JP4310843B2 - 有機電界発光素子の製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、有機電界発光素子(以下有機EL素子という)、特に、有機EL素子の特性及び信頼性向上のための製造技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
有機EL素子は、蛍光性の有機膜を2つの電極で挟んだ構造を備えた自発光性の素子であり、次世代の平面光源やフラットディスプレイ素子として注目され研究が進められている。有機膜を挟む電極の一方から電子を注入し、他方の電極から正孔を注入して、電子と正孔が有機膜内で再結合すると、有機分子が励起され、基底状態に戻る際に発光するという原理を利用している。
【0003】
現在知られている有機EL素子では、透明ガラス基板上に透明電極材料としてITO(Indium Tin Oxide)等が用いられた透明電極、発光層を含む多層の有機膜、金属材料からなる金属電極がこの順に積層されている。有機膜としては、発光層の単層構造や、正孔輸送層と発光層との2層構造、又は正孔輸送層と発光層と電子輸送層の3層構造が知られている。
【0004】
この有機EL素子は、初期特性として高輝度な発光が可能であるが、長期間安定して発光させることが難しく、寿命面で改善が強く望まれている。有機EL素子の寿命が短いことは、有機膜の耐熱性の低さが大きく影響している。そこで、従来は、有機膜が高熱に曝されないようにするため、有機EL素子製造の際に、陽極、有機膜、陰極、保護膜作製および封止の工程しか行わず、熱処理を施さないようにしていた。
【0005】
特開平10−284248号公報では、有機EL素子の使用時における発熱により、耐熱性の低い有機膜が結晶化して隣接する電極層から剥離し、ダークスポットが発生してしまう素子の劣化現象を有機膜成膜後の真空中の熱処理により抑制できることに着目し、有機膜の成膜直後に真空中で基板を有機膜の融点の0.7〜0.9倍の温度に加熱することを開示している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記特開平10−284248号公報のように、有機膜の融点0.7〜0.9倍の温度で処理するということは、有機膜のガラス転移温度Tgを超える温度で処理が行われることとなる。有機膜が結晶化し始めるガラス転移温度Tgを超える融点付近まで加熱されると、優れた特性を発揮しうる有機膜のアモルファス状態が崩れて結晶化し、必要な機能が発揮できなくなってしまう。
【0007】
また一般に、精製による有機材料の高純度化により、素子の寿命特性が向上することが知られている。このような精製による有機材料の高純度化により、有機膜中の不純物は、ある程度除去できるが、完全に除去することはできない。また、精製したとしても、成膜直後の膜質は不安定な状態にあるため、電荷の蓄積、有機膜中の不純物イオンの移動、および双極子の配向による輝度低下の要因となる内部電界の発生の抑制の効果は、不十分である。
【0008】
特開平11−40352号公報には、有機膜成膜後に有機膜の構成材料中最も低いガラス転移温度Tgに対して±20℃の温度範囲で加熱処理することで、有機EL素子の長寿命化に有効であることが開示されている。さらに、このガラス転移温度Tg付近の温度範囲で熱処理することで、有機膜の結晶化を防止しつつ、熱処理することなく成膜しただけの有機膜に比べて有機膜が安定化することを図ることが可能となるとの記載がある。
【0009】
しかし、本出願人の研究により、このようなガラス転移温度Tg±20℃の熱処理では、ガラス転移温度Tg付近まで温度が上がるため、有機膜の結晶化を完全に防止することはできず、有機膜中の分子の運動が活発になるため、膜の安定性に欠けるという問題があることが判明した。また、その結果、発光ムラが起こり易く、有機EL素子を表示装置や平面光源として用いた場合品質を低下させてしまうことが判明した。
【0010】
