JP2006525475A

JP2006525475A - 特に２重ディスククラッチのトランスミッション用の多板式クラッチ

Info

Publication number: JP2006525475A
Application number: JP2006505202A
Authority: JP
Inventors: ヘーベル・ペーター; シュテルンベルク・ミヒャエル
Original assignee: Dr Ing HCF Porsche AG
Current assignee: Dr Ing HCF Porsche AG
Priority date: 2003-05-02
Filing date: 2004-04-21
Publication date: 2006-11-09
Also published as: US7124869B2; EP1623129A1; WO2004097240A1; DE502004011578D1; DE10319703B3; EP1623129B1; US20060006039A1

Abstract

本発明は、少なくとも１つのクラッチケース（２ａ，２ｂ）を有し、外部係合するマルチディスク（３，５）及び内部係合するマルチディスク（３，５）が、交互にこのクラッチケース内に収容されていて、クラッチケースの前面に配置されたハブ（１４）を有し、駆動軸（８）を収容するための中心開口部（１２）が設けられていて、重量を節減するためのハブ（１４）内に配置された開口部（１６）を有する、特に２重ディスククラッチのトランスミッション用の多板式クラッチに関する。複数の開口部（１６，１８，２６）が、ハブ（１４）内とクラッチケース（２ｂ）のケース面（１０）内の双方に形成されていて、この場合、ケースの全周辺（１０ａ）の周りに分散して配置された開口部（１８）は、三角形の打抜部として形成されていることを提唱する。

Description

本発明は、請求項１の上位概念に記載の特に２重ディスククラッチのトランスミッション用の多板式クラッチに関する。

重量の節減の理由からクラッチケースに複数の打抜部を設けることが、ドイツ連邦共和国特許出願公開第198 27 340号明細書から公知である。同様に重量の節減の理由から多板式クラッチのハウジングの外側面上に複数の開口部又は打抜部を設けることが、ドイツ連邦共和国特許発明第198 27 340号明細書から公知である。
ドイツ連邦共和国特許出願公開第198 27 340号明細書ドイツ連邦共和国特許発明第198 27 340号明細書

本発明の課題は、多板式クラッチ用のハブを有するクラッチケースに重量の節減のためにさらなる手段を施して、運転時に発生する質量慣性モーメントを低減し、同時に変形しないクラッチケースを保証することにある。

この課題は、請求項１に記載の特徴によって解決される。

ハブ内に形成された打抜部とクラッチケースの外面内に形成された打抜部とを組み合わせることによって、重量の節減が、必要な固有安定性を保持しつつ達成される。この場合、ケースの全周辺の周りに分散して配置された複数の開口部が、三角形の打抜部として形成されている。質量慣性モーメントが、この質量の節減によって打抜部を設けないクラッチケースに比べて30％まで低下され得る。

多板式クラッチのその他の好適な構成及びさらなる利点は、請求項１の従属請求項に記載の手段によって解決される。

ほぼ一定幅のウェブが少なくとも２つの隣接した打抜部間に形成されているように、クラッチケース内に形成された三角形の打抜部は形成されている。これによって、フレーム状の補強材が実現される。このフレーム状の補強材は、重量の著しい低減にもかかわらずエンジンの高い回転数時でもクラッチケースの形状の安定性を保証する。

研究は、クラッチケースの外面内の打抜部に対して丸くした角を使用した場合にクラッチケースの安定性がさらに改善され得ることを明らかにしている。

クラッチケースは、第１ケース部分を有する。複数の三角形の打抜部が、この第１ケース部分内に形成されている。その一方でこのクラッチケースの第２ケース部分は、その内面上に外部係合するマルチディスクの歪まない収容部用のほぞを有する。同様に重量を節減するための複数の開口部が、この第２ケース部分の外面上に設けられている。これらの開口部は、ケースの全周辺の周りに分布している。

（外側の）クラッチケースは、２重ディスククラッチのトランスミッションの構成要素である。この２重ディスククラッチのトランスミッションの場合、この外側のクラッチケースに対して同心状に配置されたもう１つの（内側の）クラッチケースが設けられている。この場合、この内側のクラッチケースは、外側のクラッチケースの第１ケース部分とほぼ同じ軸線方向の幅を有する。これによって、これらの両クラッチケースのこの領域内に加算される質量又は半径が、許容できない大きい遠心力又は質量慣性モーメントを起こさない。

以下に、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳しく説明する。

図１中に概略的に示された多板式クラッチは、２重ディスククラッチの構成要素である。この２重ディスククラッチの入力側がトルクコンバータ４を介して図示されていないエンジンに連結されていて、その出力側が２本の駆動入力軸６，８に連結されている。駆動入力軸８は、内側のクラッチケース２ａ又は外側のクラッチケース２ｂに回転しないように連結されている。これらの両クラッチケース２ａ，２ｂも、駆動入力軸６，８のように互いに同心状に配置されている。外部係合するマルチディスク３及び内部係合するマルチディスク５が、両クラッチケース２ａ，２ｂ内に配置されている。この場合、外部係合するマルチディスク３がクラッチケース２ａ，２ｂに回転しないように連結されている一方で、内部係合するマルチディスク５はマルチディスク支持部７上に動かないように配置されている。

