JP2001313168A - 有機エレクトロルミネッセンス素子及びその製造方法 - Google Patents

有機エレクトロルミネッセンス素子及びその製造方法

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JP2001313168A
JP2001313168A JP2000129936A JP2000129936A JP2001313168A JP 2001313168 A JP2001313168 A JP 2001313168A JP 2000129936 A JP2000129936 A JP 2000129936A JP 2000129936 A JP2000129936 A JP 2000129936A JP 2001313168 A JP2001313168 A JP 2001313168A
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organic
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counter electrode
electrode
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Chishio Hosokawa
地潮 細川
Hiroshi Shoji
弘 東海林
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Idemitsu Kosan Co Ltd
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    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
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    • H10K59/80Constructional details
    • H10K59/805Electrodes
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    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電極間の短絡の発生を抑制し、それによる表
示画面のトラブルがない高品質の有機エレクトロルミネ
ッセンス素子を提供する。 【解決手段】 基板上に形成された下部電極と対向電極
の間に、発光層を含む有機層を設けた有機エレクトロル
ミネッセンス素子であって、該対向電極と下部電極の少
なくとも一方に活性ガスを接触させることによって、対
向電極と下部電極の間の短絡を生ずる欠陥部分を非導通
化処理した有機エレクトロルミネッセンス素子である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、有機エレクトロル
ミネッセンス素子(以下「有機EL素子」と略称す
る。)に関し、詳しくは、電極間の短絡がなく高品質な
有機EL素子に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、ディスプレイ用の有機EL素子の
開発が盛んに行われている。これは、例えばX,Yマト
リックス型の例を示すと、ガラス基板上に、ITOなど
の複数の透明電極、次いで正孔輸送層や有機発光層など
の有機層、および透明電極に交差する複数の対向電極を
順次形成した基本構成を有する素子であって、電極の交
差点が画素に対応したマトリックスとなる。これは、さ
らに通常有機層などを酸素や水分から保護するために、
全体を密閉空間で覆う封止が行われる。このような素子
は、高い輝度の発光が得られるためディスプレーなどへ
の実用化が進められている。
【0003】ところが、有機EL発光装置の画素を形成
する有機EL素子は、ガラス基板表面の窪み、下部電極
の下地の欠陥、下部電極自体の表面突起、陽極上に付着
するゴミなどの異物などにより、対向電極と下部電極が
短絡することがある。そしてこのような短絡があると、
発光装置における輝線欠陥、クロストークなどの表示画
面の問題を引き起こす原因となっていた。また短絡の程
度が大きい部分(箇所)は、無発光画素となり欠陥画素
となった。さらに重大な事態としては、短絡の程度が駆
動時間の経過とともに大きくなり、短絡箇所より熱が発
生し有機層が溶融し、その結果、表示不可能な部分が生
成する場合があった。
【0004】これを防ぐ方法としては、次の技術が知ら
れている。特開平11−40346号公報には、気密ケ
ースと基板で形成された封止空間中に酸素などの支燃性
ガスを混入し、陰極金属を酸化し、短絡箇所を絶縁化す
ることが開示されている。しかしながら短絡箇所は部分
的に除去できるものの、自然に酸化することを利用する
ため、下部電極と対向電極の密着程度が大きくリーク電
流が大きい箇所を絶縁化することは困難であり、短絡箇
所が残った。さらに絶縁化した箇所は自然酸化膜が存在
し、その自然酸化膜は緻密でないため、これを通しての
水分浸入を防ぐことができず非発光点であるダークスポ