本発明は、このような有機EL素子において、有機膜の膜質の改善を図り、均一発光が可能であると共に、長寿命、高輝度、高効率な優れた特性を備えた有機EL素子を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明に係る有機EL素子の製造方法は、基板上に、陽極、発光層を含む有機膜及び陰極を備える有機電界発光素子の製造方法において、前記有機膜の成膜時又は成膜後、50℃程度以上であって、前記有機膜の構成材料の内の最も低いガラス転移温度Tgに対しTg−20℃未満の温度範囲で熱処理を施すことを特徴とする。
【0012】
また、上記方法において、前記熱処理は、少なくとも陽極、有機膜、および陰極をこの順に形成した後に、実行することが好適である。例えば、陰極形成後、素子を不活性材料雰囲気で封止した後に上記熱処理を行えば、処理時に有機膜中に水分などの不純物が侵入する可能性を低下させることが可能となる。
【0013】
有機膜は、成膜しただけの状態では膜質的に不安定な状態にあり、陰極および陽極から注入される電子と正孔のバランスが悪いことによる電荷の蓄積、有機膜中の不純物イオンの移動、および双極子の配向が素子駆動時に発生し、素子内部に輝度低下の要因となる電界が形成される。この内部電界は、駆動を停止することにより低減され、輝度がある程度は回復することが報告されているが、連続駆動する場合、この内部電界は消滅することがないため、半減寿命の低下に大きな影響を及ぼすこととなる。
【0014】
これに対し本発明のように、予め上記温度範囲で熱処理を行うことで、有機膜中の有機化合物分子をより安定な位置に再配置させることができ、有機膜中の電荷のトラップが減少し、イオン性不純物および双極子を不動化することが可能となる。このため駆動初期の輝度低下の要因となる内部電界の発生が抑制され、素子の寿命特性が改善される。
【0015】
特に、本発明では、有機膜の構成材料中最も低いガラス転移温度Tg−20℃未満の低い温度の範囲で熱処理を行うことで、素子の面内での均一発光を可能としている。
【0016】
有機膜中の分子は、熱処理温度がガラス転移温度Tgに近づくにつれその運動(移動)が盛んになり、Tgを超えると結晶化が起こる。従って、ガラス転移温度付近で熱処理すると、有機膜の表面平坦性、均一性を損ね、有機膜と膜上下に形成される電極との密着性が低下し、発光不能ないわゆるダークスポットが発生してしまう。特に、外部から侵入する不純物等に曝されやすい装置周辺領域では、電極から有機膜が剥離し易く、装置周辺領域でのダークスポットの発生や輝度低下が起こる。ここで、本発明のようにガラス転移温度Tgより十分低い温度「Tg−20℃未満」で熱処理すれば、結晶化が防止されると共に、有機膜中の分子の移動があまり活発にならず、膜中の極性分子の分極を防ぐことができる。そして、有機膜構成分子が成膜時の状態からより安定な位置へ再配置され、均一で緻密性な膜となり、また有機膜中の分子間の結合性が向上する。
【0017】
また、有機膜の構成材料としては、耐熱性の高い材料、即ちガラス転移温度の高い有機化合物材料を用いることが好適である。特に、本発明において行われる熱処理によって効率的に有機膜の特性改善を図るには、有機膜を構成する材料は最も低いものでもそのガラス転移温度Tgが70℃を超える材料を用いることが好適である。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、図面を用いてこの発明の好適な実施の形態(以下実施形態という)について説明する。
【0019】
図1は、この発明の実施形態に係る有機EL素子の構造を示している。この素子は、透明基板10上に、透明電極からなる陽極12、有機膜14、金属電極などからなる陰極16がこの順に積層されている。また、これらを覆うように保護膜18が形成され、封止用筐体24が封止用樹脂26によってガラス基板10に接着されている。また、封止用筐体24の内側には、酸素及び水分を吸収する吸収材20が設けられている。
【0020】
