JP2001313341A - 半導体装置 - Google Patents

半導体装置

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JP2001313341A
JP2001313341A JP2001087091A JP2001087091A JP2001313341A JP 2001313341 A JP2001313341 A JP 2001313341A JP 2001087091 A JP2001087091 A JP 2001087091A JP 2001087091 A JP2001087091 A JP 2001087091A JP 2001313341 A JP2001313341 A JP 2001313341A
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逸三 岡
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勝比古 東山
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 熱特性がほぼ同等でかつ互いの信号の影響を
受けない複数の半導体素子を共通の半導体基板上に設け
た半導体装置を提供する。 【解決手段】 共通の半導体基板3上に形成された2つ
のバイポーラトランジスタ1,2は、分離帯7によって
分離されている。第1縦型バイポーラトランジスタ1
は、N型の第1エミッタ領域13と、P型の第1ベース
領域12と、N型の第1コレクタ領域11とにより構成
されている。第2縦型バイポーラトランジスタ2も、N
型の第2エミッタ領域23と、P型の第2ベース領域2
2と、N型の第2コレクタ領域21とにより構成されて
いる。両エミッタ領域13,23は、平面的に見て、矩
形の一部が欠けた構造をしており、エミッタ領域13,
23のうち発熱量の大きい本体部分はチップの対角部に
配置されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、パワートランジス
タを含む複数のトランジスタを備えた半導体装置に係
り、特に各トランジスタ間の相互干渉に起因する特性の
劣化の防止対策に関する。
【0002】
【従来の技術】図8は、一般的なオーディオ装置用のス
ピーカ出力回路(混成集積回路)の一例を示す回路図で
ある。同図に示すように、スピーカ出力回路は、一対の
スピーカに対して直列に接続された一対の相補型トラン
ジスタを備えている。すなわち、NPNトランジスタ3
2AとPNPトランジスタ33Aを有する回路がスピー
カ31Aに接続され、NPNトランジスタ32BとPN
Pトランジスタ33Bを有する回路がスピーカ31Bに
接続されている。
【0003】このようなスピーカ出力回路においては、
一対のスピーカの出力特性は同等であることが要求され
る。一般に、複数の回路内にそれぞれパワートランジス
タが配置されている場合には、従来より、複数のパワー
トランジスタを個々に接続して基板に実装するようにし
ている。これは、複数のパワートランジスタを共通の基
板に搭載すると、各トランジスタ間における電流リーク
や発熱の影響によって回路を構成する各トランジスタに
おける熱特性,耐圧特性の劣化が生じるおそれがあるか
らである。したがって、この例のごとく出力特性が互い
に同等である複数の回路が必要とされる場合には、互い
に同等の出力特性が要求される回路の数に対応した分の
トランジスタを、個別に生産されたトランジスタの中か
ら選択して、特性が整合されたNPNトランジスタとP
NPトランジスタとを直列に接続するようにして、互い
に同等の特性を有する複数の回路を実現していた。
【0004】一方、特開平6−342876号公報に開
示されているように、半導体基板上に形成された出力用
トランジスタを熱破壊から保護する機能を備えた半導体
装置として、出力用トランジスタで囲まれる領域に出力
トランジスタの温度を検出するためのトランジスタを配
置した半導体装置が提案されている。この半導体装置に
おいて、出力用トランジスタと微弱な信号が流れる温度
検出用トランジスタとは、トランジスタのエミッタ領域
と同時に形成された単一の不純物拡散領域(チャネルス
トッパ)によって電気的に分離される構造となってい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、近年、オー
ディオ出力アンプのハイパワー化や多チャンネル化が要
求されていることから、上記従来のスピーカ用回路を利
用する場合、個々の回路を構成するために個別に生産さ
れたトランジスタを使用するため、複数の回路の出力特
性をほぼ同等とするには、個々のトランジスタのそれぞ
れにおいて電気的特性あるいは熱特性等の特性を整合さ
せる必要がある。
【0006】しかしながら、上記従来の技術のごとく、
個別に生産されたトランジスタの特性を目的に応じてそ
れぞれ合わせることは容易ではなく、製造コストの増大
を招くと共に特性上も十分に同等化された複数の回路を
得ることが困難であった。
【0007】また、オーディオのスピーカ出力用に使用
される回路にあっては、トランジスタを個別に接続する
ため混成集積回路が大型化するという問題もあった。
【0008】一方、上記従来の公報に開示されている熱
破壊防止機能を有する出力トランジスタを有する半導体
装置においては、このチャネルストッパで分離されてい
る出力トランジスタと温度検出用トランジスタとの電気
的な分離が不十分なために、一方のトランジスタの動作
