JP2001323305A - ベルレス式高炉における中心コークス装入方法 - Google Patents

ベルレス式高炉における中心コークス装入方法

Info

Publication number
JP2001323305A
JP2001323305A JP2000142850A JP2000142850A JP2001323305A JP 2001323305 A JP2001323305 A JP 2001323305A JP 2000142850 A JP2000142850 A JP 2000142850A JP 2000142850 A JP2000142850 A JP 2000142850A JP 2001323305 A JP2001323305 A JP 2001323305A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
coke
charging
chute
raw material
charged
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2000142850A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4774578B2 (ja
Inventor
Kimitoshi Mori
侯寿 森
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JFE Engineering Corp
Original Assignee
NKK Corp
Nippon Kokan Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NKK Corp, Nippon Kokan Ltd filed Critical NKK Corp
Priority to JP2000142850A priority Critical patent/JP4774578B2/ja
Publication of JP2001323305A publication Critical patent/JP2001323305A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4774578B2 publication Critical patent/JP4774578B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Manufacture Of Iron (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ベルレス式高炉で軸心部に中心コークス(C
FC)を専用シュートから装入する場合、旋回シュート
からの装入原料が軸心部へ流込むのを防止しつつ、中心
コークスの軸心部での歩留領域を任意に制御する方法を
開発する。 【解決手段】 軸心部に投入されたCFC堆積層7によ
って、旋回シュートから装入された原料が軸心部へ流込
むのを阻止し、且つCFC堆積層の軸心部に占める歩留
が目標値を満たすように、CFC投入タイミングとその
投入量を制御する。上記CFCの投入タイミングとし
て、第1投目を旋回シュートからの原料が軸心部へ流れ
込み始める前に設定し、且つ、第2投目以降の投入をい
ずれも、前回までの投入により形成されたCFCの軸心
部での累積層厚Lcokeが、今回の投入時前までに形成さ
れた、旋回シュートからの原料の軸心周囲隣接部への累
積流れ込み層厚Loreよりも大きく維持できるように設
定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ベルレス式高炉に
おいてその軸心部に中心コークスを専用のシュートから
装入する方法に関し、特に前記中心コークスにより、旋
回シュートからの装入原料が軸心部への流れ込むのを防
止しつつ、前記中心コークスの軸心部における歩留まり
領域を任意に制御する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】高炉操業において、装入物分布の制御は
最も重要な操作因子である。その理由は、装入物分布に
より高炉内のガス流分布が支配され、それによってガス
−装入物間の熱交換、鉱石の還元及び還元粉化、軟化溶
融帯のレベル及び形状、並びにコークスのソリューショ
ンロス反応等が規定され、従って、装入物分布は燃料消
費量、出銑量、銑鉄成分及び炉況等、操業成績に重要な
影響を及ぼすことになるからである。現在高炉操業にお
いて行なわれている装入物分布の制御は、炉内半径方向
における装入原料の層厚や粒径を調整することにより実
施されており、ベルレス式高炉では、主に炉頂部に設置
されている旋回シュートを適切に使用することにより、
炉内半径方向の層厚分布の調整を行っている。具体的に
は、旋回シュートの傾斜角(以下傾動角という)を、原料
