JP2001313565A - エラー校正方法及びこれを用いたa/d変換回路 - Google Patents

エラー校正方法及びこれを用いたa/d変換回路

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JP2001313565A JP2000194410A JP2000194410A JP2001313565A JP 2001313565 A JP2001313565 A JP 2001313565A JP 2000194410 A JP2000194410 A JP 2000194410A JP 2000194410 A JP2000194410 A JP 2000194410A JP 2001313565 A JP2001313565 A JP 2001313565A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 各ステージにおけるゲインエラーを低ノイ
ズ、低消費電力及び小回路規模で校正することが可能な
エラー校正方法及びこれを用いたA/D変換回路を実現
する。 【解決手段】 パイプラインA/D変換器のエラー校正
方法において、ゲインエラー検出動作時にパイプライン
A/D変換器を構成する各ステージのD/A変換器の入
力値を2種類の値でそれぞれ固定し、2種類の値の時に
それぞれステージの一のA/D変換器の閾値における入
力値を測定する動作を繰り返し、測定値の差分の累積値
に基づき各ステージを構成するD/A変換器の基準電圧
を調整して差分を収束させておき、変換動作時に累積値
を保持する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、パイプラインA/
D変換器に関し、特にパイプラインA/D変換器の各ス
テージにおけるゲインエラーを低ノイズ、低消費電力及
び小回路規模で校正することが可能なエラー校正方法及
びこれを用いたA/D変換回路に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のパイプラインA/D変換器は入力
信号を1ビット等の低分解能のA/D変換器で量子化す
ると共に入力信号から量子化した分のアナログ値を減算
して適宜増幅して後段に出力するパイプラインステージ
を複数個直列に接続することによりA/D変換器を構成
するものである。
【0003】図10はこのような従来のパイプラインA
/D変換器の一例を示す構成ブロック図である。図10
において1はゲイン1倍の増幅器、2,6及び10は1
ビットA/D変換器、3及び7はゲイン2倍の増幅器、
4及び8はアナログ加算器、5及び9は1ビットD/A
変換器、100はアナログ入力信号、101a,101
b及び101cは各ステージにおけるディジタル出力信
号、102及び103は後段のステージ供給されるアナ
ログ信号及びディジタル信号である。
【0004】また、1及び2はステージ50aを、3〜
6はステージ50bを、7〜10はステージ50cをそ
れぞれ構成している。
【0005】アナログ入力信号100は増幅器1に入力
され、増幅器1の出力は1ビットA/D変換器2の非反
転入力端子及び増幅器3の入力端子に接続される。1ビ
ットA/D変換器2の出力はディジタル出力101aを
出力すると共に1ビットD/A変換器5の入力端子に接
続される。
【0006】増幅器3の出力はアナログ加算器4の一方
の入力端子に接続され、1ビットD/A変換器5の出力
はアナログ加算器4の他方の入力端子に接続される。
【0007】アナログ加算器4の出力は1ビットA/D
変換器6の非反転入力端子及び増幅器7の入力端子に接
続される。1ビットA/D変換器6の出力はディジタル
出力101bを出力すると共に1ビットD/A変換器9
の入力端子に接続される。
【0008】増幅器7の出力はアナログ加算器8の一方
の入力端子に接続され、1ビットD/A変換器9の出力
はアナログ加算器8の他方の入力端子に接続される。
【0009】また、アナログ加算器8の出力は1ビット
A/D変換器10の非反転入力端子接続されると共にア
ナログ信号102として後段のステージに出力される。
1ビットA/D変換器10の出力はディジタル出力10
1cを出力すると共にディジタル信号103として後段
のステージに出力される。
【0010】さらに、1ビットA/D変換器2,6及び
10の反転入力端子はそれぞれ接地され、1ビットD/
A変換器5及び9には基準電圧”+Vref”と”−V
ref”とが共に印加される。
【0011】ここで、図10に示す従来例の動作を簡単
に説明する。アナログ入力信号100は1段目のステー
ジの1ビットA/D変換器2でディジタル信号101a
に変換されMSBとなる。
【0012】一方、アナログ入力信号100は増幅器3
で2倍に増幅され、1ビットD/A変換器5の出力と加
算される。1ビットD/A変換器は入力されるディジタ
ル信号が”1”の場合には”−Vref”を出力し、デ
ィジタル信号が”0”の場合には”+Vref”を出力
する。
【0013】例えば、アナログ入力信号100が”0V
(接地電位)”よりも大きく、1ビットA/D変換器2
の出力が”1”の場合には、アナログ加算器4はアナロ
グ入力信号100の2倍に”−Vref”を加算する。
【0014】そして、後段の1ビットA/D変換器6は
このアナログ加算器4の出力をA/D変換してディジタ
ル信号101bとして出力する。
【0015】このように各ステージで1ビットA/D変
換器による量子化と、量子化した分のアナログ値を減算
して適宜増幅して後段に出力して行き、各ステージのデ
ィジタル信号を取り出すことによりステージ分の分解能
のディジタル信号を得ることができる。