が他のトランジスタの影響を受けやすいという問題があ
った。特に、温度検出用トランジスタの動作において、
出力用トランジスタ及び半導体装置の外部からの雑音
(ノイズ)の影響を受けやすいという問題もあった。
【0009】本発明の目的は、複数のパワー半導体素子
を搭載した半導体装置において、各トランジスタの熱特
性を均一化することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の半導体装
置は、チップ形状の半導体基板と、上記半導体基板に設
けられ、互いにほぼ同じ電気的特性を有するとともに一
部が発熱部となる2つのパワー半導体素子と、上記2つ
の半導体素子を互いに電気的に分離する分離帯とを備え
ており、上記2つの半導体素子の各発熱部は、上記チッ
プ形状の対角部に配設されている。
【0011】これにより、分離特性が向上すると共に、
両パワー半導体素子の発熱部が互いにできるだけ離れて
いる構造となるので、半導体基板の中央に熱がこもるこ
とを防ぐことができて放熱特性が良好になる。
【0012】上記各半導体素子がパワー縦型バイポーラ
トランジスタである場合には、上記各バイポーラトラン
ジスタが共通のコレクタ領域を有し、かつ上記分離帯に
よってベース領域およびエミッタ領域が分離されている
ことが好ましい。
【0013】これにより、共通のコレクタ領域を有する
ことで、両パワー半導体素子の熱特性を近いものとでき
る。
【0014】本発明の第2の半導体装置は、チップ形状
の半導体基板と、上記半導体基板の少なくとも1つの角
部を含む4つの領域に設けられ、互いにほぼ同じ電気的
特性を有するとともに一部が発熱部となる4つのパワー
半導体素子と、上記4つの半導体素子を互いに電気的に
分離する分離帯とを備えており、上記各半導体素子の発
熱部はそれぞれ上記各角部にそれぞれ配設されている。
【0015】上記各半導体素子がパワー縦型バイポーラ
トランジスタである場合には、上記各バイポーラトラン
ジスタが共通のコレクタ領域を有し、かつ上記分離帯に
よってベース領域およびエミッタ領域が分離されている
ことが好ましい。
【0016】本発明の第3の半導体装置は、チップ形状
の半導体基板と、上記半導体基板に設けられ、互いにほ
ぼ同じ電気的特性を有するとともに一部が発熱部となる
2つのパワー半導体素子と、上記2つの半導体素子を互
いに電気的に分離する分離帯とを備えており、上記各半
導体素子の発熱部の一部が分離帯に近接し、発熱部の他
部が分離帯から離れるように配設するとともに、上記2
つの発熱部の相対的な位置は、上記分離帯のうち2つの
発熱部に共に近接する部分が少なくなるように定められ
ている。
【0017】これにより、分離特性が向上すると共に、
両方の発熱部の影響を受ける部分が少なくなるので、各
パワー半導体素子の放熱特性が向上する。
【0018】上記各半導体素子が、パワー縦型バイポー
ラトランジスタである場合には、上記バイポーラトラン
ジスタのベース領域を上記半導体基板が上記分離帯によ
って分割される形状に沿って形成されており、上記バイ
ポーラトランジスタのエミッタ領域は上記ベース領域の
内方に形成されており、上記発熱部が上記各バイポーラ
トランジスタのエミッタ領域の形状で決定されるように
形成することができる。
【0019】上記各半導体素子の各ベース領域の外周部
を平面的に上記分離帯に関して線対称になるように配置
し、上記各半導体素子の各エミッタ領域を平面的に上記
分離帯の中心部に関して点対称になるように配置するこ
とが好ましい。
【0020】これにより、各パワー半導体素子の放熱特
性が互いにほぼ等しいものとなる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態
について図面を参照しながら説明する。
【0022】(第1の実施形態)図1は、本発明の第1
の実施形態に係る半導体装置の平面図、図2は図1に示
すII-II線における断面図である。ただし、図2におい
て、図1に示した半導体装置の上部における複数の電極
及び絶縁膜は省略されている。
【0023】本実施形態では、共通の半導体基板上に、
共通のコレクタ領域を有する2個1対の縦型トランジス
タを形成した場合について説明する。
【0024】図1に示すように、半導体装置は平面上で
以下の構造を有している。
【0025】半導体基板3には、分離帯7によって分離
される2つのNPN縦型バイポーラトランジスタ(第1
縦型バイポーラトランジスタ1と第2縦型バイポーラト
ランジスタ2)が配置されている。半導体基板3は、例
えば、チップサイズが3.3mm×3.3mm、厚さが
200μmで、濃度が5×1014/mm3 程度のN型不
純物(例えばボロン)がドープされている。
【0026】そして、第1縦型バイポーラトランジスタ
1は、N型の第1エミッタ領域13と、この第1エミッ
タ領域13を囲むP型の第1ベース領域12と、第1ベ
ース領域12を囲むN型の第1コレクタ領域11とによ
り構成されている。第2縦型バイポーラトランジスタ2
も、同様に、N型の第2エミッタ領域23と、この第2
エミッタ領域23を囲むP型の第2ベース領域22と、
第2ベース領域22を囲むN型の第2コレクタ領域21
とにより構成されている。そして、各縦型バイポーラト
ランジスタ1,2の第1,第2エミッタ領域13,23
は、分離帯7に近い部分と分離帯7から離れた部分とを
有しており、互いの分離帯7に近い部分がなるべくオー
バーラップしないように配置されている。言い換える
と、両エミッタ領域13,23は、平面的に見て、矩形
の一部が欠けた構造をしており、かつ互いに半導体装置
