JP2001327865A - アルキレンオキサイド付加反応用触媒 - Google Patents

アルキレンオキサイド付加反応用触媒

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JP2001327865A
JP2001327865A JP2000148947A JP2000148947A JP2001327865A JP 2001327865 A JP2001327865 A JP 2001327865A JP 2000148947 A JP2000148947 A JP 2000148947A JP 2000148947 A JP2000148947 A JP 2000148947A JP 2001327865 A JP2001327865 A JP 2001327865A
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alcohol
alkylene oxide
reaction
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Isao Ogino
勲 荻野
Yoshikazu Ogura
義和 小倉
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Kao Corp
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Kao Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明の課題は、従来の触媒に比べ、触媒活性
を同等以上に保ったまま触媒濾過性が飛躍的に向上した
アルキレンオキサイド付加反応用触媒、その製造方法、
並びにかかる触媒を使用するアルキレンオキサイド付加
体の製造方法を提供することである。 【解決手段】二価金属から選ばれる少なくとも1種の金
属の酸化物を含有してなる触媒であって、10μm以上
の平均粒子径を有する触媒粒子の含有量が85%以上
(体積基準)であるアルキレンオキサイド付加反応用触
媒、その製造方法、並びにかかる触媒を使用するアルキ
レンオキサイド付加体の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はアルキレンオキサイ
ド付加反応用触媒及びその製造方法、並びにかかる触媒
を使用するアルキレンオキサイド付加体の製造方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】アルコールやフェノール等の活性水素を
有する有機化合物にアルキレンオキサイド(以下、AO
という)を付加させる反応に用いられる触媒としては、
例えばAl3 + 、Ga3+、In3+、Tl3+、Co3+、S
3+、La3+、及びMn2+からなる群から選ばれた金属
の一種又はそれ以上が添加された酸化マグネシウムから
なる触媒(特開平1-164437号公報、同8-268919号公
報)、Mg2+とAl3+を含む焼成ハイドロタルサイト類
化合物からなる触媒が知られている(特開平2-71841号
公報、特開平6-505986号公報)。
【0003】しかしながら特開平1-164437号公報におい
て開示されている酸化マグネシウムにアルミニウムイオ
ンを添加して焼成した複合酸化物触媒は、活性が低いた
め、触媒使用量が多くなり、また副生するポリエチレン
グリコール等の高分子量体が多く生成するため濾過性が
極めて悪かった。特開平2-71841 号公報では、Mg/A
lハイドロタルク石を焼成した複合酸化物触媒が開示さ
れているが、依然として十分な活性が得られておらず、
また高分子量体の生成により濾過性は殆ど改善されてい
なかった。
【0004】そこで特開平6-505986号公報では、触媒と
して合成ハイドロタルサイト若しくは疎水化ハイドロタ
ルサイトを使用し、触媒の濾過分離性を高めるため反応
生成物に水と濾過助剤を添加し、高温及び/又は高圧下
で濾過を行っている。しかし、この様にして分離した触
媒には水ならびに助剤が含まれ、この触媒を再使用する
