JP2001332448A - 可変コンデンサ - Google Patents

可変コンデンサ

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JP2001332448A
JP2001332448A JP2000151779A JP2000151779A JP2001332448A JP 2001332448 A JP2001332448 A JP 2001332448A JP 2000151779 A JP2000151779 A JP 2000151779A JP 2000151779 A JP2000151779 A JP 2000151779A JP 2001332448 A JP2001332448 A JP 2001332448A
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rotor
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浩幸 ▲岸▼下
Hiroyuki Kishishita
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Murata Manufacturing Co Ltd
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Murata Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ステータ電極に電気的に接続されるステータ端
子が、ステータの端面から主面の一部にまで延びる導電
膜によって形成されている可変コンデンサにおいて、組
み立て時においてロータやカバーの位置合わせに誤差が
生じたり、ロータの回転時においてカバーやロータの位
置ずれが生じたりしたときに、カバーの端縁とステータ
端子との間、あるいは、ロータの周面とステータ端子と
の間で短絡や耐電圧不良の問題が生じる問題を防ぐ。 【解決手段】ステータの主面上であって、導電膜が形成
されていない領域に、導電膜の厚みより高い頂面を有す
る凸部を設け、当該凸部上にロータを配置する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、可変コンデンサ
に関するもので、特に、ステータ電極とロータ電極との
有効対向面積を、ステータ電極に対するロータ電極の回
転によって変化させ、それによって静電容量を変えるよ
うにした、可変コンデンサに関するものである。
【0002】
【従来の技術】この発明にとって興味ある可変コンデン
サが、たとえば、特開平6−120079号公報に記載
されている。図10は、この公報に記載された可変コン
デンサを示している。図10を参照して、可変コンデン
サ1は、ステータ電極2を内部に形成する、セラミック
誘電体からなるステータ3と、ロータ電極4を下面側に
形成する、金属からなるロータ5とを備える。ロータ電
極4は、ステータ電極2に対して、ステータ3を構成す
るセラミック誘電体の一部を介して対向している。
【0003】また、ロータ電極4の、ステータ電極2に
対する有効対向面積を変化させるため、ロータ5は、ス
テータ3に対して回転可能なように、金属からなるカバ
ー6によって保持されている。カバー6は、ロータ5を
回転可能なように収容する形状を有していて、ステータ
3に固定される。カバー6には、ロータ5を回転操作す
るための工具の挿入を許容する調整用穴7が形成されて
いる。また、カバー6の調整用穴7の周囲には、ロータ
5をステータ3に向かって圧接させるためのばね作用部
8が設けられている。ばね作用部8は、調整用穴7の周
囲において、中心に向かうほど下方へ傾斜する形状が付
されることによって、この調整用穴7の周囲の金属材料
自身によって与えられている。
【0004】このような可変コンデンサ1において、ス
テータ電極2とロータ電極4との対向によって形成され
る静電容量を取り出すため、ステータ3の端部外表面上
には、ステータ電極2に電気的に接続される導電膜をも
ってステータ端子9が形成され、他方、ロータ電極4を
形成するロータ5に接触する導電性のカバー6には、ロ
ータ端子10が設けられている。したがって、上述の静
電容量は、ステータ端子9とロータ端子10との間に取
り出され、また、ロータ5を回転させることにより、ス
テータ電極2とロータ電極4との有効対向面積が変えら
れ、応じて静電容量が変えられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た可変コンデンサ1には、次のような解決されるべき問
題がある。カバー6は、前述のようにロータ5を収容す
る形状を有している結果として、その端縁11をステー
