JP2001333740A - 味噌風味の食肉加工品の製造方法およびそのためのインジェクション用ピックル液組成物 - Google Patents

味噌風味の食肉加工品の製造方法およびそのためのインジェクション用ピックル液組成物

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JP2001333740A
JP2001333740A JP2000155916A JP2000155916A JP2001333740A JP 2001333740 A JP2001333740 A JP 2001333740A JP 2000155916 A JP2000155916 A JP 2000155916A JP 2000155916 A JP2000155916 A JP 2000155916A JP 2001333740 A JP2001333740 A JP 2001333740A
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JP
Japan
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miso
flavor
processed meat
meat
ham
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JP2000155916A
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Satoshi Toyoda
聡 豊田
Masahiro Kimura
正弘 木村
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Organo Corp
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Organo Corp
Japan Organo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ハム等の食肉加工品が本来有している風味と
味噌の風味が調和した味噌風味の食肉加工品の製造方法
を提供する。 【解決手段】 味噌素材を含むピックル液を塊状食肉に
インジェクション処理することを特徴とする味噌風味の
食肉加工品の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、味噌風味の食肉加
工品の製造方法およびそのためのインジェクション用ピ
ックル液組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、味噌風味の食肉製品としては、肉
の味噌漬け品が知られている。肉の味噌漬け品とは、豚
肉や牛肉などの生肉を味噌床に漬込み、肉に味噌風味を
付与したものである。したがって、肉の味噌漬け品を食
するには、フライパン等で焼かねばならず、調理に手間
を要するといった欠点もあった。
【0003】一方、ハム等の食肉加工品は、加熱調理し
なくても食することができるものであり、ハーブの風味
を付与したり、胡椒等の香辛料の風味を付与した製品な
どバラエティに富んだ製品が知られているが、味噌風味
のハム等の食肉加工品は知られていなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らが、ハム類
に味噌風味を付与するために、ハム類を製造する際に通
常のピックル液をインジェクトした食肉に味噌を付着さ
せて塩漬したり、味噌をタンブリング処理して味噌風味
のハム類を製造したところ、ハム類に味噌の風味は付与
されるものの、ハム類が本来有している風味がなくな
り、味噌の風味が強く感じられられ、食味のバランスの
悪い製品になってしまうことが判明した。
【0005】本発明が解決しようとする課題は、ハム等
の食肉加工品が本来有している風味と味噌の風味が調和
した味噌風味の食肉加工品の製造方法およびそのための
インジェクション用ピックル液組成物を提供することで
ある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者が鋭意研究を重
ねた結果、インジェクション用ピックル液に味噌素材を
加えて、このピックル液を塊状食肉にインジェクトする
ことにより上記課題が解決されることを見出し、本発明
を完成するに至った。
【0007】すなわち、本発明の味噌風味の食肉加工品
の製造方法は、味噌素材を含むピックル液を塊状食肉に
インジェクション処理することを特徴とするものであ