ことは困難を極める。そのため、合成ハイドロタルサイ
トの様な固体不均一系触媒の最も大きな特徴である触媒
の回収再使用性という観点から有効とは言えない。
【0005】さらに特開平8-268919号公報では活性を向
上させた酸化マグネシウム/酸化アルミニウム複合酸化
物触媒が開示されているが、依然として触媒自体の濾過
性は改善されておらず、触媒分離工程への負荷は多大で
あった。また触媒の濾過分離性を向上するため、公知の
噴霧乾燥技術等によって触媒を造粒する方法が一般に採
られているが、この様にして得られた造粒品は脆く、反
応中に攪拌により微粉を発生し、その結果望ましい濾過
性を得ることが出来なかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、従来
の触媒に比べ、触媒活性を同等以上に保ったまま触媒濾
過性が飛躍的に向上したAO付加反応用触媒及びその製
造方法、並びにかかる触媒を使用するAO付加体の製造
方法を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、(1)
二価金属から選ばれる少なくとも1種の金属の酸化物
を含有してなる触媒であって、10μm以上の平均粒子
径を有する触媒粒子の含有量が85%以上(体積基準)
であるAO付加反応用触媒、(2) アルコールの存在
下に触媒前駆体を調製する工程を有する、前記(1)に
おいて記載の触媒の製造方法、並びに(3) 前記
(1)記載の触媒の存在下、活性水素を有する有機化合
物にAOを付加させる、AO付加体の製造方法、に関す
る。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の触媒は、二価金属から選
ばれる少なくとも1種の金属の酸化物を含有してなる触
媒であって、10μm以上の平均粒子径を有する触媒粒
子を体積基準で85%以上含有してなり、従来の触媒に
比べ、触媒活性、即ちAO付加反応の反応活性及び選択
性に対する作用能を同等以上に保ったまま、非常に優れ
た触媒濾過性(以下、単に濾過性という場合がある)を
有する。
【0009】二価金属としては、Mg、Zn、Ca、B
a、Fe等がその例として挙げられ、触媒活性の観点か
ら、Mg及び/又はZnが好ましい。
【0010】触媒を構成する触媒粒子の平均粒子径と
は、一般に用いられている光散乱法を用いた粒度分布測
定装置により測定した触媒粒子の平均粒子径をいう。か
かる平均粒子径は、濾過性の観点から10μm以上であ
り、一方、触媒活性の観点からは1000μm以下に制
御することが好ましい。さらに、より好ましくは15μ
m以上800μm以下、特に好ましくは20μm以上6
00μm以下である。また、充分な濾過性を得るという
観点から、触媒中における10μm以上の平均粒子径を
有する触媒粒子の含有量は85%(体積基準)以上であ
り、好ましくは90%以上、より好ましくは95%以上
である。
【0011】<触媒の調製>本発明の触媒は、(1)触
媒前駆体の調製時、(2)触媒前駆体調製後等のいずれ
かの時点又は両方の時点でアルコールを添加し、アルコ
ールによる塊状化効果により触媒前駆体の粒子を凝集さ
せて、次いで焼成することにより得られる。また、
(3)触媒を得た後、アルコールを添加し、次いで焼成
し、同様にして触媒を得てもよい。特に、触媒前駆体の
塊状化が効率よく行えるという観点からは、(1)の時
点で添加することが好ましい。かかる態様としては、前
記二価金属のイオンを含有する溶液(以下、金属イオン
含有液という)とアルカリ剤とを混合して触媒前駆体で
ある水酸化物等を得る際に、金属イオン含有液の溶媒で
ある水の一部若しくは全部をアルコールに置き換えるこ
とが挙げられる。ここで、塊状化効果とは、アルコール
由来のOH基による触媒前駆体間のバインダー効果及び
/又はアルコール中で触媒前駆体を調製することで生ず
る触媒前駆体の微粒化等により、かかる触媒前駆体が凝
集硬化するようになる、アルコールの効果をいう。
【0012】触媒前駆体は、金属イオン含有液とアルカ
リ剤とを所定の温度にて混合することにより沈殿物(水