装入中に所定の位置に移動させることにより原料を目標
の落下位置に変更させる方法で実施している。
【0003】一方、最近の高炉操業は羽口部より微粉炭
を吹き込む操業形態が主流となってきており、その吹き
込み量は年々増加傾向となっている。微粉炭を燃料とし
て吹き込むことにより、装入されるコークス量を低減し
て、溶銑コストの低減を図ることができる。しかし、コ
ークスは鉱石に比べて粒径が大きく設計されており、燃
料としてだけでなく、炉内の空隙を保つスペーサーとし
ての役割も持っている。従って、微粉炭を吹込むことに
よりコークス量が減少するので、高炉内の通気性が悪化
する。この炉内通気性を改善するための方法として主に
用いられるものが、前述した装入物分布制御である。こ
れまでの操業経験や理論計算から、微粉炭多量吹込み操
業下での炉内の圧力損失を低減するためには、炉内半径
方向の軸心部に通気性の良い状態をつくることが効果的
である、従って、軸心部にコークス層を形成させる方法
が効果的であることが判明した。
【0004】この軸心部にコークス層を形成させる方法
として、出願人は、特願平11−115390号におい
て次の方法を提案した。即ち、ベルレス式高炉において
中心コークスを投入するに当たり、中心コークスを投入
するための専用シュートを、旋回シュートからの装入原
料が衝突しない位置に設置すると共に、投入中の中心コ
ークスが旋回シュートからの装入原料とぶつからないよ
うに中心コークスを投入する時間帯を設定し、しかも中
心コークスの投入は、旋回シュートからの原料装入中に
複数回に分けて投入する方法である。そして、中心コー
クスの投入1回当りの量を、中心コークス専用シュート
に設けられたゲート弁の開時間で制御し、かつ、複数回
の中心コークス投入量は各回ほぼ均等となるように設定
することを特徴とするものである(以下、先行技術1と
いう)。なお、このように中心コークスの投入には専用
の投入シュートを用いて行なう装入方法を、中心コーク
ス装入といい、また、軸心部に装入されるコークスを中
心コークスと呼んで、ベルから装入される装入原料とは
区別される。
【0005】図4は、先行技術1の設備概略図を示し、
図5は、その設備を用いて中心コークスを投入する方法
を説明する図であって、(a)に図4のAA線矢視図概
略図を、(b)に旋回シュートからの原料装入時間帯に
対する中心コークス投入のサイクルを示す。同図(a)
において、中心コークスの投入範囲を示す角度δは、旋
回シュート3がこのδの範囲内の方向に向いている間
に、専用シュート1から中心コークスを装入すべきであ
ることを表わすものである。旋回シュート3から装入さ
れる原料を1チャージ分装入する間に、旋回シュートがn
回旋回する場合、そのうち適当なa1回目、a2回目、a3回
目に中心コークスを投入するように設定する。この際、
中心コークスの投入タイミング及び投入量は、中心コー
クスによって旋回シュートからの装入原料が軸心部への
流れ込むのをできるだけブロックできるように定めるこ
とが望ましいとしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、先行技術では
次の問題点がある。即ち、一般に、炉内の既存装入原料
層である下層の表面形状、旋回シュートからの原料装入
量、及び旋回シュートの傾動角により支配される装入原
料表面上への装入原料の落下位置は、装入条件によって
それぞれ異なる。従って、中心コークスの投入タイミン
グ及び投入量を同一に設定しても、中心コークスの堆積
形状が常に同一になるとは限らないので、軸心部での中
心コークスの歩留まり領域の大きさも常に同一になると
は限らない。そのために、炉内軸心部近傍のガス流分布
や軸心部へ供給されるコークス性状に変動をきたすこと
になり、その結果、高炉の安定操業を阻害する原因とな
る。
【0007】従って、本発明の目的は、上記問題を解決
することにより、ベルレス式高炉における中心コークス
装入において、装入条件が変動しても、中心コークスに
より、旋回シュートからの装入原料が軸心部へ流れ込む
のを防止しつつ、当該中心コークスの軸心部における歩
留まり領域を目標通りに制御することができる、中心コ
ークス装入方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上述した
問題点を解決すべく鋭意研究を重ねた。その結果、先
ず、旋回シュートから原料を装入している最中に、炉の
軸心部に専用シュートからコークスを投入する場合に
は、軸心部に形成されるコークス(本明細書において
「中心コークス」という)の歩留まり領域の大きさは、
旋回シュートからの装入原料による軸心部への流れ込み
層厚には依存せず、中心コークスの投入量と下層の原料
装入物層の形状に依存することが判明した。その理由
は、ベルレス式の装入装置である旋回シュートからの原
料装入速度は、ベル式装入装置からの原料装入速度と比
べて十分に小さいからである。
【0009】また、中心コークスが旋回シュートから装