タ3に対向させている。
【0006】他方、ステータ端子9は、前述したよう
に、ステータ3の端部外表面上に形成された導電膜によ
って形成される。この導電膜は、一般的には、ステータ
3の端面14を、所定の厚みを有する導電性ペーストか
らなる層内に突入させることによって、ステータ3の端
部に導電性ペーストを付与し、これを焼き付けることに
より形成される。
【0007】このような方法でステータ端子9を形成す
るため、ステータ端子9は、図10(b)の一部を拡大
して示す図11においてよく現れているように、ステー
タ3の端面14だけでなく、この端面14に隣接する主
面にまで一部延びるように形成されるのが通常である。
ここで、特に、ステータ3における、ロータ5の下面が
対向する主面12に注目すると、ステータ端子9は、こ
の主面12上にまで延びる部分13を有している。
【0008】このようなことから、カバー6の端縁11
あるいはロータ5の周面とステータ端子9の部分13と
は、互いに直接対向する状態となる。ここで、カバー6
およびロータ5はロータ電極4と同電位であり、他方、
ステータ端子9はステータ電極2と同電位であるので、
これらカバー6の端縁11あるいはロータ5の周面とス
テータ端子9の部分13との間で、仮に短絡が生じたり
すると、可変コンデンサ1の機能が停止してしまう。こ
のような短絡の防止や耐電圧性の向上のためには、カバ
ー6の端縁11あるいはロータ5の周面とステータ端子
9の部分13とを互いにできるだけ離隔して位置させる
ことが望ましい。
【0009】しかしながら、たとえば、可変コンデンサ
1の小型化あるいは低背化を図ろうとする場合などにお
いて、これらカバー6の端縁11あるいはロータ5の周
面とステータ端子9の部分13とが互いに近接する状況
がもたらされることがある。可変コンデンサ1の小型化
を図ろうとする場合、たとえば、ステータ3の図10に
よる左右方向の寸法を小さくすることが有効である。こ
れに対して、ロータ5の直径を短くすると、取得し得る
最大静電容量が小さくなるため、この最大静電容量を維
持するためには、ロータ5の直径をあまり変えることは
できない。そのため、最大静電容量を維持しながら、可
変コンデンサ1の小型化を図ろうとする場合、ステータ
3の図10による左右方向の寸法のみが小さくされ、そ
の結果、カバー6の端縁11とステータ端子9の部分1
3との間、さらにはロータ5の周面とステータ端子9の
部分13との間が互いに近接した設計とせざるを得ない
ことになってしまう。
【0010】その結果、可変コンデンサ1の組立時にお
いてステータ3に対するロータ5やカバー6の位置合わ
せに誤差が生じたり、ロータ5の回転時においてカバー
6やロータ5の位置ずれが生じたりしたときには、カバ
ー6の端縁11とステータ端子9の部分13との間、あ
るいは、ロータ5の周面とステータ端子9の部分13と
の間で、短絡や耐電圧不良の問題が生じる危険性があ
る。
【0011】さらに、ロータ端子10が設けられている
部分に注目すると、次のような問題も生じる。すなわ
ち、回路基板に可変コンデンサ1をはんだ付けする際
に、ステータ3とロータ端子10の間隙に沿ったフラッ
クス上がりが生じ、ロータ5とカバー6およびステータ
3の間の接触障害によって、静電容量の変化やその静電
容量の調整の円滑性の欠如あるいは調整後の静電容量の
ずれ(セッティングドリフト)など可変コンデンサの機
能が低下する危険性がある。また、可変コンデンサの小
型化あるいは低背化に伴ってその危険性は高くなる。
【0012】そこで、この発明の目的は、上述したよう
な短絡や耐電圧不良の問題、さらにはフラックスによる
接触障害の問題を解決し得る可変コンデンサを提供しよ
うとすることである。
【0013】
【課題を解決するための手段】この発明は、誘電体から
なり、内部にステータ電極が埋設され、外部にステータ
電極と電気的に接続されたステータ端子が設けられたス
テータと、ステータの主面上に配置され、ステータを構
成する誘電体の一部を介してステータ電極と対向するロ
ータ電極を備えたロータとを有し、ロータを回転摺動さ
せて、ロータ電極のステータ電極に対する有効対向面積
を変化させることにより、ロータ電極とステータ電極と
の間に形成される静電容量の大きさを調整する可変コン
デンサにおいて、ステータ端子が、ステータの端面から
ステータの主面の一部にまで延びる導電膜によって形成
されるとともに、ステータの主面上であって、導電膜が
形成されていない領域に、導電膜の厚みより高い頂面を
有する凸部が設けられ、当該凸部上にロータが配置され
ていることを特徴とする。
【0014】このように、ステータの主面上であって導
電膜が形成されていない領域に形成された導電膜の厚み
より高い頂面を有する凸部上にロータを配置することに
