JP2710108B2 - 耐熱性のすぐれた帯電防止性可塑剤 - Google Patents

耐熱性のすぐれた帯電防止性可塑剤

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JP2710108B2 JP6303189A JP6303189A JP2710108B2 JP 2710108 B2 JP2710108 B2 JP 2710108B2 JP 6303189 A JP6303189 A JP 6303189A JP 6303189 A JP6303189 A JP 6303189A JP 2710108 B2 JP2710108 B2 JP 2710108B2
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公男 安田
光明 衛藤
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三建化工株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は塩素含有ビニル系樹脂用の耐熱性のすぐれた
帯電防止性可塑剤に関する。
〔従来の技術〕
塩素含有ビニル系樹脂を帯電防止するためには、帯電
防止剤を樹脂に配合する事が一般に行われている。帯電
防止剤としては陽イオン系、非イオン系又は陰イオン系
の界面活性剤であり、一般にはアミド類、第4アンモニ
ウム化合物、ポリアルキレングリコール誘導体、サルフ
ェート類及びサルホネート類、ならびにその他のエーテ
ル類および水酸基含有のエステル類である。この種の帯
電防止剤はそれ自体は良好な帯電防止効果を示すもので
あるが、塩素含有ビニル系樹脂に対する分散性及び相溶
性に劣るという欠点を有している。又、この種の帯電防
止剤を配合した塩素含有ビニル系樹脂成形品の実際上の
帯電防止性は性能上十分でなかった。更に、この種の帯
電防止剤は前記した分散性に劣る他に耐熱性にも劣ると
いう欠点を有している事から、この種の帯電防止剤を塩
素含有ビニル系樹脂に対して混合する際に、高温に加熱
すると、その帯電防止剤が原因となって、発煙、臭気を
出し、又、得られる製品には着色、変色などの不都合を
生じた。
一方、帯電防止剤の持つこれらの欠点のうち分散性、
相溶性を解決するものとして帯電防止性可塑剤がある。
これは塩素含有ビニル系樹脂の各種加工に必須とも言え
る可塑剤それ自体に帯電防止性を与えたもので、例えば
特開昭59−105037号、特開昭60−181142号、特開昭62−
109841号等に例示されている。しかし、これらの可塑剤
において帯電防止性能はまだ充分でなく、而も耐熱性も
劣っている。
〔本発明が解決しようとする問題点〕
本発明者らは上記した従来の帯電防止剤、帯電防止性
可塑剤を配合して得られる塩素含有ビニル系樹脂成形品
のもつ欠点を解決し、耐熱性にすぐれ、而も良好な帯電
防止効果と良好な可塑化性能を有する塩素含有ビニル系
樹脂用の可塑剤を見出すことを本発明の課題とした。
〔問題点を解決する為の手段〕
本発明者らは上記問題を解決すべくエステル化合物の
構造を種々検討した結果、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は一般式〔A〕であらわされる化合物
と一般式〔B〕であらわされる化合物よりなることを特
徴とする耐熱性のすぐれた帯電防止性可塑剤を提供する
ものである。
(式中、Yは置換基を有してもよい炭素数2〜22の脂肪
族、脂環式若しくは芳香族のカルボン酸残基またはエポ
キシシクロヘキサン環のカルボン酸残基を、Rは炭素数
1〜15の直鎖もしくは分岐のアルキル基を、Zは炭素数
2〜4のアルキレン基を表す。Jは1〜7の数である。
Kは1〜4の整数である。) (式中、L,Mは1または2、N,Oは1〜3の数である。X
は炭素数2〜4のアルキレン基を、R1,R2は炭素数1〜
8の直鎖または分岐のアルキル基をあらわす。) 本発明の帯電防止性可塑剤を構成する一般式〔A〕で
あらわされる化合物は炭素数1〜15の直鎖又は分岐脂肪
族アルコールに炭素数2〜4のアルキレンオキシドを1
〜7モル付加して得られるアルコールと、特定の脂肪
酸、脂環式若しくは芳香族のモノカルボン酸若しくは多
塩基酸またはエポキシシクロヘキサ環のカルボン酸とを
原料として一般的なエステル製造法より容易に得ること
ができる。
アルコールにアルキレンオキサイドを付加する場合、
