JP2001329589A - 洗浄機能付きシンク - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 シンク内部を自動洗浄できるように該シンク
を構成した場合に、汚れやカビを落とすることができる
と共に、洗浄作業後にカビ等の発生を防止でき、衛生的
にする。 【解決手段】 加圧した温水で該シンク２内部全体を洗
浄できるように、シンク内部の相互に対向する２つの側
壁にそれぞれ少なくとも一個の温水噴射口４を配設し
た。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、例えばシステムキ
ッチンのシンクに関する。

【０００２】

【従来の技術】例えばシステムキッチンの水槽部分であ
るシンクはその使用に伴ってよごれやカビ等が発生する
ため、衛生面を考慮して定期的にシンク内部を洗浄する
必要がある。この場合、シンク内部をタワシ等で手洗い
するのではその作業に手間がかかる。そこで、シンク内
部を自動洗浄できるように該シンクを構成することが提
案され、例えば特開平１１ー２３５３０２号公報記載の
技術を適用することができる。これは、シンクの上部
に、複数の噴射口が列設されたパイプ状のジェットノズ
ルを配設し、水道管に連結されたポンプを介して加圧さ
れた水を噴射することで洗浄作業を行うものである。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、水道水
を加圧してジェットノズルから噴射する水でシンク内部
を洗浄するだけでは汚れやカビを完全に落とせず、これ
では除菌や殺菌等の衛生上問題があり、別途タワシ等で
手洗いすることが必要になる。また、洗浄作業終了後に
シンク内部を自然乾燥させるのではさらにカビ等の発生
を誘発してしまい、この点からも衛生上問題がある。さ
らに、シンクの上部にそのようなパイプ状のジェットノ
ズルを配設したのでは皿洗い等の作業時にそれが邪魔に
なる場合があり、これではシンクの利便性が損なわれ
る。

【０００４】そこで、本発明は、上記問題点に鑑み、シ
ンク内部を自動洗浄できると共に、シンクを衛生的に保
持できるシンクを提供することを課題とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明では、加圧した温水で該シンク内部全体を洗
浄できるように、シンク内部の側壁に少なくとも一個の
温水噴射口を配設したことを特徴とする。

【０００６】水道水を加圧してジェットノズルから噴射
する水でシンク内部を洗浄するだけでは汚れやカビを完
全に落とせず、また、除菌や殺菌等の衛生上問題もあ
る。そこで、本発明では、シンク内部全体を洗浄できる
ようにシンク内部の側壁に少なくとも一個の温水噴射口
を設けた。そして、該温水噴射口から加圧された温水を
噴射してシンク内部の各側壁や底部に衝突させ、また、
その衝突した温水が散乱して各側壁や底部に繰返し衝突
することでシンク内部全体が加圧温水で洗浄される。こ
れにより、シンク内部の汚れを限りなく落とすことがで
き、また、温水で洗浄を行うためシンク内部の除菌や殺
菌が可能となる。さらに、シンクの側壁に温水噴射口を
設けることで、皿洗い等の作業時にそれが邪魔になるこ
とはない。ところで、シンク内部のうち１個の側壁にの
み温水噴射口を設けた場合、その温水噴射口が設けられ
た側壁は散乱した温水で洗浄されるだけで、積極的な加
圧温水による洗浄が行われない。そこで、本発明では、
前記温水噴射口を、シンク内部の相互に対向する２つの
側壁に配設することが好ましい。ここで、上記温水の温
度は、除菌や殺菌作用を考慮して７０℃以上に設定され
ることが好ましい。また、シンクの洗浄作業時に、温水
噴射口から噴出する温水がシンクの外側に飛び散ること
を防止するため加圧温水による洗浄時にシンク上部の開
口を蓋部材で覆うことが好ましい。

【０００７】ところで、加圧温水によるシンク内部の洗
浄作業終了後にシンク内部を自然乾燥させたのでは、折
角シンク内部を除菌や殺菌したとしてもさらにカビ等の
発生を誘発してしまう。そこで、本発明では、加圧温水
による洗浄後にシンク内部を乾燥させる加熱装置をシン
クに設けたことを特徴とする。これにより、洗浄作業後
直ちにシンク内部を乾燥させるため、シンク内部を衛生
的に保持できる。この場合、前記加熱装置は、加圧温水
を熱源としてシンクの外周に敷設した温水管でシンク内
部を乾燥させることが好ましい。

【０００８】

【発明の実施の形態】図１を参照して、システムキッチ
ン１は、開口部１１ａを備えたカウンタトップ１１と、
前面に開閉自在な扉を備えたキャビネット１２とから構
成され、その開口部１１ａにはステンレス製シンク２が
配設されている。、また、カウンタトップ１１のうちシ
ンク２に隣接した両側の領域は一段低く形成されてお
り、その領域には、シンク２の左右方向に沿って摺動自
在であってシンク２の洗浄作業時に該シンク２を閉じる
蓋部材３がそれぞれ設けられている。尚、該蓋部材３は
まな板として利用するように構成することもできる。

