JP2001332751A - 太陽電池封止用組成物およびそれを用いた太陽電池モジュール - Google Patents

太陽電池封止用組成物およびそれを用いた太陽電池モジュール

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JP2001332751A JP2000151047A JP2000151047A JP2001332751A JP 2001332751 A JP2001332751 A JP 2001332751A JP 2000151047 A JP2000151047 A JP 2000151047A JP 2000151047 A JP2000151047 A JP 2000151047A JP 2001332751 A JP2001332751 A JP 2001332751A
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copolymer
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秀聡 善光
Ichiro Kataoka
一郎 片岡
Hidenori Shiozuka
秀則 塩塚
Satoshi Yamada
聡 山田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 接着性、耐熱性、耐候性、耐クリープ性、耐
スクラッチ性に優れた太陽電池封止用組成物を提供する
とともに、それを用いて作製される信頼性の高い太陽電
池モジュールを提供する。 【解決手段】 少なくとも一種のポリオレフィン系共重
合体と、少なくとも一種のアイオノマー樹脂からなるポ
リマーブレンドまたはポリマーアロイにより、太陽電池
封止用組成物を構成する。この太陽電池封止用組成物を
用いて、最表面部材103と最裏面部材105の間に光
起電力素子101が配置され、光起電力素子101が表
面封止材102と裏面封止材104の少なくとも2層に
より封止されてなる太陽電池モジュールを構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、耐熱性、耐衝撃
性、長期信頼性に優れた、太陽電池封止用組成物および
それを用いた太陽電池モジュールに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、環境問題に対する意識の高まり
が、世界的に広がりを見せている。なかでも、CO2
出に伴う地球の温暖化現象に対する危惧感は深刻で、ク
リーンなエネルギーヘの希求はますます強まってきてい
る。また、エネルギー資源の枯渇が問題とされているな
か、新しいエネルギー資源の開発の必要性も望まれてい
る。
【0003】現在の代替エネルギー源として、太陽電池
はその安全性と扱いやすさから、クリーンなエネルギー
源として期待のもてるものだと言うことができる。
【0004】太陽電池には様々な形態がある。例えば、
代表的なものとしては、 (1)結晶シリコン太陽電池 (2)多結晶シリコン太陽電池 (3)アモルファスシリコン太陽電池(ここでは微結晶
をも含む) (4)銅インジウムセレナイド太陽電池 (5)化合物半導体太陽電池 などがある。このなかで、薄膜結晶シリコン太陽電池、
化合物半導体太陽電池およびアモルファスシリコン太陽
電池は、比較的低コストで大面積化が可能なため、各方
面で活発に研究開発が進められている。
【0005】これらの太陽電池でモジュールを形成する
際には、太陽電池の光入射側を透明な被覆材で覆い、太
陽電池を保護する必要がある。従来は、この最表面部材
として最表面にガラスあるいはフッ素樹脂フィルムやフ
ッ素樹脂塗料等の透明なフッ素樹脂を用い、その内側に
は太陽電池封止用組成物が用いられており、一般的に
は、種々の熱可塑性透明樹脂組成物が用いられている。
【0006】最表面にガラス基板が用いられる理由とし
ては、耐候性、耐スクラッチ性に優れ、劣化による光透
過率の減少に起因する太陽電池モジュールの変換効率の
低下を抑えることができる点にある。特に、耐スクラッ
チ性においては光起電力素子に全く損傷を与えることが
なく、素子を機械的に保護する観点から、最も優れた部
材の一つといえる。しかし、ガラス被覆は、重く、曲げ
ることができず、衝撃に弱く、またコストが高いといっ
た問題点を有しており、特に、重量が大きいことは後述
する耐クリープ特性に対して大きな影響を与えている。
【0007】一方、フッ素樹脂は、耐候性・撥水性に富
んでおり、劣化・汚れによる光透過率の減少に起因する
太陽電池モジュールの変換効率の低下を少なくすること
ができ、さらにガラス基板と比較して軽量かつフレキシ
ブル性に富んだモジュールを提供することが可能であ
る。
【0008】これらの最表面部材と光起電力素子との接
着には、封止材として種々の熱可塑性透明樹脂組成物が
用いられている。熱可塑性透明樹脂は安価であり、内部
の光起電力素子を保護するために大量に用いることが可
能であり、一般にエチレン−酢酸ビニル共重合体(EV
A)やポリビニルブチラール(PVB)などの熱可塑性
透明樹脂組成物が用いられている。
【0009】しかしながら、上記熱可塑性透明樹脂組成
物の耐候性が、数十年という長期的視点からすると十分
とは言い切れないために、長期間の屋外暴露によって樹
脂の部分的なゲル化による白濁が生じたり、化学結合中
の共役二重結合の増加によって樹脂に黄変が生じ、樹脂
の光透過率の減少にともなう太陽電池モジュールの変換
効率の低下が避け難いものになっていた。特に、太陽電
池モジュールを建材一体型とした場合においては、モジ
ュール温度は70℃以上にまで上昇し、熱可塑性透明樹
脂の黄変は深刻な問題になる。
【0010】さらに、この有機樹脂は通常の場合、熱可
塑性であるために、屋外での直射日光下で太陽電池モジ
ュール基体の表面温度が高温になるような使用条件下で
は、有機樹脂の軟化によって有機樹脂のクリープが生じ
るとともに、その接着力が低下し、その上部被覆材や光
起電力素子と剥離するいわゆるマイクロデラミ現象が観
察されることもあった。また、最表面部材がフィルムの
場合においては、耐スクラッチ性の低下、すなわち、樹
脂が軟化して素子を保護するため、期待通りの性能を発
揮できないという問題があった。
【0011】上記問題を解決するため、従来より、封止
材である熱可塑性透明樹脂組成物中に架橋剤を含有さ
せ、熱可塑性透明樹脂組成物を熱架橋することが行われ
てきた。例えば、特開昭58−60579号公報には、
カップリング剤および有機過酸化物を含有するエチレン
系共重合樹脂からなる太陽電池用充填接着材シートが開
示されている。また、エチレン系共重合樹脂としては、
酢酸ビニル含有量が約40重量%以下のEVAが好まし
く、より好ましくは20〜40重量%であること等が記
載されている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記公報に
開示されているEVAは、ガラスやフッ素樹脂系フィル
ムに対する接着力が良好で、また可撓性に優れた封止材
であるものの、樹脂により太陽電池を封止する際に有機
過酸化物を分解させて架橋を進行させるめに100〜2
00℃程度の温度で数十分加熱する必要がある。このた
め、太陽電池モジュールを生産する際に高エネルギーを
要し、生産性に制限を生じるという問題があった。
【0013】このような熱架橋により、耐クリープ、耐
スクラッチ性の向上を図ることができるが、必ずしも十
分とは言えなかった。特に、耐スクラッチ性に関して
は、熱架橋による補強のみでは十分とは言えず、封止材
中に補強材を含ませることが行われている。この補強剤
としては、ガラス繊維不織布などが用いられている。
【0014】しかしながら、ガラス繊維不織布にはバイ
ンダー樹脂が用いられており、これも黄変の大きな原因
となりやすい。封止材である熱可塑性樹脂の耐候性に比
較して、ガラス繊維不織布のバインダー樹脂は樹脂自体
の耐候性もそれほど高くなく、耐候性を高めるための添
加剤も含まれていないので、熱可塑性樹脂よりも劣化し
やすい。また、バインダー樹脂は、熱可塑性樹脂とは異
なった種類であるために、バインダー樹脂と熱可塑性樹
脂とが十分に相溶せず、界面に水分が侵入して劣化が一
層促進されやすい。
【0015】例えば、熱可塑性樹脂としてEVAを用
い、ガラス繊維不織布のバインダー樹脂としてポリビニ
ルアルコール樹脂を用いた場合、特開平10−1125
49号公報に示されているように、EMMAQUAテス
ト、サンシャインウエザーメーター、強紫外線照射試験
などの促進耐候性試験や150℃耐熱劣化試験におい
て、バインダー樹脂の劣化を主因とする黄変が発現する
ことが明らかとなっている。同様に、耐スクラッチ性の
向上のために、最表面部材と光起電力素子の間にアクリ
ル樹脂を主成分とする硬質樹脂薄膜層を設けた場合にお
いても、黄変することが明らかになっている。
【0016】また、封止材にEVAを使用し、架橋反応
による樹脂硬化を行うことで、耐クリープ性を改良する
ことが可能となるが、その一方で樹脂溶融の可逆性が失