入された原料を軸心部に流れ込むのをブロックする状態
は、その原料の軸心部への流れ込み開始時間と、その原
料の軸心周囲隣接部での層厚形成速度と、中心コークス
1回の投入で形成される軸心部での中心コークスの層厚
とにより変化することを知見した。
【0010】この発明は、上記知見に基づきなされたも
のでり、その要旨は次の通りである。請求項1記載の発
明に係るベルレス式高炉における中心コークス装入方法
は、高炉の軸心部にコークスを投入するための専用シュ
ートが設けられた炉頂装入装置を備えたベルレス式高炉
の操業において、旋回シュートから原料を装入している
間に、その専用シュートから軸心部にコークスを間欠的
に投入する中心コークスの装入方法である。そして、そ
の専用シュートからコークスを軸心部に投入し、投入さ
れたコークスにより形成された軸心部のコークス堆積層
によって、旋回シュートから装入された原料が軸心部へ
流れ込むのを阻止し、且つ、上記コークス堆積層の軸心
部に占める歩留が目標値を満たすように、そのコークス
の投入タイミングとその投入量とを制御することに特徴
を有するものである。
【0011】請求項2記載の発明に係るベルレス式高炉
における中心コークス装入方法は、請求項1記載の発明
において、専用シュートから炉の軸心部へ投入するコー
クスの投入タイミングとして、第1投目は旋回シュート
から装入された原料が軸心部へ流れ込み始める前に設定
し、且つ、第2投目以降の投入はいずれも、前回までの
投入により形成された当該コークスの軸心部での累積層
厚が、今回の投入時前までに形成された、上記旋回シュ
ートから装入された原料の軸心周囲隣接部への累積流れ
込み層厚よりも大きく維持することができるように設定
することに特徴を有するものである。
【0012】なお、図1に、本発明の方法により専用シ
ュートから投入されたコークス、及び、旋回シュートか
ら装入された原料が、下層の原料装入層の上に堆積分布
した状態を模式的に示す。本明細書における炉の軸心部
におけるコークスの累積層厚とは、同図中のLcokeを指
し、旋回シュートから装入された原料の軸心周囲隣接部
への流れ込み累積層厚とは、同図中のLoreを指し、そ
して、コークス堆積層の軸心部に占める歩留とは、専用
シュートから投入されたコークス重量(W)に対する、
同図中にSで示した斜線部の外周線が軸心(C)を中心
として回転して得られる回転体の部分に相当するコーク
スの重量(WS)の割合(WS/W)を指す。
【0013】
【発明の実施の形態】次に、本発明を、図面を参照しな
がら説明する。図2は、本発明のベルレス式高炉におけ
る中心コークスの装入方法に関して、一つの実施態様を
説明する概略縦断面図であって、高炉の軸心部にコーク
スを目標の歩留まり領域の大きさに形成させる方法を模
式的に示すものである。同図において、1は専用シュー
トであって、炉頂部に設けられており、中心コークス2
を投入するためのものであり、一方、3は旋回シュート
であって、中心コークス2以外のコークス及び鉱石等の
原料(本明細書では「通常原料」という)4を装入する
ためのものである。そして、5は下層の原料装入物層で
あって、今回の中心コークス2及び通常原料4を装入す
る直前に炉内に形成されていたものを示す。
【0014】予め、中心コークス2及び通常原料4の装
入条件、装入設備条件、及び物理性状等の変化に対す
る、通常原料4が軸心部への流れ込みを開始する時間、
中心コークス2が軸心部で形成する当該中心コークス2
の層厚及び広がりの大きさ、及び、通常原料4が軸心周
囲隣接部で形成する当該通常原料4の層厚形成速度を、
適宜、モデル実験や実測試験等により把握しておく。
【0015】先ず、図2(a)に示すように、旋回シュ
ート3から通常原料4を切り出す。旋回シュート3から
炉内に装入された通常原料4は、下層の原料装入物層5
表面に達した後、通常原料層6を形成してある時間が経
過すると軸心部へ流れ込もうとする。そこで、専用シュ
ート1からの中心コークス2の第1回目の投入は、その
流れ込み時より前に開始しなければならない(図2
(b))。このように投入された中心コークス2は、通
常原料層6が軸心部に流れ込んで層を形成する前に、あ
る層厚と広がりを持つ中心コークス堆積層7を形成する
ので、通常原料層6が軸心部へ流れ込むのをブロックす
る。ここで、第1回目の中心コークス2の投入量は、中
心コークス堆積層7の大きさにより定まる中心コークス
2の軸心部における歩留まり領域が、目標の大きさにな
るように設定する。
【0016】さて、旋回シュート3からの通常原料4の
装入は、その1バッチ分全量を継続して行なうが、これ
に対して中心コークス2の装入は、旋回シュート3から
の通常原料4の放出方向が専用シュート1からの中心コ
ークス2の放出方向とぶつかる間、これを停止して、中
心コークス1の投入方向の散乱を回避する。但し、中心
コークス2の投入の再開、即ち第2回目の投入開始タイ