よって、ロータの周面とステータ端子の上端とを互いに
垂直方向に十分に隔離することができる。したがって、
可変コンデンサの組立時においてステータに対するロー
タの位置合わせに誤差が生じたり、ロータの回転時にお
いてロータの位置ずれが生じたりしても、ロータの周面
とステータ端子の上端との間で、短絡や耐電圧不良の問
題が生じる危険性が低くなる。
【0015】さらに、本発明における可変コンデンサ
は、ロータを回転可能な状態で収容し、その端縁をステ
ータに対向させてステータに固定され、かつロータ電極
に電気的に接続された導電性のカバーをさらに備えたこ
とを特徴とする。
【0016】このように、可変コンデンサが上記のよう
な導電性のカバーを備えている場合であっても、カバー
の端縁とステータ端子の上端を互いに垂直方向に十分に
隔離することができるため、可変コンデンサの組立時に
おいてステータに対するカバーの位置合わせに誤差が生
じたり、ロータの回転時においてカバーの位置ずれが生
じたりしても、カバーの端縁とステータ端子の上端との
間で短絡や耐電圧不良の問題が生じる危険性が低くな
る。
【0017】さらに、ステータ主面に形成された凸部と
ステータ主面とロータ端子との間に形成される空間がフ
ラックス溜りとしても機能する。すなわち、回路基板に
可変コンデンサをはんだ付けする際に、ステータとロー
タ端子の間隙から毛細管現象で浸入したフラックスを、
その空間および凸部壁面によって食い止めることができ
るために、ロータとカバーあるいはロータとステータの
接触障害に起因する可変コンデンサの特性不良を防止す
ることができる。
【0018】また、前記凸部は、前記ステータを構成す
る誘電体の一部からなることを特徴とする。すなわち、
ステータの主面上に形成される凸部は、ステータ電極と
ロータ電極の間に介在する誘電体として用いられるステ
ータを構成する誘電体の一部を凸形状に形成することに
よって得られるため、凸部を形成するための新たな部材
や特別な工程が必要になることもなく、容易に形成する
ことが可能になる。
【0019】
【発明の実施の形態】図1ないし図7は、この発明の一
実施形態による可変コンデンサ21を説明するためのも
のである。ここで、図1は、可変コンデンサ21の外観
を示す斜視図、図2は、図1に示した可変コンデンサ2
1の外観を下面側から示す斜視図、図3は、図1に示し
た可変コンデンサ21の断面図である。また、図4は、
可変コンデンサ21に備える要素を分解して示す斜視図
であり、この図4に示した各要素のいくつかが、図5お
よび図6においてそれぞれ別の角度から斜視図で示され
ている。また、図7は、図3の一部を拡大して示す断面
図である。
【0020】可変コンデンサ21は、大きくとらえる
と、ステータ22、ロータ23およびカバー24を備え
る。ステータ22は、その主要部がセラミック誘電体か
ら構成される。ロータ23は、黄銅のような金属から構
成される。カバー24は、ステンレス鋼または銅合金の
ような金属から構成され、半田付け性を良くするため、
少なくとも必要な部分に、半田、錫、銀などによる表面
処理が施されてもよい。
【0021】以下、上述した各要素の詳細な構造につい
て説明する。ステータ22が単独の状態で図4および図
6に示されている。図1ないし図4および図6を参照し
て、ステータ22は、全体として対称の構造を有してい
る。ステータ22の内部には、ステータ電極25および
26が並んで形成されている。これらステータ電極25
および26にそれぞれ電気的に接続されるように、ステ
ータ22の各端面41、42上には、導電膜をもってス
テータ端子27および28が形成される。
【0022】なお、このように、2つのステータ電極2
5および26ならびに2つのステータ端子27および2
8が形成されたのは、ステータ22の構造を対称とし、
このステータ22を用いての可変コンデンサ21の組立
において、ステータ22の方向を考慮する必要をなくす
ためである。したがって、このような利点を望まないな
らば、ステータ電極25および26のいずれか一方およ
びこれに関連するステータ端子27および28のいずれ
か一方は省略されてもよい。ステータ22の下方主面4
3には、その対向する両端縁から内方へ向かってそれぞ
れ延びる凹部29および30が形成されており、ステー
タ22の上方主面44上であって導電膜が形成されてい
ない領域には、導電膜の厚みより高い頂面を有する凸部
45が形成されている。
【0023】ロータ23が単独の状態で図4および図5
に示されている。図1および図3ないし図5を参照し
て、ロータ23は、上述したステータ22の上方主面4
4上に形成された凸部45上に配置されるものであっ
て、その下面には、突出する段部をもって略半円状のロ
