JP2002302706A - 高炉原料の炉内装入方法 - Google Patents

高炉原料の炉内装入方法

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JP2002302706A
JP2002302706A JP2001107056A JP2001107056A JP2002302706A JP 2002302706 A JP2002302706 A JP 2002302706A JP 2001107056 A JP2001107056 A JP 2001107056A JP 2001107056 A JP2001107056 A JP 2001107056A JP 2002302706 A JP2002302706 A JP 2002302706A
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furnace
coke
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hopper
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Iwao Okochi
巌 大河内
Akio Shimomura
昭夫 下村
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Nippon Kokan Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ベル−ムーバブルアーマー式高炉における原
料の炉内装入方法に関し、特に炉半径方向の装入物分布
及び円周方向バランスを適切にする。 【解決手段】 巻き下ホッパー槽3から切り出された所
定原料の所定量についてトラッキングをし、このトラッ
キングをされた所定原料を大ベルホッパー10の最下部
に装入すると共に、アーマープレートの位置を調節して
当該最下部に装入された所定原料を、炉半径方向の目標
領域に円周方向のバランスをとりつつ落下装入する。所
定原料を、目標の粒度分布の原料とする。炉半径方向の
目標領域を、炉壁近傍領域とし、しかも上記所定原料を
コークスとし、その所定原料の所定量を構成するもの
を、コークスの特定粒度部分とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ベル−ムーバブ
ルアーマー式高炉における原料の炉内装入方法に関し、
特に炉半径方向の装入物分布及び円周方向バランスを適
切にするための原料装入方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、ベル−ムーバブルアーマー式高
炉への原料の装入は、炉頂に設けられた例えば、最上段
の旋回ベルホッパーとその下2〜3段のベルホッパーと
からなる炉頂装入装置に貯留された装入原料を、生産量
に応じて高炉炉内に落下装入することにより行なう。高
炉内に装入された原料は、炉内において固体・気体・液
体の向流する高温移動層を形成することになるので、こ
の反応形態を安定して望ましい状態に維持し、安定した
高炉操業を行なうためには、原料の装入段階で装入物の
分布を適切に制御することが重要である。ベル−ムーバ
ブルアーマー式高炉においては、焼結鉱、塊鉱石、コー
クス等の装入原燃料(以下、原料という)を、最下段の
ベル(大ベル)ホッパーから交互に切り出すと共に、炉
口周壁部の円周方向に多数設けられたムーバブルアーマ
ーのストロークを調整し、アーマープレートに衝突・反
射させるすることにより、炉内の下層原料装入物表面上
に落下、堆積させる。
【0003】大ベルホッパーから切り出された装入原料
は、炉壁側から炉中心部の方向に向かって滑るように流
れ込み、原料装入物の表面形状はろ中心部に向かって傾
斜した鉱石層とコークス層とが交互に形成される。こう
して形成される装入原料の炉内における堆積分布の制御
においては、鉱石層の厚さ(LO)とコークス層の厚さ
(LC)との比(LO/LC)、並びに、鉱石及びコーク
スの粒度についての、炉内半径方向と炉円周方向に対す
る分布の制御が、炉内の通気・通液性の支配要因として
極めて重要である。更に、最近の高炉への微粉炭吹込み
操業においては、微粉炭吹込み量が増加するにつれて炉
