JP2001316581A - ポリカーボネート用帯電防止剤及びポリカーボネートに帯電防止性を付与する方法 - Google Patents

ポリカーボネート用帯電防止剤及びポリカーボネートに帯電防止性を付与する方法

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JP2001316581A
JP2001316581A JP2000135457A JP2000135457A JP2001316581A JP 2001316581 A JP2001316581 A JP 2001316581A JP 2000135457 A JP2000135457 A JP 2000135457A JP 2000135457 A JP2000135457 A JP 2000135457A JP 2001316581 A JP2001316581 A JP 2001316581A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ポリカーボネートの本来的な色相や透明性を低
下させることなく、該ポリカーボネートに低湿下におい
ても優れた帯電防止性を付与できる、ポリカーボネート
用帯電防止剤及びポリカーボネートに帯電防止性を付与
する方法を提供する。 【解決手段】特定のスルホネートホスホニウム塩と特定
のスルホネート無機塩と特定のポリオキシアルキレン化
合物との3成分系から成る帯電防止剤を用いた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はポリカーボネート用
帯電防止剤及びポリカーボネートに帯電防止性を付与す
る方法に関する。ポリカーボネートは、疎水性が大き
く、その結果として帯電し易い特性を有し、かかる特性
はポリカーボネートの製造工程やその製品使用上の大き
な障害となっている。本発明は上記のような障害を取り
除くためのポリカーボネート用帯電防止剤及びポリカー
ボネートに帯電防止性を付与する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、合成高分子用帯電防止剤として
は、カーボンや導電性金属粉末等の導電剤或は界面活性
剤が使用されている。これらは合成高分子へ結果として
添加されたり或はその表面へ塗布されている。しかし、
導電剤は、相応の効果を得るために必要な使用量が多
く、またその添加方法が難しく、更に透明なものが得難
く、しかも導電剤それ自体が高価であること等から、実
際には使用できる範囲がかなり限定されてしまうという
問題がある。対して界面活性剤は、その多くの種類の中
から適宣選定され、多くの場合に応用されている。これ
らのうちでポリカーボネートへ添加するものについては
多くの提案がある。しかし、ポリカーボネートへ帯電防
止剤として界面活性剤を添加する場合、アニオン性界面
活性剤には、相溶性が悪く、また均一分散が難しかった
り或は加熱時に分解劣化を生じたりして、ポリカーボネ
ートの本来的な色相や透明性を低下させるため、使用し
難いという問題がある。また第四級窒素を分子内に有す
るカチオン性界面活性剤及び両性界面活性剤には、帯電
防止性は良好なるも、耐熱性が非常に悪く、実際のとこ
ろ極く限定された範囲でしか使用できないという問題が
ある。更に非イオン性界面活性剤には、前記したイオン
性界面活性剤に比べてポリカーボネートへの相溶性に優
れるが、帯電防止性が弱く、しかもその効果が常温や高
温で経時的に消失し易いという問題がある。そこで、こ
れら界面活性剤の欠点を改善するものとして、有機スル
ホン酸のホスホニウム塩が提案されている(特開昭62
−230835、特開昭63−117061、特開平1
−14267、特開平1−62336、特開平1−92
474、USP4943380)。ところが、従来提案
されている有機スルホン酸のホスホニウム塩には、ポリ
カーボネートの本来的な色相や透明性を低下させる傾向
があり、その使用量が制限されるため、低湿下における
帯電防止性が不充分という問題がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、良好な耐熱性及びポリカーボネートに対す
る相溶性を示し、したがってポリカーボネートの本来的
な色相や透明性を低下させることなく、低湿下において
もポリカーボネートに充分な帯電防止性を付与できるポ
リカーボネート用帯電防止剤及びポリカーボネートに帯
電防止性を付与する方法を提供する処にある。
【0004】
【課題を解決するための手段】しかして本発明者らは、
上記課題を解決するべく研究した結果、ポリカーボネー
トの帯電防止には、特定のスルホネートホスホニウム塩
と特定のスルホネート無機塩と特定のポリオキシアルキ
レン化合物とを併用することが正しく好適であることを
見出した。
【0005】すなわち本発明は、下記の式1で示される
スルホネートホスホニウム塩と下記の式2で示されるス
ルホネート無機塩と下記の式3で示されるポリオキシア
ルキレン化合物とから成ることを特徴とするポリカーボ
ネート用帯電防止剤に係る。また本発明は、帯電防止剤
成分を添加してポリカーボネートに帯電防止性を付与す
る方法において、帯電防止剤成分として下記の式1で示
されるスルホネートホスホニウム塩と下記の式2で示さ
れるスルホネート無機塩と下記の式3で示されるポリオ
キシアルキレン化合物とを添加することを特徴とするポ
リカーボネートに帯電防止性を付与する方法に係る。
【0006】
【式1】
【式2】
【式3】
【0007】式1,式2,式3において、 A1,A2:炭素数1〜24のアルキル基、炭素数4〜2
4のアルケニル基、フェニル基、置換基として炭素数1
〜18のアルキル基を有する置換フェニル基、ナフチル
基又は置換基として炭素数1〜18のアルキル基を有す
る置換ナフチル基 A3:水素、炭素数1〜24の脂肪族炭化水素基、炭素
数2〜24のアシル基又は芳香族炭化水素基 B:水素、1〜4価のヒドロキシ化合物から全ての水酸
基を除いた残基又は1〜4価のカルボン酸から全ての水
酸基を除いた残基 R1,R2,R3,R4:炭素数1〜18の脂肪族若しくは
芳香族炭化水素基又は置換基として水酸基若しくはシア
ノ基を有する炭素数1〜18の置換炭化水素基 Mn+:n=1の場合はアルカリ金属カチオン、n=2の
場合はアルカリ土類金属カチオン m:1〜4の整数、但しBが水素の場合はm=1、Bが
ヒドロキシ化合物の残基又はカルボン酸の残基の場合は
m=除かれた水酸基の数 n:1又は2 X:4〜100個のオキシエチレン単位又は合計4〜1
00個のオキシエチレン単位とオキシプロピレン単位と
で構成されたポリオキシアルキレン基