ータ電極31が形成されている。また、ロータ23の下
面には、ロータ電極31の高さと等しい高さを有する凸
部32が形成され、ロータ電極31の存在によりロータ
23が傾くことが防止される。ロータ23には、これを
回転操作するためのドライバ等の工具を受け入れるドラ
イバ溝33が形成されている。ドライバ溝33は、この
実施形態では、断面正方形の貫通穴によって与えられ
る。
【0024】カバー24が単独で図4に示されている。
図1ないし図4を参照して、カバー24は、ロータ23
を収容しながら、ステータ22に固定されるもので、こ
のカバー24によって、ロータ23は、ステータ22に
対して回転可能なように保持される。カバー24には、
ロータ23のドライバ溝33を露出させる調整用穴34
が形成され、これによって、ロータ23を回転操作する
ためのドライバ等の工具の挿入が許容される。
【0025】調整用穴34の周囲には、ロータ23に接
触して、ロータ23をステータ22に向かって圧接させ
るためのばね作用部35が設けられている。ばね作用部
35は、調整用穴34の周囲において、中心に向かうほ
ど下方へ傾斜する形状が付されることによって、この調
整用穴34の周囲の金属材料自身によって与えられてい
る。
【0026】ばね作用部35には、好ましくは、ロータ
23に実質的に点接触する突起36が設けられていて、
それによって、このばね作用部35がロータ23に対し
て互いに独立した複数箇所において接触するようにされ
ている。この実施形態では、ロータ23の回転方向に沿
って等間隔に分布するように、3つの突起36が設けら
れている。これら突起36は、たとえば、カバー24を
構成する金属板に型付け加工することにより形成される
ことができる。
【0027】カバー24には、また、下方へ延びる係合
片37および38が相対向するように設けられている。
係合片37および38は、それぞれ、ステータ22の下
面に形成された凹部29および30に係合させるため、
後で折り曲げられるもので、この折り曲げを容易にする
ため、係合片37および38には、それぞれ、穴が設け
られる。
【0028】また、カバー24には、係合片37および
38が設けられた位置とは異なる位置から下方へ延びる
ように、ロータ端子39が設けられている。以上のよう
なステータ22、ロータ23およびカバー24を用い
て、可変コンデンサ21が次のように組み立てられる。
ステータ22上にロータ23が配置され、ロータ23を
覆うようにカバー24が配置される。次いで、ロータ2
3をステータ22に圧接させるように、カバー24をス
テータ22に向かって押圧しながら、カバー24に設け
られた係合片37および38の各端部がそれぞれ内方へ
折り曲げられる。これによって、係合片37および38
は、それぞれ、ステータ22の下方主面に形成された凹
部29および30に係合した状態となる。
【0029】このとき、カバー24に設けられたロータ
端子39は、ステータ22に設けられたステータ端子2
8(図示の実施形態では、ステータ端子として機能して
いない。)と対向する位置にもたらされている。したが
って、これらロータ端子39とステータ端子28との間
に半田(図示せず。)等を付与して、カバー24のステ
ータ22に対する固定状態をより強固なものにするとと
もに、ステータ端子28をロータ端子として機能させる
ようにしてもよい。
【0030】このようにして、可変コンデンサ21の組
立が完了する。この組立状態において、図3によく示さ
れているように、ロータ電極31は、ステータ電極25
に対して、ステータ22を構成するセラミック誘電体の
一部を介して対向し、静電容量を形成している。この静
電容量を変化させるべく、ロータ電極31の、ステータ
電極25に対する有効対向面積を変化させるため、ロー
タ23が回転操作される。この静電容量は、ステータ電
極25に電気的に接続されたステータ端子27と、ロー
タ電極31を形成するロータ23に接触するカバー24
に設けられたロータ端子39との間に取り出される。
【0031】また、可変コンデンサ21の組立状態にお
いて、カバー24のばね作用部35に設けられた突起3
6により、ばね作用部35は安定したばね作用をロータ
23に及ぼすことができ、それゆえ、ロータ23とステ
ータ22との間で安定した接触状態が得られる。したが
って、ロータ23は、ステータ22に対して、全面にわ
たって均一に押さえ付けられるようになり、それゆえ、
静電容量が安定し、ロータ23の回転による静電容量の
変化が円滑に生じ、セッティングドリフトが安定し、ま
た、ロータ23の回転のためのトルクにむらが生じない
ようにすることができる。
【0032】このような可変コンデンサ1において、カ
バー24は、前述のようにロータ23を収容する形状を
有している結果として、図7によく示されているよう