内におけるLO/LCが大きくなるので通気・通液性が悪
くなる傾向があり、炉内における装入原料の分布制御
は、ますますその重要性が増している。
【0004】このように、高炉操業における炉内の装入
物分布としては、炉内の半径方向及び円周方向、並びに
装入物層厚方向の、各原料の性状と分布を適切に調節す
ることにより、高炉操業成績の向上や高炉の炉体寿命の
延長を図ることができる。
【0005】上述した背景において、ベル−ムーバブル
アーマー式高炉においては、地上に設置された複数の巻
き下ホッパー槽内に貯留された原料を、装入ベルトコン
ベアで炉頂まで巻き上げる。原料はコークスと鉱石とに
分けられ、各々が複数種からなり、巻き下ホッパー槽
は、例えば鉱石なら15〜25槽程度設けられ、複数ロ
ットのコークス及び多数銘柄の鉱石が貯留されている。
そして、コークスは1バッチを性状が異なる複数種のコ
ークスを配合することもあり、一方、鉱石は1バッチを
複数銘柄の鉱石を切り出して配合する。原料の装入モー
ドは、例えば、コークスが2バッチ、次いで鉱石が3バ
ッチ切り出され、順次装入コンベアベルトで巻上げら
れ、装入原料の1チャージが構成される(以下、このよ
うな装入モードを、「1C、2C、1O、2O、3O」
と表記する)。炉頂に巻上げられた原料を、旋回ホッパ
ー等の混合装置で、バッチ毎に又は複数バッチにまたが
って均一に混合し、下段のベルホッパーに装入し、次い
で炉内へ落下装入する。炉内への装入に際しては、ムー
バブルアーマーの後退限から前進限までのストローク設
定により、あるいは前進限から後退限までのストローク
設定により、大ベルからの落下原料をムーバブルアーマ
ーの衝突板(アーマープレート)で衝突・反射させて装
入する。従って、例えば、コークスの装入バッチ「2
C」の炉内半径方向の原料装入位置は、アーマープレー
トの後退限(炉壁側への限界位置)時における炉壁近傍
部分から、アーマープレートの前進限時における炉半径
方向中間部までに制約される。そして、「2C」の炉内
分布は図5に模式的に例示するように、炉壁1から炉中
心2側に若干離れた位置にコークスのピークが形成さ
れ、以後炉中心側に傾斜したコークス層の表面形状とな
る。次に、鉱石の装入バッチ「1O」が同様に装入され
ると、下層(ここでは「2C」)のコークス層は、「1
O」の装入により領域Aの表層部が削りとられて傾斜面
に沿って炉中心側に移動する。特に、炉壁近傍の下層の
コークス層(図5中、斜線部領域B)の厚さが、円周方
向で局部的に薄くなると、ガス流が不安定になり易くな
る。従って、斜線部領域Bの厚さを一定厚さ以上に確保
することが重要である。このように、炉壁近傍の中間部
のコークス層厚さが薄くなった後に所定の厚さを維持す
るために、「2C」の装入時に、炉壁近傍(図5中、斜
線部領域B)のコークス歩留を高めておけばよいが、従
来の装入方法では困難である。
【0006】このように、従来のベル−ムーバブルアー
マー方式による原料装入の仕方では、1つのバッチ内
の単一ロット若しくは銘柄、又は複数ロット若しくは銘
柄の原料のみを、炉の径方向の特定領域、例えば炉壁近
傍に分布させるような制御はできない。また、そのよう
な制御をしようとする場合、炉内の円周方向のバランス
を制御することは困難であり、例えば、当該単一又は複
数ロット若しくは銘柄のものの一部が、円周方向の特定
領域に偏在するといったことを無くすことができない。
また、装入原料の粒径分布についての炉半径方向に対
する制御も困難である。従って、高炉での高微粉炭吹込
み比操業や高出銑比操業等、炉内の通気・通液性の向上
を必要とする操業が制約される。
【0007】このような問題に対して、下記技術が提案
されている。
【0008】特開平5−179321号公報には、アー
マープレートよりも炉内側の前面近傍に鉛直のすだれ状
のスクリーンを設け、高炉の大ベルから落下してくるコ
ークスをこのスクリーンで受けることにより、スクリー
ンを通過しない粗粒のコークスを炉の内側に落下させ
る、コークス粒度分布の偏析強化方法が記載されている
(「先行技術1」という)。
【0009】特開平5−339609号公報には、高炉
内へ装入物を装入する際に、落下する装入物にガスを吹
き付けて装入物の落下軌跡を制御する方法が開示されて
いる(「先行技術2」という)。
【0010】特開平7−146080号公報には、炉頂