ット(以下「DS」と略称することがある。)の直径が
50μm以上に成長し、目で見える欠陥となった。特
に、画素の大きさが100μm程度以下のものでは、こ
の欠陥は画素欠陥になるため容認できない現象である。
同様な技術は特開平11−312580号公報にも開示
されているが、前記と同様な問題があった。また、特開
平11−260566号公報では、短絡の原因となる陽
極の突起をエッチング液で処理し欠陥箇所(短絡の原
因)を除く方法である。しかし、エッチング液で処理す
る方法は、新規にエッチング槽を設置したり廃液処理設
備を設ける必要があるためコストがかさむ上、異物混入
など、下部電極の突起以外の要因による短絡には効果が
なかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記観点か
らなされたものであり、電極間の短絡の発生を抑制し、
それによる表示画面のトラブルがない高品質の有機EL
素子、およびそのような有機EL素子の製造方法を提供
することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成するために鋭意研究を重ねた結果、電極間で短絡
が生ずる部分を活性ガスと接触させることによって、上
記目的を効果的に達成できることを見出し、本発明を完
成したものである。即ち、本発明の要旨は以下の通りで
ある。 〈1〉 基板上に形成された下部電極と対向電極の間
に、発光層を含む有機層を設けた有機エレクトロルミネ
ッセンス素子であって、対向電極と下部電極の少なくと
も一方に活性ガスを接触させることによって、対向電極
と下部電極の間の短絡を生ずる欠陥部分を非導通化処理
した有機エレクトロルミネッセンス素子。 〈2〉 活性ガスが、(A)酸素原子含有ガス、(B)
窒素原子含有ガス、(C)カルコゲナイド原子含有ガ
ス、(D)ハロゲン原子含有ガスおよび(E)炭素原子
含有ガスから選ばれた一種または二種以上の被活性化ガ
スを活性化して得られるプラズマ、イオンまたはラジカ
ルである前記〈1〉に記載の有機エレクトロルミネッセ
ンス素子。 〈3〉 非導通化処理した部分が、電極材料の酸化物、
窒化物、硫化物、セレン化物、ハロゲン化物、ホウ素化
物、炭化物又はそれらの2種以上の混合物を含むことを
特徴とする前記〈1〉又は〈2〉に記載の有機エレクト
ロルミネッセンス素子。 〈4〉 活性ガスを発生させる活性源が紫外線、電磁
波、レーザー光、イオンビーム、電子線、交流励起、ま
たはマイクロウェーブである前記〈1〉〜〈3〉のいず
れかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。 〈5〉 基板上に下部電極を設ける工程、発光層を
含む有機層を形成する工程、 対向電極を設ける工
程、および必要に応じて前記各層を密封する封止工程
をこの順序で有する有機エレクトロルミネッセンス素子
の製造方法において、 の工程後であっての工程前
および/またはの工程後であっての工程前に、前記
対向極および/または下部電極に活性ガスを接触させ
て、対向電極と下部電極間で短絡を生ずる欠陥部分を非
導通化する非導通化工程を設けた有機エレクトロルミネ
ッセンス素子の製造方法。
【0007】〈6〉 基板上に下部電極を設ける工
程、発光層を含む有機層を形成する工程、 対向電
極を設ける工程、および前記各層を密封する封止工程
をこの順序で有する有機エレクトロルミネッセンス素子
の製造方法において、の工程後に封止工程で設けた封
止空間中に、活性ガスを導入または発生させ前記対向電
極および/または下部電極に活性ガスを接触させて、対
向電極と下部電極間で短絡を生ずる欠陥部分を非導通化
する非導通化工程を設けた有機エレクトロルミネッセン
ス素子の製造方法。 〈7〉 封止空間中に被活性化ガスを導入し、これに紫
外線またはレーザー光を照射することによって活性ガス
を発生させて非導通化工程を行う前記〈6〉に記載の有
機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法。 〈8〉下部電極と対向電極間に通電しつつ,または通電
した後に非導通化工程を行う前記〈5〉〜〈7〉のいず
れかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子の製造
方法。
【0008】〈9〉下部電極と対向電極間に逆方向の電
位をかけて通電するとともに、前記電極の逆方向の電流
を計測しながら非導通化する前記〈5〉〜〈8〉のいず
れかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子の製造
方法。 〈10〉 活性ガスが、(A)酸素原子含有ガス、
(B)窒素原子含有ガス、(C)カロゲナイド原子含有
ガス、(D)ハロゲン原子含有ガスおよび(E)炭素原
子含有ガスから選ばれた一種または二種以上の被活性化
ガスを活性化して得られるプラズマ、イオンまたはラジ
カルである前記〈5〉〜〈9〉のいずれかに記載の有機
エレクトロルミネッセンス素子の製造方法。 〈11〉活性ガスを発生させる活性源が紫外線、電磁
波、レーザー光、イオンビーム、交流励起、またはマイ
