JP2001313501A - 移相器及びそれを用いた無線機器 - Google Patents

移相器及びそれを用いた無線機器

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JP2001313501A
JP2001313501A JP2000129691A JP2000129691A JP2001313501A JP 2001313501 A JP2001313501 A JP 2001313501A JP 2000129691 A JP2000129691 A JP 2000129691A JP 2000129691 A JP2000129691 A JP 2000129691A JP 2001313501 A JP2001313501 A JP 2001313501A
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phase shifter
lines
comb
variable capacitance
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Mitsuhiro Matsumoto
充弘 松本
Kazuhiro Iida
和浩 飯田
Koji Tanaka
浩二 田中
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Murata Manufacturing Co Ltd
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Murata Manufacturing Co Ltd
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    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01PWAVEGUIDES; RESONATORS, LINES, OR OTHER DEVICES OF THE WAVEGUIDE TYPE
    • H01P1/00Auxiliary devices
    • H01P1/18Phase-shifters
    • H01P1/185Phase-shifters using a diode or a gas filled discharge tube
    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03HIMPEDANCE NETWORKS, e.g. RESONANT CIRCUITS; RESONATORS
    • H03H7/00Multiple-port networks comprising only passive electrical elements as network components
    • H03H7/18Networks for phase shifting
    • H03H7/185Networks for phase shifting comprising distributed impedance elements together with lumped impedance elements

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  • Waveguide Switches, Polarizers, And Phase Shifters (AREA)
  • Transmitters (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 連続的に位相を可変制御することができる小
型の移相器及び移動体通信機器を提供する。 【解決手段】 移相器10は、結合度Mで電磁結合した
第1及び第2の線路11,12からなるコムライン13
と、第1及び第2の線路11,12に接続される可変容
量ダイオードであるバリキャップダイオードD11,D
12と、抵抗R11,R12とを備える。コムライン1
3をなす第1及び第2の線路11,12の一端は、それ
ぞれ入力端子Pi、出力端子Poに接続される。また、
コムライン13をなす第1及び第2の線路11,12の
他端とグランドとの間に、カソードが第1及び第2の線
路11,12の他端側になるようにバリキャップダイオ
ードD11,D12が接続される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、移相器及び無線機
