JP2001313589A - Ds−cdma方式の受信機におけるパスサーチ回路 - Google Patents
Ds−cdma方式の受信機におけるパスサーチ回路Info
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Abstract
タイミングを検出するための演算量、メモリ量を低減す
る。 【解決手段】 インターリーブ部201で、受信信号r
xdを1チップ間隔の2つの系列rxd1、rxd2に
分割し、FFT2021、2022で、この2つの系列を
オーバラップしたFFT窓でそれぞれ切り出してFFT
を行う。クロスパワースペクトラム計算部2041、2
042において、FFTされた後の受信信号と、参照信
号記憶部203に記憶されている参照信号とのクロスパ
ワースペクトラムを求める。その出力を平均化部205
1、2052により、FFT窓毎に平均化した後、IFF
T2061、2062において、IFFTを行う。得られ
た2つの相互相関係数をデインターリブ部207で時間
順に並べ替え、インターポレーション部208でパスタ
イミング検出に必要な精度にインタポレーションする。
Description
多元接続(DS−CDMA)方式を用いた自動車電話・
携帯電話システム(セルラシステム)に関し、特に基地
局無線装置におけるパスサーチ回路に関する。
式を用いた移動体通信システムとしては、既に実用化さ
れているIS95方式(TIA/EIA)、あるいは、ま
だ実用化されていないが現在3GPP(3rd Generation
Partnership Project)で規格化が進められている第3
世代移動通信システムの、W−CDMA(Wideband Cod
e Division Multiple Access)方式が挙げられる。
→移動局)用の拡散符号として26.6ms(80ms
/3、32768チップ)周期の比較的長いPN符号と
符号長64のウォルシュ(Walsh)符号を掛け合わせて
拡散符号として使用している。PN符号は基地局毎およ
び同じ基地局内でもセクタアンテナ毎に異なる符号(正
確には同じ拡散符号を一定回数シフトしたもの)が使用
されている。符号長64のウォルシュ符号は1つのセク
タアンテナから送信される複数のチャネル(CDMAの
ため複数のチャネルで同一キャリアを共有し、拡散符号
でチャネルが区別される)を区別するために用いられて
いる。セクタ毎にデータ変調されていないパイロットチ
ャネルが比較的強い電力で送信されており、パイロット
チャネルで用いられるウォルシュ符号は0番、すなわち
すべて“0”の符号が用いられている。すなわちパイロ
ットチャネルで送信される信号は26.6ms周期の予
め定められた符号系列となっている。したがって、IS
95方式の移動局はパイロットチャネルを用いて、予め
定められたパイロットチャネルの符号系列と受信信号の
相互相関のピークを検出することによりパスタイミング
を検出している。拡散符号の周期は32768チップで
あり一度に相互相関係数を求めるには長すぎるため、ス
ライディング相関器により、受信信号と参照信号(予め
定められたパイロットチャネルの拡散符号)を時間的に
ずらせながら相関係数を順次求めている。
期)は、例えば、下記の参考文献1に記載されている。
Andrew J. Viterbi 著、「Principle of Spread Spect
rum Communication」、1995年4月発行、第3章
39ページ〜66ページ、図3.1、図3.2、図3.
6 この参考文献1に記載されている受信タイミング検出方
式では、疑似ランダム符号である拡散符号で拡散された
信号のタイミングの捕捉は2段階で行われる。すなわ
ち、初期同期捕捉(サーチ)と同期追尾(トラッキン
グ)の2段階に分けられる。初期同期捕捉(サーチ)方
法は、参考文献の3章4節に説明されているように、相
関電力がある閾値を越えるまで、受信タイミングを1/
2チップ間隔でずらせながら、シリアルにサーチする方
式である。同期追尾(トラッキング)はアーリー・レイ
ト・ゲート(early−late gate)あるい
はDLL(Delay Lock Loop:ディレイ
・ロック・ループ)と呼ばれる方法で、受信すべき遅延
時間のΔtだけ速いタイミングにおける相関電力とΔt
だけ遅いタイミングにおける相関電力を求め、両者の差
が0となるように、タイミングを微調整するという方式
である。
タイミングの変動は移動局が移動することにより生じる
基地局−移動局間の伝播時間の変化、および、マルチパ
ス伝播路における反射物との位置関係による伝播時間の
変化に同期追尾(トラッキング)できればよいので、相
互相関係数(これは伝搬路の遅延プロファイルをあらわ
すものである)を現在のタイミングに対し前後数マイク
ロ秒〜数10マイクロ秒の範囲で求めればよい。このよ
うに限られた遅延範囲で相互相関係数(遅延プロファイ
ル)を求めるには複数の相関器を同時に動作させること
によっても実現できる。また、時間連続的にパスタイミ
ングが変化するとみなせる場合には上記の参考文献1の
ようにDLLを用いたタイミング追従方法も実現されて
いる。
引用文献2に記載されている。
Project; Technical Specification Group Radio Acce
ss Network; Spreading and modulation (FDD), 3G TS
25.213 version 3.1.0、1999年12月発行 この引用文献2によればW−CDMAでは、拡散符号と
して10ms周期のゴールド(Gold)符号と、1シンボ
ル周期のウォルシュ符号(シンボルレートによって符号
長は異なる)が用いられている。下りリンク(基地局→
移動局)では、基地局毎、同一基地局内の複数のセクタ
毎に異なるゴールド符号が用いられている。上りリンク
(移動局→基地局)では、移動局毎に異なるゴールド符
号が用いられ、同一移動局内の異なる物理チャネル毎に
異なるウォルシュ符号が割り当てられている。上りリン
ク、下りリンク共に、予め定められた符号系列で変調さ
れたパイロットシンボルが多重化(符号多重および時間
多重)されている。
W−CDMAのパイロットシンボルはすべての基地局あ
るいは移動局で同一の拡散符号(シフトを含む)で拡散
されているわけではないが、拡散符号がわかっていれば
パイロットシンボルの符号系列は完全に既知の符号系列
と考えることができる。したがって、W−CDMAで
は、このパイロットシンボルを用いて予め定められたパ
イロットシンボルの符号系列と受信信号の相互相関のピ
ークを検出することによりパスタイミングを検出するこ
とができる。このようなW−CDMAにおけるパスタイ
ミング検出方法の従来例としては、例えば特開平10−
32523号公報に記載されている「CDMA受信装置
の受信タイミング検出回路」等がある。
てチップレートが速いため、マルチパス経路が変化した
場合、1チップ以上(1チップは260nsのため約7
8mの伝搬経路差に相当する)不連続にパスタイミング
