4cStを越え
ると希釈性が悪くなる。
【0016】ポリブテンは、分子量500〜2500、
好ましくは500〜1500、より好ましくは700〜
1000のものであり、焼き付き防止を目的として添加
され、分子量が2500を越えると耐焼き付き性の改善
効果が小さくなる。
【0017】また、ポリブテンに代えてポリメタクリレ
ートを使用してもよい。ポリメタクリレートは、分子量
5,000〜40,000、好ましくは10,000〜
20,000のものであり、焼き付き防止を目的として
添加され、分子量が40,000を越えると耐焼き付き
性の改善効果が小さくなる。
【0018】ポリメタクリレートは、分散型、非分散型
のものがあり、下記の構造を有するものが挙げられる。
【0019】
【化1】
【0020】上記式中、Rは炭素数1〜18の炭化水素
基、R′は水素またはメチル基、Xは極性基、nは10
〜1000の整数を示す。
【0021】また、鉱油としては、溶剤精製または水添
精製による30ニュートラル油、100ニュートラル
油、150ニュートラル油、300ニュートラル油、5
00ニュートラル油等及びこれらの基油からワックス分
を除くことにより低温流動性を改善した低流動点基油等
があり、これらを単独または適当な割合で混合して用い
ることができる。
【0022】特に、ポリオールエステルとポリ−α−オ
レフィンの組合せが、2サイクルエンジン油としての諸
性能(耐焼き付き性等)の観点から好ましい。
【0023】次に、配合剤について説明する。まず、上
記の一般式(1)で示される化合物は、そのEO/(E
O+PO)(重量)比が1%〜25%、好ましくは5%
〜20%であり、EO/(EO+PO)比が25重量%
より高いと抗乳化性が悪化し、また、溶解性も悪化す
る。また、その重量平均分子量は、2,000〜10,
000、好ましくは2,500〜8,000であり、分
子量が2,000より低いと抗乳化性の改良が認められ
ず、また、分子量が10,000を超えると溶解性が低
下する。
【0024】その配合量は0.05重量%〜0.2重量
%であり、好ましくは0.08重量%〜0.15重量%
であり、多すぎてもまた少なすぎても抗乳化性が低下す
る。
【0025】また、本発明の2サイクルエンジン用潤滑
油組成物には、上記の一般式(1)で示される化合物に
加えて、更に炭素数16〜22の高級脂肪酸を配合する
とより抗乳化性に優れることが見いだされた。
【0026】高級脂肪酸は、その炭素数が16〜22の
もの、好ましくは炭素数が18〜20のものであり、炭
素数が16より少ないと抗乳化性が低下し、炭素数が2
2を超えると溶解性が悪化する。高級脂肪酸の配合量は
0.05重量%〜0.25重量%、好ましくは0.1重
量%〜0.2重量%であり、多すぎると抗乳化性が低下
すると共に、材料の腐食が発生したり、高温清浄性が低
下するので好ましくない。
【0027】本発明の2サイクルエンジン用潤滑油組成
物には、分散剤としてポリアミド系分散剤、こはく酸イ
ミド系分散剤を添加するとよい。ポリアミド系分散剤は
無灰タイプのものであり、例えばルブリゾール(株)製
のルブリゾール390、ルブリゾール397、ルブリゾ
ール398、ルブリゾール400、オロナイトジャパン
(株)製のオロナイト340R、オロナイトRBが挙げ
られる。
【0028】こはく酸イミド系分散剤としては、アルケ
ニルこはく酸無水物のポリアルケン誘導体と分子量14
6〜275のポリエチレンアミンとの1:1(重量比)
反応生成物(所謂「モノタイプ」を主成分とする)であ
り、ポリアルケニルこはく酸イミドの重量平均分子量が
ポリイソブチレン換算で800〜1500、好ましくは
900〜1400、また、窒素含量(元素分析値)が
3.1%〜4.7%、好ましくは3.4%〜4.4%の
ものを使用するとよい。
【0029】分散剤の添加量は5重量%〜25重量%、
好ましくは10重量%〜20重量%である。
【0030】また、金属清浄剤として中性カルシウムス
ルホネート、中性カルシウムサリシレートを添加すると
よい。中性カルシウムスルホネートは、例えば商品名ル
ブリゾール65〔ルブリゾール(株)製〕、PARAN
OX−24〔エクソンケミカル(株)製〕、Ca−Pe
trona〔ウイトコケミカル(株)製〕、OLOA2
46B〔カロナイト化学(株)製〕、TLA256(テ