器に関し、特にマイクロ波帯やミリ波帯で用いられる移
相器及びそれを用いた無線機器に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、無線機器の1つである基地局で
は、共通増幅アンプに、高周波信号の位相を連続的に可
変するために、位相を所望の位相に調整する移相器が使
用される。
【0003】図10は、マイクロ波帯において使用され
る従来の移相器である。移相器70は、入力端子71、
出力端子72、高周波信号の通過する伝送線路を制御す
る制御端子73〜76、通過位相の異なる伝送線路7
7,78、及び入出力間の導通あるいは遮断を切り換え
る電界効果トランジスタ(以下、FET)79〜82を
備える。
【0004】そして、従来の移相器70では、FET7
9,80の制御端子73,74の電圧を0Vとし、FE
T79,80をオン状態にして、FET81,82の制
御端子75,76にピンチオフ以下の電圧、例えば、−
5Vを印加してFET81,82をオフ状態にすると、
入力端子71より入力した高周波信号は伝送線路77を
通過する。一方、FET79,80をオフ状態にして、
FET81,82をオン状態にすると、高周波信号は伝
送線路78を通過する。伝送線路77と伝送線路78と
は通過時の位相が異なるため、2つの状態間で位相差が
生じる。このようにして位相を制御し、高周波信号の位
相を得ている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来の
移相器においては、異なった位相を有する複数の伝送線
路をFETにより切り換える構成のため、位相を連続的
に可変制御することができないという問題があった。
【0006】また、各経路に含まれるFETが、可変す
る位相の数の倍数だけ必要となるため、部品点数が多く
なり、移相器そのものの構成が複雑となり、移相器が大
型化するとともに、その製造コストが増大するという問
題もあった。
【0007】本発明は、このような問題点を解決するた
めになされたものであり、連続的に位相を可変制御する
ことができる小型の移相器及び無線機器を提供すること
を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上述する問題点を解決す
るため本発明の移相器は、電磁結合した第1及び第2の
線路からなるコムラインと、該コムラインをなす前記第
1及び第2の線路に接続される複数の可変容量ダイオー
ドとを備え、前記第1の線路の一端に入力端子、前記第
2の線路の一端に出力端子、前記第1及び第2の線路の
他端とグランドとの間に前記可変容量ダイオードが接続
されることを特徴とする。
【0009】また、本発明の移相器は、抵抗を前記可変
容量ダイオードに並列接続したことを特徴とする。
【0010】また、本発明の移相器は、セラミックスか
らなる複数のシート層を積層してなるセラミック基板を
備え、該セラミック基板に前記コムラインをなすストリ
ップ電極を内蔵し、前記セラミック基板に前記可変容量
ダイオードを搭載することを特徴とする。
【0011】また、本発明の移相器は、電磁結合した第
1及び第2の線路からなる第1のコムラインと、電磁結
合した第3及び第4の線路からなる第2のコムライン
と、該第2のコムラインをなす前記第3及び第4の線路
にそれぞれ接続される可変容量ダイオードとを備え、前
記第1の線路の一端に入力端子、前記第2の線路の一端
に出力端子、前記第3及び第4の線路の一端とグランド
との間に前記可変容量ダイオードが接続され、かつ前記
第1の線路の他端と前記第3の線路の他端、前記第2の
線路の他端と前記第4の線路の他端とがそれぞれ接続さ
れることを特徴とする。
【0012】また、本発明の移相器は、抵抗を前記可変
容量ダイオードに並列接続したことを特徴とする。
【0013】また、本発明の移相器は、セラミックスか
らなる複数のシート層を積層してなるセラミック基板を
備え、該セラミック基板に前記第1及び第2のコムライ
ンをなすストリップ電極を内蔵し、前記セラミック基板
に前記可変容量ダイオードを搭載することを特徴とす
る。
【0014】本発明の無線機器は、上述の移相器を用い
たことを特徴とする。
【0015】本発明の移相器によれば、コムラインをな
す第1及び第2の線路の他端とグランドとの間に可変容
量ダイオードが接続されるため、それらの可変容量ダイ
オードに印加する印加電圧を可変制御することで、それ
らの可変容量ダイオードの容量値を可変制御することが
できる。
【0016】本発明の無線機器によれば、小型の移相器
を用いるため、送信特性に優れた小型の基地局を実現す
ることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施例を説明する。図1は、本発明の移相器に係る第1の
実施例の構成を示す図である。移相器10は、結合度M
で電磁結合した第1及び第2の線路11,12からなる
コムライン13と、第1及び第2の線路11,12に接
続される可変容量ダイオードであるバリキャップダイオ
ードD11,D12と、抵抗R11,R12とを備え
る。
【0018】コムライン13をなす第1及び第2の線路
11,12の一端は、それぞれ入力端子Pi、出力端子
Poに接続される。また、コムライン13をなす第1の
線路11の他端とグランドとの間に、カソードが第1の
線路11の他端側になるようにバリキャップダイオード
D11が接続され、第1の線路11の他端とダイオード
D11のカソードとの接続点は、抵抗R11を介して制
御端子Vc11に接続される。
【0019】さらに、コムライン13をなす第2の線路
12の他端とグランドとの間に、カソードが第2の線路
12の他端側になるようにバリキャップダイオードD1
2が接続され、第2の線路12の他端とバリキャップダ
イオードD12のカソードとの接続点は、抵抗R12を
介して制御端子Vc12に接続される。
【0020】上述の回路構成を備えた移相器10の動作
を説明する。入力端子Piから入力された高周波信号
は、コムライン13を介してバリキャップダイオードD
11,D12のカソードで反射されると、反射した高周
波信号の大部分は出力端子Poから出力される。
【0021】この際、バリキャップダイオードD11,
D12のカソードで反射された高周波信号は、制御端子
Vc11,Vc12から印加された印加電圧により変化
するバリキャップダイオードD11,D12の容量値に
応じて位相が変化し、出力端子Poから位相が変化し合
成された高周波信号が出力されることになる。
【0022】すなわち、制御端子Vc11,Vc12か
らバリキャップダイオードD11,D12に印加する印
加電圧としての正の電圧を0Vから徐々に大きくしてい
くと、バリキャップダイオードD11,D12の容量値
が徐々に大きくなり、その結果、バリキャップダイオー
ドD11,D12のインピーダンスが変化し、移相器1
0の入力端子Piからコムライン13を経由して出力端
子Poに送られる高周波信号の位相は徐々に0°〜18
0°と変化する。
【0023】したがって、制御端子Vc11,Vc12
から印加する印加電圧を可変制御することにより、バリ
キャップダイオードD11,D12のインピーダンスを
可変制御できる。その結果、移相器10の入力端子Pi
からコムライン13を経由して出力端子Poへ送られる
高周波信号の位相を可変制御することが可能となる。
【0024】図2は、図1の移相器の一部分解透視斜視
図である。可変減衰器10は、コムライン13をなす第
1及び第2の線路11,12を内蔵したセラミック基板
14を備える。
【0025】セラミック基板14の上面には、バリキャ
ップダイオードD11,D12、抵抗R11,R12が
搭載される。また、セラミック基板14の側面から下面
にかけて外部端子Ta〜Thが設けられる。
【0026】この際、外部端子Taは入力端子Pi、外
部端子Tcは出力端子Po、外部端子Teは制御端子V
c12、外部端子Tgは制御端子Vc11、外部端子T
b,Td,Tf,Thはグランド端子となる。
【0027】図3(a)〜図3(f)は、図2の移相器
のセラミック基板を構成する各シート層の上面図及び下
面図である。セラミック基板14は例えば、850℃〜
1000℃の温度で焼成可能な酸化バリウム、酸化アル
ミニウム、シリカを主成分とする低温焼成セラミックス
からなる第1〜第5のシート層14a〜14eを順次積
層し、焼成することによって形成される。
【0028】第1のシート層14aの上面にはバリキャ
ップダイオードD11,D12、抵抗R11,R12を
実装するためのランドLaが形成される。また、第2及
び第5のシート層14b,14eのシート層の上面には
グランド電極G11,G12がそれぞれ形成される。
【0029】さらに、第3及び第4のシート層14c,
14dの上面にはストリップライン電極ST11,ST
12がそれぞれ形成される。また、第5のシート層の下
面(図3(f)中において、14euと符号を付す)に
は外部端子Ta〜Thが形成される。さらに、第1〜第
4のシート層14a〜14dには、各シート14a〜1
4dを貫通するようにビアホール電極Vhが形成され
る。
【0030】この際、ストリップライン電極ST11で