が変化する場合が頻繁に発生する。したがって、従来I
S95等で同期追尾(トラッキング)に使われていたD
LL等では十分なパストラッキングを実現することがで
きない。
いたパスサーチ回路では、パイロットシンボルの拡散率
が大きく、パイロットシンボルの符号長が長い場合、時
間領域で相互相関係数を計算すると、計算量が非常に大
きくなってしまうという問題を有している。さらに、基
地局では複数の移動局からの受信信号のパスタイミング
を検出しなければならないが、従来技術では移動局の数
だけ同一の回路を用意しなければならなず演算量が大き
くなってしまうという問題を有している。
ーチ回路では、下記のような問題点があった。 (1)パイロットシンボルの拡散率が大きく、パイロッ
トシンボルの符号長が長い場合、時間領域で相互相関係
数を計算すると、計算量が非常に大きくなってしまう。 (2)基地局では複数の移動局からの受信信号のパスタ
イミングを検出しなければならないが、移動局の数だけ
同一の回路を用意しなければならず演算量が大きくなっ
てしまう。
る移動通信システム(セルラシステム)において、パス
サーチおよびパストラッキングに要する演算量を低減す
ることができるパスサーチ回路を提供することである。
A方式によるセルラシステムの基地局装置に適用する
際、複数の移動局からの受信信号のパスサーチおよびパ
ストラッキングを行う場合に要する演算量を低減するこ
とができるパスサーチ回路を提供することである。
に、本発明のDS−CDMA方式の受信機におけるパス
サーチ回路は、受信した無線信号から、送信側で拡散を
行ったタイミングであるパスタイミングを検出するため
の、DS−CDMA方式の受信機におけるパスサーチ回
路であって、受信した前記無線信号をフィルタリングお
よび周波数変換することによりベースバンド信号に変換
する無線受信部と、前記ベースバンド信号を、チップレ
ートのN倍のサンプリングレートでサンプリングするこ
とによりデジタル信号に変換するA/D変換器と、前記
A/D変換器によりデジタル化されたベースバンド信号
をチップ間隔でサンプリングされたN個の系列に並べ替
えるインタリーブ手段と、前記インタリーブ手段により
並べ替えられたN個の受信信号系列を予め定められた時
間長の互いにオーバーラップしたFFT窓でそれぞれ切
り出して高速フーリエ変換を行うN個の高速フーリエ変
換手段と、予め定められた符号系列を一定時間長のFF
T窓で切り出し高速フーリエ変換することにより生成さ
れた信号系列を参照信号として記憶する参照信号記憶手
段と、前記高速フーリエ変換手段により高速フーリエ変
換された受信信号と、前記参照信号記憶手段に記憶され
ている参照信号の複素共役数との積を前記各FFT窓毎
に求めることにより前記受信信号と前記予め定められた
符号系列とのクロスパワースペクトラムを求めるN個の
クロスパワースペクトラム計算手段と、前記FFT窓毎
のクロスパワースペクトラムの平均化を行うN個のクロ
スパワースペクトラム平均化手段と、前記クロスパワー
スペクトラム平均化手段により平均化されたN個のクロ
スパワースペクトラムをそれぞれ逆高速フーリエ変換す
ることによりN個の相互相関係数に変換して出力するN
個の逆高速フーリエ変換手段と、前記逆高速フーリエ変
換手段からそれぞれ出力されたN個の相互相関係数を時
間順に並べ替えて1つの相互相関係数として出力するデ
インタリーブ手段とから構成される相互相関係数計算部
と、前記相互相関計算部から出力される相互相関係数の
一定期間における平均化を行っている相互相関係数平均
化部と、前記相互相関係数平均化部により平均化された
相互相関係数から1つあるいは複数のピークを検出し、
該ピークが得られたタイミングを前記パスタイミングと
して出力するピーク検出部とを備えている。
におけるパスサーチ回路によれば、前記Nは、N≧無線
帯域幅/チップレートを満足する値のうちの最も小さい
整数である。
受信機におけるパスサーチ回路によれば、前記デインタ
リーブ手段から出力される、チップ間隔の1/Nの時間
間隔の系列として出力されるN個の相互相関係数をM倍
(Mは正整数)でオーバーサンプリングした後、低域フ
ィルタを通すことによりチップレートのN×M倍でオー
バーサンプリングされた相互相関係数を生成して出力す
るインタポレーション手段をさらに有する。
受信機におけるパスサーチ回路は、受信した無線信号か
ら、送信側で拡散を行ったタイミングであるパスタイミ
ングを検出するための、DS−CDMA方式の受信機に
おけるパスサーチ回路であって、受信した前記無線信号
をフィルタリングおよび周波数変換することによりベー
スバンド信号に変換する無線受信部と、前記ベースバン
ド信号を、チップレートのN倍のサンプリングレートで
サンプリングすることによりデジタル信号に変換するA
/D変換器と、前記A/D変換器によりデジタル化され
たベースバンド信号をチップ間隔でサンプリングされた
N個の系列に並べ替えるインタリーブ手段と、前記イン
タリーブ手段により並べ替えられたN個の受信信号系列
を予め定められた時間長の互いにオーバーラップしたF
FT窓でそれぞれ切り出して高速フーリエ変換を行うN
個の高速フーリエ変換手段と、予め定められた符号系列
を一定時間長のFFT窓で切り出し高速フーリエ変換す
ることにより生成された信号系列を参照信号として記憶
する参照信号記憶手段と、前記高速フーリエ変換手段に
より高速フーリエ変換された受信信号と、前記参照信号
記憶手段に記憶されている参照信号の複素共役数との積
を前記各FFT窓毎に求めることにより前記受信信号と
前記予め定められた符号系列とのクロスパワースペクト
ラムを求めるN個のクロスパワースペクトラム計算手段
と、前記FFT窓毎のクロスパワースペクトラムの平均
化を行うN個のクロスパワースペクトラム平均化手段
と、前記クロスパワースペクトラム平均化手段により平
均化された帯域幅がチップレートとなっているN個のク
ロスパワースペクトラムに対して周波数領域でのN回折
り返しおよび位相回転を加えることにより帯域幅がチッ
プレートのN倍の1つのクロスパワースペクトラムに変
換するN個の第1のクロスパワースペクトラム変換手段
と、前記各第1のクロスパワースペクトラム変換手段に
より変換されたN個のクロスパワースペクトラムどうし
を加算するクロスパワースペクトラム加算手段と、前記
加算手段により得られたクロスパワースペクトラムの高
域周波数にチップレートのN×(M−1)倍(Mは正整
数)の“0“を加算することによりチップレートのN×
M倍の帯域幅のクロスパワースペクトラムを求める第2
のクロスパワースペクトラム変換手段と、前記第2のパ
ワースペクトラム変換手段により得られた帯域幅をM倍
としたクロスパワースペクトラムを逆高速フーリエ変換
することにより相互相関係数を求める逆高速フーリエ変
換手段とから構成される相互相関係数計算部と、前記相
互相関計算部から出力される相互相関係数の一定期間に
おける平均化を行っている相互相関係数平均化部と、前