の中心点に関して点対称になるように配置されている。
一方、各縦型バイポーラトランジスタ1,2の第1,第
2ベース領域12,22は、平面的に見て、その外形が
矩形でかつその外周部が互いに半導体装置の中心線に関
して線対称になるように配置されている。第1,第2ベ
ース領域12,22の平面上における寸法は、例えば縦
が3.1mm、横が1.45mm程度である。
【0027】また、分離帯7は、両ベース領域12,2
2と同じ導電型で略同等の不純物濃度と拡散深さとを有
する上面付近における幅が約30μmの第1分離部8
と、該第1分離部8の両側に形成され両エミッタ領域1
3,23と同じ導電型で略同等の不純物濃度と拡散深さ
とを有する第2分離部9とにより構成されている。上記
第1分離部8は、半導体基板3の上面において、半導体
基板3を横断するように、一方の側面からこれに相対向
する他の側面まで直線状に形成されている。いわば、第
1分離部8は、半導体基板3を平面的に2つに分割する
ように形成されている。また、半導体基板3の上面にお
いて、上記各第2分離部9は、半導体基板3の中央部で
は第1分離部8を両側から挟む一方、各バイポーラトラ
ンジスタ1,2の外周部をそれぞれ囲むように形成され
ている。言い換えると、各第2分離部9は、第1,第2
コレクタ領域11,21の周囲を囲むように形成されて
おり、どの部分においても幅が約30μmである。
【0028】また、図2に示すように、半導体装置は、
図1に示すII−II線における断面内で、以下の構造を有
している、半導体基板3の下面上にはクロム,銀等によ
り構成されるコレクタ電極6が形成されており、このコ
レクタ電極6に近接した半導体基板3の最下部はN+ 型
の共通コレクタコンタクト領域5となっている。また、
共通コレクタコンタクト領域5の上方には、N- 型の共
通コレクタ領域4が存在しており、この共通コレクタ領
域4の上方に、分離帯7と、各縦型バイポーラトランジ
スタ1,2の第1,第2ベース領域12,22と、第
1,第2エミッタ領域13,23とが形成されている。
上記共通コレクタ領域4は、第1ベース領域12の近傍
では第1コレクタ領域11となり、第2ベース領域22
の近傍では第2コレクタ領域21となるものであって、
第1コレクタ領域11と第2コレクタ領域21との間に
境界があるわけではない。そして、上記第1,第2ベー
ス領域12,22は、基板内で第1,第2コレクタ領域
11,21によって囲まれており、第1,第2エミッタ
領域13,23は第1,第2ベース領域12,22によ
って囲まれている。つまり、各エミッタ領域13,23
は、各ベース領域12,22よりも浅い。そして、第
1,第2ベース領域12,22は互いに同等の深さを有
し、第1,第2エミッタ領域13,23も互いに同等の
深さを有している。
【0029】一方、半導体基板3の上面上には、第1,
第2ベース領域11,12にコンタクトする第1,第2
ベース電極14,24と、第1,第2エミッタ領域1
3,23にコンタクトする第1,第2エミッタ電極1
5,25とが形成されている。ただし、各電極と各領域
とのコンタクト部以外の基板−各電極間には、絶縁膜が
介在している。
【0030】また、半導体基板3内において、上記分離
帯7の第1分離部8は、第1,第2ベース領域12,2
2と同じ深さまで形成され、第2分離部9は第1,第2
エミッタ領域13,23と同じ深さまで、つまり、第1
分離部8は、各第2分離部9よりも深く形成されてい
る。そして、半導体基板3の奥方における第1分離部8
の幅は約60μmである(上述のように上面付近におけ
る幅は30μm)。つまり、半導体基板3の奥方部では
第1分離部8のみが存在するが、半導体基板3の上面付
近では、第2分離部9が第1分離部8と第1,第2コレ
クタ領域11,21との境界部に形成され、2つの第2
分離部9によって第1分離部8を挟む構造となってい
る。
【0031】次に、本実施形態に係る半導体装置の製造
方法について説明する。
【0032】まず、リンを添加した10cm(4イン
チ)径の円形のN型シリコン基板3上に選択的にボロン
を同時拡散させることにより、互いに独立した第1ベー
ス領域12と第2ベース領域22と第1分離部8とを同
時に同等の拡散深さに形成する。なお、共通コレクタ領
域4は、リンを添加したN型シリコン基板3と同じ不純
物濃度を有している。また、共通コレクタコンタクト領
域5には、ウエハの状態で、共通コレクト領域4よりも
高濃度のリンが拡散されているのが一般的である。
【0033】次に、前の工程で形成された第1ベース領
域12と第2ベース領域22の一部にリンを導入して、
第1エミッタ領域13と第2エミッタ領域23とを形成
するが、このとき同時に、第1ベース領域12及び第1
分離部8に跨る領域と、第2ベース領域22及び第1分
離部8に跨る領域とにそれぞれリンを導入して、第2分
離部9を形成する。この工程により、各ベース領域1
2,22よりも浅い各エミッタ領域13,23及び第2
分離部9が形成される。
【0034】その後、基板上に絶縁膜を堆積した後、絶
縁膜に接続孔を形成し、さらに基板上にアルミニウム合
金膜等の金属膜を堆積した後これをパターニングして、
第1,第2ベース領域12,22にそれぞれコンタクト
する第1,第2ベース電極14,24と、第1,第2エ
ミッタ領域13,23にそれぞれコンタクトする第1,
第2エミッタ電極15,25とを形成する。
【0035】そして、最後に円形のシリコン基板3を、
2個1対の第1縦型バイポーラトランジスタ1と、第2
縦型バイポーラトランジスタ2と、各トランジスタ間を
電気的に分離する分離帯7とからなる半導体装置ごとに
