JP2001327939A - 油圧回路の洗浄装置および洗浄方法 - Google Patents

油圧回路の洗浄装置および洗浄方法

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JP2001327939A
JP2001327939A JP2000150404A JP2000150404A JP2001327939A JP 2001327939 A JP2001327939 A JP 2001327939A JP 2000150404 A JP2000150404 A JP 2000150404A JP 2000150404 A JP2000150404 A JP 2000150404A JP 2001327939 A JP2001327939 A JP 2001327939A
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discharge
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cleaning
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Yoshinobu Soga
吉伸 曽我
Ryoji Hanebuchi
良司 羽淵
Koji Morioka
浩司 森岡
Shinji Kasuga
慎司 春日
Hideki Yasue
秀樹 安江
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Toyota Motor Corp
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    • F16H61/00Control functions within control units of change-speed- or reversing-gearings for conveying rotary motion ; Control of exclusively fluid gearing, friction gearing, gearings with endless flexible members or other particular types of gearing
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 調圧装置が設けられている油圧回路の洗浄を
おこなうことの可能な油圧回路の洗浄装置を提供する。 【解決手段】 オイルポンプ20と、オイルポンプ20
の吐出油圧が供給される油路89と、油路89に接続さ
れ、かつ、排出ポート92から油路89の油を排出する
ことにより、油路85の油圧を調圧する調圧弁90とを
備えた油圧回路85が形成され、油圧回路85を洗浄液
で洗浄する油圧回路の洗浄装置において、排出ポート9
2に接続される排出油路93が設けられており、排出油
路93に、洗浄液を油圧回路85の外部に排出する洗浄
液排出路95を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、油圧回路に混入
している異物を除去するための洗浄装置および洗浄方法
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、自動変速機が搭載された車両に
おいては、油圧制御装置および電子制御装置が設けられ
ている。油圧制御装置は、自動変速機の動作機構に油圧
を給排する油路を備えた油圧回路と、油路の開閉および
油路の油圧を制御するための各種のバルブとを備えてい
る。一方、電子制御装置は、マイクロコンピュータによ
り構成されており、予め各種のデータが電子制御装置に
記憶されているとともに、各種のセンサやスイッチの信
号が電子制御装置に入力されるように構成されている。
【0003】そして、電子制御装置において、各種のセ
ンサやスイッチの信号および前記データに基づいて変速
比の制御判断がおこなわれるとともに、その判断結果に
基づく制御信号が、電子制御装置から油圧制御装置に入
力される。その結果、動作機構に対する油圧の給排や供
給油圧が制御され、自動変速機の変速比が制御される。
この際、油圧回路に供給される油圧は、オイルポンプの
吐出圧を調圧装置により調圧して発生している。
【0004】上記のような油圧回路は、バルブボデーと
呼ばれる部品により構成されており、自動変速機の外殻
を構成するケーシングとオイルパンとの間に、バルブボ
デーが組み付けられる。しかしながら、ケーシングとオ
イルパンとの間にバルブボデーを組み付ける前に、油圧
回路の内部に異物が混入する可能性があるため、油圧回
路の洗浄がおこなわれている。
【0005】ところで、上記のような油圧回路の洗浄装
置に関連する技術として、発電機用蒸気タービンや発電
機などの潤滑系統に用いられる潤滑油の供給装置および
オイル供給装置の洗浄方法の一例が、特開平10−37
734号公報に記載されている。この公報には、油タン
ク内に設けられた常用油ポンプと、2基のオイルクーラ
と、オイルクーラ切替弁によって開閉される6個のノズ
ルとが記載されている。また、油タンクの回路にフィル
ターを介して接続されたフラッシング用油ポンプと、前
記回路とフラッシング用油ポンプとの間の油路を開閉す
る複数の弁とが記載されている。そして、常用油ポンプ
から供給される油が、2基のオイルクーラのいずれか一
方の入口に供給されて冷却された後、そのオイルクーラ
の出口から油が排出され、この油が軸受供給ラインに送
り出される。さらに、フラッシング用油ポンプから吐出
