JP2001323231A - 保護フィルム - Google Patents

保護フィルム

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JP2001323231A
JP2001323231A JP2000140437A JP2000140437A JP2001323231A JP 2001323231 A JP2001323231 A JP 2001323231A JP 2000140437 A JP2000140437 A JP 2000140437A JP 2000140437 A JP2000140437 A JP 2000140437A JP 2001323231 A JP2001323231 A JP 2001323231A
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Japan
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block copolymer
adherend
protective film
mass
epoxidized
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JP2000140437A
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English (en)
Inventor
Akihiro Yabui
章博 藪井
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Daicel Corp
Original Assignee
Daicel Chemical Industries Ltd
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Publication date
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  • Coating Of Shaped Articles Made Of Macromolecular Substances (AREA)
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  • Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、被着体に対する適度の仮接着力を
有し、且つ、接着昂進が少なく、被着体から剥離しても
粘着剤で汚染したり剥離の際に被着体を破損することの
ない保護フィルムを提供することを目的とする。 【解決手段】 熱可塑性樹脂からなる基材の一面に、ポ
リオレフィン系樹脂及びビニル芳香族炭化水素化合物を
主体とする重合体ブロックと共役ジエン化合物を主体と
する重合体ブロックとからなるブロック共重合体又はそ
の部分水添物をエポキシ化して得られるエポキシ化ジエ
ン系ブロック共重合体からなる粘着剤層が積層されてな
ることを特徴とする保護フィルム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、合成樹脂板、金属
板、化粧合板、被覆塗装鋼板、各種銘板等の表面に仮接
着され、これらの表面に塵やゴミが付着したり傷付くの
を防止するために用いられる保護フィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】合成樹脂板、金属板、化粧合板等の加工
時や搬送時、又、保管中に表面に傷が付いたり汚れるの
を防止するために、その表面に可塑化塩化ビニル樹脂や
ポリオレフィン系樹脂からなる基材フィルムの一面に粘
着剤層が設けられた表面保護フィルムを仮接着する事が
広く行われている。上記表面保護フィルムには被着体の
加工時や搬送時、保管中には被着体に貼り合わされて密
着し、不要となれば被着体表面に接着剤を残すことなく
容易に剥離することが出来る接着性が要求される。
【0003】このような表面保護フィルムとしては、例
えば、特開平7−241960号公報に、スチレン1〜
50質量%とジエン系炭化水素99〜50質量%からな
るランダム共重合体の水素添加物60質量%以上、及び
ポリオレフィン40質量%以下の組成からなる粘着層
と、スチレン1〜50質量%とジエン系炭化水素99〜
50質量%からなるランダム共重合体の水素添加物60