【０００９】図２を参照して、排水管２１が接続された
排水口２２を備えた略直方体のシンク２の側壁内面のほ
ぼ中央部には、温水噴射口である４個のジェットノズル
４が該側壁の上方に位置してそれぞれ配設されている。
該ジェットノズル４は、側壁に固着された半球体状のノ
ズルヘッド部４１を備え、該ノズルヘッド部４１には、
加圧された温水を前方向及び上下左右方向の１８０°の
角度範囲で噴出できるように複数の噴射口４２が穿孔さ
れている。この場合、シンク２全体に対して均一に温水
を噴射するためヘッド部４１を回転自在とするように構
成することもできる。そして、シンク２の側壁を貫通し
てノズルヘッド部４１の裏側に接続された温水導入管４
３は、キャビネット１２内部に設けられたポンプＰを経
て、給湯器５の出湯管５１に給湯用電磁弁４３ａを介し
て接続されている。また、温水導入管４３の経路の途中
には、洗剤用電磁弁６１を介して洗剤混入管６が接続さ
れ、該洗剤混入管６の他端は、図示しない洗剤貯蔵タン
クに接続されている。これは、洗剤を混ぜた温水により
シンク２を洗浄するため設けられたものである。尚、シ
ンク２の自動洗浄はキャビネット１２の前面に設けたコ
ントローラ７を操作して行われる。

【００１０】ところで、シンク２を洗浄した後、シンク
２内部を自然乾燥するのでは衛生上問題がある。そこ
で、本実施の形態ではシンク２に加熱装置８を設けてい
る。該加熱装置８は、例えば、シンク２の側壁外面及び
底壁外面に密接させると共に蛇行して敷設した一本の温
水管８１から構成される。該温水管８１の一端は、切換
バルブ８２を介して温水導入管４３に接続され、他端は
排水管２１に直接接続されている。尚、該加熱装置８は
シンク２の下面に設けた電気ヒータから構成することも
できる。

【００１１】次に、本発明に係る洗浄機能付きシンクの
操作について説明する。

【００１２】シンク２の洗浄を行う場合、該シンク２の
両側に位置する蓋部材３を摺動させてシンク２の上部開
口を閉じる。そして、キャビネット１２の前面に設けた
コントローラ７の自動洗浄モードを選択する。この場
合、自動選択モードを選択すると蓋部材３が自動的に摺
動してシンク２の上部開口を閉じるように構成すること
もできる。そして、先ず温水洗浄行程が開始される。該
温水洗浄行程が開始されると、給湯器５が作動を開始す
ると共に、給湯用電磁弁４３ａが開弁されて温水導入管
４３に温水が流入する。それと同時に、湯水導入管４３
の経路の途中に設けた洗剤用電磁弁６１が開弁され、洗
剤用混入管６を介して洗剤が温水導入管４３内に導入さ
れる。そして、洗剤が混入された温水がポンプＰで加圧
され、各ジェットノズル４の各噴射口からそれぞれ噴射
され、洗剤入り温水によるシンク２内部の洗浄が行われ
る。この洗浄において所定時間が経過すると、洗剤用電
磁弁６１が閉弁され、温水のみによるすすぎ行程が開始
される。次いで、すすぎ行程が所定の時間経過すると、
切換バルブ８２を温水管８１方向に切換えて、該温水管
８１に給湯器５からの温水を流すことでシンク２の側壁
及び底壁を加熱し、乾燥行程が開始される。そして、所
定時間が経過すると、切換バルブ８２を再度温水導入管
４３方向に再度切換えると共に、給湯用電磁弁４３ａを
閉弁し、給湯器５の作動を停止して自動洗浄モードが終
了する。

【００１３】尚、本実施の形態では、洗剤を温水に混入
することとしたが、洗剤を温水に混入せずに、シンク内
面に設けた別個のノズルから洗浄時に直接洗剤を注入す
るように構成することもできる。また、コントローラに
予約運転機能を持たせ、設定の時刻（例えば、夜間）に
シンクの自動洗浄が行われるように構成することもで
き、コントローラはまた、例えば、台所の壁面に取付け
た無線または有線のリモコンとすることもできる。さら
に、本実施の形態では、シンクの内部の洗浄後、給湯器
からの温水を利用してシンク内部を加熱乾燥させるよう
に構成したが、乾燥時間の短縮等のため、例えば、シン
クの側壁にファンによる送風吹出口を設け、乾燥時にフ
ァンからの風をシンク内部に送り込んで、乾燥を促進さ
せるように構成することもできる。この場合、シンク内
部の洗浄時にその吹出口に水が浸入しないように、自動
開閉扉を設けることが好ましい。

【図面の簡単な説明】

【図１】図１は、システムキッチンの一部を示す斜視図

【図２】図２は、本発明のシンクの断面図

【符号の説明】

２ シンク ３ 蓋部材 ４ 温水噴射口（ジェットノズル） ５ 給湯器 ８ 加熱装置 Ｐ ポンプ

Claims (6)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 加圧した温水で該シンク内部全体を洗浄
   できるように、シンク内部の側壁に少なくとも一個の温
   水噴射口を配設したことを特徴とする洗浄機能付きシン
   ク。
2. 【請求項２】 前記温水噴射口を、シンク内部の相互に
   対向する２つの側壁に配設したことを特徴とする請求項
   １記載の洗浄機能付きシンク。
3. 【請求項３】 前記温水温度が７０℃以上に設定される
   ことを特徴とする請求項１または請求項２記載洗浄機能
   付きシンク。
4. 【請求項４】 加圧温水による洗浄時にシンク上部の開
   口を蓋部材で覆うことを特徴とする請求項１乃至請求項
   ３のいずれか１つに記載の洗浄機能付きシンク。
5. 【請求項５】 加圧温水による洗浄後にシンク内部を乾
   燥させる加熱装置をシンクに設けたことを特徴とする請
   求項１乃至請求項４のいずれか１つに記載の洗浄機能付
   きシンク。
6. 【請求項６】 前記加熱装置は、加圧温水を熱源として
   シンクの外周に敷設した温水管でシンク内部を乾燥させ
   ることを特徴とする請求項５記載の洗浄機能付きシン
   ク。