JP2001323993A - 歯付きベルト用プーリ - Google Patents
歯付きベルト用プーリInfo
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Abstract
ルト用プーリを提供する。 【解決手段】 歯型形状板14と円盤15は、金属また
は高分子材料で打抜き加工されたものである。歯型形状
板14は、周方向Aにプーリ歯面12を有している。プ
ーリ11は、歯型形状板14を整列して積層した歯型形
状板14の間に円盤15を介挿させて一体に構成してい
る。円盤15は、歯型形状板14の歯面12の歯底半径
よりも小さいので、円盤15を介挿した部分には周方向
に沿って溝13が形成される。
Description
グベルトを介して駆動力を伝達する場合などに適用され
る歯付きベルト用プーリに関するものである。
7に示すように、プーリ101から歯付きベルト103
を介して駆動力が伝達されるようになっており、図8乃
至図9に示すようなプーリを用いていた。歯付きベルト
103を用いるプーリ101は、ギアなどと異なって潤
滑油を必要とせず、またVベルトや平ベルトを用いるプ
ーリと異なって大容量の伝達力を伝えることが可能なた
め、多くの製品に用いられている。
のようにギヤボックス内では一般に使用されず遮音され
ることもないので、騒音面で問題がある。一例として、
図10に示すように、歯付きベルト近接位置における騒
音の周波数分析結果によれば、歯付きベルト103とプ
ーリ101の噛合い成分Nz音(Nは回転数で、zは歯
数である。)及びその高調波成分による騒音が認められ
る。
歯付きベルト103の噛合い時に空気が歯面内に閉じ込
められて圧縮されるためと考えられていて、その対策と
して、例えば特開平10-318353号、特開平5-1
06708号又は実開昭62-87251号に記載され
た構造、すなわち空気逃がしのための溝を設ける構造が
提案されている。
は、図11に示すように、溝104をプーリの周方向に
設けたものや、図12に示すように、溝105をプーリ
の幅方向に設けたものを提案している。
101は単一材料から切削加工によって製作されてい
て、周方向であれ幅方向であれ溝のような複雑な形状と
することには限度があり、仮に加工できたとしても工数
がかかってしまう。本発明は、かかる状況に鑑みてなさ
れたものであり、製造が容易でコストダウンが可能な歯
付きベルト用プーリを提供することを目的とする。
ト用プーリは、かかる課題を解決するためになされたも
のであり、歯付きベルト用のプーリを薄板の積層構造と
した。すなわち、周方向に歯面を有する歯型板を整列し
て積層し、かつ該歯型板よりも小さい外形形状のスペー
サを上記歯型板の間に介挿して一体に構成したことを特
徴とする。
積層するようにしてもよく、また、上記歯型板及び上記
スペーサは、打抜きにより形成してもよい。
は、積層してなる歯付きプーリで、ヘルムホルツ共鳴器
を内蔵するように構成できる。すなわち、周方向に歯面
を有するとともに、該歯面の歯底に開口する首部と該首
部に続く幅広部とからなる切欠き部を有する第1の板を
整列して積層し、かつ上記第1の板の歯面と同形状の歯
面を周方向に有する第2の板を上記第1の板の間に整合
するように介挿して一体に構成したことを特徴とするも
のである。
により形成してもよい。
用プーリの実施の形態について図面に基づいて説明す
る。本発明の第1の実施形態に係る歯付きベルト用プー
リを図1乃至図3に、本発明の第2の実施形態に係る歯
付きベルト用プーリを図4乃至図6にそれぞれ示す。
用プーリについて図1乃至図3を用いて説明する。な
お、図1は、本実施形態に係る歯付きベルト用プーリ1
1の外観を部分的に現した斜視図、図2は、金属または
高分子材料で打ち抜き加工された歯型形状板(歯型板)
14の斜視図、図3は、金属または高分子材料で打ち抜
き加工された円盤(スペーサ)15の斜視図である。
11は、打抜き板の積層構造になっている。まず、図2
に示すように、歯型形状板14を金属または高分子材料
で打ち抜き加工する。この歯型形状板14は、プーリ歯
面12が外周面の周方向Aに連続的に形成されている。
このプーリ歯面12の部分がベルト(図7参照)と噛合
い動力伝達する。
属または高分子材料で打ち抜き加工する。円盤15の半
径は、歯型形状板14の歯底円半径よりも小さい。この
部分が空気抜けの溝13(図1参照)を構成する。この
溝13は、周方向に延在する。
盤15とを整列しながら適宜積層して一体に構成するこ
とで、図1に示すようなプーリ11が完成する。歯型形
状板14と円盤15はともに薄板で形成する。なお、歯
型形状板14と円盤15との結合方法は、通常用いられ
る方法を採用すればよく、例えばリベットによるかし
め、部分溶接を行う。
ことにより、以下のような効果を有する。 (1)形状の自由度が増える。 歯面形状が切削加工に比べ自由に選べる。複雑な表面
形状にできる。 歯幅方向の寸法が積層枚数で変えられる。周方向の溝
ピッチ・溝幅が変えられる。 (2)プーリの振動特性の改善(ダンピング増加)が図れ
る。 積層による摩擦ダンピングが増加する。 非金属の積層(材料そのものの減衰大)によるダンピン
グが増加する。
打ち抜き形状が同じで材質のみ異なるものを適宜積層し
て構成したもの、打ち抜き形状を3種類以上とし複雑な
パターンとするもの、歯形をインヴォリュート、台形、
矩形、三角形、半円形又は半楕円形等とするもの等を用
いることができる。この変形例は、後述する第2の実施
形態においても適用することができる。
きベルト用プーリについて図4乃至図6を用いて説明す
る。なお、図4は、本実施形態に係る歯付きベルト用プ
ーリ21の外観を部分的に現した斜視図、図5は、空洞
形成用穴(切欠き部)26を有する、金属または高分子
材料で打ちぬき加工された歯型形状板(第1の板)25
の斜視図、図6は、金属または高分子材料で打ち抜き加
工された歯型形状板(第2の板)29の斜視図である。
21は、打抜き板の積層構造になっている。まず、図5
に示すように、歯型形状板25を金属または高分子材料
で打ち抜き加工する。この歯型形状板25は、プーリ歯
面22が外周面の周方向Aに連続的に形成されている。
このプーリ歯面22の部分がベルト(図7参照)と噛合
い動力伝達する。また、歯型形状板25は、プーリ歯面
22の歯底23に開口する首部27とこの首部27に続