された油により、油タンク内の油路を洗浄することがで
きる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記公報に記載されて
いるオイル供給装置の洗浄方法は、油タンク内に設けら
れている油路のフラッシングをおこなうものであるが、
オイルポンプおよび調圧装置を含む油圧回路の洗浄を、
どのようにしておこなうかが記載されておらず、この点
で改善の余地があった。
【0007】この発明は上記の事情を背景としてなされ
たものであり、オイルポンプおよび調圧装置などが設け
られている油圧回路の洗浄をおこなうことの可能な油圧
回路の洗浄装置および洗浄方法を提供することを目的と
している。
【0008】
【課題を解決するための手段およびその作用】上記の目
的を達成するために、請求項1の発明は、オイルポンプ
と、このオイルポンプの吐出油圧が供給される油路と、
この油路に接続され、かつ、排出ポートから前記油路の
油を排出することにより、この油路の油圧を調圧する調
圧装置とを備えた油圧回路が形成され、この油圧回路を
洗浄液で洗浄する油圧回路の洗浄装置において、前記排
出ポートに接続される排出油路が設けられており、この
排出油路に、前記洗浄液を前記油圧回路の外部に排出す
る洗浄液排出路を設けたことを特徴とするものである。
【0009】請求項1の発明によれば、油圧回路の油路
に洗浄液を圧送すると、この洗浄液は調圧装置の排出ポ
ートを経由して排出油路に排出される。そして、排出油
路の洗浄液が洗浄液排出路から排出されるため、異物の
混じった洗浄液が、再び油圧回路に戻されることがな
い。
【0010】請求項2の発明は、請求項1の構成に加え
て、前記油圧回路を洗浄液により洗浄した後に、前記洗
浄液排出路を閉じる蓋部材が設けられていることを特徴
とするものである。
【0011】請求項2の発明によれば、請求項1の発明
と同様の作用が生じる他に、油圧回路の洗浄後に、洗浄
液排出路を蓋部材により閉じれば、オイルポンプにより
油路に圧送される油が洗浄液排出路から排出されること
はない。
【0012】請求項3の発明は、請求項2の構成に加え
て、車両用の変速機構を制御するために前記油圧回路が
設けられており、前記排出油路が前記オイルポンプの吸
入口に接続されているとともに、前記排出油路における
前記排出ポートから前記オイルポンプの吸入口に至る経
路に、前記洗浄液排出路が設けられていることを特徴と
するものである。
【0013】請求項3の発明によれば、請求項2の発明
と同様の作用が生じる他に、油圧回路の洗浄をおこなっ
た後、洗浄液排出路を蓋部材により閉じた状態では、オ
イルポンプによりオイルが吸入される際に、調圧装置の
排出ポートから排出される油圧が、オイルポンプの吸入
口に供給される。
【0014】請求項4の発明は、オイルポンプと、この
オイルポンプの吐出口および吸入口に連通され、かつ、
前記オイルポンプの内部に形成されているオイル輸送経
路をバイパスするバイパス油路と、このバイパス油路に
配置され、かつ、少なくともオイルポンプの吐出側の油
圧を調圧する調圧装置とを備えた油圧回路が形成され、
この油圧回路を洗浄液で洗浄する油圧回路の洗浄装置に
おいて、前記バイパス通路における前記調圧装置と前記
オイルポンプの吸入口との間に接続された洗浄液排出路
と、この洗浄液排出路を閉じる蓋部材とが設けられてい
ることを特徴とするものである。
【0015】請求項4の発明によれば、油圧回路の油路
に洗浄液を圧送すると、この洗浄液はバイパス油路に圧
送され、かつ、調圧装置を経由して洗浄液排出路から排
出される。このため、異物の混じった洗浄液が、再び油
圧回路に戻されることがない。
【0016】請求項5の発明は、請求項4の構成に加え
て、前記密封装置は、前記洗浄液排出路に差し込まれた
プラグであり、前記オイルポンプの吸入口に吸入される
オイルを濾過する濾過装置が設けられており、この濾過
装置は、前記プラグが前記洗浄液排出路から抜け出すこ
とを防止するように構成されていることを特徴とするも
のである。
【0017】請求項5の発明によれば、請求項4と発明
と同様の作用が生じる他に、濾過装置がプラグの抜け止
め機能を兼備しているため、新たにプラグを抜け止めす
る部材を設ける必要がない。
【0018】請求項6の発明は、オイルポンプと、この
オイルポンプの吸入口に接続された油路と、この油路に
接続され、かつ、排出ポートから前記油路の油を排出す
ることにより、この油路の油圧を調圧する調圧装置と、
前記排出ポートと前記オイルポンプの吸入口とを接続す
る排出油路とを備えた油圧回路が形成され、この油圧回
路に洗浄液を注入する油圧回路の洗浄方法において、前
記排出油路に、前記油圧回路の外部に連通する洗浄液排
出路が設けられているとともに、前記油圧回路を洗浄し
た洗浄液を前記排出油路から排出することを特徴とする
ものである。
【0019】請求項6の発明によれば、油圧回路を洗浄
した洗浄液が排出油路から油圧回路の外部に排出される
ため、異物の混じった洗浄液が油圧回路内を循環するこ
とが防止される。
【0020】
【発明の実施の形態】つぎに、この発明を図面を参照し
ながら具体的に説明する。図2は、この発明を適用した
FF車(フロントエンジンフロントドライブ;エンジン
前置き前輪駆動車)のスケルトン図である。図2におい
て、1は車両の駆動力源としてのエンジンであり、この
エンジン1としては内燃機関、具体的にはガソリンエン
ジン、ディーゼルエンジン、LPGエンジンなどが用い
られる。そして、エンジン1のクランクシャフト2が車
両の幅方向に配置されている。なお、以下の説明におい
ては、エンジン1として便宜上、ガソリンエンジンを用