適当なチップサイズで切り出す。
【0036】本実施形態に係る半導体装置は、以上の構
造によって、以下のような作用効果を発揮することがで
きる。
【0037】第1に、同等の特性を要求される2個の縦
型バイポーラトランジスタ1,2が、同時に同一の製造
プロセスにより共通の半導体基板上の近接する位置に対
となって形成されることによって、従来のような個別に
形成した2つの縦型バイポーラトランジスタ同士に比
べ、各縦型バイポーラトランジスタ1,2の電気特性あ
るいは熱特性が互いに非常に近いものとなる。したがっ
て、図8に示す回路内におけるNPNバイポーラトラン
ジスタ32A,32Bとして、この縦型バイポーラトラ
ンジスタ1,2を使用し、PNPバイポーラトランジス
タ33A,33Bとして、本実施形態と同様の構成を有
する共通の半導体基板上に形成された2個1対のPNP
縦型バイポーラトランジスタを用いることにより、各ス
ピーカ31A,31Bの特性をほぼ同等にまで揃えるこ
とができるのである。
【0038】特に、分離帯7を異なる導電型からなる2
層により構成し、いわば二重導電型構造とすることによ
って、対となる縦型トランジスタ間の分離,耐圧を確保
することができる。
【0039】第2に、分離帯7の第1分離部8が両ベー
ス領域12,22とほぼ同じ深さと同じ導電型で同じ濃
度の不純物とを有し、第2分離部9が両エミッタ領域1
3,23とほぼ同じ深さと同じ導電型で同じ濃度の不純
物とを有しているので、各縦型バイポーラトランジスタ
1,2を形成するためのプロセスを利用して分離帯7を
形成することができる。
【0040】第3に、分離帯7の構造により、それぞれ
の各縦型バイポーラトランジスタ1,2自体の耐圧値と
同程度の電圧でブレークダウンが生じるので、各縦型バ
イポーラトランジスタ1,2間の分離耐圧値をできるだ
け高く維持することができる。すなわち、それぞれの縦
型バイポーラトランジスタ1,2の各々のエミッタ電極
15,25間にバイアスを印加したときに、ベース領域
−コレクタ領域間に逆バイアスが印加されたときと同様
に、ベース領域の周囲に空乏層が広がる。そのとき、ベ
ース領域から周囲の分離帯(第2分離部を含む)間での
距離をほぼ一定としておくことで、空乏層の広がりをベ
ース領域の周囲でほぼ一定とできる。その結果、それぞ
れの縦型バイポーラトランジスタ1,2がベース領域−
コレクタ領域間の逆バイアスに対してブレークダウンす
る電圧と同程度の電圧でブレークダウンが生じる。つま
り、各縦型バイポーラトランジスタ1,2間の分離耐圧
値がトランジスタ自身の耐圧値にほぼ等しい程度まで確
保される。例えば、分離帯7の両端から第1ベース領域
12と第2ベース領域22までの距離はいずれも60μ
mであり、ベース深さ(拡散深さ)とエミッタ深さ(拡散
深さ)は、それぞれ15μmと12μmである。そし
て、N型シリコン基板である共通コレクタ領域4の比抵
抗が10オームである場合には、各縦型バイポーラトラ
ンジスタ1,2の分離耐圧は100ボルトである。
【0041】第4に、各縦型バイポーラトランジスタ
1,2の各コレクタ領域11,21が基板奥方で共通コ
レクタ領域4につながっているので、言い換えると各ト
ランジスタのコレクタ領域が共有されているので、各縦
型バイポーラトランジスタ1,2で発生する熱の共有化
を図ることができ、各々の熱特性を合わせやすい。
【0042】第5に、分離帯7において、第1分離部8
と第2分離部9とが重ねられた構造となっているので、
分離帯7全体の幅を狭くすることができる。つまり、チ
ップサイズを可及的に小さくできるので、半導体装置の
コストアップを防止することができる。
【0043】第6に、図2に示すように、分離帯7にお
いて、各ベース領域12,22と同じ導電型で同じ不純
物濃度を有する第1分離部8が半導体基板3の上面に達
し、かつ第1分離部8が第2分離部9よりも下へ突出す
る(半導体基板3内に向けて深くなる)ように構成されて
いるので、上記のように両トランジスタ1,2間の分離
特性を良好にすることができる。
【0044】また、半導体装置の平面形状が図1に示さ
れる形状となっていることから、以下の作用効果が得ら
れる。
【0045】第1に、チップ形状の半導体基板3の中央
部に形成された分離帯7によって、各縦型バイポーラト
ランジスタ1,2が形成される基板領域を2つの互いに
線対称の領域に分け、第1,第2ベース領域12,22
の外周部が互いに線対称になるようにすることによっ
て、各縦型バイポーラトランジスタの電気特性あるいは
熱特性をより近いものにすることができる。
【0046】第2に、主要発熱部に関与するエミッタ領
域である第1エミッタ領域13と第2エミッタ領域23
とを分離帯7に近い部分をできるだけ少なくし、各エミ
ッタ領域13,23が点対称に配置されているので、各
エミッタ領域13,23の広い領域(主要発熱部)が互
いに食い違っている状態となり、分離帯7で分離された
2個の縦型バイポーラトランジスタ1,2の特性を同等
として、熱耐量特性をさらによくすることができる。
【0047】第3に、各エミッタ領域13,23の外形
が各ベース領域12,22の外形とは異なっているの
で、2個の縦型バイポーラトランジスタ1,2の発熱が
半導体基板3の中央部分にこもって、熱特性を低下させ
ることがない。特に、本実施形態では、エミッタ領域1
3,23において半導体基板3における対向する一対の
対角部で広くなっており、かつ、分離帯7において第1
エミッタ領域13と第2エミッタ領域23とに共に接近
する箇所がないので、この効果を顕著に発揮することが