【0016】図11及び図12は17段のステージで構
成されたパイプラインA/D変換器の11段目に着目し
てエラー校正方法を説明する説明図である。図11にお
いて11は11段目のステージ、12は12段目から1
7段目のステージ群であり、102a及び103aは前
段(10段目)からのアナログ信号及びディジタル信
号、102b及び103bはステージ11から出力され
るアナログ信号及びディジタル信号である。
【0017】前段(10段目)からのアナログ信号10
2aはステージ11に入力され、ディジタル信号103
aは出力コード”D”として出力すると共にステージ1
1に入力される。
【0018】ステージ11のアナログ信号102bはス
テージ群12に入力され、ステージ11のディジタル信
号103bは出力コード”X”の最上位ビットとして出
力すると共にステージ群12に入力される。また、ステ
ージ群12の各ディジタル信号は出力コード”X”の下
位6ビットとして出力される。
【0019】図11は理想的な動作を示すもので図10
中の増幅器3等のゲインが正しく2倍であるとした場合
を示している。このため、アナログ信号102a及び1
02bを”Vin”及び”Vout”とした場合には図
11(A)に示すような特性曲線となる。
【0020】例えば、”Vin=−Vref”の場合に
は前段の1ビットA/D変換器の出力コードは”D=
0”であるのでステージ11の1ビットD/A変換器の
出力は”+Vref”になり、ステージ11のアナログ
信号102bは、 となる。
【0021】また、例えば、”Vin”が”0V”近傍
で前段の1ビットA/D変換器の出力コードが”D=
0”の場合にはステージ11のアナログ信号102b
は、 となる。
【0022】また、例えば、”Vin”が”0V”近傍
で前段の1ビットA/D変換器の出力コードが”D=
1”の場合にはステージ11のアナログ信号102b
は、 となる。
【0023】さらに、例えば、”Vin=+Vref”
の場合には前段の1ビットA/D変換器の出力コード
は”D=1”であるのでステージ11の1ビットD/A
変換器の出力は”−Vref”になり、ステージ11の
アナログ信号102bは、 となる。
【0024】この時、ステージ11のアナログ信号10
2bは”−Vref〜+Vref”の間で変化、言い換
えれば、後段のフルスケールで変化するので、図11
中”PT01”に示す点ではステージ11の出力コード
は”1”、12段目〜17段目のステージの出力コード
はフルスケールである”111111”を示す。
【0025】また、前段である10段目のステージの出
力コードは”D=0”であるので、これらのコードをそ
のまま並べれば、図11中”PT01”に示す点では”
01111111”となる。
【0026】一方、図11中”PT02”に示す点では
ステージ11の出力コードは”0”、12段目〜17段
目のステージの出力コードは”000000”となる。
【0027】また、前段である10段目のステージの出
力コードは”D=1”であるので、これらのコードをそ
のまま並べれば、図11中”PT02”に示す点では”
10000000”となる。
【0028】このように、増幅器のゲインにエラーがな
い場合には図11(B)に示すように出力コードは単調
に変化してコード欠けや単調性が崩れることは生じな
い。
【0029】これに対して、図12は増幅器にゲインエ
ラーがある場合を示しており、図12において11及び
12は図11と同一符号を付してあり13は補正回路で
ある。また、102c及び103cは前段(10段目)
からのアナログ信号及びディジタル信号、102d及び
103dはステージ11から出力されるアナログ信号及
びディジタル信号である。
【0030】前段(10段目)からのアナログ信号10
2cはステージ11に入力され、ディジタル信号103
cは出力コード”D”として出力すると共にステージ1
1に入力される。
【0031】ステージ11のアナログ信号102dはス
テージ群12に入力され、ステージ11のディジタル信
号103dは出力コード”X”の最上位ビットとして出
力すると共にステージ群12に入力される。また、ステ
ージ群12の各ディジタル信号は出力コード”X”の下
位6ビットとして出力される。
【0032】さらに、出力コード”D”及び”X”は補
正回路13に接続され、補正用コード”S1(11)”
及び”S2(11)”が入力され、補正後のコードは”
Y”として出力される。
【0033】増幅器のゲインが正しく2倍ではないと、
図12(A)に示すようにステージ11のアナログ信号
102dは”−Vref〜+Vref”の間で変化せ
ず、図12中”S1”及び”S2”の値までしか変化し
ない。
【0034】この場合、図12中”PT11”に示す点
では、前段である10段目のステージ及びステージ11
の出力コードはそれぞれ”0”及び”1”になるが12
段目〜17段目のステージの出力コードはフルスケール
ではない出力コード、例えば、”111011”とな
る。
【0035】一方、図12中”PT12”に示す点で
は、前段である10段目のステージ及びステージ11の
出力コードはそれぞれ”1”及び”0”になるが12段
目〜17段目のステージの出力コードは”00000
0”にはならず、例えば、”000010”となる。
【0036】この状況で、これらのコードをそのまま並
べれば、図12中”PT11”及び”PT12”に示す
点では”01111011”及び”10000010”
となり、コード欠けが生じる。
【0037】すなわち、図12(B)に示すように”0
1111100”〜”10000001”までの6個の
コードが欠落して、”01111011”から”100
00010”と出力コードが一挙に変化する。