キサコ(株)製〕等を使用でき、また中性カルシウムサ
リシレートは、例えば商品名SAP002〔シェル化学
(株)製〕等を使用できる。
【0031】これらの金属清浄剤は、単独で、または混
合して0.1重量%〜5.0重量%、好ましくは0.5
重量%〜3.0重量%添加される。
【0032】また、焼き付き防止剤として、ベンジルジ
フェニルフォスフェート、アリルジフェニルフォスフェ
ート、トリフェニルフォスフェート、トリクレジルフォ
スフェート、エチルジフェニルフォスフェート、トリブ
チルフォスフェート、ジブチルフォスフェート、クレジ
ルジフェニルフォスフェート、ジクレジルフェニルフォ
スフェート、エチルフェニルジフェニルフォスフェー
ト、ジエチルフェニルフェニルフォスフェート、プロピ
ルフェニルジフェニルフォスフェート、ジプロピルフェ
ニルフェニルフォスフェート、トリエチルフェニルフォ
スフェート、トリプロピルフェニルフォスフェート、ブ
チルフェニルジフェニルフォスフェート、ジブチルフェ
ニルフェニルフォスフェート、トリブチルフェニルフォ
スフェート等のリン酸エステル、トリイソプロピル亜リ
ン酸エステル、ジイソプロピル亜リン酸エステル等の亜
リン酸エステル等が挙げられる。
【0033】焼き付き防止剤は、単独で、または混合し
て0.01量%〜5.0重量%、好ましくは0.5重量
%〜3.0重量%添加される。
【0034】また、酸化防止剤としては、例えばジ(ア
ルキルフェニル)アミン(アルキル基は炭素数4〜2
0)、フェニル−α−ナフチルアミン、アルキルジフェ
ニルアミン(アルキル基は炭素数4〜20)、N−ニト
ロソジフェニルアミン、フェノチアジン、N,N’−ジ
ナフチル−p−フェニレンジアミン、アクリジン、N−
メチルフェノチアジン、N−エチルフェノチアジン、ジ
ピリジルアミン、ジフェニルアミン、フェノールアミ
ン、2,6−ジ−t−ブチル−α−ジメチルアミノパラ
クレゾール等のアミン系酸化防止剤、2.6−ジ−t−
ブチルパラクレゾ−ル、4.4’−メチレンビス(2.
6−ジ−t−ブチルフェノ−ル)、2.6−ジ−t−ブ
チル−4−N,N−ジメチルアミノメチルフェノール、
2.6−ジ−t−ブチルフェノ−ル等のフェノ−ル系酸
化防止剤、また鉄オクトエ−ト、フェロセン、鉄ナフト
エ−ト等の有機鉄塩、セリウムナフトエ−ト、セリウム
トルエ−ト等の有機セリウム塩、ジリコニウムオクトエ
−ト等の有機ジリコニウム塩等の有機金属化合物系酸化
防止剤、更にトリジ−t−ブチルフェニルフォスファイ
ト、トリオクチルフォスファイト等のフォスファイト類
を使用するとよい。
【0035】酸化防止剤は、単独で、または混合して
0.01重量%〜4重量%、好ましくは0.5重量%〜
2重量%添加される。
【0036】その他、本発明の組成物には、必要に応じ
て防錆剤、消泡剤、耐摩耗剤、流動点降下剤等を添加し
てもよい。
【0037】本発明の2サイクルエンジン用潤滑油組成
物は、100℃での動粘度が15〜30cSt、好まし
くは18〜24cStのものとされ、また、ガソリンと
の混合比が100:1まで低オイル混合仕様でも使用す
ることができる。
【0038】
【作用及び発明の効果】本発明の2サイクルエンジン用
潤滑油組成物は、潤滑油基油に、上記一般式(1)で示
される特定のEO/(EO+PO)比、分子量、末端基
を有する化合物を添加するか、または、上記一般式
(1)で示される化合物の他に更に特定の炭素数を有す
る高級脂肪酸を添加することにより、抗乳化性に優れる
と共に高性能レース用エンジン油としての性能も維持で
きるものである。以下、実施例により本発明を説明す
る。
【0039】
【実施例】下記の実施例、比較例で調製する潤滑油組成
物の評価にあたって採用した試験方法は、次の通りであ
る。
【0040】(抗乳化性試験)JISK2520に記載
の方法で測定した。すなわち、得られた潤滑油組成物を
40mlと水40mlとをメスシリンダー中に入れ、攪
拌機により攪拌、静置後の3相(油、エマルジョン、
水)のそれぞれの割合(体積)を測定した。
【0041】(高温清浄性試験)高温清浄性は、(株)
小松製作所製「ホットチューブテスト(HTCT)」を
用いて評価した。HTCTは内径2mm、長さ300m
mのガラスチューブ内を空気流量10±0.5cc/m
in.、油流量0.31±0.01cc/h.、温度条
