JP2001324928A - 熱圧着タイプのマーク用生地 - Google Patents

熱圧着タイプのマーク用生地

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JP2001324928A
JP2001324928A JP2000142038A JP2000142038A JP2001324928A JP 2001324928 A JP2001324928 A JP 2001324928A JP 2000142038 A JP2000142038 A JP 2000142038A JP 2000142038 A JP2000142038 A JP 2000142038A JP 2001324928 A JP2001324928 A JP 2001324928A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 熱圧着タイプのマーク用生地を作るマーク地
毎に選択して用いることができる熱圧着層形成材を提供
しようとするものである。 【解決課題】 熱圧着タイプのマーク用生地を構成する
マーク地にラミネートする熱圧着層形成材を、熱圧着層
形成材を作るとき、マーク地にラミネートするとき、マ
ークと貼着対象物を貼着するときの加熱加圧操作では溶
融しない介在層を介在させて、その両面に熱可塑性ホッ
トメルト合成樹脂フィルムを配した三層構造体とし、該
熱圧着層形成材をマーク地にラミネートしたマーク用生
地。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、日常生活で着用す
る衣服、スポーツ着、袋物等にアクセサリーとして貼着
するよう図柄、文字状に形どりされた熱圧着タイプのマ
ークを作る熱圧着タイプのマーク用生地は勿論のこと主
として野球、サッカー等の団体競技を行うときに着用す
るユニホームに、チーム名、背番号を表示する手段とし
て耐摩擦性、耐洗濯性に優れた貼着力をもつ図柄、文字
状に形どりされた熱圧着タイプのマークを作るための熱
圧着タイプのマーク用生地に関するものである。
【0002】
【従来の技術】これまで、日常生活で着用する衣服、ス
ポーツ着、袋物等にアクセサリーとして貼着する熱圧着
タイプのステッカー、ゼッケン、ワッペン等のマーク
(以下マークと言う)を作る熱圧着タイプのマーク用生
地(以下マーク用生地という)については、特開昭61
−89361号、実開昭64−27231号公報等に示
すようにいろいろ開発研究が行われていた。上記発明、
考案の構成の概要を説明すると、織物、編物、不織布或
はこれらを加工した布地を選んでマーク地とし、そのマ
ーク地の片面に、熱圧着層形成材として熱圧着作業に容
易な熱可塑性のホットメルト樹脂フィルム選んでをラミ
ネートしたり、或は、熱可塑性のホットメルト樹脂から
成るウエブを積層接合たり、或は熱可塑性のホットメル
ト樹脂から成るドット状、パウダ状のものを用いて熱圧
着タイプのマーク用生地を形成すると言うものである。
上記の発明、考案は、このマーク用生地を所望の図柄、
文字状に打ち抜き或は切り抜いて形どりし、これを日常
着用する衣服、スポーツ着、袋物等に貼着するマークと
すること、これらのマークの貼着手段はいずれも手軽に
家庭用のアイロンで加熱加圧して貼着できるようにした
と言うことに特徴をもたせたものである。即ち、上記発
明、考案にかかるマーク用生地から形どりして作ったマ
ークは、主として日常着用する衣服、スポーツ着、袋物
等にアクセサリーとして手軽に貼着するのに便利なマー
クとして開発されたものであり、正式の野球、サッカー
等の団体競技の練習、試合を行うときに着用するユニホ
ームにチーム名、背番号を表示する手段として耐摩擦
性、耐洗濯性を考慮して貼着するマークとしては特に考
