JP2001317289A - シールド掘進機 - Google Patents

シールド掘進機

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JP2001317289A JP2000308674A JP2000308674A JP2001317289A JP 2001317289 A JP2001317289 A JP 2001317289A JP 2000308674 A JP2000308674 A JP 2000308674A JP 2000308674 A JP2000308674 A JP 2000308674A JP 2001317289 A JP2001317289 A JP 2001317289A
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信明 小林
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浩 戸田
Kotaro Kobayashi
弘太郎 小林
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 補助工法を必要とせずに浅深度の施工が可能
であるシールド掘進機を提供する。 【課題手段】 カッタ11とシールドジャッキ14とス
クリューコンベヤ15とを鋼殻5内に備え、前記鋼殻の
外周部の上半部に沿って、前記鋼殻の先端部から長手方
向に進退自在に取り付けられている可動式フード装置2
0を有するシールド掘進機Sであって、前記可動式フー
ド装置は、列状に延設されている複数のアースオーガ2
2と前記複数のアースオーガに覆設されているガイド殻
21とから構成されていることを特徴とするシールド掘
進機として構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、浅深度を掘削可能
な密閉型シールド掘進機及び開放型シールド掘進機(以
下、両シールド掘進機を「シールド掘進機」という場合
がある)に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、シールドトンネルにおいて、地表
面や上部構造物に与える悪影響、すなわち、地山の陥没
や、泥水の噴出等が生じる恐れを回避するために必要な
最小土被りは、トンネル外径以上であることが、経験
上、推認されており、シールド掘進機を用いてトンネル
掘削を行う場合には、この値以上の深度が要求されるこ
とになる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】そのため、一般的にシ
ールド掘進機を用いてトンネル掘削を行う場合には、大
深度の立坑を構築して、トンネル掘削を行う必要がある
ため、立坑工事の工程及び費用が増大する。また、やむ
をえない事情により、浅深度の位置にシールドトンネル
を掘削しなければならない場合も存在するが、その場合
には、地山及び上部構造物の変状を防止するために複雑
な補助工法を実施することが必要となり、その工程及び
費用が増大してしまう。
【0004】本発明は、前記の問題点を解決するために
なされたものであり、補助工法を必要とせずに浅深度
(土被りがトンネル外径以下である場合)の施工が可能
であるシールド掘進機を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、請求項1に記載のシールド掘進機は、掘削機構と推
進機構と排土機構とを鋼殻内に備え、前記鋼殻の外周部
又は内周部に沿って、前記鋼殻における少なくとも上半
部に、前記鋼殻の先端部から長手方向に進退自在となる
ように取り付けられている先受け手段を有することを特
徴としている。
【0006】ここで、先受け手段は、鋼殻上部の地山を
支持するために使用されることから、その効果を奏する
位置に取り付ける必要がある。また、掘削機構は、地山
を掘削するための機構、推進機構は、シールド掘進機を
掘進方向に進行させるために推進力を付与するための機
構、排土機構は、掘削機構により掘削された土砂をシー
ルド掘進機の外部に排出するための機構である。
【0007】従って、本発明では、鋼殻における少なく
とも上半部であり、前記鋼殻の外周部又は内周部に沿っ
て、当該鋼殻の先端部から長手方向に進退自在に取り付
けられている先受け手段を備えているため、先行して当
該先受け手段を掘削地盤の上部へ突出、貫入させ、地山
を支持した後に、掘削機構、推進機構及び排土機構を用