酸化物等)として得られる。金属イオン含有液は、反応
活性及び選択性という観点から、前記二価金属のイオン
に加え、さらにAl、Sb、Fe、Cr、Co等の3価
金属のイオンを含有するのが好ましく、中でもAlのイ
オンを含有するのが好ましい。
【0013】金属イオン含有液の調製には、前記各金属
の硝酸塩、酢酸塩、硫酸塩、塩化物等いずれを用いても
良いが、触媒活性の観点から硝酸塩が好ましい。金属塩
を溶解するための溶媒としてはイオン交換水等の水を用
いることができるが、塊状化効果の良好な発現と触媒を
反応に用いた際の触媒崩れを効果的に防止するという観
点から、好ましくは溶媒としての水をアルコールで一部
又は全部置き換えるのが望ましい。アルコールで一部を
置き換える場合、好ましくはアルコールの5重量%以上
の水溶液とする。
【0014】アルカリ剤は、金属イオン含有液との混合
によって沈殿を生ずるものなら何でもよいが、例えばO
- イオンを有する化合物とAn-イオン(n価の陰イオ
ンを表し、Aが複数の場合にはnはAの価数の合計値を
示す)を有する化合物の混合物もしくはいずれか一方が
挙げられる。混合物として用いる場合には、両化合物の
混合物として若しくは各々同時供給して、触媒前駆体の
調製に用いられる。A n-イオンとしては、S、Se、T
e、P、Si、Ge、Sn、B、V、Cr、Mo、W、
Mn、Ru、Rh、Os及びUから選ばれる少なくとも
1種の酸素酸又は金属ハロゲン酸の陰イオン、S2-、C
3 2- 又はCs3 2- 等が例示される。触媒活性の観点か
ら、好ましいアルカリ剤として水酸化ナトリウムと、炭
酸ナトリウム又は硫酸ナトリウム、特に炭酸ナトリウム
との混合物が挙げられる。アルカリ剤の供給形態は、固
形若しくは溶液のいずれの形態でもよいが、反応の均一
性の観点から溶液が好ましい。また、アルカリ剤の溶液
についても、金属イオン含有液の場合と同様の観点か
ら、好ましくはその溶媒である水の一部又は全部をアル
コールに置き換えてもよく、アルコールで一部を置き換
える場合、好ましくはアルコールの5重量%以上の水溶
液とする。
【0015】添加するアルコールとしては、エタノー
ル、メタノール、エチレングリコール、グリセリン、脂
肪族アルコール等のOH基を有するものならいずれでも
よく、またこれらの混合物であってもよい。好ましく
は、エチレングリコールである。
【0016】触媒前駆体の調製は、所定の反応槽に金属
イオン含有液とアルカリ剤とを供給し、混合攪拌して両
者の沈殿反応により行なう。触媒活性の観点から、金属
イオン含有液とアルカリ剤を同時に添加し、アルカリ剤
の添加速度を調節して、混合溶液のpHを一定に保ちな
がら行なうことが好ましい。一定に保つpH値は、金属
成分により異なり、Mg及び/又はZnとAlとの場合
pH=9〜11の範囲で設定することが好ましい。かか
る沈殿反応は、触媒活性の観点から、好ましくは45℃
以下、より好ましくは30℃以下、さらに好ましくは−
20〜20℃、特に好ましくは−15〜10℃にて行な
う。次いで所望により1〜20時間程度、金属イオン含
有液とアルカリ剤の供給を停止して沈殿反応と同様の条
件で熟成を行なう。
【0017】金属イオン含有液とアルカリ剤の混合によ
って沈殿物として得られる触媒前駆体を、濾過、遠心分
離等の方法によって溶媒と分離し、得られた触媒前駆体
を水、好ましくはイオン交換水を用いて洗浄する。洗浄
後、好ましくは80〜120℃で一昼夜乾燥し、軽く粉
砕した後、篩分けし、不活性ガス気流中、空気中又は真
空下で、好ましくは400〜1000℃、より好ましく
は500〜800℃で焼成して酸化物とすることによ
り、目的の触媒を得る。尚、添加したアルコールは、触
媒性能の観点から、これら水洗若しくは焼成の工程等に
より実質的に完全に除去することが好ましい。焼成は、
アルコールを熱分解するため、好ましくは空気中で行
う。
【0018】焼成後の触媒は、水又は二酸化炭素の吸着
を防ぐ為、不活性ガス又は真空中で冷却し、冷却後、反
応に用いる活性水素を有する有機化合物(以下、活性水
素化合物という)又はAO付加体に浸漬することが好ま
しい。
【0019】以下さらに、本発明の触媒を得る工程を具