クロウェーブである前記〈5〉〜〈10〉のいずれかに
記載の有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の有機EL素子は、基板上
の下部電極と対向電極の間に、発光層を含む有機層を設
けた有機エレクトロルミネッセンス素子であって、対向
電極と下部電極の少なくとも一方に活性ガスを接触させ
ることによって、対向電極と下部電極の間の短絡を生ず
る欠陥部分を非導通化処理した有機エレクトロルミネッ
センス素子である。すなわち、本発明では、対向電極と
下部電極の少なくとも一方に活性ガスを接触させて得ら
れる有機EL素子である。ここでいう「活性ガス」と
は、酸素原子含有ガスなどの、いわゆる活性ガスの前駆
ガスである被活性化ガスのエネルギー準位を高め、反応
性を高くしたガスである。例えば、励起状態にある、ラ
ジカル状態にある、イオン化状態、またはプラズマ状態
にあるものをいう。被活性化ガスとしては、上記の酸素
原子含有ガスの他に、例えば、窒素含有ガス、硫黄含有
ガス、セレン含有ガス、ハロゲン含有ガス、炭素含有ガ
スなどが挙げられる。そして、酸素原子含有ガスとして
は、O2、オゾン(O3)、NO、N2O、CO、CO2
ど、窒素原子含有ガスとしては、N2、NH3、NO、N
2Oなど、カルコゲナイド含有のガスとしてH2S、H2
Seなど、ハロゲン原子含有ガスとしてはCF4、CF
Br3、I2、SF6など、さらには炭素原子含有のガス
としては、前記したCO、CO2の他、炭化水素ガス、
アセチレンなどがある。活性ガスはこれらの被活性化ガ
スを活性化したものであり、それらのガスを活性化した
ものとしては、前述したように、これらのプラズマ、イ
オンまたはラジカルなどが挙げられる。この場合、被活
性化ガスを活性化してプラズマ、イオン、ラジカルなど
に活性化する手段である活性源としては、通常紫外線、
電磁波、レーザー光、イオンビーム、電子線、交流励
起、またはマイクロウェーブ、オゾンなどがある。これ
らの中でも電磁波、交流励起、またはマイクロウェーブ
などを用いるのが好ましい。本発明では、このような活
性源を使用するため、電極面への活性ガスのエネルギー
照射量、照射方向、波長、加速電圧などを容易に調整す
ることができる特徴を有する。
【0010】本発明における具体的活性ガスとしては、
(A)酸素原子含有ガス、(B)窒素原子含有ガス、
(C)カルコゲナイド原子含有ガス、(D)ハロゲン原
子含有ガス、および(E)炭素原子含有ガスから選ばれ
た一種または二種以上の被活性化ガスのプラズマ、イオ
ンまたはラジカルが例示できる。なお、カルコゲナイド
原子には、硫黄、セレンおよびテルルなどが含まれる。
これらのなかでも、欠陥箇所の処理後に水分、酸素など
による酸化の進行を防ぐ点で(A)酸素原子含有ガス、
(B)窒素原子含有ガスがより好ましい。
【0011】本発明においては、このような活性ガスを
対向電極と下部電極の少なくとも一方に接触させる。活
性ガスを接触させるには、通常活性ガスを照射し、又は
晒すことにより行う。その結果、対向電極と下部電極の
間の短絡を生ずる欠陥部分が活性ガスの種類によって、
酸化物、窒化物、硫化物、セレン化物、ハロゲン化物、
ホウ素化物、炭化物、またはこれらの2種以上の混合物
を含む無機化合物となる。これによって、短絡を生ずる
欠陥部分が除かれ非導通化されるとともにこの部分が封
止される。
【0012】以上のような活性ガスによって、欠陥部分
が非導通化された本発明の有機EL素子は次のような特
徴を有する。まず、電極間の短絡を生ずる欠陥部分が確
実に非導通化処理され、DSの成長が抑制される。上記
方法による非導通化処理によって欠陥部分に生成する無
機化合物は緻密であり、封止空間に混入する水分存在下
でも金属酸化が進行せず不動態化するためである。また
本発明では、上記のように活性ガスの反応を容易に制御
できるため、非導通化した部分の組成、緻密性を制御す
ることができる。さらに本発明の活性ガスによれば、酸
化のみでなく、窒化、硫化など種々の形態が可能である
から、対向電極が金属の場合のみでなく、透明導電性酸
化物などの電極材料を用いる場合にも有効である。例え
ばIn、亜鉛、錫などを含有する導電性酸化物に対し、
ハロゲン、窒素またはカルコゲナイド原子含有ガスの活
性ガスにより非導通化処理ができる。したがって、本発
明では下部電極の欠陥部分をも非導電化できるものであ
る。
【0013】続いて、本発明の有機EL素子における基
板、電極、および有機層など発光素子部分について説明
する。まず、本発明において有機EL素子の基板として
は、透明性を有するものが好ましく、一般にガラス、透
明プラスチック、石英などが用いられる。また、本発明
において下部電極については、陰極である場合と陽極で
ある場合があるが、例えば下部電極が陽極である場合
は、通常、導電性透明酸化物電極を用いれば良い。具体
的には、酸化In、Sn添加酸化In、フッ素添加酸化
亜鉛、酸化In−酸化亜鉛などが挙げられる。また、下
部電極を配線層と半導電性の電極から構成することもで
きる。例えば半導電性電極として各種無機半導体、有機
半導体が用いられる。具体的には例えばC(カーボ