基板10としては、透明な基板、例えばガラス基板、石英基板などが利用可能である。なお、ガラス基板を用いれば有機EL素子の大面積化においてコスト面で有利となる。陽極12としては、ITO(Indium Tin Oxide)などの透明導電性材料が利用可能であり、陰極16としては、MgAg合金、LiF/Al積層膜などを利用できる。保護膜18としては、GeO、SiO、SiN膜などを使用可能であるが、省略することもできる。吸収材20としては、例えばBaO、CaO、アルカリ金属、アルカリ土類金属、脱酸素材(三菱瓦期化学社製「エージレス」)等を用いることができる。封止用筐体24によって封止された空間には不活性なガスや液体など封入材料22が封入され、例えば、不活性ガスとしてはN2、Ar、He等、不活性液体としてはシリコン系の液体やフッ素系の液体が利用可能である。
【0021】
有機膜14は、例えば、発光層のみの単層構造、正孔輸送層と発光層との2層構造、正孔輸送層と発光層と電子輸送層との3層構造などから構成することができる。いずれの構造を採用するかは、用いる有機化合物材料等によって決定することができる。
【0022】
そして、本実施形態では、これら単層又は複数層で構成される有機膜14の構成材料のうち、最も低いガラス転移温度Tgに対しTg−20℃未満で、かつ50℃以上の温度範囲で、有機膜14に熱処理を施す。
【0023】
以下、本実施形態の有機EL素子の製造方法について説明する。まず、基板10上に陽極12としてITO電極を形成する。予めITO膜の形成された基板10を用いても良い。ITO電極が形成された基板10に対し、洗浄・前処理を施した後、有機膜14(正孔輸送層、発光層、電子輸送層)を成膜する。有機膜14の成膜後には、その上に、陰極16を形成し、更に、必要に応じて保護膜18を形成し、有機EL素子部を得る。次に、有機EL素子部に対し、不活性気体、または、不活性液体を封入しつつ封止用樹脂26を用いて、封止用筐体24を接着し、素子の封止を行う。なお、吸収材20は、封止用筐体24の基板10への接着前に筐体内壁側に形成しておく。
【0024】
封止後、得られた有機EL素子に対し、本実施形態の特徴である熱処理を施す。熱処理温度は、50℃以上で、かつ有機膜の構成材料の内最も低いガラス転移温度Tgに対し、Tg−20℃未満とする。
【0025】
この熱処理は、少なくとも、陽極12、有機膜14、および陰極16を形成した後に行うことが好適であり、例えば、素子封止後に行うことが好適である。特に素子封止後に熱処理を行えば、封止空間内には不活性材料が封入されているため、有機膜は不活性雰囲気中で加熱処理されることとなり、外部からの不純物が膜中に侵入することを抑制できる。但し、陰極16形成後の熱処理より効果は低いが、有機膜14の成膜時(例えば真空蒸着時)に、この熱処理を行ってもよい。
【0026】
有機膜14の構成有機材料のうちの最も低いガラス転移温度Tg−20℃未満で熱処理することにより、処理中の有機膜の結晶化を抑えつつ、不安定な成膜状態からより安定な位置へ有機化合物分子を再配置させることができ、有機膜中の電荷のトラップが減少し、イオン性不純物の移動および双極子の配向も低減され、また有機膜の緻密性が向上する。なお、有機膜が緻密になることで有機膜中の分子間の結合性が向上し、より安定な有機膜が得られる。この様な熱処理により有機膜の膜質が変化した結果、寿命特性劣化の一つの要因である有機膜中のイオン性不純物の移動、双極子の配向、有機膜中のトラップへの電荷の蓄積に起因する内部電界の形成が抑制される。
【0027】
特に、本実施形態ではガラス転移温度Tg−20℃未満と十分ガラス転移温度より低い温度で熱処理するので、有機化合物分子の結晶化を確実に防止でき、有機膜の表面の平滑性が結晶化により損なわれることがない。従って、基板上で均一な発光を行わせることが可能となる。
【0028】
本実施形態において有機膜14の用いる有機化合物材料としては、そのガラス転移温度Tgが[Tg−20℃≧50℃]を満たすように、70℃以上である材料を用いることが好適である。但し、ガラス転移温度Tgが70℃以上を満たしていれば、有機膜14として使用することのできる有機化合物材料は特に限定されない。
【0029】
例えば、有機膜の正孔輸送層としては、主として芳香族アミン系材料を用いることができる。例えば下式(1)
【化1】
Figure 0004310843