できる。実際、このような構成を採用した本実施形態に
係る半導体装置では、単に対の縦型バイポーラトランジ
スタを形成した従来の構成の半導体装置と比べて、熱耐
量特性が20%程度向上した。
【0048】なお、本実施形態では、各エミッタ領域1
3,23のうち分離帯7に近接する部分よりも分離帯7
から離れている部分の方が長いので、分離帯7において
両側のエミッタ領域13,23に共に近接する部分はな
い。言い換えると、各エミッタ領域13,23が互いに
近接することがないような平面形状を有している。しか
し、本発明は、かかる実施形態の平面形状に限定される
ものではなく、各エミッタ領域のうち分離帯に近接する
部分の方が分離帯から離れている部分よりも長くてもよ
い。その場合にも、分離帯において両側のエミッタ領域
に共に近接する部分が少なくなるように形成されていれ
ばよい。
【0049】第4に、本実施形態では、各エミッタ領域
13,23の広い領域を各エミッタ電極15,25への
ワイヤボンデング等を行うためにも用いることが可能で
あるので、パターン形状が明確となって、しかも各エミ
ッタ電極15,25が互いに離れている構成となるの
で、ワイヤボンディング接続が容易になる。特に、本実
施形態では、各エミッタ領域13,23と各ベース領域
12,22とを併せたワイヤボンディング接続される領
域を半導体基板3の四方に設ける構成にできるので、実
装がさらに容易になる。
【0050】ただし、ベース領域の形状が本実施形態と
は異なっているなどの場合には、エミッタ領域のパター
ン形状は、ベース領域のパターン形状に対応してエミッ
タ領域の主要発熱部である広い領域をベース領域の一方
側に形成し、さらにベース領域の他方側にもベース領域
へのワイヤボンド接続を行う領域を確保するように構成
してもよい。
【0051】第5に、各エミッタ領域13,23の形状
を、広い領域と各ベース領域12,22の一端の近くま
で延びる狭い領域とからなるように形成しているので、
能動領域の活用化が図れることになる。
【0052】第6に、本実施形態では、分離帯7で2個
の縦型バイポーラトランジスタ1,2を同等に分割配置
することが可能な必要最低のサイズにする構成にしてあ
るので、半導体装置のチップサイズを小さくして、縦型
バイポーラトランジスタとして機能する活性領域を極力
確保することができる。ただし、分離帯7は、半導体基
板3を2分してその一方側から他方側に達する半導体基
板3の中央部のみでなく、縦型バイポーラトランジスタ
1,2の周囲に設けてもよい。
【0053】なお、本実施形態では、活性領域を広く活
用するために、ベース領域12,22が半導体基板3に
対して極力広い方がよいので、分離帯7により分離され
た半導体基板の平面形状に応じ、周囲に半導体基板3と
同一の導電型領域であるコレクタ領域11,21を残し
てベース領域12,22が配置されるようにしている。
【0054】また、本実施形態の製造方法によると、分
離帯7の第1分離部8と第2分離部9とを、各ベース領
域12,22および各エミッタ領域13,23への不純
物導入と同時に形成しているため、従来の個別の縦型バ
イポーラトランジスタを製造するためのプロセスに付加
する工程も必要なく、容易かつ低コストで2個1対の縦
型バイポーラトランジスタ1,2を形成することができ
る。
【0055】よって、本実施形態の半導体装置を使用し
た混成集積回路の小型化を図ることができ、しかも、当
該混成集積回路の組立工数を削減することも可能にな
る。
【0056】次に、分離帯7における第1分離部8と第
2分離部9の平面構造の変形例について説明する。図3
(a)〜(c)は、上記分離帯7における第1分離部8と第
2分離部9との配置関係の変形例を説明するための平面
図である。
【0057】本実施形態における分離帯7の形状以外の
形状としては、図3(a)〜(c)に示す形状が考えら
れる。ここで、各縦型バイポーラトランジスタ1,2間
の分離特性を良好にするためには、図3(a),(b)
に示すように、半導体基板3における第1分離部8が第
2分離部9を囲むような構成にすることが好ましい。一
方、図3(c)に示すように、逆に第1分離部8を第2分
離部9が囲むような構成にすると、範囲Aの間でリーク
が発生するおそれがある。
【0058】なお、本実施形態では、パワートランジス
タとして、単純な縦型バイポーラトランジスタを用いた
が、後述の縦型MOSトランジスタやダーリントン接続
パワートランジスタを用いても、上述の効果と実質的に
同等の効果が得られる。
【0059】(第2の実施形態)次に、熱破壊を防止す
るために出力トランジスタとこの出力トランジスタの温
度を検出するための温度検出用トランジスタとを備えた
半導体装置に関する第2の実施形態について説明する。
【0060】図4は第2の実施形態に係る半導体装置の
平面図であり、図5は図4に示すV−V線における断面
図である。
【0061】図4に示すように、半導体装置は、N型シ
リコン基板であるコレクタ領域51と、該コレクタ領域
51上に形成されたリング状の第1ベース領域52と、
該第1ベース領域52上に形成されたC字状の第1エミ
ッタ領域53と、コレクタ領域51上における第1ベー
ス領域52及び第1エミッタ領域53の内側に形成され
た分離帯61と、該分離帯61の内側に形成された立方
体の第2ベース領域62と、該第2ベース領域62上に
形成された直方体の第2エミッタ領域63とを備えてい
る。さらに、半導体装置は、コレクタ領域51の下面に
設けられたコレクタ電極54と、第1ベース領域52の
上面に設けられた第1ベース電極55と、第2ベース領
