JP2008275032A - 摩擦係合装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】円弧状に分割されたセパレータプレートを環状に連結する工程を不要にして、製造コストを十分に低減することができる摩擦係合装置を提供する。
【解決手段】ギヤケース25にスプライン結合するセパレータプレート30と、リングギヤ17にスプライン結合するフリクションプレート31と、を備えた第2ブレーキB2において、セパレータプレート30が円周方向に分割され、外周部にスプライン歯32を有するとともに、ギヤケース25が内周部にスプライン歯32と嵌合するスプライン溝33を有し、スプライン歯32の先端部の幅L2がスプライン歯32の基部の幅L1よりも大きく、スプライン溝33の入口部の幅L4がスプライン溝33の底部の幅L3よりも小さく、かつ、スプライン歯32の先端部の幅L2がスプライン溝33の入口部の幅L4よりも大きくなるようにした。
【選択図】図5

Description

本発明は、摩擦係合装置に関し、特に、自動変速機に搭載されてブレーキまたはクラッチとして用いられる摩擦係合装置に関する。
従来、この種の摩擦係合装置として、複数の環状のフリクションプレートと、この複数のフリクションプレートの間にそれぞれ配置される複数の環状のセパレータプレートとを備え、これら複数のフリクションプレートと複数のセパレータプレートが圧接されることにより、ブレーキまたはクラッチとして機能するようにしたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。この摩擦係合装置においては、円弧状のセパレータプレートを、材料となる板部材からプレス打ち抜き等により切り出した後、円弧状のセパレータプレート同士を溶接等により連結して環状のセパレータプレートを製造することにより、セパレータプレートの製造における歩留まりを向上させ、摩擦係合装置の製造コストを低減するようになっている。
特開平9−239483号公報
しかしながら、上述のような従来の摩擦係合装置にあっては、円弧状に分割されたセパレータプレートを環状に連結する工程が新たに必要となってしまい、摩擦係合装置の製造コストを十分に低減することができないという問題があった。
本発明は、上述のような従来の問題を解決するためになされたもので、円弧状に分割されたセパレータプレートを環状に連結する工程を不要にして、製造コストを十分に低減することができる摩擦係合装置を提供することを目的とする。
本発明に係る摩擦係合装置は、上記目的達成のため、(1)外側部材にスプライン結合する第1の摩擦係合板と、内側部材にスプライン結合する第2の摩擦係合板と、を備え、前記第1の摩擦係合板および第2の摩擦係合板を係合および非係合することによって前記外側部材および前記内側部材間の動力の伝達および非伝達を行なう摩擦係合装置において、前記第1の摩擦係合板が円周方向に分割され、外周部にスプライン歯を有するとともに、前記外側部材が内周部に前記スプライン歯と嵌合するスプライン溝を有し、前記スプライン歯の先端部の幅が前記スプライン歯の基部の幅よりも大きく、前記スプライン溝の入口部の幅が前記スプライン溝の底部の幅よりも小さく、かつ、前記スプライン歯の先端部の幅が前記スプライン溝の入口部の幅よりも大きくなるようにしたものから構成されている。
この構成により、先端部の幅を広く形成した第1の摩擦係合板のスプライン歯が、入口部の幅を狭く形成した外側部材のスプライン溝に係止されるので、分割された第1の摩擦係合板を連結しなくても、第1の摩擦係合板が外側部材から離脱することがないので、分割された第1の摩擦係合板を連結する工程を不要にして、製造コストを十分に低減することができる。
本発明に係る摩擦係合装置は、上記(1)に記載の摩擦係合装置において、(2)前記スプライン歯の側面と前記第1の摩擦係合板の外周面とのなす角度が90度未満になるよう前記スプライン歯を形成し、前記スプライン溝の側面と前記スプライン溝の底面とのなす角度が90度未満になるよう前記スプライン溝を形成したものから構成されている。
この構成により、スプライン歯の側面と第1の摩擦係合板の外周面とのなす角度を90度未満にするとともに、スプライン溝の側面とスプライン溝の底面とのなす角度を90度未満にすることにより、第1の摩擦係合板のスプライン歯が、外側部材のスプライン溝に係止され、分割された第1の摩擦係合板を連結しなくても、第1の摩擦係合板が外側部材から離脱することがないので、分割された第1の摩擦係合板を連結する工程を不要にして、製造コストを十分に低減することができる。