コムライン13をなす第1の線路11を、ストリップラ
イン電極ST12でコムライン13をなす第2の線路1
2をそれぞれ構成する。また、第1及び第2の線路1
1,12、バリキャップダイオードD11,D12は、
セラミック基板14の内部でビアホール電極Vhにより
接続される。
【0031】上述した第1の実施例の移相器によれば、
コムラインをなす第1及び第2の線路の他端とグランド
との間にバリキャップダイオードが接続されるため、そ
れらのバリキャップダイオードに印加する印加電圧を可
変制御することで、それらのバリキャップダイオードの
容量値を可変制御することができる。その結果、バリキ
ャップダイオードのインピーダンスを可変制御でき、移
相器の入力端子からコムラインを経由して出力端子へ送
られる高周波信号の位相を可変制御することが可能とな
る。
【0032】また、移相器が、コムラインとバリキャッ
プダイオードとで構成されるため、移相器の構成が簡単
となり、その結果、移相器が小型化できるとももに、そ
の製造コストを減少することができる。
【0033】さらに、セラミックスからなる複数のシー
ト層を積層してなるセラミック基板を備え、そのセラミ
ック基板にコムラインをなす銅からなるストリップ電極
を内蔵しているため、セラミック基板による波長短縮効
果、及び銅による損失の低減により1GHz以上の高周
波帯域への対応が可能となる。
【0034】図4は、本発明の移相器に係る第2の実施
例の回路図である。移相器20は、第1の実施例の移相
器10(図1)と比較して、バリキャップダイオードD
11,D12に抵抗R13,R14が並列接続される点
で異なる。
【0035】すなわち、コムライン13をなす第1及び
第2の線路11,12の他端とグランドとの間に、バリ
キャップダイオードD11と抵抗R13との並列回路、
バリキャップダイオードD12と抵抗R14との並列回
路が接続されることになる。
【0036】上述した第2の実施例の移相器によれば、
バリキャップダイオードに抵抗が並列接続されるため、
反射係数を一定に保ちながら位相を変化させることがで
きる。したがって、移相器において、振幅の変化を抑制
しながら位相を変化させることができる。
【0037】図5は、本発明の移相器に係る第3の実施
例の回路図である。移相器30は、結合度Mで電磁結合
した第1及び第2の線路31,32からなる第1のコム
ライン33と、結合度Mで電磁結合した第3及び第4の
線路34,35からなる第2のコムライン36と、第2
のコムライン36を構成する第3及び第4の線路34,
35に接続される可変容量ダイオードであるバリキャッ
プダイオードD21,D22とを含む。
【0038】第1のコムライン33をなす第1及び第2
の線路31,32の一端は、それぞれ入力端子Pi、出
力端子Poに接続される。また、第2のコムライン36
をなす第3の線路34の一端とグランドとの間に、カソ
ードが第3の線路34の一端側になるようにバリキャッ
プダイオードD21が接続され、第3の線路34の一端
とバリキャップダイオードD21との接続点は、抵抗R
21を介して制御端子Vc21に接続される。
【0039】さらに、第2のコムライン36をなす第4
の線路35の一端とグランドとの間に、カソードが第4
の線路35の一端側になるようにバリキャップダイオー
ドD22が接続され、第4の線路35の一端とバリキャ
ップダイオードD22との接続点は、抵抗R22を介し
て制御端子Vc22に接続される。
【0040】また、第1のコムライン33をなす第1の
線路31の他端と第2のコムライン36をなす第3の線
路34の他端とが接続され、第1のコムライン33をな
す第2の線路32の他端と第2のコムライン36をなす
第4の線路35の他端とが接続される。
【0041】図6は、図5の移相器の一部分解透視斜視
図である。移相器30は、第1のコムライン33をなす
第1及び第2の線路31,32、並びに第2のコムライ
ン36をなす第3及び第4の線路34,35を内蔵した
セラミック基板37を備える。
【0042】セラミック基板37の上面には、ダイオー
ドD21,D22、抵抗R21,R22が搭載される。
また、セラミック基板37の側面から下面に架けて外部
端子Ta〜Thが設けられる。
【0043】この際、外部端子Taは入力端子Pi、外
部端子Tcは出力端子Po、外部端子Teは制御端子V
c12、外部端子Tgは制御端子Vc11、外部端子T
b,Td,Tf,Thはグランド端子となる。
【0044】図7(a)〜図7(f)及び図8(a)〜
図8(c)は、図6の減衰器のセラミック基板を構成す
る各シート層の上面図及び下面図である。セラミック基