いてトンネルを掘削することが可能となる。そのため、
地山の陥没等を効果的に防止して、トンネル掘削を行う
ことができる。
【0008】また、請求項2に記載の本発明のように、
請求項1に記載のシールド掘進機において、前記先受け
手段を、前記鋼殻の外周部又は内周部に沿って列状に延
設されている複数の掘削手段(アースオーガ、スクリュ
ー等が最適である)と、前記各掘削手段をその内部に収
納するための複数のケーシング部材とから構成すること
が好適である。
【0009】さらに、請求項3に記載のシールド掘進機
は、掘削機構と推進機構と排土機構とを鋼殻内に備え、
前記鋼殻の外周部における少なくとも一部分であり、前
記外周部に沿って、前記鋼殻の先端部から長手方向に進
退自在となるように取り付けられている先受け手段を有
する密閉型シールド掘進機であって、前記先受け手段
は、列状に延設されている複数のアースオーガと前記複
数のアースオーガの外周側に覆設されているガイド部材
とから構成されていることを特徴としている。
【0010】ここで、先受け手段は、鋼殻上部の地山を
支持するために使用されることから、その効果を奏する
位置に取り付ける必要がある。すなわち、円形断面の鋼
殻の場合には、少なくとも上半部に沿って設ける必要が
あり、また矩形断面の鋼殻の場合には、少なくとも上面
に沿って設ける必要がある。
【0011】従って、本発明では、鋼殻の外周部におけ
る少なくとも一部分であり、その外周部に沿って、当該
鋼殻の先端部から長手方向に進退自在に取り付けられて
いる先受け手段を備えているため、先行して当該先受け
手段を掘削地盤の上部へ突出、貫入させ、地山を支持し
た後に、掘削機構、推進機構及び排土機構を用いてトン
ネルを掘削することが可能となる。そのため、地山の陥
没等を効果的に防止して、トンネル掘削を行うことがで
きる。また、本発明によれば、先受け手段に複数の列状
に延設したアースオーガを用いているため、鋼殻の周囲
にコンパクトに構成することができる。さらに、先受け
手段にアースオーガを用いているため、容易に進退自在
に構成することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明のシールド掘進機S
を図面に示す実施の形態に基づいて詳細に説明する。な
お、各実施形態の説明において、同一の構成要素に関し
ては同一の符号を付し、重複した説明は省略する。
【0013】[第1実施形態] <a>シールド掘進機S 図1に示すように、本発明のシールド掘進機S(第1実
施形態)は、掘削機構と、推進機構と、排土機構と、先
受け手段である可動式フード装置20とを主要部とする
とともに、その他、セグメント組立機構及び付属機構と
から構成されており、各機構が円筒形状の鋼殻5内に配
設されている。なお、本発明のシールド掘進機Sは、泥
土式又は泥水式等の密閉型シールド掘進機である(泥土
供給機構又は泥水供給機構は図示せず)。また、シール
ド掘進機Sは、円形断面を有している。掘削機構、推進
機構、排土機構、セグメント組立機構、及び付属機構
は、公知の機構を用いることができる。以下に各々の機
構について簡単に説明する。
【0014】図1(a),(b)において、鋼殻5の前
方部には隔壁6により仕切られたチャンバ7が設けられ
ており、その前面部には、複数のカッタビット12が付
設されているカッタ11が回動自在に設けられており、
当該カッタ11(掘削機構)を回動させる駆動装置13
がその後方に設けられている。チャンバ7の下部には、
隔壁6を貫通して、スクリューコンベヤ15(排土機
構)が設けられており、当該スクリューコンベヤ15の
掘削土砂の搬出口は、その下部に設置されている搬送手
段(図示せず)と接続されている。また、鋼殻5の内周
に沿って、前面部が隔壁6に当接するように複数のシー
ルドジャッキ14(推進機構)が設けられている。
【0015】なお、セグメント組立機構は、掘進された
トンネル坑壁にセグメントCを組み立てる機構であり、
鋼殻5の後部に設けられているエレクタ16及びセグメ
ント搬送装置(図示せず)等から構成されている。ま
た、付属機構は、シールド掘進機Sを構成するためのそ
の他の機構であり、例えば、鋼殻5の後端部に付設され
ているテールシール17からなる止水機構が備えられて
いる。
【0016】○可動式フード装置20 可動式フード装置20(先受け手段)は、正面視で鋼殻
5の外周部の上半部において、当該鋼殻5の先端部から
長手方向に進退自在に取り付けられている。すなわち、