域62の上に設けられた第2ベース電極65と、第1エ
ミッタ領域53の上面に設けられた第1エミッタ電極5
6と、第2エミッタ領域63の上面に設けられた第2エ
ミッタ電極66とを備えている。コレクタ領域51と第
1ベース領域52と第1エミッタ領域53とにより出力
用トランジスタ50が構成されており、コレクタ領域5
1と第2ベース領域62と第2エミッタ領域63とによ
り温度検出用トランジスタ60が構成されている。
【0062】上記分離帯61は、上記両ベース領域5
2,62と同じ導電型でほぼ同じ濃度の不純物がほぼ同
じ深さまでドープされてなる第1分離部58と、上記両
エミッタ領域53,63と同じ導電型でほぼ同じ濃度の
不純物がほぼ同じ深さまでドープされてなる第2分離部
59とによって構成されている。そして、半導体基板の
奥方部では第1分離部58のみが存在するが、半導体基
板の上面付近では、第2分離部59が第1分離部58と
コレクタ領域51との境界部に形成され、2つの第2分
離部59によって第1分離部58を挟む構造となってい
る。
【0063】次に、本実施形態に係る半導体装置の製造
方法について説明する。
【0064】まず、リンを添加した円形のN型シリコン
基板(コレクタ領域51)上に選択的にボロンを同時拡
散させることにより、互いに独立した第1ベース領域5
2と第2ベース領域62と第1分離部58とを同時に同
等の拡散深さに形成する。次に、前の工程で形成された
第1ベース領域52と第2ベース領域62の一部にリン
を導入して、第1エミッタ領域53と第2エミッタ領域
63とを形成するが、このとき同時に、第1ベース領域
52及び第1分離部58に跨る領域と、第2ベース領域
62及び第1分離部58に跨る領域とにそれぞれリンを
導入して、第2分離部59を形成する。この工程によ
り、各ベース領域52,62よりも浅い各エミッタ領域
53,63及び第2分離部59が形成される。
【0065】その後、基板上に絶縁膜を堆積した後、絶
縁膜に接続孔を形成し、さらに基板上にアルミニウム合
金膜等の金属膜を堆積した後これをパターニングして、
第1,第2ベース領域52,62にそれぞれコンタクト
する第1,第2ベース電極56,65と、第1,第2エ
ミッタ領域53,63にそれぞれコンタクトする第1,
第2エミッタ電極56,66とを形成する。
【0066】そして、最後に円形のシリコン基板を、出
力用トランジスタ50と、温度検出用トランジスタ60
と、各トランジスタ間を電気的に分離する分離帯61と
からなる半導体装置ごとに適当なチップサイズで切り出
す。
【0067】本実施形態に係る半導体装置によると、以
上の構造を有することによって以下の作用効果を発揮す
ることができる。
【0068】第1に、出力用トランジスタ50と温度検
出用トランジスタ60とが異なる導電型の2層により構
成される分離帯62によって分離される構造としたの
で、雑音信号(ノイズ)などから影響を受けないような
構造となり、温度検出用トランジスタ60によって出力
用トランジスタ50の温度を検出する際に、より精度の
高い温度検出を行うことができる。
【0069】第2に、分離帯61の第1分離部58が両
ベース領域52,62と同じ深さと同じ導電型で同じ濃
度の不純物を有し、第2分離部59が両エミッタ領域5
3,63と同じ深さと同じ導電型で同じ濃度の不純物を
有しているので、各トランジスタ50,60を形成する
ためのプロセスを利用して分離帯61を形成することが
できる。
【0070】第3に、上記第1の実施形態で説明したよ
うに、出力用トランジスタ50及び温度検出用トランジ
スタ60は、それぞれのトランジスタ50,60自体の
耐圧値と同程度の逆電圧が印加されたときにブレークダ
ウンが生じるので、出力用トランジスタ50と温度検出
用トランジスタ60との間の分離,耐圧をできるだけ高
く維持することができる。
【0071】特に、温度検出用トランジスタ60の周囲
が出力用トランジスタ50の発熱する部分である第1エ
ミッタ領域53により囲まれているので、温度検出用ト
ランジスタ60の検出温度が出力用トランジスタ50温
度とよく一致し、温度検出精度が向上する。
【0072】次に、本実施形態の半導体装置の効果に関
するデータについて説明する。図6は、各トランジスタ
の周囲を囲む単一導電型構造のチャネルストッパ領域を
有する従来の半導体装置と、トランジスタ間を分離する
異なる導電型の2層により構成される分離帯を設けた本
実施形態の半導体装置による検出温度のばらつきを比較
するために行った実験のデータを示す図である。ただ
し、従来の半導体装置及び本実施形態の半導体装置は、
いずれもオーディオ装置に配設されるものであり、出力
用トランジスタの温度の設定は220℃としている。
【0073】同図において、Pは本実施形態に係る半導
体装置の検出温度の分布状態を示し、Qは従来の半導体
装置による検出温度の分布状態を示している。同図に示
すように、本実施形態に係る半導体装置による検出温度
のばらつきは、従来の半導体装置による検出温度のばら
つきに比べて大幅に小さくなっている。
【0074】このため、本実施形態に係る半導体装置を
オーディオ装置に適用することにより、オーディオ装置
の故障率を大幅に低減することができる。
【0075】なお、本実施形態においては、出力用トラ
ンジスタとしてシングルトランジスタ構造を採用した
が、シングルトランジスタの代わりにダーリントン接続
トランジスタ構造を採用しても、上述の効果と同様の効
果が得られる。
【0076】(第3の実施形態)次に、第3の実施形態
について説明する。
【0077】図7は、本発明をパワーMOSFETに適