に、その端縁40をステータ22に対向させている。他
方、ステータ端子27および28は、前述したように、
ステータ22の端部外表面上に形成された導電膜によっ
て形成される。この導電膜は、前述した従来の場合と同
様、一般的には、ステータ22の各端面41、42を、
所定の厚みを有する導電性ペーストからなる層内に突入
させることによって、ステータ22の各端部に導電性ペ
ーストを付与し、これを焼き付けることにより形成され
る。
【0033】したがって、ステータ端子27および28
は、ステータ22の各端面41、42だけでなく、これ
ら各端面41、42に隣接する主面にまで一部延びるよ
うに形成されるのが通常であり、そのため、ロータ23
の下面が対向する上方主面44にまで延びる部分46が
形成されることになる。
【0034】しかしながら、この実施形態では、ステー
タの上方主面44上であって導電膜が形成されていない
領域に、導電膜の厚みより高い頂面を有し、ステータを
構成する誘電体からなる凸部45が設けられ、ロータが
該凸部45上に配置されている。そのため、ステータ端
子27の上端である主面44にまで延びる部分46は、
カバー24の端縁40あるいはロータ23の周面に対し
て、垂直方向に比較的長い距離を隔てて位置されること
になる。したがって、可変コンデンサ21の組み立て時
においてステータ22に対するロータ23やカバー24
の位置あわせにに誤差が生じたり、ロータ23の位置ず
れが生じた際に、カバー24の端縁40とステータ端子
27の上端部、すなわち主面44にまで延びる部分46
との間、あるいは、ロータ23の周面とステータ端子2
7の上端部、すなわち主面44にまで延びる部分46と
の間で、短絡や耐電圧不良の問題が生じる危険性を低減
することができる。
【0035】さらに、ステータ主面に形成された凸部4
5とステータ主面44とロータ端子39との間に形成さ
れる空間50がフラックス溜りとしても機能する。すな
わち、回路基板に可変コンデンサをはんだ付けする際
に、ステータ端子42とロータ端子39の間隙から毛細
管現象で浸入したフラックスを、その空間50および凸
部45壁面によって食い止めることができるために、ロ
ータ23とカバー24あるいはロータ23とステータ2
2の接触障害に起因する可変コンデンサの特性不良を防
止することができる。
【0036】また、ステータ端子27および28のため
の導電膜の形成は、導電性ペーストによる方法の他、湿
式めっき、乾式めっき等を用いたり、これらの方法を併
用したりしてもよい。また、ステータ端子27および2
8は、導電膜によって形成するのではなく、たとえば、
金属箔または金属板等の部材を用いて形成してもよい。
【0037】また、上述の実施形態では、カバー24を
金属から構成するとともに、ロータ23を金属から構成
することによって、ロータ電極31を引き出すための導
電経路をロータ23自身とカバー24自身とにより形成
しながら、カバー24にロータ端子39を設けたが、こ
のような構成に限定されるものではない。たとえば、ロ
ータについて言えば、全体として金属で構成するのでは
なく、たとえばアルミナなどの電気絶縁体で構成し、必
要な部分に導体を形成したもので置き換えてもよい。ま
た、カバーについても、全体として金属で構成するので
はなく、樹脂等の電気絶縁体で構成し、たとえば表面の
み導体を形成したもので置き換えてもよい。
【0038】また、ステータの構造は上記実施例に示し
たものに限られるものではない。例えば、図8、9に
は、それぞれこの発明の別の実施形態による可変コンデ
ンサ51、52の断面図が示されている。上記実施例に
示した可変コンデンサと同一の部分は同一の符号を付し
て示す。これらの実施例において、ステータの構造以外
は上記実施例に示したものと変るところがないので、そ
の説明を省略する。
【0039】図8に示す可変コンデンサは、ステータ電
極の一部がステータの上方主面上に露出した構造となっ
ている。この実施例の場合、凸部45の厚みのみをもっ
てステータ電極25とロータ電極31との間に介在する
誘電体の厚みとすることができるため、ステータ電極2
5とロータ電極31をより近接させることができ、さら
なる静電容量の増大を図ることができる。
【0040】図9に示す可変コンデンサは、ステータ電
極の一方およびステータ端子の一方が省略された構造を
している。そのため、ステータ主面上の凸部45はステ
ータ端子の形成されていない側において、その端面42
にまで達する形状とすることができるため、凸部45の
形状が簡単なものとなり、ステータ22の形成がより簡
易になるものと考えられる。
【0041】
【発明の効果】本発明における可変コンデンサは、ステ
ータの主面上であって導電膜が形成されていない領域に