質量%及びポリオレフィン40質量%を超える組成から
なる支持層とが積層された表面保護フィルムが開示され
ている。
【0004】上記公報に記載された粘着層は、被着体に
仮接着した後に起こる接着昂進によって、剥離除去する
際に該被着体表面に粘着剤の一部が残り(以下「糊残り」
という)易い。また、糊残りというほどでもないが強い
剥離抵抗と弱い剥離抵抗が繰り返されるためにスリップ
スティックと呼ばれる剥離抵抗のむらが生じる。これは
表面保護フィルムの強い剥離抵抗部分と弱い剥離抵抗部
分との剥離が断続的となり、その境界線で極めて薄い粘
着剤層の縞模様が現れて外観的に商品価値の低下もしく
は喪失すると言う問題となる。
【0005】又、特開平5−194923号公報には、
一般式A−B−AまたはA−Bで表されるブロック共重
合体(但し、Aはスチレン系重合体ブロック、Bはブタ
ジエン重合体ブロックもしくはイソプレン重合体ブロッ
ク、又はブタジエン重合体ブロックもしくはイソプレン
重合体ブロックを水素添加して得られるオレフィン系重
合体ブロック)100質量部と粘着付与樹脂10〜20
0質量部と、ポリオレフィン樹脂10〜200質量部と
が含有されてなる粘着剤層が、ポリオレフィンからなる
基材フィルムの片面に形成された表面保護フィルムが開
示されている。
【0006】上記特開平5−194923号公報に記載
された表面保護フィルムでは、粘着付与樹脂が低分子量
のものであるため、仮接着後に受ける経時的加熱によ
り、条件によっては粘着付与樹脂が粘着剤層表面から被
着体との界面にブリードアウトし、用済み後の剥離時に
被着体表面に転写されたまま残ってしまうという現象が
発生する。この転写の程度によっては、被着体表面に印
刷した場合にインクの投錨性が低下したり、被着体表面
にくもりが生じて商品価値が無くなるという問題があっ
た。
【0007】更に、特開平8−311419号公報に
は、熱可塑性樹脂フィルムからなる基材層の片面に粘着
剤層が形成された表面保護フィルムにおいて、粘着剤層
が重合触媒として四価の遷移金属を含むメタロセン化合
物を用いて得られ、且つ、クロス分別法によって10質
量%溶出したときの温度から100質量%溶出終了した
ときの温度の幅が30℃以下、重量平均分子量/数平均
分子量=1.5〜3.5であり、密度が0.840〜
0.920g/cm3 であるポリエチレン系樹脂からな
る表面保護フィルムが開示されている。
【0008】上記特開平8−311419号公報に記載
された表面保護フィルムによると、仮接着後に受ける経
時的加熱によりフィルムの収縮に対する粘着剤の保持力
が不充分となるため、被着体の端部から表面保護フィル
ムが剥がれ、表面保護の機能を果たさなくなるという問
題があった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の事実に
鑑みてなされたものであって、被着体に対する適度の仮
接着力を有し、且つ、接着昂進が少なく、被着体から剥
離しても粘着剤で汚染したり剥離の際に被着体を破損す
ることのない保護フィルムを提供することを目的とす
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の保護フィルム
は、熱可塑性樹脂からなる基材の一面に、ビニル芳香族
炭化水素化合物を主体とする重合体ブロックと共役ジエ
ン化合物を主体とする重合体ブロックとからなるブロッ
ク共重合体又はその部分水添物をエポキシ化して得られ
るエポキシ化ジエン系ブロック共重合体及びポリオレフ
ィン系樹脂からなる粘着剤層が積層されてなることを特
徴とするものである。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の保護フィルムにつ
いて詳細に説明する。尚、本明細書では、新計量法施行
に伴い、単位として国際単位系を使用する。従って、従
来、質量の意味で使用されていた「重量」は「質量」と
記載する。これに合わせて、「重量%」、「重量部」等
を「質量%」、「質量部」等と記載する。
【0012】(基材)本発明の基材に用いられる熱可塑
性樹脂は特に限定されるものではなく、例えば、低密度
ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレ
ン、直鎖状低密度ポリエチレン、ポリプロピレン(ホモ
ポリマー、ランダムコポリマー、ブロックコポリマ
ー)、エチレン−α−オレフィン共重合体、プロピレン