また、本発明に係る摩擦係合装置は、上記(1)に記載の摩擦係合装置において、(3)前記スプライン歯の先端部の側面に、該側面から突出する凸部を形成するとともに、前記スプライン溝の底部の側面に、前記凸部を受け入れる凹部を形成したものから構成されている。
この構成により、スプライン歯の先端部の側面から突出する凸部が、スプライン溝の底部の側面に形成された凹部に受け入れられるので、第1の摩擦係合板のスプライン歯が、外側部材のスプライン溝に係止され、分割された第1の摩擦係合板を連結しなくても、第1の摩擦係合板が外側部材から離脱することがないので、分割された第1の摩擦係合板を連結する工程を不要にして、製造コストを十分に低減することができる。
また、本発明に係る摩擦係合装置は、上記(1)から(3)に記載の摩擦係合装置において、(4)前記第1の摩擦係合板の円周方向端部に、円周方向に向かって徐々に先細り状になるよう面取り加工を施したものから構成されている。
この構成により、分割された第1の摩擦係合板が傾斜した場合であっても、面取り加工が施された第1の摩擦係合板の端部は、第2の摩擦係合板に接触しないので、摩擦係合装置が引きずりを起こすことがない。
本発明によれば、円弧状に分割されたセパレータプレートを環状に連結する工程を不要にして、製造コストを十分に低減することができる摩擦係合装置を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る摩擦係合装置を備える自動変速機の概略構成を示すスケルトン図である。
まず、構成について説明する。
図1に示すように、自動変速機1は、エンジンのクランクシャフト2に連結されたトルクコンバータ3に接続されている。自動変速機1は、第1遊星歯車装置5と、第2遊星歯車装置10と、出力ギヤ18と、ギヤケース25に固定された第1ブレーキB1、第2ブレーキB2および第3ブレーキB3と、第1クラッチC1と、第2クラッチC2と、ワンウェイクラッチFとによって構成されている。ここで、第1ブレーキB1、第2ブレーキB2および第3ブレーキB3と、第1クラッチC1と、第2クラッチC2は、何れも油圧等を利用したソレノイドにより摩擦係合させられる多板式の摩擦係合装置である。
第1遊星歯車装置5は、シングルピニオン型の遊星歯車機構を有している。第1遊星歯車装置5は、サンギヤ6と、ピニオンギヤ7と、リングギヤ8と、キャリア9とによって構成されている。
サンギヤ6は、トルクコンバータ3からの動力を入力する入力軸4に固定されている。ピニオンギヤ7は、キャリア9に回転自在に支持されている。ピニオンギヤ7は、サンギヤ6およびリングギヤ8と歯合している。
リングギヤ8は、第3ブレーキB3によりギヤケース25に選択的に固定されるようになっている。キャリア9は、第1ブレーキB1によりギヤケース25に選択的に固定されるようになっている。
第2遊星歯車装置10は、ラビニヨ型の遊星歯車機構を有している。第2遊星歯車装置10は、サンギヤ11と、ショートピニオンギヤ12と、キャリア13と、ロングピニオンギヤ14と、キャリア15と、サンギヤ16と、リングギヤ17とによって構成されている。
サンギヤ11は、キャリア9に連結されている。ショートピニオンギヤ12は、キャリア13に回転自在に支持されている。ショートピニオンギヤ12は、サンギヤ11およびロングピニオンギヤ14と歯合している。キャリア13は、出力ギヤ18に連結されている。
ロングピニオンギヤ14は、キャリア15に回転自在に支持されている。ロングピニオンギヤ14は、ショートピニオンギヤ12、サンギヤ16およびリングギヤ17と歯合している。キャリア15は、出力ギヤ18に連結されている。
サンギヤ16は、第1クラッチC1により入力軸4に連結される。リングギヤ17は、第2ブレーキB2により、ギヤケース25に固定され、第2クラッチC2により入力軸4に連結される。また、リングギヤ17は、ワンウェイクラッチFにより一方向にのみ回転するようにギヤケース25に支持されている。
図2は、本発明の第1の実施の形態に係る摩擦係合装置を備える自動変速機の作動表である。
図2に示すように、自動変速機1においては、この作動表に示された組み合わせで、図示しないトランスミッションソレノイド、リニアソレノイドの励磁、非励磁によって第1ブレーキB1、第2ブレーキB2、第3ブレーキB3、第1クラッチC1、第2クラッチC2、ワンウェイクラッチFを作動させることにより、1速〜6速の前進ギヤ段と、後進ギヤ段が形成される。なお、図2において、「○」は係合を表し、「×」は解放を表している。また、「◎」はエンジンブレーキ時のみの係合を表し、「△」は駆動時のみの係合を表している。