件300℃で16時間、各試料油、比較油をそれぞれ通
過させた後、ガラスチューブをn−ヘキサンで洗浄し、
十分乾燥させてから、ガラスチューブの汚れをホットチ
ューブテスト評点見本によりカラー評点(0〜10点:
満点)として判定するもので、その値が高い程、清浄性
に優れるものである。
【0042】(実施例1) 下記組成 (1)潤滑油基油: コンプレックスエステル(Priolube2087、ユ ニケマケミカルズ リミテッド製)粘度32cSt、100℃)60重量%、ポ リ−α−オレフィン(粘度8cSt、100℃)40重量%からなる混合油(粘 度20cSt,100℃) ・・・・81.5重量% (2)ポリアミド系無灰分散剤(商品名ルブリゾール400、ルブリゾール(株 )製) ・・・ 15.0重量% (3)中性カルシウムスルホネート(商品名Ca−Petrona、ウイトコケ ミカル(株)製) ・・・ 1.5重量% (4)中性カルシウムサリシレート(商品名SAP002、シェル化学(株)製 ) ・・・ 1.0重量% (5)トレクレジルフォスフェート ・・・ 1.0重量% の潤滑油組成物に、上記一般式(1)で示される化合物
(EO/(EO+PO)(重量比)=10/100、重
量平均分子量3,600)を0.1重量%添加し、本発
明の潤滑油組成物を調製した。
【0043】この潤滑油組成物について高温清浄性試験
を実施したところカラー評点の低下は認められなかっ
た。また、抗乳化性についての測定結果を下記表1に示
す。
【0044】(実施例2)実施例1における化合物に代
えて、化合物(EO/(EO+PO)(重量比)=10
/100、重量平均分子量4,300)の化合物を使用
した以外は、実施例1同様にして本発明の潤滑油組成物
を調製した。
【0045】この潤滑油組成物について高温清浄性試験
を実施したところカラー評点の低下は認められなかっ
た。また、抗乳化性についての測定結果を下記表1に示
す。
【0046】(実施例3)実施例1における化合物に代
えて、化合物(EO/(EO+PO)(重量比)=10
/100、重量平均分子量2,500)の化合物を使用
した以外は、実施例1同様にして本発明の潤滑油組成物
を調製した。
【0047】この潤滑油組成物について高温清浄性試験
を実施したところカラー評点の低下は認められなかっ
た。また、抗乳化性についての測定結果を下記表1に示
す。
【0048】(比較例1)実施例1における化合物に代
えて、化合物(EO/(EO+PO)(重量比)=10
/100、重量平均分子量1,900)を使用した以外
は、実施例1同様にして比較用の潤滑油組成物を調製し
た。
【0049】この潤滑油組成物について高温清浄性試験
を実施したところカラー評点の低下は認められなかっ
た。また、抗乳化性についての測定結果を下記表1に示
す。
【0050】
【表1】
【0051】表から、実施例1〜3の潤滑油組成物は抗
乳化性に優れることがわかり、また、化合物の分子量が
2,000未満であると、油相がなく、抗乳化性が悪化
することがわかる。
【0052】(比較例2)実施例2における化合物の添
加量を0.3重量%とした以外は実施例2同様にして比
較用の潤滑油組成物を調製した。
【0053】この潤滑油組成物について高温清浄性試験
を実施したところカラー評点の低下は認められなかっ
た。また、抗乳化性についての測定結果を実施例2と共
に下記表2に示す。
【0054】(比較例3)実施例2における化合物の添
加量を0.01重量%とした以外は実施例2同様にして
比較用の潤滑油組成物を調製した。
【0055】この潤滑油組成物について高温清浄性試験
を実施したところカラー評点の低下は認められなかっ
た。また、抗乳化性についての測定結果を実施例2と共
に下記表2に示す。
【0056】
【表2】
【0057】表から、化合物の添加量が多すぎても、ま
た少なすぎても抗乳化性が悪化することがわかる。
【0058】(比較例4)実施例1における化合物に代
えて、化合物(EO/(EO+PO)(重量比)=50
/100、重量平均分子量4,500)を使用した以外
は、実施例1同様にして比較用の潤滑油組成物を調製し
た。
【0059】この潤滑油組成物について高温清浄性試験
を実施したところカラー評点の低下は認められなかっ
た。また、抗乳化性についての測定結果を実施例1、2
と共に下記表3に示す。
【0060】なお、この潤滑油組成物は放置しても沈殿