ミングは、すでに形成済みの通常原料層6の軸心周囲隣
接部における層厚が、上記第1回目の中心コークス2の
投入により既に形成済みの中心コークス堆積層7の厚さ
より大きくなる前としなければならない(図2(c)及
び(d)参照)。以降、旋回シュート3からの通常原料
4の1バッチ分の装入が完了するまで、中心コークス2
の投入を、第2回目の中心コークス2の投入タイミング
に準じて、第3回目以降を行なう。
【0017】上述した方法で、中心コークス2と通常原
料4との装入を行なうことにより、中心コークス2によ
り通常原料4の軸心部への流れ込みをブロックしつつ、
中心コークス2の歩留まり領域を目標の大きさに制御す
ることが可能となる。
【0018】
【実施例】本発明の方法を実施例により更に説明する。
本発明に係るベルレス式高炉における中心コークスの装
入方法の試験を、1/10模型の高炉を使用して行なっ
た。当該模型高炉は、図2に示した概略縦断面に準じ
て、中心コークス2を投入するための専用シュート1及
び当該中心コークス2以外のコークス及び鉱石等の原料
(「通常原料」)4を装入するための旋回シュート3を
炉頂部に備えている。そして、試験開始前に下層の原料
装入物層を形成させておく。
【0019】[試験1の試験条件]表1に、旋回シュー
ト3から装入した通常原料4である鉱石の装入条件と、
予め求めた装入条件因子による関数式に基づき、今回の
装入条件を用いて算出した軸心周囲隣接部における鉱石
の層厚形成速度Vore及び累積層厚Loreとを示す。そし
て、表2に、中心コークス2の軸心部における歩留まり
領域の大きさが、中心から約80mmになるように設定
し、しかも本発明における中心コークスがその投入タイ
ミング及び投入量に関する条件を満たすようにした場合
の中心コークスの装入条件を示す。
【0020】
【表1】
【0021】
【表2】
【0022】表2に示した中心コークス2の装入条件は
次のようにして決定した。 先ず、中心コークス2の歩留まり領域を中心から約8
0mmに設定するために、別途事前調査で把握した中心
コークス投入量とその歩留まり領域の大きさとの関係よ
り、中心コークス1投入当たりの投入量を100gと決
定した。
【0023】一方、旋回シュート3の傾動角が45°
の場合における、鉱石装入開始後、当該鉱石が軸心部へ
流れ込みを開始する時間を、表1の装入条件下で計算す
ると、4.4secと推定された。第1投目の中心コー
クス2の投入タイミングを、装入鉱石が軸心部へ流れ込
む前のタイミングとすることが必要であり(以下、「中
心コークスの第1投目必要条件」という)、この条件を
満たすためには、旋回シュート3の回転数累計が、何回
目に入る前に設定すべきであるかを計算した。当該計算
は、表1に示した旋回シュートの旋回速度2.5sec
と累積旋回数Nとの積が、4.4sec秒を超えない累
積旋回数を求めればよい。それによれば、N=1とな
る。従って、中心コークスの第1投目は旋回シュート3
の第2旋回目とした。
【0024】中心コークスの第2投目は、第1投目の
中心コークス投入により形成された軸心部における中心
コークス層厚(第2投目以降においては「累積層厚」に
相当する)Lcoke(この場合は49mm)が、軸心周囲
隣接部における鉱石の累積層厚Loreよりも大きく確保
されている間に行なうことが必要である(以下、「中心
コークスの第2投目必要条件」という)。旋回シュート
の旋回周期は2.5secであるから、軸心周囲隣接部
における鉱石の層厚形成速度Vore(mm/sec)と
旋回数との積の累積和(表1中、軸心周囲隣接部におけ
る鉱石の累積層厚Lore(mm)と等しい)は、表1に
示した通り、旋回累積回数11回及び14回においてそ
れぞれ、36.9mm及び47.1mmと算出される。
鉱石の累積層厚Lore=47.1mmが形成された後
に、第2投目の中心コークスを投入したのでは、上記
「中心コークスの第2投目必要条件」を十分に確保する
ことができない。一方、第2投目中心コークスは、これ
を投入した後は暫くの間、旋回シュートの傾動角θを変
更しない方が鉱石の装入状態が安定するので望ましい。
従って、第2投目中心コークスとして、旋回シュートの
傾動角が37°に改まった後の第1旋回目である、旋回
累積回数12回目に決定した。
【0025】今回の模型実験では、第2投目中心コーク
ス投入により形成される軸心部中心コークスの層厚の算
定累積値62mm(表2参照)は、1バッチ分の装入鉱
石80kg全量で形成される軸心周囲隣接部の層厚5
4.0mm(表1参照)よりも確実に大きく維持される
ので、中心コークスの投入は2回だけで装入鉱石の軸心
部への流れ込みをブロックすることができる。よって、
第3投目以降の中心コークス投入は行なわなかった。
【0026】[試験2の試験条件]表3に、旋回シュー
ト3から装入した鉱石の装入条件と、当該鉱石の装入条
件下における軸心周囲隣接部における鉱石の層厚形成速
度及び層厚を、試験1におけると同じ方法で計算した結