この可動式フード装置20は、半割の鋼管である半円形
状のガイド殻21(ガイド部材)と、当該ガイド殻21
と鋼殻5との間に、一列に延設されている複数のアース
オーガ22とから、主要部が構成されている。鋼殻5の
外周面の長手方向には、アースオーガ22を推進させる
ための推進装置23が付設されており、当該推進装置2
3を動作させるともに、アースオーガ22を回動させる
ことにより、前記鋼殻5の先端部から長手方向にアース
オーガ22を推進及び後退させることができるようにな
っている。なお、ガイド殻21を前後に移動させるため
の押出装置も、鋼殻5の外周面の長手方向に付設されて
おり、ガイド殻21も前記鋼殻5の先端部から長手方向
にアースオーガ22を推進及び後退させることができる
ようになっている。
【0017】なお、各々のアースオーガ22は、回動が
阻害されない状態であるとともに、隣接するアースオー
ガ22間に間隙が生じることがないように列状に配設さ
れている。また、図1(b)に示すように、可動式フー
ド装置20は、分割可能にブロック化されており(本実
施形態では5体20A〜20E)、必要に応じて装脱自
在となっている。
【0018】さらに、可動式フード装置20の後方部に
は、テールボイド(セグメントCと地山の空隙)に裏込
材を注入するための裏込め注入装置が付設されている。
この裏込め注入装置は、鋼殻5における外周面から後方
に注入材を噴出可能となるように付設されている注入管
24と、当該注入管24に連通している裏込材注入設備
(図示せず)とから構成されている。また、鋼殻5内に
おける可動式フード装置20の後方部には、アースオー
ガ22による掘削土砂の排土装置25が配設されてい
る。
【0019】<b>トンネル掘進方法 本発明のシールド掘進機Sを用いたトンネル掘進方法に
ついて、図2を参照して説明する。なお、シールド掘進
機Sは、所定深さ(土被りHがトンネル外径D以下とな
るように)の発進立坑Tに設置され、既に、一定長さの
トンネル掘削が行われているものとする。また、以下の
説明において、シールド掘進機Sにおける可動式フード
装置20以外の部分を、シールド掘進機本体と称する。
【0020】トンネルの掘進は、可動式フード装置20
の推進工程と、シールド掘進機Sによる掘進工程を、交
互に繰り返すことにより行われる。
【0021】(1)可動式フード装置20の推進工程
(図2(a),(b)参照) 本工程は、シールド掘進機Sの推進に先行させて、可動
式フード装置20を地山Gに貫入させることにより、当
該地山Gの支持を行う工程である。本工程では、推進装
置23を作動させるとともに、アースオーガ22を回転
させ、坑壁面に組み立てる1リング分のセグメント長だ
けアースオーガ22を地山Gに貫入、突出させるもので
ある。これらの作業により、鋼殻5の外周部に覆設され
た複数のアースオーガ22により、地山Gの安定を保持
するものである。
【0022】(2)シールド掘進機Sによる掘進工程
(図2(c)参照) 本工程は、可動式フード装置20に支持されている地山
Gの下方において、トンネル掘削を行う工程であり、シ
ールド掘進機Sの本体部により、1リング分のセグメン
ト長のトンネル掘削を行い、当該部位にセグメントCを
組み立てるものである。なお、掘削に伴い、可動式フー
ド装置20と地山Gの間に発生するテールボイドには、
裏込め注入装置(注入管24のみ図1に示す)により注
入材を注入する。
【0023】なお、図2(d)に示すように、本工程終
了後には、再度、可動式フード装置20の推進工程を行
い、坑壁面に組み立てる1リング分のセグメント長だけ
アースオーガ22を地山Gに貫入、突出させ、当該地山
Gの安定を保持することになる。
【0024】このように、本発明のシールド掘進機Sに
よれば、先行して可動式フード装置20を掘削地盤の上
部へ突出、貫入させ、地山Gを支持した後に、シールド
掘進機Sの本体部によりトンネルを掘削することが可能
となる。そのため、土被りが浅い場合であっても、地山
Gの陥没等を効果的に防止して、トンネル掘削を行うこ
とができる。
【0025】また、可動式フード装置20は、複数の列
状に延設したアースオーガ22を用いているため、容易
に進退自在に構成することができる。さらに、可動式フ
ード装置20を、鋼殻5の周囲にコンパクトに構成する
ことができるため、シールド掘進機Sの掘削断面を侵す
ことなく、計画通りの断面の掘削を行うことができる。
従って、深度が深い場合のシールド掘進機と同程度の作
業環境を確保可能となる。
