JP5217650B2 - 高炉への原料装入方法 - Google Patents

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本発明は、鉄鉱石から銑鉄を製造する高炉にベルレス式装入装置を用いて焼結鉱,ペレット,塊鉱石等の鉱石類原料とコークスとを混合しつつ装入する方法に関する。
高炉の生産性を増大させ、また使用する塊コークス量を低減するためには、鉱石類原料の粒径低下や還元性向上などによるガス利用効率の向上、周辺流量の適正化による熱バランス改善などが有効である。また、羽口からの微粉炭の吹込み量を増大させることによっても塊コークス比の低減が可能である。しかしながら、これらの操業時には高炉内の鉱石類原料とコークスとの存在比(以降はO/Cと記す) が大きくなり、高炉上部での通気性の悪化、融着帯の変形や肥大化による高炉下部の通気性の悪化等が引き起こされることが知られている。
また、低被還元性原料の使用比率を増加させた場合は、融着帯の肥大化やホールドアップの増加、未還元スラグの高炉下部への滴下などの問題が引き起こされる。
これらの問題の対策として、高炉内の鉱石類原料層中にコークスを混合する方法がある。これは、軟化融着帯において、混合したコークスがスペーサーとなって通気性が向上すること、還元中のFeO系の融液がコークスと接触して溶融還元されて還元特性が向上することなどを利用する技術である。
しかしながら、焼結鉱などの鉱石類原料とコークスとでは粒径や比重が異なるために、均一に混合することが非常に難しい。一般的に使用されるコークスは高炉で使用する塊コークスの篩下であり、その粒度は鉱石類原料よりも比較的粗い。さらに、両者を混合しても、原料槽やコンベア, 炉頂バンカーなど高炉炉頂の堆積面に至るまでのハンドリング中、あるいは高炉炉頂の堆積面で両者が分離してしまう。
そのため、高炉内における装入物の半径方向のO/C分布が制御できず、また高炉中心に流れ込んだコークスが高炉下部の炉芯に入り込んでその空隙率を低下させるという問題がある。すなわち、実際の高炉操業においては混合層の分離によるコークスの高炉中心への流れ込みがもっとも大きな問題となっており、コークス混合率は工業的には質量比率で4%程度を上限とするに留まっている。このような混合層の分離を防止するため、従来から様々な技術が開発されている。なお、コークス混合率とは、装入する鉱石類原料の質量に対する比率であり、以降も同様の意味で用いる。
特許文献1には、ベルレス式高炉の鉱石類原料にコークスを混合させる装入法が開示されている。すなわち、図8の(a)に示すように、複数個ある原料ホッパのうち下流側の数個にコークスを貯蔵し、上流側の原料ホッパから鉱石コンベア上に先に切り出した鉱石類原料の下流側に連続してコークスを切り出す方法が開示されている。そして、この方法によれば、鉱石類原料とコークスとが混合された混合原料が炉頂バンカーから高炉内へ排出される際に、混合原料中の鉱石類原料とコークスとの混合状況が均一になるとされている。
しかしながら、鉱石類原料よりも平均粒度の大きいコークスを使用する場合は、混合された鉱石類原料とコークスとは鉱石コンベア後のリザービングホッパ, 装入コンベア,及び炉頂バンカーを通過する際に、粒度差, 比重差に起因する偏析で分離する。特に、鉱石類原料の排出挙動がファンネルフローである炉頂バンカーにおいては、図8の(b)に示すように、鉱石類原料よりも平均粒度の大きいコークスが、堆積面でのパーコレーションにより炉頂バンカー内において初期に排出される領域と末期に排出される領域のみに偏析してしまい、中期に排出される領域にはコークスがほとんど存在しないと考えられる。それゆえ、炉頂バンカーから高炉内に順傾動で混合原料を装入する段階で、排出末期の混合原料中のコークス混合率が増加するため、混合されたコークスの大半が高炉中心部に偏析すると考えられる。
次に、特許文献2には、図9の(a)に示すように、鉱石コンベアではなく装入コンベアに先ずコークスを切り出して炉頂バンカーに装入し、引続き鉱石類原料を同じ炉頂バンカーに装入することにより、下部にコークス層、上部に鉱石類原料層と、所定割合で2層構造(図9の(b)を参照)を形成させ、この炉頂バンカーから旋回シュートを介して高炉内に装入する過程において鉱石類原料とコークスとを混合せしめる装入法が開示されている。