る。
【0008】また、本発明の味噌風味の食肉加工品を製
造するためのインジェクション用ピックル液組成物は、
味噌素材を含むことを特徴とするものである。
【0009】
【作用】味噌素材を含むピックル液を塊状食肉にインジ
ェクション処理することにより、ハム等の食肉加工品本
来の風味と味噌風味が調和した味噌風味の食肉加工品を
製造することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明における食肉加工品とは、
例えば豚、牛、鶏、羊、鹿、馬等の食肉を原料として製
造される、ロースハム、ボンレスハム、生ハム、ベーコ
ン、ローストポーク、ローストビーフ、ローストチキ
ン、フライドチキン、惣菜である カツ類、焼き肉等で
ある。
【0011】本発明のインジェクション用ピックル液に
配合する味噌素材とは、例えば、生味噌、粉末味噌およ
び味噌溶液上澄みから選ばれる少なくとも1種である。
【0012】本発明における生味噌とは、常法で製造さ
れた白味噌および赤味噌をいい、粉末味噌とは、常法で
製造された白味噌および赤味噌をスプレードライ等の方
法で粉末化したものであり、味噌溶液上澄みとは、生味
噌を常法で製造する際に生成する上澄みもしくは生味噌
の絞り汁をいう。
【0013】製品中の味噌素材の濃度は、0.1〜3重
量%の範囲で選択すればよい。
【0014】インジェクション用ピックル液に配合する
味噌素材の濃度は、0.2〜30重量%、好ましく1〜
20重量%の範囲で適宜選択すればよい。0.2重量%
未満では味噌の風味が付与されにくく、30重量%を超
えて配合すると、味噌の風味が強くなりすぎ、食肉加工
品が本来有している風味とのバランスが悪くなってしま
うため好ましくない。
【0015】インジェクション用ピックル液には、通常
用いられている下記成分を配合することができる。
【0016】常用されるピックル液用成分としては、例
えばリン酸塩、食塩、発色剤、酸化防止剤、調味料、蛋
白剤、糊料、色素、香辛料、発色剤等を挙げることがで
きる。
【0017】本発明のインジェクション用ピックル液組
成物は、原料の食肉当たり10〜120重量%インジェ
クトすればよい。
【0018】例えば、味噌風味のハムを製造する方法の
一実施形態として、以下の方法を例示することができ
る。例えば、味噌素材を配合したピックル液を、原料の
食肉にインジェクトし、タンブリング処理(2〜10
℃、4〜20時間)を行ない、ファイブラスケーシング
に充填し、スモークハウスで乾燥(65〜75℃、0.
5〜1時間)、蒸煮(70〜80℃、3〜8時間)、水
冷を行なうことにより味噌風味のハムを製造することが
できる。
【0019】
【実施例】実施例1、2 表1、2に示す配合組成のインジェクション用ピックル
液を調製し、それぞれ実施例1、2としてロースハムを
常法に従い下記のように製造した。
【0020】
【表1】
【0021】
【表2】
【0022】実施例1に用いた味噌溶液上澄みは、赤味
噌5重量部、白味噌5重量部を水40重量部に溶解させ
た味噌濃度20%の溶液を調製し、これを静置した後、
上澄液を濾過して、表1に示す配合組成のピックル液を
調製した。
【0023】実施例2に用いた粉末味噌は、市販の粉末
味噌(商品名「MK−W」、仙波糖化工業(株)製)を
使用し、表2に示す配合のピックル液を調製した。
【0024】豚ロース肉100kgに対し、ピックル液
15kgをインジェクトした。その後、5℃にて16時
間タンブリングを行ない、ファイブラスケーシングに充
填し、スモークハウスにて乾燥(70℃、30分)、蒸
煮(80℃、4時間)、水冷(30分)を行ない、一晩
冷蔵しロースハムを製造した。なお、使用した素材は、
食品用として市販されているものを使用した。
【0025】実施例3 実施例1において調製した表1のピックル液を用いてロ
ースハムを下記のように製造した。
【0026】豚ロース肉100kgに対し、表1のピッ
クル液15kgをインジェクトした。その後、5℃にて
16時間静置法により塩漬したものを、ファイブラスケ
ーシングに充填し、実施例1、2と同様にしてスモーク
ハウス内にて乾燥、蒸煮、水冷を行ない、一晩冷蔵し、
ロースハムを製造した。
【0027】実施例4 実施例2において調製した表2のピックル液を用いてロ
ースハムを下記のように調製した。
【0028】豚ロース肉100kgに対し、表2のピッ
クル液15kgをインジェクトした。その後、5℃にて
16時間静置法により塩漬したものを、ファイブラスケ
ーシングに充填し、実施例1、2と同様にしてスモーク