【0038】このため、アナログ入力とディジタル出力
との間の特性の単調性が崩れて線形性エラーが発生して
しまう。
【0039】従って、従来では以下に説明する方法によ
りこのようなコード欠けを補正している。補正回路13
には10段目のステージの出力コード”D”と11段目
と12段目〜17段目の出力コードである”X”が入力
され、また、補正用のコード”S1(11)”及び”S
2(11)”が入力される。
【0040】この補正用のコード”S1(11)”及
び”S2(11)”は図12中”PT11”及び”PT
12”の点における11段目〜17段目の出力コードを
予め測定してメモリ等(図示せず。)に記憶したもので
ある。すなわち、前述の例を用いれば補正用のコード”
S1(11)”及び”S2(11)”は”111101
1”及び”0000010”となる。
【0041】ここで、補正回路13の動作を説明する。
補正回路13は、”D=0”の場合にはそのままのコー
ドを10段目〜17段目のコードとして出力し、”D=
1”の場合には”X+S1(11)−S2(11)”を
演算して10段目〜17段目のコードとして出力する。
【0042】図12中”PT12”に示す点では、”D
=0”であるので出力コードはそのままのコードであ
り”01111011”となる。一方、図12中”PT
12”に示す点では、”D=1”、”X=000001
0”であるので、 X+S1(11)−S2(11) =0000010+1111011−0000010 =1111011 (5) となり、これを10段目〜17段目のコードとして出力
するので出力コードは”01111011”となる。
【0043】すなわち、補正回路13で出力コードを補
正することにより、例えば、図12中”PT11”及
び”PT12”に示す点のコードが”0111101
1”と等しくなり図12(C)に示すようにコード欠け
を解消することができる。
【0044】また、図13はさらに補正回路を追加して
前段である10段目のステージの補正を行う場合を示す
説明図である。図13において11,12,13,10
2c,102d,103c及び103dは図12と同一
符号を付してあり、14は10段目のステージ、15は
第2の補正回路、102e及び103eは前段(9段
目)からのアナログ信号及びディジタル信号である。
【0045】接続関係については図12に示す従来例と
ほぼ同様であり、異なる点はアナログ信号102e及び
ディジタル信号103eが入力されたステージ14の出
力コードが補正回路15に接続され、補正回路13の出
力もまた補正回路15に接続される点である。
【0046】また、補正回路15には10段目〜17段
目の出力コードを予め測定してメモリ等(図示せず。)
に記憶された”S1(10)”及び”S2(10)”が
ステージ14のコードに基づき前述と同様の補正演算を
行う。このような構成にすることにより動作を多段で行
わせることが可能になる。
【0047】
【発明が解決しようとする課題】しかし、図12及び図
13に示す従来例では各段の補正用のコードを記憶させ
るためのメモリが必要であり、補正回路における多ビッ
トの加算処理が必要になる。また、この加算処理はA/
D変換動作中に同じ速度で動作させる必要性があった。
【0048】このため、図12及び図13に示す従来例
ではディジタル回路の回路規模が大きくなりチップサイ
ズが大きくなり、コストアップにつながってしまうと言
った問題点があった。
【0049】また、A/D変換動作中に同じ速度で動作
させるためにディジタルノイズが増大し、消費電力も増
加すると言った問題点があった。従って本発明が解決し
ようとする課題は、各ステージにおけるゲインエラーを
低ノイズ、低消費電力及び小回路規模で校正することが
可能なエラー校正方法及びこれを用いたA/D変換回路
を実現することにある。
【0050】
【課題を解決するための手段】このような課題を達成す
るために、本発明のうち請求項1記載の発明は、パイプ
ラインA/D変換器のエラー校正方法において、ゲイン
エラー検出動作時に前記パイプラインA/D変換器を構
成する各ステージのD/A変換器の入力値を2種類の値
でそれぞれ固定し、前記2種類の値の時にそれぞれ前記
ステージの一のA/D変換器の閾値における入力値を測
定する動作を繰り返し、前記測定値の差分の累積値に基
づき各ステージを構成するD/A変換器の基準電圧を調
整して前記差分を収束させておき、変換動作時に前記累
積値を保持することにより、従来例のような各段の補正
用のコードを記憶させるためのメモリが不要になるため
回路規模が小さくなり、校正手段はA/D変換動作中に
同じ速度で動作させる必要性がないのでディジタルノイ
ズが減少し、消費電力も減少する。
【0051】請求項2記載の発明は、請求項1記載の発
明であるエラー校正方法において、前記ゲインエラー検
出動作と前記変換動作とを交互に行うことにより、より
精度の高いゲインエラーの校正をすることができる。
【0052】請求項3記載の発明は、パイプラインA/
D変換回路において、ゲインエラー検出動作時に前記パ
イプラインA/D変換器を構成する各ステージのD/A
変換器の入力値を2種類の値でそれぞれ固定し、前記2
種類の値の時にそれぞれ前記ステージの一のA/D変換
器の閾値における入力値を測定する動作を繰り返し、前
記測定値の差分の累積値に基づき各ステージを構成する
D/A変換器の基準電圧を調整して前記差分を収束させ
ておき、変換動作時に前記累積値を保持する校正手段を
備えたことにより、従来例のような各段の補正用のコー
ドを記憶させるためのメモリが不要になるため回路規模
が小さくなり、校正手段はA/D変換動作中に同じ速度
で動作させる必要性がないのでディジタルノイズが減少
し、消費電力も減少する。