えの範疇に入れているものではなかったことは明らかで
ある。
【0003】ところで、正式の野球、サッカー等の団体
競技の練習、試合を行うとき着用するユニホームは、日
常着用する衣服、スポーツ着とは比較にならない過激な
運動が行われる状態の下で着用される。すなわち、サッ
カー、野球などの競技は、着用するユニホームは勿論の
こと、これにチーム名、背番号の表示手段として形どり
されて貼着されるマークも競技中に無理に引張られた
り、無理にこすられたり、予想しない強い打撃をうけた
り、無理な皺寄せがされたりする。この運動中にマーク
がユニホームから剥れるようなことがないようしっかり
と貼着しなければならない。また、サッカー、野球など
の競技に着用する上記マークを貼着したユニホームは、
日常着用する衣服、スポーツ着とは比較にならない程の
汗まみれになったり、泥まみれになったりする。その汚
れをおとすには日常着用する衣服、スポーツ着とは比較
にならない時間をかけた洗濯をしなければならない。こ
の洗濯中にマークがユニホームからむしり取られるよう
なことがないようしっかりと貼着しなければならない。
前記発明、考案にかかるマーク用生地なり、これから形
どるマークについては、家庭用アイロンで貼着できると
しているところからこの点の配慮は払われていないこと
は明らかである。
【0004】上記ユニホームにチーム名、背番号等の表
示手段として貼着されているこれまでのマークは、これ
までのユニホームとして代表的な野球のユニホームに貼
着すると言う目的の下で開発されて来た。
【0005】これまでの上記ユニホームに貼着するマー
クの素材は、これまでの野球のユニホームの素材が、腰
の強い布帛と言う生地で作られていたところから、上記
ユニホームに貼着するマークはその素材であるマーク地
を、上記ユニホームに馴染むような素材を使っていた。
また、上記マークを構成するもう一つの素材であるマー
ク地の片面にラミネートする熱圧着層形成材は、ユニホ
ームとマークのマーク地とを強力に接着すると言う要請
を満足させるために熱可塑性のホットメルト合成樹脂フ
ィルム中でも接着力の点において優れていると言われる
腰の強いナイロンフィルムを用いていた。
【0006】上記ユニホームにチーム名、背番号の表示
手段として貼着する形どりされたマークをユニホームか
らむしり取られないようにしっかりと貼着する手段は単
に強力な接着力を発揮する接着剤を用いると言うだけで
なく、その接着剤に強力な接着力を発揮させるため、上
記ユニホームと重ね合わせたマーク面の全面にわたり、
均一な條件下での加熱加圧を行わなければならない。む
らのあるような條件下での加熱加圧を行っては、接着強
度にむらができてしっかりと貼着することはできない。
従って、ユニホームに対するマークの貼着は、前記公報
に記載されたような手軽に家庭用のアイロンで貼着でき
るようにするというのではなく、専門業者により特殊の
加熱加圧機でプレス加工して、耐摩擦性、耐洗濯性を強
化して容易に剥がれないようにしっかりと全面を均一に
貼着するのである。
【0007】即ち、日常着用する衣服、スポーツ着に貼
着するマークと、上記ユニホームに貼着するマークとで
は、マークの素材であるマーク地、熱圧着層形成材は勿
論のこと貼着手段も貼着態様も異にする。
【0008】ところで、マーク地である布地に熱圧着層
形成材としての熱可塑性のホットメルト合成樹脂フィル
ムをラミネートして成る熱圧着タイプのマークを以てス
ポーツ着やユニホームに貼着する操作による貼着は、各
種材料、織方、編方をした布地から成るマーク地に熱圧
着層形成材としてラミネートした熱可塑性のホットメル
ト合成樹脂フィルムを、各種材料、織方、編方をした布
地から成るスポーツ着やユニホーム地に重ね、加熱加圧
機でプレス操作を行うことによってマーク地に熱圧着層