に設けられた上段装入ホッパー内部に原料の粒度偏析を
制御するための制御板あるいは回転分配器等を設けて、
炉中心部対応位置の炭材粒径が大きい分布を形成させ、
更に下段装入ホッパーの円周部下部に3本以上の鉛直装
入管を設け、このような装入装置により炭材の粒度偏析
分布装入を行なう方法を開示している「先行技術3」と
いう)。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】上述した先行技術1〜
3によれば、いずれも各々の所期目的は達成される。し
かしながら、設備のメンテナンスにコストがかかったり
(先行技術1、先行技術3)、あるいはエンジニアリン
グに困難性があったりする(先行技術2)。
【0012】この発明の課題は、従来の既設ベル−ムー
バブルアーマー装入装置を大きく改造することなく、
(イ)バッチ内の特定のロット又は特定の銘柄の原料の
みを、径方向の特定の領域に分布させると共に、(ロ)
装入原料の粒径分布についての炉半径方向に対する制御
をすることができ、かつ、(ハ)その装入原料の炉内円
周方向バランスをとることができるような、高炉への原
料装入方法を創案することにある。こうしてこの発明の
目的は、炉内の通気・通液性を向上させて、特に、微粉
炭の高吹込み比操業においても、高炉の生産性の向上と
安定操業を確保することができる高炉用原料の炉内装入
方法を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記課題
を解決するために鋭意試験研究を行なった。
【0014】内容積4300m3級のベル式大型高炉を
用い、下記操作により、所定の装入原料部分を、目標と
する炉半径方向位置に落下させ、且つ当該原料の円周方
向バランスを制御することができることに着眼した。即
ち、高炉の炉頂装入設備最下段の大ベルホッパーの最下
部に装入された原料は、その後に大ベルホッパーに装入
された原料よりも常に先に当該大ベルホッパーから排出
されるという原理に着眼すると共に、巻き下ホッパー槽
内の原料を、装入ベルトコンベアで炉頂装入装置まで巻
き上げるときに、所定の原料バッチの内、当該装入ベル
トコンベアの先頭領域に切り出される所定の原料部分に
ついて、装入ベルトコンベア上から大ベルホッパーへ装
入されるに至るまでの間をトラッキングすることによ
り、これを大ベルホッパー内の最下部に装入することが
できることに着眼した。この原料装入操作の方法におい
て、上記所定の原料部分として、例えば、所定の1バッ
チ分のコークスの内、目標粒度を有するコークス部分を
対象とする。更に、ムーバブルアーマーの操作におい
て、アーマープレートの炉半径方向位置を適切に調節す
ることにより、上記目標粒度のコークスの炉内落下位置
を制御することができる。
【0015】この発明は、上記知見に基づきなされたも
のであり、その要旨は次の通りである。請求項1記載の
発明に係る高炉原料の炉内装入方法は、高炉の原料装入
において、高炉の巻き下ホッパー槽から切り出された所
定原料の所定量についてトラッキングをし、そのトラッ
キングをされた当該所定原料を大ベルホッパーの最下部
に装入し、アーマープレートの位置を調節して当該最下
部に装入された当該所定原料を、炉半径方向の目標領域
に炉円周方向バランスをとりつつ落下装入することにあ
る。
【0016】請求項2記載の発明に係る高炉原料の炉内
装入方法は、請求項1記載の発明において、上記所定原
料が、目標の粒度分布を有する原料であることに特徴を
有するものである。
【0017】請求項3記載の発明に係る高炉原料の炉内
装入方法は、請求項1又は2記載の発明において、上記
炉半径方向の目標領域が、炉壁近傍領域であり、しかも
上記所定原料はコークスであって、上記所定原料の所定
量を構成するものは、特定粒度のコークスであることに
特徴を有するものである。
【0018】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態を、内
容積4300m3級のベル式大型高炉を用いた場合の例
で説明する。
【0019】図1に、地上の巻き下ホッパー槽から高炉
炉頂の原料装入装置に原料を装入する工程を説明する模
式図を示す。巻き下ホッパー槽3は、コークス用として
3槽、鉱石その他用として20槽が設けられており、コ