【0053】請求項4記載の発明は、請求項3記載の発
明であるA/D変換回路において、前記校正手段が、前
記パイプラインA/D変換器を構成するステージの一の
A/D変換器の出力を制御信号としてアップカウント若
しくはダウンカウントを行うアップダウンカウンタ回路
と、このアップダウンカウンタ回路の前記2種類の値の
時のカウント値をそれぞれ記憶する2つのレジスタ回路
と、これらのカウント値の差分を順次累算する演算回路
と、前記アップダウンカウンタ回路の出力に基づきアナ
ログ信号を出力する第1のD/A変換器と、校正値検出
動作時に前記第1のD/A変換器の出力、変換動作時に
アナログ入力信号を選択して前記パイプラインA/D変
換器に供給するマルチプレクサ回路と、前記演算回路の
出力に基づき前記パイプラインA/D変換器を構成する
ステージのD/A変換器に基準電圧を供給する第2のD
/A変換器とを備えたことにより、従来例のような各段
の補正用のコードを記憶させるためのメモリが不要にな
るため回路規模が小さくなり、校正手段はA/D変換動
作中に同じ速度で動作させる必要性がないのでディジタ
ルノイズが減少し、消費電力も減少する。
【0054】請求項5記載の発明は、請求項3及び請求
項4記載の発明であるA/D変換回路において、前記校
正値検出動作と前記変換動作とを交互に行うことによ
り、より精度の高いゲインエラーの校正をすることがで
きる。
【0055】請求項6記載の発明は、請求項3乃至請求
項5記載の発明であるA/D変換回路において、前記パ
イプラインA/D変換器を差動入力としたことにより、
差動信号をA/D変換することができる。
【0056】請求項7記載の発明は、請求項4記載の発
明であるA/D変換回路において、前記パイプラインA
/D変換器を構成するステージの一のA/D変換器の出
力が一方の状態の時に、前記アップダウンカウンタ回路
のカウント値をレジスタ回路に格納することにより、誤
差を低減することができる。
【0057】
【発明の実施の形態】以下本発明を図面を用いて詳細に
説明する。図1は本発明に係るA/D変換器のゲインエ
ラーを校正するA/D変換回路の一例を示す構成ブロッ
ク図である。
【0058】図1において16及び20はマルチプレク
サ回路、17は1.5ビットA/D変換器、18はゲイ
ン1倍の増幅器、19はアナログ減算器、21は1.5
ビットD/A変換器、22はゲイン2倍の増幅器、23
及び25は1.5ビットD/A変換器21等に基準電圧
を供給するD/A変換器、24は前記基準電圧を分圧す
る分圧抵抗、26はアップダウンカウンタ回路、27は
校正用の入力を印加するD/A変換器、28,29及び
32はレジスタ回路、30はディジタル減算器、31は
累算器、104はアナログ入力信号である。また、26
〜32は校正手段を構成している。
【0059】また、他段のパイプラインステージも同一
構成であるので符号は付さず、入力側から順に”ステー
ジ#4”、”ステージ#3”、”ステージ#2”及び”
ステージ#1”と呼び、各々のステージの出力電圧であ
る残差出力をそれぞれ”Vr4”,”Vr3”,”Vr
2”及び”Vr1”と呼ぶ。
【0060】アナログ入力信号104はマルチプレクサ
回路16の一方の入力端子に接続され、マルチプレクサ
回路16の出力端子は1.5ビットA/D変換器17の
アナログ入力端子及び増幅器18の入力端子にそれぞれ
接続される。また、増幅器18の出力はアナログ減算器
19の加算入力端子に接続される。
【0061】1.5ビットA/D変換器17の出力は当
該ステージのディジタル信号として出力されると共にマ
ルチプレクサ回路20の一方の入力端子に接続され、マ
ルチプレクサ回路20の他方の入力端子には固定デー
タ”TD4”が印加される。
【0062】マルチプレクサ回路20の出力は1.5ビ
ットD/A変換器21に接続され、1.5ビットD/A
変換器21の出力はアナログ減算器19の減算入力端子
に接続される。アナログ減算器19の出力は増幅器22
に接続され、増幅器22の出力は残差出力”Vr4”と
して後段の”ステージ#3”に供給される。
【0063】また、基準電圧発生用のD/A変換器23
及び25の出力は分圧抵抗24の両端にそれぞれ印加さ
れ、分圧抵抗24で生じた分圧電圧が各ステージの1.
5ビットD/A変換器の基準電圧として供給される。
【0064】一方、”ステージ#2”のA/D変換器の
出力はアップダウンカウンタ回路26のアップダウン制
御端子に接続され、アップダウンカウンタ回路26の出
力はD/A変換器27の入力端子、レジスタ回路28及
び29の入力端子にそれぞれ接続される。
【0065】レジスタ回路28及び29の出力はディジ
タル減算器30の加算入力端子及び減算入力端子にそれ
ぞれ接続され、ディジタル減算器30の出力は累算器3
1の一方の入力端子に接続される。
【0066】累算器31の出力はレジスタ回路32に接
続され、レジスタ回路32の出力は累算器31の他方の
入力端子に接続されると共にD/A変換器25の入力端
子に接続される。
【0067】ここで、図1に示す実施例の動作を説明す
る。先ず、図2は”ステージ#4”等のパイプラインス
テージを構成する1.5ビットA/D変換器17の入出
力を示す表である。入力信号を”Vin”、入力信号の
フルスケールを”FS”とすれば、”−FS≦Vin<
−FS/8”の場合には2ビットのコード”00(=
0)”を、”−FS/8≦Vin<+FS/8”の場合
には2ビットのコード”01(=1)”を、”+FS/
8≦Vin<+FS”の場合には2ビットのコード”1
0(=2)”をそれぞれ出力する。
【0068】一方、図3は1.5ビットD/A変換器2
1の入出力を示す表である。2ビットの入力コードが”