果とを示す。ここで、試験2における鉱石の装入条件
は、試験1における鉱石の装入条件下において、下層の
原料装入物層の傾斜角を25°から20°に変化させ、
その他の条件は全て同一としたものである。一方、中心
コークスの装入条件として、上述した「中心コークスの
第1投目必要条件」及び「中心コークスの第2投目必要
条件」のいずれをも満たしていることを確認した上で、
投入タイミングについて試験1におけると同じく、第1
投目及び第2投目をそれぞれ第2旋回目及び第12旋回
目とし、更に、中心コークスの1投当たりの投入量も試
験1と同じく100gとした。そして、試験1に準じ
て、別途事前調査で把握した中心コークス投入量とその
歩留まり領域の大きさとの関係より、中心コークス2の
軸心部における歩留まり領域の大きさを求めると、それ
は中心から約100mmとなり、試験1よりも約20m
m増加するとの計算結果が得られた。表4に、中心コー
クスの装入条件、及びそのときの軸心部における中心コ
ークスの層厚の累積値(累積層厚)Lcoke(mm)と、
同じく中心コークスの軸心部での歩留まり領域の大きさ
(中心からの距離で表わす)Acoke(mm)を示す。
【0027】
【表3】
【0028】
【表4】
【0029】表3及び表4の装入条件及び計算結果よ
り、下層の原料装入物層の傾斜角を25°から20°に
変化させたことにより、鉱石及び中心コークスの装入条
件が同一であっても、当該中心コークスの軸心部での歩
留まり領域の大きさは中心から約100mmとなり、約
20mm大きくなることがわかる。
【0030】[試験3の試験条件]そこで、鉱石の装入
条件を試験2と同じままとした状態(下層の原料装入物
層の傾斜角αは20°である)で、前述した「中心コー
クスの第1投目必要条件」及び「中心コークスの第2投
目必要条件」のいずれをも満たすようにした上で、別途
事前調査で把握した当該鉱石装入条件下における中心コ
ークス投入量とその歩留まり領域の大きさとの関係よ
り、中心コークスの軸心部での歩留まり領域の大きさが
中心から約80mmになるように設定した。その結果、
中心コークス1投入当たりの投入量は80gとなった。
表5に、試験3における中心コークスの装入条件、及び
そのときの軸心部における中心コークスの層厚の累積値
(累積層厚)Lcoke(mm)と、同じく中心コークスの
軸心部での歩留まり領域の大きさ(中心からの距離で表
わす)Acoke(mm)を示す。
【0031】
【表5】
【0032】以上のように設定した試験1〜試験3の試
験条件により、1/10模型高炉を用いて装入物分布試
験を行った。その結果を図3(a)〜(c)に示す。
【0033】上述した模型高炉における試験条件と図3
に示した中心コークス及び鉱石の分布形状とからわかる
ように、本発明の方法を用いることにより、旋回シュー
ト3から装入される通常原料4の装入条件が変化して
も、当該通常原料4の軸心部への流れ込みをブロックし
つつ、目標通りの中心コークス2の歩留まり領域を得る
ことが可能であることがわかる。
【0034】
【発明の効果】本発明によると、旋回シュートから原料
装入を行っている最中に中心コークスの投入を複数回に
分けて行なう装入方法において、その投入タイミングと
投入量を、旋回シュートからの通常の装入原料の軸心部
への流れ込み開始時間と、その間に形成される中心コー
クスの軸心部での層厚と、旋回シュートからの通常の装
入原料による軸心周囲隣接部の流れ込み層厚とを考慮し
て決定することにより、中心コークスにより軸心部へ旋
回シュートから装入された通常原料の軸心部への流れ込
みをブロックしつつ、中心コークスの歩留まり領域が目
標値になるように制御することが可能となる。その結
果、軸心部近傍のガス流分布の安定化を図ることが可能
になると同時に、軸心部のガス流分布制御の精度向上を
図ることができるベルレス式高炉における中心コークス
装入方法を提供することができ、工業上有用な効果がも
たらされる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法により、専用シュートから投入さ
れたコークス及び旋回シュートから装入された原料が、
下層の原料装入物層の上に堆積分布した状態を示す模式
図である。
【図2】本発明による中心コークス装入方法の実施態様
例を説明する概略縦断面図である。
【図3】1/10模型高炉を用いた本発明の方法による
装入物分布試験の結果を示す図である。
【図4】先行技術1による中心コークスの装入方法を説
明する高炉頂部の概略縦断面図である。
【図5】先行技術1による中心コークス投入方法の模式
的説明図である。
【符号の説明】 1 専用シュート 2 中心コークス 3 旋回シュート 4 通常原料(旋回シュートから装入される原料) 5 下層の原料装入物層 5a 下層表面 6 通常原料層 7 中心コークス堆積層 8 炉頂部内周壁 9 原料ホッパー 10 コークスホッパー 11 鉱石堆積層 12 集合ホッパー