記相互相関係数平均化部により平均化された相互相関係
数から1つあるいは複数のピークを検出し、該ピークが
得られたタイミングを前記パスタイミングとして出力す
るピーク検出部とを備えている。本発明によれば、複数
のFFT窓に分割して高速フーリエ変換を行い、周波数
領域で参照信号との掛け算および平均化を行うことによ
り、パスサーチに必須の相互相関係数の演算処理を低減
することができるという効果が得られる。特に、受信信
号を1チップ間隔と複数の系列に分割して高速フーリエ
変換を行うことにより、FFT窓あたりのチップ数を増
やすことができるため、FFT窓のオーバラップを少な
くすることが可能となり、一定時間長の受信信号あたり
のFFT窓の個数が少なくなるため、演算量を低減する
ことができるという効果が得られる。
器103のサンプリング周期より上げたい場合には、最
低限のサンプリングレートでA/D変換を行い、相互相
関係数あるいはクロスパワースペクトラムを求めた後、
所要時間精度により時間領域でインタポレーションする
ことにより、最も演算量の多い高速フーリエ変換演算の
演算量を最低限度に抑えることができる。
受信機におけるパスサーチ回路は、受信した無線信号か
ら、送信側で拡散を行ったタイミングであるパスタイミ
ングを複数の各チャネル毎に検出するための、DS−C
DMA方式の受信機におけるパスサーチ回路であって、
受信した前記無線信号をフィルタリングおよび周波数変
換することによりベースバンド信号に変換する無線受信
部と、前記ベースバンド信号を、チップレートのN倍の
サンプリングレートでサンプリングすることによりデジ
タル信号に変換するA/D変換器と、前記A/D変換器
によりデジタル化されたベースバンド信号をチップ間隔
でサンプリングされたN個の系列に並べ替えるインタリ
ーブ手段と、前記インタリーブ手段により並べ替えられ
たN個の受信信号系列を予め定められた時間長の互いに
オーバーラップしたFFT窓でそれぞれ切り出して高速
フーリエ変換を行うN個の高速フーリエ変換手段と、予
め定められた符号系列を一定時間長のFFT窓で切り出
し高速フーリエ変換することにより生成された信号系列
を参照信号として記憶する各チャネル毎に設けられてい
る参照信号記憶手段と、前記高速フーリエ変換手段によ
り高速フーリエ変換された受信信号と、前記参照信号記
憶手段に記憶されている参照信号の複素共役数との積を
前記各FFT窓毎に求めることにより前記受信信号と前
記予め定められた符号系列とのクロスパワースペクトラ
ムを求める各チャネル毎にN個設けられているクロスパ
ワースペクトラム計算手段と、前記FFT窓毎のクロス
パワースペクトラムの平均化を行う各チャネル毎にN個
設けられているクロスパワースペクトラム平均化手段
と、前記クロスパワースペクトラム平均化手段により平
均化されたN個のクロスパワースペクトラムをそれぞれ
逆高速フーリエ変換することによりN個の相互相関係数
に変換して出力する各チャネル毎にN個設けられている
逆高速フーリエ変換手段と、前記逆高速フーリエ変換手
段からそれぞれ出力されたN個の相互相関係数を時間順
に並べ替えて1つの相互相関係数として出力する各チャ
ネル毎に設けられているデインタリーブ手段とから構成
される相互相関係数計算部と、前記相互相関計算部から
出力される相互相関係数の一定期間における平均化を行
っている相互相関係数平均化部と、前記相互相関係数平
均化部により平均化された相互相関係数から各チャネル
毎に1つあるいは複数のピークを検出し、該ピークが得
られたタイミングを前記パスタイミングとして出力する
各チャネル毎に設けられているピーク検出部とを備え
た、DS−CDMA方式の受信機におけるパスサーチ回
路。
からの受信信号)のパスタイミングを同時に検出する必
要がある基地局装置に適用した場合であり、最も演算量
の大きい受信信号に対する高速フーリエ変換演算を受信
チャネル数に関わらず1回だけ行えばよいので、チャネ
ルあたりの所要演算量を大幅に低減することが可能にな
る。
て図面を参照して詳細に説明する。
実施形態のパスサーチ回路を用いた送受信機の構成を示
すブロック図である。
信機は、直接拡散符号分割多元接続(DS−CDMA)
方式を用いた送受信機であり、アンテナ101と、受信
部および送信部とから構成されている。受信部は、無線
受信部102と、A/D変換器103と、相互相関係数
計算部104と、相互相関係数平均化部105と、ピー
ク検出部106と、逆拡散部107と、復調部108と
から構成され、送信部は、無線送信部109と、D/A
変換器110と、拡散部111と、変調部112とから
構成されている。
と、A/D変換器103と、相互相関係数計算部104
と、相互相関係数平均化部105と、ピーク検出部10
6とによりパスサーチ回路が構成されている。
り受信した無線信号に対して送信信号のチップ波形に整
合したフィルタリングおよび周波数変換を行うことによ
り、無線信号をベースバンド信号に変換する処理を行っ
ている。 A/D変換器103は、無線受信部102に
より生成されたベースバンド信号をチップレートのN倍
のサンプリングレートでサンプリングすることによりデ
ジタルされた受信信号rxdに変換している。相互相関
係数計算部104は、A/D変換器103によりデジタ
ル化された受信信号rxdと予め定められた符号系列で
ある受信用拡散符号rxcdとの間の相互相関係数pr
ofを計算している。相互相関係数平均化部105は、
相互相関係数計算部104によって求められた相互相関
係数profの一定期間における平均化を行っている。
ピーク検出部106は、相互相関係数平均化部105に
おいて平均化された相互相関係数から1つあるいは複数
のピークを検出し、このピークが得られたタイミングを
パスタイミングtmgとして出力する。
るいは複数のパスタイミングで受信信号rxdを自チャ
ネルに割り当てられた受信用拡散符号rxcdで逆拡散
を行う。復調部108は、逆拡散された受信信号を例え
ばパイロット信号を参照信号として同期検波を行うこと
により受信情報rxinfを検出する。
のサンプリング周波数はパスタイミングtmgの所要精
度とは無関係に、送受信信号の無線帯域幅に応じて定め
ればよい。すなわち波形情報を失わないようにナイキス
ト周波数(=無線帯域幅)以上とし、かつ、後の処理が
簡単になるようにチップレートの整数倍となる周波数で
サンプリングすればよい。通常、100%以下のロール
オフ率の送受信フィルタが用いられるため(無線帯域幅
/チップレート≦2)、この場合はチップレートの2倍
でサンプリングを行えばよい。よって、本実施形態では
N=2の場合を用いて説明する。
て説明する。先ず、受信部における動作について説明す
る。
ンテナ101で受信された信号は無線受信部102で送
信信号に整合した帯域幅でフィルタリングされ、ベース
バンドに周波数変換された後、A/D変換器103でデ
ジタルベースバンド信号(rxd、同相成分を実数部、
直交成分を虚数部とする複素数で表される)に変換され