われ、EVAを再度封止材として使用することができず
に、材料をリサイクルすることができなくなるという問
題が生じてしまう。一方、太陽電池モジュールの生産工
程においても、封止材の熱圧着後の後工程における太陽
電池モジュールの熱成形等を行うことができず、太陽電
池モジュールの生産工程に制限が生じてしまう。
【0017】USP5476553公報およびUSP5
478402公報では、EVAに代わる封止材樹脂とし
て、アイオノマー樹脂が挙げられている。アイオノマー
樹脂は、金属イオン結合からなる架橋構造を有してお
り、透明性、耐熱性、耐衝撃性に優れた樹脂であり、E
VA等と比較して高軟化点を有している。
【0018】上記公報によると、アイオノマー樹脂は、
EVAより耐候性に優れ、太陽光による変色を呈さな
い。また、変色による全光線透過率の低下が無いため、
太陽電池モジュールの出力が低下すること無しに長期間
の使用が可能となるとしている。
【0019】しかしながら、アイオノマー樹脂の種々の
材料に対する接着性は選択的であり、その接着強度は従
来と比較して必ずしも大きいものではない。また、接着
性が弱いことから、太陽電池モジュールの製造時、運搬
時、設置時における機械的ストレスの付加、あるいは屋
外設置による外的要因(温度変化、湿度変化、天候変化
等)の付加により、太陽電池モジュール内で封止材の剥
離が生じる。このため、太陽電池モジュールの電気特性
の低下を招き、長期信頼性を確保するのが困難になる恐
れがある。さらに、封止材の剥離により、太陽電池モジ
ュールの外観も大きく損なわれる。したがって封止材の
接着性を向上させることが必要である。
【0020】本発明は、上述した問題点を解決するため
に提案されたもので、太陽電池封止用組成物の接着性、
耐熱性、耐クリープ性、耐スクラッチ性の向上を図り、
長期間において信頼性の高い太陽電池封止用組成物を提
供するとともに、長期間において外観の優れた太陽電池
モジュールを提供することを目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために鋭意研究開発を重ねた結果、次のよう
な技術が最良であることを見出した。
【0022】すなわち、本発明の太陽電池封止用組成物
は、少なくとも一種のポリオレフィン系共重合体と、少
なくとも一種のアイオノマー樹脂からなるポリマーブレ
ンドまたはポリマーアロイであることを特徴とするもの
である。また、前記ポリマーブレンドまたは前記ポリマ
ーアロイ中に、前記アイオノマー樹脂成分が5〜50重
量%含有されていることが好ましい。
【0023】また、前記アイオノマー樹脂の融点(DS
C法)が、80℃以上であることが好ましい。また、前
記アイオノマー樹脂は、エチレン−不飽和脂肪酸共重合
体の金属塩、エチレン−不飽和脂肪酸エステル−不飽和
脂肪酸3元共重合体の金属塩、エチレン−ビニルエステ
ル−不飽和脂肪酸3元共重合体の金属塩のうちのいずれ
かから選択することが可能である。また、前記ポリオレ
フィン系共重合体は、エチレン−酢酸ビニル共重合体、
エチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、エチレ
ン−(メタ)アクリル酸共重合体、エチレン−(メタ)アク
リル酸エステル多元共重合体、エチレン−(メタ)アクリ
ル酸多元共重合体のうちのいずれかから選択することが
可能である。また、前記ポリマーブレンドおよび前記ポ
リマーアロイは、光波長400nm〜1000nmの空
気をリファレンスとした全光線透過率が、厚さ0.5m
mで80%以上であることが好ましい。また、前記ポリ
マーブレンドまたは前記ポリマーアロイのメルトフロー
レート(ASTM D−1238、温度190℃、荷重
2.16kgで測定した値)が0.1g/10min以
上40g/10min以下であることが好ましい。
【0024】本発明の太陽電池モジュールは、最表面部
材と最裏面部材の間に封止材を介して光起電力素子が配
置され、前記光起電力素子が表面封止材と裏面封止材の
少なくとも2層により封止されてなる太陽電池モジュー
ルにおいて、前記封止材として前述した各特徴点を有す
る太陽電池封止用組成物を使用したことを特徴とするも
のである。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて、本発明の
太陽電池封止用組成物およびそれを用いた太陽電池モジ
ュールの実施の形態について説明する。
【0026】図1に、本発明の太陽電池モジュールの概
略構成を示す。
【0027】この太陽電池モジュールは、図1に示すよ
うに、光起電力素子101、表面封止材102、最表面
部材103、裏面封止材104、最裏面部材105から
構成される。ここで、外部からの光は、最表面部材10
3から入射し、光起電力素子101に到達する。そし
て、光起電力素子101で生じた起電力は、出力端子
(不図示)より外部に取り出される。
【0028】上記の光起電力素子101の一例として
は、導電性基体上に光変換部材としての半導体光活性層
が形成されたものを挙げることができる。その概略構成
を図2に示す。この光起電力素子200は、図2に示す
ように、導電性基体201、裏面反射層202、半導体
光活性層203、透明導電層204、集電電極205か
ら構成される。
【0029】導電性基体201は、光起電力素子101
の基体になると同時に、下部電極の役割も果たす。その
材料としては、シリコン、タンタル、モリブデン、タン
グステン、ステンレス、アルミニウム、銅、チタン、カ
ーボンシート、鉛メッキ鋼板、導電層が形成してある樹
脂フィルムやセラミックスなどがある。また、導電性基
体201上には、裏面反射層202として、金属層、あ
るいは金属酸化物層、あるいは金属層と金属酸化物層を
形成しても良い。この金属層には、例えば、Ti、C
r、MO、W、Al、Ag、Niなどが用いられる、ま
た、上記金属酸化物層には、例えば、ZnO、Ti
2、SnO2などが用いられる。上記金属層および金属
酸化物層の形成方法としては、抵抗加熱蒸着法、電子ビ
ーム蒸着法、スパッタリング法などがある。
【0030】半導体光活性層203は、光電変換を行う
部分である。その具体的な材料としては、pn接合型多
結晶シリコン、pin接合型アモルファスシリコン、あ
るいはCuInSe2、CuInS2、GaAs、CdS
/Cu2S、CdS/CdTe、CdS/InP、Cd
Te/Cu2Teをはじめとする化合物半導体などが挙
げられる。また、半導体光活性層203の形成方法とし
ては、多結晶シリコンの場合は、溶融シリコンのシート
化または非晶質シリコンの熱処理などがあり、アモルフ
ァスシリコンの場合は、シランガスなどを原料とするプ
ラズマCVD法などがあり、化合物半導体の場合は、イ
オンプレーティング、イオンビームデポジション、真空
蒸着法、スパッタ法、あるいは電析法などがある。
【0031】透明導電層204は、太陽電池の上部電極
の役目を果たしている。これに用いる材料としては、例
えばIn23、SnO2、In23−SnO2(IT
O)、ZnO、TiO2、Cd2SnO4、高濃度不純物
ドープした結晶性半導体層などが挙げられる。また、透
明導電層204の形成方法としては、抵抗加熱蒸着、ス
パッタ法、スプレー法、CVD法、不純物拡散法などが
挙げられる。
【0032】透明導電層204の上には、電流を効率よ
く集電するために、格子状の集電電極205(グリッ
ド)を設けてもよい。集電電極205の具体的な材料と
しては、例えば、Ti、Cr、MO、W、Ag、Ni、
Cu、Sn、あるいは銀ペーストをはじめとする導電性
ペーストなどが挙げられる。また、集電電極205の形
成方法としては、マスクパターンを用いたスパッタリン
グ、抵抗加熱蒸着、CVD法や、全面に金属膜を蒸着し
た後で不必要な部分をエッチングで取り除きパターニン
グする方法、光CVDにより直接グリッド電極パターン
を形成する方法、グリッド電極パターンのネガパターン
のマスクを形成した後にメッキする方法、導電性ペース
トを印刷する方法などが挙げられる。
【0033】上記導電性ペーストは、通常微粉末状の
銀、金、銅、ニッケル、カーボンなどをバインダーポリ
マーに分散させたものが用いられる。バインダーポリマ
ーとしては、例えば、ポリエステル、エポキシ、アクリ
ル、アルキド、ポリビニルアセテート、ゴム、ウレタ
ン、フェノールなどの樹脂が挙げられる。
【0034】最後に起電力を取り出すために、マイナス
側出力端子206bを導電性基体201に取り付けると
ともに、プラス側出力端子206aを集電電極205に
取り付ける。マイナス側出力端子206bの導電性基体
201への取り付けは、銅タブなどの金属体をスポット
溶接や半田208で接合する方法が採られる。また、プ
ラス側出力端子206aの集電電極205への取り付け
は、金属体を導電性ペーストや半田によって電気的に接
続する方法が採られる。なお、プラス側出力端子206
aは、絶縁体209によって導電性基体201などと絶
縁されている。
【0035】上記の手法で作製した光起電力素子101