体的に説明する。
【0020】金属イオン含有液及び/又はアルカリ剤の
溶液の溶媒である水をアルコールで一部又は全部置き換
えたものを用いた場合、乾燥後の触媒前駆体を軽く粉砕
した後、篩分けして所望の平均粒子径を有する触媒前駆
体の粒子を得、次いでそれを焼成することにより、触媒
を得る。
【0021】一方、アルコールの添加に関する(2)の
態様として、例えば、金属イオン含有液及びアルカリ剤
の調製において水をアルコールで全く置き換えない場合
は、水と分離した後の触媒前駆体にアルコール又はアル
コールの水溶液を加えて混練する工程を行う。例えば、
触媒前駆体にそれらアルコール等を添加し、ニーダー等
によって十分混練し、混練後乾燥、粉砕、篩分けを行
い、所望の平均粒子径を有する触媒前駆体の粒子を得、
次いでそれを焼成することにより、触媒を得る。尚、ア
ルコールの添加量は、触媒前駆体及びアルコール又はア
ルコールの水溶液の混合物中、好ましくは50重量%以
下、より好ましくは0.5〜40重量%、特に好ましく
は0.5〜30重量%である。
【0022】触媒前駆体の篩分けは、好ましくは18〜
400メッシュ、より好ましくは18〜200メッシュ
の篩を用いて行なう。かかる篩分けにより得られた触媒
前駆体を焼成することにより、10μm以上の平均粒子
径を有する触媒粒子の含有量が85%以上(体積基準)
である本発明の触媒が得られる。かかる触媒中の触媒粒
子の平均粒子径、並びに所望の平均粒子径を有する触媒
粒子の含有量は、具体的に、エタノール溶媒中でHOLIBA
社製LA-700装置を用いて測定する。
【0023】(3)の態様として、例えば、金属イオン
含有液及びアルカリ剤の溶液の溶媒である水をアルコー
ルで全く置き換えずに触媒前駆体を調製し、次いでそれ
を焼成して触媒を得た場合には、前記(1)又は(2)
の態様において記載する触媒の製造方法に準じて、かか
る触媒に対しアルコール若しくはアルコール水溶液を添
加し、混練等を行った後、次いで焼成し、同様に触媒を
得ることができる。
【0024】<AO付加反応>本発明にいうAO付加反
応とは、活性水素化合物にAOを付加させる反応をい
う。本発明の触媒は、従来の触媒に比べ同等以上の触媒
活性を有する。反応活性を十分高く維持することができ
ることから、本発明の触媒の存在下にAO付加反応を行
なって得られたAO付加体は中性を示し、従来の触媒で
必要とされるAO付加体の中和工程は不要である。
【0025】AO付加反応に用いる活性水素化合物とし
ては、アルコール類、フェノール類、ポリオール類、カ
ルボン酸類、チオール類、アミン類、アミド類の1種以
上が挙げられる。これらの中ではアルコール類が好まし
く、かかるアルコール類としては、炭素数2〜30の直
鎖又は分岐鎖の一級又は二級アルコールが好ましく、炭
素数6〜24の一級アルコールがより好ましい。具体的
には、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、パ
ルミチルアルコール、ステアリルアルコール等を挙げる
ことができる。
【0026】またAOは、活性水素化合物と反応して付
加体を生成し得るものならばどのようなものでもよい
が、炭素数2〜8の、隣接する炭素がエポキシ化された
ものが好ましく、エチレンオキサイド(以下、EOとい
う)、プロピレンオキサイド、又はこれらの混合物が特
に好ましい。
【0027】AO付加体の製造に回分式反応器を使用す
る際においては、本発明の触媒の使用量は、通常、活性
水素化合物100重量部に対して0.05〜20重量部
が好ましく、0.1〜8重量部がより好ましい。反応温
度は、低すぎると反応速度が遅く、高すぎると生成物が
分解してしまうので、好ましくは80〜230℃、より
好ましくは120〜180℃、特に好ましくは120〜
160℃である。反応圧力は、反応温度にもよるが、好
ましくは2MPa絶対圧以下、より好ましくは0.1〜
1MPa絶対圧である。
【0028】AO付加反応は、反応器に触媒と活性水素
化合物とを前記比率となるように仕込み、窒素雰囲気中
で、所定の温度・圧力条件下で活性水素化合物1モルに