形成材としてラミネートした熱可塑性のホットメルト合
成樹脂フィルムを、スポーツ着やユニホーム地の面で溶
融し、溶融した樹脂をマーク地とスポーツ着やユニホー
ム地に、それぞれマーク地とスポーツ着やユニホーム地
を貼着するのに必要にして且つ十分な程度に滲透させ、
その状態でプレス操作を止め、冷却を待って、該溶融樹
脂をマーク地とスポーツ着やユニホーム地に滲透させた
状態のままの熱可塑反応状態を維持させ、マーク地とス
ポーツ着やユニホーム地に対して、いわゆるアンカー効
果を発揮させてマーク地とスポーツ着やユニホーム地を
貼着すると言う操作を行って貼着すると言うものであ
る。
【0009】この操作を行ったとき、溶融した樹脂がマ
ーク地やスポーツ着やユニホーム地に必要にして十分の
滲透状態を呈しないときは両者の貼着は不完全となる。
反対に溶融した樹脂が過剰な状態でマーク地やスポーツ
着やユニホーム地に滲透したときはマーク地の表面やス
ポーツ着やユニホーム地の裏面から滲み出る状態とな
り、この状態となったときは、マーク地とスポーツ着や
ユニホームの両者を必要以上なアンカー効果を発揮して
硬着状態で貼着するばかりでなく、マーク地の表面は滲
透樹脂による皮膜が形成され、スポーツ着やユニホーム
に貼着したマークの風合いを減殺してしまうと言う不都
合がおこる。従って、マーク地に貼着する熱圧着層形成
材であるホットメルト樹脂フィルムには上記した現象が
おきないような配慮をしなければならない。即ち、マー
ク地、並にスポーツ着やユニホーム地にどのような布地
を使うか或は熱可塑性のホットメルト合成樹脂フィルム
にどのようなものを使うかによってそれぞれどのような
アンカー機能を呈するかが異ってくる。
【0010】尚、このことは、マーク地にラミネートす
る熱可塑性のホットメルト合成樹脂フィルムは、マーク
地とスポーツ着やユニホーム地を理想的な状態で貼着す
るには、マーク地として選択する布地やスポーツ着やユ
ニホーム地の材料、織り方、編み方等を考慮して、それ
にそぐうものを選ばなければならないと言うことであ
る。
【0011】ところで、サッカーのユニホームが現在普
及されているレオタード、スイムスーツのように極めて
縦横に伸縮性の富む布地を利用して作られているところ
から、野球のユニホームも、前記布地に倣って改良され
た布帛を使って作るようになった。
【0012】これらの現在普及されるようになった極め
て縦横に伸縮性の富む布地を利用して作るサッカーや野
球のユニホームに、これまでのマークを貼着すると、こ
れまでのマークのマーク地は、前記したように腰の強い
布帛で作られた野球のユニホームに馴染む素材を使い、
且つ、その熱圧着層形成材に前記ナイロンフィルムを使
って作られていたところから、これまでのマークを上記
ユニホームに加熱押圧して貼着した部分は、マーク地が
前記素材で作られ、これを前記ナイロンフィルムの溶着
樹脂が熱可塑反応を呈して貼着することによってこわば
った状態となる。即ち、ユニホームのマーク貼着部分は
貼着したマークによって伸縮性、柔軟性を阻害されるこ
とになる。従って、上記状態でマークを貼着したユニホ
ームを着用して競技をする着用者には競技中に該部分が
違和感を感じさせ、更に、マークの輪郭によっては角部
ができるようなときがあり、そのようなときは、その角
部は前記ナイロンフィルムによる溶着樹脂の熱可塑反応
を呈した貼着によってこわばった個所となり、このこわ
ばった角部が競技をする着用者の身体に突き当ったとき
は、瞬間的に押圧感を感じさせ、その押圧感によって反
射的に運動を鈍らせることがあると言う不都合を生じさ
せることもあった。そこで、マーク地として上記ユニホ
ームに馴染む布地を用いたとしても、熱圧着層形成材に
前記ナイロンフィルムを用いたときは、前記ナイロンフ