板37は例えば、850℃〜1000℃の温度で焼成可
能な酸化バリウム、酸化アルミニウム、シリカを主成分
とする低温焼成セラミックスからなる第1〜第8のシー
ト層37a〜37hを順次積層し、焼成することによっ
て形成される。
【0045】第1のシート層37aの上面にはバリキャ
ップダイオードD21,D22、抵抗R21,R22を
実装するためのランドLaが形成される。また、第2、
第5及び第8のシート層37b,37e,37hのシー
ト層の上面にはグランド電極G21〜G23がそれぞれ
形成される。
【0046】さらに、第3、第4、第6及び第7のシー
ト層37c,37d,37f,37gの上面にはストリ
ップライン電極ST21〜ST24がそれぞれ形成され
る。また、第8のシート層の下面(図8(c)中におい
て、37huと符号を付す)には外部端子Ta〜Thが
形成される。さらに、第1〜第7のシート層37a〜3
7gには、各シート37a〜37gを貫通するようにビ
アホール電極Vhが形成される。
【0047】この際、ストリップライン電極ST21で
第1のコムライン33をなす第2の線路32を、ストリ
ップライン電極ST22で第1のコムライン33をなす
第1の線路31を、ストリップライン電極ST23で第
2のコムライン36をなす第4の線路35を、ストリッ
プライン電極ST24で第2のコムライン36をなす第
3の線路34をそれぞれ構成する。また、第1〜第4の
線路31,32,34,35、バリキャップダイオード
D21,D22、抵抗R21,R22は、セラミック基
板37の内部でビアホール電極Vhにより接続される。
【0048】上述した第4の実施例の移相器によれば、
第2のコムラインをなす第3及び第4の線路の他端とグ
ランドとの間にバリキャップダイオードが接続されるた
め、バリキャップダイオードに印加する印加電圧を可変
制御することで、それらのバリキャップダイオードの容
量値を可変制御することができる。その結果、バリキャ
ップダイオードのインピーダンスを可変制御でき,移相
器の入力端子から第1及び第2のコムラインを経由して
出力端子へ送られる高周波信号の位相を可変制御するこ
とが可能となる。
【0049】また、移相器が、第1及び第2のコムライ
ンとバリキャップダイオードとで構成されるため、移相
器の構成が簡単となり、その結果、移相器が小型化でき
るとももに、その製造コストを減少することができる。
【0050】さらに、セラミックスからなる複数のシー
ト層を積層してなるセラミック基板を備え、そのセラミ
ック基板にコムラインをなす銅からなるストリップ電極
を内蔵しているため、セラミック基板による波長短縮効
果、及び銅による損失の低減により1GHz以上の高周
波帯域への対応が可能となる。
【0051】また、セラミック基板に第1のコムライン
と第2のコムラインとを高さ方向に重なるように配置し
ているため、移相器の実装面積を小さくすることが可能
となる。ちなみに、本実施例の場合の実装面積は、4.
9×3.2mmであった。
【0052】図9は、無線機器の1つである基地局に用
いられる共通増幅アンプのブロック図である。この共通
増幅アンプ50は、主信号ラインに配設される高出力増
幅器PA、低雑音増幅器LA、ディレイラインDL1,
DL2、カプラCPL1,CPL2、移相器PS1,P
S2及び減衰器GA1、GA2を備える。
【0053】共通増幅アンプ50の動作を説明する。入
力信号aは点Aにて分岐され、一方の信号は減衰器GA
1、移相器PS1を経て、高出力増幅器PAにて増幅さ
れてIMD(相互変調歪み)を持った信号bとなる。他
方の信号はディレイラインDL1よって信号bとタイミ
ングを合わせ(信号a´)てカプラCPL1へ入力され
る。
【0054】カプラCPL1の出力端子Bへは、信号a
´と信号bの一部(信号b´)が振幅を合わせかつ、位
相を逆にして出力されるため、希望信号がキャンセルさ
れてIMDのみの信号(信号c)となる。信号cは減衰
器GA2、移相器PS2を経て低雑音増幅器LAに入力
され、低雑音増幅器LAにて増幅される際に、その振幅
が信号b´´のIMDと同じになるように調整される
(信号d)。
【0055】信号b´´はディレイラインDL2によっ
て信号dとタイミングを合わせられる。そして、カプラ
CPL2にて信号b´´と信号dとが合成されるとIM
Dがキャンセルされた希望信号のみの信号eが得られ
る。この信号eが帯域阻止フィルタBEFを介して基地
局のアンテナANTから出力される。
【0056】このような共通増幅アンプ50において、
正確な位相の信号を得るために、入力信号の位相を連続