第1クラッチC1および第2ブレーキB2が係合し、サンギヤ16が入力軸4と一体回転するとともにリングギヤ17が回転停止するときには、出力ギヤ18に連結されたキャリア13、15は、「1st」〜「6th」のうち最も低速の「1st」の回転速度で回転し、最も大きい変速比の第1ギヤ段「1st」が成立する。
第1クラッチC1および第1ブレーキB1が係合し、サンギヤ16が入力軸4と一体回転するとともにキャリア9とサンギヤ11が回転停止するときには、キャリア13、15は、「1st」より高速の「2nd」の回転速度で回転し、第1ギヤ段「1st」よりも変速比が小さい第2ギヤ段「2nd」が成立する。
第1クラッチC1および第3ブレーキB3が係合し、サンギヤ16が入力軸4と一体回転するとともにサンギヤ11が第1遊星歯車装置5を介して減速回転するときには、キャリア13、15は、「2nd」より高速の「3rd」の回転速度で回転し、第2ギヤ段「2nd」よりも変速比が小さい第3ギヤ段「3rd」が成立する。
第1クラッチC1および第2クラッチC2が係合し、第2遊星歯車装置10が入力軸4と一体回転するときには、キャリア13、15は、「3rd」より高速の「4th」で示す回転速度すなわち入力軸4と同じ回転速度で回転し、第3ギヤ段「3rd」よりも変速比が小さい第4ギヤ段「4th」が成立する。この第4ギヤ段「4th」の変速比は1である。
第2クラッチC2および第3ブレーキB3が係合し、リングギヤ17が入力軸4と一体回転するとともにサンギヤ11が第1遊星歯車装置5を介して減速回転するときには、キャリア13、15は、「4th」より高速の「5th」の回転速度で回転し、第4ギヤ段「4th」よりも変速比が小さい第5ギヤ段「5th」が成立する。
第2クラッチC2および第1ブレーキB1が係合し、リングギヤ17が入力軸4と一体回転するとともにサンギヤ11が回転停止するときには、キャリア13、15は、「5th」より高速の「6th」の回転速度で回転し、第5ギヤ段「5th」よりも変速比が小さい第6ギヤ段「6th」が成立する。
また、第2ブレーキB2および第3ブレーキB3が係合し、リングギヤ17が回転停止するとともにサンギヤ11が第1遊星歯車装置5を介して減速回転することにより、キャリア13、15は、「1st」〜「6th」における回転方向と逆方向に回転させられ、後進ギヤ段「R」が成立する。
ここで、第2ブレーキB2と並列にワンウェイクラッチFが設けられているため、作動表に「◎」で示されているように、第1ギヤ段「1st」成立時のエンジン側からの駆動状態(加速時)には、第2ブレーキB2を係合させる必要はない。本実施の形態において、ワンウェイクラッチFは、第1ギヤ段の駆動時には、リングギヤ17の回転を防止する。エンジンブレーキを利かせる場合、ワンウェイクラッチFは、リングギヤ17の回転を防止しない。
運転室内に設けられた図示しないシフトレバーは、車両の後方から前方に向かって、ローレンジに対応するLポジション、第2〜第3レンジに対応する2〜3ポジション、ドライブレンジ(以下、単にDレンジという)に対応するDポジション、中立レンジに対応するNポジション、後進レンジに対応するRポジション、駐車レンジに対応するPポジションを取るようになっている。なお、本発明に係る前進レンジとは、中立レンジ、後進レンジ、駐車レンジを除く、少なくとも前進レンジをいい、本実施の形態においては、Dレンジをいう。
図3は、本発明の第1の実施の形態に係る摩擦係合装置を備える自動変速機の回転中心を通る平面の断面図である。
図3に示すように、摩擦係合装置である第2ブレーキB2は、外側部材としてのギヤケース25の内周面に外周面でスプライン結合する第1の摩擦係合板としての複数のセパレータプレート30と、これら複数のセパレータプレート30の間にそれぞれ配置され、内側部材としてのリングギヤ17の外周面に内周側でスプライン結合する第2の摩擦係合板としての複数のフリクションプレート31と、セパレータプレート30とフリクションプレート31とを圧接させるピストン28とを有している。第2ブレーキB2において、シリンダ室29に作動油が供給されてピストン28が図の左方向に移動すると、セパレータプレート30とフリクションプレート31とが圧接されて係合し、フリクションプレート31がスプライン結合されたリングギヤ17が制止される。また、シリンダ室29の作動油が排出されると、ピストン28が右方向に移動して、セパレータプレート30とフリクションプレート31とが離間して係合が解除され、リングギヤ17が回転可能となる。