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高炉の軸心部にコークスを投入するため
    の専用シュートが設けられた炉頂装入装置を備えたベル
    レス式高炉の操業において、旋回シュートから原料を装
    入している間に、前記専用シュートから軸心部にコーク
    スを間欠的に投入するベルレス式高炉における中心コー
    クスの装入方法において、 前記専用シュートからコークスを軸心部に投入し、投入
    された当該コークスにより形成された軸心部のコークス
    堆積層によって、前記旋回シュートから装入された原料
    が前記軸心部へ流れ込むのを阻止し、且つ、前記コーク
    ス堆積層の前記軸心部に占める歩留が目標値を満たすよ
    うに、当該コークスの投入タイミングとその投入量とを
    制御することを特徴とする、ベルレス式高炉における中
    心コークスの装入方法。
  2. 【請求項2】 前記専用シュートから前記軸心部へ投入
    するコークスの投入タイミングは、第1投目を前記旋回
    シュートから装入された原料が軸心部へ流れ込み始める
    前に設定し、且つ、第2投目以降の投入をいずれも、前
    回までの投入により形成された当該コークスの軸心部で
    の累積層厚が、今回の投入時前までに形成された、前記
    旋回シュートから装入された原料の軸心周囲隣接部への
    累積流れ込み層厚よりも大きく維持することができるよ
    うに設定することを特徴とする、請求項1記載のベルレ
    ス式高炉における中心コークスの装入方法。
JP2000142850A 2000-05-16 2000-05-16 ベルレス式高炉における中心コークス装入方法 Expired - Lifetime JP4774578B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000142850A JP4774578B2 (ja) 2000-05-16 2000-05-16 ベルレス式高炉における中心コークス装入方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000142850A JP4774578B2 (ja) 2000-05-16 2000-05-16 ベルレス式高炉における中心コークス装入方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001323305A true JP2001323305A (ja) 2001-11-22
JP4774578B2 JP4774578B2 (ja) 2011-09-14