【0026】[第2実施形態] <a>シールド掘進機T 本発明のシールド掘進機T(第2実施形態)が、第1実
施形態のシールド掘進機Sと異なる点は先受け手段とし
てのルーフ装置30を備えていることにある。
【0027】図3に示すように、本発明のシールド掘進
機T(第2実施形態)も、泥土式又は泥水式等の円形断
面である密閉型シールド掘進機であり(泥土供給機構又
は泥水供給機構は図示せず)、掘削機構と、推進機構
と、排土機構と、先受け手段であるルーフ装置30とを
主要部とするとともに、その他、セグメント組立機構及
び付属機構とを備えており、各機構が円筒形状の鋼殻5
内に配設されている。
【0028】掘削機構、推進機構、排土機構、セグメン
ト組立機構及び付属機構は、第1実施形態のシールド掘
進機Sと略同様であるためその説明は省略するが、排土
機構において後記するアースオーガ32により掘削され
る土砂を排出するための2基のルーフ装置用スクリュー
コンベヤ35が配設されている点が、シールド掘進機S
とは異なっている。この2基のルーフ装置用スクリュー
コンベヤ35は、平面視で略ハ字形状であり(図5参
照)、中央部から鋼殻5の外周方向に向かうとともに、
側面視で緩やかな勾配で前方方向(チャンバ7方向)の
下方に向かって配設されている。
【0029】また、鋼殻5内には、後記する各アースオ
ーガ32の内側の配設面30aを外周とした半環状であ
り、カッタ11の駆動装置13(油圧モータ)の周囲を
取り囲むように、掘削土砂受け部材36が設けられてい
る。この掘削土砂受け部材36は、チャンバ7とルーフ
装置用スクリューコンベヤ35を連通させる掘削土砂の
搬出路の役割を果たす部材であり、ホッパ部36bと垂
直部36cとから形成されている。このホッパ部36b
は、チャンバ7内に設けられており、その上部には開口
部36aが形成されている。そして、ホッパ部36bの
隔壁6側は、垂直部36cと接続されており、掘削土砂
の搬出路が形成されている。これにより、アースオーガ
32により掘削された土砂を開口部36aから鋼殻5内
部に取り入れることができるようになっている。前記ル
ーフ装置用スクリューコンベヤ35の先端部35aは、
この掘削土砂受け部材36の垂直部36cにおける側方
端部で接続されている。また、ルーフ装置用スクリュー
コンベヤ35の基端部35bは、隔壁6の下部を貫通し
て配設されているスクリューコンベヤ15に接続されて
おり、掘削土砂受け部材36により、鋼殻5の内部に取
り込まれた掘削土砂を外部に搬出できるようになってい
る。
【0030】○ルーフ装置30 次に、先受け手段である可動式のルーフ装置30につい
て説明する。ルーフ装置30は、正面視で鋼殻5の内周
面(内周部)の上半部において、当該鋼殻5の先端部か
ら長手方向に進退自在に取り付けられている。すなわ
ち、このルーフ装置30は、鋼殻5の内周面に沿って一
列に配置されている複数のアースオーガ32と、当該複
数のアースオーガ32をそれぞれその内部に収納するた
めの複数(アースオーガ32と同数)のケーシング管3
1とから、主要部が構成されている。
【0031】アースオーガ32の後端部には、当該アー
スオーガ32を推進させるためのアースオーガ推進装置
33(押出ジャッキ)が付設されている。また、鋼殻5
の内周面には、各ケーシング管31を推進させるための
ケーシング管推進装置34(押出ジャッキ)が設けられ
ている。これにより、アースオーガ推進装置33を動作
させるともに、アースオーガ32を回動させることによ
り、前記鋼殻5の先端部から長手方向にアースオーガ3
2を推進させて、ケーシング管31周りの拡径を行うこ
とができるようになっている。また、所定量の拡径を行
った後は、ケーシング管推進装置34を動作させること
により、ケーシング管31を前方に推進させて、アース
オーガ32を当該ケーシング管31の内部に収納するこ
とができるようになっている。従って、鋼殻5の内周面
に沿って一列に配置されている複数のケーシング管31
により、シールド掘進機Tの前面におけるゆるみ範囲R
を縁切りし、切羽の安定を図ることができるようになっ
ている。
【0032】前記各々のアースオーガ32は、回動が阻
害されない状態であるとともに、隣接するアースオーガ
32間に間隙が生じることがないように列状に配設され
ている。また、第1実施形態と同様に、ルーフ装置30
は、分割可能にブロック化されており(本実施形態では
3体30A〜30C)、必要に応じて装脱自在となって
いる。
【0033】なお、ルーフ装置30のアースオーガ32
