JP3756226B2 - 複合芯地 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この出願発明は複合布、とくに複合芯地に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、不織布に、チェーンステッチ、デンビステッチなどのステッチ加工を施して編み構造を複合した複合芯地が製造されている。
しかし、この芯地は、薄手の用途ではソフトな風合を有するが、厚手の用途ではソフトさが失われ、ペーパーライクなものとなる。
とくに、接着芯地として用いた場合には、基布の融通性が失われやすく、また、毛芯などの増芯と共に用いると繊維同士が絡むため、ファスナー現象が起きやすいという問題があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
この出願発明者等は、基布を2層以上積層し、その積層体に編み構造が複合されるようにステッチ加工することにより各基布が外力に対してある程度独立した動きをすることを見いだしこの出願発明を完成したものであり、この出願発明は、融通性やドレープ性に優れた複合布、とくに複合芯地を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
この出願発明は、基布(但し、弾性繊維からなる不織布、弾性繊維からなる織布または弾性繊維からなる編布を除く)を2層以上有する積層体が、ステッチ加工されることにより編み構造で複合されており、積層体は、不織布と、織布または編布からなっており、基布の1つの表面に接着樹脂を有している複合芯地に関する。
【0005】
図1ないし図3に示すように、各層の基布1、とくに芯地基布は、ステッチ加工された糸3により結合されており、しかもそのステッチ加工は編み構造からなるため、各基布、とくに芯地基布は外力に対してある程度独立した動きをとれるので、融通性やドレープ性に優れている。さらに、縫製や接着工程などでは安定な一体物として取り扱えるので作業性にも優れている。
【0006】
基布、とくに芯地基布1の一方に図3に示すように接着樹脂5により接着樹脂加工を施して、表地などと接着させた場合には、接着した基布は表地に固定されるが、もう一方の基布は編み構造をとるステッチ加工により結合されているので、融通性があり、その基布のもつ特性を独立して発揮することができる。
例えば、ペーパーライクな風合にすることなく、接着された基布において不足する張り、腰、厚みなどの性質をもう一方の基布で補うことができる。
【0007】
また、基布、とくに芯地基布は異種の素材が組合わされていると、各々の基布の異なった性質を利用できるのでよい。
例えば、図3に示すように接着樹脂を配する側に不織布を用いると、接着樹脂の逆染みが少なく、寸法安定に優れた性質を持ち、逆の側に織布または編布を用いると、特定方向に張りや腰があり、毛芯などの増芯などと重ねた場合にもファスナー現象が起きない芯地が得られる。
【0008】
【発明の実施の形態】
基布、とくに芯地基布としては、不織布、例えば、水流絡合不織布、部分接着不織布(ポイントシール不織布)など、織布、編布、例えば、トリコット、トリコットハーフ)などが好ましい。
また、これらの芯地基布は、異種素材の組合わせたものが好ましい。とくに、接着樹脂を有する側に不織布、逆の側に織布、編布を配置することが望ましい。
【0009】
また、基布、とくに芯地基布は薄いタイプのものがよく、目付が5〜40g/m2、より好ましくは10〜30g/m2のものがよい。
【0010】
ステッチ加工としては、単糸環縫いミシン、ラッセル編機などにより、チェーンステッチ、デンビステッチなどの編み構造となるステッチ加工が好ましい。
【0011】
接着樹脂加工は、基布、とくに芯地基布を予め接着樹脂で処理してもよい。この場合、樹脂加工を施した芯地基布と、樹脂加工していない芯地基布とを積層した後、ステッチ加工を施すのがよい。
また、図3に示すように2以上の基布、とくに芯地基布を積層し、ステッチ加工した後に、接着樹脂で処理してもよい。
【0012】
接着樹脂は、融点が80〜150℃の熱可塑性樹脂が好ましく、とくに、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリオレフィン系樹脂などが好ましい。
【0013】
基布、とくに芯地基布表面の接着樹脂は、接着樹脂を適当な方法により表面に付着させればよいが、接着樹脂を分散した液からなるペーストを基布、とくに芯地基布にドット状などにプリントする方法が好ましい。
【0014】
接着樹脂の目付としては3〜30g/m2が好ましく、5〜20g/m2がより好ましい。接着樹脂の目付が30g/m2より多いと接着後硬い感触となり、3g/m2付着面積が小さいと接着力が不足することがある。
【0015】
【実施例】
以下、具体的に実施例によりこの出願発明を説明する。
実施例1
接着芯2は、基布重量19g/m2、厚み0.15mmのポイントシール不織布(繊度1.5デニールのナイロン90%、繊度1.2デニールのポリエステル10%)にポリアミド系接着剤5をドット状(18ポイント/cm2)に8g/m2塗布加工した逆染み出しの少ない薄手ソフト不織布接着芯地を使用する。
フラシ芯3は、15デニールナイロン100%フィラメントからなるハーフトリコット目付18g/m2、厚み0.19mmを使用する。
上記の不織布接着芯地の基布側に、ナイロントリコットを添わせてラッセル編機(カールマイヤー社のRS3MSU−V)を用い、ポリエステル加工糸30デニールを使用して図1に示すように、各チェーンステッチの間隔が3mmで、チェーンステッチのピッチ(生産方向の結合点から次の結合点までの距離)が3mmとなるようにチェーンステッチ加工を行い糸4により複合した。
接着及び縫製品評価はつぎのとおりである。
ステッチ加工された複合芯地を、ウールポプリン(重量177g/m2)の表素材にR型接着プレス機で温度130℃、圧力3kg/cm2、プレス時間10秒の接着条件で接着、「ふくらみ感のあるソフトな風合い」が得られた。同素材で婦人上衣を縫製したが、(1)逆染み出しがないためアイロン作業性が容易になり成形しやすい、(2)接着芯地接着布の角がなく、より自然なドレープが得られ美しいシルエットが得られた。
ウールサージーの婦人服素材(重量197g/m2)に上記のステッチ加工された複合芯地を接着し、肩増芯を入れて婦人上衣を縫製したが同様な結果を得た。