しかしながら、この方法では、炉頂バンカーから混合原料が排出される際に、炉頂バンカーの下部に集中しているコークスのみが初期に排出されてしまい、炉頂バンカーで鉱石類原料に混合されたコークスは、高炉の炉壁部のみに装入されると考えられる。
さらに、特許文献3には、特許文献2に開示の装入方法を2度繰り返す方法が開示されている。その結果、コークス−鉱石類原料−コークス−鉱石類原料と4 度に分割して炉頂バンカーに原料が装入されるため、図10に示すように4層構造が形成される。
しかしながら、この方法は、炉頂バンカーから混合原料を高炉内に装入する段階で混合原料中のコークスが鉱石類原料に限りなく均一に混合し得るものの、リザービングホッパから装入コンベアへの切り出し回数が多いため、出銑量の低下に繋がるという問題を有していると考えられる。
これら特許文献1〜3の技術によれば、高炉炉頂の堆積面での鉱石類原料とコークスとの分離に影響を与えるが、鉱石類原料とコークスとの混合物である混合原料が旋回シュートに至るまでのベルトコンベアや炉頂バンカーでの堆積時の分離やそれによる偏在を抑制することはできない。そのため、目標のコークス混合率分布を実現することは難しい。
一方、特許文献4には、ベル式, ベルレス式高炉原料として平均粒度1〜5mmの細粒の鉱石類原料を全量の1〜30%程度使用する際に、全鉱石類原料層の平均粒度16〜20mmと同範囲にある平均粒度3〜25mmの小塊コークスを混合することにより、細粒焼結使用による高炉内での通気悪化に起因する還元効率の低下を防止する方法が開示されている。
この方法は、比較的粒度の小さいコークスを鉱石類原料に混合することにより高炉内におけるコークスの偏析を抑制するものであり、還元効率の向上に効果を発揮すると考えられる。
しかしながら、一般的に粒度の小さいコークスは塊コークスの篩下を使用し、塊コークスと同じライン上で製造していることから、粒度の小さいコークスを高炉の必要量確保するためには、節目調節による塊コークスの粒度の低下が生じるおそれがあるとともに、粉砕設備の新設, ライン増強といった大幅な設備工事を要する。
以上の理由などにより、鉱石類原料へのコークスの混合率を一定値以上に向上することは困難であった。
特開平3−211210号公報 特開平2−259005号公報 特開平2−250909号公報 特開平8−295907号公報
装入物の半径方向のO/C分布の制御が困難である理由としては、貯鉱槽や計量ホッパなどリザービングホッパの上流側で混合しても、炉頂バンカーに入るまでに混合状況が変化してしまうこと、炉頂バンカー内でも混合原料が山状に堆積するために粒径の大きな粒子が炉頂バンカーの壁際などに偏祈すること、などがあげられる。
そこで、本発明は、上記のような従来技術が有する問題点を解決し、ベルレス式装入装置を用いて、鉱石類原料とコークスとを均一に混合しつつ炉頂バンカーから高炉に装入する原料装入方法を提供することを課題とする。
前記課題を解決するため、本発明は次のような構成からなる。すなわち、本発明に係る高炉への原料装入方法は、焼結鉱,ペレット,及び塊鉱石の少なくとも一つからなる鉱石類原料とコークスとをそれぞれ装入コンベア上に切り出して、装入コンベアで炉頂バンカーに搬送し、旋回シュートを旋回させつつ傾動させて高炉への装入物の装入を炉壁側から炉中心側へと順に行うベルレス式装入装置を用いて、前記炉頂バンカー内の前記鉱石類原料及び前記コークスを高炉に装入するに際して、前記鉱石類原料を前記装入コンベア上にその搬送方向に沿って帯状に切り出した上、帯状に切り出された前記鉱石類原料のうち搬送方向下流側端部を含む搬送方向下流側部分の上に前記コークスを積層するように帯状に切り出すとともに、帯状に切り出された前記コークスの搬送方向長さを、帯状に切り出された前記鉱石類原料の搬送方向長さの25%以下とすることを特徴とする。
本発明の高炉への原料装入方法は、ベルレス式装入装置を用いて鉱石類原料とコークスとを炉頂バンカーから高炉に装入するに際して、鉱石類原料とコークスとを均一に混合することができる。