−α−オレフィン共重合体、エチレン−エチルアクリレ
ート共重合体、エチレン−メチルメタクリレート共重合
体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−n−ブ
チルアクリレート共重合体等のオレフィン系樹脂が挙げ
られる。尚、上記α−オレフィンとしては、エチレン、
プロピレンとそれぞれ共重合可能であれば特に限定され
ず、例えば、プロピレン、1−ヘキセン、4−メチル−
1ペンテン、1−オクテン、1−ブテン、1−ペンテ
ン、1−ヘプテン等が挙げられる。上記ポリオレフィン
系樹脂は2種以上が適宜混合されて用いられてもよい。
【0013】又、上記熱可塑性樹脂には、必要に応じて
その物性を阻害しない範囲内で、タルク等の充填剤や、
ガラスバルーン、シリカバルーン等の無機中空粒子から
なる補強材、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定化剤等
が添加されてもよい。
【0014】(粘着剤層)本発明の粘着剤層に用いられ
る粘着剤は、ポリオレフィン系樹脂(A)及びエポキシ
化ジエン系ブロック共重合体(B)からなる粘着剤であ
る。
【0015】本発明の粘着剤層を構成する、ポリオレフ
ィン系樹脂(A)とエポキシ化ジエン系ブロック共重合
体(B)の配合比は、ポリオレフィン系樹脂(A)80
〜30質量%及びエポキシ化ジエン系ブロック共重合体
(B)20〜70質量%が好ましい。エポキシ化ジエン
系ブロック共重合体(B)が70質量%を超過すると粘
着性が強くなりすぎて仮接着した表面保護フィルムの剥
離が困難となり、剥離時に糊残りを生じるおそれがあ
る。一方、エポキシ化ジエン系ブロック共重合体(B)
が20質量%未満の場合には、被着体に対する粘着力が
得られないことに加え、経時的な加熱を受けると被着体
に対する保持力が低下し、被着体の端部から自然剥離を
起こして表面保護の機能を果たさなくなる。
【0016】上記エポキシ化ジエン系ブロック共重合体
(B)には、必要に応じて一般式A−B−Aで表される
非エポキシ化ブロック共重合体(D)(但し、Aはビニ
ル芳香族炭化水素化合物系重合体ブロック、Bは共役ジ
エン化合物系重合体ブロックであり、好ましくは、ブタ
ジエン重合体ブロックもしくはイソプレン重合体ブロッ
ク、又はブタジエン重合体もしくはイソプレン重合体を
水素添加して得られるオレフィン系重合体ブロックであ
る。)が配合されてもよい。
【0017】非エポキシ化ブロック共重合体(D)が配
合される場合のエポキシ化ジエン系ブロック共重合体
(B)と非エポキシ化ブロック共重合体(D)の質量比
は、エポキシ化ジエン系ブロック共重合体(B):非エ
ポキシ化ブロック共重合体(D)=10〜100:90
〜0が好ましく、より好ましくは20〜100:80〜
0である。ここで、エポキシ化ジエン系ブロック共重合
体(B)と非エポキシ化ブロック共重合体(D)の合計
と、ポリオレフィン系樹脂(A)の配合比は、ポリオレ
フィン系樹脂(A)80〜30質量%で、エポキシ化ジ
エン系ブロック共重合体(B)と非エポキシ化ブロック
共重合体(D)の合計が20〜70質量%が好ましい。
【0018】エポキシ化ジエン系ブロック共重合体
(B)と非エポキシ化ブロック共重合体(D)の各々の
ビニル芳香族炭化水素化合物系重合体ブロックと共役ジ
エン化合物系重合体ブロックの質量比は、ビニル芳香族
炭化水素化合物系重合体ブロック:共役ジエン化合物系
重合体ブロック=10〜95:90〜5が好ましく、よ
り好ましくは10〜80:90〜20である。
【0019】ここで、ビニル芳香族炭化水素化合物系重
合体ブロックの含有量が多すぎると被着体に対する粘着
力が低下し、充分な仮接着力が得られず、少なすぎると
凝集力が低下して剥離時に糊残りが発生し、被着体表面
を汚染するおそれがある。
【0020】熱可塑性樹脂からなる基材に、粘着剤層を
積層する手段は特に限定されないが、例えば、基材とな
る熱可塑性樹脂と粘着剤組成物とを、Tダイもしくはイ
ンフレーションの多層押出機を用いて同時に押出しなが
ら積層一体化する2層共押出成形法、又は熱可塑性樹脂
を押出機等の成形手段により基材フィルムを成形した
後、この上に粘着剤組成物を押出ラミネートや熱ラミネ
ート等の手段により積層するラミネート法等が挙げられ
る。
【0021】特に共押出成形法によると、基材と粘着剤
層とが粘着剤組成物特有の極性による化学的な結合に加
え、物理的なアンカー効果が加味されて強固に一体化さ