ークスは異なるロットの石炭が、また鉱石は異なる銘柄
の鉱石が、各槽に貯留されている。コークスは、すべて
同一ロットでもよいが、この場合はロットにより粒度分
布等性状が異なっており、それぞれ別の巻き下ホッパー
槽に入っている。高炉への原料の装入モードは、ここで
は「1C、2C、1O、2O、3O」(C:コークスバ
ッチ、O:鉱石バッチ)で1チャージを構成する。コー
クスあるいは鉱石の1バッチは、それぞれ複数のロット
あるいは複数の銘柄が、巻下ホッパーの各槽3から所定
量ずつ、装入ベルトコンベア4上に切り出される。図1
においては、装入ベルトコンベア4上に、コークス5の
1バッチ分が上流側先頭から順に、ロットA、ロット
B、次いでロットCがそれぞれ所定量ずつ切り出され、
炉頂装入装置6に向けて巻き上げられつつある状態が示
されている。同図において炉頂装入装置6は、ベル方式
であり、最上段から順に、旋回ベルホッパー7、小ベル
ホッパー8、中ベルホッパー9及び大ベルホッパー10
からなっており、装入ベルトコンベア4で巻き上げられ
たコークス5は、先ず旋回ベルホッパー7に装入され
る。大ベルホッパー10で仕切られたその下方の高炉炉
頂圧力は2.5kg/cm2程度の圧力で高炉操業が行
なわれるので、コークスを各上方ベルホッパーからその
直下のベルホッパーへ排出するときには、均排圧をして
順次下方のベルホッパーに排出し、最後に大ベルホッパ
ー10に排出する。
【0020】こうして上記先頭のコークスロットAを大
ベルホッパー10の最下部にくるように、しかも大ベル
ホッパー10の円周方向に対して均等量が貯留されるよ
うにする。このようにロットAのコークスを大ベルホッ
パー10内に貯留するために、装入ベルトコンベア4上
のコークスロットAについてトラッキングをする。即
ち、巻き下ホッパー槽3から切り出されるコークスロッ
トAの排出量を把握し、装入ベルトコンベア4上の長さ
をトラッキングし、旋回ベルホッパー7への装入所要時
間(α秒とする)を求める。一方、旋回ベルホッパー7
の旋回ホッパー7bの回転周期(T秒/回転とする)
を、α/Tの値が整数となるように調節する。こうし
て、高炉の巻き下ホッパー槽3から切り出された所定の
原料であるコークスロットAの所定量を、大ベルホッパ
ー10の最下部に装入し、次いで大ベル10aを開口し
てコークスロットAを排出、落下させる。その際、アー
マープレートの位置を調節して、コークスロットAの全
量を、炉半径方向の目標領域に円周方向の量的バランス
をとりつつ落下装入する。
【0021】上記コークスの高炉装入において、ロット
Aのコークスとして、例えば、粒度分布が細粒のコーク
スを選定し、且つ装入時のアーマープレートの位置を後
退限(最も炉壁側)に設定して、大ベル10aから排出
されるコークスがアーマープレートに衝突しないように
して、そのコークスの落下位置を炉壁近傍にすることに
より、細粒コークスを、図5中の斜線部領域Bに示した
ような炉壁近傍部分に集中的に装入することができる。
同図中の斜線部領域Aのように、炉壁近傍における炉中
心側から炉壁側に向かって傾斜しているコークスの装入
表面形状を呈する領域においては、当該領域に次の原
料、特に鉱石(コークスよりも嵩比重が大きいもの)が
落下装入されても、これによって下層のコークス表層部
が削りとられて、炉中心側に押し流されることは殆どな
い。従って、径方向炉壁部に細粒コークスを分布させる
ことができる。また、当該細粒コークスの円周方向の量
的バランスも良好となる。
【0022】上記では、ロットAのコークスを所定量、
径方向に関しては炉壁近傍に集中的に、且つ円周方向バ
ランスを良好な状態で装入する方法を説明したが、径方
向に関しては、アーマープレートの位置設定を調節する
ことにより、炉壁近傍に限定されず、その他の特定領域
にロットAのコークスを集中的に装入することもでき
る。そのときも、円周方向の量的バランスを良好に維持
することができる。また、装入対象原料として、コーク
スに限定されることなく、特定銘柄の鉄鉱石について
も、上述したロットAのコークスに準じて、その装入分
布を制御することができる。
【0023】
【実施例】本発明に係る高炉用原料の炉内装入方法を、
実施例により更に説明する。
【0024】内容積4300m3級のベル式大型高炉に
おいて次の試験を行なった。図1に例示した工程によ