対してAOを好ましくは0.1〜100モル導入して反
応させた後、冷却し、生成したAO付加体と触媒を濾別
することにより行なうことができる。本発明の触媒を用
いて得られた生成物は、本質的に中性であり、酸やアル
カリの添加により生成物を中和する必要はない。
【0029】<触媒の濾過性評価>本発明の触媒は非常
に嵩高く、そのため濾液が通過しやすいという観点か
ら、触媒自体の濾過性が非常に優れる。本発明の触媒の
濾過性評価は、触媒の濾過を定圧濾過により行い、得ら
れたデータに定圧濾過式として知られているRUTH式
〔ルース(Ruth),B.F.,Ind.Eng.C
hem.,27(1935)p.708〕を適用して行
なう。具体的には、RUTHプロットにより得られるケ
ーク比抵抗α(m/kg)を濾過性の評価に用いる。以
下に、RUTHの定圧濾過式とケーク比抵抗αの導出方
法を示す。
【0030】[RUTHの定圧濾過式]
【0031】
【数1】
【0032】 V :濾液体積(m 3 ) A :濾過面積(m2) Vo :仮想濾液量(m 3 ) P :濾過圧力(kgf/m2) θ :濾過時間(hr) m :ケーク 湿乾質量比(−) θ0 :V 0 を得る時間(hr) s :固形分濃度(−) K :Ruth定圧濾過定数(m 6 /hr) μ’:濾液粘度(kg・ s/m 2 ) α :ケーク 平均比抵抗(m/kg) ρ :濾液密度(kg/m 3
【0033】RUTHの定圧濾過式を変形し、
【0034】
【数2】
【0035】ここで、K ’=K/A2 とすると、
【0036】
【数3】
【0037】(V/A)に対してd θ/d(V/A) をプロット
し、得られる直線の傾きから、ケーク比抵抗αを算出す
ることができる。ケーク比抵抗αは、好適な触媒濾過性
が得られるという観点から、好ましくは4×1010m/
kg以下である。
【0038】
【実施例】実施例1 〔触媒調製〕Zn(NO3 ) 2 ・6H2 O 55.8
g、Al(NO3 ) 3 ・9H2 O 112.5g及びM
g(NO3 ) 2 ・6H2 O 144.2gを50重量%
エチレングリコール水溶液(以下、EG液という)13
00gに溶解した混合溶液、Na2 CO3 27.9g
をEG液1080gに溶解した溶液及び4N NaOH
水溶液を、それぞれ12.5mL/min、9mL/m
in及び5〜7.5mL/minの液量で10L容積の
反応槽に同時供給した。反応槽には予めEG液を500
g入れておき、15℃に温度制御し、定速攪拌器で25
0rpmで攪拌した。反応液はpHが9.7〜10.3
になるようにNaOH水溶液の添加量を調節し、2時間
沈殿反応を行った後、各水溶液の供給を停止し、懸濁液
を攪拌したまま1時間熟成させた。この懸濁液を濾過
し、得られた白色固体状の触媒前駆体をイオン交換水を
用いて十分に洗浄した。洗浄後、110℃の温風乾燥器
中で12時間乾燥させた。乾燥後の触媒前駆体を120
メッシュアンダーに軽く粉砕篩い分けした後に成形し、
その後N2 気流中で550℃、2時間焼成して触媒を得
た。
【0039】〔AO付加体の製造〕上記の触媒を用いて
AO付加体の製造を行った。3.5L容オートクレーブ
にラウリルアルコール(商品名:カルコール 2098 、花
王(株)製)500gと得られた触媒をアルコール10
0重量部に対して1重量部仕込み、系中を窒素で置換し
た後、400rpmで定速攪拌しながら160℃まで昇
温した。同温度でEO 355gを圧力0.1MPa絶
対圧に保ちながら導入し反応を行った。反応活性は3m
ol−EO/(mol−アルコール・h)であった。次
いで110℃に冷却し、触媒を以下の条件で定圧濾過
し、AO付加体と分離した。この定圧濾過データにRU
TH式を適用して求めた触媒のケーク比抵抗は1.6×
109 m/kgであった。また、得られたAO付加体の
EO平均付加モル数は3であった。
【0040】 <濾過実験条件> 濾過温度:110℃ 濾過圧力:98kPa 濾過面積:6.16cm2 濾布:敷島カンバス社製FT7501SS
【0041】実施例2 篩い分けを170メッシュアンダーとする以外は、実施
例1と同様にして触媒を調製し、得られた触媒を用いて