いた場合について説明する。
【0021】また前記エンジン1の出力側には、トラン
スアクスル3が設けられている。このトランスアクスル
3は、エンジン1の後端側に取り付けられたトランスア
クスルハウジング4と、トランスアクスルハウジング4
におけるエンジン1とは反対側の開口端に取り付けられ
たトランスアクスルケース5と、トランスアクスルケー
ス5におけるトランスアクスルハウジング4とは反対側
の開口端に取り付けられたトランスアクスルリヤカバー
6とを有している。トランスアクスルケース5の下部に
は、バルブボデーユニット(後述)およびオイルパン
(後述)が取り付けられている。
【0022】トランスアクスルハウジング4の内部に
は、トルクコンバータ7が設けられており、トランスア
クスルケース5およびトランスアクスルリヤカバー6の
内部には、前後進切り換え機構8およびベルト式無段変
速機(CVT)9とならびに最終減速機(言い換えれば
差動装置)10が設けられている。まず、トルクコンバ
ータ7の構成について説明する。トランスアクスルハウ
ジング4の内部には、クランクシャフト2と同一の軸線
を中心として回転可能なインプットシャフト11が設け
られており、インプットシャフト11におけるエンジン
1側の端部にはタービンランナ13が取り付けられてい
る。
【0023】一方、クランクシャフト2の後端にはドラ
イブプレート14を介してフロントカバー15が連結さ
れており、フロントカバー15にはポンプインペラ16
が接続されている。このタービンランナ13とポンプイ
ンペラ16とは対向して配置され、タービンランナ13
およびポンプインペラ16の内側にはステータ17が設
けられている。ステータ17は一方向クラッチ17Aを
介して中空軸17Bに接続されている。中空軸17Bの
内部に、インプットシャフト11が設けられている。ま
た、インプットシャフト11におけるフロントカバー1
5側の端部には、ダンパ機構18を介してロックアップ
クラッチ19が設けられている。上記のように構成され
たフロントカバー15およびポンプインペラ16などに
より形成されたケーシング(図示せず)内に、作動流体
としてのオイルが供給されている。
【0024】上記構成により、エンジン1の動力(トル
ク)がクランクシャフト2からフロントカバー15に伝
達される。この時、ロックアップクラッチ19が解放さ
れている場合は、ポンプインペラ16のトルクが流体に
よりタービンランナ13に伝達され、ついでインプット
シャフト11に伝達される。なお、ポンプインペラ16
からタービンランナ13に伝達されるトルクを、ステー
タ17により増幅することもできる。一方、ロックアッ
プクラッチ19が係合されている場合は、フロントカバ
ー15のトルクが機械的にインプットシャフト11に伝
達される。
【0025】前記トルクコンバータ7と前後進切り換え
機構8との間には、オイルポンプ20が設けられてい
る。このオイルポンプ20のロータ21と、ポンプイン
ペラ16とが円筒形状のハブ22により接続されてい
る。また、オイルポンプ20のボデー23は、トランス
アクスルケース5側に固定されている。中空軸17Bは
バルブボデー23側に固定されている。この構成によ
り、エンジン1の動力がポンプインペラ16を介してロ
ータ21に伝達され、オイルポンプ20を駆動すること
ができる。
【0026】前記前後進切り換え機構8は、インプット
シャフト11とベルト式無段変速機9との間の動力伝達
経路に設けられている。前後進切り換え機構8はダブル
ピニオン形式の遊星歯車機構24を有している。この遊
星歯車機構24は、インプットシャフト11のベルト式
無段変速機9側の端部に設けられたサンギヤ25と、こ
のサンギヤ25の外周側に、サンギヤ25と同心状に配
置されたリングギヤ26と、サンギヤ25に噛み合わさ
れたピニオンギヤ27と、このピニオンギヤ27および
リングギヤ26に噛み合わされたピニオンギヤ28と、
ピニオンギヤ27,27を自転可能に保持し、かつ、ピ
ニオンギヤ27,27を、サンギヤ25の周囲で一体的
に公転可能な状態で保持したキャリヤ29とを有してい
る。そして、このキャリヤ29と、ベルト式無段変速機
9のプライマリシャフト(後述する)とが連結されてい
る。また、キャリヤ29とインプットシャフト11との
間の動力伝達経路を接続・遮断するフォワードクラッチ
CRが設けられている。さらに、トランスアクスルケー
ス5側には、リングギヤ26の回転・固定を制御するリ
バースブレーキBRが設けられている。
【0027】前記ベルト式無段変速機9は、インプット
シャフト11と同心状に配置されたプライマリシャフト
(言い換えれば駆動側シャフト)30と、プライマリシ
ャフト30と相互に平行に配置されたセカンダリシャフ
ト(言い換えればカウンタシャフト、もしくは従動側シ
ャフト)31とを有している。また、軸受32,33に
よりプライマリシャフト30が回転可能に保持されてい
るとともに、軸受34,35によりセカンダリシャフト
31が回転可能に保持されている。
【0028】前記プライマリシャフト30にはプライマ
リプーリ36が設けられており、セカンダリシャフト3
1側にはセカンダリプーリ37が設けられている。プラ
イマリプーリ36は、プライマリシャフト30の外周に
一体的に形成された固定シーブ(言い換えれば固定部
材)38と、プライマリシャフト30の軸線方向に移動
できるように構成された可動シーブ(言い換えれば可動
部材)39とを有している。そして、固定シーブ38と
可動シーブ39との対向面間にV字形状の溝40が形成
されている。
【0029】また、この可動シーブ39をプライマリシ