り、巻き下ホッパー槽3に貯留された原料を、炉頂装入
装置6まで巻き上げて装入し、大ベルホッパー10から
高炉に装入した。この試験では、細粒コークスを炉壁近
傍領域に分布するように制御する装入分布試験を行なっ
た。そこで、コークスロットを細粒分布のコークスロッ
トAと、粗粒分布のコークスロットB及びCとの2つに
大別した。表1に、コークスロットA、B及びCのコー
クス粒度分布を例示する。
【0025】
【表1】
【0026】原料の装入モードを「1C、2C、1O、
2O、3O」の5バッチ1チャージにて行なった。コー
クスバッチ「1C」及び「2C」はいずれも15t、鉱
石バッチ「1O」及び「2O」はいずれも60t、「3
O」は30tで構成した。コークスバッチ「1C」とし
て、図2に示すように、コークス巻き下ホッパー槽11
から、ロットAのコークス6tを先頭にし、続いてロッ
トB及びCのコークスを合計24t切出して装入ベルト
コンベア4上に載せ、炉頂装入装置6まで一定速度で巻
き上げた。先頭のコークスロットAをトラッキングし、
旋回ベルホッパー7への装入所要時間αは、装入ベルト
コンベア4の移動速度から21秒であることを把握し、
旋回ホッパー7bの回転周期Tを7秒/回転として、α
/T=3と整数になるように旋回ホッパー7bの回転速
度を調節した。
【0027】ロットB及びCのコークスはロットAのコ
ークスに続けて旋回ホッパー7へ装入した。次いで、順
次大ベルホッパー10まで降ろして貯留し、コークスバ
ッチ「1C」の内、ロットAのコークス部分を大ベルホ
ッパー10の最下部にくるように、また、円周方向につ
いてもロットAのコークス量が均等になるようにした。
次いで大ベル10aを開口してロットAのコークスを排
出、落下させた。その際、図3に示すように、アーマー
プレート16の位置を後退限に設定して、落下装入され
るロットAのコークス13がアーマープレート16に衝
突しないようにして、直接、炉壁1近傍の下層原料17
の表面上へ落下装入されるように調整した。ロットAの
コークス13を大ベルホッパー10から全量排出した時
点で、図4に示すように、アーマープレート16を炉中
心2側へ移動させつつ、ロットB+Cのコークスを引き
続き大ベル10aから排出し、このアーマープレート1
6に衝突させながら炉径方向中間部に落下装入した。
【0028】コークスバッチ「2C」についても、コー
クスロットA並びにB及びCのコークス巻き下ホッパー
槽11からの切出しから、大ベルホッパー10の最下部
への貯留、これに次ぐアーマープレート16の位置設定
と大ベル10aの開口操作等、コークスバッチ「1C」
に対する操作に準じて行なった。
【0029】次に、鉱石バッチ「1O」、「2O」及び
「3O」については、鉱石巻き下ホッパー槽12からの
切出しから、大ベルホッパー10への貯留、これに次ぐ
アーマープレート16の位置設定と大ベル10aの開口
操作等までにおいて、特定銘柄鉱石の装入分布を制御す
るためのトラッキングの実施は行なわなかった。
【0030】上記実炉試験における炉径方向についての
コークスの粒度分布を推定するために、実炉の1/10
モデルの試験装置を用いて、炉径方向についてのコーク
スの粒度分布を測定した。その結果を表2に示す。な
お、比較試験として、原料の装入モード及び原料の種類
と量を上記実施例におけるものと同一にし、ロットAの
コークスについてのトラッキングを行なわない、通常操
業における原料装入方法を実施した場合について、実施
例と同じ方法で炉径方向についてのコークスの粒度分布
を推定して、表2に併記した。
【0031】
【表2】
【0032】実施例によれば、炉壁部において、細粒コ
ークスが分布し、その粒径のバラツキも比較例に比べて
小さくなっている。
【0033】実施例及び比較例の操業中に、シャフト上
部の炉壁における円周方向10箇所における炉壁温度を
測定した。表3に、各々の位置における温度の経時変化
の平均温度と各位置における平均温度のバラツキを示
す。
【0034】
【表3】
【0035】実施例によれば、炉壁の円周方向の平均温
度間の差が小さく、また各位置における温度の変動も小
さくなり、改善されている。また、表4に、この試験に
関する主な操業成績を示す。
【0036】
【表4】
【0037】実施例によれば、微粉炭の高吹込み比操業