は、所望する電圧あるいは電流に応じて直列ないし並列
に接続される。この場合、絶縁化した基板上に光起電力
素子101を集積化して所望の電圧あるいは電流を得る
こともできる。
【0036】さらに、光起電力素子101の光入射側に
は、耐湿性あるいは耐スクラッチ性付与のための透明硬
質有機樹脂薄膜層を設けることも可能である。材料とし
ては、例えば、アクリル系樹脂、シリコン系樹脂、フッ
素系樹脂、ポリエステル系樹脂、ウレタン系樹脂、エポ
キシ系樹脂、アルキド系樹脂、ポリシラザン系樹脂等が
挙げられるが、耐候性の観点からは、アクリル系樹脂、
シリコン系樹脂、フッ素系樹脂を使用することが望まし
い。また、これらの樹脂は、太陽電池モジュールの高温
下における使用を考慮すると、架橋により耐熱性を向上
させることが好ましく、架橋方法としては有機過酸化物
あるいはイソシアネートを用いた方法が一般的である。
【0037】次に、上記の方法により作製した光起電力
素子101を用いた太陽電池モジュールの構成について
説明する。
【0038】最裏面部材105は、光起電力素子101
の導電性基板と外部との電気的絶縁を保つために必要で
ある。その材料としては、導電性基板と充分な電気絶縁
性を確保でき、しかも長期耐久性に優れ、熱膨張、熱収
縮に耐えられるガラス、絶縁性樹脂を挙げることができ
る。特に、柔軟性を兼ね備えた材料として最裏面部材1
05に好適に用いられるフィルムには、ナイロン、ポリ
エチレンテレフタレート(PET)などが挙げられる。
また、最裏面部材105の外側に、太陽電池モジュール
の機械的強度を増すため、あるいは温度変化による歪や
ソリを防止するために、補強板を張り付けても良い。補
強板としては、例えば、鋼板、プラスチック板、FRP
(ガラス繊維強化プラスチック)板が好適に用いられ
る。
【0039】最表面部材103は、太陽電池モジュール
の最表層に位置するため耐候性、撥水性、耐汚染性、機
械強度をはじめとして、太陽電池モジュールの屋外暴露
における長期信頼性を確保するための性能が必要であ
る。本発明において好適に用いられる材料としては、ガ
ラス、四フッ化エチレン−エチレン共重合体(ETF
E)、ポリフッ化ビニル樹脂(PVF)、ポリフッ化ビ
ニリデン樹脂(PVDF)、ポリ四フッ化エチレン樹脂
(TFE)、四フッ化エチレン−六フッ化プロピレン共
重合体(FEP)、ポリ三フッ化塩化エチレン樹脂(C
TFE)等のフッ素樹脂フィルム、ポリメチルメタクリ
レート(PMMA)等のアクリル樹脂フィルム等があ
る。最表面部材103にガラスを用いる場合、光透過
性、耐候性および機械的強度が優れている白板強化ガラ
スを用いることが望ましい。しかし、太陽電池モジュー
ルに可撓性を必要とする場合、ガラスは可撓性に劣って
いるために樹脂フィルムが用いられる。なかでも、耐候
性の観点ではポリフッ化ビニリデン樹脂が優れており、
耐候性および機械的強度の両立では四フッ化エチレン−
エチレン共重合体が優れている。
【0040】最表面部材103に樹脂を用いた場合、機
械的強度を確保するために、表面フィルムの厚さをある
程度厚くしなければならず、またコストの観点からはあ
まり厚すぎるのにも問題があり、具体的には、10〜2
00μmが好ましく、より好適には25〜100μmの
厚さが必要である。
【0041】また封止材との接着性の改良のために、表
面フィルムに対して、コロナ処理、プラズマ処理、化学
的処理等を行うことが望ましい。
【0042】次に、本発明に用いられる表面封止材10
2について詳しく説明する。
【0043】表面封止材102は、光起電力素子101
の凹凸を樹脂で被覆し、光起電力素子101を温度変
化、湿度、衝撃、スクラッチなどの過酷な外部環境から
守り、かつ最表面部材103と光起電力素子101との
接着を確保するために必要である。また、光起電力素子
101に到達する光量の減少を抑制することが必要であ
る。したがって、表面封止材102には、耐候性、接着
性、充填性、耐熱性、耐衝撃性、耐スクラッチ性、透明
性などが要求される。これらの要求を満たす樹脂として
は、少なくとも一種のポリオレフィン系共重合体と、少
なくとも一種のアイオノマー樹脂からなるポリマーブレ
ンドまたはポリマーアロイが挙げられる。
【0044】これらのポリマーブレンドまたはポリマー
アロイは、アイオノマー樹脂の優れた耐熱性、耐スクラ
ッチ性、耐クリープ性を有し、かつポリオレフィン系共
重合体の優れた透明性、接着性を有している。ポリマー
ブレンドまたはポリマーアロイに用いられるアイオノマ
ー樹脂としては、特に透明性、耐衝撃性に優れたエチレ
ン−不飽和脂肪酸共重合体の金属塩、エチレン−不飽和
脂肪酸エステル−不飽和脂肪酸3元共重合体の金属塩、
エチレン−ビニルエステル−不飽和脂肪酸3元共重合体
の金属塩が好適に用いられる。具体的には、不飽和脂肪
酸として、(メタ)アクリル酸、無水マレイン酸、フマル
酸等が用いられ、不飽和脂肪酸エステルとして(メタ)ア
クリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アク
リル酸ブチル等が用いられ、ビニルエステルとして蟻酸
ビニル、酢酸ビニル、アクリル酸ビニル等が用いられ
る。これらのアイオノマー樹脂の中和成分としては、N
+、K+、Li+、Ca2+、Mg2+、Zn2+、Cu2+
CO2+、Ni2+、Mn2+、Al3+等の1価から3価の金
属の陽イオンが挙げられ、好適には、広く汎用性があり
加工適応性に優れたNa+、Zn2+が用いられる。
【0045】ポリマーブレンドまたはポリマーアロイ中
におけるアイオノマー樹脂の含有量は、5〜50重量%
であることが望ましい。アイオノマー樹脂の含有量が5
重量%より小さいと、アイオノマー樹脂の特徴である耐
熱性、耐スクラッチ性、耐クリープ性を、ポリマーブレ
ンドまたはポリマーアロイに発現させることができな
い。
【0046】一方、50重量%より大きいと、ポリオレ
フィン系共重合体の優れた接着性が発現せず、接着性が
アイオノマー樹脂と同様に低いポリマーブレンドまたは
ポリマーアロイを形成してしまう。
【0047】また、アイオノマー樹脂の融点(DSC
法)は、80℃以上であることが望ましい。アイオノマ
ー樹脂の融点(DSC法)が80℃より小さいと、アイ
オノマー樹脂の耐熱性、高温時における耐スクラッチ
性、耐クリープ性が保てず、ポリマーブレンドまたはポ
リマーアロイは接着性のみの向上にとどまってしまい、
ポリマーブレンドまたはポリマーアロイによる効果を十
分に得ることができない。
【0048】ポリマーブレンドまたはポリマーアロイに
使用されるポリオレフィン系共重合体には、耐候性、接
着性、充填性、透明性に優れたエチレン−酢酸ビニル共
重合体(EVA)、エチレン−(メタ)アクリル酸エス
テル共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合
体、エチレン−(メタ)アクリル酸エステル多元共重合
体、エチレン−(メタ)アクリル酸多元共重合体が好適
に用いられる。具体的には、(メタ)アクリル酸エステ
ルは、透明性等の観点から(メタ)アクリル酸メチル、
(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル
であることが好ましい。
【0049】ポリマーブレンドおよびポリマーアロイの
厚さ0.5mmの全光線透過率は、空気をリファレンス
とし、光波長400nm〜1000nmの範囲において
80%以上であることが必要である。全光線透過率が8
0%より小さいと、光起電力素子101の表面に光が到
達する前に封止材に光が吸収されてしまうため、光起電
力素子101の光電変換効率が低下してしまい、太陽電
池封止用組成物としては適当ではない。
【0050】さらに、大気からの光の入射を容易にする
ために、屈折率が1.1〜2.0であることが好まし
く、1.1〜1.6であることがより好ましい。
【0051】また、ポリマーブレンドおよびポリマーア
ロイの流動性に関しては、流動性の目安となるメルトフ
ローレート(ASTM D−1238、温度190℃、
荷重2.16kgで測定した値)が0.1g/10mi
n以上40g/10min以下であることが必要であ
る。メルトフローレートが0.1/10minより小さ
いと、樹脂の流れ性が悪く、光起電力素子101の凹凸
を充填することができず、太陽電池モジュール表面等に
気泡などが生じるおそれがある。
【0052】また、光起電力素子101を封止する被覆
工程の温度を上げることによっても、流動性が得られる
が、最表面部材103や封止材などが黄変し、モジュー
ルの変換効率が低下するという問題が生じる。また、メ
ルトフローレートが40g/10minより大きいと樹
脂自体の流動性は優れるが、樹脂が流れやすくなり、光
起電力素子101を封止する被覆工程において樹脂のは
み出しやそれによる樹脂の厚さが薄くなるといった問題
が生じてしまう。
【0053】ポリマーブレンドおよびポリマーアロイの
耐熱性をさらに向上させる手段として、封止材樹脂を架
橋してもかまわない。架橋方法としては、有機過酸化