図２中に詳しく示された外側のクラッチケース２ｂの構造を以下で詳しく説明する。外側のクラッチケース２ｂは、切り削りによらないで形成された金属板から構成される。この金属板は、シリンダ状ケース１０を有する。中心開口部１２を有するハブ１４が、このシリンダ状ケース１０の横に配置されている。内側の駆動入力軸６が、図示しなかったほぞを介して中心開口部１２内に一体的に係入する。均等に分布して配置された複数の開口部又は打抜部１６が、中心開口部１２の周りにハブ１４に沿って設けられている。その結果、これから形成されたハブ１４のスポーク形状が、クラッチケース２ｂの重量の低減に寄与する。クラッチケース２ｂの外面１０は、第１ケース部分１０ａを有する。この第１ケース部分１０ａの全周辺に均等に分散して配置された三角形の打抜部１８が、この第１ケース部分１０ａ内に形成されている。ほぼ一定の幅ｂを有するウェブ２０が、それぞれ隣接した打抜部１８間に形成されているように、これらの三角形の打抜部１８が互いに向き合って指向されている。この場合、それぞれ２つの隣接したウェブ２０が、互いに角度αをなして指向されている。これによって、フレーム状の補強材が形成される。このフレーム状の補強材は、第１ケース部分１０ａ内に設けられている打抜部１８にもかかわらずエンジンの高い回転数に対して必要なクラッチケース２ｂの安定性を保証する。ほぼ正三角形として形成された打抜部１８の角領域がそれぞれ、半径Ｒを有する。第１ケース部分に連結する第２ケース部分１０ｂは、内部係合部２２を有する。外側のクラッチケース２ｂの外部係合するマルチディスク５が、この内部係合部２２に係入する。ウェブ２４が、内部係合部２２の歯と歯の間に形成される。これらのウェブ２４は、同様に重量を節減するために縦孔開口部２６を有する。重量の節減と十分な形状の安定性との間の妥協として、１つの縦孔開口部又は２つの縦孔開口部２６がそれぞれ交互にこれらのウェブ２４内に形成されている。

上述した多板式クラッチのクラッチケースの構造は、２重ディスククラッチのトランスミッションにおける説明した用途に限定されるのではなくて、簡単なマニュアル式の変速機又はオートマチック式の変速機でも使用可能である。

多板式クラッチのクラッチケースを示す。２重ディスククラッチの概略図である。

符号の説明

２多板式クラッチ
２ａクラッチケース
２ｂクラッチケース
３マルチディスク
４トルクコンバータ
５マルチディスク
６駆動入力軸
７マルチディスク支持部
８駆動入力軸
１０シリンダ状ケース
１０ａケース部分
１０ｂケース部分
１２中心開口部
１４ハブ
１６打抜部
１８三角形の打抜部
２０ウェブ
２２内部係合部
２４ウェブ
２６縦穴開口部

Claims

少なくとも１つのクラッチケースを有し、外部係合するマルチディスク及び内部係合するマルチディスクが、交互にこのクラッチケース内に収容されていて、クラッチケースの前面に配置されたハブを有し、駆動軸を収容するための中心開口部が設けられていて、重量を節減するためのハブ内に配置された開口部を有する、特に２重ディスククラッチのトランスミッション用の多板式クラッチにおいて、複数の開口部（１６，１８，２６）が、ハブ（１４）内とクラッチケース（２ｂ）のケース面（１０）内の双方に形成されていて、この場合、ケースの全周辺（１０ａ）の周りに分散して配置された開口部（１８）は、三角形の打抜部として形成されていることを特徴とする多板式クラッチ。
ほぼ一定の幅（ｂ）を有するウェブ（２０）が、少なくとも２つの隣接した打抜部間に形成されるように、三角形の打抜部（１８）が指向されていることを特徴とする請求項１に記載の多板式クラッチ。
打抜部（１８）の角が、半径（Ｒ）を有することを特徴とする請求項２に記載の多板式クラッチ。
三角形の打抜部（１８）は、第１ケース部分（１０ａ）内に配置されていて、第２ケース部分（１０ｂ）は、この第１ケース部分（１０ａ）に連結し、この第２ケース部分（１０ｂ）の内面が、クラッチケース（２ｂ）の外部係合するマルチディスク（５）に固定連結するための係合部（２２）を有することを特徴とする請求項１〜３のいずれか１項に記載の多板式クラッチ。
ケースの全周囲の周りに分散している複数の開口部（２６）が、第２ケース部分（１０ｂ）の外面上に設けられていることを特徴とする請求項４に記載の多板式クラッチ。
外側のクラッチケースに対して同心状に配置された（内側の）クラッチケース（２ａ）が、この（外側の）クラッチケース（２ｂ）内に設けられていて、同様に外部係合するマルチディスク及び内部係合するマルチディスク（３，５）が、この（内側の）クラッチケース（２ｂ）内に収容されていて、この場合、この内側のクラッチケース（２ａ）は、外側のクラッチケース（２ｂ）の第１ケース部分（１０ａ）とほぼ同じ軸線方向の幅を有することを特徴とする請求項１〜５のいずれか１項に記載の多板式クラッチ。