に示すようなTPTE(トリフェニルアミン4量体)や、下式(2)
【化2】
Figure 0004310843
に示すようなα−NPB(Bis [N-(1-naphthyl)-N-phenyl] benzidine)等が使用可能である。
【0030】
また、発光層には、これまでに報告されている有機発光材料を用いることができる。例えば、下記化学式(3)〜(20)に示すような青色発光〜黄緑色発光を示す材料、更に現在研究が進められている赤色発光の材料も使用可能である。
【0031】
【化3】
Figure 0004310843
【化4】
Figure 0004310843
【化5】
Figure 0004310843
【化6】
Figure 0004310843
【化7】
Figure 0004310843
【化8】
Figure 0004310843
【化9】
Figure 0004310843
【化10】
Figure 0004310843
【化11】
Figure 0004310843
【化12】
Figure 0004310843
【化13】
Figure 0004310843
【化14】
Figure 0004310843
【化15】
Figure 0004310843
【化16】
Figure 0004310843
【化17】
Figure 0004310843
【化18】
Figure 0004310843
【化19】
Figure 0004310843
【化20】
Figure 0004310843
有機膜の電子輸送層の材料についても既知の電子輸送材料を使用することができる。一例として、下記化学式(21)〜(24)に示すようなオキシジアゾール系の材料などが利用可能である。
【0032】
【化21】
Figure 0004310843
【化22】
Figure 0004310843
【化23】
Figure 0004310843
【化24】
Figure 0004310843
【実施例】
(実施例1)
実施例1に係る有機EL素子は図2に示すような構成を備え、以下に示す手順で作製した。
【0033】
基板としてはITOが予めパターンニングされているガラス基板を用いた。大気中で、この基板表面をブラッシング洗浄(有機アルカリ→純水)し、次に、UV処理(O2 ガス中、20min)を行って、基板表面の有機物等を除去した。その後、基板を2×10-6Torrまで真空引きした蒸着装置の前処理室に搬送し、プラズマ処理(10mTorr、50W、60sec)を行い、ITO膜の表面のエッチングと汚染物除去をした。
【0034】
次に、基板を有機膜成膜室に真空中搬送し、有機膜用マスクを装着し、カーボンるつぼを加熱することで、正孔注入層(CuPc:cupper phtalocyanine:銅フタロシアニン)を2〜4nm/minのレートで10nmの厚さに形成し、正孔輸送層として上記化学式(1)に示すトリフェニルアミン4量体(TPTE:ホドガヤ製TEL022)を用い、発光層として化学式(3)に示すキノリノールアミン錯体(Alq3)を用い、それぞれこの順に4〜10nm/minのレートで60nmづつ順次成膜した。尚、発光層の正孔輸送層との界面側20nmには、メチル化キナクリドンをAlq3に対して1%のレートで同時蒸着することで、Alq3にメチル化キナクリドンをドーピングした。
【0035】
有機膜形成後、基板を金属電極成膜室に真空搬送し、金属電極用マスクを装着し、MgとAgをそれぞれ、BNるつぼとWフィラメントの抵抗加熱により、成膜速度が、6nm/min、0.6nm/min(体積比9:1の割合)となるように調整し、成膜した。
【0036】
次に、保護膜成膜室に搬送し、保護膜用マスクを装着し、MgF2 を約30nm/minの成膜レートで成膜した。尚、これら各膜は、2×10-6Torr以下の真空度で特に加熱をすることなく成膜した。
【0037】
成膜完了後、素子を不活性ガスとしてのN2 ガスを充填した封止室に搬送し、周囲に紫外線硬化樹脂を塗布した中央にくぼみを持つ金属板又はガラスを封止用筐体として用い、これを金属電極側から素子部に被せ、UVランプで紫外線を照射することで、樹脂を硬化させて筐体を基板上に接着し、封止構造を有する有機EL素子を作製した。