【0008】式1で示されるスルホネートホスホニウム
塩は有機スルホネートアニオンと有機ホスホニウムカチ
オンとからなるものである。かかる有機スルホネートア
ニオンとしては、1)メチルスルホネート、エチルスル
ホネート、プロピルスルホネート、ブチルスルホネー
ト、オクチルスルホネート、ドデシルスルホネート、テ
トラデシルスルホネート、ステアリルスルホネート、テ
トラコシルスルホネート、2−エチルヘキシルスルホネ
ート等の、炭素数1〜24のアルキル基を有する有機ス
ルホネートアニオン、2)ブテニルスルホネート、オク
テニルスルホネート、ドデセニルスルホネート、テトラ
デセニルスルホネート、オクタデセニルスルホネート等
の、炭素数4〜24のアルケニル基を有する有機スルホ
ネートアニオン、3)フェニルスルホネート、4)メチ
ルフェニルスルホネート、ブチルフェニルスルホネー
ト、オクチルフェニルスルホネート、ドデシルフェニル
スルホネート、ジブチルフェニルスルホネート、ジノニ
ルフェニルスルホネート等の、炭素数1〜18のアルキ
ル基で置換したフェニル基を有する有機スルホネートア
ニオン、5)ナフチルスルホネート、6)ジイソプロピ
ルナフチルスルホネート、ジブチルナフチルスルホネー
ト等の、炭素数1〜18のアルキル基で置換したナフチ
ル基を有する有機スルホネートアニオン等が挙げられ
る。なかでも炭素数6〜22のアルキル基を有する有機
スルホネートアニオン、炭素数2〜12のアルキル基で
置換したフェニル基を有する有機スルホネートアニオ
ン、炭素数2〜12のアルキル基で置換したナフチル基
を有する有機スルホネートアニオンが好ましく、ドデシ
ルベンゼンスルホネートアニオンが特に好ましい。
【0009】また前記有機ホスホニウムカチオンとして
は、1)テトラメチルホスホニウム、テトラエチルホス
ホニウム、テトラブチルホスホニウム、トリエチルメチ
ルホスホニウム、トリブチルメチルホスホニウム、ジエ
チルジヘキシルホスホニウム、ジオクチルジメチルホス
ホニウム、トリメチルブチルホスホニウム、トリメチル
オクチルホスホニウム、トリメチルラウリルホスホニウ
ム、トリメチルステアリルホスホニウム、トリエチルオ
クチルホスホニウム、トリブチルオクチルホスホニウム
等の、式1中のR1〜R4が炭素数1〜18の脂肪族炭化
水素基である場合の有機ホスホニウムカチオン、2)テ
トラフェニルホスホニウム、トリフェニルメチルホスホ
ニウム、トリフェニルエチルホスホニウム、トリフェニ
ルベンジルホスホニウム、トリブチルベンジルホスホニ
ウム等の、式1中のR1〜R4のうちで少なくとも一つが
芳香族炭化水素基である場合の有機ホスホニウムカチオ
ン、3)テトラメチロールホスホニウム、トリ(2−シ
アノエチル)メチルホスホニウム、トリ(2−シアノエ
チル)エチルホスホニウム、トリ(2−シアノエチル)
ベンジルホスホニウム、トリ(3−ヒドロキシプロピ
ル)メチルホスホニウム、トリ(3−ヒドロキシプロピ
ル)ベンジルホスホニウム、トリメチル(2−ヒドロキ
シエチル)ホスホニウム、トリ(2−ヒドロキシエチ
ル)メチルホスホニウム等の、式1中のR1〜R4のうち
で少なくとも一つが置換基として水酸基若しくはシアノ
基を有する炭素数1〜18の炭化水素基である場合の有
機ホスホニウムカチオン等が挙げられる。なかでも式1
中のR1〜R4が炭素数1〜8の脂肪族炭化水素基である
場合の有機ホスホニウムカチオンが好ましく、テトラブ
チルホスホニウムカチオンが特に好ましい。
【0010】本発明に供するスルホネートホスホニウム
塩は以上例示したような有機スルホネートアニオンと有
機ホスホニウムカチオンとの任意の組合わせにより構成
されたものであるが、本発明はその組合わせを特に制限
するものではない。かかるスルホネートホスホニウム塩
は、それぞれ相当する有機スルホネートの金属塩又はア
ンモニウム塩と四級ホスホニウム塩とを溶媒中で混合
し、副生する無機塩を水洗分離するか、又はメタノール
やイソプロパノール更にはアセトンの如き有機溶媒にて
スルホネートホスホニウム塩を抽出することにより得る
ことができる。
【0011】式2で示されるスルホネート無機塩は、式
1で示されるスルホネートホスホニウム塩について前記
した有機スルホネートアニオンと同様の有機スルホネー
トアニオンを用いてアルカリ金属塩又はアルカリ土類金
属塩としたものである。なかでもアルカリ金属塩が好ま
しく、リチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩が特に好
ましい。
【0012】本発明に供する式3で示されるポリオキシ
アルキレン化合物には、1)4〜100個のオキシエチ
レン単位で構成されたポリオキシアルキレン基を有する
ポリオキシアルキレン化合物、2)合計4〜100個の
オキシエチレン単位とオキシプロピレン単位とで構成さ
れたポリオキシアルキレン基を有するポリオキシアルキ
レン化合物が包含される。なかでも、式3で示されるポ
リオキシアルキレン化合物としては、ポリオキシアルキ
レン基として、5〜60個のオキシエチレン単位で構成
されたポリオキシエチレン基を有するものが好ましい。
【0013】かかるポリオキシアルキレン化合物には、
a)1〜4価のヒドロキシ化合物にアルキレンオキサイ
ドを付加して得られるポリオキシアルキレン化合物、
b)前記a)のポリオキシアルキレン化合物のヒドロキ
シル基を1価の有機カルボン酸又は有機カルボン酸形成
性化合物で部分エステル化又は完全エステル化して得ら
れるポリオキシアルキレン化合物、c)前記a)のポリ
オキシアルキレン化合物のヒドロキシル基をアルコキシ
化剤で部分アルコキシ化又は完全アルコキシ化して得ら
れるポリオキシアルキレン化合物、d)1〜4価の有機
カルボン酸にアルキレンオキサイドを付加して得られる
ポリオキシアルキレン化合物、e)前記d)のポリオキ
シアルキレン化合物のヒドロキシル基を1価の有機カル
ボン酸又はカルボン酸形成性化合物で部分エステル化又
は完全エステル化して得られるポリオキシアルキレン化
合物、f)1〜4価の有機カルボン酸を片末端封鎖ポリ
オキシアルキレングリコールにより完全エステル化して
得られるポリオキシアルキレン化合物が挙げられる。
【0014】前記a)のポリオキシアルキレン化合物を
得るのに用いられる1〜4価のヒドロキシ化合物として
は、1)メタノール、エタノール、ブタノール、2−エ
チルヘキサノール、ラウリルアルコール、ステアリルア
ルコール等の1価の脂肪族ヒドロキシ化合物、2)ベン
ジルアルコール、フェノール、2−ヒドロキシナフタレ
ン、オクチルフェノール、ノニルフェノール等の1価の
芳香族ヒドロキシ化合物、3)エチレングリコール、プ