物、アルコール、電子線等による方法が挙げられるが、
いずれの場合においても生産性に制限が生じてしまうた
め望ましくない。
【0054】封止材の樹脂に対して高温下における安定
性を付与するために、熱酸化防止剤を添加することがし
ばしば行われる。添加量は、樹脂100重量部に対して
0.1〜1重量部が適正である。酸化防止剤の化学構造
としては、モノフェノール系−ビスフェノール系、高分
子型フェノール系、硫黄系、燐酸系に大別される。
【0055】モノフェノール系では、2,6−ジ−te
rt−ブチル−p−クレゾール、ブチル化ヒドロキシア
ニゾール、2,6−ジ−tert−ブチル−4−エチル
フェノールがある。
【0056】ビスフェノール系としては、2,2′−メ
チレン−ビス−(4−メチル−6−tert−ブチルフ
ェノール)、2,2′−メチレン−ビス−(4−エチル
−6−tert−ブチルフェノール)、4,4′−チオ
ビス−(3−メチル−6−tert−ブチルフェノー
ル)、4,4′−ブチリデン−ビス−(3−メチル−6
−tert−ブチルフェノール)、3,9−ビス
〔{1,1−ジメチル−2−{β−(3−tert−ブ
チル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオ
ニルオキシ}エチル}2,4,9,10−テトラオキサ
スピロ〕5,5−ウンデカン等がある。
【0057】高分子フェノール系としては、1,1,3
−トリス−(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−ter
t−ブチルフェニル)ブタン、1,3,5−トリメチル
−2,4,6−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル
−4−ビドロキシベンジル)ベンゼン、テトラキス−
{メチレン−3−(3′,5′−ジ−tert−ブチル
−4′−ヒドロキスフェニル)プロピオネート}メタ
ン、ビス{(3,3′−ビス−4′−ヒドロキシ−3′
−tert−ブチルフェニル)ブチリックアシッド}グ
ルコールエステル、1,3,5−トリス(3′,5′−
ジ−tert−ブチル−4′−ヒドロキシベンジル)−
s−トリアジン−2,4,6−(1H,3H,5H)ト
リオン、トリフェノール(ビタミンE)等がある。
【0058】硫黄系では、ジラウリルチオジプロピオネ
ート、ジミリスチルチオジプロピオネート、ジステアリ
ルチオプロピオネート等がある。
【0059】燐酸系では、トリフェニルホスファイト、
ジフェニルイソデシルホスファイト、フェニルジイソデ
シルホスファイト、4,4′−ブチリデン−ビス(3−
メチル−6−tert−ブチルフェニル−ジ−トリデシ
ル)ホスファイト、サイクリックネオペンタンテトライ
ルビス(オクタデシルホスファイト)、トリス(モノお
よび/またはジ)フェニルホスファイト、ジイソデシル
ペンタエリスリトールジホスファイト、9,10−ジヒ
ドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナスレン−10
−オキサイド、10−(3,5−ジ−tert−ブチル
−4−ヒドロキシベンジル)−9,10−ジヒドロ−9
−オキサ−10−ホスファフェナンスレン−10−オキ
サイド、10−デシロキシ−9,10−ジヒドロ−9−
オキサ−10−ホスファフェナンスレン、サイクリック
ネオペンタンテトライルビス(2,4−ジ−tert−
ブチルフェニル)ホスファイト、サイクリックネオペン
タンテトライルビス(2,6−ジ−tert−メチルフ
ェニル)ホスファイト、2,2−メチレンビス(4,6
−tert−ブチルフェニル)オクチルホスファイト等
がある。
【0060】本発明に用いられる封止材の材料は耐候性
に優れたものであるが、更なる耐候性の改良、あるい
は、封止材下層の保護のために、紫外線吸収剤を併用す
ることもできる。添加量は、樹脂100重量部に対して
0.1〜0.5重量部程度である。紫外線吸収剤として
は、公知の化合物が用いられる。化学構造としては、サ
リチル酸系、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール
系、シアノアクリレート系に大別される。
【0061】サリチル酸系としては、フェニルサリシレ
ート、p−tert−ブチルフェニルサリシレート、p
−オクチルフェニルサリシレート等がある。
【0062】ベンゾフェノン系としては、2,4−ジヒ
ドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキ
シベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−オクトキシベ
ンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−ドデシルオキシベ
ンゾフェノン、2,2′−ジヒドロキシ−4−メトキシ
ベンゾフェノン、2,2′−ジヒドロキシ−4,4′−
ジメトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メト
キシ−5−スルホベンゾフェノン、ビス(2−メトキシ
−4−ヒドロキシ−5−ベンゾフェノン)メタン等があ
る。
【0063】ベンゾトリアゾール系としては、2−
(2′−ビドロキシ−5′−メチルフェニル)ベンゾト
リアゾール、2−(2′−ビドロキシ−5′−tert
−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2′−
ヒドロキシ−3′,5′−ジ−tert−ブチルフェニ
ル)ベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−
3′−tert−ブチル−5−メチルフェニル)−5−
クロロベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−
3′,5′−ジ−tert−ブチルフェニル)−5−ク
ロロベンゾトリアゾール、2−(2′−ビドロキシ−
3′,5′−ジ−tert−アミルフェニル)ベンゾト
リアゾール、2−{2′−ヒドロキシ−3′−(3″,
4″,5″,6″−テトラヒドロフタルイミドメチル)
−5′−メチルフェニル}ベンゾトリアゾール、2,2
−メチレンビス{4−(1,1,3,3−テトラメチル
ブチル)−6−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イ
ル)フェノール}等がある。
【0064】シアノアクリレート系としては、2−エチ
ルヘキシル−2−シアノ−3,3′−ジフェニルアクリ
レート、エチル−2−シアノ−3,3′−ジフェニルア
クリレート等がある。なお、上記紫外線吸収剤を少なく
とも1種以上添加することが好ましい。
【0065】上記紫外線吸収剤以外に耐候性を付与する
方法としては、ヒンダードアミン系光安定化剤を使用で
きることが知られている。ヒンダードアミン系光安定化
剤は、紫外線吸収剤のようには紫外線を吸収しないが、
紫外線吸収剤を併用することによって著しい相乗効果を
示す。添加量は、樹脂100重量部に対して0.1〜
0.3重量部程度が一般的である。もちろん、ヒンダー
ドアミン系以外にも光安定化剤として機能するものはあ
るが、着色している場合が多く本発明の封止材には望ま
しくない。
【0066】ヒンダードアミン系光安定化剤としては、
コハク酸ジメチル−1−(2−ヒドロキシエチル)−4
−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジ
ン重縮合物、ポリ[{6−(1,1,3,3−テトラメ
チルブチル)アミノ−1,3,5−トリアジン−2,4
−ジイル}{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピ
ペリジル)イミノ}ヘキサメチレン{{2,2,6,6
−テトラメチル−4−ピペリジル}イミノ}]、N,
N′−ビス(3−アミノプロピル)エチレンジアミン−
2,4−ビス[N−ブチル−N−(1,2,2,6,6
−ペンタメチル−4−ピペリジル)アミノ]−6−クロ
ロ−1,3,5−トリアジン縮合物、ビス(2,2,
6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セパレート、
2−(3,5−ジ−tert−4−ヒドロキシベンジ
ル)−2−n−ブチルマロン酸ビス(1,2,2,6,
6−ペンタメチル−4−ピペリジル)等が知られてい
る。
【0067】なお、太陽電池モジュールの使用環境を考
慮して、低揮発性の紫外線吸収剤、光安定化剤および熱
酸化防止剤を用いることが好ましい。
【0068】より厳しい環境下における太陽電池モジュ
ールの使用が想定される場合には、封止材と光起電力素
子101あるいは最表面部材103との密着力を向上す
ることが好ましい。シランカップリング剤や有機チタネ
ート化合物などのカップリング剤を封止材に添加するこ
とで、密着力を改善することが可能である。カップリン
グ剤の添加量は、封止材樹脂100重量部に対して0.