る。受信ベースバンド信号rxdはパスサーチを行うた
め相互相関係数計算部104と逆拡散および復調を行う
ため逆拡散部107に供給される。
04にて、受信信号rxdと自チャネルの受信用拡散符
号rxcdで拡散されたパイロット信号との相互相関係
数profを予め定められた遅延時間の範囲で計算する
ことにより始められる。
バーするセルの半径が決められているため、そのセル内
で移動局が移動した際の基地局と移動局間の電波の伝播
遅延の範囲でパスサーチを行えば良い。したがって相互
相関係数を求める遅延範囲はセル半径に応じて予め定め
ることが可能である。
関係数profは伝播路の位相変化が小さい時間範囲で
は同相平均化が行われ、位相変化を無視できない時間間
隔では各相関係数(複素数値)の電力が求められて電力
平均化が行われる。このようにして平均化された相互相
関係数はマルチパス伝播路の遅延プロファイルを表すも
のであるから、ピーク検出部106により、相互相関係
数(電力値)の1つあるいは複数のピークを求めること
により、マルチパス伝播路のパスタイミングtmgを検
出することができる。
て時間領域で行うこともできるし、後述するクロスパワ
ースペクトル平均化部205にて周波数領域で行うこと
もできる。周波数領域で平均化を行った場合、逆高速フ
ーリエ変換演算およびインタポレーション処理の回数が
少なくてすむため、総演算量は低減できる。
るいは複数のパスタイミングで受信信号rxdを自チャ
ネルに割り当てられた受信用拡散符号rxcdで逆拡散
を行う。復調部108は、逆拡散された受信信号を例え
ばパイロット信号を参照信号として同期検波を行うこと
により受信情報rxinfを検出する。マルチパス伝播
路の場合は各マルチパス毎に逆拡散、同期検波された信
号を最大比合成を行うレイク合成もこの復調部108で
行われる。
電力制御を行う際は、復調部108において、受信信号
の信号対干渉電力比(SIR)の推定および推定された
SIRと予め定められた受信品質を達成するために必要
な目標SIRとを比較し、相手(移動局)の送信電力を
増減させる上り送信電力制御コマンド(Tpc_UL)
を復調部108で計算する必要がある。また、復調部1
08は、自送信機の送信電力を制御するために相手(移
動局)から送られてきた下り送信電力制御コマンド(T
pc_DL)を復調する機能も有している。
に必須に技術であるが、本実施形態のパスサーチ回路と
は直接関係しない従来技術であるため、これ以上は説明
しない。
信情報txinfと上り送信電力制御コマンドTpc_
ULは変調部112で多重化され、例えばQPSK変調
された後、拡散部111で送信用拡散符号txcdによ
り拡散される。拡散された送信信号txdはD/A変換
器110でアナログ信号に変換された後、無線送信部1
09にてロールオフフィルタで帯域制限され、無線周波
数に周波数変換されてアンテナ101より送信される。
ここで、無線送信部109において増幅される際の送信
電力は、下り送信電力制御コマンドTpc_DLの指示
に従って増減される。
のパスサーチ回路とは直接関係しない従来技術であるた
め、これ以上は説明しない。
rxdと受信用拡散符号rxcdとから相互相関係数p
rofを計算する相互相関係数計算部104の構成が特
徴となる部分であり相互相関係数計算部104以外の構
成要素は従来技術により実現することができるものであ
る。
る特徴部分である相互相関係数計算部104の構成につ
いて図2を参照して説明する。
04は、インタリーブ部201と、高速フーリエ変換部
(FFT)2021、2022と、参照信号記憶部203
と、クロスパワースペクトラム計算部2041、2042
と、クロスパワースペクトラム平均化部2051、20
52と、逆高速フーリエ変換部(IFFT)部2061、
2062と、デインターリーブ部207と、インタポレ
ーション部208とから構成されている。
た受信信号rxdを、拡散符号の単位である1チップの
時間間隔でサンプリングされた2つの系列の受信信号r
xd1、rxd2に並べ替える処理を行っている。
2は、インタリーブ部201により1チップ間隔の各系
列に並べ替えられた2つの受信信号rxd1、rxd2
を、それぞれ予め定められた時間長の互いにオーバーラ
ップしたFFT窓で切り出して高速フーリエ変換を行っ
ている。
符号系列を予め定められた時間長のFFT窓で切り出し
高速フーリエ変換することにより生成された信号系列が
予め記憶されている。クロスパワースペクトラム計算部
2041、2042は、高速フーリエ変換部2021、2
022において高速フーリエ変換された2つの受信信号
と、参照信号記憶部203に記憶されている参照信号の
複素共役の積をそれぞれ計算することにより、受信信号
rxdと予め定められた符号系列である受信用拡散符号
rxcdとのクロスパワースペクトラムを計算してい
る。
1、2052は、クロスパワースペクトラム計算部204
1、2042において計算されたクロスパワースペクトラ
ムのFFT窓毎の平均化を行っている。
2は、クロスパワースペクトラム平均化部2051、20
52において平均化されたクロスパワースペクトラムの
2つの値を、逆高速フーリエ変換することにより1チッ
プ間隔の2つの相互相関係数に変換して出力している。
エ変換部2061、2062から出力された2つの相互相
関係数を時間順に並べ替えて1つの相互相関係数とする
処理を行っている。インタポレーション部208は、デ
インタリーブ部207において時間順に並び替えられた
相互相関係数をインタポレーションすることにより所要
精度でサンプリングされた相互相関係数profを出力
している。
104の動作について図3、図5、図6、図4のタイミ
ングチャートを参照して詳細に説明する。
数の系列に分割するインタリーブ部201の動作を説明
するタイミングチャートである。受信信号rxdは同相
成分を実数部、直交成分を虚数部とする複素数で表され
るが、ここでは説明を簡単にするために実数部だけで表
している。インタリーブ部201は、受信信号rxdが
チップレートのN倍でサンプリングされている場合、受
信信号rxdを1チップ間隔でサンプリングされたN個
の系列の受信信号に分割する。帯域幅/チップレートは
通常2以下となるため、本実施形態では、受信信号rx
dはチップレートの2倍でサンプリングされている場合
を用いて説明し、図3では、受信信号rxdは偶数番目
のサンプル値を取り出した系列rxd1と奇数番目のサ
ンプルを取り出した系列rxd2に分割されている。
せておくための参照信号Refの計算手順について説明
している。参照信号としては例えばパイロット信号を受
信用拡散符号rxcdにより拡散した信号を高速フーリ
エ変換して用いることができる。パイロット信号を受信
用拡散符号rxcdで拡散した信号は1チップ毎の信号
系列である。変調および拡散をQPSKで行う場合は、
一定振幅で4位相の複素信号となる。(±1±j) 図4で示すように、参照信号Refを生成する際には、
パイロット信号を受信用拡散符号rxcdにより拡散