物は生じないものであるが、この潤滑油組成物における
分散剤、金属清浄剤、焼き付き防止剤を添加せず、基油
と化合物のみからなる組成物は、放置すると容器底部に
薄く沈殿物が生じた。EO/PO(重量比)=50/1
00の化合物は溶解性が低いことがわかる。
【0061】(比較例5)実施例1における化合物に代
えて、化合物(EO/(EO+PO)(重量比)=40
/100、重量平均分子量3,800)を使用した以外
は、実施例1同様にして比較用の潤滑油組成物を調製し
た。
【0062】この潤滑油組成物について高温清浄性試験
を実施したところカラー評点の低下は認められなかっ
た。また、抗乳化性についての測定結果を実施例1、2
と共に下記表3に示す。
【0063】(比較例6)実施例1における化合物に代
えて、化合物(EO/(EO+PO)(重量比)=30
/100、重量平均分子量4,600)を使用した以外
は、実施例1同様にして比較用の潤滑油組成物を調製し
た。
【0064】この潤滑油組成物について高温清浄性試験
を実施したところカラー評点の低下は認められなかっ
た。また、抗乳化性についての測定結果を実施例1、2
と共に下記表3に示す。
【0065】(比較例7)実施例1における化合物に代
えて、化合物(EO/(EO+PO)(重量比)=0/
100、重量平均分子量4,000)を使用した以外
は、実施例1同様にして比較用の潤滑油組成物を調製し
た。
【0066】この潤滑油組成物について高温清浄性試験
を実施したところカラー評点の低下は認められなかっ
た。また、抗乳化性についての測定結果を実施例1、2
と共に下記表3に示す。
【0067】(実施例4)実施例1における化合物に代
えて、化合物(EO/(EO+PO)(重量比)=20
/100、重量平均分子量4,800)を使用した以外
は、実施例1同様にして比較用の潤滑油組成物を調製し
た。
【0068】この潤滑油組成物について高温清浄性試験
を実施したところカラー評点の低下は認められなかっ
た。また、抗乳化性についての測定結果を実施例1、2
と共に下記表3に示す。
【0069】
【表3】
【0070】表中、×は沈殿発生、△は濁りの発生、○
は溶解したことを示す。
【0071】表から、化合物におけるEO/(EO+P
O)比が本発明の範囲でないと抗乳化性が悪化すること
がわかる。また、EOの比が高くなると、基油に対する
溶解性が悪化することがわかる。
【0072】(実施例5)実施例2で調製した潤滑油組
成物に、炭素数が18の高級脂肪酸を更に0.1重量%
添加し、本発明の潤滑油組成物を調製した。
【0073】この潤滑油組成物について高温清浄性試験
を実施したところカラー評点の低下は認められなかっ
た。また、抗乳化性についての測定結果を実施例2と共
に下記表4に示す。
【0074】(比較例8)実施例2で調製した潤滑油組
成物に、炭素数が14の高級脂肪酸を更に0.1重量%
添加し、比較用の潤滑油組成物を調製した。
【0075】この潤滑油組成物について高温清浄性試験
を実施したところカラー評点の低下は認められなかっ
た。また、抗乳化性についての測定結果を実施例2と共
に下記表4に示す。
【0076】(比較例9)実施例2で調製した潤滑油組
成物において、化合物を添加しないで、比較用の潤滑油
組成物を調製した。
【0077】この潤滑油組成物について高温清浄性試験
を実施したところカラー評点の低下は認められなかっ
た。また、抗乳化性についての測定結果を実施例2と共
に下記表4に示す。
【0078】(実施例6)実施例2で調製した潤滑油組
成物において、炭素数が16の高級脂肪酸を更に0.1
重量%添加し、本発明の潤滑油組成物を調製した。
【0079】この潤滑油組成物について高温清浄性試験
を実施したところカラー評点の低下は認められなかっ
た。また、抗乳化性についての測定結果を実施例2と共
に下記表4に示す。
【0080】(実施例7)実施例2で調製した潤滑油組
成物において、炭素数が22の高級脂肪酸を更に0.1
重量%添加し、本発明の潤滑油組成物を調製した。
【0081】この潤滑油組成物について高温清浄性試験
を実施したところカラー評点の低下は認められなかっ
た。また、抗乳化性についての測定結果を実施例2と共
に下記表4に示す。
【0082】(比較例10)実施例2で調製した潤滑油
組成物において、炭素数が24の高級脂肪酸を更に0.
