JP2001313466A - 積層型セラミック電子部品の製造方法 - Google Patents
積層型セラミック電子部品の製造方法Info
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- JP2001313466A JP2001313466A JP2000130181A JP2000130181A JP2001313466A JP 2001313466 A JP2001313466 A JP 2001313466A JP 2000130181 A JP2000130181 A JP 2000130181A JP 2000130181 A JP2000130181 A JP 2000130181A JP 2001313466 A JP2001313466 A JP 2001313466A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 積層型セラミック電子部品において高い精度
をもって配線導体を形成できるようにする。 【解決手段】 セラミックグリーンシート11の第1の
主面12上にまず導体膜となる導電性ペースト膜13を
形成し、次いで、セラミックグリーンシート11に対し
て、レーザ光14を、セラミックグリーンシート11の
第2の主面15側から照射し、それによって、セラミッ
クグリーンシート11に貫通孔16を設ける。この貫通
孔16内に導電性ペーストを充填することによって、ビ
アホール導体4を形成する。次いで、セラミックグリー
ンシート11を含む複数のセラミックグリーンシートを
積層して得られた生の積層体を焼成することによって、
積層型セラミック電子部品を得る。
をもって配線導体を形成できるようにする。 【解決手段】 セラミックグリーンシート11の第1の
主面12上にまず導体膜となる導電性ペースト膜13を
形成し、次いで、セラミックグリーンシート11に対し
て、レーザ光14を、セラミックグリーンシート11の
第2の主面15側から照射し、それによって、セラミッ
クグリーンシート11に貫通孔16を設ける。この貫通
孔16内に導電性ペーストを充填することによって、ビ
アホール導体4を形成する。次いで、セラミックグリー
ンシート11を含む複数のセラミックグリーンシートを
積層して得られた生の積層体を焼成することによって、
積層型セラミック電子部品を得る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、積層型セラミッ
ク電子部品の製造方法に関するもので、特に、積層型セ
ラミック電子部品の製造過程においてビアホール導体を
形成するためにセラミックグリーンシートに貫通孔を設
ける工程における改良に関するものである。
ク電子部品の製造方法に関するもので、特に、積層型セ
ラミック電子部品の製造過程においてビアホール導体を
形成するためにセラミックグリーンシートに貫通孔を設
ける工程における改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】この発明にとって興味ある積層型セラミ
ック電子部品は、多層セラミック基板とも呼ばれるもの
で、複数のセラミック層をもって構成される積層構造を
有する積層体を備えている。
ック電子部品は、多層セラミック基板とも呼ばれるもの
で、複数のセラミック層をもって構成される積層構造を
有する積層体を備えている。
【0003】この積層体の内部には、コンデンサ、イン
ダクタおよび/または抵抗のような受動素子をもって所
望の回路を構成するように配線導体が設けられる。ま
た、積層体の外部には、半導体ICチップのような能動
素子や、必要に応じて受動素子の一部が搭載される。
ダクタおよび/または抵抗のような受動素子をもって所
望の回路を構成するように配線導体が設けられる。ま
た、積層体の外部には、半導体ICチップのような能動
素子や、必要に応じて受動素子の一部が搭載される。
【0004】また、上述のように複合化された積層型セ
ラミック電子部品は、適宜の配線基板上に実装され、所
望の電子装置を構成するように用いられる。
ラミック電子部品は、適宜の配線基板上に実装され、所
望の電子装置を構成するように用いられる。
【0005】このような積層型セラミック電子部品は、
たとえば、移動体通信端末機器の分野において、LCR
複合化高周波部品として用いられたり、コンピュータの
分野において、半導体ICチップのような能動素子とコ
ンデンサやインダクタや抵抗のような受動素子とを複合
化した部品として、あるいは単なる半導体ICパッケー
ジとして用いられたりしている。
たとえば、移動体通信端末機器の分野において、LCR
複合化高周波部品として用いられたり、コンピュータの
分野において、半導体ICチップのような能動素子とコ
ンデンサやインダクタや抵抗のような受動素子とを複合
化した部品として、あるいは単なる半導体ICパッケー
ジとして用いられたりしている。
【0006】より具体的には、積層型セラミック電子部
品は、PAモジュール基板、RFダイオードスイッチ、
フィルタ、チップアンテナ、各種パッケージ部品、複合
デバイス等の種々の電子部品を構成するために広く用い
られている。
品は、PAモジュール基板、RFダイオードスイッチ、
フィルタ、チップアンテナ、各種パッケージ部品、複合
デバイス等の種々の電子部品を構成するために広く用い
られている。
【0007】図8には、この発明にとって興味ある積層
型セラミック電子部品1が図解的に断面図で示されてい
る。
型セラミック電子部品1が図解的に断面図で示されてい
る。
【0008】積層型セラミック電子部品1は、積層され
た複数のセラミック層2をもって構成される積層体3を
備えている。この積層体3において、セラミック層2の
特定のものに関連して種々の配線導体が設けられてい
る。
た複数のセラミック層2をもって構成される積層体3を
備えている。この積層体3において、セラミック層2の
特定のものに関連して種々の配線導体が設けられてい
る。
【0009】上述の配線導体としては、特定のセラミッ