本発明に係る高炉への原料装入方法の実施の形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。図1は、本発明の高炉への原料装入方法の一実施形態を模式的に示す図である。
高炉10には、焼結鉱,ペレット,及び塊鉱石の少なくとも一つからなる鉱石類原料1を貯蔵する鉱石類原料ホッパ11と、コークス2を貯蔵するコークスホッパ12と、鉱石類原料ホッパ11及びコークスホッパ12から切り出された鉱石類原料1及びコークス2(以降においては、鉱石類原料1及びコークス2を合わせて原料と記すこともある)を炉頂へ搬送する装入コンベア13と、搬送された原料を一時貯蔵する1個以上の炉頂バンカー14(図1には2個の例が示してある)と、炉頂バンカー14から排出された原料を高炉10に装入するベルレス式装入装置15と、が備えられている。
鉱石類原料ホッパ11及びコークスホッパ12から装入コンベア13上に切り出された鉱石類原料1及びコークス2は、装入コンベア13により高炉10の炉頂に搬送され、レシービングシュート20を介して炉頂バンカー14に搬入される。そして、炉頂バンカー14から流量調整ゲート21により所定の流量に調整されて排出された原料は、集合ホッパ22を介してベルレス式装入装置15に送られ、ベルレス式装入装置15の旋回シュート16により高炉10内に装入される。
この旋回シュート16は、図1中の矢印に示すように、高炉10の中心軸を中心に旋回すると同時に高炉10の炉壁側から炉中心側へ向かって傾動するようになっているので、炉頂バンカー14から排出された原料は、炉壁側から炉中心側へと順に装入を行う順傾動装入方式で装入される。
このような原料の高炉10への装入においては、鉱石類原料ホッパ11及びコークスホッパ12からの鉱石類原料1及びコークス2の切り出しは、以下のようにして行う。まず、鉱石類原料1を鉱石類原料ホッパ11から装入コンベア13上に排出し、装入コンベア13の搬送方向に沿う帯状に切り出す。次に、コークス2をコークスホッパ12から排出して前記搬送方向に沿う帯状に切り出すが、その際には、先に帯状に切り出された鉱石類原料1の上に積層する。
帯状に切り出された鉱石類原料1のうちコークス2が積層されているのは、搬送方向下流側端部AからB点までの搬送方向下流側部分であり、帯状に切り出されたコークス2の搬送方向長さは、帯状に切り出された鉱石類原料1の搬送方向長さの50%以下である。つまり、搬送方向下流側端部AからB点までの搬送方向長さは、帯状に切り出された鉱石類原料1の搬送方向長さの50%以下である。
このように切り出した鉱石類原料1及びコークス2を炉頂バンカー14に搬送し、ベルレス式装入装置15を用いて順傾動装入方式で高炉10に装入すると、高炉10内においては鉱石類原料1とコークス2とが均一に混合されているとともに、高炉10内における原料の半径方向のO/C分布(コークス混合率分布)が均一に制御される。その結果、ガス利用効率の向上や通気改善がなされるため、安定で高性能な高炉操業を図ることが可能である。なお、上記のような鉱石類原料1とコークス2との均一な混合及び半径方向のO/C分布の均一な制御という効果を十分に得るためには、帯状に切り出されたコークス2の搬送方向長さは、帯状に切り出された鉱石類原料1の搬送方向長さの1%以上とすることが好ましい。
〔実施例1〕
図1の高炉10と同様の構成を有する高炉模型(実高炉の1/17のサイズ)を用いて、高炉への原料の装入実験を行った。
まず、炉頂バンカーから排出された原料のコークス混合率の調査を、以下のようにして行った。ベルレス式装入装置から旋回シュートを取り外し、トップリングの下部にベルトコンベアを設置した。このベルトコンベア上に多数のサンプリングボックスを搬送方向に沿って並べ、炉頂バンカーから次々に排出される原料が、ベルトコンベアにより送られるサンプリングボックスに順次装入されるようにした(図2を参照)。そして、サンプリングボックスに採取された原料を、各サンプリングボックス毎にヨウ化ナトリウム水溶液を用いて比重分離して、鉱石類原料と小中塊コークスとに分け、それぞれについて粒度毎に分級して質量を計測した。