用した例を示す断面図である。ただし、同図の左方は図
示を省略されており、この部分には任意の半導体素子を
配置することができる。同図に示すように、半導体基板
83には、分離帯87によって他の領域から分離される
パワー縦型MOSFET1が配設されている。このパワ
ー縦型MOSFET1は、本例では2つの縦型MOSF
ETにより構成されているが、一般的には、電力に応じ
た数の縦型MOSFETにより1つのパワー縦型MOS
FETが構成されている。半導体基板83には、N型不
純物(例えばボロン)がドープされている。
【0078】そして、各MOSFETは、互いに離間し
て形成された2つのソース領域93と、基板内でこの2
つのソース領域93を囲むP型ウエル領域92と、基板
内でP型ウエル領域92を囲むN型基板領域84(半導
体基板83にドープされた不純物を含む)とにより構成
されている。さらに、N型基板領域84の下方は高濃度
のN型不純物を含むドレインコンタクト領域85となっ
ていて、ドレインコンタクト領域85上にはドレイン電
極86が設けられている。一方、半導体基板83の上面
上には、P型ウエル領域92と2つのソース領域93と
にコンタクトするソース電極95が形成されている。ま
た、2つのMOSFETのPウエル領域92と一方のソ
ース領域93とに絶縁膜を介して跨るポリシリコンゲー
ト96と、該ポリシリコンゲート96にコンタクトする
ゲート電極97とが設けられている。
【0079】また、分離帯87は、P型ウエル領域92
と同じ導電型で略同等の濃度の不純物がドープされた上
面付近における第1分離部88と、該第1分離部88の
両側に形成されソース領域93と同じ導電型で略同等の
濃度の不純物が導入された第2分離部89とにより構成
されている。なお、図示しないが、上記第1分離部88
は、チップの一側面(例えば図7を示す紙面の上方)か
ら相対向する他側面(例えば同紙面の下方)までに亘っ
ており、第2分離部89はパワー縦型MOSFET81
の周囲を取り囲んでいる。なお、第1分離部88と第2
分離部89の幅寸法は、上記第1の実施形態と同程度で
よい。
【0080】本実施形態においても、図7の左方の領域
にこのパワー縦型MOSFET81と同じ構造を有する
パワー縦型MOSFETを配置して、同じ特性を有する
1対のパワートランジスタが要求される回路に配設する
ことができる。また、図7の左方の領域にこのパワー縦
型MOSFETの温度を制御するために使用されるセン
サ素子や制御素子を配置することもできる。さらに、図
4に示すように、温度検出素子の周囲に多数の縦型MO
SFETからなるパワー縦型MOSFETを設けてもよ
い。
【0081】本実施形態においても、断面構造や、平面
的な形状を上記第1の実施形態または第2の実施形態と
同様に設けることにより、第1の実施形態や第2の実施
形態と同様の効果を発揮することができる。なお、本実
施形態に係るパワー縦型MOSFETの発熱部は、電流
が集中するソース領域93である。
【0082】(その他の実施形態)次に、本発明に係る
分離帯構造を3個以上のトランジスタを備えた半導体装
置に設ける場合の平面構造について説明する。
【0083】図9は、上記第1の実施形態に係る縦型バ
イポーラトランジスタと基本的に同じ構造を有する4つ
のトランジスタ1A,2A,1B,2Bを備えた半導体
装置における各領域の配置状態を示す平面図である。同
図に示すように、分離帯7の第1分離部8がチップを4
分割するように十字状に形成されており、第1分離部8
の両側に第2分離部9が設けられている。そして、各第
2分離部9は、各トランジスタ1A,2A,1B,2B
の周囲を取り囲んでいる。また、各トランジスタ1A,
2A,1B,2Bのコレクタ領域11A,21A,11
B,21Bの内側にベース領域12A,22A,12
B,22Bが形成されており、各ベース領域12A,2
2A,12B,22Bの外周部はいずれも同じ大きさの
矩形状に形成されている。そして、各ベース領域12
A,22A,12B,22Bの内方にはそれぞれエミッ
タ領域13A,23A,13B,23Bが形成されてい
る。各エミッタ領域13A,23A,13B,23Bの
発熱部はいずれも4つの角部に配置されていて、熱の集
中を回避できる構成となっている。
【0084】図10は、3つのパワートランジスタであ
る第1〜第3トランジスタを配置した場合の分離帯7の
第1分離部8と第2分離部9の構造例を示す平面図であ
る。また、図11は、6つのパワートランジスタである
第1〜第6トランジスタを配置した場合の分離帯7の第
1分離部8と第2分離部9の構造例を示す平面図であ
る。かかる場合にも、同等の電気特性を有する3つまた
は6つのパワートランジスタを共通の半導体基板に設け
ながら、各トランジスタ間の電気的な分離を確保するこ
とができる。
【0085】
【発明の効果】本発明の半導体装置によれば、分離帯に
て分離される複数の半導体素子の発熱部の配置を角部に
設けて中央に熱がこもらないようにするなどの手段を講
じたので、それぞれの半導体素子が独立して動作できる
ような素子分離が可能になると共に、半導体装置全体の
放熱特性が良好になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態に係る2つの縦型バイポーラト
ランジスタを配設した半導体装置の平面図である。
【図2】図1に示すII−II線における断面図である。
【図3】半導体装置の分離帯における第1分離部と第2
分離部との設置状態の変形例を説明するための平面図で
ある。
【図4】第2の実施形態に係る出力用トランジスタと温