00(=0)”の場合には”−FS/4”の電圧を出力
し、2ビットの入力コードが”01(=1)”の場合に
は”0”の電圧を出力し、2ビットの入力コードが”1
0(=2)”の場合には”+FS/4”の電圧を出力す
る。
【0069】また、図4は図1における残差出力”Vr
4”及び”Vr3”の特性の一例を示す特性曲線図であ
る。図4において(A)は残差出力”Vr4”、(B)
は理想状態の残差出力”Vr3”、(C)はゲインにエ
ラーがある場合の残差出力”Vr3”をそれぞれ示して
いる。
【0070】図4(B)に示すような理想状態では残差
出力”Vr3”が1.5ビットA/D変換器の閾値”±
FS/8”を横切る時の入力電圧の間隔は等しく線形性
エラーが発生していない。
【0071】一方、図4(C)に示すようにゲインにエ
ラーがある場合には図4中”AR01”に示すように
1.5ビットA/D変換器の閾値”±FS/8”を横切
る間隔が狭くなり線形性エラーが発生する。この線形性
エラーの度合いが大きいと前述のようにコード欠けや単
調性の乱れが発生する。
【0072】そして、図5は図3に示すような入出力特
性を示す1.5ビットD/A変換器の入力を固定にした
場合の入力電圧と残差出力”Vr3”との関係を示す特
性曲線図である。
【0073】図5中(A)中の、例えば、”(1,
1)”の表現は”ステージ#4”を構成する1.5ビッ
トD/A変換器の入力の値が”TD4=01(=1)”
に固定され、”ステージ#3”を構成する1.5ビット
D/A変換器の入力の値が”TD3=01(=1)”に
固定されていることを示す。
【0074】このような条件では、図3に示す表から明
らかなように”ステージ#4”及び”ステージ#3”を
構成する1.5ビットD/A変換器の出力はそれぞれ”
0V”になる。
【0075】このため、入力信号は”ステージ#4”及
び”ステージ#3”で各々2倍(4倍)に増幅されるこ
となり、図5中”CH01”に示すように原点を通過し
て傾きが4倍の直線になる。
【0076】同様に、”ステージ#4”及び”ステージ
#3”を構成する1.5ビットD/A変換器の入力の値
に対して図3に示す表の”00”〜”10”を適合する
ことにより、図5(A)に示すような複数の直線に示さ
れるような特性曲線になる。
【0077】また、図5(B)は”(1,2)”と”
(2,0)”の直線を拡大したものであり、図5(B)
中”CH02”に示す直線と”CH03”に示す直線は
ゲインにエラーが存在せず理想的な状態にあれば、同一
特性の直線になるが、ゲインにエラーが存在する場合に
はそのエラーにより2本の直線に分かれてしまう。
【0078】図5(B)中”CH02”及び”CH0
3”に示す直線の差を入力換算”ΔV”とし、”HGE
k”をk段目のホールドモードゲインエラー、”RGE
k”をk段目の残差増幅ゲインエラー、”DACTL
k”をk段目の1.5ビットD/A変換器の基準電圧の
操作量、”DAR”を基準電圧、アナログ入力信号10
4を”Vin”とした場合を考える。
【0079】1.5ビットD/A変換器を固定値”
(1,2)”とした場合、図5中”CH03”に示す直
線”RES12”の式は、 RES12={Vin×(1+HGE1)×2×(1+RGE1)×(1+HGE2) −DAR×(1+DACTL2)}×2×(1+RGE2) =4×Vin×(1+HGE1)×(1+RGE1)×(1+HGE2) ×(1+RGE2) −2×DAR×(1+DACTL2)×(1+RGE2) (6) となる。
【0080】一方、1.5ビットD/A変換器を固定
値”(2,0)”とした場合、図5中”CH02”に示
す直線”RES20”の式は、 RES20=[{Vin×(1+HGE1)−DAR×(1+DACTL1)} ×2×(1+RGE1)×(1+HGE2)+DAR×(1+DACTL2)] ×2×(1+RGE2) =4×Vin×(1+HGE1)×(1+RGE1)×(1+HGE2) ×(1+RGE2) −2×DAR×(1+RGE2)×{2×(1+DACTL1) ×(1+RGE1)×(1+HGE2) −(1+DACTL2)} (7) となる。
【0081】そして、例えば、それぞれの直線が”0”
になる入力値をそれぞれ”Vin12”及び”Vin2
0”とすれば、 Vin12={DAR×(1+DACTL2)} /{2×(1+HGE1)×(1+REG1)×(1+HGE2)} (8) となり、 Vin20={DAR×[2×(1+DACTL1)×(1+REG1) ×(1+HGE2)−(1+DACTL2)]} /{2×(1+HGE1)×(1+REG1)×(1+HGE2)} ={DAR×(1+2×DACTL1+2×REG1+2×HGE2 −DACTL2)} /{2×(1+HGE1)×(1+REG1)×(1+HGE2)} (9) となる。
【0082】式(8)及び式(9)の差”ΔV”は、 ΔV=Vin20−Vin12 =DAR×(1+2×DACTL1+2×RGE1 +2×HGE2−DACTL2−1−DACTL2) /{2×(1+HGE1)×(1+REG1)×(1+HGE2)} =DAR×{RGE1+HGE2−(DACTL2−DACTL1)} /{(1+HGE1)×(1+REG1)×(1+HGE2)} (10) となる。
【0083】式(10)から分かるように”DACTL
2−DACTL1”の値を操作すれば、差”ΔV”を”
0”にすることが可能になる。言い換えれば、ゲインの
エラーから生じる誤差を入力換算”ΔV”で検出して、
基準電圧用のD/A変換器で1.5ビットD/A変換器
の基準電圧の操作量を調整すればゲインエラーを補正す
ることが可能になる。
【0084】このようなゲインエラーの校正方法を図6
及び図7を用いて説明する。図6はパイプラインA/D