ク層2を貫通するように延びるいくつかのビアホール導
体4や、特定のセラミック層2の主面に沿って延びるい
くつかの導体膜5等があり、導体膜5には、積層体3の
内部に形成されるものと積層体3の外表面上に形成され
るものとがある。
ク層2を貫通するように延びるいくつかのビアホール導
体4や、特定のセラミック層2の主面に沿って延びるい
くつかの導体膜5等があり、導体膜5には、積層体3の
内部に形成されるものと積層体3の外表面上に形成され
るものとがある。
【0010】このような積層型セラミック電子部品1
は、たとえば、図8において想像線で示すように、配線
基板6上に実装され、所望の電子装置を構成するように
用いられる。
は、たとえば、図8において想像線で示すように、配線
基板6上に実装され、所望の電子装置を構成するように
用いられる。
【0011】図8に示す積層型セラミック電子部品1を
製造するにあたっては、セラミック層2となるべきセラ
ミックグリーンシートが用意され、セラミックグリーン
シートに貫通孔を設け、この貫通孔に導電性ペーストを
充填することによってビアホール導体4を形成し、ま
た、セラミックグリーンシート上に導体膜5を形成する
ことが行なわれる。
製造するにあたっては、セラミック層2となるべきセラ
ミックグリーンシートが用意され、セラミックグリーン
シートに貫通孔を設け、この貫通孔に導電性ペーストを
充填することによってビアホール導体4を形成し、ま
た、セラミックグリーンシート上に導体膜5を形成する
ことが行なわれる。
【0012】上述した導体膜5は、一般的に、導電性ペ
ーストを印刷することによって形成されるが、この導体
膜5において高いパターン精度を得るため、ビアホール
導体4を形成するための貫通孔を設ける前の段階にある
セラミックグリーンシートに対して導体膜5を形成する
ための工程を実施することが、特許第2882157号
公報において提案されている。
ーストを印刷することによって形成されるが、この導体
膜5において高いパターン精度を得るため、ビアホール
導体4を形成するための貫通孔を設ける前の段階にある
セラミックグリーンシートに対して導体膜5を形成する
ための工程を実施することが、特許第2882157号
公報において提案されている。
【0013】この特許公報に記載の技術によれば、ビア
ホール導体4を形成するための貫通孔が設けられる前の
段階にあるセラミックグリーンシートは、その主面の平
滑性が良好であり、また、貫通孔を設け、そこに導電性
ペーストを充填し、この導電性ペーストを乾燥するとい
った工程を実施するための取り扱い等による破損や変形
が生じていないため、このようなセラミックグリーンシ
ートに対して導体膜5を形成するようにすれば、高いパ
ターン精度をもって導体膜5を形成することが可能とな
る。
ホール導体4を形成するための貫通孔が設けられる前の
段階にあるセラミックグリーンシートは、その主面の平
滑性が良好であり、また、貫通孔を設け、そこに導電性
ペーストを充填し、この導電性ペーストを乾燥するとい
った工程を実施するための取り扱い等による破損や変形
が生じていないため、このようなセラミックグリーンシ
ートに対して導体膜5を形成するようにすれば、高いパ
ターン精度をもって導体膜5を形成することが可能とな
る。
【0014】他方、ビアホール導体4のための貫通孔の
形成には、従来、パンチングによる方法が一般的に適用
されていたが、積層型セラミック電子部品1の小型化お
よび生産性向上を目的として、最近では、たとえば特開
平4−196194号公報に記載されるように、たとえ
ばCO2 レーザ光のようなレーザ光による貫通孔の形成
が主流になってきている。
形成には、従来、パンチングによる方法が一般的に適用
されていたが、積層型セラミック電子部品1の小型化お
よび生産性向上を目的として、最近では、たとえば特開
平4−196194号公報に記載されるように、たとえ
ばCO2 レーザ光のようなレーザ光による貫通孔の形成
が主流になってきている。
【0015】このように、レーザ光を適用する場合、レ
ーザ光の熱エネルギーによって、セラミックグリーンシ
ートに含まれるバインダおよび可塑剤が昇華し、それに
伴ってセラミック粉末も同様に飛散することによって、
貫通孔が設けられることになる。
ーザ光の熱エネルギーによって、セラミックグリーンシ
ートに含まれるバインダおよび可塑剤が昇華し、それに
伴ってセラミック粉末も同様に飛散することによって、
貫通孔が設けられることになる。
【0016】このような背景の下、前述した特許第28
82157号公報に記載のように、セラミックグリーン
シート上に導体膜5を形成した後、ビアホール導体4の
ための貫通孔を形成するため、特開平4−196194
号公報に記載のように、レーザ光を適用することが考え
られる。
82157号公報に記載のように、セラミックグリーン
シート上に導体膜5を形成した後、ビアホール導体4の
ための貫通孔を形成するため、特開平4−196194
号公報に記載のように、レーザ光を適用することが考え
られる。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たように、導体膜5を形成した後に、レーザ光を適用し
て貫通孔を形成しようとするとき、次のような問題に遭
遇する。
たように、導体膜5を形成した後に、レーザ光を適用し
て貫通孔を形成しようとするとき、次のような問題に遭
遇する。
【0018】レーザ光として通常用いられるCO2 レー
ザ光の波長は、約10μmであり、このような波長のレ
ーザ光は、銅に対して約95%、銀に対して約99%と
いうように、ほとんどの金属に対して90%以上の反射
率をもって反射してしまう。他方、導体膜5には、これ
が導電性ペーストによって形成されるとき、30〜70
体積%の金属が含有されている。導体膜5が、金属箔、
蒸着膜、スパッタリング膜またはめっき膜によって形成
されているときには、そのすべてが実質的に金属である
ことになる。
ザ光の波長は、約10μmであり、このような波長のレ