1重量%添加し、比較用の潤滑油組成物を調製した。
【0083】この潤滑油組成物は、1日の室温放置で沈
殿が発生した。
【0084】
【表4】
【0085】表から、実施例5〜7の潤滑油組成物は、
実施例2のものに比して抗乳化性が改善されることがわ
かり、また、高級脂肪酸でも炭素数が14のものは抗乳
化性は悪化することがわかり、炭素数が22を超えるも
のは沈殿が発生するので好ましくない。また、一般式
(1)の化合物及び高級脂肪酸を添加しないものは、抗
乳化性がないことがわかる。
【0086】(比較例11)実施例5における高級脂肪
酸の添加量を0.3重量%とした以外は、実施例5と同
様にして比較用の潤滑油組成物を調製した。
【0087】この潤滑油組成物について高温清浄性試
験、また、抗乳化性についての測定結果を実施例5と共
に下記表5に示す。
【0088】(実施例8)実施例5における高級脂肪酸
の添加量を0.2重量%とした以外は、実施例5と同様
にして比較用の潤滑油組成物を調製した。
【0089】この潤滑油組成物について高温清浄性試
験、また、抗乳化性についての測定結果を実施例5と共
に下記表5に示す。
【0090】
【表5】
【0091】表から、高級脂肪酸の添加量が多いと抗乳
化性には優れるものの、HTCTカラー評点は低く、高
温清浄性が低いことがわかる。
【0092】(実施例9)実施例5で調製した本発明の
潤滑油組成物と、一般式(1)で示される化合物及び高
級脂肪酸を添加しない比較例9で調製した潤滑油組成物
について、下記の条件で出力試験を実施した。
【0093】出力試験: エンジン:ホンダRS125R(水冷2サイクル単気
筒)124ccエンジン 冷却水温:50℃〜60℃ 混合潤滑:燃料/オイル=30/1 運転条件:全負荷、8,500rpm〜13,000r
pm(500rpm毎に各2分間出力測定 供試燃料:RON=107、鉛含有0.27g/l 出力試験の結果を図1に示す。実施例5で調製した本発
明の潤滑油組成物についての測定結果を●、比較例9で
調製した潤滑油組成物を■で示す。
【0094】図からわかるように、一般式(1)で示さ
れる化合物及び高級脂肪酸を添加しない潤滑油組成物に
比して、その添加により出力の低下は認められず、高性
能レースエンジン油としての性能を確保できることがわ
かる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 出力試験結果を説明するための図である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 潤滑油基油に、下記一般式(1) 一般式(1) HO−(EO)l −(PO)m −(E
    O)n −H (但し、式中EOはエチレンオキシド、POはプロピレ
    ンオキシド、l m nは整数を表わし、EO/(EO
    +PO)が1重量%〜25重量%である。)で表され、
    重量平均分子量が2,000〜10,000の化合物を
    配合したことを特徴とする2サイクルエンジン用潤滑油
    組成物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2001335789A (ja) * 2000-05-30 2001-12-04 Sanyo Chem Ind Ltd 潤滑油
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WO2023190361A1 (ja) * 2022-03-30 2023-10-05 出光興産株式会社 潤滑油組成物、並びに潤滑油組成物の使用方法及び製造方法

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