し、受信信号rxdと同様オーバラップしたFFT窓
(チップ数=Nfft)に分割するが、受信信号rxdを
分割する場合と異なり、参照信号Refを分割する場合
はオーバラップした個所にはNovチップの“0”を挿入
する。これは、高速フーリエ変換ではNfftチップ周期
で繰り返される周期信号の周波数成分が計算されるた
め、クロスパワースペクトラムを使った相互相関係数は
巡回シフトした波形同士の相互相関として計算される。
したがって、Novチップの範囲では巡回シフトしても参
照信号がFFT窓からはみ出さないように“0”を挿入
したオーバラップ区間を設けている。
号を受信用拡散符号rxcdで拡散した信号を参照信号
Refとして用いることができるが、この参照信号Re
fは予め定められており、かつ一定周期(例えば1フレ
ーム=10ms周期)で繰り返される信号であるから、
受信開始前に高速フーリエ変換して参照信号記憶部20
3に記憶させておくことができる。
るFFT窓に分割して高速フーリエ変換を行い、参照信
号の複素共役値と掛け合わせてクロスパワースペクトラ
ムを求め、平均化を行い、逆高速フーリエ変換を行って
1チップ間隔の相互相関係数profを生成して出力す
るまでの動作を説明するためのタイミングチャートであ
る。
プ間隔に偶数番目のサンプルのみ取り出した系列(rx
d1、N=2の場合)について説明している。奇数番目
のサンプルのみ取り出した系列rxd2についてもまっ
たく同様の処理を行えば良いので省略する。
バラップするFFT窓(チップ数=Nfft)で切り出さ
れる。オーバーラップのチップ数(Nov)はセル半径に
依存して決められるパスサーチ遅延範囲により決定され
る。例えばセル半径<2.5kmで、チップレート=
3.84Mcpsの場合、基地局−移動局間の伝播遅延
(往復)=2.5km×2/3×108m/s(電波の
速さ)=16.67μsであるから、パスサーチは1
6.67μs×3.84Mcps=64チップの範囲で
行えば良い。この場合、オーバーラップのチップ数Nov
は64チップとすれば必要かつ十分である。但し、図
4、5では、図面を見やすくするためオーバラップのチ
ップ数Novは4として説明を行っている。
リエ変換された後、参照信号Ref1、Ref2、・・
の複素共役数と掛合わされクロスパワースペクトラムが
求められる。クロスパワースペクトラム(XPS1、X
PS2、・・)はFFT窓毎に出力されるから、図5で
示すようにNfftサンプルの成分の各々について全てのF
FT窓にわたって平均化を行う(周波数領域での同期加
算)。
スペクトラム(XPS_AVG)に対して逆高速フーリ
エ変換(IFFT)を行い、1チップ間隔の相互相関係
数prof1を求める。逆高速フーリエ変換によりNff
tチップ分の遅延範囲で相互相関係数が出力されるが、
パスサーチに必要なNovチップ分の範囲以外は不要であ
るため、計算しなくても良い。
=2)の場合を例として、偶数番目のサンプル値系列r
xd1から計算される相互相関係数prof1と奇数番
目のサンプル値系列rxd2から計算される相互相関係
数prof2をデインタリーブ手段207で遅延時間順
に並べ替え、インタポレーション手段208で更に2倍
(M=2)だけサンプリング精度を上げることにより、
合計1/4チップ(=1/(N×M))の時間精度でパ
スタイミングを検出する場合の動作について説明してい
る。
系列(rxd1)から求められた相互相関係数(pro
f1)と奇数番目のサンプル値系列(rxd2)から求
められた相互相関係数(prof2)はデインタリーブ
手段(207)で元の受信信号系列のように交互に並べ
替えられ、1/Nチップ間隔(N=2)の1つの相互相
関系列(prof)にまとめられる。上述した通り、逆
高速フーリエ変換ではNfftチップの相互相関係数が出
力されるが、パスサーチに必要なNovチップ以外は捨て
てしまってよい。
タポレーションを行う場合は、まず、インタポレーショ
ン前のサンプル値の間に“0”を挿入してサンプリング
周波数を上げたあと、低域フィルタ(LPF)で高周波
成分をカットすればよい。
数)に対して、相互相関係数平均化部105では実数部
の2乗と虚数部の2乗の和を計算することにより電力値
に変換して時間平均化を行うことにより伝播路の遅延プ
ロファイルを求め、ピーク検出部106では遅延プロフ
ァイルの1つあるいは複数のピークを検出することによ
り、マルチパス伝播路のパスタイミングtmgを検出す
る。
チップ間隔のN個の複数の系列に分割して高速フーリエ
変換等の処理を行っているが、この方法により計算量が
低減できることを説明する。
フーリエ変換を用いて相互相関係数を計算する際には、
求めたい相互相関係数の遅延範囲に相当する時間だけオ
ーバラップしたFFT窓を用いなければならない。これ
は上記で説明したように高速フーリエ変換が周期波形を
仮定しているため、巡回シフトした波形がFFT窓から
はみ出さないようにするためである。
そのまま高速フーリエ変換する場合、Nov チップ分の
オーバラップをとるためには、Nov×2サンプルのオー
バラップをとらなければならず、オーバラップ率がNov
×2/Nfftとなる。一方、本発明のように1チップ間
隔の複数の系列の分割した場合は、オーバラップ率がN
ov/Nfft となり、効率低下を1/Nに低減することが
可能である。
ップ率は改善できるが、高速フーリエ変換の演算量はN
fft×log(Nfft)に比例するため、FFT窓を大き
くするとlog(Nfft)に相当する割合で高速フーリ
エ変換の演算量が増えてしまう。また、途中演算結果の
ダイナミックレンジが大きくなり、演算精度(計算に要
するビット幅)を増やさなければならないという問題を
生じる。
号を高速フーリエ変換したものを受信信号の全ての系列
に共通に使うことができるため、N個の系列に分割する
ことにより参照信号を記憶するために必要な記憶容量を
約1/Nに低減することが可能である。
ンボル×256チップ)のパイロット信号に対して、F
FT窓=256、遅延プロファイルを求める遅延範囲N
ov=64チップとした場合について比較してみる。
グした受信信号をそのまま高速フーリエ変換する場合、
64チップ(128サンプル)だけオーバラップさせて
高速フーリエ変換を行う必要があるため、オーバラップ
率=128/256=50%となる。1536チップ分
の高速フーリエ変換を行うためには1536×2/(2
56−128)=24回のFFT窓に分けて高速フーリ
エ変換等の演算を行わなければならない。
ル、奇数サンプルの2つの系列に分割して高速フーリエ
変換する場合、64チップだけオーバラップさせると、
オーバラップ率=64/256=25%となる。そし
て、1536/(256−64)=8回のFFT窓に分
け、これを2つの系列に対して行うため16回分の高速
フーリエ変換等の演算を行えば良い。
1チップ間隔の系列に分割して処理する本実施形態によ
る方法と、デジタル化された受信信号をそのまま処理す