Family

ID=18649751

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000142850A Expired - Lifetime JP4774578B2 (ja) 2000-05-16 2000-05-16 ベルレス式高炉における中心コークス装入方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4774578B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006283161A (ja) * 2005-04-04 2006-10-19 Jfe Steel Kk 高炉への原料装入方法
JP2006336094A (ja) * 2005-06-06 2006-12-14 Jfe Steel Kk 高炉原料装入装置および高炉原料装入方法
JP2007221623A (ja) * 2006-02-20 2007-08-30 Epson Toyocom Corp 弾性表面波素子及び通信装置
CN103966373A (zh) * 2014-04-29 2014-08-06 江苏省沙钢钢铁研究院有限公司 一种高炉稳定顺行的无钟布料方法

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62290809A (ja) * 1986-06-10 1987-12-17 Kobe Steel Ltd 高炉の原料装入方法
JPH02228408A (ja) * 1989-02-28 1990-09-11 Kobe Steel Ltd 高炉操業方法
JPH1088208A (ja) * 1997-07-22 1998-04-07 Sumitomo Metal Ind Ltd ベルレス式高炉装入物の装入方法

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62290809A (ja) * 1986-06-10 1987-12-17 Kobe Steel Ltd 高炉の原料装入方法
JPH02228408A (ja) * 1989-02-28 1990-09-11 Kobe Steel Ltd 高炉操業方法
JPH1088208A (ja) * 1997-07-22 1998-04-07 Sumitomo Metal Ind Ltd ベルレス式高炉装入物の装入方法

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006283161A (ja) * 2005-04-04 2006-10-19 Jfe Steel Kk 高炉への原料装入方法
JP4725167B2 (ja) * 2005-04-04 2011-07-13 Jfeスチール株式会社 高炉への原料装入方法
JP2006336094A (ja) * 2005-06-06 2006-12-14 Jfe Steel Kk 高炉原料装入装置および高炉原料装入方法
JP2007221623A (ja) * 2006-02-20 2007-08-30 Epson Toyocom Corp 弾性表面波素子及び通信装置
JP4674555B2 (ja) * 2006-02-20 2011-04-20 エプソントヨコム株式会社 弾性表面波素子及び通信装置
CN103966373A (zh) * 2014-04-29 2014-08-06 江苏省沙钢钢铁研究院有限公司 一种高炉稳定顺行的无钟布料方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP4774578B2 (ja) 2011-09-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2004107794A (ja) ベルレス高炉の原料装入方法
JP2001323305A (ja) ベルレス式高炉における中心コークス装入方法
US5965085A (en) Apparatus for charging a shaft furnace
JP3573780B2 (ja) ベルレス高炉への原料装入方法
JP7331876B2 (ja) 中心コークスの投入方法
JP3608485B2 (ja) ベルレス高炉における原料装入方法
JP2002302706A (ja) 高炉原料の炉内装入方法
JP3787238B2 (ja) 高炉における炉中心部への装入物装入方法
JPH1088208A (ja) ベルレス式高炉装入物の装入方法
JP2001049312A (ja) ベルレス高炉における原料装入方法
KR100418978B1 (ko) 벨레스고로에서 반경방향별 혼합층형성 방지를 위한층상장입방법
JP4680344B2 (ja) 高炉への原料装入方法
JP3787231B2 (ja) 高炉中心部への装入物装入方法
JPS5920412A (ja) ベルレス炉頂装入装置の炉内旋回シユ−ト
JP2003328018A (ja) ベルレス高炉の原料装入方法
JPH051312A (ja) ベルレス高炉の原料装入方法
JP5359670B2 (ja) ベル式高炉の原料装入方法
JP2000282110A (ja) 高炉の操業方法
JP4139578B2 (ja) 高炉への原料装入方法
JP2004204274A (ja) 高炉原料装入方法
JP2000119711A (ja) 高炉のベルレス式原料装入方法
JP2001172706A (ja) ベル式高炉における原料装入方法
JP2001140009A (ja) 高炉への原料装入方法
JP2885546B2 (ja) 高炉炉頂装入装置並びに装入方法
JP2000219903A (ja) ベルレス高炉における中心コークス投入制御方法

Legal Events

Date Code Title Description
RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20060921

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070509

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20091009

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20091020

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20091217

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100316

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100507

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110531

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110613

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4774578

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140708

Year of fee payment: 3

EXPY Cancellation because of completion of term