ィルムの性格からして、マーク貼着個所は前記したと同
じ貼着状態を示すことになる。
【0013】これらの不都合を解消させるため、現在普
及されるようになった極めて縦横に伸縮性の富む布地を
利用して作られている野球や、サッカー等のユニホーム
に馴染むマークを提供するため、本出願人はマーク地に
現在普及されているユニホームを作る布地に馴染む伸縮
性の布地を選定し、このマーク地にラミネートする熱可
塑性のホットメルト合成樹脂フィルムを上記マーク地に
同調して伸縮する機能を発揮する伸縮性、柔軟性に富む
ウレタンフィルムを用いたマーク用生地を開発し、これ
が既に特許第2675326号として登録になった。
【0014】更に、マークは、マークをユニホームに貼
着したとき、スポーツ着やユニホームを着色した色彩が
マーク地を通して透視できるようなものであっては、そ
の透視できる色彩によって、マーク地本来の持ち味、マ
ーク地本来の鮮明さを阻害してしまうと言う不都合がお
こる。従って、マーク地に貼着する熱圧着層形成材であ
る熱可塑性のホットメルト合成樹脂フィルムには、上記
透視を阻止する加工を施さなければならない。これまで
のマークを形成するため、マーク地に貼着する熱圧着層
形成材である熱可塑性のホットメルト合成樹脂フィルム
であるナイロンフィルムには白色の染料、顔料を混入
し、着色したフィルムとして使用し、上記不都合の生じ
るのを阻止するものとして使用していた。ところが、熱
可塑性のホットメルト合成樹脂フィルムであるウレタン
フィルムを使用しようとしたとき、該フィルムに前記機
能を発揮させるため染料、顔料を混入したときは、極端
に貼着力を減殺することになる。従って、ウレタンフィ
ルムにはユニホームの着色の透視を阻止する機能を発揮
する着色加工ができないとされていた。そこで該フィル
ムを使用するときは、該フィルムに前記透視現象がおき
ないよう配慮しなければならない。
【0015】前記した現在普及されるようになったレオ
タード、スイムスーツのように極めて縦横に伸縮性の富
む布地を利用して作られているユニホームに貼着するの
に馴染むマークを作るためのマーク用生地として開発し
た特許第2675326号の特許発明はマーク地にラミ
ネートする熱圧着層形成材である熱可塑性のホットメル
ト合成樹脂フィルムをウレタンフィルムとしたが、この
熱圧着層形成材については前記配慮が払われていない。
従って、前記特許発明にかかるマークでは、上記〔00
14〕の項に記載した不都合の生ずるのを解消するには
不十分である。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、日常生活で
着用する衣服、スポーツ着等や、これまでに普及されて
いた腰の強い布帛で作られていたユニホームには勿論で
あるが、そればかりでなく現在普及しているレオター
ド、スイムスーツのように極めて縦横に伸縮性の富む布
地を利用して作るユニホーム等の貼着対象物に貼着する
のにも適する構成とされる熱圧着タイプのマークを作る
とき、そのマークを作るための熱圧着タイプのマーク用
生地のマーク地にラミネートする熱圧着層形成材である
熱可塑性のホットメルト合成樹脂フィルムを、これまで
接着力が弱いとされていたウレタンフィルムのようなフ
ィルムとする構成としたときでも、そのマーク用生地か
ら形どりしたマークを上記貼着対象物に貼着する際、上
記マークを構成するフィルムの溶融樹脂をマーク地と貼
着対象物とを貼着するのに必要にして且つ十分なだけの
アンカー機能をマーク地と貼着対象物の布に発揮するも
のとし、しかも、ユニホーム等の貼着対象物に着色した
色彩がマークを透過して透視できないよう透視遮断機能
を発揮する熱圧着タイプのマークとして切り抜きができ
る熱圧着タイプのマーク用生地を提供しようとするもの
である。
【0017】