変換器の入力電圧と残差出力との関係を示す特性曲線図
である。
【0085】例えば、図6において”ステージ#4”及
び”ステージ#3”の1.5ビットD/A変換器の固定
値を”(2,0)”及び”(1,2)”の直線の特性が
それぞれ図5中”CH11”及び”CH12”であると
すると図6中”ΔV”に示すような入力換算されたゲイ
ンのエラーから生じる誤差が存在することになる。
【0086】さらに、前記誤差”ΔV”の検出動作を図
7を用いて説明する。図7はパイプラインA/D変換器
のゲインエラー検出動作を説明するフロー図である。但
し、アップダウンカウンタ回路26はアップダウン制御
端子の入力値が”ハイレベル”の場合にダウンカウン
ト、”ローレベル”の場合にアップカウントするものと
する。
【0087】ゲインエラー検出動作時において、先ず第
1に、図7中”S001”において制御手段(図示せ
ず。)は初期化としてマルチプレクサ回路16でD/A
変換器27の出力を選択し、”ステージ#4”及び”ス
テージ#3”のマルチプレクサ回路20等を制御して固
定値”TD4”及び”TD3”を選択させる。
【0088】図7中”S002”において制御手段はア
ップダウンカウンタ回路26及び累算器31を初期化す
る。例えば、D/A変換器27がほぼ”0V”を出力す
るアップダウンカウンタ回路26のカウント値”80
H”を設定し、累算器31の値を”0”にする。
【0089】また、図7中”S003”において制御手
段は制御して”ステージ#4”及び”ステージ#3”の
1.5ビットD/A変換器の入力の固定値”TD4”及
び”TD3”をそれぞれ”01(=1)”及び”10
(=2)”に設定する。
【0090】そして、図7中”S004”において制御
手段はアップダウンカウンタ回路26のカウント値が収
束した否かを判断し、カウント値が収束するまで待機す
る。
【0091】ここで、カウント値の収束に関して更に詳
細に説明する。ステージ#4”及び”ステージ#3”の
1.5ビットD/A変換器の入力値がそれぞれ”01
(=1)”及び”10(=2)”に固定されるので、例
えば、図6中”CH12”示すような特性曲線図にな
る。
【0092】この状態で、D/A変換器27はほぼ”0
V”を出力するので、”ステージ#2”の1.5ビット
A/D変換器の入力である残差出力”Vr3”は”ステ
ージ#3”の1.5ビットD/A変換器の出力”+FS
/4”が2倍された値”+FS/2”となる。
【0093】このため、D/A変換器27の出力がほ
ぼ”0V”である場合、図2に示す表から分かるように
パイプライン”ステージ#2”の1.5ビットA/D変
換器の出力は”10”となり、”ハイレベル”となる。
【0094】従って、アップダウンカウンタ回路26は
ダウンカウントを行ない、D/A変換器27に入力する
ディジタル値を図8に示すように減少させて行く。図8
はカウント値の収束の過程を示すタイミング図であり、
D/A変換器27に入力するディジタル値が減少するこ
とにより、D/A変換器10は”+FS/2”近傍から
アナログ値を減少させることになる。
【0095】このため、”ステージ#4”に印加される
電圧が減少するので、残差出力”Vr3”もまた減少し
て変化する。
【0096】残差出力”Vr3”がさらに減少して1.
5ビットA/D変換器の閾値(−FS/8)よりも小さ
な値に達すると図2に示す表から分かるように”ステー
ジ#2”の1.5ビットA/D変換器の出力は”01”
から”00”となり、”ローレベル”となる。
【0097】従って、アップダウンカウンタ回路26は
アップカウントを開始するが、図8に示すようにアップ
カウントによりD/A変換器27に入力するディジタル
値が1カウント増加すると、D/A変換器27の出力も
また増加して閾値(−FS/8)を超えてダウンカウン
トになってしまう。
【0098】このため、図8中”CR01”に示す領域
においてD/A変換器27の1LSB分の変動が生じす
るようになり、アップダウンカウンタ回路26のカウン
ト値が収束することになる。また、残差出力”Vr3”
もまた図6中”PT21”に示す位置に停止する。
【0099】このような収束が発生した時点で、図7
中”S005”において制御手段はアップダウンカウン
タ回路26のカウント値をレジスタ回路28に格納す
る。例えば、図6中”V12”に示すような値として格
納される。
【0100】図7中”S006”において制御手段は制
御して”ステージ#4”及び”ステージ#3”の1.5
ビットD/A変換器の入力の固定値”TD4”及び”T
D3”をそれぞれ”10(=2)”及び”00(=
0)”に設定する。
【0101】そして、図7中”S007”において制御
手段はアップダウンカウンタ回路26のカウント値が収
束した否かを判断し、カウント値が収束するまで待機
し、収束が発生した時点で、図7中”S008”におい
て制御手段はアップダウンカウンタ回路26のカウント
値をレジスタ回路29に格納する。例えば、図6中”V
20”に示すような値として格納される。
【0102】さらに、図7中”S009”において制御
手段はレジスタ回路28及び29に格納された値を出力
させ、ディジタル減算器30で演算されたその差分を累
算器31に入力し、先にレジスタ回路32に格納されて
いる累算値に対して加算させた上でレジスタ回路32に
格納累算する。
【0103】図7中”S010”において制御手段はレ
ジスタ回路32に格納された累算値をD/A変換器25
に入力して基準電圧を制御する。そして、図7中”S0
11”においてレジスタ回路28及び29の値が等しく
なったか否かを、言い換えれば、ディジタル減算器の3
0の出力が”0”になったか否かを判断し、”0”でな
い場合には図7中”S003”〜”S010”のステッ