がシールド掘進機Tの鋼殻5の外周部に配設されている
場合には、セグメントCと地山との間にテールボイドが
生じるため、第1実施形態の場合と同様に、当該テール
ボイドに裏込材を注入するための裏込め注入装置が付設
されることになる。
【0034】<b>トンネル掘進方法 本発明のシールド掘進機Tを用いたトンネル掘進方法に
ついて説明する。なお、以下の説明において、シールド
掘進機Tにおけるルーフ装置30以外の部分を、シール
ド掘進機本体と称する。
【0035】トンネルの掘進は、ルーフ装置30の推進
工程と、シールド掘進機Tによる掘進工程を、交互に繰
り返すことにより行われる。
【0036】(1)ルーフ装置30の推進工程 本工程は、シールド掘進機Tの推進に先行させて、ルー
フ装置30を地山Gに貫入させることにより、当該地山
Gの支持を行う工程である。本工程では、アースオーガ
推進装置33を作動させるとともに、アースオーガ32
を回転させ、坑壁面に組み立てる1リング分のセグメン
ト長だけアースオーガ32を地山Gに貫入、突出させ、
ケーシング管31周りを拡径する作業を行う。アースオ
ーガ32により掘削された掘削土砂は、掘削土砂受け部
材36の開口部36aからその内部に取り込まれ、ルー
フ装置用スクリューコンベヤ35及びスクリューコンベ
ヤ15を介して、鋼殻5の外部に搬出される。そして、
1リング分のセグメント長の掘削が終了した後には、ケ
ーシング管推進装置34を動作させることにより、アー
スオーガ32をケーシング管31の内部に収納する。こ
れらの作業により、シールド掘進機Tの前面におけるゆ
るみ範囲Rを縁切りし、切羽の安定を図ることができ
る。
【0037】(2)シールド掘進機Tによる掘進工程 本工程は、ルーフ装置30に支持されている地山Gの下
方において、トンネル掘削を行う工程であり、シールド
掘進機Tの本体部により、1リング分のセグメント長の
トンネル掘削を行い、当該部位にセグメントCを組み立
てるものである。
【0038】なお、本工程終了後には、再度、ルーフ装
置30の推進工程を行い、坑壁面に組み立てる1リング
分のセグメント長だけアースオーガ32を地山Gに貫
入、突出させ、当該地山Gの安定を保持することにな
る。
【0039】なお、第1実施形態及び第2実施形態のシ
ールド掘進機S,Tにおいて、可動式フード装置20又
はルーフ装置30をシールド掘進機本体と一体化し、独
立して稼働させずに、掘削を行うこともできる。この場
合には、通常のシールド掘進機を使用した場合と同様の
方法で掘削を行うことになる。
【0040】以上、本発明について、好適な実施形態に
ついての一例を説明したが、本発明は当該実施形態に限
られず、各構成要素については、本発明の趣旨を逸脱し
ない範囲で適宜設計変更が可能である。特に、シールド
掘進機の断面形状には制限はない。従って、図7に示す
ように、矩形形状のシールド掘進機U,U’(符号5
0,50’は先受け手段)であってもよく、多種多様な
断面形状のトンネル掘削を行うことができる。
【0041】加えて、先受け手段は、密閉型又は開放型
のいずれのシールド掘進機本体にも装着可能であるた
め、機械堀り式、半機械掘り式、手掘り式のいずれであ
ってもよい。また、先受け手段は、シールド掘進機上部
の地山Gを支持し、陥没等を防ぐために用いるため、鋼
殻5の外周又は内周に沿って設けられていればよく、当
該鋼殻5の全周に設けるものであっても何ら問題はない
(図6のシールド掘進機T’の先受け手段40、及び、
図7(b)のシールド掘進機U’の先受け手段50’参
照)。さらに、先受け手段におけるアースオーガ等の数
や、配置方法は、対象地山の状況により、適宜選択可能
であり、列状に配置されていれば、列数等は特に制限は
なく、また、分割可能に構成されていても、一体的に構
成されていてもよい。
【0042】
【発明の効果】本発明のシールド掘進機によると、補助
工法を必要とせずに浅深度の施工が可能となり、トンネ
ル掘削工程及び費用を低減することができる。また、立
坑の浅深度化に伴う規模縮小により、工程及び費用を低
減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のシールド掘進機(第1実施形態)を示
す図であり、(a)は側断面図、(b)は正面図であ
る。
【図2】本発明のシールド掘進機(第1実施形態)を用
いたトンネル掘削方法を示す側断面図であり、(a)、
(b)及び(d)は、可動式フード装置の推進工程を示
し、(c)は、シールド掘進機による掘進工程を示す。