ーザ光は、銅に対して約95%、銀に対して約99%と
いうように、ほとんどの金属に対して90%以上の反射
率をもって反射してしまう。他方、導体膜5には、これ
が導電性ペーストによって形成されるとき、30〜70
体積%の金属が含有されている。導体膜5が、金属箔、
蒸着膜、スパッタリング膜またはめっき膜によって形成
されているときには、そのすべてが実質的に金属である
ことになる。
【0019】したがって、貫通孔を設けるにあたって、
導体膜5が形成された側からセラミックグリーンシート
に向かってレーザ光を照射しても、そのほとんどが反射
するため、貫通孔を形成することが困難であり、また、
貫通孔が形成されたとしても、このような貫通孔を高い
精度をもって形成することが不可能である。
導体膜5が形成された側からセラミックグリーンシート
に向かってレーザ光を照射しても、そのほとんどが反射
するため、貫通孔を形成することが困難であり、また、
貫通孔が形成されたとしても、このような貫通孔を高い
精度をもって形成することが不可能である。
【0020】なお、レーザ光による貫通孔の形成を開示
する特開平4−196194号公報は、導体膜5を形成
する前の段階での貫通孔の形成についてしか言及してい
ない。
する特開平4−196194号公報は、導体膜5を形成
する前の段階での貫通孔の形成についてしか言及してい
ない。
【0021】そこで、この発明の目的は、セラミックグ
リーンシート上に導体膜を形成した後の段階において、
ビアホール導体のための貫通孔を形成するにあたって、
レーザ光を適用できるようにした、積層型セラミック電
子部品の製造方法を提供しようとすることである。
リーンシート上に導体膜を形成した後の段階において、
ビアホール導体のための貫通孔を形成するにあたって、
レーザ光を適用できるようにした、積層型セラミック電
子部品の製造方法を提供しようとすることである。
【0022】
【課題を解決するための手段】この発明に係る積層型セ
ラミック電子部品の製造方法は、上述した技術的課題を
解決するため、次のような構成を備えることを特徴とし
ている。
ラミック電子部品の製造方法は、上述した技術的課題を
解決するため、次のような構成を備えることを特徴とし
ている。
【0023】すなわち、この発明に係る積層型セラミッ
ク電子部品の製造方法は、セラミックグリーンシートを
用意する工程と、セラミックグリーンシートの第1の主
面上に導体膜を形成する工程と、次いで、セラミックグ
リーンシートに対して、レーザ光を、セラミックグリー
ンシートの第1の主面とは逆の第2の主面側から照射
し、それによって、セラミックグリーンシートにビアホ
ール導体を形成するための貫通孔を設ける工程と、ビア
ホール導体を形成するため、貫通孔内に導電性ペースト
を充填する工程と、上述したセラミックグリーンシート
を含む複数のセラミックグリーンシートを積層し、圧着
し、それによって、生の積層体を得る工程と、この生の
積層体を焼成する工程とを備えることを特徴としてい
る。
ク電子部品の製造方法は、セラミックグリーンシートを
用意する工程と、セラミックグリーンシートの第1の主
面上に導体膜を形成する工程と、次いで、セラミックグ
リーンシートに対して、レーザ光を、セラミックグリー
ンシートの第1の主面とは逆の第2の主面側から照射
し、それによって、セラミックグリーンシートにビアホ
ール導体を形成するための貫通孔を設ける工程と、ビア
ホール導体を形成するため、貫通孔内に導電性ペースト
を充填する工程と、上述したセラミックグリーンシート
を含む複数のセラミックグリーンシートを積層し、圧着
し、それによって、生の積層体を得る工程と、この生の
積層体を焼成する工程とを備えることを特徴としてい
る。
【0024】この発明は、セラミックグリーンシート
の、導体膜が形成された領域内に貫通孔を設けようとす
るとき、特に意義が大きい。
の、導体膜が形成された領域内に貫通孔を設けようとす
るとき、特に意義が大きい。
【0025】この発明において、導体膜は、導電性ペー
ストをセラミックグリーンシートの第1の主面上に付与
することによって形成された導電性ペースト膜によって
与えられても、金属箔、蒸着膜、スパッタリング膜また
はめっき膜によって与えられてもよい。
ストをセラミックグリーンシートの第1の主面上に付与
することによって形成された導電性ペースト膜によって
与えられても、金属箔、蒸着膜、スパッタリング膜また
はめっき膜によって与えられてもよい。
【0026】また、この発明において、セラミックグリ
ーンシートは、キャリアフィルムによって裏打ちされた
状態で取り扱われるのが好ましい。この場合、セラミッ
クグリーンシートは、第1の主面を外側に向けかつキャ
リアフィルムによって裏打ちされた状態で用意され、こ
のキャリアフィルムによって裏打ちされた状態で、導体
膜を形成する工程と、貫通孔を設ける工程と、貫通孔内
に導電性ペーストを充填する工程とが実施され、生の積
層体を得る工程の前に、キャリアフィルムをセラミック
グリーンシートから剥離する工程が実施される。なお、
貫通孔を設ける工程においては、セラミックグリーンシ
ートの第2の主面側からレーザ光が照射されるので、レ
ーザ光はキャリアフィルムに向かって照射されることに
なり、このキャリアフィルムにも貫通孔が設けられる。
ーンシートは、キャリアフィルムによって裏打ちされた
状態で取り扱われるのが好ましい。この場合、セラミッ
クグリーンシートは、第1の主面を外側に向けかつキャ
リアフィルムによって裏打ちされた状態で用意され、こ
のキャリアフィルムによって裏打ちされた状態で、導体
膜を形成する工程と、貫通孔を設ける工程と、貫通孔内
に導電性ペーストを充填する工程とが実施され、生の積
層体を得る工程の前に、キャリアフィルムをセラミック
グリーンシートから剥離する工程が実施される。なお、
貫通孔を設ける工程においては、セラミックグリーンシ
ートの第2の主面側からレーザ光が照射されるので、レ
ーザ光はキャリアフィルムに向かって照射されることに
なり、このキャリアフィルムにも貫通孔が設けられる。