る従来の方法とでは、その演算量の比率はおおよそ2
4:16となる。すなわち、本実施形態による方法を用
いることにより約33%の演算量を低減することができ
るおいう効果が得られることがわかる。
FFT窓に分割して高速フーリエ変換を行い、周波数領
域で参照信号との掛け算および平均化を行うことによ
り、パスサーチに必須の相互相関係数の演算処理を低減
することができるという効果が得られる。
列に分割して高速フーリエ変換を行うことにより、FF
T窓あたりのチップ数を増やすことができるため、FF
T窓のオーバラップを少なくすることが可能となり、一
定時間長の受信信号あたりのFFT窓の個数が少なくな
るため、演算量を低減することができるという効果が得
られる。
器103のサンプリング周期より上げたい場合には、最
低限のサンプリングレートでA/D変換を行い、相互相
関係数あるいはクロスパワースペクトラムを求めた後、
所要時間精度により時間領域でインタポレーションする
ことにより、最も演算量の多い高速フーリエ変換演算の
演算量を最低限度に抑えることが可能である。
けるロールオフファクタ=0.22となっているため、
A/D変換器103はチップレートの2倍(N=2)で
サンプリングを行えば良い。そのため、本実施形態で
は、インタリーブ部201において受信信号rxdを分
割する数であるNは2としている。パスタイミング検出
精度として1/4チップでとすると0.25dB以下の
特性劣化に抑えられるため、例えば2倍オーバーサンプ
リングで求められた相互相関係数を更に2倍にインタポ
レーション(M=2)することにより1/4チップ精度
で遅延プロファイルを求め、そのピークを検出すること
によりパスタイミングを検出すればよい。
合、インタリーブ手段201から偶数番目のサンプル値
系列および奇数番目のサンプル値系列の2つの系列が出
力される。したがって、高速フーリエ変換部2021、
2022、クロスパワースペクトラム計算部2041、2
042、クロスパワースペクトラム平均化部2051、2
052、逆高速フーリエ変換部2061、2062はそれ
ぞれ2つの系列に対して用意しなければならない。しか
しながら、同一の処理を2回繰り返すだけなので、同一
のハードウェアを使って時分割処理を行えば良い。特に
上記のような処理はデジタル信号処理プロセッサ(DS
P)が得意な処理であり、相互相関係数係数部104、
相互相関係数平均化部105、ピーク検出部106はD
SPのファームウェアとして実現することができる。
実施形態のパスサーチ回路について図面を用いて説明す
る。
の精度をA/D変換器103のサンプリング周期より上
げるため、相互相関係数を時間領域でインタポレーショ
ンすることによりパスタイミングの精度を上げる方法が
用いられていた。そのため、図2に示す相互相関関数計
算部104には、デインタリーブ部207の出力を所要
精度でオーバサンプリングして低域フィルタ(LPF)
に通すインタポレーション部208が含まれていた。
/D変換器103のサンプリング周期より上げるため、
相互相関係数を周波数領域でクロスパワースペクトルの
帯域幅を増やした後逆高速フーリエ変換を行う方法を用
いたものである。
られる相互相関係数計算部704の構成を図7に示す。
本実施形態のパスサーチ回路は、図1に示した第1の実
施形態のパスサーチ回路において相互相関係数計算部1
04を相互相関係数計算部704に置き換えたものであ
る。そして、相互相関係数計算部704は、図2に示し
た相互相関係数計算部104と比較して、逆高速フーリ
エ変換部2061、2062、デインタリーブ部207、
インタポレーション部208が削除され、クロスパワー
スペクトラム変換部3011、3012、303、加算器
302、変換されたクロスパワースペクトラムに対する
逆高速フーリエ変換部304が新たに追加されたもので
ある。図7において、図2中の構成要素と同一の構成要
素には同一の符号を付し、説明を省略するものとする。
11、3012は、クロスパワースペクトラム平均化部2
051、2052において得られた帯域幅がチップレート
となている2つののクロスパワースペクトラムの平均値
に対して周波数領域で2回の折り返しおよび位相回転を
加えることにより帯域幅がチップレートの2倍の1つの
クロスパワースペクトラムに変換している。クロスパワ
ースペクトラム加算部302は、クロスパワースペクト
ラム変換部3011、3012により変換されたクロスパ
ワースペクトラムどうしの加算を行う。
は、クロスパワースペクトラム加算部302により得ら
れたクロスパワースペクトラムの高域周波域にチップレ
ートのN(=2)×(M−1)倍の“0”を加算するこ
とによりチップレートのN×M倍の帯域幅のクロスパワ
ースペクトラムを求めている。つまり、クロスパワース
ペクトラム変換部303は、パスタイミングの所要精度
に対応した帯域幅に拡張している。
は、クロスパワースペクトラム変換部303により得ら
れた帯域幅をM倍としたクロスパワースペクトラムを逆
高速フーリエ変換することにより相互相関係数を求めて
いる。
は、1チップ間隔のN個の系列の和であるから、N個の
系列のそれぞれに対してN倍サンプリングした場合のク
ロスパワースペクトラムを求め、その和を計算すれば、
N倍オーバーサンプリングされた受信系列のクロスパワ
ースペクトラムを求めることができる。
スパワースペクトラムは、1倍サンプリングのクロスパ
ワースペクトラムを周波数領域でN回繰り返すことによ
り求めることができる。
間をずらせたサンプリング系列であるから、1/Nチッ
プだけ時間を遅らせる処理を周波数領域で行えば良い。
チップ周期をTcとするとn×Tc/N(n=1、…N
−1)だけ時間を遅らせる処理は周波数領域では exp(−j×2πk×n/N×Nfft) なる位相回転をクロスパワースペクトラムに加えるのと
等価である。
1はクロスパワースペクトラムのk番目のサンプル値を
示す添え字である。
値系列のクロスパワースペクトラムに対して、 exp(−j×πk/Nfft)、k=0、1、...2
Nfft−1 なる位相回転を与えればよい。
はクロスパワースペクトラムの高周波域に“0”を詰め
ればよい。すなわち、M倍に相互相関係数の時間分解能
を上げる場合、クロスパワースペクトル変換部30
11、3012の出力 N×Nfftサンプルに対して、N×
Nfft×(M−1)個の“0”を付加して、N×Nfft×
M サンプルとすればよい。
サンプルのクロスパワースペクトラムに対して行えばよ
く、この時、1/N×Mチップ間隔でオーバーサンプリ
ングされた相互相関係数profを得ることができる。
が、第1の実施形態のパスサーチ回路により得られる効
果と同様であるためその説明は省略する。
実施形態のパスサーチ回路について説明する。
した第1の実施形態のパスサーチ回路を、複数のチャネ
ル(複数の移動局からの受信信号)のパスタイミングを
同時に検出する必要がある基地局装置に適用した場合で
ある。
信機を図8に示し、図8中の相互相関係数計算部401
を図9に示す。