また、高炉への原料の装入実験は、想定した実験条件に基づいて所定の装入量などを決定して行った。例えば、鉱石類原料とコークスとを各バッチに分割して装入する場合は、それぞれの装入量を模型の縮尺比率によって粒径分布毎に決め、ホッパからの排出速度を相似条件に応じて決定した。また、旋回シュートの傾動角パターンや旋回速度は、パターンに応じて自動的に変化させるように制御した。
原料の落下運動は、慣性力と重力との比であるフルード数を実機と一致させ、また、原料堆積時の条件については、内部摩擦力と重力との比、ガス抗力と重力との比をそれぞれ一致させた。装入中、各バッチ毎にレーザー式プロフィール計を用いて炉頂の堆積形状を測定した。1サイクルの実験前後の堆積形状が一致するまで(前回の装入時の最終堆積形状と今回の最終堆積形状とが一致するまで) 、装入を行った。装入の終了後、炉頂の堆積面上の径方向に沿って直径30mm,高さ150mmの円筒管を差し込んで、上部から吸い込んで原料を採取した。採取した原料は比重分離し、鉱石類原料とコークスそれぞれについて粒度分析を行った。
装入諸元は、コークス比は370kg/t、1チャージ当りの塊コークス量は14.8t、鉱石類原料は88.14tとし、鉱石類原料は4.1tのコークスを混合して2回に分割して装入した。
本発明者らは、上記の高炉模型を用いて、鉱石類原料及びコークスの装入方法と原料のコークス混合率との関係を調査した。その結果、少なくとも2つ以上の炉頂バンカーを有するベルレス式装入装置を用いるとともに、鉱石類原料とコークスの混合方法を、装入コンベアに切り出した鉱石類原料の上にコークスを積層させる方法とし、先立って切り出した鉱石類原料のうち搬送方向下流側端部を含む搬送方向下流側部分の上に長さを調節しつつコークスを積層すれば、炉頂バンカー下部のコークス混合率を変化させ、炉頂バンカーからの原料の排出時のコークス混合率の経時変化を制御できることを見出した。
ベルレスパラレルタイプの炉頂バンカーの排出挙動は、図3に示すようにファンネルフローであり、炉頂バンカー内に装入された原料は、その位置によって排出される順序が異なる。ここで、本発明におけるコークスを装入コンベア上で混合する方法において、鉱石類原料の上に積層するコークスの切り出し長さを図4に示すように変化させる調査を行った。また、その結果として、炉頂バンカーから排出された原料のコークス混合率を、図5のグラフに示す。
図5のグラフの横軸は、炉頂バンカー内に装入された原料に対する炉頂バンカーから排出された原料の質量割合であり、グラフの左側が排出初期を意味し、右側が排出末期を意味する。また、縦軸は、排出された原料のコークス混合率を示す。ここで、コークス混合率は、作業過程での外乱の影響を少なくするため、全質量で規格化した無次元の値を示している。よって、平均のコークス混合率は1となり、これが目標値となる。
図5から分かるように、原料のコークス混合率は、何れの切り出し方法であっても、排出末期に大幅に増加する傾向が見られた。積層するコークスの切り出し長さを変化させた結果、積層長さが短くなるほど排出末期のコークス混合率の増加が抑制され、その分排出中期のコークス混合率が増加して平均値に近づいた。しかし、条件4のように鉱石類原料に先立ってコークスを炉頂バンカーに装入した場合は(特許文献2と同条件)、炉頂バンカーから排出された原料のコークス混合率が排出初期に高くなっていた。
これらの結果から、条件2や条件3のように、積層する帯状のコークスの長さを鉱石類原料の長さの50%以下とすると、炉頂バンカーから排出された原料の排出末期におけるコークス混合率の増加の抑制に効果を発揮することが明らかとなった。
次に、原料の切り出しを図4の条件1と条件3で行った場合において、高炉内に装入された原料のコークス混合率の半径方向分布を図6に示す。図6のグラフの横軸は、高炉中心からの半径方向距離rを炉口半径Rにて規格化したr/Rを示し、縦軸は原料のコークス混合率を示す。高炉内でのコークス混合率の調査においては、前述した手法により、炉中心側から炉壁側まで堆積面8点のサンプリングを行った。