ン),DLC(ダイヤモンドライクカーボン)、Zn
S、ZnSe,ZnSSe、MgS、MgSSe、ポリ
アニリンおよびその誘導体、ポリチオフェン及びその誘
導体、ルイス酸添加アミン化合物層などを用いることが
できる。
【0014】また、本発明における対向電極について
は、陽極である場合と陰極である場合がある。例えば対
向電極を陰極とするときは、その材質はアルカリ金属ま
たは、アルカリ土類金属含有合金が好ましい。具体的に
は例えば、Mg:Ag、Al:Li、Pb:Li、Z
n:Li、Bi:Li、In:Li、Al:Caなどの
合金が挙げられる。これらは耐食性があり、低仕事関数
である。また別の好ましい例としては有機層界面にアル
カリ化合物膜またはアルカリ土類化合物、または希土類
化合物の超薄膜(膜厚0.1〜10nm)を設け、その
上に前述の金属単体、合金を用いるものが挙げられる。
金属単体としてはAl、Cu、Ag、Cr、Ta、M
g、W、Zn、Tiなどが挙げられる。また合金として
は、前述の金属から形成される合金、特にAlと他の各
種金属との合金、たとえばAl:Si、Al:Ta,A
l;Li,Al:Ca,Al:Inなどが揚げられる。
さらに陰極に近接する有機層中にアルカリ金属、アルカ
リ土類金属、希土類金属、アルカリ化合物膜またはアル
カリ土類化合物、または希土類化合物を添加し、電子注
入輸送性を強化した後、前記、金属または合金を用いて
もよい。
【0015】これらの製膜方法は、蒸着法、スパッタリ
ング法が好ましく用いられ、特に蒸着法が好ましい。本
発明に使用する蒸着方法はいかなる方法でもよいが、蒸
着方向を、基板面に対して直下より蒸着することがより
好ましい。次に、本発明における有機EL素子の有機層
であるが、この有機層の構成は特に限定されることはな
く、例えば次の様な構成が挙げられる。 イ 陽極/発光層/陰極 ロ 陽極/正孔輸送層/発光層/陰極 ハ 陽極/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/陰極 ニ 陽極/正孔注入層/正孔輸送層/発光層/電子輸送
層/陰極 本発明における有機層とは、上記の正孔注入層、正孔輸
送層、発光層、電子輸送層を意味する。但し、発光層以
外は、必ずしも有機物から形成される必要はなく、必要
に応じて無機半導体材料、無機絶縁材料、その他を使用
しても良い。本発明において、各層に使用する材料は特
に限定されるものではなく、様々なものが使用できる。
【0016】上記有機層の形成方法としては、蒸着法、
スピンコート法、バーコート法など各種用いることがで
きる。有機化合物として分子量300〜2000のもの
を用いるときは、蒸着法を用いる方が製膜の膜厚均一
性、無欠陥性の観点より好ましく、有機化合物の分子量
が2000以上であるときは、湿式法であるスピンコー
ト法、バーコート法、スプレー法などを用いることが好
ましい。次に、本発明の有機EL素子の製造方法につい
て説明する。本発明の有機EL素子の製造方法は、基
板上に下部電極を設ける工程、発光層を含む有機層を
形成する工程、対向電極を設ける工程、および必要
に応じて前記各層を密封する封止工程をこの順序で有す
る有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法であっ
て、さらに前記対向極および/または下部電極に活性ガ
スを接触させて、対向電極と下部電極間で短絡を生ずる
欠陥部分を非導通化する非導通化工程を設けた有機エレ
クトロルミネッセンス素子の製造方法である。上記の製
造方法においては、まず、基板に、通常の方法で下部電
極を形成する。通常、導電性透明酸化物を蒸着法又はス
パッタ法又は化学蒸着法(CVD法)にて製膜する。ま
た下部電極をパターン加工する場合は、フォトリソグラ
フ法によって導電性酸化物膜上にフォトレジストを所望
のパターンで形成し、これをマスクとしてエッチング液
で導電性酸化物をエッチングし、パターン加工する方法
を用いることができる。ここで用いるエッチング液とし
ては、この目的で市販されている酸類などを用いること
ができる。
【0017】次に、発光層を含む有機層を形成する。こ
の工程では、前記した有機薄膜の形成法を用いれば良
く、例えば蒸着法や、特開平3−250583号公報に
開示されているようにマスクを用いながら複数回蒸着す
る方法などが挙げられる。さらに続いて対向電極を設け
る工程を行う。この工程は前記したように有機薄膜上に
対向電極を蒸着またはスパッタ法で形成する。
【0018】さらに、本発明では、対向電極および/ま
たは下部電極に活性ガスを接触させて、対向電極と下部
電極との間の短絡を生ずる欠陥部分を非導通化する工程
が必要である。対向電極および/または下部電極に活性
ガスを接触させる方法は、前記のように、活性ガスを照
射し、又は活性ガスに晒すことにより行う。活性ガスを
照射し、晒す方法には種々の方法が採用できる。
【0019】活性ガスを製造(発生)させ、または照射
する方法の好ましい具体例としては、例えば、マイクロ
ウエーブ、交流、または電磁波(RF)により被活性化
ガスをプラズマ化する方法が挙げられる。より具体的に
は、例えば真空容器中に平行平板型電極またはバレル型