1〜3重量部が好ましく、0.25〜1重量部がより好
ましい。また、シランカップリング剤の具体例として
は、ビニルトリクロルシラン、ビニルトリス(βメトキ
シエトキシ)シラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニ
ルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルト
リメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキ
シル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプ
ロピルメチルジエトキシシラン、N−β(アミノエチ
ル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β
(アミノエチル)γ−アミノプロピルメチルジメトキシ
シラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−
フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ
−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−クロロ
プロピルトリメトキシシランなどがある。
【0069】裏面封止材104は、光起電力素子101
と最裏面部材105との接着を図るためのものである。
その材料としては、導電性基板と充分な接着性を確保で
き、しかも長期耐久性に優れ熱膨張、熱収縮に耐えられ
るとともに、柔軟性を兼ね備えた材料が好ましい。
【0070】裏面封止材104に好適に用いられる材料
としては、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−
(メタ)アクリル酸エステル共重合体、エチレン−(メ
タ)アクリル酸共重合体、エチレン−(メタ)アクリル
酸エステル多元共重合体、エチレン−(メタ)アクリル
酸多元共重合体、ポリビニルブチラールなどのホットメ
ルト材、両面テープ、柔軟性を有するエポキシ接着剤な
どが挙げられる。
【0071】しかしながら、太陽電池モジュールが建材
と一体化した場合においては、モジュールの温度が80
℃という高温に達するため、裏面封止材104にも耐熱
性が求められる。したがって、裏面封止材104とし
て、耐熱性の優れた本発明のポリマーブレンドまたはポ
リマーアロイを用いることも可能である。
【0072】以上の構成材料を用いて、太陽電池モジュ
ールを製造する方法について以下に説明する。
【0073】太陽電池モジュールの製造方法は、従来公
知である真空ラミネーション、ロールラミネーションな
どの種々の方法を選択して用いることが可能である。一
例を挙げると、最表面部材103/表面封止材102/
光起電力素子101/裏面封止材104/最裏面部材1
05という順に順次積層し、この積層体を加熱圧着方法
を用いることにより太陽電池モジュールを製造すること
ができる。
【0074】
【実施例】以下、本発明の太陽電池封止用組成物および
それを用いた太陽電池モジュール、を具体的な実施例に
基づき詳細に説明するが、本発明の太陽電池封止用組成
物およびそれを用いた太陽電池モジュールは以下の実施
例に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で種々
変更することができる。
【0075】<実施例1>エチレン−メタクリル酸共重
合体(メタクリル酸含有量15wt%、メルトフローレ
ート[ASTM D−1238、温度190℃、荷重
2.16kgで測定]が、25g/10min、以下E
MAAとする)にアイオノマー樹脂(EMAAにNa+
を中和金属イオンとして使用、メルトフローレート[A
STM D−1238、温度190℃、荷重2.16k
gで測定]が、6g/10min、以下アイオノマー樹
脂Aとする)をそれぞれ10、20、40重量%で混練
し、押出し成形することでそれぞれのポリマーブレンド
を得た。
【0076】得られたポリマーブレンドの貯蔵弾性率
(E’、図3参照)、損失弾性率(E”、図4参照)曲
線をセイコーインスツルメント社製粘弾性測定装置DM
S6100を用いて、周波数1Hz、温度域30℃〜1
20℃で測定した。
【0077】また、JIS K 7105に基づき、得
られたポリマーブレンドの厚さ0.5mmにおける全光
線透過率(波長域400〜1000nm)を測定した
(図5参照)。
【0078】また、作製したポリマーブレンドとプラズ
マ処理を施した四フッ化エチレン−エチレン共重合体フ
ィルムとの180゜剥離試験をそれぞれ次のように測定
した。
【0079】ポリマーブレンドと四フッ化エチレン−エ
チレン共重合体フィルムのプラズマ処理面側を積層し、
積層体を真空ラミネート装置を用いて加圧脱気しなが
ら、150℃で30分加熱圧着し、それを25mm幅に
切断することで試験片を得た。得られた試験片のポリマ
ーブレンドと四フッ化エチレン−エチレン共重合体フィ
ルムのプラズマ処理面側界面における180゜剥離強度
を50mm/minの速度で測定した。測定は、試験片
作製後(初期)と耐湿性試験において(温度85℃/湿
度85%RHの環境下に試験片を静置)200、50
0、1000時間後に行った。
【0080】評価結果を、下記表1に示す。
【0081】同様にポリマーブレンドと白板強化ガラ
ス、ポリマーブレンドとポリエステル塗装鋼板の塗装面
側、ポリマーブレンドと光入射面にアクリルウレタン樹
脂からなる透明硬質有機樹脂薄膜層を有した光起電力素
子の光入射面側との剥離強度をそれぞれ測定した。
【0082】評価結果を、それぞれ下記表2、3、4に
示す。
【0083】<実施例2>エチレン−アクリル酸メチル
共重合体(アクリル酸メチル含有量20wt%、メルト
フローレート[ASTM D−1238、温度190
℃、荷重2.16kgで測定]が、7g/10min、
以下EMAとする)に、アイオノマー樹脂(EMAAに
Zn2+を中和金属イオンとして使用、メルトフローレー
ト[ASTMD−1238、温度190℃、荷重2.1
6kgで測定]が、6g/10min、以下アイオノマ
ー樹脂Bとする)をそれぞれ10、20、40重量%と
して、実施例1と同様に混練し、得られたポリマーブレ
ンドの貯蔵弾性率(E’、図6参照)、損失弾性率
(E”、図7参照)曲線および全光線透過率(図8参
照)を測定した。
【0084】また、実施例1と同様に、ポリマーブレン
ドと四フッ化エチレン−エチレン共重合体フィルムのプ
ラズマ処理面側、ポリマーブレンドと白板強化ガラス、
ポリマーブレンドとポリエステル塗装鋼板の塗装面側、
ポリマーブレンドと光入射面にアクリルウレタン樹脂か
らなる透明硬質有機樹脂薄膜層を有した光起電力素子の
光入射面側との剥離強度をそれぞれ測定した。
【0085】評価結果を、それぞれ下記表1、2、3、
4に示す。
【0086】<実施例3>エチレン−酢酸ビニル共重合
体(酢酸ビニル含有量28wt%、メルトフローレート
[ASTM D−1238、温度190℃、荷重2.1
6kgで測定]が、16g/10min、以下EVAと
する)に、アイオノマー樹脂(エチレン−アクリル酸共
重合体にZn2+を中和金属イオンとして使用、メルトフ
ローレート[ASTM D−1238、温度190℃、
荷重2.16kgで測定]が、5.5g/10min、
以下アイオノマー樹脂Cとする)をそれぞれ10、2
0、40重量%として、実施例1と同様に混線し、得ら
れたポリマーブレンドの貯蔵弾性率(E’、図9参
照)、損失弾性率(E”、図10参照)曲線および全光
線透過率(図11参照)を測定した。
【0087】また、実施例1と同様に、ポリマーブレン
ドと四フッ化エチレン−エチレン共重合体フィルムのプ
ラズマ処理面側、ポリマーブレンドと白板強化ガラス、
ポリマーブレンドとポリエステル塗装鋼板の塗装面側、
ポリマーブレンドと光入射面にアクリルウレタン樹脂か
らなる透明硬質有機樹脂薄膜層を有した光起電力素子の
光入射面側との剥離強度をそれぞれ測定した。
【0088】評価結果を、それぞれ下記表1、2、3、
4に示す。
【0089】<実施例4>実施例1で作製したポリマー
ブレンドを用いて太陽電池モジュールを作製した。
【0090】まず初めに、光起電力素子101を作製し