プを再度行わせ、”0”に収束した場合は検出動作を終
了する。
【0104】ここで、ディジタル減算器の30の出力
が”0”への収束に関して更に詳細に説明する。図9は
ディジタル減算器30の出力の”0”への収束を説明す
るタイミング図である。
【0105】例えば、図9中”T001”及び”T00
2”のタイミングで検出された図6中”V12”及び”
V20”に相当する値の差”Δ1”は図9中”PT3
1”に示すタイミングで累算器31において累算され
る。
【0106】この時、D/A変換器25の出力もまた図
9中”PT31”に示すタイミングで変化して1.5ビ
ットD/A変換器に供給される基準電圧が調整される。
【0107】この状態で、例えば、図9中”T003”
及び”T004”のタイミングで検出された図6中”V
12”及び”V20”に相当する値の差”Δ2”は先に
基準電圧が調整されたことにより、若干小さくなり差”
Δ2”として図9中”PT32”に示すタイミングで累
算器31において先に累算された”Δ1”に加算されて
累算される。
【0108】この時、D/A変換器25の出力もまた図
9中”PT32”に示すタイミングで変化して1.5ビ
ットD/A変換器に供給される基準電圧が調整される。
【0109】同様にして、図9中”Δ3”及び”Δ4”
が順次累算されて行き、これ伴い1.5ビットD/A変
換器に供給される基準電圧が順次調整されるので、図6
中”V12”及び”V20”に相当する値の差は順次”
0”に収束して行くことになる。
【0110】すなわち、図6中”V12”及び”V2
0”の差分”ΔV”が”0”になるように基準電圧の値
を制御したことになる。言い換えれば、図6中”CH1
1”及び”CH12”の直線が一致したことを意味し、
ゲインのエラーを校正したことになる。
【0111】そして、通常の変換動作では、レジスタ回
路32に格納された累積値を保持しつつ、制御手段はマ
ルチプレクサ回路16を制御してアナログ入力信号10
4を”ステージ#4”に供給し、各ステージのマルチプ
レクサ回路を制御して1.5ビットD/A変換器に同一
ステージの1.5ビットA/D変換器の出力を入力す
る。
【0112】この結果、入力換算で検出したゲインエラ
ーに累積してステージを構成する1.5ビットD/A変
換器の基準電圧を調整することにより、エラーの校正が
可能になる。
【0113】この場合、従来例のような各段の補正用の
コードを記憶させるためのメモリが不要になるため回路
規模が小さくなり、校正手段はA/D変換動作中に同じ
速度で動作させる必要性がないのでディジタルノイズが
減少し、消費電力も減少する。
【0114】なお、実施例の説明に際しては説明の簡単
のために1回の校正値検出の後に常の変換動作を行うよ
うに説明しているが、時分割で累積値の検出動作と変換
動作を交互に行うことにより、より精度の高いエラーの
校正をすることができる。また、複数回の変換動作の後
に1回の検出動作を行っても構わない。
【0115】また、図1に示す実施例ではシングルエン
ド入力であったが、差動入力にしても構わない。
【0116】また、図1に示す実施例では説明の簡単の
ため入力換算のゲインエラー(ΔV)を演算するディジ
タル減算器30と累算処理を行う累算器31及びレジス
タ回路32を分離して記載しているが、勿論、1つの演
算回路により差分をとり累算処理を行っても構わない。
【0117】また、カウント値の収束に関しては図8
中”CR01”に示す領域においてD/A変換器27の
1LSB分の変動が生じる時を収束としているが、この
場合、アップダウンカウンタ回路26のカウント値は2
値の間を行き来することになる。
【0118】このため、レジスタ回路28及び29に格
納される値が大きい側の値か、小さい側の値かはレジス
タ回路28及び29への格納タイミングによって変化し
てしまう。
【0119】例えば、レジスタ回路28に大きい側の値
が格納され、レジスタ回路29に小さい側の値が格納さ
れた場合、また逆に、レジスタ回路28に小さい側の値
が格納され、レジスタ回路29に大きい側の値が格納さ
れた場合には誤差が大きくなってしまう。
【0120】この場合には、アップダウンカウンタ回路
26のアップダウン制御端子に印加される信号の状態に
基づき格納信号を発生させ、収束した2値のカウント値
の内大きい側の値のみ、若しくは、小さい側の値のみを
選択すれば誤差を低減することができる。
【0121】言い換えれば、アップダウン制御信号であ
る”ステージ#2”の1.5ビットA/D変換器の出力
が”ハイレベル(”01”及び”10”)”の時のみ、
若しくは、”ローレベル”の時のみにアップダウンカウ
ンタ回路26のカウント値をレジスタ回路28及び29
に格納すれば良い。
【0122】すなわち、格納信号発生回路の具体的な構
成としてはアップダウンカウンタ回路26のアップダウ
ン制御端子に印加される信号に同期して格納信号を発生
させレジスタ回路に印加すれば良い。
【0123】
【発明の効果】以上説明したことから明らかなように、
本発明によれば次のような効果がある。請求項1,3及
び請求項4の発明によれば、入力換算で検出したゲイン
エラーに累積してステージを構成する1.5ビットD/
A変換器の基準電圧を調整することにより、エラーの校
正が可能になる。また、従来例のような各段の補正用の
コードを記憶させるためのメモリが不要になるため回路
規模が小さくなり、校正手段はA/D変換動作中に同じ
速度で動作させる必要性がないのでディジタルノイズが
減少し、消費電力も減少する。
【0124】また、請求項2及び請求項5の発明によれ
ば、時分割でゲインエラー検出動作と変換動作を交互に
行うことにより、より精度の高いエラーの校正をするこ
とができる。