ロピレングリコール、ブタンジオール、ヘキサンジオー
ル、グリセリン、トリメチロールプロパン、ソルビトー
ル、ペンタエリスリトール等の2〜4価の脂肪族ヒドロ
キシ化合物、4)ハイドロキノン、ビスフェノールA、
ビスフェノールS、1,3,5−トリヒドロキシベンゼ
ン、1,2,3,4−テトラヒドロキシベンゼン等の2
〜4価の芳香族ヒドロキシ化合物等が挙げられる。なか
でも2〜3価の芳香族ヒドロキシ化合物が好ましく、ビ
スフェノールAが特に好ましい。本発明は、前記a)の
ポリオキシアルキレン化合物の合成方法を特に制限する
ものではなく、これには公知の方法が適用できる。例え
ば、以上説明したヒドロキシ化合物に、水酸化ナトリウ
ムや水酸化カリウム等の塩基触媒存在下で、エチレンオ
キサイド或いはエチレンオキサイドとプロピレンオキサ
イドとを付加反応する方法が挙げられる。
【0015】前記b)のポリオキシアルキレン化合物を
得るのに用いられる有機カルボン酸又は有機カルボン酸
形成性化合物としては、1)酢酸、酪酸、カプロン酸、
カプリル酸、カプリン酸、ウンデカン酸、ラウリン酸、
トリデカン酸、ミリスチン酸、ペンタデカン酸、パルミ
チン酸、ステアリン酸、ノナデカン酸、アラキジン酸、
ベヘニン酸、リグノセリン酸、パルミトレイン酸、オレ
イン酸、エライジン酸、バクセン酸、リノール酸、リノ
レン酸、アラキドン酸、酢酸メチル、酪酸メチル、カプ
ロン酸メチル、カプリル酸メチル、カプリン酸メチル、
ウンデカン酸メチル、ラウリン酸メチル、トリデカン酸
メチル、ミリスチン酸メチル、ペンタデカン酸メチル、
パルミチン酸メチル、ステアリン酸メチル、ノナデカン
酸メチル、アラキジン酸メチル、ベヘニン酸メチル、リ
グノセリン酸メチル、パルミトレイン酸メチル、オレイ
ン酸メチル、エライジン酸メチル、バクセン酸メチル、
リノール酸メチル、リノレン酸メチル、アラキドン酸メ
チル等の、脂肪族カルボン酸又は脂肪族有機カルボン酸
形成性化合物、2)安息香酸、ナフトエ酸、トルイル
酸、安息香酸メチル、ナフトエ酸メチル、トルイル酸メ
チル等の、芳香族有機カルボン酸又は芳香族有機カルボ
ン酸形成性化合物、3)グルコール酸、乳酸、リンゴ
酸、ヒドロキシ酪酸、ヒドロキシステアリン酸、酒石
酸、テトラヒドロキシ琥珀酸、グルコン酸、リシノール
酸、α−オキシリノレン酸等の、分子中にヒドロキシ基
を有する有機カルボン酸が挙げられる。なかでも芳香族
有機カルボン酸又は芳香族有機カルボン酸形成性化合物
が好ましく、特に安息香酸、安息香酸メチルが好まし
い。本発明は、前記b)のポリオキシアルキレン化合物
の合成方法を特に制限するものではなく、これには公知
の方法が適用できる。例えば、前記a)のポリオキシア
ルキレン化合物と以上説明した有機カルボン酸とを、硫
酸やp−トルエンスルホン酸等の酸触媒存在下で、エス
テル化反応する方法が挙げられる。ここで、原料の仕込
み条件を、前記a)のポリオキシアルキレン化合物のモ
ル数×該ポリオキシアルキレン化合物1モル当たりのヒ
ドロキシ基数/有機カルボン酸のモル数>1として、エ
ステル化反応することで部分エステル化物が得られる。
また前記a)のポリオキシアルキレン化合物のモル数×
該ポリオキシアルキレン化合物1モル当たりのヒドロキ
シ基数/有機カルボン酸のモル数=1として、エステル
化反応することで完全エステル化物が得られる。
【0016】前記c)のポリオキシアルキレン化合物を
得るのに用いられるアルコキシ化剤としては、1)メチ
ルクロライド、エチルクロライド、プロピルクロライ
ド、オクチルクロライド、ラウリルクロライド、ステア
リルクロライド、メチルブロマイド、エチルブロマイ
ド、プロピルブロマイド、オクチルブロマイド、ラウリ
ルブロマイド、ステアリルブロマイド、メチルアイオダ
イド、エチルアイオダイド、プロピルアイオダイド、オ
クチルアイオダイド、ラウリルアイオダイド、ステアリ
ルアイオダイド等の脂肪族モノハロゲン化物、2)ベン
ジルクロライド、ベンジルブロマイド、ベンジルアイオ
ダイド、モクロルベンゼン、ブロムベンゼン、ヨードベ
ンゼン等の芳香族モノハロゲン化物が挙げられる。なか
でも芳香族モノハロゲン化物が好ましい。本発明は、前
記c)のポリオキシアルキレン化合物の合成方法を特に
制限するものではなく、これには公知の方法が適用でき
る。例えば、前記したa)のポリオキシアルキレン化合
物をナトリウムアルコラートとした後、以上説明したモ
ノハロゲン化物とエーテル化反応する方法が挙げられ
る。ここで、原料の仕込み条件を、前記a)のポリオキ
シアルキレン化合物のヒドロキシ基数/モノハロゲン化
物のハロゲン原子の数>1として、エーテル化反応する
ことで部分エーテル化物が得られる。また前記a)のポ
リオキシアルキレン化合物のヒドロキシ基数/モノハロ
ゲン化物のハロゲン原子の数=1として、エーテル化反
応することで完全エーテル化物が得られる。
【0017】前記d)のポリオキシアルキレン化合物を
得るのに用いられる1〜4価の有機カルボン酸として
は、1)酢酸、酪酸、カプロン酸、カプリル酸、カプリ
ン酸、ウンデカン酸、ラウリン酸、トリデカン酸、ミリ
スチン酸、ペンタデカン酸、パルミチン酸、ステアリン
酸、ノナデカン酸、アラキジン酸、ベヘニン酸、パルミ
トレイン酸、オレイン酸、エライジン酸、バクセン酸、
リノール酸、リノレン酸、アラキドン酸等の1価の脂肪
族カルボン酸、2)安息香酸、ナフトエ酸、トルイル酸
等の1価の芳香族有機カルボン酸、3)琥珀酸、グルタ
ル酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、2,
3,5−ヘキサントリカルボン酸、1,2,3−ブタン
トリカルボン酸、2−(3−カルボキシプロピル)−
1,1,5,6−ヘプタンテトラカルボン酸、マレイン
酸、シトラコン酸等の2〜4価の脂肪族カルボン酸、
3)フタル酸、1,4−ジカルボキシナフタレン、トリ
メリット酸、ピロメリット酸等の2〜4価の芳香族カル
ボン酸が挙げられるが、なかでも2〜3価の芳香族カル
ボン酸が好ましい。本発明は、前記d)のポリオキシア
ルキレン化合物の合成方法を特に制限するものではな
く、これには公知の方法が適用できる。例えば、前記し
た1〜4価のカルボン酸に、水酸化ナトリウムや水酸化
カリウム等の塩基触媒存在下で、エチレンオキサイド或
いはエチレンオキサイドとプロピレンオキサイドとを付
加反応する方法が挙げられる。
【0018】前記e)のポリオキシアルキレン化合物
は、前記d)のポリオキシアルキレン化合物と1価の有
機カルボン酸又は有機カルボン酸形成性化合物とのエス
テル化反応により得られる。かかる1価の有機カルボン