く幅広部28とからなる空洞形成用穴26を有する。
9を金属または高分子材料で打ち抜き加工する。この歯
型形状板29は、歯型形状板25のプーリ歯面22と同
形状の歯面に形成されている。
歯型形状板25を複数枚整列して積層する。このとき
に、空洞24(図4参照)の容積が適当となるようにし
ておく。次に、空洞形成用穴26のない歯型形状板29
を1枚又は複数枚入れた後、再度空洞形成用穴26を有
する歯型形状板25を同様に積層していくと、図4に示
す空洞24付きのプーリ21となる。歯底23下に空洞
24が形成されている。この空洞24は、狭い通路の首
部27を介して歯底23とつながっている。
成している。空洞24内の空気の圧力は、媒質が首部2
7を通って出入りすることにより、圧縮されたり拡大さ
れたりすることにより変化する。このため、首部27の
開口部においては、周囲の媒質への音の放射が起こり、
音響エネルギの散逸が発生する。容積Vの空洞24が、
外部の媒質と断面積S、長さLの首部27を介して通じ
ている構造において、共鳴周波数fは、音速cとする
と、
ことで効率よく減音ができる。
周方向に歯面を有する歯型板を整列して積層し、かつ該
歯型板よりも小さい外形形状のスペーサを上記歯型板の
間に介挿して一体に構成したことを特徴とするので、複
雑な歯面形状にも容易に対応することができ、コストダ
ウンを図ることができる。
積層すると、使用状況に応じて適宜組合わせることがで
きるので、プーリの振動特性を改善することが容易にな
り、製品品質を向上させることができる。
より形成すると、さらに製造が容易になり、一層のコス
トダウンを図ることができる。
方向に歯面を有するとともに、該歯面の歯底に開口する
首部と該首部に続く幅広部とからなる切欠き部を有する
第1の板を整列して積層し、かつ上記第1の板の歯面と
同形状の歯面を周方向に有する第2の板を上記第1の板
の間に整合するように介挿して一体に構成したことを特
徴とするので、複雑な歯面形状にも容易に対応すること
ができ、コストダウンを図ることができるとともに、騒
音を低減化が容易に実現することができる。
により形成すると、さらに製造が容易になり、一層のコ
ストダウンを図ることができる。
プーリを部分的を示す斜視図である。
状板の斜視図である。
斜視図である。
プーリを部分的に示す斜視図である。
状板の一部を省略した平面図である。
型形状板の一部を省略した平面図である。
ベルトに伝達している状態を示す斜視図である。
拡大した斜視図である。
周波数分析結果を示すグラフであり、縦軸が音圧レベル
(dB)、横軸が周波数(Hz)である。
に拡大した斜視図である。
に拡大した斜視図である。
Claims (5)
- 【請求項1】 周方向に歯面を有する歯型板を整列して
積層し、かつ該歯型板よりも小さい外形形状のスペーサ
を上記歯型板の間に介挿して一体に構成したことを特徴
とする歯付きベルト用プーリ。 - 【請求項2】 上記歯型板は、異種材質のものを混在し
て積層することを特徴とする請求項1に記載の歯付きベ
ルト用プーリ。 - 【請求項3】 上記歯型板及び上記スペーサは、打抜き
により形成したことを特徴とする請求項1又は2に記載
の歯付きベルト用プーリ。 - 【請求項4】 周方向に歯面を有するとともに、該歯面
の歯底に開口する首部と該首部に続く幅広部とからなる
切欠き部を有する第1の板を整列して積層し、かつ上記
第1の板の歯面と同形状の歯面を周方向に有する第2の
板を上記第1の板の間に整合するように介挿して一体に
構成したことを特徴とする歯付きベルト用プーリ。 - 【請求項5】 上記第1の板及び上記第2の板は、打抜
きにより形成したことを特徴とする請求項4に記載の歯
付きベルト用プーリ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000141091A JP2001323993A (ja) | 2000-05-15 | 2000-05-15 | 歯付きベルト用プーリ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000141091A JP2001323993A (ja) | 2000-05-15 | 2000-05-15 | 歯付きベルト用プーリ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001323993A true JP2001323993A (ja) | 2001-11-22 |
Family
ID=18648259
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000141091A Pending JP2001323993A (ja) | 2000-05-15 | 2000-05-15 | 歯付きベルト用プーリ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001323993A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2013154572A2 (en) * | 2012-04-13 | 2013-10-17 | The Gates Corporation | Timing belt spacer tool |
-
2000
- 2000-05-15 JP JP2000141091A patent/JP2001323993A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2013154572A2 (en) * | 2012-04-13 | 2013-10-17 | The Gates Corporation | Timing belt spacer tool |
WO2013154572A3 (en) * | 2012-04-13 | 2014-12-18 | The Gates Corporation | Timing belt spacer tool |
US9528577B2 (en) | 2012-04-13 | 2016-12-27 | Gates Corporation | Timing belt spacer tool |
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