れる。これにより厳しい使用条件に置かれても自然に剥
離することがない。更に、従来から汎用されている成形
設備が利用できるとともに、極めて容易に製造すること
ができる。
【0022】基材及び粘着剤層の厚みは保護フィルムの
用途に応じて適宜設定されるが、通常は基材が20〜1
00μm、粘着剤層は20〜80μm程度である。
【0023】(ポリオレフィン系樹脂(A))粘着剤層
の構成要素であるポリオレフィン系樹脂(A)は特に限
定されるものではないが、例えば、低密度ポリエチレ
ン、直鎖状低密度ポリエチレン,中密度ポリエチレン、
高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−α−
オレフィン共重合体、プロピレン−α−オレフィン共重
合体、エチレン−エチル(メタ)アクリレート共重合
体、エチレン−メチル(メタ)アクリレート共重合体等
が挙げられる。これらは単独で用いられてもよく、2種
以上が併用されてもよい。
【0024】尚、上記α−オレフィンとしては、エチレ
ン、プロピレンとそれぞれ共重合可能であれば特に限定
されず、例えば、プロピレン、1−ヘキセン、4−メチ
ル−1ペンテン、1−オクテン、1−ブテン、1−ペン
テン、1−ヘプテン等が挙げられる。
【0025】(エポキシ化ジエン系ブロック共重合体
(B))本発明で用いられるエポキシ化ジエン系ブロッ
ク共重合体(B)は、ジエン系ブロック共重合体または
その部分水添物をエポキシ化したものである。
【0026】ここでいうジエン系ブロック共重合体と
は、ビニル芳香族化合物を主体とする重合体ブロック
と、共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロックとか
らなるブロック共重合体をいい、ビニル芳香族化合物と
共役ジエン化合物の質量比(ブロック共重合体の質量
比)は好ましくは10/90〜95/5、より好ましく
は、10/90〜80/20である。また、本発明に供
するブロック共重合体の数平均分子量は5,000〜
1,000,000、好ましくは10,000〜80
0,000の範囲であり、分子量分布[重量平均分子量
(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)]は1
0以下である。またブロック共重合体の分子構造は、直
鎖状、分岐状、放射状あるいはこれらの任意の組み合せ
のいずれであってもよい。例えばX−Y−X、Y−X−
Y−X、(X−Y−)4Si、X−Y−X−Y−X、等
の構造を有するビニル芳香族化合物(X)ブロック−共
役ジエン化合物(Y)ブロック共重合体である。さらに
ジエン系ブロック共重合体の共役ジエン化合物の不飽和
結合は、部分的に水素添加したものでもよい。
【0027】ジエン系ブロック共重合体を構成するビニ
ル芳香族化合物としては、例えばスチレン、α−メチル
スチレン、ビニルトルエン、p−第3級ブチルスチレ
ン、ジビニルベンゼン、p−メチルスチレン、1,1−
ジフェニルスチレン等のうちから1種または2種以上が
選択でき、中でもスチレンが好ましい。また、共役ジエ
ン化合物としては、例えば、ブタジエン、イソプレン、
1,3−ペンタジエン、2,3−ジメチル−1,3−ブ
タジエン、ピぺリレン、3−ブチル−1,3−オクタジ
エン、フェニル−1,3−ブタジエン等のうちから1
種、または2種以上が選ばれ、中でもブタジエン、イソ
プレン及びこれらの組合せが好ましい。
【0028】本発明に供するブロック共重合体の製造方
法としては上記した構造を有するものであればどのよう
な製造方法もとることができる。例えば、特公昭40−
23798号、特公昭47−3252号、特公昭48−
2423号、特開昭51−33184号、特公昭46−
32415号、特開昭59−166518号、特公昭4
9−36957号、特公昭43−17979号、特公昭
46−32415号、特公昭56−28925号などの
各公報に記載された方法により、リチウム触媒等を用い
て不活性溶媒中でビニル芳香族化合物−共役ジエン化合
物ブロック共重合体を合成することができる。さらに特
公昭42−8704号公報、特公昭43−6636号公
報、あるいは特開昭59−133203号公報に記載さ
れた方法により、不活性溶媒中で水素添加触媒の存在下
に水素添加して、本発明に供する部分的に水添したブロ
ック共重合体を合成することができる。
【0029】本発明におけるエポキシ化ジエン系ブロッ