ャフト30の軸線方向に動作させることにより、可動シ
ーブ39と固定シーブ28とを接近・離隔させる油圧ア
クチュエータ(言い換えれば油圧サーボ機構)41が設
けられている。一方、セカンダリプーリ37は、セカン
ダリシャフト31の外周に一体的に形成された固定シー
ブ(言い換えれば固定部材)42と、セカンダリシャフ
ト31の軸線方向に移動できるように構成された可動シ
ーブ(言い換えれば可動部材)43とを有している。そ
して、固定シーブ42と可動シーブ43との対向面間に
V字形状の溝44が形成されている。また、この可動シ
ーブ43をセカンダリシャフト31の軸線方向に動作さ
せることにより、可動シーブ43と固定シーブ42とを
接近・離隔させる油圧アクチュエータ(言い換えれば油
圧サーボ機構)45が設けられている。
【0030】上記構成のプライマリプーリ36の溝40
およびセカンダリプーリ37溝44に対して、ベルト4
6が巻き掛けられている。ベルト46は、多数の金属製
の駒および2本のスチールリングを有している。なお、
前記セカンダリシャフト31におけるエンジン1側に
は、円筒形状のカウンタドリブンギヤ47が固定されて
おり、カウンタドリブンギヤ47が軸受48,49によ
り保持されている。さらに、軸受35はトランスアクス
ルリヤカバー6側に設けられており、セカンダリシャフ
ト31における軸受35とセカンダリプーリ37との間
には、パーキングギヤ31Aが設けられている。
【0031】前記ベルト式無段変速機9のカウンタドリ
ブンギヤ47と最終減速機10との間の動力伝達経路に
は、セカンダリシャフト31と相互に平行なインターミ
ディエイトシャフト50が設けられている。インターミ
ディエイトシャフト50は軸受51,52により支持さ
れている。インターミディエイトシャフト50にはカウ
ンタドリブンギヤ53とファイナルドライブギヤ54と
が形成されている。そして、カウンタドライブギヤ47
とカウンタドリブンギヤ53とが噛み合わされている。
【0032】一方、前記最終減速機10は内部中空のデ
フケース55を有している。デフケース55は、軸受5
6,57により回転可能に保持されているとともに、デ
フケース55の外周にはリングギヤ58が設けられてい
る。そして、ファイナルドライブギヤ54とリングギヤ
58とが噛み合わされている。また、デフケース55の
内部にはピニオンシャフト59が取り付けられており、
ピニオンシャフト59には2つのピニオンギヤ60が取
り付けられている。このピニオンギヤ60には2つのサ
イドギヤ61が噛み合わされている。2つのサイドギヤ
61には別個にフロントドライブシャフト62が接続さ
れ、各フロントドライブシャフト62には、車輪(前
輪)63が接続されている。
【0033】図3は、図2に示す車両の制御系統を示す
ブロック図である。車両全体を制御する電子制御装置6
4は、演算処理装置(CPUまたはMPU)および記憶
装置(RAMおよびROM)ならびに入出力インターフ
ェースを主体とするマイクロコンピュータにより構成さ
れている。
【0034】この電子制御装置64に対しては、エンジ
ン回転数センサ65の信号、アクセル開度センサ66の
信号、スロットル開度センサ67の信号、ブレーキスイ
ッチ68の信号、シフトポジション選択装置69Aの操
作状態を検出するシフトポジションセンサ69の信号、
ベルト式無段変速機9の入力回転数を検出する入力回転
数センサ70の信号、ベルト式無段変速機9の出力回転
数を検出する出力回転数センサ71の信号、ベルト式無
段変速機9およびトルクコンバータ7の作動油温を検出
する油温センサ72の信号、エアコンスイッチ73の信
号、エンジン1の冷却水温を検出する水温セン74の信
号などが入力される。
【0035】前記シフトポジションセンサ69の信号に
基づいて、駆動ポジション(例えばD(ドライブ)ポジ
ション、R(リバース)ポジションなど)、または非駆
動ポジション(例えばN(ニュートラル)ポジション、
P(パーキング)ポジションなど)のいずれが選択され
ているかが判断される。さらに、駆動ポジションのう
ち、前進ポジション(例えばDポジション)または後進
ポジション(Rポジション)のいずれが選択されている
かが判断される。また、エンジン回転数センサ65の信
号、入力回転数センサ70の信号、出力回転数センサ7
1の信号などに基づいて、車速およびベルト式無段変速
機9の変速比を演算することができる。
【0036】また電子制御装置64からは、エンジン1
の燃料噴射制御装置75を制御する信号、エンジン1の
点火時期制御装置76を制御する信号、油圧制御装置7
7を制御する信号が出力される。ここで、油圧制御装置
77の構成について説明する。図4は、トランスアクス
ル3の構成部品の一部の分解図であり、トランスアクス
ルケース5の下部にはオイルパン80が取り付けられて
いる。また、アッパーバルブボデー81およびプレート
82ならびにロワーバルブボデー83を一体的に組み付
けたバルブボデーユニット84が、トランスアクスルケ
ース5とオイルパン80との間に設けられている。この
バルブボデーユニット84により、油圧回路が形成され
ている。
【0037】図1は、バルブボデーユニット84により
形成される油圧回路85の一部を示す模式図、図5は、
図1に示す油圧回路85を構成する具体的な部品の断面
図である。オイルパン80からオイルポンプ20の吸入
口86に至る経路にはストレーナ87が設けられてい
る。ここで、ストレーナ87の取付構成を具体的に説明
する。ロワーバルブボデー83には通路101が形成さ
れており、この通路101が吸入口86側に連通してい
る。
【0038】ストレーナ87は、2つの分割体87A,