酸又は有機カルボン酸形成性化合物は前記b)のポリオ
キシアルキレン化合物の場合と同じである。本発明は、
前記e)のポリオキシアルキレン化合物の合成方法を特
に制限するものではなく、これには公知の方法が適用で
きる。例えば、前記d)のポリオキシアルキレン化合物
と上記した1価の有機カルボン酸又は有機カルボン酸形
成性化合物とを、硫酸やp−トルエンスルホン酸等の酸
触媒存在下で、エステル化反応する方法が挙げられる。
ここで、原料の仕込み条件を、前記d)のポリオキシア
ルキレン化合物のモル数×該ポリオキシアルキレン化合
物1モル当たりのヒドロキシ基数/有機カルボン酸のモ
ル数>1として、エステル化反応することで部分エステ
ル化物が得られる。また前記d)のポリオキシアルキレ
ン化合物のモル数×該ポリオキシアルキレン化合物1モ
ル当たりのヒドロキシ基数/有機カルボン酸のモル数=
1として、エステル化反応することで完全エステル化物
が得られる。
【0019】前記f)のポリオキシアルキレン化合物
は、1〜4価の有機カルボン酸と片末端封鎖ポリアルキ
レングリコールとのエステル化反応により得られる。か
かる1〜4価の有機カルボン酸は前記d)のポリオキシ
アルキレン化合物の場合と同じである。また片末端封鎖
ポリアルキレングリコールとしては、メタノール、エタ
ノール、ブタノール、2−エチルヘキサノール、ラウリ
ルアルコール、ステアリルアルコール、ベンジルアルコ
ール、フェノール、ナフトール、オクチルフェノール、
ノニルフェノール等の1価のヒドロキシ化合物1モルに
エチレンオキサイド又はエチレンオキサイドとプロピレ
ンオキサイドとを付加反応して得られるものであって、
付加モル数は合計4〜100モルである。前記f)のポ
リオキシアルキレン化合物において、2〜4価の有機カ
ルボン酸と片末端封鎖ポリアルキレングリコールとのエ
ステル化反応により得られるポリオキシアルキレン化合
物は、有機カルボン酸の全てのカルボキシ基がエステル
化されたポリオキシアルキレン化合物である。本発明
は、前記f)のポリオキシアルキレン化合物の合成方法
を特に制限するものではなく、これには公知の方法が適
用できる。例えば、1〜4価の有機カルボン酸と片末端
封鎖ポリアルキレングリコールとを、硫酸やp−トルエ
ンスルホン酸等の酸触媒存在下で、エステル化反応する
方法が挙げられる。
【0020】本発明の帯電防止剤はその調製方法を特に
制限されない。かかる調製方法には例えば、1)式1で
示されるスルホネートホスホニウム塩と式2で示される
スルホネート無機塩とを別々に合成しておき、これらと
式3で示されるポリオキシアルキレン化合物とを混合し
て調製する方法、2)それぞれ相当するスルホネート無
機塩とホスホニウムハライドとをスルホネート無機塩/
ホスホニウムハライド>1(モル比)の条件で反応させ
て式1で示されるスルホネートホスホニウム塩と式2で
示されるスルホネート無機塩との混合物を調製し、そこ
へ式3で示されるポリオキシアルキレン化合物を混合し
て調製する方法、3)相当する有機スルホン酸に対し、
アルカリ金属酸化物、アルカリ金属炭酸塩、アルカリ金
属炭酸水素塩、アルカリ土類金属酸化物、アルカリ土類
金属炭酸塩、アルカリ土類金属炭酸水素塩等のアルカリ
化合物と相当するホスホニウムハイドロオキサイドとを
用いて、中和反応により式1で示されるスルホネートホ
スホニウム塩と式2で示されるスルホネート無機塩との
混合物を調製し、そこへ式3で示されるポリオキシアル
キレン化合物を混合して調製する方法等が挙げられる。
【0021】本発明の帯電防止剤は、前記したように、
式1で示されるスルホネートホスホニウム塩と式2で示
されるスルホネート無機塩と式3で示されるポリオキシ
アルキレン化合物との3成分系から成るものである。本
発明は各成分の割合を特に制限するものではないが、式
1で示されるスルホネートホスホニウム塩と式2で示さ
れるスルホネート無機塩との合計/式3で示されるポリ
オキシアルキレン化合物=95/5〜10/90(重量
比)の割合とするのが好ましく、90/10〜20/8
0(重量比)の割合とするのがより好ましく、80/2
0〜25/75(重量比)の割合とするのが特に好まし
い。上記のような各成分の割合の範囲内にて、本発明の
帯電防止剤は、低湿下においても、ポリカーボネートに
対してより優れた帯電防止性を付与できる。
【0022】次に本発明のポリカーボネートに帯電防止
性を付与する方法について説明する。本発明の帯電防止
性付与方法は、ポリカーボネートの重合工程或は加工工
程で、該ポリカーボネートに式1で示されるスルホネー
トホスホニウム塩と式2で示されるスルホネート無機塩
と式3で示されるポリオキシアルキレン化合物との3成
分を帯電防止剤成分として添加する方法である。帯電防
止剤成分として添加するこれらの各成分の内容について
は前記した通りであり、またそれらの好ましい例につい
ても前記した通りである。本発明は帯電防止剤成分とし
て添加するこれらの各成分の割合を特に制限するもので
はないが、式1で示されるスルホネートホスホニウム塩
と式2で示されるスルホネート無機塩との合計/式3で
示されるポリオキシアルキレン化合物=95/5〜10
/90(重量比)の割合となるように添加するのが好ま
しく、90/10〜20/80(重量比)の割合となる
ように添加するのがより好ましく、80/20〜25/
75の割合となるように添加するのが特に好ましい。上
記のような各成分の添加割合の範囲内にて、本発明の帯
電防止性付与方法は、低湿下においても、ポリカーボネ
ートに対してより優れた帯電防止性を付与できる。
【0023】本発明は帯電防止剤成分の添加方法を特に
制限するものではない。かかる添加方法には例えば、
1)式1で示されるスルホネートホスホニウム塩と式2
で示されるスルホネート無機塩と式3で示されるポリオ
キシアルキレン化合物とを、前もって混合物としてお
き、該混合物をポリカーボネートに添加する方法、2)
式1で示されるスルホネートホスホニウム塩と式2で示
されるスルホネート無機塩と式3で示されるポリオキシ
アルキレン化合物とを別々に、ポリカーボネートに添加
する方法等がある。上記2)の場合、各帯電防止剤成分
を添加する順序は任意である。また各帯電防止剤成分を
添加する工程には、1)ポリカーボネートの重合工程、
2)ポリカーボネートの加工工程がある。
【0024】本発明はポリカーボネートに対する各帯電
防止剤成分の添加量を特に制限するものではないが、ポ
リカーボネート100重量部当たり、各帯電防止剤成分
をその合計量として、0.1〜10重量部の割合となる
ように添加するのが好ましく、0.2〜4重量部の割合
となるように添加するのがより好ましい。なかでもポリ