【0027】
【発明の実施の形態】以下に、この発明の一実施形態と
して、図8に示した積層型セラミック電子部品1の製造
方法に関連して説明する。
して、図8に示した積層型セラミック電子部品1の製造
方法に関連して説明する。
【0028】図1は、図8に示した積層型セラミック電
子部品1の製造方法に含まれるいくつかの工程を順次示
す断面図である。
子部品1の製造方法に含まれるいくつかの工程を順次示
す断面図である。
【0029】まず、図1(1)に示すように、セラミッ
クグリーンシート11が用意される。このセラミックグ
リーンシート11は、図8に示したセラミック層2とな
るべきものである。
クグリーンシート11が用意される。このセラミックグ
リーンシート11は、図8に示したセラミック層2とな
るべきものである。
【0030】次いで、図1(2)に示すように、セラミ
ックグリーンシート11の第1の主面12上に、スクリ
ーン印刷または凹版印刷等の印刷を適用して、導電性ペ
ーストを付与することによって、導電性ペースト膜13
が形成される。導電性ペースト膜13は、図8に示した
導体膜5となるべきものである。
ックグリーンシート11の第1の主面12上に、スクリ
ーン印刷または凹版印刷等の印刷を適用して、導電性ペ
ーストを付与することによって、導電性ペースト膜13
が形成される。導電性ペースト膜13は、図8に示した
導体膜5となるべきものである。
【0031】次いで、図1(3)に示すように、セラミ
ックグリーンシート11に対して、レーザ光14が照射
される。レーザ光14は、セラミックグリーンシート1
1の第1の主面12とは逆の第2の主面15側から照射
される。レーザ光14としては、たとえば、CO2 レー
ザ光(波長:約10μm)、YAGレーザ光(波長:
1.06μm)またはYAGレーザ光の第3高調波(波
長:355nm)が用いられる。
ックグリーンシート11に対して、レーザ光14が照射
される。レーザ光14は、セラミックグリーンシート1
1の第1の主面12とは逆の第2の主面15側から照射
される。レーザ光14としては、たとえば、CO2 レー
ザ光(波長:約10μm)、YAGレーザ光(波長:
1.06μm)またはYAGレーザ光の第3高調波(波
長:355nm)が用いられる。
【0032】これらのいずれを用いた場合であっても、
レーザ光14は、セラミックグリーンシート11に含ま
れるバインダおよび可塑剤等の樹脂成分に吸収され、そ
れによって生じる熱エネルギーによって樹脂成分が昇華
し、また、これに伴ってセラミック粉末が飛散すること
から、セラミックグリーンシート11に貫通孔16が設
けられる。
レーザ光14は、セラミックグリーンシート11に含ま
れるバインダおよび可塑剤等の樹脂成分に吸収され、そ
れによって生じる熱エネルギーによって樹脂成分が昇華
し、また、これに伴ってセラミック粉末が飛散すること
から、セラミックグリーンシート11に貫通孔16が設
けられる。
【0033】また、貫通孔16は、導電性ペースト膜1
3が形成された領域内にあるので、貫通孔16は、この
導電性ペースト膜13をも貫通するように設けられる。
すなわち、導電性ペースト膜13においては、そこに樹
脂成分が含まれていることに加えて、その厚みが薄いこ
ともあって、上述した貫通孔16の形成によるセラミッ
クグリーンシート11の一部除去に連鎖する形で、導電
性ペースト膜13も除去されるため、セラミックグリー
ンシート11に設けられた貫通孔16は、導電性ペース
ト膜13をも貫通するように設けられる。
3が形成された領域内にあるので、貫通孔16は、この
導電性ペースト膜13をも貫通するように設けられる。
すなわち、導電性ペースト膜13においては、そこに樹
脂成分が含まれていることに加えて、その厚みが薄いこ
ともあって、上述した貫通孔16の形成によるセラミッ
クグリーンシート11の一部除去に連鎖する形で、導電
性ペースト膜13も除去されるため、セラミックグリー
ンシート11に設けられた貫通孔16は、導電性ペース
ト膜13をも貫通するように設けられる。
【0034】このように、導電性ペースト膜13が形成
されていない第2の主面15側からレーザ光14を照射
して、セラミックグリーンシート12に貫通孔16を設
けるようにしているので、導電性ペースト膜13に含ま
れる金属によるレーザ光14の反射といった吸収効率を
低下させる原因に遭遇することなく、貫通孔16を形成
することができる。
されていない第2の主面15側からレーザ光14を照射
して、セラミックグリーンシート12に貫通孔16を設
けるようにしているので、導電性ペースト膜13に含ま
れる金属によるレーザ光14の反射といった吸収効率を
低下させる原因に遭遇することなく、貫通孔16を形成
することができる。
【0035】次に、図1(4)に示すように、貫通孔1
6内に導電性ペーストが充填され、それによってビアホ
ール導体4が形成される。
6内に導電性ペーストが充填され、それによってビアホ
ール導体4が形成される。
【0036】次に、上述したセラミックグリーンシート
11を含む複数のセラミックグリーンシートが積層さ
れ、圧着されることによって、図8に示した積層体3の
ための生の積層体が得られる。
11を含む複数のセラミックグリーンシートが積層さ
れ、圧着されることによって、図8に示した積層体3の
ための生の積層体が得られる。
【0037】そして、この生の積層体が焼成されること
によって、図8に示した積層体3を備える積層型セラミ
ック電子部品1が得られる。
によって、図8に示した積層体3を備える積層型セラミ
ック電子部品1が得られる。
【0038】なお、レーザ光14によって貫通孔16を
形成しようとするとき、レーザ光14の熱エネルギーに
よる昇華が生じるため、図1(3)において図示するよ
うに、貫通孔16をストレートな状態で形成することが
困難であり、特にレーザ光14の入射側においては、貫
通孔16の周辺部も昇華によって飛散してしまうことが
多い。
形成しようとするとき、レーザ光14の熱エネルギーに