87Bを上下方向に配置して一体化させたものであり、
一方の分割体87Aが他方の分割体87Bの上側に配置
されている。この分割体87Aには、ロワーバルブボデ
ー83側に向けて突出した円筒形状の吐出部102が形
成されているとともに、オイルパン80側に向けて突出
した円筒形状の吸入部102Aが形成されている。そし
て、吐出部102の外周面が前記通路101の内周面に
嵌合し、その嵌合力により、ストレーナ87がロワーバ
ルブボデー83に固定されている。また、吐出部102
の外周にはOリング103が装着され、吐出部102と
ロワーバルブボデー83との間の液密にシールしてい
る。
【0039】前記オイルポンプ20の内部には、吸入口
86と吐出口88とを接続するオイル輸送経路20Aが
形成されている。また吐出口88には油路89が接続さ
れており、この油路89が油圧アクチュエータ41の油
圧室(図示せず)に接続されている。
【0040】また、油圧回路85には調圧弁90が設け
られており、調圧弁90は調圧ポート91および排出ポ
ート92を備えている。そして、油路89の途中から分
岐した油路89Aと調圧ポート91とが接続されてい
る。この調圧弁90は、スプール(図示せず)およびス
プリング(図示せず)などを備えた公知の構造のもので
あり、調圧弁90は、オイルポンプ20の吐出側の油圧
を制御するために用いられる。なお、調圧ポート91と
油圧アクチュエータ41とは並列に配置されている。
【0041】そして、排出ポート92とオイルポンプ2
0の吸入口86とを接続する排出油路(言い換えれば、
リリーフ油路もしくは循環油路)93が形成されてい
る。つまり、油路89,89Aおよび排出油路93は、
オイルポンプ20のオイル輸送経路20Aをバイパスし
ていることになる。この排出油路93には、オイルパン
80側に接続する洗浄液排出路95が設けられている。
【0042】図5に示すように、浄液排出路95は、ロ
ワーバルブボデー83をほぼ上下方向に貫通して形成さ
れている。また洗浄液排出路95はストレーナ87の上
方に形成されている。さらに、洗浄液排出路95を開閉
するプラグ96が設けられている。プラグ96は軸部9
7と頭部98とを備えており、軸部97の外周にはOリ
ング99が取り付けられている。このプラグ96は、オ
イルパン80側から洗浄液排出路95に向けてその軸部
97が嵌合されている。そして、プラグ96がロワーバ
ルブボデー83に取り付けられた状態において、プラグ
96の頭部98の下面にストレーナ87が接触してい
る。
【0043】なお、バルブボデーユニット84には、ロ
ックアップクラッチ19の係合・解放を制御するソレノ
イドバルブ(図示せず)、油圧アクチュエータ41,4
5の油圧室に給排する油圧を制御するソレノイドバルブ
(図示せず)、フォワードクラッチCRおよびリバース
ブレーキBRに作用する油圧を制御するソレノイドバル
ブ(図示せず)などを備えている。また、油圧回路85
には、油圧アクチュエータ45に接続する油路(図示せ
ず)も設けられている。
【0044】一方、電子制御装置64には、各種の信号
に基づいてエンジン1およびロックアップクラッチ19
ならびにベルト式無段変速機9の変速制御をおこなうた
めのデータが記憶されている。例えば、アクセル開度お
よび車速などのような走行状態に基づいて、ベルト式無
段変速機9の変速比を制御することにより、エンジン1
の最適な運転状態を選択するためのデータが、電子制御
装置64に記憶されている。
【0045】また、電子制御装置64には、アクセル開
度および車速をパラメータとするロックアップクラッチ
制御マップが記憶されており、このロックアップクラッ
チ制御マップに基づいてロックアップクラッチ19が係
合・解放・スリップの各状態に制御される。そして、電
子制御装置64に入力される各種の信号や、電子制御装
置64に記憶されているデータに基づいて、電子制御装
置64から、燃料噴射制御装置75、点火時期制御装置
76、油圧制御装置77に対して制御信号が出力され
る。
【0046】ここで、この実施形態の構成とこの発明の
構成との対応関係を説明すれば、油路89がこの発明の
油路に相当し、調圧弁90がこの発明の調圧装置に相当
し、プラグ96がこの発明の蓋部材および密封装置に相
当し、油圧アクチュエータ41,45およびプライマリ
プーリ36ならびにセカンダリプーリ37がこの発明の
変速機構に相当し、油路89,89Aおよび排出油路9
3がこの発明のバイパス油路に相当し、ストレーナ87
がこの発明の濾過装置に相当する。
【0047】上記構成を有する車両の制御内容の一例を
説明する。まず、シフトポジション選択装置69Aの操
作に基づいて前後進切り換え機構8が制御される。前進
ポジションが選択された場合はフォワードクラッチCR
が係合され、かつ、リバースブレーキBRが解放され
て、インプットシャフト11とプライマリシャフト30
とが直結状態になる。この状態においては、エンジン1
のトルク(言い換えれば動力)が、トルクコンバータ7
を経由してインプットシャフト11に伝達されると、イ
ンプットシャフト11およびキャリヤ37ならびにプラ
イマリシャフト30が一体回転する。プライマリシャフ
ト30のトルクは、プライマリプーリ36およびベルト
46ならびにセカンダリプーリ37を経由してセカンダ
リシャフト31に伝達される。
【0048】セカンダリシャフト31に伝達されたトル
クは、カウンタドライブギヤ47およびカウンタドリブ
ンギヤ53を経由してインターミディエイトシャフト5
0に伝達される。インターミディエイトシャフト50に
伝達されたトルクは、ファイナルドライブギヤ54およ