た。光起電力素子101は、図2に示す構成のアモルフ
ァスシリコン(a−Si)光起電力素子を以下の手順で
作製した。
【0091】洗浄したステンレスの導電性基体201上
に、スパッタ法で裏面反射層202としてAl層(膜厚
500nm)とZnO層(膜厚500nm)を順次形成
する。
【0092】次いで、プラズマCVD法により、SiH
4とPH3とH2の混合ガスからn型a−Si層を形成
し、SiH4とH2の混合ガスからi型a−Si層を形成
し、SiH4とBF3とH2の混合ガスからp型微結晶μ
c−Si層を形成し、n層膜厚15nm/i層膜厚40
0nm/p層膜厚10nm/n層膜厚10nm/i層膜
厚80nm/p層膜厚10nmの層構成のタンデム型a
−Si半導体光活性層203を形成した。
【0093】次に、透明導電層204として、In23
薄膜(膜厚70nm)を、O2雰囲気下でInを抵抗加
熱法で蒸着することによって形成した。
【0094】さらに、集電電極205としてのグリッド
電極を銀ペーストのスクリーン印刷により形成し、最後
にマイナス側の出力端子206bとして銅タブを導電性
基体201にステンレス半田208を用いて取り付け、
プラス側の出力端子206aとして、錫箔のテープを導
電性接着剤207により集電電極205に取り付け、光
起電力素子101を得た。
【0095】なお、光起電力素子101の光入射側に
は、耐湿性、耐スクラッチ性付与のためのアクリルウレ
タン樹脂からなる透明硬質有機樹脂薄膜層を設け、プラ
ス側の出力端子206aは絶縁体を介して裏面にまわ
し、後述する最裏面部材105の穴から出力を取り出せ
るようにした。
【0096】このようにして、複数個の光起電力素子1
01を得た。この光起電力素子101を、実施例1で作
製したポリマーブレンドで封止することにより太陽電池
モジュールを得た。具体的には、最裏面部材105とし
てポリエステル塗膜を表面に形成させた鋼板(以下ポリ
エステル塗装鋼板)を使用し、裏面封止材104として
絶縁フィルムであるポリエチレンテレフタレート(PE
T)を一体化したEMA/PET/EMAシートを使用
し、表面封止材102として実施例1で作製したポリマ
ーブレンドを使用し、最表面部材103として四フッ化
エチレン−エチレン共重合体を使用し、これらの材料
を、最裏面部材105、裏面封止材104、光起電力素
子101、表面封止材102、最表面部材103の順で
積層し、積層体を真空ラミネート装置を用いて加圧脱気
しながら、150℃で30分加熱圧着することにより太
陽電池モジュールを得た。
【0097】この太陽電池モジュールに用いられた表面
封止材102のポリマーブレンドは、100重量部に対
して紫外線吸収剤0.3重量部、光安定化剤0.1重量
部、熱酸化防止剤0.2重量部、シランカップリング剤
0.125重量部を配合したものである。
【0098】ここで作製した太陽電池モジュールの長期
信頼性を確認するために、以下の手法で評価を行った。
評価結果を、下記表5に示す。
【0099】(1)耐スクラッチ性 外部からの引っかきに対する最表面部材の保護能力が充
分であるか否かを試験するための「引っかき試験」(U
L1703規格に準拠)を行った。この試験は、鋼鉄性
の刃を持った試験機を速度152.4mm/秒で、2ポ
ンド、5ポンドの過重を加えながら、太陽電池の表面を
動かすものである。この試験の合格判定としては、その
後に高圧絶縁破壊試験を行い、その太陽電池モジュール
にリーク電流がなければ合格とされる。
【0100】以下、高圧絶縁破壊試験について説明す
る。
【0101】まず、引っかき試験を行った太陽電池モジ
ュールの陽極と陰極を短絡する。そのサンプルを電気伝
導度を3500ohm・cm以下の溶液に浸す。その
際、サンプルの出力端子を溶波に浸さないようにする。
【0102】そして、「引っかき試験」で引っかいた箇
所を10秒程こすり、溶液側に電源の陰極を接続し、サ
ンプルの出力端子に電源の陽極を接続する。電源より2
000Vの電圧を印加し、50μA未満の電流しか流れ
なかった場合を合格とする。
【0103】下記表5に、5ポンド合格を○、2ポンド
合格を△、2ポンド不合格を×として示す。
【0104】(2)耐クリープ性 対クリープ性を試験するため、太陽電池モジュールを1
00℃のオーブン中に垂直に立て1週間保存した。封止
材がクリープしているか否か、あるいは剥離しているか
否かを観察した。
【0105】下記表5に、クリープや剥離が生じないも
のを○、生じたものを×として示す。
【0106】(3)耐候性 耐候性を試験するため、サンシャインウエザオメーター
(スガ試験機社製)に太陽電池モジュールを投入し、メ
タルハライドランプによる光照射(照射強度:300n
m−400nmにおいて1000W/m2、雰囲気:ブ
ラックパネル温度63℃/湿度70%RH)を行いなが
ら、2時間おきに18分間の降雨を繰り返す促進耐候性
試験を行い、1400時間後の外観上の変化を観察し
た。
【0107】下記表5に、観察結果として、変化の無い
ものは○として示す。なお、変化のあったものは、その
状況を簡単にコメントした。
【0108】(4)耐湿性 耐湿性を試験するために、環境試験機に太陽電池モジュ
ールを投入し、温度85℃/湿度85%RHの環境下に
1000時間放置し、外観上の変化を観察した。
【0109】下記表5に、観察結果として、変化の無い
ものは○として示す。なお、変化のあったものは、その
状況を簡単にコメントした。
【0110】<実施例5>実施例5の太陽電池モジュー
ルは、実施例4に対して、最表面部材103として太陽
電池用の白板強化ガラスを使用し、表面封止材102と
して実施例2で作製したポリマーブレンドを使用し、最
裏面部材105としてアルミラミネートテドラーフィル
ムを使用した以外は、実施例4と同様にして太陽電池モ
ジュールを作製した。
【0111】ただし、耐スクラツチ性試験に関しては、
最表面部材が白板強化ガラスであり、有意差を生じない
ので評価を行わなかった。
【0112】評価結果を、下記表5に示す。
【0113】<実施例6>実施例6の太陽電池モジュー
ルは、実施例4に対して、表面封止材102として実施
例3で作製したポリマーブレンドを使用した以外は、実
施例4と同様にして太陽電池モジュールを作製した。
【0114】評価結果を、下記表5に示す。
【0115】<実施例7>実施例7の建材一体型太陽電
池モジュールは、実施例4に対して、表面封止材102
として実施例2で作製したポリマーブレンドを使用し、
最裏面部材105として屋根材用金属鋼板を使用して建
材一体型太陽電池モジュールを作製した。さらに、建材
一体型太陽電池モジュール作製後、最裏面部材105の
裏面に断熱材を張り付け、通常の金属屋根設置と同様に
野地板上に設置し、屋根表面温度と樹脂表面の状態を観
察した。
【0116】<比較例1>EMAAとアイオノマー樹脂
Aの貯蔵弾性率(E’、図3参照)、損失弾性率
(E”、図4参照)曲線および全光線透過率を、それぞ
れ実施例1と同様に測定した(図5参照)。
【0117】また、実施例1と同様に、EMAAおよび
アイオノマー樹脂Aと四フッ化エチレン−エチレン共重
合体フィルムのプラズマ処理面側、EMAAおよびアイ
オノマー樹脂Aと白板強化ガラス、EMAAおよびアイ
オノマー樹脂Aとポリエステル塗装鋼板の塗装面側、E
MAAおよびアイオノマー樹脂Aと光入射面にアクリル
ウレタン樹脂からなる透明硬質有機樹脂薄膜層を有した
光起電力素子の光入射面側との剥離強度をそれぞれ測定
した。
【0118】評価結果を、それぞれ下記表1、2、3、
4に示す。
【0119】<比較例2>EMAとアイオノマー樹脂B
の貯蔵弾性率(E’、図6参照)、損失弾性率(E”、
図7参照)曲線および全光線透過率(図8参照)を、そ
れぞれ実施例1と同様に測定した。
【0120】また、実施例1と同様に、EMAおよびア
イオノマー樹脂Bと四フッ化エチレン−エチレン共重合
体フィルムのプラズマ処理面側、EMAおよびアイオノ
マー樹脂Bと白板強化ガラス、EMAおよびアイオノマ
ー樹脂Bとポリエステル塗装鋼板の塗装面側、EMAお
よびアイオノマー樹脂Bと光入射面にアクリルウレタン
樹脂からなる透明硬質有機樹脂薄膜層を有した光起電力
素子の光入射面側との剥離強度をそれぞれ測定した。
【0121】評価結果を、それぞれ下記表1、2、3、
4に示す。
【0122】<比較例3>EVAとアイオノマー樹脂C