図4は、本発明の第1の実施の形態に係る摩擦係合装置の回転中心と直角に交わる平面の断面図である。
図4に示すように、セパレータプレート30は、セパレータプレート30の円周方向に、セパレータプレート30aおよびセパレータプレート30bの2つに分割されている。セパレータプレート30aおよびセパレータプレート30bは、円弧状、より具体的には半円状の形状を有している。セパレータプレート30aとセパレータプレート30bの間には僅かな間隙39が設けられており、この間隙39をオイルが通過することができるようになっている。セパレータプレート30aおよびセパレータプレート30bの外周部には、複数のスプライン歯32が設けられており、各スプライン歯32には、オイルの通路となる凹部32aが形成されている。また、ギヤケース25の内周部には、スプライン歯32と嵌合するスプライン溝33が設けられている。なお、セパレータプレート30におけるスプライン歯32が設けられる位置、および、ギヤケース25におけるスプライン溝33が設けられる位置は、ギヤケース25の肉厚等に応じて決定すればよく、各スプライン歯32の間隔、および、各スプライン溝33の間隔は、等しくなくてもよい。
図5(a)は、本発明の第1の実施の形態に係る摩擦係合装置のセパレータプレートおよびギヤケースのスプライン嵌合部の詳細を示す拡大図である。また、図5(b)は、本発明の第1の実施の形態に係る摩擦係合装置のセパレータプレートおよびフリクションプレートの分割部における断面図である。
図5(a)に示すように、図4の丸囲み部Aにおいて、スプライン歯32の先端部の幅L2は、スプライン歯32の基部の幅L1よりも広くなっており、スプライン溝33の入口部の幅L4は、スプライン溝33の底部の幅L3よりも狭くなっている。また、スプライン歯32の側面とセパレータプレート30の外周面とのなす角度θ1は、90度未満になっており、スプライン溝33の側面とスプライン溝33の底面とのなす角度θ2は、90度未満になっている。このため、スプライン歯32がスプライン溝33に嵌合した状態では、セパレータプレート30は、ギヤケース25から離脱することはない。なお、図4に示すように、本実施の形態では、スプライン歯32またはスプライン溝33に磨耗や変形が生じた場合等に、重力によってセパレータプレート30aまたはセパレータプレート30bが離脱する可能性を低減するため、セパレータプレート30は、鉛直方向に延びる間隙39を隔てて水平方向に対称になるように分割されている。
図5(b)に示すように、図4の丸囲み部Bにおいて、セパレータプレート30a、30bの端部34には、端部34の厚みが小さくなるよう、すなわち、円周方向に向かって徐々に先細り状になるよう面取り加工(チャンファー)が施されている。このため、セパレータプレート30a、30bが、フリクションプレート31に対して傾斜した場合であっても、セパレータプレート30a、30bの端部34がフリクションプレート31に接触して、第2ブレーキB2が引きずりを起こすことはない。なお、フリクションプレート31とセパレータプレート30a、30bとの間の摩擦係数が大きくなるよう、フリクションプレート31の表面には、紙等により構成された摩擦材31aが貼り付けられている。
次に、作用について説明する。
図6は、本発明の第1の実施の形態に係る摩擦係合装置のセパレータプレートの製造工程の一部を示す図である。
図6に示すように、セパレータプレート30a、30bは、鉄板等の基材35からプレス打ち抜き等によって切り出される。セパレータプレート30a、30bは、半円形状を有しているため、例えば、1つのセパレータプレート30aまたはセパレータプレート30bの内周部に、他のセパレータプレート30aまたはセパレータプレート30bの外周部が近接するように、セパレータプレート30a、30bをそれぞれ配置して、基材35からセパレータプレート30a、30bを切り出すことができる。このため、一定の大きさの基材35から従来よりも多くのセパレータプレート30a、30bを切り出すことができる。また、スプライン歯32の先端部の幅L2を、スプライン歯32の基部の幅L1よりも広くするとともに、スプライン溝33の入口部の幅L4を、スプライン溝33の底部の幅L3よりも狭くしたので、分割されたセパレータプレート30aとセパレータプレート30bとを連結しなくても、セパレータプレート30a、30bがギヤケース25から離脱することがない。