的に可変できる移相器PS1,PS2が用いられてい
る。
【0057】そして、このような構成の共通増幅アンプ
50において、移相器PS1,PS2に、図1、図4、
図5に示した小型の移相器10,20,30を用いれ
ば、送信特性に優れた小型の基地局を実現することがで
きる。
【0058】なお、上述の第1乃至第3の実施例では、
コムラインを構成する第1及び第2の線路の一端が入力
端子あるいは出力端子に直接接続される場合について説
明したが、直流カット用のコンデンサを介して接続され
ていてもよい。
【0059】また、可変容量ダイオードであるバリキャ
ップダイオードに印加電圧を印加するための制御端子
が、抵抗を介してバリキャップダイオードのカソードに
接続される場合について説明したが、抵抗を介さずに直
接接続されていてもよい。
【0060】さらに、可変容量ダイオードであるバリキ
ャップダイオードに印加電圧を印加するための制御端子
が、コムラインを構成する第1乃至第4の線路の一端に
設けられる場合について説明したが、制御端子は第1乃
至第4の線路のいずれの箇所に設けられていてもよい。
【0061】また、可変容量ダイオードとしてバリキャ
ップダイオードを用いる場合について説明したが、バラ
クターダイオードを用いても同様の効果が得られる。
【0062】さらに、可変容量ダイオードが、そのカソ
ードが第1〜第4の線路の他端側となるように、第1〜
第4の線路とグランドとの間に接続されている場合につ
いて説明したが、アノードが第1〜第4の線路の他端側
となるように接続されていてもよい。この場合には、可
変容量ダイオードのアノード側に印加する印加電圧とし
ての負の電圧を0Vから徐々に大きくしていくと、可変
容量ダイオードの容量値が徐々に大きくなっていく。
【0063】また、上述の第3の実施例では、2つのコ
ムラインを接続する場合について説明したが、3つ以上
のコムラインを接続してもよい。この場合には、コムラ
インの数が増加するにともない、減衰器のより小型化が
可能となる。
【0064】
【発明の効果】請求項1の移相器によれば、コムライン
をなす第1及び第2の線路の他端とグランドとの間に可
変容量ダイオードが接続されるため、それらの可変容量
ダイオードに印加する印加電圧を可変制御することで、
それらの可変容量ダイオードの容量値を可変制御するこ
とができる。その結果、可変容量ダイオードのインピー
ダンスを可変制御でき、移相器の入力端子からコムライ
ンを経由して出力端子へ送られる高周波信号の位相を可
変制御することが可能となる。
【0065】また、移相器が、コムラインと可変容量ダ
イオードとで構成されるため、移相器の構成が簡単とな
り、その結果、移相器が小型化できるとももに、その製
造コストを減少することができる。
【0066】請求項2の移相器によれば、可変容量ダイ
オードに抵抗が並列接続されるため、反射係数を一定に
保ちながら位相を変化させることができる。したがっ
て、移相器において、振幅の変化を抑制しながら位相を
変化させることができる。
【0067】請求項3の移相器によれば、セラミックス
からなる複数のシート層を積層してなるセラミック基板
を備え、そのセラミック基板にコムラインをなす銅から
なるストリップ電極を内蔵しているため、セラミック基
板による波長短縮効果、及び銅による損失の低減により
1GHz以上の高周波帯域への対応が可能となる。
【0068】請求項4の移相器によれば、第2のコムラ
インをなす第3及び第4の線路の他端とグランドとの間
に可変容量ダイオードが接続されるため、可変容量ダイ
オードに印加する印加電圧を可変制御することで、それ
らの可変容量ダイオードの容量値を可変制御することが
できる。その結果、可変容量ダイオードのインピーダン
スを可変制御でき,移相器の入力端子から第1及び第2
のコムラインを経由して出力端子へ送られる高周波信号
の位相を可変制御することが可能となる。
【0069】また、移相器が、第1及び第2のコムライ
ンと可変容量ダイオードとで構成されるため、移相器の
構成が簡単となり、その結果、移相器が小型化できると
ももに、その製造コストを減少することができる。
【0070】請求項5の移相器によれば、可変容量ダイ
オードに抵抗が並列接続されるため、反射係数を一定に
保ちながら位相を変化させることができる。したがっ
て、移相器において、振幅の変化を抑制しながら位相を
変化させることができる。
【0071】請求項6の移相器によれば、セラミックス
からなる複数のシート層を積層してなるセラミック基板
を備え、そのセラミック基板にコムラインをなす銅から
なるストリップ電極を内蔵しているため、セラミック基