よる昇華が生じるため、図1(3)において図示するよ
うに、貫通孔16をストレートな状態で形成することが
困難であり、特にレーザ光14の入射側においては、貫
通孔16の周辺部も昇華によって飛散してしまうことが
多い。
【0039】このことから、この実施形態とは逆に、図
2(1)に示すように、導電性ペースト膜13が形成さ
れた第2の主面15側からレーザ光14を照射して貫通
孔16aを形成しようとしたときには、貫通孔16aの
周辺部において、導電性ペースト膜13が比較的大きく
除去されてしまう。
2(1)に示すように、導電性ペースト膜13が形成さ
れた第2の主面15側からレーザ光14を照射して貫通
孔16aを形成しようとしたときには、貫通孔16aの
周辺部において、導電性ペースト膜13が比較的大きく
除去されてしまう。
【0040】そのため、図2(2)に示すように、貫通
孔16a内に導電性ペーストを充填し乾燥することによ
って、ビアホール導体4を形成したとき、ビアホール導
体4と導電性ペースト膜13との間で導通不良が生じる
ことがある。
孔16a内に導電性ペーストを充填し乾燥することによ
って、ビアホール導体4を形成したとき、ビアホール導
体4と導電性ペースト膜13との間で導通不良が生じる
ことがある。
【0041】上述の導通不良を防止するためには、図3
に示すように、ビアホール導体4を形成するとき、この
ビアホール導体4の周囲に比較的大きく張り出す張り出
しランド17を形成しておく必要がある。しかしなが
ら、比較的大きな張り出しランド17は、積層型セラミ
ック電子部品1の小型化および配線の高密度化を阻害し
てしまう。
に示すように、ビアホール導体4を形成するとき、この
ビアホール導体4の周囲に比較的大きく張り出す張り出
しランド17を形成しておく必要がある。しかしなが
ら、比較的大きな張り出しランド17は、積層型セラミ
ック電子部品1の小型化および配線の高密度化を阻害し
てしまう。
【0042】また、図2(1)に示すように、導電性ペ
ースト膜13が形成された第2の主面15側からレーザ
光14を照射して貫通孔16aを形成しようとすると、
レーザ光14の熱エネルギーによる昇華のため、セラミ
ックグリーンシート11内のセラミック粉末だけでな
く、導電性ペースト膜13内の金属粉末も比較的多量に
飛散する。図4に示すように、この金属粉末18が、ビ
アホール導体4とこれに近接する導電性ペースト膜13
との間に飛散したり、図5に示すように、互いに近接し
ている2つの導電性ペースト膜13の間に飛散したりす
ると、電気的短絡といった不良を招く原因になる。
ースト膜13が形成された第2の主面15側からレーザ
光14を照射して貫通孔16aを形成しようとすると、
レーザ光14の熱エネルギーによる昇華のため、セラミ
ックグリーンシート11内のセラミック粉末だけでな
く、導電性ペースト膜13内の金属粉末も比較的多量に
飛散する。図4に示すように、この金属粉末18が、ビ
アホール導体4とこれに近接する導電性ペースト膜13
との間に飛散したり、図5に示すように、互いに近接し
ている2つの導電性ペースト膜13の間に飛散したりす
ると、電気的短絡といった不良を招く原因になる。
【0043】以上のように、図2ないし図5を参照しな
がら説明した比較技術において遭遇する問題は、前述し
たように、導電性ペースト膜13が形成された第2の主
面15側からレーザ光14を照射するようにすることに
よって、有利に解消されることができる。
がら説明した比較技術において遭遇する問題は、前述し
たように、導電性ペースト膜13が形成された第2の主
面15側からレーザ光14を照射するようにすることに
よって、有利に解消されることができる。
【0044】図1に示した実施形態では、図8に示した
導体膜5を形成するため、導電性ペーストの付与による
導電性ペースト膜13をセラミックグリーンシート11
上に形成したが、その他、電子写真法によって導体膜を
形成しても、あるいは、金属箔、蒸着膜、スパッタリン
グ膜またはめっき膜による金属膜からなる導体膜を形成
するようにしてもよい。
導体膜5を形成するため、導電性ペーストの付与による
導電性ペースト膜13をセラミックグリーンシート11
上に形成したが、その他、電子写真法によって導体膜を
形成しても、あるいは、金属箔、蒸着膜、スパッタリン
グ膜またはめっき膜による金属膜からなる導体膜を形成
するようにしてもよい。
【0045】図6は、この発明の他の実施形態を説明す
るための図1(3)に相当する図である。図6において
は、図8に示した導体膜5となるべきものとして、上述
した金属箔、蒸着膜、スパッタリング膜またはめっき膜
のような金属膜19が形成されている。
るための図1(3)に相当する図である。図6において
は、図8に示した導体膜5となるべきものとして、上述
した金属箔、蒸着膜、スパッタリング膜またはめっき膜
のような金属膜19が形成されている。
【0046】金属膜19が形成されると、この金属膜1
9内には、レーザ光14の吸収効率の高い樹脂成分が全
く含まれていないので、レーザ光14のほとんどが金属
膜19において反射される。したがって、貫通孔16
は、セラミックグリーンシート11のみを貫通するよう
に設けられる。この場合にも、この貫通孔16内に導電
性ペーストが充填されることによって、図1(4)に示
した場合と実質的に同様の機能を果たすビアホール導体
4を形成することができる。
9内には、レーザ光14の吸収効率の高い樹脂成分が全
く含まれていないので、レーザ光14のほとんどが金属
膜19において反射される。したがって、貫通孔16
は、セラミックグリーンシート11のみを貫通するよう
に設けられる。この場合にも、この貫通孔16内に導電
性ペーストが充填されることによって、図1(4)に示
した場合と実質的に同様の機能を果たすビアホール導体
4を形成することができる。
【0047】図7は、この発明のさらに他の実施形態を
説明するための図1に相当する図である。
説明するための図1に相当する図である。
【0048】まず、図7(1)に示すように、セラミッ