カーボネート100重量部当たり、式1で示されるスル
ホネートホスホニウム塩を0.5〜2.0重量部、式2
で示されるスルホネート無機塩を0.02〜0.1重量
部、また式3で示されるポリオキシアルキレン化合物を
0.5〜2.0重量部の割合となるように添加するのが
特に好ましい。ポリカーボネートの本来的な透明性を低
下させることなく、該ポリカーボネートに、低湿下にお
いても、より優れた帯電防止性を付与できるからであ
る。
【0025】本発明の帯電防止剤及び帯電防止性付与方
法では、合目的的に他の剤を併用することができる。か
かる他の剤としては、滑剤、抗酸化剤、紫外線吸収剤等
が挙げられる。
【0026】
【発明の実施の形態】本発明の帯電防止剤の実施形態と
しては、次の1)〜11)が挙げられる。 1)オクチルスルホネートテトラブチルホスホニウム塩
とドデシルフェニルスルホネートナトリウム塩とポリオ
キシアルキレン化合物(式3において、Bがビスフェノ
ールA残基、mが2、Xが20個のオキシエチレン基で
構成されたポリオキシエチレン基、A3がベンゾイル基
である場合のポリオキシアルキレン化合物)とから成
り、オクチルスルホネートテトラブチルホスホニウム塩
とドデシルフェニルスルホネートナトリウム塩との合計
/該ポリオキシアルキレン化合物=50/50(重量
比)の割合から成る帯電防止剤。
【0027】2)ステアリルスルホネートテトラブチル
ホスホニウム塩とドデシルフェニルスルホネートリチウ
ム塩とポリオキシアルキレン化合物(式3において、B
が1,3,5−オキシベンゼン基、mが3、Xが10個
のオキシエチレン基で構成されたポリオキシエチレン
基、A3がアセチル基である場合のポリオキシアルキレ
ン化合物)とから成り、ステアリルテトラブチルホスホ
ニウム塩とドデシルフェニルスルホネートリチウム塩と
の合計/該ポリオキシアルキレン化合物=43/57
(重量比)の割合から成る帯電防止剤。
【0028】3)ドデシルフェニルスルホネートテトラ
ブチルホスホニウム塩とドデシルフェニルスルホネート
ナトリウム塩とポリオキシアルキレン化合物(式3にお
いて、BがビスフェノールA残基、mが2、Xが20個
のオキシエチレン基で構成されたポリオキシエチレン
基、A3が水素である場合のポリオキシアルキレン化合
物)とから成り、ドデシルフェニルスルホネートテトラ
ブチルホスホニウム塩とドデシルフェニルスルホネート
ナトリウム塩との合計/該ポリオキシアルキレン化合物
=57/43(重量比)の割合から成る帯電防止剤。
【0029】4)ジイソプロピルナフチルスルホネート
ジエチルジヘキシルホスホニウム塩とジイソプロピルナ
フチルスルホネートナトリウム塩とポリオキシアルキレ
ン化合物(式3において、Bがフェニレン基、mが2、
Xが10個のオキシエチレン基で構成されたポリオキシ
エチレン基、A3がベンジル基である場合のポリオキシ
アルキレン化合物)とから成り、ジイソプロピルナフチ
ルスルホネートジエチルジヘキシルホスホニウム塩とジ
イソプロピルナフチルスルホネートナトリウム塩との合
計/該ポリオキシアルキレン化合物=65/35(重量
比)の割合から成る帯電防止剤。
【0030】5)ラウリルスルホネートテトラブチルホ
スホニウム塩とドデシルフェニルスルホネートカルシウ
ム塩とポリオキシアルキレン化合物(式3において、B
がトリメチロールプロパン残基、mが3、Xが10個の
オキシエチレン基で構成されたポリオキシエチレン基、
3がベンジル基である場合のポリオキシアルキレン化
合物)とから成り、ラウリルスルホネートテトラブチル
ホスホニウム塩とドデシルフェニルスルホネートカルシ
ウム塩との合計/該ポリオキシアルキレン化合物=46
/54(重量比)の割合から成る帯電防止剤。
【0031】6)ドデシルフェニルスルホネートテトラ
ブチルホスホニウム塩とドデシルフェニルスルホネート
マグネシウム塩とポリオキシアルキレン化合物(式3に
おいて、Bがトリメリット酸残基、mが3、Xが10個
のオキシエチレン基で構成されたポリオキシエチレン
基、A3が水素である場合のポリオキシアルキレン化合
物)とから成り、ドデシルフェニルスルホネートテトラ
ブチルホスホニウム塩とドデシルフェニルスルホネート
マグネシウム塩との合計/該ポリオキシアルキレン化合
物=48/52(重量比)の割合から成る帯電防止剤。
【0032】7)ジイソプロピルナフチルスルホネート
ジエチルジヘキシルホスホニウム塩とジイソプロピルナ
フチルスルホネートマグネシウム塩とポリオキシアルキ
レン化合物(式3において、Bがベンゾイル基、mが
1、Xが5個のオキシエチレン基で構成されたポリオキ
シエチレン基、A3がベンゾイル基である場合のポリオ
キシアルキレン化合物)とから成り、ジイソプロピルナ
フチルスルホネートジエチルジヘキシルホスホニウム塩
とジイソプロピルナフチルスルホネートマグネシウム塩
との合計/該ポリオキシアルキレン化合物=62/38
(重量比)の割合から成る帯電防止剤。
【0033】8)ステアリルスルホネートテトラブチル
ホスホニウム塩とドデシルフェニルスルホネートリチウ
ム塩とポリオキシアルキレン化合物(式3において、B
がトリメリット酸残基、mが3、Xが10個のオキシエ
チレン基で構成されたポリオキシエチレン基、A3がベ
ンゾイル基である場合のポリオキシアルキレン化合物)
とから成り、ステアリルテトラブチルホスホニウム塩と
ドデシルフェニルスルホネートリチウム塩との合計/該
ポリオキシアルキレン化合物=46/54(重量比)の
割合から成る帯電防止剤。
【0034】9)ドデシルフェニルスルホネートテトラ
ブチルホスホニウム塩とドデシルフェニルスルホネート
ナトリウム塩とポリオキシアルキレン化合物(式3にお
いて、Bがナフタレンジカルボン酸残基、mが2、Xが
20個のオキシエチレン基で構成されたポリオキシエチ
レン基、A3が水素である場合のポリオキシアルキレン
化合物)とから成り、ドデシルフェニルスルホネートテ
トラブチルホスホニウム塩とドデシルフェニルスルホネ
ートナトリウム塩との合計/該ポリオキシアルキレン化
合物=45/55(重量比)の割合から成る帯電防止
剤。
【0035】10)ドデシルフェニルスルホネートテト
ラブチルホスホニウム塩とドデシルフェニルスルホネー
トナトリウム塩とポリオキシアルキレン化合物(式3に
おいて、Bがテレフタル酸残基、mが2、Xが10個の
オキシエチレン基で構成されたポリオキシエチレン基、
3がトリル基である場合のポリオキシアルキレン化合
物)とから成り、ドデシルフェニルスルホネートテトラ
ブチルホスホニウム塩とドデシルフェニルスルホネート
ナトリウム塩との合計/該ポリオキシアルキレン化合物