電極を設けこれに交流、または電磁波を印加し、ガスを
プラズマ化する。この場合マイクロウエーブ、交流、ま
たは電磁波出力は通常0.2〜400mW/cm2、真
空度は10-2〜5x10-1Paである。また、被活性化
ガスをイオン化しこれを欠陥部分を含んだ領域に照射す
る具体例としては、イオンガンを用いるの方法がある。
イオンガンの方式としては、ECR型、カウフマン型な
どがあり、照射の加速電位は通常10V〜3KV、照射
電流は0.1μA〜200mA、真空度は10-6〜5x
10-1Paである。また、イオンガンを用いる場合に
は、欠陥部分の位置をあらかじめ光学顕微鏡、CCDカ
メラ、SEM(走査電子顕微鏡)などで把握しておき、
この部分付近を絞り込まれたイオン流にて選択的に照射
し、非導通化することが可能である。
【0020】さらに、別の具体例として、前もって被活
性化ガスの雰囲気にして、UVまたはレーザー照射して
活性ガスを発生させる方法である。この場合用いる光の
波長としては400nm以下が好ましく、300nm以
下がより好ましい。これはガスが活性になりやすいから
である。また、用いる光源としては、高圧または低圧水
銀灯、重水素ランプ、KrF,ArF、XeClなどの
ガスを用いたエキシマーレーザー、エキシマーランプ、
ハロゲンランプである。この光源からの光出力は、連続
出力に換算して通常0.1μW/cm2〜3000mW
/cm2である。
【0021】次に、非導通化する方法であるが、これに
は種々の態様がある。例えば、(1)の基板上に下部
電極を設ける工程後での発光層を含む有機層を形成す
る工程前に非導通化する方法、(2)の対向電極を設
ける工程後であっての必要に応じて前記各層を密封す
る封止工程前に非導通化する方法、および(3)の封
止工程後に非導通化する方法、さらには(4)前記
(2)〜(3)のいずれの場合を問わず対向電極と下部
電極間に通電して活性ガスを接触させる方法(通電法)
などが例示できる。これらの方法について、以下に具体
的に説明する。
【0022】(1)および(2)の場合 これはいずれも有機EL素子の製造工程におけるの封
止工程前に非導通化するものである。具体的には、その
製造雰囲気中で活性ガスを、電極の欠陥部分に接触させ
る方法である。ここで雰囲気中とは通常真空中、または
不活性ガス(N2、希ガスなど)中のことである。ま
た、活性ガスと接触させる方法としては、活性ガスその
ものを導入してもよいし、また、被活性化ガスを導入し
てそれに、紫外線やレーザー光を照射して活性ガスを雰
囲気中に発生させてもよい。この非導通化方法には
(1)または(2)のみ、又は(1)及び(2)の両者
を行う方法のいずれの方法であってもよい。つまり、下
部電極形成後のみ、または対向電極形成後のみ、あるい
は、下部電極形成後および対向電極形成後の2回非導通
化してもよい。ただし、通常非導通化を(2)の対向電
極形成後に活性ガスを導入すると、活性ガスは対向電極
と下部電極の両方に接触することが多い。なお、(1)
の下部電極形成後に下部電極の欠陥部分を活性ガスと接
触させ非導通化した部分を設ける場合は、下部電極の欠
陥部分以外は、別の物質層で被覆しておくか、欠陥部分
だけを選択して活性ガスと接触させるのが好ましい。別
の物質層で被覆する方法としては、例えば突起を有する
下部電極上にパターン加工前の補助電極層を被覆させる
方法がある。この場合、欠陥部分の突起箇所は補助電極
層を突き破っているため活性ガスにより選択的に非導通
化することが可能となる。さらに別の好ましい製造法は
下部電極を設けた後に、有機ポリマー層で下部電極を被
覆し、有機ポリマー層から突き抜けている異物または下
部電極の突起を、前記活性化したガスで処理をする。こ
のことにより異物、異物近傍の下部電極または下部電極
の突起が除去され、欠陥の除去ができる。
【0023】(3)の場合 対向電極形成後であって、さらに封止工程後に封止空間
内に活性ガスを導入または発生させ活性ガス種と対向電
極および/または下部電極の少なくとも一方と接触させ
非導通化する方法である。この場合、活性ガスそのもの
を導入してもよいが、被活性化ガスを封止空間中に封入
し、その被活性化ガスに紫外線やレーザー光などのを照
射しつつ、被活性化ガスを活性ガスとする方法もある。
この方法は、発光装置を複数枚、同時に照射できる点で
有利である。
【0024】(4)の場合 対向電極と下部電極間に通電して、前記(2)または
(3)の非導通化を行う方法である。すなわち下部電極
または対向電極に通電しつつまたは、通電した後活性ガ
スと接触させればよい。この通電は、下部電極と対向電
極に順方向または逆方向の電位を印加し行う。この通電
をすることによって、リーク箇所を絶縁破壊させ除去す
る効果がある。特に好ましい態様としては、逆方向の電
位をかけつつ非導通化し、さらに逆方向の電流を計測す
ることが好ましい。これにより非導通化の程度、すなわ
ち活性化源のエネルギー量及び処理時間を制御すること
ができる。具体的には、逆方向電流の基準を決めておい
て、この基準値以下となるよう非導通化を活性化源のエ
ネルギー量と処理時間を制御しつつ行えばよい。ここで