実施例1と同様の操作を行いAO付加体を得た。結果を
表1に示す。
【0042】比較例1 エチレングリコールをイオン交換水に置き換える以外
は、実施例1と同様にして触媒を調製し、得られた触媒
を用いて実施例1と同様の操作を行いAO付加体を得
た。結果を表1に示す。
【0043】比較例2 Mg(NO3 ) 2 ・6H2 O 192.3g、Al(N
3 ) 3 ・9H2 O120.8gをイオン交換水131
5gに溶解した混合溶液を、0.24mol/L Na
2 CO3 水溶液及び4N NaOH水溶液と共に、それ
ぞれ12.5mL/min、9mL/min及び5〜
7.5mL/minの液量で10L容の反応槽に同時供
給した。反応槽には予め水を500g入れておき、定速
攪拌器で250rpmで攪拌した。反応液は液温度が1
5±2℃になるように温度制御し、さらにpHが9.7
〜10.3になるようにNaOH水溶液の添加量で調節
し、2時間沈殿反応を行った後、各水溶液の供給を停止
し、懸濁液を攪拌したまま1時間熟成させた。この懸濁
液を濾過し、得られた白色固体状の触媒前駆体をイオン
交換水を用いて十分に洗浄した。洗浄後、110℃の温
風乾燥器中で12時間乾燥させた。乾燥後の触媒前駆体
をN2 気流中で550℃、2時間焼成し触媒を得た。か
かる触媒を用いて実施例1と同様の操作を行いAO付加
体を得た。結果を表1に示す。
【0044】比較例3 特開平8-268919号公報の実施例1に記載されている触媒
(1.25Mg(OH)2 ・Al(OH)3 ・xCO3
yH2 O)を用い、前記実施例1と同様にして該触媒の
焼成を行い、触媒酸化物を調製した。かかる触媒酸化物
を用いて実施例1と同様の操作を行いAO付加体を得
た。結果を表1に示す。
【0045】
【表1】
【0046】表1から明らかなように、10μm以上の
平均粒子径を有する触媒粒子の含有量が85%以上(体
積基準)である触媒は、比較例と比べ、触媒活性を同等
以上に維持し、加えて濾過性が非常に優れており、濾過
工程の効率化により非常に効率よくAO付加体を製造す
ることができる。
【0047】
【発明の効果】本発明により、従来の触媒に比べ、触媒
活性を同等以上に保ったまま触媒濾過性が飛躍的に向上
したAO付加反応用触媒が得られ、非常に効率よくAO
付加体を製造することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4G069 AA02 AA08 BB04A BB06A BB06B BC10B BC16B BC35B CB25 DA08 EA02X EA02Y EB18X EB18Y EC27 FA01 FB06 FB09 FC08 FC10 4H006 AA02 AC41 AC43 BA06 BA07 BA19 BA30 BA85 GN06 GP01 4H039 CA60 CA61 CF90

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 二価金属から選ばれる少なくとも1種の
    金属の酸化物を含有してなる触媒であって、10μm以
    上の平均粒子径を有する触媒粒子の含有量が85%以上
    (体積基準)であるアルキレンオキサイド付加反応用触
    媒。
  2. 【請求項2】 アルコールの存在下に触媒前駆体を調製
    する工程を有する、請求項1において記載の触媒の製造
    方法。
  3. 【請求項3】 金属イオン含有液とアルカリ剤とを混合
    して触媒前駆体を調製するに際して、該金属イオン含有
    液にアルコールを含有させる請求項2記載の製造方法。
  4. 【請求項4】 触媒前駆体とアルコールを混練する工程
    を有する請求項2又は3記載の製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の触媒の存在下、活性水素
    を有する有機化合物にアルキレンオキサイドを付加させ
    る、アルキレンオキサイド付加体の製造方法。
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