形成された導電膜の厚みより高い頂面を有する凸部上に
ロータを配置することによって、ロータの周面とステー
タ端子の上端とを互いに垂直方向に十分に隔離すること
ができる。したがって、可変コンデンサの組立時におい
てステータに対するロータの位置合わせに誤差が生じた
り、ロータの回転時においてロータの位置ずれが生じた
りしても、ロータの周面とステータ端子の上端との間
で、短絡や耐電圧不良の問題が生じる危険性が低くな
る。
【0042】また、可変コンデンサが上記のような導電
性のカバーを備えている場合であっても、カバーの端縁
とステータ端子の上端を互いに垂直方向に十分に隔離す
ることができるため、可変コンデンサの組立時において
ステータに対するカバーの位置合わせに誤差が生じた
り、ロータの回転時においてカバーの位置ずれが生じた
りしても、カバーの端縁とステータ端子の上端との間で
短絡や耐電圧不良の問題が生じる危険性が低くなる。
【0043】さらに、ステータ主面に形成された凸部と
ステータ主面とロータ端子との間に形成される空間がフ
ラックス溜りとしても機能する。すなわち、回路基板に
可変コンデンサをはんだ付けする際に、ステータとロー
タ端子の間隙から毛細管現象で浸入したフラックスを、
その空間および凸部壁面によって食い止めることができ
るために、ロータとカバーあるいはロータとステータの
接触障害に起因する可変コンデンサの特性不良を防止す
ることができる。
【0044】また、ステータの主面上に形成される凸部
は、ステータ電極とロータ電極の間に介在する誘電体と
して用いられるステータを構成する誘電体の一部を凸形
状に形成することによって得られるため、凸部を形成す
るための新たな部材や特別な工程が必要になることもな
く、容易に形成することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態による可変コンデンサ2
1の外観を上面側から示す斜視図である。
【図2】図1に示した可変コンデンサ21の外観を下面
側から示す斜視図である。
【図3】図1に示した可変コンデンサ21の断面図であ
る。
【図4】図1に示した可変コンデンサ21に備える要素
を分解して示す斜視図である。
【図5】図4に示したロータ23を下面側から示す斜視
図である。
【図6】図4に示したステータ22を下面側から示す斜
視図である。
【図7】図3の一部を拡大して示す断面図である。
【図8】この発明の別の実施形態による可変コンデンサ
51を示す断面図である。
【図9】この発明の別の実施形態による可変コンデンサ
52を示す断面図である。
【図10】この発明にとって興味ある従来の可変コンデ
ンサ1を示すもので、(a)は平面図であり、(b)は
(a)の線B−Bに沿う断面図である。
【図11】図8(b)の一部を拡大して示す断面図であ
る。
【符号の説明】
21 可変コンデンサ 22 ステータ 23 ロータ 24 カバー 25 ステータ電極 31 ロータ電極 40 カバーの端縁 41 ステータの上方主面

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】誘電体からなり、内部にステータ電極が埋
    設され、外部に前記ステータ電極と電気的に接続された
    ステータ端子が設けられたステータと、 前記ステータの主面上に配置され、前記ステータを構成
    する誘電体の一部を介して前記ステータ電極と対向する
    ロータ電極を備えたロータとを有し、 前記ロータを回転摺動させて、前記ロータ電極の前記ス
    テータ電極に対する有効対向面積を変化させることによ
    り、前記ロータ電極と前記ステータ電極との間に形成さ
    れる静電容量の大きさを調整する可変コンデンサにおい
    て、 前記ステータ端子が、前記ステータの端面から前記ステ
    ータの主面の一部にまで延びる導電膜によって形成され
    るとともに、 前記ステータの主面上であって、前記導電膜が形成され
    ていない領域に、前記導電膜の厚みより高い頂面を有す
    る凸部が設けられ、当該凸部上に前記ロータが配置され
    ていることを特徴とする可変コンデンサ。
  2. 【請求項2】前記ロータを回転可能な状態で収容し、そ
    の端縁を前記ステータに対向させて前記ステータに固定
    され、かつ前記ロータ電極に電気的に接続された導電性
    のカバーをさらに備えたことを特徴とする請求項1に記
    載の可変コンデンサ。
  3. 【請求項3】前記凸部は、前記ステータを構成する誘電
    体の一部からなることを特徴とする請求項1または請求
    項2に記載の可変コンデンサ。
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