好ましい基準値の具体例としては1μA/cm2であ
り、少なくとも5×104桁以上の整流比を画素ごとに
得られるようにする。特に好ましくは105桁の整流比
を画素ごとに得られるようにする。また活性ガス量、活
性化源のエネルギー量及び処理時間を非発光欠陥である
DSが目視、観察されないように制御するのは、当然で
ある。
【0025】従って好ましい製造方法は下部電極上に発
光層を含む有機層を形成する工程、対向電極を設ける工
程を少なくとも含む有機エレクトロルミネッセンス発光
装置の製造方法であって、一連の真空下で下部電極の電
極上に発光層を含む有機層を形成する工程、対向電極を
設ける工程を行った後、活性ガスを導入または発生さ
せ、活性ガスと対向電極または下部電極の少なくとも一
方とを反応させ非導通化した部分を設ける工程を実施
し、前記非導通化した部分を設ける工程を、下部電極ま
たは対向電極に通電しつつまたは、通電した後に行い、
当該発光装置の逆方向の電流を計測する工程を前記非導
通化した部分を設ける工程の途中、又はその工程後に設
けることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス発
光装置の製造方法である。特に好ましくは下部電極上に
発光層を含む有機層を形成する工程、対向電極を設ける
工程を少なくとも含む有機エレクトロルミネッセンス発
光装置の製造方法であって、一連の真空下で下部電極電
極上に発光層を含む有機層を形成する工程、対向電極を
設ける工程を行った後、活性ガスを導入または発生させ
活性ガス種と対向電極または下部電極の少なくとも一方
を反応させ非導通化した部分を設ける工程を実施し、前
記非導通化した部分を設ける工程を下部電極または対向
電極に通電しつつまたは、通電した後で行い、当該発光
装置の逆方向の電流を計測する工程を前記非導通化した
部分を設ける工程の途中に設け前記反応量を制御するこ
とを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス発光装置
の製造方法である。
【0026】なお、本発明の有機EL素子の製造方法に
おいては、上記の各工程以外に層間絶縁膜形成工程、封
止膜形成工程などを加えてもよい。
【0027】
【実施例】次に、本発明を実施例によりさらに具体的に
説明するが、本発明はこれらの例により何ら限定される
ものではない。
【0028】〔実施例1〕25mm×75mm×1.1
mm厚の所定パターンのITO(In−Sn−O)透明
電極を設けたガラス基板をイソプロピルアルコール中で
超音波洗浄を5分間行なった後、UVオゾン洗浄を30
分間行なった。原子間力顕微鏡では、この透明電極の膜
厚は120nm、表面粗さは15〜20nmであった。
次いでこの透明電極パターン付きガラス基板を真空蒸着
装置の基板ホルダーに装着し、以下の膜成形を行った。
まず、透明電極パターンが形成されている側の面上に、
正孔注入層として機能するのN,N’−ビス(N,N’
−ジフェニル−4−アミノフェニル)−N,N−ジフェ
ニル−4,4’−ジアミノ−1,1’−ビフェニル膜
(以下「TPD232膜」と略記する。)の膜を膜厚1
20nmになるように成膜した。次にこの膜上に正孔輸
送層として機能する4,4’−ビス[N−(1−ナフチ
ル)−N−フェニルアミノ]ビフェニル膜(以下「NP
D膜」と略記する。)の膜を膜厚20nmで成膜し、続
いて、その膜上に、発光層として機能する8−ヒドロキ
シキノリンを膜厚40nmで蒸着した。さらにこの膜上
に膜厚20nmのトリス(8−キノリノール)アルミニ
ウム膜(以下「Alq膜」と略記する。)を成膜し、そ
の後Li(Li源:サエスゲッター社製)とAlqを二
元蒸着させ、電子注入層(陰極)としてAlq:Li膜
を形成した。このAlq:Li膜上に開口部を保有する
ステンレス製マスク(厚さ200ミクロン)を設け、金
属Alを蒸着させマスクの開口部に金属陰極(対向電
極)を形成し有機EL発光素子を形成した。以上の各層
の製膜は、真空槽を大気下に開放せず、一貫して真空下
で実施している。
【0029】次に上記の対向電極を形成した素子を隣接
する別のプラズマ処理槽に移送した。このプラズマ処理
槽に不活性ガスであるArと被活性化ガスである酸素を
体積比200:75にて導入し真空度を1.2Paとし
た。さらに平行平板電極間に13.56MHzのRFを
印加し、出力92mW/cm2にて、酸素プラズマを対
向電極上より照射し、対向電極面を全面酸化した。この
場合、異物欠陥または陽極突起の存在する短絡する可能
性のある箇所の陰極の膜厚は、特に薄く、酸化され非導
通化されやすい。この時の処理時間を5分に設定した。
以上により上記の積層構造体の作製を終えた。
【0030】この後、前記積層構造体を封止槽に移送し
た。封止槽では水分含有率100ppm以下の不活性ガ
スを流入させ、DSが拡大、成長する可能性を排除し
た。この封止槽にてガラス蓋の周辺部分を接着面として
紫外線硬化型接着剤(スリーボンド社製)を接着面に塗
布した。次にガラス蓋基板に重ね、接着面に紫外線を1
00mW/cm2の光出力で照射し硬化した。以上のよ
うにして有機EL素子を作製した。