【課題を解決するための手段】織物、編物、不織布等の
布地或はこれを加工した布地をマーク地とし、該マーク
地の片面に熱圧着層形成材を貼着して成る熱圧着タイプ
のマーク用生地において、マーク地に貼着する前記熱圧
着層形成材を、熱圧着層形成時並にマークをシャツ、ユ
ニホーム等の貼着対象物に貼着するときの加熱温度では
溶融したり、変形したりしない介在層をはさんで、その
両側に、それぞれその介在層の一方面にはマーク地を、
他方面にはシャツ、ユニホーム等の貼着対象物を、それ
ぞれ好適な状態で接着するのに必要にして且つ十分の機
能を発揮するよう溶融温度の調整され、且つその溶融温
度下で所望の状態の溶融反応を呈するよう調整された熱
可塑性のホットメルト合成樹脂フィルムを重ね合わせて
ラミネートした熱圧着タイプのマーク用生地、そのマー
ク用生地の前記介在層が、その介在層の両側に配した熱
可塑性のホットメルト合成樹脂フィルムの溶融温度より
耐熱温度を高温に調整したフィルムとした熱圧着タイプ
のマーク用生地、及び、前記介在層が架橋性合成樹脂フ
ィルムから成るフィルムとした熱圧着タイプのマーク用
生地、及び、前記介在層が介在層の両側に配した熱可塑
性のホットメルト合成樹脂フィルムの溶融樹脂の滲透を
阻止する工夫を施すか、織方、編方に工夫を施こすかし
た合成繊維、天然繊維から成る布地、不織布である熱圧
着タイプのマーク用生地。
【0018】
【実施例】本発明を図面に従って説明する。これまでの
熱圧着タイプのマーク用生地は、従来の技術の項で説明
したとおり、貼着対象物である日常生活に着用する衣
服、スポーツ着、袋物、更に、サッカー、野球のユニホ
ーム等がどのような布地で作られているか、また、前記
貼着対象物に貼着するマークのマーク地が、前記貼着対
象物の布地に馴染むかどうかを考慮することなく織物、
編物、不織布等の布地、或はこれを加工した布地の中か
ら選んだ布地をマーク地とし、このマーク地の片面に熱
圧着層形成材として所望の加熱温度條件下で、所望の状
態の溶融反応を示す熱可塑性のホットメルト合成樹脂フ
ィルムを熱圧着によりラミネートして形成していた。し
かし、本発明は、現在普及されるようになったユニホー
ムに馴染むマークを提供すると言うことを念頭におい
て、理想どうりの貼着ができるよう前記熱圧着層形成材
を、下記の通りの三層構造のフィルムとするものであ
る。
【0019】即ち、本発明を構成するマーク用生地のマ
ーク地にラミネートする熱圧着層形成材の製法にはラミ
ネート法、射出形成法等で作ることができるが、理解し
やすいように図1を示してラミネート法で作る場合を例
にとって説明する。
【0020】熱圧着層形成材1は、熱圧着層形材を形成
時並にマーク地にラミネートしてマーク用生地とする
時、マーク用生地から形取ったマークをシャツ、ユニホ
ーム等の貼着対象物に貼着する時の加圧加熱温度では溶
融したり、変形したりしない介在層2をはさんで、その
両面に、それぞれの一方面にはマーク地を、他方面には
シャツ、ユニホーム地等の貼着対象物を、それぞれ好適
な状態で貼着するのに必要にして且つ十分の機能を発揮
するよう溶融温度を調整され、且つその溶融温度下で所
望の状態の溶融反応を呈してアンカー機能を発揮するよ
う調整された熱可塑性のホットメルト合成樹脂フィルム
3、4を重ね合わせる。これを図1に示すように剥離材
5、6間に挟んで所定の温度、圧力下で加熱加圧して剥
離材5、6に挟まれてラミネートされた三層構造の積層
フィルムとする熱圧着層形成材1とする。前記介在層2
が合成樹脂フィルムであるときは、その両面に配する、
ホットメルト合成樹脂フィルム3、4は、介在層2と親
和性のある合成樹脂であることは勿論である。
【0021】上記図1に示す構造の熱圧着層形成材を以
て図2に示す熱圧着タイプのマーク用生地8を作るのに