信機は、図8に示すように、アンテナ1と、無線受信部
102と、A/D変換器103と、相互相関係数計算部
401と、ピーク検出部1061、1062と、逆拡散部
1071、1072と、復調部1081、1082と、変調
部1121、1122と、拡散部1111、1112と、利
得制御増幅器1131、1132と、合成器114と、無
線送信部109と、D/A変換器110とを備えてい
る。
部および受信部を備えているが、各チャネルのパスタイ
ミングを検出するための相互相関係数計算部401は全
てのチャネルで共通となっている。
01は、図9に示されるように、インタリーブ部201
と、高速フーリエ変換部(FFT)2021、202
2と、参照信号記憶部2031、2032と、クロスパワ
ースペクトラム計算部2041〜2044と、クロスパワ
ースペクトラム平均化部2051〜2054と、逆高速フ
ーリエ変換部(IFFT)部2061〜2064と、デイ
ンターリーブ部2071、2072と、インタポレーショ
ン部2081、2082とから構成されている。
01のインタリーブ部201および高速フーリエ変換部
2021、2022はチャネル数に無関係に1つおよび2
つとなっていることがわかる。これは、DS−CDMA
では各チャネルは符号分割多重されているため全チャネ
ルで受信信号は1つであり、インタリーブ部201によ
るインタリーブ処理および高速フーリエ変換部20
21、2022による高速フーリエ変換演算はチャネルを
区別する拡散符号rxcd1、rxcd2とは無関係に
行われる処理であるからである。
対して繰り返し行わなければならないのに対して、逆高
速フーリエ変換は平均化後に1回のみ行えば良い。クロ
スパワースペクトラム計算部2041〜2044およびク
ロスパワースペクトラム平均化部2051〜2054の処
理は1サンプルに対して1回の掛け算あるいは足し算で
あるから、高速フーリエ変換演算と比べると演算量は少
ない。したがって、最も演算量の大きい受信信号に対す
る高速フーリエ変換演算を受信チャネル数に関わらず1
回だけ行えばよいので、チャネルあたりの所要演算量を
大幅に低減することが可能になる。
する際には、最も演算量の多い高速フーリエ変換手段を
全てのチャネルで共用できるため、チャネルあたりの演
算量を低減することができるという効果がある。
ような効果を有する。 (1)複数のFFT窓に分割して高速フーリエ変換を行
い、周波数領域で参照信号との掛け算および平均化を行
うことにより、パスサーチに必須の相互相関係数の演算
量を低減することができる。 (2)受信信号を1チップ間隔と複数(N)の系列に分
割して高速フーリエ変換を行うことにより、FFT窓あ
たりのチップ数がN倍に増え、FFT窓のオーバラップ
が1/Nとなるため、演算量を低減することができる。 (3)参照信号のメモリ容量を約1/Nに低減すること
ができる。
D変換を行い、相互相関係数あるいはクロスパワースペ
クトラムを求めた後、所要時間精度に時間領域あるいは
周波数領域でインタポレーションすることにより、最も
演算量の多い高速フーリエ変換手段の演算量を最低限度
に抑えることが可能となる。例えば、ロールオフファク
タ<100%、1/4チップの精度でパスタイミングを
検出する場合、A/D変換および高速フーリエ変換等の
演算はチップレートの4倍ではなくチップレートの2倍
で行えばよいため、演算量を約1/2に低減できる。 (5)基地局装置で複数のチャネルを同時に受信する際
には、最も演算量の多い高速フーリエ変換手段を全ての
チャネルで共用できるため、チャネルあたりの演算量を
低減することができる。
いた送受信機の構成を説明するブロック図である。
すブロック図である。
ミングチャートである。
ておく参照信号の生成方法を示すタイミングチャートで
ある。
22、クロスパワースペクトラム計算部2041、204
2、クロスパワースペクトラム平均化部2051、205
2、および逆高速フーリエ変換部2061、2062の動
作示すタイミングチャートである。
ポレーション部208の動作示すタイミングチャートで
ある。
ける相互相関係数計算部704の構成を示すブロック図
である。
いた送受信機の構成を示すブロック図である。
すブロック図である。
スペクトラム計算部 2051、2052、2053、2054 クロスパワー
スペクトラム平均化部 2061、2062、2063、2064 逆高速フーリ
エ変換部(IFFT) 2071、2072 デインタリーブ部 2081、2082 インタポレーション部 3011、3012 クロスパワースペクトラム(XP
S)変換部 302 加算器 303 クロスパワースペクトラム(XPS)変換部 304 逆高速フーリエ変換部(IFFT) 401 相互相関係数計算部 704 相互相関係数計算部
Claims (7)
- 【請求項1】 受信した無線信号から、送信側で拡散を
行ったタイミングであるパスタイミングを検出するため
の、DS−CDMA方式の受信機におけるパスサーチ回
路であって、 受信した前記無線信号をフィルタリングおよび周波数変
換することによりベースバンド信号に変換する無線受信
部と、 前記ベースバンド信号を、チップレートのN倍のサンプ
リングレートでサンプリングすることによりデジタル信
号に変換するA/D変換器と、 前記A/D変換器によりデジタル化されたベースバンド
信号をチップ間隔でサンプリングされたN個の系列に並
べ替えるインタリーブ手段と、前記インタリーブ手段に
より並べ替えられたN個の受信信号系列を予め定められ
た時間長の互いにオーバーラップしたFFT窓でそれぞ
れ切り出して高速フーリエ変換を行うN個の高速フーリ
エ変換手段と、予め定められた符号系列を一定時間長の
FFT窓で切り出し高速フーリエ変換することにより生
成された信号系列を参照信号として記憶する参照信号記
憶手段と、前記高速フーリエ変換手段により高速フーリ
エ変換された受信信号と、前記参照信号記憶手段に記憶
されている参照信号の複素共役数との積を前記各FFT
窓毎に求めることにより前記受信信号と前記予め定めら
れた符号系列とのクロスパワースペクトラムを求めるN
個のクロスパワースペクトラム計算手段と、前記FFT
窓毎のクロスパワースペクトラムの平均化を行うN個の
クロスパワースペクトラム平均化手段と、前記クロスパ
ワースペクトラム平均化手段により平均化されたN個の
クロスパワースペクトラムをそれぞれ逆高速フーリエ変
換することによりN個の相互相関係数に変換して出力す
るN個の逆高速フーリエ変換手段と、前記逆高速フーリ
エ変換手段からそれぞれ出力されたN個の相互相関係数
を時間順に並べ替えて1つの相互相関係数として出力す
るデインタリーブ手段とから構成される相互相関係数計
算部と、 前記相互相関計算部から出力される相互相関係数の一定
期間における平均化を行っている相互相関係数平均化部
と、 前記相互相関係数平均化部により平均化された相互相関
係数から1つあるいは複数のピークを検出し、該ピーク
が得られたタイミングを前記パスタイミングとして出力