切り出し方法を図4の条件1とした場合は、コークスは炉頂バンカーから排出された際に既に鉱石類原料と分離し、旋回シュートで炉中心部に原料を装入している排出末期に多量に排出されるため、高炉内においても中心部に偏析している。一方、条件3の場合は、排出末期におけるコークスの偏祈が抑制されているため、高炉内においても炉中心部への偏析が抑制されていた。また、コークスの炉中心部への偏析が抑制されている分、高炉の半径方向でいう中間部に当る領域のコークス混合率が増加していた。
以上のように、本発明の高炉への原料装入方法を用いれば、炉頂バンカーからの排出時の原料のコークス混合率が制御でき、高炉内の鉱石類原料とコークスとが均一に混合した状態となるので、コークスの炉中心部への流れ込みによるガス流阻害や炉芯空隙率の低下などの悪影響を招くことがなく、原料の還元性の向上、ガス利用効率の向上、還元剤比の低減、高炉内通気性の向上などの効果が期待できる。
〔実施例2〕
本発明の効果を確認するため、実機高炉を用いて試験を行った。実機試験に用いた高炉は、内容積が2828m3 の中型高炉である。本試験では、鉱石類原料ホッパから鉱石類原料を装入コンベア上に先立って帯状に切り出し、その搬送方向下流側に設置されたコークスホッパからコークス60kg/thmを鉱石類原料の上に帯状に切り出して積層した。コークスは、帯状の鉱石類原料の搬送方向下流側端部を含む搬送方向下流側部分の上に積層し、積層する帯状のコークスの長さを鉱石類原料の長さの25%とした
炉頂バンカー内に装入された原料を、ベルレス式装入装置の旋回シュートを通じて高炉内に装入し、炉頂ガスをサンプリングすることによりガス利用効率ηCOの変化を調査した。結果を図7のグラフに示す。
図7のグラフから分かるように、上記のような本発明の原料装入方法によれば、従来の原料装入方法(切り出し方法を前述の条件1と同様に行うもの)よりもガス利用効率ηCOが向上している。これは、従来の原料装入方法では炉中心部にコークスが多量に偏析していたのに対し、本発明の原料装入方法では原料中のコークスの混合状況が改善されたことにより、ソリューションロス反応で発生するCOガスを効率的に鉱石の還元反応に利用することができたためであると考えられる。
以上の結果により、本発明の原料装入方法を用いて高炉操業を行えば、ガス利用効率の向上による還元剤比低下と通気改善による安定操業が図れることが確認された。
本発明の高炉への原料装入方法の一実施形態を模式的に示す図である。 炉頂バンカーから排出される原料のサンプリング方法を説明する図である。 ベルレスパラレルタイプの炉頂バンカーの排出挙動を示す図である。 切り出し方法の条件を説明する図である。 炉頂バンカーから排出された原料のコークス混合率を示すグラフである。 高炉内に装入された原料のコークス混合率の半径方向分布を示すグラフである。 ガス利用効率ηCOの変化を調査した結果を示すグラフである。 従来の原料装入方法を説明する図である。 別の従来の原料装入方法を説明する図である。 さらに別の従来の原料装入方法を説明する図である。
符号の説明
1 鉱石類原料
2 コークス
10 高炉
11 鉱石類原料ホッパ
12 コークスホッパ
13 装入コンベア
14 炉頂バンカー
15 ベルレス式装入装置
16 旋回シュート
A 搬送方向下流側端部

Claims (1)

  1. 焼結鉱,ペレット,及び塊鉱石の少なくとも一つからなる鉱石類原料とコークスとをそれぞれ装入コンベア上に切り出して、前記装入コンベアで炉頂バンカーに搬送し、旋回シュートを旋回させつつ傾動させて高炉への装入物の装入を炉壁側から炉中心側へと順に行うベルレス式装入装置を用いて、前記炉頂バンカー内の前記鉱石類原料及び前記コークスを高炉に装入するに際して、
    前記鉱石類原料を前記装入コンベア上にその搬送方向に沿って帯状に切り出した上、帯状に切り出された前記鉱石類原料のうち搬送方向下流側端部を含む搬送方向下流側部分の上に前記コークスを積層するように帯状に切り出すとともに、帯状に切り出された前記コークスの搬送方向長さを、帯状に切り出された前記鉱石類原料の搬送方向長さの25%以下とすることを特徴とする高炉への原料装入方法。
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