の貯蔵弾性率(E’、図9参照)、損失弾性率(E”、
図10参照)曲線および全光線透過率(図11参照)
を、それぞれ実施例1と同様に測定した。
【0123】また、実施例1と同様に、EVAおよびア
イオノマー樹脂Cと四フッ化エチレン−エチレン共重合
体フィルムのプラズマ処理面側、EVAおよびアイオノ
マー樹脂Cと白板強化ガラス、EVAおよびアイオノマ
ー樹脂Cとポリエステル塗装鋼板の塗装面側、EVAお
よびアイオノマー樹脂Cと光入射面にアクリルウレタン
樹脂からなる透明硬質有機樹脂薄膜層を有した光起電力
素子の光入射面側との剥離強度をそれぞれ測定した。
【0124】評価結果を、それぞれ下記表1、2、3、
4に示す。
【0125】<比較例4>比較例4の太陽電池モジュー
ルは、実施例4に対して、表面封止材102としてEM
AAを使用した以外は、実施例4と同様にして太陽電池
モジュールを作製した。
【0126】評価結果を、下記表5に示す。
【0127】<比較例5>比較例5の太陽電池モジュー
ルは、実施例4に対して、表面封止材102としてアイ
オノマー樹脂Aを使用した以外は、実施例4と同様にし
て太陽電池モジュールを作製した。
【0128】評価結果を、下記表5に示す <比較例6>比較例6の太陽電池モジュールは、実施例
5に対して、表面封止材102としてEMAを使用した
以外は、実施例5と同様にして太陽電池モジュールを作
製した。
【0129】ただし、耐スクラッチ性試験に関しては、
最表面部材が白板強化ガラスであり、有意差が生じない
ので評価を行わなかった。
【0130】評価結果を、下記表5に示す。
【0131】<比較例7>比較例7の太陽電池モジュー
ルは、実施例5に対して、表面封止材102としてアイ
オノマー樹脂Bを使用した以外は、実施例5と同様にし
て太陽電池モジュールを作製した。
【0132】ただし、耐スクラツチ性試験に関しては、
最表面部材が白板強化ガラスであり、有意差が生じない
ので評価を行わなかった。
【0133】評価結果を、下記表5に示す。
【0134】<比較例8>比較例8の太陽電池モジュー
ルは、実施例6に対して、表面封止材102としてEV
Aを使用した以外は、実施例6と同様にして太陽電池モ
ジュールを作製した。
【0135】評価結果を、下記表5に示す。
【0136】<比較例9>比較例9の太陽電池モジュー
ルは、実施例6に対して、表面封止材102としてアイ
オノマー樹脂Cを使用した以外は、実施例6と同様にし
て太陽電池モジュールを作製した。
【0137】評価結果を、下記表5に示す <比較例10>比較例10の建材一体型太陽電池モジュ
ールは、実施例7に対して、表面封止材102としてE
MAを使用した以外は、実施例7と同様にして建材一体
型太陽電池モジュールを作製した。
【0138】さらに、建材一体型太陽電池モジュール作
製後、最裏面部材105の裏面に断熱材を張り付け、通
常の金属屋根設置と同様に野地板上に設置し、屋根表面
温度と樹脂表面の状態を観察し、実施例7と比較した。
【0139】<比較例11>比較例11の建材一体型太
陽電池モジュールは、実施例7に対して、表面封止材1
02としてアイオノマー樹脂Bを使用した以外は、実施
例7と同様にして建材一体型太陽電池モジュールを作製
した。
【0140】さらに、建材一体型太陽電池モジュール作
製後、最裏面部材105の裏面に断熱材を張り付け、通
常の金属屋根設置と同様に野地板上に設置し、屋根表面
温度と樹脂表面の状態を観察し、実施例7と比較した。
【0141】
【表1】
【0142】
【表2】
【0143】
【表3】
【0144】
【表4】
【0145】
【表5】
【0146】図3、4、6、7、9、10より明らかな
ように、本発明の太陽電池封止用組成物であるポリマー
ブレンドは、ポリオレフィン系共重合体にアイオノマー
樹脂が混練されることで、貯蔵弾性率(E’)、損失弾
性率(E”)が向上し、ポリオレフィン系共重合体単独
の場合と比較して機械的特性が改良されている。
【0147】また、図5、8、11より明らかなよう
に、ポリオレフィン系共重合体とアイオノマー樹脂が混
練されることにより、ポリマーブレンドの透明性が大き
く損なわれることがなく、太陽電池用封止組成物として
優れた透明性を有している。
【0148】上記表5は、表面封止材102に本発明の
太陽電池封止用組成物であるポリマーブレンドを用いて
作製した太陽電池モジュールと、ポリオレフィン系共重
合体、アイオノマー樹脂を用いて作製した太陽電池モジ
ュールの評価結果を示すものである。
【0149】表5から明らかなように、アイオノマー樹
脂を表面封止材として用いた場合には、耐スクラッチ
性、耐クリープ性は優れているものの耐候性、耐湿性試
験においては、表面封止材102と光起電力素子101
の界面、表面封止材102と最表面部材103の界面、
表面封止材102と最裏面部材105の界面で剥離が生
じていた。これは、表l、2、3、4に示されるよう
に、それぞれの材料に対する接着性が、アイオノマー樹
脂の場合には極端に低いためである。
【0150】また、表面封止材102にポリオレフィン
系共重合体(EMAA、EMA、EVA)を用いた場合
には、耐候性、耐湿性試験では良好な結果が得られる
が、EMAA、EMAの場合、耐クリープ性に劣り、E
VAでは耐クリープ性、耐スクラッチ性が著しく劣って
いた。これは、表1、2、3、4に示されるように、ポ
リオレフィン系共重合体の接着性が優れており、耐候
性、耐湿性試験においてアイオノマー樹脂を用いた時の
ような剥離現象は生じないため、良好な結果が得られた
ものである。しかし、図3、4、6、7、9、10に示
されるように、その機械的特性が十分でないため、耐ス
クラッチ性、耐クリープ性では、太陽電池モジュールと
して必要とされる性能を有していないことがわかる。
【0151】一方、表面封止材102にポリオレフィン
系共重合体とアイオノマー樹脂とのポリマーブレンドを
用いた場合には、太陽電池モジュールの耐スクラッチ
性、耐クリープ性はポリオレフィン系共重合体のものと
比較して優れており、アイオノマー樹脂と同等の性能を
有している。これは、ポリオレフィン系共重合体に高強
度かつ耐熱性の優れたアイオノマー樹脂の特性が反映さ
れたためである。また、接着性に優れたポリオレフィン
系共重合体が含まれており、耐候性、耐湿性試験で観察
されたアイオノマー樹脂の剥離現象は、ポリマーブレン
ドにおいては見られなかった。これは、表1、2、3、
4に示されるように、アイオノマー樹脂単体の場合と比
較して、ポリマーブレンドの接着性が大きく向上してい
るためであり、アイオノマー樹脂をブレンドすることに
より、表面封止材102の耐候性、耐湿性を損なわない
ことが示された。
【0152】実施例7、比較例10、比較例11におい
て、屋根材の表面封止材温度は最高で86℃に達した。
その後、屋根表面を観察した所、実施例7においては変
化は見られなかったが、比較例10においては屋根表面
に施されている樹脂が歪み、波打っていることがわかっ
た。これは、実施例7の樹脂が、耐熱性、耐クリープ性
を向上させたものであるのに対し、比較例10において
は樹脂の耐熱性、耐クリープ性が向上していないため、
建材一体型の厳しい温度条件に耐えることができないた
めである。
【0153】また、比較例11では、表面封止材と光起
電力素子、および最表面部材との間で剥離現象が生じて
いた。これは、表1、2、3、4に示されるように、ア
イオノマー樹脂単体の場合には、基材に対する剥離強度
が小さく、接着性に乏しいためである。したがって、屋
外暴露という環境下においては、アイオノマー樹脂の接
着性が長期間維持することが困難であることが示され
た。
【0154】
【発明の効果】本発明の太陽電池封止用組成物は、接着
性、耐候性、透明性に優れたポリオレフィン共重合体
と、耐熱性、機械的強度を有したアイオノマー樹脂とか
らなるポリマーブレンドまたはポリマーアロイからな
り、これにより接着性、耐候性、透明性および耐熱性、
機械的強度に優れた封止材を提供することが可能とな
る。
【0155】また、本発明の太陽電池封止用組成物であ
るポリマーブレンドまたはポリマーアロイを封止材に使
用した太陽電池モジュールは、接着性、耐候性、透明性
を有しつつ、耐熱性、機械的強度を向上させた封止材を
使用しており、長期間の屋外暴露や促進耐候性試験にお
いて、従来よりも耐熱性、耐候性、耐クリープ性、耐ス