【0031】この有機EL素子の発光面積は3×5mm
であり前記基板上に複数、素子が設けられていた。ま
た、ITOを正極に、Alを負極として、順方向、逆方
向の電流を計測したところ整流比は106であり、リー
クまたは短絡箇所は微少であた。また、この素子を60
℃ 80%RH(相対湿度)の恒温恒湿下で試験をした
ところ300時間後に多数のDSの直径平均が50μm
を超えるところまでには成長していなかった。
【0032】〔比較例1〕活性ガスで短絡部分を非導通
化することを省略したこと以外は実施例1と同様にして
素子を作製した。この素子について、ITOを正極に、
Alを負極として、順方向、逆方向の電流を計測したと
ころ、整流比はおよそ10で、しかも不安定であり、リ
ークまたは短絡部分が存在することがわかった。
【0033】〔比較例2〕活性ガスで短絡部分を非導通
化する代わりに、ガラス蓋と基板で囲まれた封止空間に
乾燥した酸素と窒素(体積比1:100)を導入したこ
と以外は、実施例1と同様に素子を作製した。この素子
について、ITOを正極に、Alを負極として、順方
向、逆方向の電流を計測したところ整流比は104程度
で、わずかにがリークまたは短絡部分が存在することが
わかった。この素子を60℃ 80%RHの恒温恒湿下
で試験をしたところ100時間後に多数のDSの直径平
均が50μmを超えるところまで成長した。実施例1に
比較して封止性能が劣っていることがわかった。これは
欠陥部分に存在する酸化膜が自然酸化によるため、水分
が酸化膜をとおる為、DSが成長しやすいためである。
【0034】〔実施例2〕実施例1と同様にして、透明
電極を設けたガラス基板上に、正孔注入層、正孔輸送
層、発光層、電子注入層、対向電極を形成し有機EL発
光素子を形成した。この素子を隣接する別のプラズマ処
理槽に移送した。ここで不活性ガスであるArと被活性
化ガスであるN2Oを体積比200:75にて導入し真
空度を1.2Paとした。さらに平行平板電極間に1
3.56MHzのRFを印加し、出力130mW/cm
2にて、活性ガスであるN2Oプラズマを対向電極上より
照射し、対向電極を全面酸化した。この処理時間も5分
である。
【0035】次いで、実施例1と同様にして、封止用ガ
ラス蓋をガラス蓋基板接着して有機EL素子を作製し
た。この有機EL素子の発光面積は実施例1と同様に3
x5mmであり、前記基板上に複数、素子が設けられて
いた。また、ITOを正極に、Alを負極として、順方
向、逆方向の電流を計測したところ整流比は3x106
であり、リークまたは短絡箇所は微少であった。また、
この素子を60℃ 80%RHの恒温高湿下で試験をし
たところ400時間後に多数のDSの直径平均が50μ
mを超えるところまでには、成長しなかった。
【0036】〔実施例3〕比較例2と同様に素子を作製
したが、素子の封止後に活性ガスで短絡箇所を非導通化
する工程を追加した。すなわちガラス蓋と基板で囲まれ
た封止空間に乾燥した酸素と窒素(体積比3:97)を
導入し、さらに基板上の一つの素子の対向電極側よりU
V光(50mW/cm2を2分間)を照射した。このU
V光は酸素を活性化する。この素子についてITOを正
極に、Alを負極として、順方向、逆方向の電流を計測
したところ整流比は106程度であり、リークまたは短
絡箇所が存在しなかった。この素子を60℃ 80%R
Hの恒温恒湿下で試験をしたところ250時間後でも多
数のDSの直径平均が50μmを超えるところまでに
は、成長しなかった。
【0037】〔実施例4〕比較例2と同様に素子を作製
したが、素子の封止後に、活性ガスで短絡箇所を非導通
化する工程を加えた。非導通化方法は活性ガスの存在化
に通電する方法である。このUV照射時に逆方向に電流
を通電しつつ、電流値を計測したところ、リーク電流は
1.5μAであったものがUV照射とともに急速に減少
し、最終的には0.02μAとなった。本実施例はUV
照射により酸素を活性化することにより、短絡箇所の非
導通化が促進されることを示している。
【0038】〔実施例5〕実施例1と同様にして、透明
電極を設けたガラス基板上に、正孔注入層、正孔輸送
層、発光層、電子注入層、対向電極を形成し有機EL発
光素子を形成した。この素子を隣接する別のイオン照射
槽に移送した。ここで該槽に設けてあるイオンガンに不
活性ガスであるArと被活性化ガスであるN2を体積比
1:2にて導入しながら、加速電位1KVにて活性化さ
れたイオンを対向電極上より照射し、対向電極を全面で
窒化処理した。この処理時間は4分である。次いで、実
施例1と同様にして、封止用ガラス蓋をガラス蓋基板接
着して有機EL素子を作製した。
【0039】この有機EL素子の発光面積は3×5mm
であり前記基板上に複数、素子が設けられていた。ま
た、ITOを正極に、Alを負極として、順方向、逆方
向の電流を計測したところ整流比は106であり、リー
クまたは短絡箇所は微少であることが判明した。その
後、この素子を60℃ 80%RHの恒温高湿下で試験
をしたところ600時間後でも多数のDSの直径平均が
50μmを超えるところまでは成長しなかった。さらに
性能が向上することが判明した。
【0040】
【発明の効果】本発明の有機EL素子は、電極間の短絡