【図3】本発明のシールド掘進機(第2実施形態)を示
す図であり、(a)は正面図、(b)はケーシング管及
びアースオーガの拡大図である。
【図4】本発明のシールド掘進機(第2実施形態)を示
す側断面図である。
【図5】本発明のシールド掘進機(第2実施形態)を示
す上側からみた断面図である。
【図6】本発明のシールド掘進機の他の実施形態を示す
正面図である。
【図7】(a),(b)ともに、本発明のシールド掘進
機のさらに他の実施形態を示す正面図である。
【符号の説明】
C セグメント T 発進立坑 G 地山 S,T,T’,U,U’ シールド掘進機 5 鋼殻 6 隔壁 7 チャンバ 11 カッタ(掘削機構) 12 カッタビット 13 駆動装置 14 シールドジャッキ(推進機構) 15 スクリューコンベヤ(排土機構) 16 エレクタ 17 テールシール 20 可動式フード装置(先受け手段) 21 ガイド殻 22 アースオーガ 23 推進装置 24 注入管 25 排土装置 30 ルーフ装置(先受け手段) 31 ケーシング管 32 アースオーガ 40,50,50’ 先受け手段 D トンネル外径 H 土被り
【手続補正書】
【提出日】平成12年11月7日(2000.11.
7)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項1
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0005
【補正方法】変更
【補正内容】
【0005】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、請求項1に記載のシールド掘進機は、掘削機構と推
進機構と排土機構とを鋼殻内に備え、前記鋼殻の外周部
又は内周部に沿って、地山を支持する効果のある位置
に、前記鋼殻の先端部から長手方向に進退自在となるよ
うに取り付けられている先受け手段を備え、前記先受け
手段は掘削手段を有することを特徴としている。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小林 弘太郎 東京都新宿区西新宿一丁目25番1号 大成 建設株式会社内 Fターム(参考) 2D054 AC04 AC05 AD13 AD19 AD22 BA03 DA03 2D055 BA01 BB01 GB02 JA02

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 掘削機構と推進機構と排土機構とを鋼殻
    内に備え、 前記鋼殻の外周部又は内周部に沿って、前記鋼殻におけ
    る少なくとも上半部に、前記鋼殻の先端部から長手方向
    に進退自在となるように取り付けられている先受け手段
    を有することを特徴とするシールド掘進機。
  2. 【請求項2】 前記先受け手段は、 前記鋼殻の外周部又は内周部に沿って列状に延設されて
    いる複数の掘削手段と、前記各掘削手段をその内部に収
    納するための複数のケーシング部材とから構成されるこ
    とを特徴とする請求項1に記載のシールド掘進機。
  3. 【請求項3】 掘削機構と推進機構と排土機構とを鋼殻
    内に備え、 前記鋼殻の外周部における少なくとも一部分であり、前
    記外周部に沿って、前記鋼殻の先端部から長手方向に進
    退自在となるように取り付けられている先受け手段を有
    する密閉型シールド掘進機であって、 前記先受け手段は、列状に延設されている複数のアース
    オーガと前記複数のアースオーガに覆設されているガイ
    ド部材とから構成されていることを特徴とする密閉型シ
    ールド掘進機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006125085A (ja) * 2004-10-29 2006-05-18 Zenitaka Corp 密閉式掘削装置及び密閉式掘削方法
JP2008303681A (ja) * 2007-06-11 2008-12-18 Kajima Corp 掘削機構および掘削工法
JP2011214397A (ja) * 2011-08-01 2011-10-27 Kajima Corp 掘削工法
JP2011214396A (ja) * 2011-08-01 2011-10-27 Kajima Corp 掘削機構

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