付加モル量が、単一にならずに分布する場合が多々見ら
れるが、本発明の場合、一般式に含まれる範囲であれば
単一物のみならず、付加モル量の異なったものの混合物
でも性能に変りなく、本発明に包含されるものである。
そのような付加化合物の例としては、プロパノールにエ
チレンオキシド1〜7モル又はプロピレンオキシド1〜
4モル又はブチレンオキシド1〜3モル、ブタノールに
エチレンオキシド1〜6モル又はプロピレンオキシド1
〜4モル又はブチレンオキシド1〜3モル、ヘキサノー
ルにエチレンオキシド1〜5モル又はプロピレンオキシ
ド1〜3モル又はブチレンオキシド1〜2モル、ヘプタ
ノールにエチレンオキシド1〜5モル又はプロピレンオ
キシド1〜3モル又はブチレンオキシド1〜2モル、オ
クタノールにエチレンオキシド1〜4モル又はプロピレ
ンオキシド1〜3モル又はブチレンオキシド1〜2モ
ル、ノナノールにエチレンオキシド1〜4モル又はプロ
ピレンオキシド1〜2モル又はブチレンオキシド1〜2
モル、デカノールにエチレンオキシド1〜3モル又はプ
ロピレンオキシド1〜2モル又はブチレンオキシド1モ
ル、ドデカノールにエチレンオキシド1〜2モル又はプ
ロピレンオキシド1モル又はブチレンオキシド1モル、
トリデカノールにエチレンオキシド1〜2モル又はプロ
ピレンオキシド1モル又はブチレンオキシド1モル、テ
トラデカノールにエチレンオキシド1モル又はプロピレ
ンオキシド1モル、ペンタデカノールにエチレンオキシ
ド1モルを付加させた化合物等、及びそれぞれ該当する
二級アルコールに、該当するアルキレンオキシドを付加
させたヒドロキシ化合物が挙げられる。
一般式〔A〕に係わるカルボン酸は、モノカルボン
酸、二価以上の多価カルボン酸又はエポキシシクロヘキ
サン環を有する二価カルボン酸である。これらのカルボ
ン酸はメチル基、エチル基等の低級アルキル基、水酸
基、酸素、ケイ素、ハロゲン等のヘテロ原子を含む置換
基を有していてもよい。
モノカルボン酸としては炭素数2〜22の脂肪族モノカ
ルボン酸が例示される。更に、多塩基酸は炭素数3〜8
のカルボン酸残基からなる脂肪族、脂環式若しくは芳香
族の多塩基酸であり、具体的には、アジピン酸、クエン
酸、アコニット酸、ブタントリカルボン酸、ブタンテト
ラカルボン酸等の脂肪族多価カルボン酸、エポキシヘキ
サヒドロフタル酸等の脂環式カルボン酸、フタル酸、ト
リメリット酸、ピロメリット酸等の芳香族多価カルボン
酸、並びにこれらのカルボン酸の酸無水物等が例示され
る。これらのカルボン酸は単独で用いてもよいし、2種
以上の混合物として用いてもよい。
また、一般式〔B〕であらわされる化合物は硫黄を含
有した二塩基酸と2モルの一価アルコールとを原料とし
て、一般的なエステル製造法により容易に製造すること
ができる。
本発明の一般式〔B〕の硫黄含有二塩基酸としては、
チオ又はジチオジ脂肪族カルボン酸であり、具体的には
チオジグリコール酸、ジチオジグリコール酸、チオジプ
ロピオン酸、ジチオジプロピオン酸等である。
一般式〔B〕の化合物の原料である一価アルコール
は、酸素含有一価アルコールを示し、炭素数1〜8の直
鎖又は分岐の一価アルコールにエチレンオキシド、プロ
ピレンオキシド、ブチレンオキシド等のアルキレンオキ
シドを1〜3モル付加させて得たモノアルキルエーテル
型の酸素含有一価アルコールである。具体的には、エチ
レングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコ
ールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノ
メチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテ
ル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、エチレ
ングリコールモノ2−エチルヘキシルエーテル、プロピ
レングリコールモノメチルエーテル、トリプロピレング
リコールモノメチルエーテル、ジブチレングリコールモ
ノメチルエーテル、ブチレングリコールモノ2−エチル
ヘキシルエーテル等が例示される。
本発明の可塑剤は塩素含有ビニル系樹脂100重量部に
対し、0.1〜100重量部まで配合されるが、より好ましく
は5〜50重量部配合して用いられる。
また、一般式〔A〕100重量部に対して一般式〔B〕
は通常0.01〜30重量部配合されるが、より好ましくは0.