において、炉内通気・通液性を改善すると共に、高生産
率操業が安定して行なわれた。
【0038】このように、本発明の原料装入方法によれ
ば、炉の径方向の粒度分布を制御することができ、同時
に、炉円周方向の装入原料の分布バランスも改善され、
高炉の微粉炭高吹込み比操業が安定することがわかる。
【0039】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、炉
半径方向の装入物分布の適切化と円周方向バランスとを
同時に行なうことができる。従って、炉径方向の装入物
の粒度分布の適正化、特に、炉壁近傍に細粒コークスを
分布させることも可能となり、微粉炭の高吹込み比操業
においても、安定した高炉操業を継続することが可能で
ある。このような高炉原料の炉内装入方法を提供するこ
とができ、工業上有用な効果がもたらされる。
【図面の簡単な説明】
【図1】巻き下ホッパー槽から高炉炉頂の原料装入装置
に原料を装入する工程を説明する模式図である。
【図2】実施例において、地上の巻き下ホッパー槽から
切り出した特定ロットのコークスを、装入ベルトコンベ
ア上でトラッキングする状態を説明する装置の縦断面図
である。
【図3】実施例における特定ロットのコークスを炉壁近
傍に装入する操作方法を説明する、装入関連装置の縦断
面図である。
【図4】実施例における特定ロットに続く別ロットのコ
ークスを径方向中間部に装入する操作方法を説明する、
装入関連装置の縦断面図である。
【図5】通常の装入方法による径方向の装入物分布の一
般的形状を示す図である。
【符号の説明】
1 炉壁 2 炉中心 3 巻き下ホッパー槽 4 装入ベルトコンベア 5 コークス 6 炉頂装入装置 7 旋回ベルホッパー 7a 旋回ベル 7b 旋回ホッパー 8 小ベルホッパー 8a 小ベル 8b ホッパー 9 中ベルホッパー 9a 中ベル 8b ホッパー 10 大ベルホッパー 10a 大ベル 10b ホッパー 11 コークス巻き下ホッパー槽 12 鉱石巻き下ホッパー槽 13 ロットAコークス 14 ロットBコークス 15 ロットCコークス 16 アーマープレート 17 下層原料
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4K012 BA01 BA04

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高炉の巻き下ホッパー槽から切り出され
    た所定原料の所定量についてトラッキングをし、このト
    ラッキングをされた当該所定原料を大ベルホッパーの最
    下部に装入すると共に、アーマープレートの位置を調節
    して当該最下部に装入された当該所定原料を、炉半径方
    向の目標領域に円周方向のバランスをとりつつ落下装入
    することを特徴とする、高炉原料の炉内装入方法。
  2. 【請求項2】 前記所定原料は、目標の粒度分布を有す
    る原料であることを特徴とする、請求項1記載の高炉原
    料の炉内装入方法。
  3. 【請求項3】 前記炉半径方向の目標領域は、炉壁近傍
    領域であり、しかも前記所定原料はコークスであって、
    前記所定原料の所定量を構成するものは、コークスの特
    定粒度部分であることを特徴とする、請求項1又は2記
    載の高炉原料の炉内装入方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009209406A (ja) * 2008-03-04 2009-09-17 Sumitomo Metal Ind Ltd ベル式高炉の原料装入方法
JP2010007178A (ja) * 2008-05-30 2010-01-14 Sumitomo Metal Ind Ltd ベルレス高炉における原料装入状況の把握方法および高炉の操業方法
JP2010084221A (ja) * 2008-10-02 2010-04-15 Sumitomo Metal Ind Ltd 高炉操業方法
JP2012052151A (ja) * 2010-08-31 2012-03-15 Sumitomo Metal Ind Ltd Rfidタグ内蔵疑似粒子

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