【0125】また、請求項6の発明によれば、パイプラ
インA/D変換器を差動入力としたことにより、差動信
号をA/D変換することができる。
【0126】また、請求項7の発明によれば、収束した
2値のカウント値の内大きい側の値のみ、若しくは、小
さい側の値のみを選択することにより誤差を低減するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るA/D変換器のゲインエラーを校
正するA/D変換回路の一例を示す構成ブロック図であ
る。
【図2】1.5ビットA/D変換器の入出力を示す表で
ある。
【図3】1.5ビットD/A変換器の入出力を示す表で
ある。
【図4】残差出力の特性の一例を示す特性曲線図であ
る。
【図5】1.5ビットD/A変換器の入力を固定にした
場合の入力電圧と残差出力との関係を示す特性曲線図で
ある。
【図6】パイプラインA/D変換器の入力電圧と残差出
力との関係を示す特性曲線図である。
【図7】パイプラインA/D変換器のゲインエラー検出
動作を説明するフロー図である。
【図8】カウント値の収束の過程を示すタイミング図で
ある。
【図9】ディジタル減算器の出力の収束を説明するタイ
ミング図である。
【図10】従来のパイプラインA/D変換器の一例を示
す構成ブロック図である。
【図11】パイプラインA/D変換器の11段目に着目
してエラー校正方法を説明する説明図である。
【図12】パイプラインA/D変換器の11段目に着目
してエラー校正方法を説明する説明図である。
【図13】10段目のステージの補正を行う場合を示す
説明図である。
【符号の説明】
1,3,7,18,22 増幅器 2,6,10 1ビットA/D変換器 4,8 アナログ加算器 5,9 1ビットD/A変換器 12 ステージ群 13,15 補正回路 16,20 マルチプレクサ回路 17 1.5ビットA/D変換器 19 アナログ減算器 21 1.5ビットD/A変換器 23,25,27 D/A変換器 24 分圧抵抗 26 アップダウンカウンタ回路 28,29,32 レジスタ回路 30 ディジタル減算器 31 累算器 11,14,50a,50b,50c ステージ 100,104 アナログ入力信号 101a,101b,101c ディジタル出力信号 102,102a,102b,102c,102d,1
02e アナログ信号 103,103a,103b,103c,103d,1
03e ディジタル信号

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】パイプラインA/D変換器のエラー校正方
    法において、 ゲインエラー検出動作時に前記パイプラインA/D変換
    器を構成する各ステージのD/A変換器の入力値を2種
    類の値でそれぞれ固定し、 前記2種類の値の時にそれぞれ前記ステージの一のA/
    D変換器の閾値における入力値を測定する動作を繰り返
    し、 前記測定値の差分の累積値に基づき各ステージを構成す
    るD/A変換器の基準電圧を調整して前記差分を収束さ
    せておき、 変換動作時に前記累積値を保持することを特徴とするエ
    ラー校正方法。
  2. 【請求項2】前記ゲインエラー検出動作と前記変換動作
    とを交互に行うことを特徴とする請求項1記載のエラー
    校正方法。
  3. 【請求項3】パイプラインA/D変換回路において、 ゲインエラー検出動作時に前記パイプラインA/D変換
    器を構成する各ステージのD/A変換器の入力値を2種
    類の値でそれぞれ固定し、前記2種類の値の時にそれぞ
    れ前記ステージの一のA/D変換器の閾値における入力
    値を測定する動作を繰り返し、前記測定値の差分の累積
    値に基づき各ステージを構成するD/A変換器の基準電
    圧を調整して前記差分を収束させておき、変換動作時に
    前記累積値を保持する校正手段を備えたことを特徴とす
    るA/D変換回路。
  4. 【請求項4】前記校正手段が、 前記パイプラインA/D変換器を構成するステージの一
    のA/D変換器の出力を制御信号としてアップカウント
    若しくはダウンカウントを行うアップダウンカウンタ回
    路と、 このアップダウンカウンタ回路の前記2種類の値の時の
    カウント値をそれぞれ記憶する2つのレジスタ回路と、 これらのカウント値の差分を順次累算する演算回路と、 前記アップダウンカウンタ回路の出力に基づきアナログ
    信号を出力する第1のD/A変換器と、 校正値検出動作時に前記第1のD/A変換器の出力、変
    換動作時にアナログ入力信号を選択して前記パイプライ
    ンA/D変換器に供給するマルチプレクサ回路と、 前記演算回路の出力に基づき前記パイプラインA/D変
    換器を構成するステージのD/A変換器に基準電圧を供
    給する第2のD/A変換器とを備えたことを特徴とす
    る。請求項3記載のA/D変換回路。
  5. 【請求項5】前記校正値検出動作と前記変換動作とを交
    互に行うことを特徴とする請求項3及び請求項4記載の
    A/D変換回路。
  6. 【請求項6】前記パイプラインA/D変換器を差動入力
    としたことを特徴とする請求項3乃至請求項5記載のA
    /D変換回路。
  7. 【請求項7】前記パイプラインA/D変換器を構成する
    ステージの一のA/D変換器の出力が一方の状態の時
    に、前記アップダウンカウンタ回路のカウント値をレジ
    スタ回路に格納することを特徴とする請求項4記載のA
    /D変換回路。
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