1〜20重量部配合して用いられる。
また、本発明の可塑剤は塩素含有ビニル系樹脂に対し
優れた可塑性、耐寒性及び耐揮発性等を有し、機械的性
質を損うことなく優れた帯電防止性と、耐熱安定性を有
するが、その中でも、ビス〔2−(2−ブトキシエトキ
シ)エチル〕アジペートおよびビス(2−ブトキシエチ
ル)フタレートより選ばれる一種とビス〔2−(2−ブ
トキシエトキシ)エチル〕チオジプロピオネートおよび
ビス(2−ブトキシエチル)チオジプロピオネートより
選ばれる一種との組合せが、加工品の強度と帯電防止性
能とのバランスが良く、特に優れている。
本発明における塩素含有ビニル系樹脂とは、ポリ塩化
ビニル、ポリ塩化ビニリデン及びポリ塩化ビニルもしく
はポリ塩化ビニリデンと酢酸ビニルその他のビニル系化
合物との共重合体のような、塩素含有化合物をその構成
単位とするビニル系樹脂の総称である。
上記の塩素含有ビニル系樹脂と本発明に係わる帯電防
止性可塑剤の配合に於いては、用途に応じて、安定剤、
充填剤、滑剤、着香料等の各種の添加剤を適宜配合する
ことができる。又、場合によって、従来知られている各
種タイプの帯電防止剤、他の帯電防止性可塑剤あるいは
酸化防止剤と併用することも差支えない。
〔実施例〕
次に、本発明を実施例によって更に詳細に説明する
が、本発明はこれらによって何ら限定されるべきもので
はない。
実施例1〜4および比較例 表2備考に示される一般式〔A〕の化合物に対して、
一般式〔B〕の化合物を一定部数混合したものを用い
て、表1に示す配合条件でミキシング・ロールで混合
し、プレス成型により塩素含有ビニル系樹脂組成物のシ
ートを作成した。比較例においては、ビス(2−エチル
ヘキシル)フタレート(DOP)の場合と一般式〔A〕の
化合物のみで〔B〕を併用しない場合とを示した。
表2の性能試験例及び比較例において、機械的性質、
電気的特性の評価はJIS−K6723に準じて行なった。又、
帯電防止性能は、成型した塩素含有ビニル系樹脂シート
の電気的体積固有抵抗が直接的に関係しているので、そ
の値を示した。成形時の熱安定性に関してはロール耐熱
性を示した。ロール耐熱性の測定法は、165℃に加熱し
たミキシング・ロール上で所定の配合の塩素含有ビニル
系樹脂を混合しながら、10分おきに試験片を採取しその
色相を比較した。100分後加熱を中止し最終試験片とし
た。成形品の熱安定性に関しては100℃ギヤオーブンで4
8時間加熱後の機械的性質の残率で示した。これらの測
定結果を表2にあわせて示した。
〔発明の効果〕
本発明の化合物は表2で明らかなように、塩素含有ビ
ニル系樹脂に対しすぐれた可塑性を有して機械的性質を
損うことなく、かつ、優れた帯電防止性と耐熱安定性を
有する可塑剤である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09K 3/16 102 C09K 3/16 102E 108 108D 113 113

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式〔A〕であらわされる化合物と一般
    式〔B〕であらわされる化合物よりなることを特徴とす
    る耐熱性のすぐれた帯電防止性可塑剤。 (式中、Yは置換基を有してもよい炭素数2〜22の脂肪
    族、脂環式若しくは芳香族のカルボン酸残基またはエポ
    キシシクロヘキサン環のカルボン酸残基を、Rは炭素数
    1〜15の直鎖もしくは分岐のアルキル基を、Zは炭素数
    2〜4のアルキレン基を表す。Jは1〜7の数である。
    Kは1〜4の整数である。) (式中、L,Mは1または2、N,Oは1〜3の整数である。
    Xは炭素数2〜4のアルキレン基を、R1,R2は炭素数1
    〜8の直鎖または分岐のアルキル基を表す。)
  2. 【請求項2】一般式〔A〕であらわされる化合物がビス
    〔2−(2−ブトキシエトキシ)エチル〕アジペートま
    たはビス(2−ブトキシエチル)フタレートから選ばれ
    る少なくとも一種である特許請求の範囲第一項記載の耐
    熱性のすぐれた帯電防止性可塑剤。
  3. 【請求項3】一般式〔B〕で表される化合物がビス〔2
    −(2−ブトキシエトキシ)エチル〕チオジプロピオネ
    ートまたはビス(2−ブトキシエチル)チオジプロピオ
    ネートから選ばれる少なくとも一種である特許請求の範
    囲第一項記載の耐熱性のすぐれた帯電防止性可塑剤。
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