びリングギヤ58を経由してデフケース55に伝達され
る。デフケース55が回転すると、そのトルクがピニオ
ンギヤ60およびサイドギヤ61を経由してドライブシ
ャフト62に伝達され、ついでそのトルクが車輪63に
伝達される。
【0049】これに対して、後進ポジションが選択され
た場合はフォワードクラッチCRが解放され、かつ、リ
バースブレーキBRが係合されて、リングギヤ34が固
定される。すると、インプットシャフト11の回転にと
もなってピニオンギヤ27,28が共に自転しつつ公転
し、キャリヤ29がインプットシャフト11の回転方向
とは逆の方向に回転する。その結果、プライマリシャフ
ト30、セカンダリシャフト31、インターミディエイ
トシャフト50などの回転部材が、前進ポジションの場
合とは逆方向に回転して車両が後退する。
【0050】また、車速およびアクセル開度などの条件
から判断される車両の加速要求(言い換えれば駆動力要
求)、および電子制御装置64に記憶されているデータ
(例えば、エンジン回転数およびスロットル開度をパラ
メータとする最適燃費曲線)などに基づいて、エンジン
1の運転状態が最適状態になるように、ベルト式無段変
速機9の変速比が制御される。具体的には、油圧アクチ
ュエータ41の油圧室の油圧を制御することにより、プ
ライマリプーリ36の溝40の幅が調整される。その結
果、プライマリプーリ36におけるベルト46の巻き掛
け半径が変化し、ベルト式無段変速機9の入力回転数と
出力回転数との比、すなわち変速比が無段階(連続的)
に制御される。
【0051】さらに、油圧アクチュエータ45の油圧室
の油圧を制御することにより、セカンダリプーリ37の
溝44の幅が変化する。つまり、ベルト31に対するセ
カンダリプーリ37の軸線方向の挟圧力(言い換えれば
挟持力)が制御される。この挟圧力によりベルト31の
張力が制御され、プライマリプーリ36およびセカンダ
リプーリ37とベルト31との接触面圧が制御される。
油圧アクチュエータ45の油圧室の油圧は、ベルト式無
段変速機9に入力されるトルク、およびベルト式無段変
速機9の変速比などに基づいて制御される。ベルト式無
段変速機9に入力されるトルクは、エンジン回転数、ス
ロットル開度、トルクコンバータ7のトルク比などに基
づいて判断される。
【0052】つぎに、バルブボデーユニット84の油圧
回路85を洗浄するフラッシング処理について説明す
る。バルブボデーユニット84がトランスアクスルケー
ス5とオイルパン80との間に組み付けられる前の過程
(言い換えれば、トランスアクスル3を製造工場から出
荷する前の工程)において、油圧回路85内を洗浄し、
その油圧回路85内に混入している可能性がある異物、
例えばゴミや埃、などを除去するフラッシング処理がお
こなわれる。
【0053】このフラッシング処理をおこなう場合は、
図6に示すように、ストレーナ87とオイルパン80と
の間に、オイルポンプ20とは別のオイルポンプ100
を設けるとともに、プラグ96を取り外して洗浄液排出
路95を開く。そして、オイルポンプ100によりオイ
ルパン80の洗浄液(トランスアクスル3の作動油であ
るオートマチック・トランスミッション・フルード(A
TF)をそのまま用いてもよい)を油圧回路85内に供
給する。そして、洗浄液が油路89に圧送されるととも
に、油路89の圧力が所定圧まで上昇する。すると、調
圧弁90の機能により調圧ポート91と排出ポート92
とが連通し、洗浄液が排出ポート92を経由して排出油
路93に排出される。
【0054】ここで、前述のように洗浄液排出路95が
開放されているため、排出油路93の洗浄液が洗浄液排
出路95からオイルパン80に排出される。したがっ
て、油圧回路85の異物を洗い流した洗浄液が、再び油
圧回路85に戻ることがない。このようにして、油圧回
路85の洗浄がおこなった後、図1および図5に示すよ
うに、プラグ96により洗浄液排出路95が液密に閉じ
られるとともに、オイルポンプ100が取り外される。
【0055】なお、トランスアクスルケース5の下方
に、バルブボデーユニット84およびストレーナ87を
組み付けた後に、オイルポンプ20を駆動するととも
に、オイルポンプ100を駆動して、オイルポンプ20
および調圧弁90を洗浄することもできる。
【0056】一方、トランスアクスル3の組立後におい
ては、オイルポンプ20の吐出油圧が油路89に供給さ
れる。そして、油路89の油圧が所定圧まで上昇する。
すると、調圧弁90の機能により調圧ポート91と排出
ポート92とが連通し、調圧ポート91の油が、排出ポ
ート92を経由して排出油路93に排出される。ここで
は、洗浄液排出路95が閉じられているため、排出油路
93の油圧は、再びオイルポンプ20の吸込口86に伝
達される。このように、オイルポンプ20の吐出口88
から吐出された油圧が、調圧弁90および排出油路93
を経由して再びオイルポンプ20の吸込口86に供給さ
れるという循環作用が生じる。つまり、排出油路93
が、スーパーチャージ回路を形成していると言うことが
できる。
【0057】図7は、油圧回路の洗浄装置および洗浄方
法の他の実施形態を示すもので、その油圧回路85の一
部を示す図である。なお、図7の油圧回路85におい
て、図1ないし図6の実施形態の構成と同様の構成にお
いては、図1ないし図6と同様の符号を付してその説明
を省略する。
【0058】図7においては、油圧回路85に2つの調
圧弁104,108が設けられている。調圧弁104
は、調圧ポート105および排出ポート105を備えて
おり、調圧弁108は、調圧ポート109および排出ポ
ート110を備えている。そして、油路89から分岐し