クグリーンシート11は、その第1の主面12を外側に
向けかつキャリアフィルム20によって裏打ちされた状
態で用意される。この場合、キャリアフィルム20上
で、セラミックスラリーをシート状に成形することによ
って、セラミックグリーンシート11を作製するように
すれば、キャリアフィルム20によって裏打ちされたセ
ラミックグリーンシート11を得ることができる。
クグリーンシート11は、その第1の主面12を外側に
向けかつキャリアフィルム20によって裏打ちされた状
態で用意される。この場合、キャリアフィルム20上
で、セラミックスラリーをシート状に成形することによ
って、セラミックグリーンシート11を作製するように
すれば、キャリアフィルム20によって裏打ちされたセ
ラミックグリーンシート11を得ることができる。
【0049】次いで、図7(2)に示すように、キャリ
アフィルム20によって裏打ちされた状態で、セラミッ
クグリーンシート11の第1の主面上に、導体膜5とし
ての導電性ペースト膜13が印刷によって形成される。
アフィルム20によって裏打ちされた状態で、セラミッ
クグリーンシート11の第1の主面上に、導体膜5とし
ての導電性ペースト膜13が印刷によって形成される。
【0050】次いで、図7(3)に示すように、レーザ
光14が、キャリアフィルム20を介して、セラミック
グリーンシート11の第2の主面15側からセラミック
グリーンシート11に対して照射される。これによっ
て、貫通孔16が、キャリアフィルム20、セラミック
グリーンシート11および導電性ペースト膜13を貫通
するように設けられる。
光14が、キャリアフィルム20を介して、セラミック
グリーンシート11の第2の主面15側からセラミック
グリーンシート11に対して照射される。これによっ
て、貫通孔16が、キャリアフィルム20、セラミック
グリーンシート11および導電性ペースト膜13を貫通
するように設けられる。
【0051】上述したレーザ光14としては、キャリア
フィルム20を構成する樹脂に対する吸収率の高いCO
2 レーザ光またはYAGレーザ光の第3高調波を用いる
ことが好ましい。YAGレーザ光は、樹脂からなるキャ
リアフィルム20を透過してしまうため、図7(3)に
示すように、キャリアフィルム20をも貫通するように
貫通孔16を設けることが困難である。
フィルム20を構成する樹脂に対する吸収率の高いCO
2 レーザ光またはYAGレーザ光の第3高調波を用いる
ことが好ましい。YAGレーザ光は、樹脂からなるキャ
リアフィルム20を透過してしまうため、図7(3)に
示すように、キャリアフィルム20をも貫通するように
貫通孔16を設けることが困難である。
【0052】次に、図7(4)に示すように、貫通孔1
6内に導電性ペーストが充填され、それによってビアホ
ール導体4が形成される。このビアホール導体4を形成
するための導電性ペーストは、キャリアフィルム20を
マスクとしながら、キャリアフィルム20側から付与す
ることが好ましい。
6内に導電性ペーストが充填され、それによってビアホ
ール導体4が形成される。このビアホール導体4を形成
するための導電性ペーストは、キャリアフィルム20を
マスクとしながら、キャリアフィルム20側から付与す
ることが好ましい。
【0053】次に、キャリアフィルム20をセラミック
グリーンシート11から剥離した後、前述の図1を参照
して説明した実施形態の場合と同様、生の積層体が作製
され、次いで、生の積層体が焼成されることによって、
図8に示すような積層型セラミック電子部品1が得られ
る。
グリーンシート11から剥離した後、前述の図1を参照
して説明した実施形態の場合と同様、生の積層体が作製
され、次いで、生の積層体が焼成されることによって、
図8に示すような積層型セラミック電子部品1が得られ
る。
【0054】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、セラ
ミックグリーンシートにビアホール導体を形成するため
の貫通孔を設けるにあたって、セラミックグリーンシー
トの第1の主面上に導体膜を予め形成した後、セラミッ
クグリーンシートに対して、レーザ光を、セラミックグ
リーンシートの第1の主面とは逆の第2の主面側から照
射するようにしている。
ミックグリーンシートにビアホール導体を形成するため
の貫通孔を設けるにあたって、セラミックグリーンシー
トの第1の主面上に導体膜を予め形成した後、セラミッ
クグリーンシートに対して、レーザ光を、セラミックグ
リーンシートの第1の主面とは逆の第2の主面側から照
射するようにしている。
【0055】したがって、高いパターン精度をもって導
体膜を形成することができるとともに、導体膜に含まれ
る金属のような反射成分のない側からレーザ光を照射す
ることになるので、セラミックグリーンシートに寸法精
度の高いビアホール導体を形成することが可能になる。
体膜を形成することができるとともに、導体膜に含まれ
る金属のような反射成分のない側からレーザ光を照射す
ることになるので、セラミックグリーンシートに寸法精
度の高いビアホール導体を形成することが可能になる。
【0056】このような効果は、セラミックグリーンシ
ートの、導体膜が形成された領域内に貫通孔を設けよう
とする場合、特に顕著になる。
ートの、導体膜が形成された領域内に貫通孔を設けよう
とする場合、特に顕著になる。
【0057】また、セラミックグリーンシートの、導体
膜が形成された領域内に貫通孔を設けようとするとき、
導体膜を形成した側からのレーザ光の照射によって貫通
孔を形成するといった比較技術が採用される場合には、
貫通孔の周辺部において導体膜も飛散するため、ビアホ
ール導体と導体膜との間で導通不良が生じることがある
が、この発明によれば、このような導通不良に遭遇する
ことはない。
膜が形成された領域内に貫通孔を設けようとするとき、
導体膜を形成した側からのレーザ光の照射によって貫通
孔を形成するといった比較技術が採用される場合には、
貫通孔の周辺部において導体膜も飛散するため、ビアホ