なお、基布を基布重量35g/m2、厚み0.35mmのポイントシール不織布(繊度1.5デニールのナイロン90%、繊度1.3デニールのポリエステル10%)にポリアミド系接着剤をドット状(18ポイント/cm2)に8g/m2を塗布加工した不織布接着芯地の一層にしたところ、アイロン滑り、成形性、ファスナ現象、ソフトさ、厚み感、ペーパーライク、基布融通性、ドレープ性の点で劣っていた。
【0016】
実施例2
接着芯は実施例1と同じものを使用する。
フラシ芯は、ポリエステル、綿混(65/35)糸使いで打込数縦80/横64本/インチの平織芯地(基布重量26g/m2、厚み0.18mm)を使用する。
上記の不織布接着芯地の基布側に織物芯地を添わせ、ポリエステルフイラメント糸100番糸を使用し25本針単糸環縫ミシンにより図1に示すように、各チェーンステッチの間隔が5mmでチェーンステッチのピッチ(生産方向の結合点から次の結合点までの距離)が2mmとなるようにチェーンステッチ加工を行い複合した。
接着及び縫製品評価はつぎのとおりである。
ステッチ加工された複合芯地を、ウールポプリン(重量177g/m2)の表素材にR型接着プレス機で温度130℃、圧力3kg/cm2、プレス時間10秒の接着条件で接着、「ふくらみ感のあるソフトな風合い」が得られた。同素材で婦人上衣を縫製したが、(1)逆染み出しがなく、アイロン作業性が容易で成形しやすい、(2)接着芯地接着布の角がほとんどでない、(3)自然なドレープが得られ、美しいシルエットが得られた
又、フラシ芯地にストレッチ性のあるポリエステル加工糸使いの平織芯を使用して複合した接着芯地は、よりソフトに、よりまろやかな風合いが得られ、肩増芯を入れて婦人上衣を縫製したが同様な結果を得た。
【0017】
【発明の効果】
この出願発明の複合布、とくに複合芯地の各層の芯地基布は、ステッチ加工により結合されており、しかも、そのステッチ加工は編み構造からなり、各芯地基布は外力に対してある程度独立した動きをとれるので、融通性やドレープ性に優れている。
とくに、芯地基布の一方に接着樹脂加工を施して、表地などと接着させた場合には、接着した基布は表地に固定されるが、もう一方の基布は編み構造をとるステッチ加工により結合されているので、融通性があり、その基布のもつ特性を独立して発揮することができる。また、この出願発明の複合芯地は、縫製や接着工程などにおいても、安定な一体物として取り扱えるので作業性にも優れており、逆しみ出しがなく、アイロン作業性が容易で成形しやすいという優れた効果があり、製品は、表素材の風合いを損なわずにソフトな風合いのものが得られるうえに、角がほとんどでない、自然なドレープが得られ、美しいシルエットが得られる。
接着樹脂を配する側に不織布を用いると、接着樹脂の逆染みが少なく、寸法安定に優れた性質を持ち、逆の側に織布または編布を用いると、特定方向に張りや腰があり、毛芯などの増芯などと重ねた場合にもファスナー現象が起きない芯地が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この出願発明の複合不織布の平面図
【図2】 チェーンステッチ編みの構造を複合不織布のタテ断面方向からみた拡大断面図
【図3】 接着剤を有するチェーンステッチ編みの構造を複合不織布のタテ断面方向からみた拡大断面図
【符号の説明】
1 基布
2 接着芯
3 フラシ芯
4 糸
5 接着剤
Claims (2)
- 基布(但し、弾性繊維からなる不織布、弾性繊維からなる織布または弾性繊維からなる編布を除く)を2層以上有する積層体が、ステッチ加工されることにより編み構造で複合されており、積層体は、不織布と、織布または編布からなっており、基布の1つの表面に接着樹脂を有していることを特徴とする複合芯地。
- 1つの表面に接着樹脂を有している基布(但し、弾性繊維からなる不織布、弾性繊維からなる織布または弾性繊維からなる編布を除く)を2層以上積層して積層体を製造し、編み構造で複合するように、不織布と、織布または編布から構成される積層体にステッチ加工することを特徴とする請求項1に記載の複合芯地の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24051695A JP3756226B2 (ja) | 1995-08-28 | 1995-08-28 | 複合芯地 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24051695A JP3756226B2 (ja) | 1995-08-28 | 1995-08-28 | 複合芯地 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0967746A JPH0967746A (ja) | 1997-03-11 |
JP3756226B2 true JP3756226B2 (ja) | 2006-03-15 |
Family
ID=17060693
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP24051695A Expired - Fee Related JP3756226B2 (ja) | 1995-08-28 | 1995-08-28 | 複合芯地 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3756226B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
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---|---|---|---|---|
KR100821200B1 (ko) * | 2004-07-20 | 2008-04-14 | 가부시키가이샤 야마토야 | 백 |
-
1995
- 1995-08-28 JP JP24051695A patent/JP3756226B2/ja not_active Expired - Fee Related
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---|---|
JPH0967746A (ja) | 1997-03-11 |
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