クラッチ性が向上した信頼性の高い太陽電池モジュール
を提供することが可能となる。
【0156】また、耐熱性を向上させたことから、建材
のように高温下での厳しい使用条件においても使用する
ことができ、優れた建材一体型太陽電池モジュールを提
供することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の太陽電池モジュールの概略構成を示す
断面図である。
【図2】図1に示す太陽電池モジュールで使用する光起
電力素子の基本構成を示すもので、(a)は断面図、
(b)は受光面側から見た上面図である。
【図3】実施例1、比較例1における貯蔵弾性率
(E’)曲線である。
【図4】実施例1、比較例1における損失弾性率
(E”)曲線である。
【図5】実施例1、比較例1における透過率曲線であ
る。
【図6】実施例2、比較例2における貯蔵弾性率
(E’)曲線である。
【図7】実施例2、比較例2における損失弾性率
(E”)曲線である。
【図8】実施例2、比較例2における透過率曲線であ
る。
【図9】実施例3、比較例3における貯蔵弾性率
(E’)曲線である。
【図10】実施例3、比較例3における損失弾性率
(E”)曲線である。
【図11】実施例3、比較例3における透過率曲線であ
る。
【符号の説明】
101 光起電力素子 102 表面封止材 103 最表面部材 104 裏面封止材 105 最裏面部材 200 光起電力素子 201 導電性基体 202 裏面反射層 203 半導体光活性層 204 透明導電層 205 集電電極 206a プラス側出力端子 206b マイナス側出力端子 207 導電性接着剤 208 ステンレス半田 209 絶縁体
フロントページの続き (72)発明者 塩塚 秀則 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 山田 聡 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 Fターム(参考) 4J002 BB06W BB07W BB23X GQ00 5F051 BA17 BA18 JA04

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも一種のポリオレフィン系共重
    合体と、少なくとも一種のアイオノマー樹脂からなるポ
    リマーブレンドまたはポリマーアロイであることを特徴
    とする太陽電池封止用組成物。
  2. 【請求項2】 前記ポリマーブレンドまたは前記ポリマ
    ーアロイ中に、前記アイオノマー樹脂成分が5〜50重
    量%含有されていることを特徴とする請求項1記載の太
    陽電池封止用組成物。
  3. 【請求項3】 前記アイオノマー樹脂の融点(DSC
    法)が、80℃以上であることを特徴とする請求項1ま
    たは2記載の太陽電池封止用組成物。
  4. 【請求項4】 前記アイオノマー樹脂が、エチレン−不
    飽和脂肪酸共重合体の金属塩、エチレン−不飽和脂肪酸
    エステル−不飽和脂肪酸3元共重合体の金属塩、エチレ
    ン−ビニルエステル−不飽和脂肪酸3元共重合体の金属
    塩のうちのいずれかから選択されることを特徴とする請
    求項1乃至3のいずれかに記載の太陽電池封止用組成
    物。
  5. 【請求項5】 前記ポリオレフィン系共重合体が、エチ
    レン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−(メタ)アクリル
    酸エステル共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸共重
    合体、エチレン−(メタ)アクリル酸エステル多元共重合
    体、エチレン−(メタ)アクリル酸多元共重合体のうちの
    いずれかから選択されることを特徴とする請求項1乃至
    4のいずれかに記載の太陽電池封止用組成物。
  6. 【請求項6】 前記ポリマーブレンドおよび前記ポリマ
    ーアロイは、光波長400nm〜1000nmの空気を
    リファレンスとした全光線透過率が、厚さ0.5mmで
    80%以上であることを特徴とする請求項1乃至5のい
    ずれかに記載の太陽電池封止用組成物。
  7. 【請求項7】 前記ポリマーブレンドまたは前記ポリマ
    ーアロイのメルトフローレート(ASTM D−123
    8、温度190℃、荷重2.16kgで測定した値)が
    0.1g/10min以上40g/10min以下であ
    ることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の
    太陽電池封止用組成物。
  8. 【請求項8】 最表面部材と最裏面部材の間に封止材を
    介して光起電力素子が配置され、前記光起電力素子が表
    面封止材と裏面封止材の少なくとも2層により封止され
    てなる太陽電池モジュールにおいて、 前記表面封止材が、少なくとも一種のポリオレフィン系
    共重合体と、少なくとも一種のアイオノマー樹脂からな
    るポリマーブレンドまたはポリマーアロイであることを
    特徴とする太陽電池モジュール。
  9. 【請求項9】 前記ポリマーブレンドまたは前記ポリマ
    ーアロイ中に、前記アイオノマー樹脂成分が5〜50重
    量%含有されていることを特徴とする請求項8記載の太
    陽電池モジュール。
  10. 【請求項10】 前記アイオノマー樹脂の融点(DSC
    法)が80℃以上であることを特徴とする請求項8また
    は9記載の太陽電池モジュール。
  11. 【請求項11】 前記アイオノマー樹脂が、エチレン−
    不飽和脂肪酸共重合体の金属塩、エチレン−不飽和脂肪
    酸エステル−不飽和脂肪酸3元共重合体の金属塩、エチ
    レン−ビニルエステル−不飽和脂肪酸3元共重合体の金
    属塩のうちのいずれかから選択されることを特徴とする
    請求項8乃至10のいずれかに記載の太陽電池モジュー
    ル。
  12. 【請求項12】 前記ポリオレフィン系共重合体が、エ
    チレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−(メタ)アクリ
    ル酸エステル共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸共
    重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸エステル多元共重
    合体、エチレン−(メタ)アクリル酸多元共重合体のうち
    のいずれかから選択されることを特徴とする請求項8乃
    至11のいずれかに記載の太陽電池モジュール。
  13. 【請求項13】 前記ポリマーブレンドおよび前記ポリ
    マーアロイは、光波長400nm〜1000nmの空気
    をリファレンスとした全光線透過率が、厚さ0.5mm
    で80%以上であることを特徴とする請求項8乃至12
    のいずれかに記載の太陽電池モジュール。
  14. 【請求項14】 前記ポリマーブレンドまたは前記ポリ
    マーアロイのメルトフローレート (ASTM D−1
    238、温度190℃、荷重2.16kgで測定した値)
    が0.1g/10min以上40g/10min以下で
    あることを特徴とする請求項8乃至13のいずれかに記
    載の太陽電池モジュール。
  15. 【請求項15】 前記最表面部材が、フッ素樹脂フィル
    ムもしくはアクリル樹脂フィルムであることを特徴とす
    る請求項8乃至14のいずれかに記載の太陽電池モジュ
    ール。
  16. 【請求項16】 前記太陽電池モジュールが、建材一体
    型であることを特徴とする請求項8乃至15のいずれか
    に記載の太陽電池モジュール。
  17. 【請求項17】 前記太陽電池モジュールの動作環境に
    おいて、前記表面封止材の最高到達温度が80℃以上1
    20℃以下であることを特徴とする請求項8乃至16の
    いずれかに記載の太陽電池モジュール。
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