以上のように、本実施の形態に係る摩擦係合装置は、セパレータプレート30を円周方向に分割し、スプライン歯32の基部の幅L1よりもスプライン歯32の先端部の幅L2を広く形成し、スプライン溝33の底部の幅L3よりもスプライン溝33の入口部の幅L4を狭く形成し、かつ、スプライン歯32の先端部の幅L2がスプライン溝33の入口部の幅L4よりも大きくなるようにしたため、先端部の幅L2を広く形成したセパレータプレート30のスプライン歯32が、入口部の幅L4を狭く形成したギヤケース25のスプライン溝33に係止されるので、分割されたセパレータプレート30a、30bを連結しなくても、セパレータプレート30a、30bがギヤケース25から離脱することがないので、円弧状に分割されたセパレータプレート30a、30bを環状に連結する工程を不要にして、製造コストを十分に低減することができる。
また、本実施の形態に係る摩擦係合装置は、スプライン歯32の側面とセパレータプレート30の外周面とのなす角度θ1が90度未満になるようスプライン歯32を形成し、スプライン溝33の側面とスプライン溝33の底面とのなす角度θ2が90度未満になるようスプライン溝33を形成したので、スプライン歯32の側面とセパレータプレート30の外周面とのなす角度θ1を90度未満にするとともに、スプライン溝33の側面とスプライン溝33の底面とのなす角度θ2を90度未満にすることにより、セパレータプレート30のスプライン歯32が、ギヤケース25のスプライン溝33に係止され、分割されたセパレータプレート30a、30bを連結しなくても、セパレータプレート30a、30bがギヤケース25から離脱することがないので、円弧状に分割されたセパレータプレート30a、30bを環状に連結する工程を不要にして、製造コストを十分に低減することができる。
また、本実施の形態に係る摩擦係合装置は、分割したセパレータプレート30a、30bの端部34に、端部34の厚みが小さくなるよう面取り加工を施したので、分割されたセパレータプレート30a、30bが、フリクションプレート31に対して傾斜した場合であっても、セパレータプレート30a、30bの端部34は、フリクションプレート31に接触しないので、第2ブレーキB2が引きずりを起こすことがない。
(第2の実施の形態)
図7は、本発明の第2の実施の形態に係る摩擦係合装置のセパレータプレートおよびギヤケースのスプライン嵌合部の詳細を示す拡大図である。なお、第1の実施の形態と同様の構成については、同一の符号を付して説明を省略する。
図7に示すように、セパレータプレート30は、スプライン歯36を有し、ギヤケース25は、スプライン溝37を有している。本実施の形態では、スプライン歯36の先端部の側面に、側面から突出する凸部36aを形成し、スプライン溝37の底部の側面に、凸部36aを受け入れる凹部37aを形成することにより、スプライン歯36の基部の幅よりもスプライン歯36の先端部の幅を広く形成し、スプライン溝37の底部の幅よりもスプライン溝37の入口部の幅を狭く形成するようになっている。すなわち、図7において、スプライン歯36の先端部の幅L6は、スプライン歯36の基部の幅L5よりも広くなっており、スプライン溝37の入口部の幅L8は、スプライン溝37の底部の幅L7よりも狭くなっている。また、スプライン歯36の先端部の幅L6は、スプライン溝37の入口部の幅L8よりも大きくなっている。
以上のように、本実施の形態に係る摩擦係合装置は、スプライン歯36の先端部の側面に、側面から突出する凸部36aを形成するとともに、スプライン溝37の底部の側面に、凸部36aを受け入れる凹部37aを形成したため、スプライン歯36の先端部の側面から突出する凸部36aが、スプライン溝37の底部の側面に形成された凹部37aに受け入れられるので、セパレータプレート30のスプライン歯36が、ギヤケース25のスプライン溝37に係止され、分割されたセパレータプレート30a、30bを連結しなくても、セパレータプレート30a、30bがギヤケース25から離脱することがないので、円弧状に分割されたセパレータプレート30a、30bを環状に連結する工程を不要にして、製造コストを十分に低減することができる。