=67/33(重量比)の割合から成る帯電防止剤。
【0036】11)ドデシルフェニルスルホネートテト
ラブチルホスホニウム塩とドデシルフェニルスルホネー
トナトリウム塩とポリオキシアルキレン化合物(式3に
おいて、Bがトリメリット酸残基、mが3、Xが10個
のオキシエチレン基で構成されたポリオキシエチレン
基、A3がフェニル基である場合のポリオキシアルキレ
ン化合物)とから成り、ドデシルフェニルスルホネート
テトラブチルホスホニウム塩とドデシルフェニルスルホ
ネートナトリウム塩との合計/該ポリオキシアルキレン
化合物=67/33(重量比)の割合から成る帯電防止
剤。
【0037】また本発明の帯電防止性付与方法の実施形
態としては、次の12)が挙げられる。 12)ポリカーボネートに前記1)〜11)の帯電防止
剤を構成する各帯電防止剤成分をこれらの合計で、ポリ
カーボネート100重量部当たり1.5〜3.25重量
部の割合となるように添加する方法。
【0038】以下、本発明の構成及び結果をより具体的
にするため実施例等を挙げるが、本発明がこれらの実施
例に限定されるというものではない。尚、以下の実施例
及び比較例において、部は重量部を、また%は重量%を
意味する。
【0039】
【実施例】試験区分1(帯電防止剤成分の合成) ・式1で示されるスルホネートホスホニウム塩の合成
{帯電防止剤成分(Q−1)〜(Q−15)の合成} 特開平2−188593号公報に記載の方法にしたがっ
て、セチルスルホン酸ナトリウム塩328部(1.0モ
ル)にジオクチルジメチルホスホニウムクロライド32
3部(1.0モル)を溶媒中で混合し、副生した塩化ナ
トリウムを水洗除去した後、溶媒を留去して、セチルス
ルホン酸ジオクチルジメチルホスホニウム塩563部
(0.95モル)を得た。これを帯電防止剤成分(Q−
1)とした。帯電防止剤成分(Q−1)と同様にして帯
電防止剤成分(Q−2)〜(Q−15)を得た。これら
の内容を表1にまとめて示した。
【0040】
【表1】
【0041】・式2で示されるスルホネート無機塩の合
成{帯電防止剤成分(N−1)〜(N−6)及び(N−
13)〜(N−18)の合成} 常法によりラウリルスルホン酸250部(1.0モル)
を水酸化リチウム・1水和物42部(1.0モル)で中
和してラウリルスルホン酸リチウム塩254部(0.9
9モル)を得た。これを帯電防止剤成分(N−1)とし
た。帯電防止剤成分(N−1)と同様にして帯電防止剤
成分(N−2)〜(N−6)及び(N−13)〜(N−
18)を得た。
【0042】・式2で示されるスルホネート無機塩の合
成{帯電防止剤成分(N−7)〜(N−12)及び(N
−19)〜(N−22)の合成} 常法によりラウリルスルホン酸501部(2.0モル)
を水酸化カルシウム74部(1.0モル)で中和してラ
ウリルスルホン酸カルシウム塩533部(0.99モ
ル)を得た。これを帯電防止剤成分(N−7)とした。
帯電防止剤成分(N−7)と同様にして帯電防止剤成分
(N−8)〜(N−12)及び(N−19)〜(N−2
2)を得た。以上の内容を表2にまとめて示した。
【0043】
【表2】
【0044】・式3で示されるポリオキシアルキレン化
合物の合成{帯電防止剤成分(E−1)〜(E−5)及
び(E−12)の合成} フェノール94部(1モル)及び水酸化カリウム2部を
オ−トクレ−ブに仕込み、窒素ガスでパ−ジ後、120
〜140℃に温度を保ちながらエチレンオキサイド17
60部(40モル)を圧入した。1時間の熟成反応後、
触媒を除去して反応物を得た。得られた反応物を分析し
たところ、フェノールの水酸基1個にオキシエチレン単
位が40個付加した帯電防止剤成分(E−1)であっ
た。帯電防止剤成分(E−1)と同様にして帯電防止剤
成分(E−2)〜(E−5)及び(E−12)を得た。
【0045】・式3で示されるポリオキシアルキレン化
合物の合成{帯電防止剤成分(E−6)〜(E−8)の
合成} ビスフェノールA228部(1モル)及び水酸化カリウ
ム2部をオ−トクレ−ブに仕込み、窒素ガスでパ−ジ
後、120〜140℃に温度を保ちながらエチレンオキ
サイド880部(20モル)を圧入した。1時間の熟成
反応後、触媒を除去して反応物を得た。得られた反応物
を分析したところ、ビスフェノールAの水酸基1個当た
りオキシエチレン単位が10個付加したポリエーテル化
合物であった。このポリエ−テル化合物554部(0.
5モル)、安息香酸134部(1.1モル)及びパラト
ルエンスルホン酸・1水和物3gをフラスコに仕込み、
窒素ガス気流下で撹拌しながら120〜130℃に加温
した。同温度で生成する水を減圧下に除去しながら2時
間反応を続けて生成物を得た。得られた生成物を分析し
たところ、ポリエ−テル化合物の末端水酸基2個にそれ
ぞれ1個のベンゾイル基が導入された帯電防止剤成分
(E−6)であった。帯電防止剤成分(E−6)と同様
にして帯電防止剤成分(E−7)及び(E−8)を得
た。
【0046】・式3で示されるポリオキシアルキレン化
合物の調製{帯電防止剤成分(E−9)〜(E−11)
の合成} 28%ソジウムメチラート212部(1.1モル)及び
前記した帯電防止剤成分(E−1)1854部(1モ
ル)をフラスコに仕込み、減圧下でメタノールを留去し
た後、ベンジルブロマイド171部(1モル)を徐々に
加え、70℃〜80℃で2時間反応を続けて生成物を得
た。得られた生成物を分析したところ、帯電防止剤成分
(E−1)の末端水酸基1個にベンジル基が導入された
帯電防止剤成分(E−9)であった。帯電防止剤成分
(E−9)と同様にして帯電防止剤成分(E−10)及
び(E−11)を得た。
【0047】・式3で示されるポリオキシアルキレン化
合物の合成{帯電防止剤成分(E−13)〜(E−1
5)、(E−18)及び(E−24)の合成} テレフタル酸166部(1モル)、キシレン200部及
び水酸化カリウム2部をオ−トクレ−ブに仕込み、窒素
ガスでパ−ジ後、160〜180℃に温度を保ちながら
エチレンオキサイド880部(20モル)を圧入した。
1時間の熟成反応後、触媒と溶媒を除去して反応物を得
た。得られた反応物を分析したところ、テレフタル酸の
カルボン酸基1個当たりオキシエチレン単位が10個付
加した帯電防止剤成分(E−13)であった。帯電防止
剤成分(E−13)と同様にして帯電防止剤成分(E−
14)、(E−15)、(E−18)及び(E−24)
を得た。
【0048】・式3で示されるポリオキシアルキレン化
合物の合成{帯電防止剤成分(E−16)、(E−1
7)、(E−19)及び(E−22)の合成} ポリエチレングリコール(オキシエチレン単位の繰り返
し数5)238部(1モル)、安息香酸256部(2.