た油路89Aが調圧ポート105に接続されている。ま
た、排出ポート106と調圧ポート109とが油路10
7により接続されている。さらに、排出ポート110と
オイルポンプ20の吸入口20側とが排出油路(言い換
えれば循環油路もしくはリリーフ油路)93により接続
されている。このようにして、調圧弁104と調圧弁1
08とが直列に接続されている。なお、アクチュエータ
41と油路107とを接続する油路111が設けられて
いる。図7の油圧回路85においては、調圧弁104,
108がこの発明の調圧装置に相当し、油路89,89
A,107,93がこの発明のバイパス油路に相当す
る。
【0059】図7の油圧回路85においては、プラグ9
6を外した状態で、洗浄液をオイルポンプ20の吸込口
86から注入すると、洗浄液が油路89,89Aを経由
して調圧弁104に至り、調圧弁104の排出ポート1
06から排出された洗浄液が、油路107を介して調圧
弁108に至り、排出ポート110から排出されて排出
油路93に至ると、洗浄液が洗浄液排出路95からオイ
ルパン80に排出される。したがって、油圧回路85の
内部を洗浄した洗浄液が油圧回路85内を循環すること
がなく、図1の油圧回路85と同様の効果を得られる。
また、図7の油圧回路85でプラグ96を取り付けた場
合も、図1の油圧回路85と同様の効果を得られる。
【0060】上記のように、図1ないし7に示された実
施形態においては、トランスアクスル3の製造後にフラ
ッシング処理をおこなうことができ、かつ、フラッシン
グ処理後においては、オイルポンプ20の吸入力が排出
油路93の油圧により補われ、オイルポンプ20のオイ
ル吸入機能が向上する。すなわち、オイルポンプ20の
吸入口86に油圧を再度供給する効果(言い換えればス
ーパーチャージ効果)を損なうことなく、トランスアク
スル3の製造後の工程において、フラッシング処理をお
こなうことができる。
【0061】また、この実施形態においては、プラグ9
6により洗浄液排出路95を閉鎖した後、ストレーナ8
7をロワーバルブボデー83に固定すれば、図5に示す
ようにストレーナ87とプラグ96の頭部98とが接触
する。つまり、ストレーナ87が、オイルパン80側か
らオイルポンプ87側に供給されるオイルを浄化する機
能と、プラグ96がロワーバルブボデー83から脱落す
ることを防止する機能(いわゆる抜け止め機能)とを兼
備することになる。したがって、プラグ96を抜け止め
するための部品を新たに設ける必要がなく、洗浄装置の
部品点数が抑制されて、装置の小型化および軽量化を図
ることができ、かつ、装置の製造コストが上昇すること
を抑制できる。
【0062】なお、この実施形態は、ベルト式無段変速
機以外の自動変速機、例えば、遊星歯車機構と、遊星歯
車機構のトルク伝達経路を切り換えるために係合・解放
されるクラッチやブレーキなどの摩擦係合装置とを備え
た自動変速機に対しても適用することができる。つま
り、摩擦係合装置の係合・解放ならびに係合圧を制御す
るための油圧制御装置の油圧回路の洗浄装置としてこの
実施形態を用いることができる。
【0063】また、この実施形態は、トロイダル式無段
変速機の油圧制御装置の油圧回路の洗浄装置として用い
ることもできる。ここで、トロイダル式無段変速機と
は、ドーナッツの外周面形状に対応するような円弧形状
の動力伝達面を備えた複数のコーンディスクと、このコ
ーンディスクの動力伝達面に対して、潤滑油(トラクシ
ョンオイル)を介して接触するパワーローラとを備えた
無段変速機を意味している。そして、パワーローラの動
作を油圧制御装置により制御することで、パワーローラ
と、動力伝達面との接触半径を制御して、その変速比が
制御される。このパワーローラ制御用の油圧制御装置の
油圧回路にこの実施形態の洗浄装置を適用することがで
きる。
【0064】なお、この実施形態は、エンジン以外の駆
動力源、たとえば電動機を用いた車両に適用することが
できる。またこの実施形態は、エンジンおよび電動機を
駆動力源とする車両に適用することができる。また、各
実施形態に対応して特許請求の範囲に記載されている各
請求項は、少なくとも二つ以上の請求項同士を組み合わ
せて用いることもでき、かつ、所定の請求項に対して、
他の請求項に記載されている構成を組み合わせることも
できる。
【0065】
【発明の効果】以上説明したように請求項1の発明によ
れば、油圧回路の油路に洗浄液を圧送すると、この洗浄
液は調圧装置の排出ポートを経由して排出油路に排出さ
れる。そして、排出油路の洗浄液が洗浄液排出路から排
出されるため、異物の混じった洗浄液が、再び油圧回路
に戻されることがない。したがって、調圧装置に接続さ
れた排出油路をそのまま利用して、油圧回路内部の洗浄
をおこなうことができる。
【0066】請求項2の発明によれば、請求項1の発明
と同様の作用が生じる他に、油圧回路の洗浄後に、洗浄
液排出路を蓋部材により閉じれば、オイルポンプにより
油路に圧送される油が、洗浄液排出路から排出されるこ
とはない。したがって、この油圧を再利用することがで
きる。
【0067】請求項3の発明によれば、請求項2の発明
と同様の作用が生じる他に、油圧回路の洗浄後に洗浄液
排出路を蓋部材により閉じると、オイルポンプによりオ
イルを吸入して油路に圧送する際に、調圧装置の排出ポ
ートから排出される油圧が、オイルポンプの吸入口に供
給される。したがって、オイルポンプのオイル吸入機能
が向上する。
【0068】請求項4の発明によれば、油圧回路に洗浄
液を圧送すると、この洗浄液は調圧装置を経由して洗浄
液排出路から排出される。このため、異物の混じった洗
浄液が、油圧回路内で循環することがない。したがっ