ール導体と導体膜との間で導通不良が生じることがある
が、この発明によれば、このような導通不良に遭遇する
ことはない。
【0058】また、この比較技術においては、上述のよ
うな導通不良を防止するため、ビアホール導体に比較的
大きな張り出しランドを形成する必要があるが、この発
明によれば、このような張り出しランドが不要であるの
で、積層型セラミック電子部品の小型化かつ配線の高密
度化を容易に図ることができる。
うな導通不良を防止するため、ビアホール導体に比較的
大きな張り出しランドを形成する必要があるが、この発
明によれば、このような張り出しランドが不要であるの
で、積層型セラミック電子部品の小型化かつ配線の高密
度化を容易に図ることができる。
【0059】また、上述した比較技術の場合には、導体
膜の昇華による飛散物としての金属粉末が、ビアホール
導体とこれに近接する導体膜との間に付着したり、互い
に近接して配置された2つの導体膜の間に付着したりす
ることがあるため、電気的短絡が生じる可能性がある
が、この発明によれば、昇華による飛散物が飛散する側
には導体膜が形成されていないので、このような電気的
短絡の問題に遭遇することはない。
膜の昇華による飛散物としての金属粉末が、ビアホール
導体とこれに近接する導体膜との間に付着したり、互い
に近接して配置された2つの導体膜の間に付着したりす
ることがあるため、電気的短絡が生じる可能性がある
が、この発明によれば、昇華による飛散物が飛散する側
には導体膜が形成されていないので、このような電気的
短絡の問題に遭遇することはない。
【0060】また、上述した比較技術の場合には、金属
箔、蒸着膜、スパッタリング膜またはめっき膜によって
導体膜を形成した場合には、レーザ光のほとんどが導体
膜によって反射され、そのため、セラミックグリーンシ
ートに貫通孔を設けることが不可能であるが、この発明
によれば、導体膜を、金属箔、蒸着膜、スパッタリング
膜またはめっき膜によって形成しても、セラミックグリ
ーンシートに貫通孔を設けることが可能になる。したが
って、導体膜を導電性ペースト膜によって形成するとい
った厚膜形成技術を適用して形成する場合に比べて、導
体膜を、これら金属箔、蒸着膜、スパッタリング膜また
はめっき膜といった薄膜形成技術を用いて形成すること
により、緻密でかつ厚み精度が高く、また、フォトリソ
グラフィ技術との組み合わせによって、ファインライン
を形成することが可能となり、その結果、優れた特性を
有し、かつさらに小型化かつ配線の高密度化が図られた
積層型セラミック電子部品を得ることができる。
箔、蒸着膜、スパッタリング膜またはめっき膜によって
導体膜を形成した場合には、レーザ光のほとんどが導体
膜によって反射され、そのため、セラミックグリーンシ
ートに貫通孔を設けることが不可能であるが、この発明
によれば、導体膜を、金属箔、蒸着膜、スパッタリング
膜またはめっき膜によって形成しても、セラミックグリ
ーンシートに貫通孔を設けることが可能になる。したが
って、導体膜を導電性ペースト膜によって形成するとい
った厚膜形成技術を適用して形成する場合に比べて、導
体膜を、これら金属箔、蒸着膜、スパッタリング膜また
はめっき膜といった薄膜形成技術を用いて形成すること
により、緻密でかつ厚み精度が高く、また、フォトリソ
グラフィ技術との組み合わせによって、ファインライン
を形成することが可能となり、その結果、優れた特性を
有し、かつさらに小型化かつ配線の高密度化が図られた
積層型セラミック電子部品を得ることができる。
【0061】また、この発明において、セラミックグリ
ーンシートをキャリアフィルムによって裏打ちされた状
態で取り扱うと、軟弱なセラミックグリーンシートの不
所望な破損や変形を防止でき、取り扱い自身が容易にな
るとともに、精度の高い積層型セラミック電子部品を得
ることができる。
ーンシートをキャリアフィルムによって裏打ちされた状
態で取り扱うと、軟弱なセラミックグリーンシートの不
所望な破損や変形を防止でき、取り扱い自身が容易にな
るとともに、精度の高い積層型セラミック電子部品を得
ることができる。
【図1】この発明の一実施形態による積層型セラミック
電子部品の製造方法に含まれるいくつかの工程を順次図
解的に示す断面図である。
電子部品の製造方法に含まれるいくつかの工程を順次図
解的に示す断面図である。
【図2】この発明の比較技術を説明するためのもので、
図1(3)および(4)にそれぞれ相当する図である。
図1(3)および(4)にそれぞれ相当する図である。
【図3】図2(2)に示したビアホール導体4と導電性
ペースト膜13との導通不良を防止するため、張り出し
ランド17を有するビアホール導体4が形成された状態
を図解的に示す断面図である。
ペースト膜13との導通不良を防止するため、張り出し
ランド17を有するビアホール導体4が形成された状態
を図解的に示す断面図である。
【図4】図2に示した比較技術において遭遇し得るビア
ホール導体4と導電性ペースト膜13との間で生じた電
気的短絡状態を図解的に示す平面図である。
ホール導体4と導電性ペースト膜13との間で生じた電
気的短絡状態を図解的に示す平面図である。
【図5】図2に示した比較技術において遭遇し得る2つ
の導電性ペースト膜13の間で生じた電気的短絡状態を
図解的に示す平面図である。
の導電性ペースト膜13の間で生じた電気的短絡状態を
図解的に示す平面図である。
【図6】この発明の他の実施形態を説明するための図1
(3)に相当する図である。
(3)に相当する図である。
【図7】この発明のさらに他の実施形態を説明するため
の図1に相当する図である。
の図1に相当する図である。
【図8】この発明にとって興味ある積層型セラミック電
子部品1を図解的に示す断面図である。
子部品1を図解的に示す断面図である。
1 積層型セラミック電子部品 3 積層体 4 ビアホール導体 5 導体膜 11 セラミックグリーンシート 12 第1の主面 13 導電性ペースト膜 14 レーザ光 15 第2の主面 16 貫通孔 19 金属膜 20 キャリアフィルム
Claims (5)