度検出用トランジスタとを配設した半導体装置の平面図
である。
【図5】図4に示すV−V線における断面図である。
【図6】第2の実施形態に係る半導体装置と従来の半導
体装置との検出温度のばらつきのデータを示す図であ
る。
【図7】第3の実施形態に係るパワー縦型MOSFET
の構造を示す断面図である。
【図8】従来の半導体素子及び第1の実施形態の半導体
素子が配置されるオーディオ用のスピーカ出力回路の一
例を示す回路図である。
【図9】他の実施形態に係る4つのパワー縦型バイポー
ラトランジスタを設けた半導体装置のエミッタ領域の配
置状態を示す平面図である。
【図10】その他の実施形態に係る3つのトランジスタ
の間を分離するための分離帯の構造を示す平面図であ
る。
【図11】その他の実施形態に係る6つのトランジスタ
の間を分離するための分離帯の構造を示す平面図であ
る。
【符号の説明】
1 第1縦型バイポーラトランジスタ 2 第2縦型バイポーラトランジスタ 3 半導体基板 4 共通コレクタ領域 5 共通コレクタコンタクト領域 6 コレクタ電極 7 分離帯 8 第1分離部 9 第2分離部 11 第1コレクタ領域 21 第2コレクタ領域 12 第1ベース領域 22 第2ベース領域 13 第1エミッタ領域 23 第2エミッタ領域 50 出力用トランジスタ 51 コレクタ領域 52 第1ベース領域 53 第1エミッタ領域 54 コレクタ電極 55 第1ベース電極 56 第1エミッタ電極 58 第1分離部 59 第2分離部 60 温度検出用トランジスタ 61 分離帯 62 第2ベース領域 63 第2エミッタ領域 65 第2ベース電極 66 第2エミッタ電極 81 パワー縦型MOSFET 83 半導体基板 84 基板領域 85 ドレインコンタクト領域 86 ドレイン電極 87 分離帯 88 第1分離部 89 第2分離部 92 P型ウエル領域 93 ソース領域 95 ソース電極 96 ポリシリコンゲート 97 ゲート電極

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 チップ形状の半導体基板と、 上記半導体基板に設けられ、互いにほぼ同じ電気的特性
    を有するとともに一部が発熱部となる2つのパワー半導
    体素子と、 上記2つの半導体素子を互いに電気的に分離する分離帯
    とを備え、 上記2つの半導体素子の各発熱部は、上記チップ形状の
    対角部に配設されていることを特徴とする半導体装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の半導体装置において、 上記各半導体素子がパワー縦型バイポーラトランジスタ
    であって、 上記各バイポーラトランジスタが共通のコレクタ領域を
    有し、かつ上記分離帯によってベース領域およびエミッ
    タ領域が分離されていることを特徴とする半導体装置。
  3. 【請求項3】 チップ形状の半導体基板と、 上記半導体基板の少なくとも1つの角部を含む4つの領
    域に設けられ、互いにほぼ同じ電気的特性を有するとと
    もに一部が発熱部となる4つのパワー半導体素子と、 上記4つの半導体素子を互いに電気的に分離する分離帯
    とを備え、 上記各半導体素子の発熱部はそれぞれ上記各角部にそれ
    ぞれ配設されていることを特徴とする半導体装置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の半導体装置において、 上記各半導体素子がパワー縦型バイポーラトランジスタ
    であって、 上記各バイポーラトランジスタが共通のコレクタ領域を
    有し、かつ上記分離帯によってベース領域およびエミッ
    タ領域が分離されていることを特徴とする半導体装置。
  5. 【請求項5】 チップ形状の半導体基板と、 上記半導体基板に設けられ、互いにほぼ同じ電気的特性
    を有するとともに一部が発熱部となる2つのパワー半導
    体素子と、 上記2つの半導体素子を互いに電気的に分離する分離帯
    とを備え、 上記各半導体素子の発熱部の一部が分離帯に近接し、発
    熱部の他部が分離帯から離れるように配設するととも
    に、 上記2つの発熱部の相対的な位置は、上記分離帯のうち
    2つの発熱部に共に近接する部分が少なくなるように定
    められていることを特徴とする半導体装置。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の半導体装置において、 上記各半導体素子は、パワー縦型バイポーラトランジス
    タであり、 上記バイポーラトランジスタのベース領域は、上記半導
    体基板が上記分離帯によって分割される形状に沿って形
    成されており、 上記バイポーラトランジスタのエミッタ領域は上記ベー
    ス領域の内方に形成されており、 上記発熱部は、上記各バイポーラトランジスタのエミッ
    タ領域の形状で決定されることを特徴とする半導体装
    置。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の半導体装置において、 上記各半導体素子の各ベース領域の外周部は、平面的に
    上記分離帯に関して線対称になるように配置されてお
    り、 上記各半導体素子の各エミッタ領域は、平面的に上記分
    離帯の中心部に関して点対称になるように配置されてい
    ることを特徴とする半導体装置。
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