て、調圧装置に接続された排出油路をそのまま利用し
て、油圧回路内部の洗浄をおこなうことができる。
【0069】請求項5の発明によれば、請求項4と発明
と同様の効果を得られる他に、濾過装置がプラグの抜け
止め機能を兼備しているため、新たにプラグを抜け止め
する部材を設ける必要がない。したがって、部品点数が
抑制されて、装置の小型化および軽量化を図ることがで
き、かつ、製造コストの上昇を抑制することができる。
【0070】請求項6の発明によれば、油圧回路を洗浄
した洗浄液が排出油路から油圧回路の外部に排出される
ため、異物の混じった洗浄液が油圧回路内を循環するこ
とが防止される。したがって、調圧装置に接続された排
出油路をそのまま利用して、油圧回路内部の洗浄をおこ
なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明を適用したベルト式無段変速機の油
圧回路の一部を示す模式図である。
【図2】 この発明を適用したFF車の動力伝達経路を
示すスケルトン図である。
【図3】 図2に示された車両の制御系統を示すブロッ
ク図である。
【図4】 図2に示されたトランスアクスルの部品の一
部を分解した斜視図である。
【図5】 図1の構成を具体的に示す断面図である。
【図6】 この発明を適用した油圧回路の他の構成を示
す模式図である。
【図7】 この発明を適用した油圧回路の他の構成を示
す模式図である。
【符号の説明】
20…オイルポンプ、 41,45…油圧アクチュエー
タ、 85…油圧回路、 86…吸入口、 89…油
路、 90,104,108…調圧弁、 91,10
5,109…調圧ポート、 92,106,110…排
出ポート、 93…排出油路、 95…洗浄液排出路、
96…プラグ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 森岡 浩司 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 春日 慎司 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 安江 秀樹 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 Fターム(参考) 3B116 AA47 AB51 BB03 CD22

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 オイルポンプと、このオイルポンプの吐
    出油圧が供給される油路と、この油路に接続され、か
    つ、排出ポートから前記油路の油を排出することによ
    り、この油路の油圧を調圧する調圧装置とを備えた油圧
    回路が形成され、この油圧回路を洗浄液で洗浄する油圧
    回路の洗浄装置において、 前記排出ポートに接続される排出油路が設けられてお
    り、この排出油路に、前記洗浄液を前記油圧回路の外部
    に排出する洗浄液排出路を設けたことを特徴とする油圧
    回路の洗浄装置。
  2. 【請求項2】 前記油圧回路を洗浄液により洗浄した後
    に、前記洗浄液排出路を閉じる蓋部材が設けられている
    ことを特徴とする請求項1に記載の油圧回路の洗浄装
    置。
  3. 【請求項3】 車両用の変速機構を制御するために前記
    油圧回路が設けられており、前記排出油路が前記オイル
    ポンプの吸入口に接続されているとともに、前記排出油
    路における前記排出ポートから前記オイルポンプの吸入
    口に至る経路に、前記洗浄液排出路が設けられているこ
    とを特徴とする請求項2に記載の油圧回路の洗浄装置。
  4. 【請求項4】 オイルポンプと、このオイルポンプの吐
    出口および吸入口に連通され、かつ、前記オイルポンプ
    の内部に形成されているオイル輸送経路をバイパスする
    バイパス油路と、このバイパス油路に配置され、かつ、
    少なくともオイルポンプの吐出側の油圧を調圧する調圧
    装置とを備えた油圧回路が形成され、この油圧回路を洗
    浄液で洗浄する油圧回路の洗浄装置において、 前記バイパス通路における前記調圧装置と前記オイルポ
    ンプの吸入口との間に接続された洗浄液排出路と、この
    洗浄液排出路を閉じる密封装置とが設けられていること
    を特徴とする油圧回路の洗浄装置。
  5. 【請求項5】 前記密封装置は、前記洗浄液排出路に差
    し込まれたプラグであり、前記オイルポンプの吸入口に
    吸入されるオイルを濾過する濾過装置が設けられてお
    り、この濾過装置は、前記プラグが前記洗浄液排出路か
    ら抜け出すことを防止するように構成されていることを
    特徴とする請求項4に記載の油圧回路の洗浄装置。
  6. 【請求項6】 オイルポンプと、このオイルポンプの吸
    入口に接続された油路と、この油路に接続され、かつ、
    排出ポートから前記油路の油を排出することにより、こ
    の油路の油圧を調圧する調圧装置と、前記排出ポートと
    前記オイルポンプの吸入口とを接続する排出油路とを備
    えた油圧回路が形成され、この油圧回路に洗浄液を注入
    する油圧回路の洗浄方法において、 前記排出油路に、前記油圧回路の外部に連通する洗浄液
    排出路が設けられているとともに、前記油圧回路を洗浄
    した洗浄液を前記排出油路から排出することを特徴とす
    る油圧回路の洗浄方法。
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