ク共重合体は上記のブロック共重合体を不活性溶媒中で
ハイドロパーオキサイド類、過酸類等のエポキシ化剤と
反応させることにより得ることができる。過酸類として
は過ギ酸、過酢酸、過安息香酸を例示することができ
る。ハイドロパーオキサイド類の場合、タングステン酸
と苛性ソーダの混合物を過酸化水素と、あるいは有機酸
を過酸化水素と、あるいはモリブデンヘキサカルボニル
をターシャリブチルハイドロパーオキサイドと併用して
触媒効果を得ることができる。
【0030】エポキシ化剤の量には厳密な制限はなく、
それぞれの場合における最適量は、使用する個々のエポ
キシ化剤、所望されるエポキシ化度、使用する個々のブ
ロック共重合体等の可変要因によって決まる。
【0031】得られたエポキシ化ジエン系ブロック共重
合体の単離は適当な方法、例えば貧溶媒で沈殿させる方
法、重合体を熱水中に攪拌の下で投入し溶媒を蒸留除去
する方法、直接脱溶媒法などで行うことができる。
【0032】本発明のエポキシ化ジエン系ブロック共重
合体(B)のエポキシ基含有量は、共重合体中のオキシ
ラン酸素の量で表現して、オキシラン酸素が0.1〜
5.0質量%であり、特に好ましくは、0.1〜4質量
%である。オキシラン酸素が多すぎると、得られるエポ
キシ化ジエン系ブロック共重合体の加工中にゲル化物が
生成し外観が問題となり好ましくない。一方、オキシラ
ン酸素が少なすぎると、本特許の目的である仮接着性を
期待できない。
【0033】
【実施例】以下、実施例に基づき、本発明を説明する
が、本発明は下記実施例によって制限されるものでな
い。
【0034】実施例及び比較例で用いた基材および粘着
剤材料は以下の通り。 ○基材:ポリエチレンフィルム(MFR=2.0g/1
0分・190℃、2.16kg) ○粘着剤層 1)ポリオレフィン樹脂 ・ポリプロピレン:(密度=0.910g/cm3,MF
R=3.0g/10分・230℃、2.16kg) ・ポリエチレン:(MFR=5.0g/10分・190
℃、2.16kg,沸騰n−ペンタンにより抽出される
低分子量分=0.8質量%) 2)エポキシ化ジエン系ブロック共重合体 ・B−1:スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共
重合体(芳香族ビニル単位含量=40質量%)をオキシ
ラン酸素濃度が3.0質量%となるように過酢酸でエポ
キシ化してエポキシ化物を得た。これをB−1とした。 ・B−2:スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共
重合体(芳香族ビニル単位含量=70質量%)をオキシ
ラン酸素濃度が2.0質量%となるように過酢酸でエポ
キシ化してエポキシ化物を得た。これをB−2した。 3)非エポキシ化ブロック共重合体 ・SEBS:スチレン−ブタジエン−スチレンブロック
共重合体の水素添加物(シェル化学社製,商品名「クレ
イトンG1657」,スチレン含有量13質量%,MF
R=10g/10分・230℃、2.16kg) ・SEPS:スチレン−イソプレン−スチレンブロック
共重合体の水素添加物(クラレ社製,商品名「セプトン
2002」,スチレン含有量=30質量%,MFR=7
0g/10分・230℃、2.16kg) ・SBS:スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共
重合体(JSR社製,商品名「TR−2000」,スチ
レン含有量40質量%,MFR=5g/10分・230
℃、2.16kg) (実施例1〜5及び比較例1〜5)上記の各成分を表1
に示す割合で配合し、粘着剤組成物とし、基材樹脂とと
もにインフレーション法の共押出金型に供給し、基材層
を40μm、粘着剤層を30μmの厚みで共押出成形し
て保護フィルムを作製した。こうして得られた保護フィ
ルムを幅25mmに裁断し、これを厚さ1mmのポリカ
ーボネート板(三菱瓦斯化学社製,商品名「ユーピロン
NF2000」)表面に2kgの圧着ローラーを用いて
300mm/分の速度で貼り付けて試験片とした。この
試験片について、粘着力、被着体汚染度、層間強度を以
下に示す評価方法で調べた。結果を表1に示す。
【0035】(評価方法) a)初期粘着力:上記試験片を23℃、65%RHの測
定環境下に30分間放置した後、JIS Z 0237に
準拠して180度引き剥がしを行い、粘着力が10g/
25mm以上のものを○、粘着力が10g/25mm未