ハウス内にて乾燥、蒸煮、水冷を行ない、一晩冷蔵し、
ロースハムを製造した。
【0029】比較例1 表3に示す配合組成のピックル液を調製し、ロースハム
を下記のように調製した。
【0030】
【表3】
【0031】豚ロース肉100kgに対し、表3のピッ
クル液15kgをインジェクトした。
【0032】その後、生味噌5kg(赤味噌2.5kg
と白味噌2.5kg)と共に5℃にて16時間タンブリ
ングを行ない、ファイブラスケーシングに充填し、実施
例1〜4と同様にしてスモークハウス内にて乾燥、蒸
煮、水冷を行ない、一晩冷蔵しロースハムを製造した。
【0033】比較例2 比較例1と同様にして豚ロース肉100kgに対し、表
3に示すピックル液15kgをインジェクトした。その
後、生味噌(赤味噌2.5kgと白味噌2.5kg)を
肉表面に付着させ、5℃にて16時間静置法により塩漬
したものを、ファイブラスケーシングに充填し、実施例
1〜4と同様にしてスモークハウス内にて乾燥、蒸煮、
水冷を行ない、一晩冷蔵しロースハムを製造した。
【0034】(ロースハムの評価)実施例1〜4、比較
例1,2で製造したロースハムについて、パネラー(1
0名)によるハムの風味の官能評価を行ない、評価結果
を比較した。評価基準は、塩漬したロースハム本来の風
味を有するものを+、ないものを−とした。
【0035】また、味噌風味の強弱について、同様にし
てパネラー(10名)による官能評価を行ない、評価結
果を比較した。評価基準は、味噌風味のないものを−、
味噌風味を感じるものを+、強く感じるものを++とし
た。その結果を表4に示す。
【0036】
【表4】
【0037】表4に示した結果から明らかなように、味
噌溶液上澄みまたは粉末味噌をピックル液に添加し、イ
ンジェクトしたロースハム(実施例1〜4)は、塩漬し
たハム本来の風味があり、さらに味噌の風味をも有して
いた。一方、通常のピックル液をインジェクトし、その
後味噌とともにタンブリングを行ない(比較例1)また
は、味噌を肉の表面に付着させ、塩漬製造した(比較例
2)ロースハムは、ハム本来の風味が失われ、味噌の風
味が強く感じられ、好ましくない食味であった。
【0038】得られたロースハムを厚さ5cmに切断
し、切断面の味噌の偏在部分を観察し、パネラー(10
名)による視覚評価を行ない結果を比較した。視覚評価
は、味噌の偏在が認められるものを+、認められないも
を−とした。その結果を表5に示す。
【0039】
【表5】
【0040】表5に示した結果から明らかなように、味
噌溶液上澄みまたは粉末味噌をピックル液に添加し、イ
ンジェクション処理したロースハム(実施例1〜4)
は、肉に通常のピックル液をインジェクトした後、味噌
とともにタンブリングを行ない(比較例1)、または味
噌を肉の表面に付着させて塩漬して製造した(比較例
2)ロースハムに比べ、味噌の偏在する部分が少ないこ
とが分かる。
【0041】
【発明の効果】味噌素材を含むピックル液をインジェク
トして製造したハム等の食肉加工品は、通常のピックル
液をインジェクトした後味噌を添加し塩漬して調製した
ハム等の食肉加工品に比べ、塩漬したハム等の本来の風
味と味噌の風味を併せ持ち、かつ添加した味噌の偏在の
少ない高品質の食肉加工品を製造することが可能とな
る。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 味噌素材を含むピックル液を塊状食肉に
    インジェクション処理することを特徴とする味噌風味の
    食肉加工品の製造方法。
  2. 【請求項2】 味噌素材が、生味噌、粉末味噌および味
    噌溶液上澄みから選ばれる少なくとも1種であることを
    特徴とする請求項1に記載の味噌風味の食肉加工品の製
    造方法。
  3. 【請求項3】 味噌素材を含むことを特徴とする味噌風
    味の食肉加工品を製造するためのインジェクション用ピ
    ックル液組成物。
  4. 【請求項4】 味噌素材が、生味噌、粉末味噌および味
    噌上澄液から選ばれる少なくとも1種であることを特徴
    とする請求項3に記載のインジェクション用ピックル液
    組成物。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012080789A (ja) * 2010-10-07 2012-04-26 Itoham Foods Inc 香気が付与された食肉加工食品の製造方法

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