するピーク検出部とを備えた、DS−CDMA方式の受
信機におけるパスサーチ回路。 - 【請求項2】 前記Nは、N≧無線帯域幅/チップレー
トを満足する値のうちの最も小さい整数である請求項1
記載のDS−CDMA方式の受信機におけるパスサーチ
回路。 - 【請求項3】 前記デインタリーブ手段から出力され
る、チップ間隔の1/Nの時間間隔の系列として出力さ
れるN個の相互相関係数をM倍(Mは正整数)でオーバ
ーサンプリングした後、低域フィルタを通すことにより
チップレートのN×M倍でオーバーサンプリングされた
相互相関係数を生成して出力するインタポレーション手
段をさらに有する、請求項2記載のDS−CDMA方式
の受信機におけるパスサーチ回路。 - 【請求項4】 受信した無線信号から、送信側で拡散を
行ったタイミングであるパスタイミングを検出するため
の、DS−CDMA方式の受信機におけるパスサーチ回
路であって、 受信した前記無線信号をフィルタリングおよび周波数変
換することによりベースバンド信号に変換する無線受信
部と、 前記ベースバンド信号を、チップレートのN倍のサンプ
リングレートでサンプリングすることによりデジタル信
号に変換するA/D変換器と、 前記A/D変換器によりデジタル化されたベースバンド
信号をチップ間隔でサンプリングされたN個の系列に並
べ替えるインタリーブ手段と、前記インタリーブ手段に
より並べ替えられたN個の受信信号系列を予め定められ
た時間長の互いにオーバーラップしたFFT窓でそれぞ
れ切り出して高速フーリエ変換を行うN個の高速フーリ
エ変換手段と、予め定められた符号系列を一定時間長の
FFT窓で切り出し高速フーリエ変換することにより生
成された信号系列を参照信号として記憶する参照信号記
憶手段と、前記高速フーリエ変換手段により高速フーリ
エ変換された受信信号と、前記参照信号記憶手段に記憶
されている参照信号の複素共役数との積を前記各FFT
窓毎に求めることにより前記受信信号と前記予め定めら
れた符号系列とのクロスパワースペクトラムを求めるN
個のクロスパワースペクトラム計算手段と、前記FFT
窓毎のクロスパワースペクトラムの平均化を行うN個の
クロスパワースペクトラム平均化手段と、前記クロスパ
ワースペクトラム平均化手段により平均化された帯域幅
がチップレートとなっているN個のクロスパワースペク
トラムに対して周波数領域でのN回折り返しおよび位相
回転を加えることにより帯域幅がチップレートのN倍の
1つのクロスパワースペクトラムに変換するN個の第1
のクロスパワースペクトラム変換手段と、前記各第1の
クロスパワースペクトラム変換手段により変換されたN
個のクロスパワースペクトラムどうしを加算するクロス
パワースペクトラム加算手段と、前記加算手段により得
られたクロスパワースペクトラムの高域周波数にチップ
レートのN×(M−1)倍(Mは正整数)の“0“を加
算することによりチップレートのN×M倍の帯域幅のク
ロスパワースペクトラムを求める第2のクロスパワース
ペクトラム変換手段と、前記第2のパワースペクトラム
変換手段により得られた帯域幅をM倍としたクロスパワ
ースペクトラムを逆高速フーリエ変換することにより相
互相関係数を求める逆高速フーリエ変換手段とから構成
される相互相関係数計算部と、 前記相互相関計算部から出力される相互相関係数の一定
期間における平均化を行っている相互相関係数平均化部
と、 前記相互相関係数平均化部により平均化された相互相関
係数から1つあるいは複数のピークを検出し、該ピーク
が得られたタイミングを前記パスタイミングとして出力
するピーク検出部とを備えた、DS−CDMA方式の受
信機におけるパスサーチ回路。 - 【請求項5】 受信した無線信号から、送信側で拡散を
行ったタイミングであるパスタイミングを複数の各チャ
ネル毎に検出するための、DS−CDMA方式の受信機
におけるパスサーチ回路であって、 受信した前記無線信号をフィルタリングおよび周波数変
換することによりベースバンド信号に変換する無線受信
部と、 前記ベースバンド信号を、チップレートのN倍のサンプ
リングレートでサンプリングすることによりデジタル信
号に変換するA/D変換器と、 前記A/D変換器によりデジタル化されたベースバンド
信号をチップ間隔でサンプリングされたN個の系列に並
べ替えるインタリーブ手段と、前記インタリーブ手段に
より並べ替えられたN個の受信信号系列を予め定められ
た時間長の互いにオーバーラップしたFFT窓でそれぞ
れ切り出して高速フーリエ変換を行うN個の高速フーリ
エ変換手段と、予め定められた符号系列を一定時間長の
FFT窓で切り出し高速フーリエ変換することにより生
成された信号系列を参照信号として記憶する各チャネル
毎に設けられている参照信号記憶手段と、前記高速フー
リエ変換手段により高速フーリエ変換された受信信号
と、前記参照信号記憶手段に記憶されている参照信号の
複素共役数との積を前記各FFT窓毎に求めることによ
り前記受信信号と前記予め定められた符号系列とのクロ
スパワースペクトラムを求める各チャネル毎にN個設け
られているクロスパワースペクトラム計算手段と、前記
FFT窓毎のクロスパワースペクトラムの平均化を行う
各チャネル毎にN個設けられているクロスパワースペク
トラム平均化手段と、前記クロスパワースペクトラム平
均化手段により平均化されたN個のクロスパワースペク
トラムをそれぞれ逆高速フーリエ変換することによりN
個の相互相関係数に変換して出力する各チャネル毎にN
個設けられている逆高速フーリエ変換手段と、前記逆高
速フーリエ変換手段からそれぞれ出力されたN個の相互
相関係数を時間順に並べ替えて1つの相互相関係数とし
て出力する各チャネル毎に設けられているデインタリー
ブ手段とから構成される相互相関係数計算部と、 前記相互相関計算部から出力される相互相関係数の一定
期間における平均化を行っている相互相関係数平均化部
と、 前記相互相関係数平均化部により平均化された相互相関
係数から各チャネル毎に1つあるいは複数のピークを検
出し、該ピークが得られたタイミングを前記パスタイミ
ングとして出力する各チャネル毎に設けられているピー
ク検出部とを備えた、DS−CDMA方式の受信機にお
けるパスサーチ回路。 - 【請求項6】 前記Nは、N≧無線帯域幅/チップレー
トを満足する値のうちの最も小さい整数である請求項5
記載のDS−CDMA方式の受信機におけるパスサーチ
回路。 - 【請求項7】 前記デインタリーブ手段から出力され
る、チップ間隔の1/Nの時間間隔の系列として出力さ
れるN個の相互相関係数をM倍(Mは正整数)でオーバ
ーサンプリングした後、低域フィルタを通すことにより
チップレートのN×M倍でオーバーサンプリングされた
相互相関係数を生成して出力する各チャネル毎に設けら
れているインタポレーション手段をさらに有する、請求
項5記載のDS−CDMA方式の受信機におけるパスサ
ーチ回路。
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