満のものを△、被着体の端から保護フィルムが浮いてい
る粘着力が無いものを×で表す。 b)経時粘着力(1):試験片をギヤオーブン内に入れ
80℃で30分間加熱した後、23℃、65%RHの測
定環境下に30分間放置し、JIS Z 0237に準拠
して180度引き剥がしを行い、粘着力の評価を行っ
た。粘着力が10g/25mm以上のものを○、粘着力
が10g/25mm未満のものを△、被着体の端から保
護フィルムが浮いている粘着力が無いものを×で表す。 c)経時粘着力(2):加熱時間を100℃で30分間
としたこと以外は、経時粘着力(1)と同様にして18
0度引き剥がしを行い、粘着力の評価を行った。粘着力
が10g/25mm以上のものを○、粘着力が10g/
25mm未満のものを△、被着体の端から保護フィルム
が浮いている粘着力が無いものを×で表す。 d)被着体汚染度:初期粘着力測定時において、保護フ
ィルムを引き離した後の被着体(ポリカーボネート板)
表面の汚染の有無(被着体汚染度)を目視により観察し
た。汚染無しは○、汚染有りは×で表す。 e)層間強度:初期粘着力測定時に被着体から引き剥が
された表面保護フィルムの基材と粘着剤層の界面におけ
る層間剥離の有無を目視により観察し、層間強度を評価
した。層間剥離無しは○、層間剥離有りは×で表す。
【0036】
【表1】
【0037】
【発明の効果】本発明の表面保護フィルムは、被着体に
対する適度の初期粘着力により被着体によく密着し、
又、厳しい加熱の環境下に置かれても接着昂進が抑制さ
れ、用済み後には被着体から容易に剥離することができ
る。更に、被着体が粘着剤によって汚染されることがな
いので光学用樹脂板等に好適に用いることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09J 153/02 C09J 153/02 163/08 163/08 // C08L 23:00 C08L 23:00 Fターム(参考) 4F006 AA12 AB13 AB34 BA01 CA07 4F100 AK01A AK03B AK04A AK07A AK11B AK11J AK28B AK28J AK28K AK53B AK53K AK73B AL02B AL05B AL06B BA02 GB07 GB90 JB16A JL06 JL13B YY00B 4J004 AA05 AA07 AB05 CA04 CC02 EA06 FA04 4J040 DA021 DA022 DA031 DA032 DA051 DA052 DA061 DA062 DA101 DA102 DA111 DA112 DL171 DL172 DM011 DM012 DM021 DM022 GA11 JA08 JB01 JB09 LA06 MA02 MA08 MA10 MB03 NA08 PA30

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性樹脂からなる基材の一面に、ポ
    リオレフィン系樹脂(A)及びビニル芳香族炭化水素化
    合物を主体とする重合体ブロックと共役ジエン化合物を
    主体とする重合体ブロックとからなるブロック共重合体
    又はその部分水添物をエポキシ化して得られるエポキシ
    化ジエン系ブロック共重合体(B)からなる粘着剤層
    (C)が積層されてなることを特徴とする保護フィル
    ム。
  2. 【請求項2】 エポキシ化ジエン系ブロック共重合体
    (B)が、オキシラン酸素を0.1〜5質量%有するも
    のである事を特徴とする請求項1に記載の保護フィル
    ム。
  3. 【請求項3】 粘着剤層(C)が、エポキシ化ジエン系
    ブロック共重合体(B)20〜70質量%とポリオレフ
    ィン系樹脂(A)80〜30質量%よりなることを特徴
    とする請求項1〜2に記載の保護フィルム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2004091777A (ja) * 2002-08-12 2004-03-25 Mitsubishi Chemicals Corp 離型剤および離型フィルム
JP2019111862A (ja) * 2017-12-21 2019-07-11 リンテック株式会社 ホイール保護フィルムの貼付方法

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