1モル)及びパラトルエンスルホン酸・1水和物3gを
フラスコに仕込み、窒素ガス気流下で撹拌しながら12
0〜130℃に加温した。同温度で生成する水を減圧下
に除去しながら2時間反応を続けて生成物を得た。得ら
れた生成物を分析したところ、ポリエチレングリコール
の末端水酸基2個にそれぞれ1個のベンゾイル基が導入
された帯電防止剤成分(E−16)であった。帯電防止
剤成分(E−16)と同様にして帯電防止剤成分(E−
17)、(E−19)及び(E−22)を得た。
【0049】・式3で示されるポリオキシアルキレン化
合物の合成{帯電防止剤成分(E−20)、(E−2
1)及び(E−23)の合成} 帯電防止剤成分(E−1)と同様にして得たポリオキシ
アルキレン化合物(式3において、Bがオクチル基、m
が1、Xが15個のオキシエチレン基と5個のオキシプ
ロピレン基とで構成されたポリオキシアルキレン基、A
3が水素である場合のポリオキシアルキレン化合物)1
08部(0.1モル)及びトリエチルアミン35部
(0.35モル)をトルエン1リットルに加え、加温し
て溶解させた。これにオクタン酸クロライド54部
(0.33モル)を徐々に加え、反応系を50〜60℃
に2時間保持して反応させた。反応終了後、析出したト
リエチルアミン塩酸塩を濾別し、得られた濾液からトル
エンを減圧下に留去して生成物を得た。得られた生成物
を分析したところ、片末端がオクチル基で封鎖されたポ
リオキシアルキレングリコールがオクタン酸でエステル
化された帯電防止剤成分(E−20)であった。帯電防
止剤成分(E−20)と同様にして、帯電防止剤成分
(E−21)及び(E−23)を得た。以上の内容を表
3にまとめて示した。
【0050】
【表3】
【0051】表3において、 ビスフェノールA残基:ビスフェノールAから全ての水
酸基を除いた残基 ペンタエリスリトール残基:ペンタエリスリトールから
全ての水酸基を除いた残基 トリメチロールプロパン残基:トリメチロールプロパン
から全ての水酸基を除いた残基 テレフタル酸残基:テレフタル酸から全ての水酸基を除
いた残基 トリメリット酸残基:トリメリット酸から全ての水酸基
を除いた残基 ピロメリット酸残基:ピロメリット酸から全ての水酸基
を除いた残基 ナフタレンジカルボン酸残基:ナフタレンジカルボン酸
から全ての水酸基を除いた残基
【0052】試験区分2(帯電防止剤成分混合物の調
製) ・帯電防止剤成分の混合物(P−1)〜(P−4)、
(P−8)及び(P−11)〜(P−16)の調製 試験区分1で得た帯電防止剤成分(Q−8)99部と帯
電防止剤成分(N−4)1部とを混合して、帯電防止剤
成分の混合物(P−1)100部を調製した。帯電防止
剤成分の混合物(P−1)と同様にして帯電防止剤成分
の混合物(P−2)〜(P−4)、(P−8)及び(P
−11)〜(P−16)を調製した。
【0053】・帯電防止剤成分の混合物(P−5)〜
(P−7)の調製 特開平2−188593号公報に記載の方法にしたがっ
て、試験区分1で得た帯電防止剤成分(N−2)189
部(0.51モル)とトリフェニルメチルホスホニウム
クロライド16部(0.05モル)とを混合し、副生す
る塩化カリウムを除去して、帯電防止剤成分の混合物
(P−5)187部を調製した。帯電防止剤成分の混合
物(P−5)と同様にして帯電防止剤成分の混合物(P
−6)及び(P−7)を調製した。
【0054】・帯電防止剤成分の混合物(P−9)及び
(P−10)の調製 特公昭47−2234号公報に記載の方法にしたがっ
て、ナフチルスルホン酸155部(0.72モル)と炭
酸ナトリウム30部(0.28モル)とトリシアノエチ
ルメチルホスホニウムハイドロオキサイド34部(0.
15モル)とを混合し、中和して、帯電防止剤成分の混
合物(P−9)182部を調製した。帯電防止剤成分の
混合物(P−9)と同様にして帯電防止剤成分の混合物
(P−10)を調製した。以上の内容を表4及び表5に
まとめて示した。
【0055】
【表4】
【0056】
【表5】
【0057】試験区分3(帯電防止剤の調製) ・帯電防止剤(S−1)〜(S−24)及び(T−1)
〜(T−16)の調製 帯電防止剤成分の混合物(P−1)67部と帯電防止剤
成分(E−1)33部とを混合して、帯電防止剤混合物
(S−1)100部を調製した。帯電防止剤(S−1)
と同様にして帯電防止剤(S−2)〜(S−24)及び
(T−1)〜(T−16)を調製した。これらの内容を
表6及び表7にまとめて示した。
【0058】試験区分4(評価その1) ・実施例1〜24及び比較例1〜16 ポリカーボネート100部と試験区分3で調製した帯電
防止剤(S−1)3.0部とをラボプラストミル(東洋
精機社製)に投入し、280℃で5分間混練して、樹脂
組成物を得た。得られた樹脂組成物をホットプレス(東
洋精機社製)にて280℃で成形加工し、厚さ5mmのシ
ートを作製した。得られたシートについて表面固有抵抗
率を下記の条件で測定し、下記の基準で評価した。ま
た、透明性を観察して、下記の基準で評価した。これを
実施例1とした。実施例1と同様にして実施例2〜24
及び比較例1〜16を行なった。結果を表6及び表7に
まとめて示した。
【0059】・表面固有抵抗率の測定及びその評価 作製したシートを20℃×45%RHの恒温恒湿室にて
24時間調湿後、同雰囲気にて超絶縁抵抗計(東亜電波
工業社製のSM−8210型)を用い、JIS−K69
11に準拠して表面固有抵抗率を測定し、下記の基準で
評価した。 評価基準 AAA:表面固有抵抗率が5×1012Ω未満であり、優
れている。 AA:表面固有抵抗率が5×1012Ω以上5×1013Ω
未満であり、良好。 A:表面固有抵抗率が5×1013Ω以上5×1014Ω未
満であり、やや良好。 B:表面固有抵抗率が5×1014Ω以上1×1016Ω未
満であり、やや不良。 C:表面固有抵抗率が1×1016Ω以上であり、不良。
【0060】・透明性の評価 表面固有抵抗率を測定したシートを肉眼観察し、下記の
基準で評価した。 AA:帯電防止剤を用いないこと以外は同様に作製した
ブランクと同程度の透明性を有する。 A:ブランクより僅かに濁りがある。 B:ブランクより明らかに濁りがある。 C:ブランクより著しく濁りがある。
【0061】
【表6】
【0062】表6において、 帯電防止剤成分の混合物(P):式1で示されるスルホ
ネートホスホニウム塩と式2で示されるスルホネート無
機塩との混合物 帯電防止剤成分(E):式3で示されるポリオキシアル
キレン化合物 使用量:ポリカーボネート100部に対する帯電防止剤
の添加部数
【0063】
【表7】
【0064】表7において、 帯電防止剤成分(A):式1で示されるスルホネートホ
スホニウム塩又は式2で示されるスルホネート無機塩 帯電防止剤成分(E):式3で示されるポリオキシアル
キレン化合物 使用量:ポリカーボネート100部に対する帯電防止剤
の添加部数
【0065】・試験区分5(評価その2) ・実施例25〜32 ポリカーボネート100部、帯電防止剤成分の混合物
(P−3)2.0部及び帯電防止剤成分(E−1)1.