板による波長短縮効果、及び銅による損失の低減により
1GHz以上の高周波帯域への対応が可能となる。
【0072】また、セラミック基板に第1のコムライン
と第2のコムラインとを高さ方向に重なるように配置し
ているため、移相器の実装面積を小さくすることが可能
となる。
【0073】請求項7の無線機器によれば、小型の移相
器を用いるため、送信特性に優れた小型の基地局を実現
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の移相器に係る第1の実施例の回路図で
ある。
【図2】図1の移相器の一部分解透視斜視図である。
【図3】図2の移相器のセラミック基板を構成する
(a)第1のシート層〜(e)第5のシート層の上面
図、及び(f)第5のシート層の下面図である。
【図4】本発明の移相器に係る第2の実施例の回路図で
ある。
【図5】本発明の移相器に係る第3の実施例の回路図で
ある。
【図6】図5の移相器の一部分解透視斜視図である。
【図7】図6の移相器のセラミック基板を構成する
(a)第1のシート層〜(f)第6のシート層の上面図
である。
【図8】図6の移相器のセラミック基板を構成する
(a)第7のシート層、(b)第8のシート層の上面
図、及び(c)第8のシート層の下面図である。
【図9】無線機器の1つである携帯電話器のブロック図
である。
【図10】従来の移相器を示す回路図である。
【符号の説明】
10,20,30 移相器 11,31 第1の線路 12,32 第2の線路 13 コムライン 33 第1のコムライン 34 第3の線路 35 第4の線路 36 第2のコムライン 50 無線機器(携帯電話器) D11,D12,D21〜D24 可変容量ダイオ
ード
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5J012 HA02 5K060 BB07 DD03 DD04 HH05 HH06 HH11 HH37 JJ02 JJ06 JJ19 KK06 LL30

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電磁結合した第1及び第2の線路からな
    るコムラインと、該コムラインをなす前記第1及び第2
    の線路に接続される複数の可変容量ダイオードとを備
    え、 前記第1の線路の一端に入力端子、前記第2の線路の一
    端に出力端子、前記第1及び第2の線路の他端とグラン
    ドとの間に前記可変容量ダイオードが接続されることを
    特徴とする移相器。
  2. 【請求項2】 抵抗を前記可変容量ダイオードに並列接
    続したことを特徴とする請求項1に記載の移相器。
  3. 【請求項3】 セラミックスからなる複数のシート層を
    積層してなるセラミック基板を備え、該セラミック基板
    に前記コムラインをなすストリップ電極を内蔵し、前記
    セラミック基板に前記可変容量ダイオードを搭載するこ
    とを特徴とする請求項1あるいは請求項2に記載の移相
    器。
  4. 【請求項4】 電磁結合した第1及び第2の線路からな
    る第1のコムラインと、電磁結合した第3及び第4の線
    路からなる第2のコムラインと、該第2のコムラインを
    なす前記第3及び第4の線路にそれぞれ接続される可変
    容量ダイオードとを備え、 前記第1の線路の一端に入力端子、前記第2の線路の一
    端に出力端子、前記第3及び第4の線路の一端とグラン
    ドとの間に前記可変容量ダイオードが接続され、かつ前
    記第1の線路の他端と前記第3の線路の他端、前記第2
    の線路の他端と前記第4の線路の他端とがそれぞれ接続
    されることを特徴とする移相器。
  5. 【請求項5】 抵抗を前記可変容量ダイオードに並列接
    続したことを特徴とする請求項4に記載の移相器。
  6. 【請求項6】 セラミックスからなる複数のシート層を
    積層してなるセラミック基板を備え、該セラミック基板
    に前記第1及び第2のコムラインをなすストリップ電極
    を内蔵し、前記セラミック基板に前記可変容量ダイオー
    ドを搭載することを特徴とする請求項4あるいは請求項
    5に記載の移相器。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至請求項6のいずれかに記載
    の移相器を用いたことを特徴とする無線機器。
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