の発生を抑制し、それによる表示画面のトラブルがない
高品質の有機EL素子であり、また本発明の有機EL素
子の製造方法は、効率的かつ経済的に前記有機EL素子
を製造することができる。

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に形成された下部電極と対向電極
    の間に、発光層を含む有機層を設けた有機エレクトロル
    ミネッセンス素子であって、対向電極と下部電極の少な
    くとも一方に活性ガスを接触させることによって、対向
    電極と下部電極の間の短絡を生ずる欠陥部分を非導通化
    処理した有機エレクトロルミネッセンス素子。
  2. 【請求項2】 活性ガスが、(A)酸素原子含有ガス、
    (B)窒素原子含有ガス、(C)カルコゲナイド原子含
    有ガス、(D)ハロゲン原子含有ガスおよび(E)炭素
    原子含有ガスから選ばれた一種または二種以上の被活性
    化ガスを活性化して得られるプラズマ、イオンまたはラ
    ジカルである請求項1に記載の有機エレクトロルミネッ
    センス素子。
  3. 【請求項3】 非導通化処理した部分が、電極材料の酸
    化物、窒化物、硫化物、セレン化物、ハロゲン化物、ホ
    ウ素化物、炭化物又はそれらの2種以上の混合物を含む
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の有機エレクト
    ロルミネッセンス素子。
  4. 【請求項4】 活性ガスを発生させる活性源が紫外線、
    電磁波、レーザー光、イオンビーム、電子線、交流励
    起、またはマイクロウェーブである請求項1〜3のいず
    れかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  5. 【請求項5】 基板上に下部電極を設ける工程、発
    光層を含む有機層を形成する工程、 対向電極を設け
    る工程、および必要に応じて前記各層を密封する封止
    工程をこの順序で有する有機エレクトロルミネッセンス
    素子の製造方法において、 の工程後であっての工
    程前および/またはの工程後であっての工程前に、
    前記対向極および/または下部電極に活性ガスを接触さ
    せて、対向電極と下部電極間で短絡を生ずる欠陥部分を
    非導通化する非導通化工程を設けた有機エレクトロルミ
    ネッセンス素子の製造方法。
  6. 【請求項6】 基板上に下部電極を設ける工程、発
    光層を含む有機層を形成する工程、 対向電極を設け
    る工程、および前記各層を密封する封止工程をこの順
    序で有する有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方
    法において、の工程後に封止工程で設けた封止空間中
    に、活性ガスを導入または発生させ前記対向電極および
    /または下部電極に活性ガスを接触させて、対向電極と
    下部電極間で短絡を生ずる欠陥部分を非導通化する非導
    通化工程を設けた有機エレクトロルミネッセンス素子の
    製造方法。
  7. 【請求項7】封止空間中に被活性化ガスを導入し、これ
    に紫外線またはレーザー光を照射することによって活性
    ガスを発生させて非導通化工程を行う請求項6に記載の
    有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法。
  8. 【請求項8】下部電極と対向電極間に通電しつつ,また
    は通電した後に非導通化工程を行う請求項5〜7のいず
    れかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子の製造
    方法。
  9. 【請求項9】下部電極と対向電極間に逆方向の電位をか
    けて通電するとともに、前記電極の逆方向の電流を計測
    しながら非導通化する請求項5〜8のいずれかに記載の
    有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法。
  10. 【請求項10】 活性ガスが、(A)酸素原子含有ガ
    ス、(B)窒素原子含有ガス、(C)カロゲナイド原子
    含有ガス、(D)ハロゲン原子含有ガスおよび(E)炭
    素原子含有ガスから選ばれた一種または二種以上の被活
    性化ガスを活性化して得られるプラズマ、イオンまたは
    ラジカルである請求項5〜9のいずれかに記載の有機エ
    レクトロルミネッセンス素子の製造方法。
  11. 【請求項11】 活性ガスを発生させる活性源が紫外
    線、電磁波、レーザー光、イオンビーム、交流励起、ま
    たはマイクロウェーブである請求項5〜10のいずれか
    に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方
    法。
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