5部をラボプラストミル(東洋精機社製)に投入し、2
80℃で5分間混練して、樹脂組成物を得た。得られた
樹脂組成物から実施例1と同様にしてシートを作製し、
実施例1と同様に帯電防止性と透明性とを評価した。こ
れを実施例25とした。実施例25と同様にして実施例
26〜32を行なった。結果を表8にまとめて示した。
【0066】
【表8】
【0067】表8において、 添加方法イ:ポリカーボネート、帯電防止剤成分の混合
物(式1で示されるスルホネートホスホニウム塩と式2
で示されるスルホネート無機塩との混合物)及び式3で
示されるポリオキシアルキレン化合物を同時にミキサー
に投入して、混練した。 添加方法ロ:ポリカーボネートと式3で示されるポリオ
キシアルキレン化合物とを同時にミキサーに投入して、
混練した後、帯電防止剤成分の混合物(式1で示される
スルホネートホスホニウム塩と式2で示されるスルホネ
ート無機塩との混合物)を投入して、更に混練した。
【0068】
【発明の効果】既に明らかなように、以上説明した本発
明には、ポリカーボネートの本来的な色相や透明性を低
下させることなく、該ポリカーボネートに低湿下におい
ても優れた帯電防止性を付与できるという効果がある。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09K 3/16 102 C09K 3/16 102E 107 107D 108 108D

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の式1で示されるスルホネートホス
    ホニウム塩と下記の式2で示されるスルホネート無機塩
    と下記の式3で示されるポリオキシアルキレン化合物と
    から成ることを特徴とするポリカーボネート用帯電防止
    剤。 【式1】 【式2】 【式3】 (式1,式2,式3において、 A1,A2:炭素数1〜24のアルキル基、炭素数4〜2
    4のアルケニル基、フェニル基、置換基として炭素数1
    〜18のアルキル基を有する置換フェニル基、ナフチル
    基又は置換基として炭素数1〜18のアルキル基を有す
    る置換ナフチル基 A3:水素、炭素数1〜24の脂肪族炭化水素基、炭素
    数2〜24のアシル基又は芳香族炭化水素基 B:水素、1〜4価のヒドロキシ化合物から全ての水酸
    基を除いた残基又は1〜4価のカルボン酸から全ての水
    酸基を除いた残基 R1,R2,R3,R4:炭素数1〜18の脂肪族若しくは
    芳香族炭化水素基又は置換基として水酸基若しくはシア
    ノ基を有する炭素数1〜18の置換炭化水素基 Mn+:n=1の場合はアルカリ金属カチオン、n=2の
    場合はアルカリ土類金属カチオン m:1〜4の整数、但しBが水素の場合はm=1、Bが
    ヒドロキシ化合物の残基又はカルボン酸の残基の場合は
    m=除かれた水酸基の数 n:1又は2 X:4〜100個のオキシエチレン単位又は合計4〜1
    00個のオキシエチレン単位とオキシプロピレン単位と
    で構成されたポリオキシアルキレン基)
  2. 【請求項2】 式1で示されるスルホネートホスホニウ
    ム塩と式2で示されるスルホネート無機塩との合計/式
    3で示されるポリオキシアルキレン化合物=95/5〜
    10/90(重量比)の割合である請求項1記載のポリ
    カーボネート用帯電防止剤。
  3. 【請求項3】 式1で示されるスルホネートホスホニウ
    ム塩が、式1中のA 1が炭素数6〜22のアルキル基、
    置換基として炭素数2〜12のアルキル基を有する置換
    フェニル基又は置換基として炭素数2〜12のアルキル
    基を有する置換ナフチル基であり、且つR1,R2
    3,R4がブチル基である場合のものであって、また式
    2で示されるスルホネート無機塩が、式2中のA2が炭
    素数6〜22のアルキル基、置換基として炭素数2〜1
    2のアルキル基を有する置換フェニル基又は置換基とし
    て炭素数2〜12のアルキル基を有する置換ナフチル基
    であり、且つMn+がアルカリ金属カチオンである場合の
    ものである請求項1又は2記載のポリカーボネート用帯
    電防止剤。
  4. 【請求項4】 式3で示されるポリオキシアルキレン化
    合物が、式3中のXが5〜60個のオキシエチレン単位
    で構成されたポリオキシエチレン基である場合のもので
    ある請求項1、2又は3記載のポリカーボネート用帯電
    防止剤。
  5. 【請求項5】 帯電防止剤成分を添加してポリカーボネ
    ートに帯電防止性を付与する方法において、帯電防止剤
    成分として請求項1記載の式1で示されるスルホネート
    ホスホニウム塩と式2で示されるスルホネート無機塩と
    式3で示されるポリオキシアルキレン化合物とを添加す
    ることを特徴とするポリカーボネートに帯電防止性を付
    与する方法。
  6. 【請求項6】 式1で示されるスルホネートホスホニウ
    ム塩と式2で示されるスルホネート無機塩との合計/式
    3で示されるポリオキシアルキレン化合物=95/5〜
    10/90(重量比)の割合となるように添加する請求
    項5記載のポリカーボネートに帯電防止性を付与する方
    法。
  7. 【請求項7】 式1で示されるスルホネートホスホニウ
    ム塩が、式1中のA 1が炭素数6〜22のアルキル基、
    置換基として炭素数2〜12のアルキル基を有する置換
    フェニル基又は置換基として炭素数2〜12のアルキル
    基を有する置換ナフチル基であり、且つR1,R2
    3,R4がブチル基である場合のものであって、また式
    2で示されるスルホネート無機塩が、式2中のA2が炭
    素数6〜22のアルキル基、置換基として炭素数2〜1
    2のアルキル基を有する置換フェニル基又は置換基とし
    て炭素数2〜12のアルキル基を有する置換ナフチル基
    であり、且つMn+がアルカリ金属カチオンである場合の
    ものである請求項5又は6記載のポリカーボネートに帯
    電防止性を付与する方法。
  8. 【請求項8】 式3で示されるポリオキシアルキレン化
    合物が、式3中のXが5〜60個のオキシエチレン単位
    で構成されたポリオキシエチレン基である場合のもので
    ある請求項5、6又は7記載のポリカーボネートに帯電
    防止性を付与する方法。
  9. 【請求項9】 ポリカーボネート100重量部当たり帯
    電防止剤成分をその合計量として0.1〜10重量部の
    割合となるように添加する請求項5、6、7又は8記載
    のポリカーボネートに帯電防止性を付与する方法。
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