は、まず、熱圧着層形成材1を構成する介在層2の一方
面にラミネートした前記熱可塑性のホットメルト合成樹
脂フィルム3の面から剥離材5を取り除いて、該フィル
ム5面に、織物、編物、不織布等の布地、或はこれを加
工した布地から選定されたマーク地7に重ね合わせる。
次に、マーク地7と前記フィルム3をラミネートするた
めの加熱加圧を行う。この操作により、介在層2の両面
側にラミネートされた前記フィルム3、4は溶融する。
この溶融により、前記フィルム3はマーク地7に或る程
度浸透してこれが冷却後はラミネートされた状態で図2
に示す構成の熱圧着タイプのマーク用生地8となる。い
わば、仮着状態でラミネートされる。この操作を行うの
には、普通、介在層2の他方面にラミネートした前記熱
可塑性のホットメルト合成樹脂フィルム4には剥離材6
をあてがったままの状態で行う。従って、介在層2と剥
離紙6面で溶融した前記フィルムは、加熱加圧操作後の
冷却により元の状態に復元して剥離紙6に裏打ちされた
熱圧着タイプのマーク用生地8となる。
【0022】この熱圧着タイプのマーク用生地8を図3
に示すように所望の図柄、文字状に打ち抜き、或は切り
抜いて剥離紙6に裏打ちされた状態で形どりされたマー
ク9とする。
【0023】前記図3に示すマーク9を以てシャツ、ユ
ニホーム等の貼着対象物10に貼着するには、前記マー
ク9が剥離紙6で裏打ちされたものであるときは、その
剥離紙6を取り除いて、図3に示すように介在層2の他
方面にラミネートした熱可塑性のホットメルト合成樹脂
フィルム4をシャツ、ユニホーム等の貼着対象物10の
所望の個所に置いて、従来どおり所望の圧力、温度條件
下で且つ所望の時間をかけた加熱加圧操作を行う。
【0024】この操作によって、介在層2の両面に貼着
された熱可塑性のホットメルト合成樹脂フィルム3、4
はともに再び溶融する。
【0025】この際、介在層2の一方面にラミネートさ
れた熱可塑性のホットメルト合成樹脂フィルム3の溶融
樹脂はマーク9を構成するマーク地7を構成する布地の
性状、材質を考慮し、それに見合う加熱加圧条件を考慮
して過不足なく必要に応じて、且つ十分な程度に滲透さ
せる。また、介在層2の他方面にラミネートされた熱可
塑性のホットメルト合成樹脂フィルム4の溶融樹脂はシ
ャツ、ユニホーム等の貼着対象物10の生地を構成する
布地の性状、材質を考慮し、それに見合う加熱加圧条件
を考慮して過不足なく必要に応じて、且つ十分な程度に
滲透させる。
【0026】介在層2の両面にラミネートされたそれぞ
れの熱可塑性のホットメルト合成樹脂フィルム3、4は
前記操作によって溶融しても、それぞれの熱可塑性のホ
ットメルト合成樹脂フィルム3、4の間には介在層2が
あるので、介在層2の両側で溶融したそれぞれの前記熱
可塑性のホットメルト合成樹脂フィルム3、4の溶融樹
脂は、混合してマーク地7側に或はシャツ、ユニホーム
等の貼着対象物10側の生地に必要以上の状態で滲透す
ることを防止できる。
【0027】この介在層2の形成材は、マーク9をシャ
ツ、ユニホーム等の貼着対象物10に貼着する際の加熱
加圧による加熱温度では溶融したり変形しない素材を用
いる。即ち、この介在層2の素材に合成樹脂フィルムを
用いるときは、介在層2の両側にラミネートされる熱可
塑性のホットメルト合成樹脂フィルム3、4と親和性の
ある合成樹脂であって、且つ前記フィルム3、4より溶
融温度を高く調整された熱可塑性の合成樹脂フィルムと
するものであることがあり、或は、介在層2の両側にラ
ミネートされる熱可塑性のホットメルト合成樹脂フィル
ム3、4と親和性のある合成樹脂であって、且つ架橋反
応を呈して熱圧着層形成材の形成過程でも、マークを貼
着対象物に貼着する過程でもフィルムとなった状態をく
ずさないよう調合された合成樹脂を以て合成樹脂フィル