なお、本明細書では、摩擦係合装置として第2ブレーキB2のセパレータプレート30を例にして説明したが、第1ブレーキB1等の他のブレーキや第1クラッチC1等のクラッチのセパレータプレートを、第2ブレーキB2のセパレータプレート30と同様に構成してもよい。また、セパレータプレート30の分割数は、2つに限定されるものではなく、3分割または4分割であってもよい。
以上説明したように、本発明に係る摩擦係合装置は、円弧状に分割されたセパレータプレートを環状に連結する工程を不要にして、製造コストを十分に低減することができるという効果を有し、自動変速機に搭載されてブレーキまたはクラッチとして用いられる摩擦係合装置全般に有用である。
本発明の第1の実施の形態に係る摩擦係合装置を備える自動変速機の概略構成を示すスケルトン図である。 本発明の第1の実施の形態に係る摩擦係合装置を備える自動変速機の作動表である。 本発明の第1の実施の形態に係る摩擦係合装置を備える自動変速機の回転中心を通る平面の断面図である。 本発明の第1の実施の形態に係る摩擦係合装置の回転中心と直角に交わる平面の断面図である。 (a)は、本発明の第1の実施の形態に係る摩擦係合装置のセパレータプレートおよびギヤケースのスプライン嵌合部の詳細を示す拡大図であり、(b)は、本発明の第1の実施の形態に係る摩擦係合装置のセパレータプレートおよびフリクションプレートの分割部における断面図である。 本発明の第1の実施の形態に係る摩擦係合装置のセパレータプレートの製造工程の一部を示す図である。 本発明の第2の実施の形態に係る摩擦係合装置のセパレータプレートおよびギヤケースのスプライン嵌合部の詳細を示す拡大図である。
符号の説明
B2 第2ブレーキ(摩擦係合装置)
17 リングギヤ(内側部材)
25 ギヤケース(外側部材)
30、30a、30b セパレータプレート(第1の摩擦係合板)
31 フリクションプレート(第2の摩擦係合板)
32、36 スプライン歯
33、37 スプライン溝
34 端部
36a 凸部
37a 凹部

Claims (4)

  1. 外側部材にスプライン結合する第1の摩擦係合板と、内側部材にスプライン結合する第2の摩擦係合板と、を備え、前記第1の摩擦係合板および第2の摩擦係合板を係合および非係合することによって前記外側部材および前記内側部材間の動力の伝達および非伝達を行なう摩擦係合装置において、前記第1の摩擦係合板が円周方向に分割され、外周部にスプライン歯を有するとともに、前記外側部材が内周部に前記スプライン歯と嵌合するスプライン溝を有し、前記スプライン歯の先端部の幅が前記スプライン歯の基部の幅よりも大きく、前記スプライン溝の入口部の幅が前記スプライン溝の底部の幅よりも小さく、かつ、前記スプライン歯の先端部の幅が前記スプライン溝の入口部の幅よりも大きくなるようにしたことを特徴とする摩擦係合装置。
  2. 前記スプライン歯の側面と前記第1の摩擦係合板の外周面とのなす角度が90度未満になるよう前記スプライン歯を形成し、前記スプライン溝の側面と前記スプライン溝の底面とのなす角度が90度未満になるよう前記スプライン溝を形成したことを特徴とする請求項1に記載の摩擦係合装置。
  3. 前記スプライン歯の先端部の側面に、該側面から突出する凸部を形成するとともに、前記スプライン溝の底部の側面に、前記凸部を受け入れる凹部を形成したことを特徴とする請求項1に記載の摩擦係合装置。
  4. 前記第1の摩擦係合板の円周方向端部に、円周方向に向かって徐々に先細り状になるよう面取り加工を施したことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の摩擦係合装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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DE102010063003A1 (de) * 2010-12-14 2012-06-14 Zf Friedrichshafen Ag Lamellenbremse
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JP2018520320A (ja) * 2015-07-07 2018-07-26 ツェットエフ、フリードリッヒスハーフェン、アクチエンゲゼルシャフトZf Friedrichshafen Ag 車両の変速機用摩擦型シフト要素

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