- 【請求項1】 セラミックグリーンシートを用意する工
程と、 前記セラミックグリーンシートの第1の主面上に導体膜
を形成する工程と、 次いで、前記セラミックグリーンシートに対して、レー
ザ光を、前記セラミックグリーンシートの前記第1の主
面とは逆の第2の主面側から照射し、それによって、前
記セラミックグリーンシートにビアホール導体を形成す
るための貫通孔を設ける工程と、 ビアホール導体を形成するため、前記貫通孔内に導電性
ペーストを充填する工程と、 前記セラミックグリーンシートを含む複数のセラミック
グリーンシートを積層し、圧着し、それによって、生の
積層体を得る工程と、 前記生の積層体を焼成する工程とを備える、積層型セラ
ミック電子部品の製造方法。 - 【請求項2】 前記貫通孔を設ける工程は、前記セラミ
ックグリーンシートの、前記導体膜が形成された領域内
に前記貫通孔を設ける工程を含む、請求項1に記載の積
層型セラミック電子部品の製造方法。 - 【請求項3】 前記導体膜を形成する工程は、導電性ペ
ーストを前記セラミックグリーンシートの前記第1の主
面上に付与することによって導電性ペースト膜を形成す
る工程を含む、請求項1または2に記載の積層型セラミ
ック電子部品の製造方法。 - 【請求項4】 前記導体膜を形成する工程は、前記導体
膜を金属箔、蒸着膜、スパッタリング膜またはめっき膜
によって形成する工程を含む、請求項1または2に記載
の積層型セラミック電子部品の製造方法。 - 【請求項5】 前記セラミックグリーンシートを用意す
る工程において、前記第1の主面を外側に向けかつキャ
リアフィルムによって裏打ちされた状態で前記セラミッ
クグリーンシートが用意され、 前記キャリアフィルムによって裏打ちされた状態で、前
記導体膜を形成する工程と、前記貫通孔を設ける工程
と、前記貫通孔内に導電性ペーストを充填する工程とが
実施され、 前記生の積層体を得る工程の前に、前記キャリアフィル
ムを前記セラミックグリーンシートから剥離する工程を
さらに備える、請求項1ないし4のいずれかに記載の積
層型セラミック電子部品の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000130181A JP2001313466A (ja) | 2000-04-28 | 2000-04-28 | 積層型セラミック電子部品の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000130181A JP2001313466A (ja) | 2000-04-28 | 2000-04-28 | 積層型セラミック電子部品の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001313466A true JP2001313466A (ja) | 2001-11-09 |
Family
ID=18639329
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000130181A Pending JP2001313466A (ja) | 2000-04-28 | 2000-04-28 | 積層型セラミック電子部品の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001313466A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006203185A (ja) * | 2004-12-24 | 2006-08-03 | Kyocera Corp | セラミック電子部品の製造方法 |
WO2007007451A1 (ja) * | 2005-07-12 | 2007-01-18 | Murata Manufacturing Co., Ltd. | 多層配線基板及びその製造方法 |
JP2007250996A (ja) * | 2006-03-17 | 2007-09-27 | Kyocera Corp | 配線基板、並びにその配線基板を備えた電子装置およびプローブカード |
-
2000
- 2000-04-28 JP JP2000130181A patent/JP2001313466A/ja active Pending
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006203185A (ja) * | 2004-12-24 | 2006-08-03 | Kyocera Corp | セラミック電子部品の製造方法 |
WO2007007451A1 (ja) * | 2005-07-12 | 2007-01-18 | Murata Manufacturing Co., Ltd. | 多層配線基板及びその製造方法 |
JPWO2007007451A1 (ja) * | 2005-07-12 | 2009-01-29 | 株式会社村田製作所 | 多層配線基板及びその製造方法 |
US7847197B2 (en) | 2005-07-12 | 2010-12-07 | Murata Manufacturing Co., Ltd. | Multilayer circuit board and manufacturing method thereof |
JP2011009786A (ja) * | 2005-07-12 | 2011-01-13 | Murata Mfg Co Ltd | 多層配線基板及びその製造方法 |
JP4748161B2 (ja) * | 2005-07-12 | 2011-08-17 | 株式会社村田製作所 | 多層配線基板及びその製造方法 |
JP2007250996A (ja) * | 2006-03-17 | 2007-09-27 | Kyocera Corp | 配線基板、並びにその配線基板を備えた電子装置およびプローブカード |
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