ムとしたものであることがあり、或は、溶融樹脂の滲透
を阻止する工夫を施すか、織方、編方に工夫を施こすか
した合成繊維、天然繊維から成る布地、不織布であるこ
とがある。
【0028】尚、前記介在層2を形成する合成樹脂フィ
ルムを作る合成樹脂に顔料、染料等を混合した合成樹脂
とするときは、着色された合成樹脂フィルムとすること
ができる。
【0029】熱圧着層形成材の介在層を着色の合成樹脂
フィルムとするとき、或は介在層に前記布地、不織布等
を用いたときは、その介在層2によってシャツ、ユニホ
ーム等の貼着対象物に着色された色彩は、介在層2で透
視が遮断されてマーク9から透き通って見えることを阻
止することができる。
【0030】更に、本発明にかかるマーク用生地を構成
するについて用いる熱圧着層形成材は、上記の通りに構
成されるものであるから、マーク用生地8を構成するマ
ーク地7或はシャツ、ユニホーム等の貼着対象物10の
布地の性状即ち材料、織方、編方如何によって次の通り
に構成することができる。
【0031】即ち、従来タイプの布帛を用いて作ったユ
ニホームに貼着するマークを作るのに、そのマークのマ
ーク地に布帛を用いるものと仮定した場合は、そのマー
クを作るマーク用生地に用いる熱圧着層形成材は、介在
層の両側に、所定の温度条件下で所定の溶融状態を呈し
てユニホームの構成材である布帛、マークの構成材とす
るマーク地に使う布帛に、必要にて且つ十分滲透する溶
融樹脂となる厚みの熱可塑性のホットメルト合成樹脂フ
ィルム3、4を選んでラミネートした三層構造の積層フ
ィルムとすることによって、両者に過不足なく滲透する
溶融樹脂となる前記フィルム3、4を貼着した従来タイ
プのユニホームに貼着するのに理想的なマーク用生地を
作ることができることになる。
【0032】これに対して、現在普及しているレオター
ド、スイムスーツのように、極めて縦横に伸縮性に富む
布地を以て作るユニホームに貼着するマークを、上記ユ
ニホームの布地に馴染む布地で作ろうとした場合は、マ
ーク用生地を作るのに用いる熱圧着層形成材は、介在層
の両側に所定の温度條件下で所定の溶融状態を呈してユ
ニホーム構成材である前記布地、マークの構成材とする
マーク地に使う前記布地に、それぞれ必要にして且つ十
分滲透する溶融樹脂となる厚みの熱可塑性のホットメル
ト合成樹脂フィルム3、4を選んでラミネートした三層
構造の積層フィルムとすることによって、両者に過不足
なく滲透する溶融樹脂となる前記フィルム3、4を貼着
した上記タイプのユニホームに貼着するのに理想的なマ
ーク用生地を作ることができる。
【0033】更に、厚手の布地を以て作られたタイプの
貼着対象物に貼着するマークを、薄手の布地をマーク地
として作ろうとした場合、或は、薄手の布地を以て作ら
れたタイプの貼着対象物に貼着するマークを、厚手の布
地として作ろうとした場合は、マーク地を作るのに、介
在層の両側に所定の温度條件下で所定の溶融状態を示し
てユニホーム構成材である布地、マークを構成するマー
ク地である布地に、それぞれ必要にして且つ十分滲透す
る溶融樹脂となる厚みを調整した熱可塑性のホットメル
ト合成樹脂フィルムを選んでラミネートした三層構造の
積層フィルムとすることによって、上記それぞれのタイ
プのユニホームに貼着するのに理想的なマーク用生地を
作ることができる。
【0034】このマーク用生地から所望の図柄、文字状
に打ち抜き或は切り取り等、従来法による形どりをした
マークを作る。即ち、本件発明にかかるマーク用生地を
構成するについて用いる熱圧着層形成材は、前記考え方
に基づいてマーク用生地を構成するマーク地である布
地、或はシャツ、ユニホーム等の貼着対象物を構成する
布地の厚み、性状如何により、介在層の両側にラミネー
トする熱可塑性の合成樹脂フィルムに、どのような性質
の合成樹脂を、どのような厚みのフィルムとして使うか
を適宜選択して熱圧着層形成材を構成することができ
る。
【0035】
【発明の効果】本発明にかかる熱圧着タイプのマーク用
生地は、前記構造の熱圧着層形成材を用いたものである
から、本件発明にかかる熱圧着タイプのマーク用生地か
ら作った熱圧着タイプのマークを以て、シャツ、ユニホ
ームに貼着する際、マークの素材である布地にもシャ
ツ、ユニホームの素材である布地にも必要にして且つ十
分な溶融樹脂によるアンカー機能を発揮させてマークを
シャツ、ユニホームに貼着することができ、更にシャ
ツ、ユニホームに着色された色彩がマークから透視され
ることを阻止することができマーク本来の風合い、持ち
味を発揮するマークとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 剥離紙にはさまれて形成された熱圧着層形成
材の斜視断面図。
【図2】 剥離紙に裏打ちされたマーク用生地の斜視断
面図。
【図3】 マーク用生地から形どりされたマークの斜視
図。
【図4】 貼着対象物にマークを貼着した状態を示す斜
視図。
【符号の説明】
1 熱圧着層形成材 2 介在層 3 熱可塑性のホットメルト合成樹脂フィルム 4 熱可塑性のホットメルト合成樹脂フィルム 5 剥離材 6 剥離材 7 マーク地 8 マーク用生地 9 マーク 10 シャツ、ユニホーム等の貼着対象部物

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 織物、編物、不織布等の布地或はこれを
    加工した布地をマーク地とし、該マーク地の片面に熱圧
    着層形成材を貼着して成る熱圧着タイプのマーク用生地
    において、マーク地にラミネートする前記熱圧着層形成
    材を、熱圧着層形成材として形成する時、マーク地に貼
    着する時、並にマークをシャツ、ユニホーム等の貼着対
    象物に貼着する時の加熱温度では溶融したり、変形した
    りしない介在層をはさんで、その両面に、介在層の一方
    面には選択した布地から成るマーク地を、他方面にはシ
    ャツ、ユニホーム等の貼着対象物を、それぞれ好適な状
    態で貼着するのに必要にして且つ十分の機能を発揮する
    よう溶融温度の調整され、且つその溶融温度下で所望の
    状態の溶融して熱可塑反応を呈するよう調整された熱可
    塑性のホットメルト合成樹脂フィルムを重ね合わせてラ
    ミネートした構成とするとともに、該構成から成る熱圧
    着層形成材の該一方面をマーク地の片面に貼着しことを
    特徴とする熱圧着タイプのマーク用生地。
  2. 【請求項2】 前記介在層がその介在層の両側に配した
    熱可塑性のホットメルト合成樹脂フィルムの溶融温度よ
    り耐熱温度を高温に調整したフィルムとしたことを特徴
    とする請求項1に記載する熱圧着タイプのマーク用生
    地。
  3. 【請求項3】 前記介在層が架橋反応を呈した合成樹脂
    フィルムから成ることを特徴とする請求項1に記載する
    熱圧着タイプのマーク用生地。
  4. 【請求項4】 前記介在層が介在層の両側に配した熱可
    塑性のホットメルト合成樹脂フィルムの溶融樹脂の滲透
    を阻止する工夫を施すか、織方、編方に工夫を施こすか
    した合成繊維、天然繊維から成る布地、不織布としたこ
    とを特徴とする請求項1に記載した熱圧着タイプのマー
    ク用生地。
  5. 【請求項5】 前記介在層に、透視阻止剤を混入調合し
    て成ることを特徴とする請求項1に記載した熱圧着タイ
    プのマーク用生地。
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