【0038】
最後に電気炉で素子を次のような条件で熱処理した。ここで、実施例1において有機膜は、TPTEからなる正孔輸送層、Alq3(メチル化キナクリドンのドープ層を含む)からなる発光層との2層構造によって構成している。TPTEのガラス転移温度Tgは143℃、Alq3のガラス転移温度Tgは167℃であり、有機膜を構成する材料のうち最も低いガラス転移温度Tgは、実施例1では143℃である。
【0039】
このTg=143℃に対し、アニールなしの有機EL素子の発光状態を図3に示し、熱処理温度として、50℃、85℃、100℃、120℃、140℃、160℃で、それぞれ10時間アニールした有機EL素子の発光状態を図4〜図9に示す。図3〜図9の(a)は、発光させた有機EL素子を上面から観察した状態を表しており、黒いシミ部分がダークスポットと呼ばれる表示欠陥部分である。また各図の(b)は、各(a)に示す素子の左端を基準として左端からの各距離で得られる素子の発光輝度(任意単位)を示している。
【0040】
アニールなしの有機EL素子(図3)と比較すると、50℃の熱処理を行った素子(図4)は、発生するダークスポットは同程度で非常に少ない。また、輝度は、素子の基板上の各位置において均一であり、特に基板の周縁領域で輝度が急激に立ち上がっていることから、基板周縁領域でも中央領域と同様の特性で発光していることがわかる。図5に示す85℃の熱処理を行った有機EL素子においても、発生するダークスポットは50℃アニールの素子と比べて僅かに増加又はほぼ同じ程度であり、基板の周縁領域及び中央領域での発光輝度のバラツキはほとんどなく、基板平面内で均一な発光が起こっていることがわかる。図6に示す100℃の熱処理を行った有機EL素子は、図5の85℃熱処理の素子と比較して、発生するダークスポットは殆ど同じ程度で非常に少なく、また、面内での輝度も均一である。図7に示す120℃の熱処理を行った有機EL素子は、本実施例においてTg−20℃未満という熱処理条件の上限に相当しており、面内での発光輝度はほぼ均一であるが、ダークスポットの発生数は図6と比べて増加の傾向があり、また個々のダークスポットが大きく濃くなる傾向が理解できる。
【0041】
次に、Tg−20℃という熱処理条件の上限を超える140℃の熱処理を行った有機EL素子は、図8(a)から明らかなように、大きなダークスポットが発生しており、特に、基板の周辺領域で発生するダークスポット及び輝度の低い領域が多くなっている。また図8(b)に示す輝度分布においては、基板の周縁領域で輝度の立ち上がりが鈍っており、周縁付近での輝度低下が発生していて、面内での均一発光性が低下していることがわかる。
【0042】
また、熱処理条件の上限を遥かに超える160℃の熱処理を行った有機EL素子においては、図9(a)に示すようにダークスポットは非常に広範囲にわたって発生しており、また、図9(b)からもわかるように基板の端がはっきりわからないほど周縁領域で輝度低下が起こっており、面内で均一な発光は得られていない。
【0043】
ガラス転移温度Tg付近での熱処理を行った有機EL素子において面内で均一な発光が得られないのは、処理温度が、ガラス転移温度Tgに近づくにつれ、非晶質状態の有機化合物分子の動きが活発になり極性分子の分極が起こり、またTgを超えると結晶化が始まるためである。つまり、この様な高温で熱処理を行うことにより、有機膜の均一性、平滑性が失われてしまい、陽極、陰極との密着性が低下し、接触不良や有機膜の界面に不純物が侵入して発光特性が劣化するためであると考えられる。特に、基板の周辺領域では、外部から侵入する不純物の影響を受けやすく、またもともと接触不良が起こりやすい。従って、高温で熱処理して平滑性の損なわれた有機膜を用いた有機EL素子は、その基板周辺領域における発光輝度の低下が中央領域に比較して著しくなる。
【0044】
従って、有機EL素子の面内での均一な発光を得るためには、有機膜の構成材料の内最も低いガラス転移温度Tgに対しTg−20℃未満(上記例では、123℃未満)の条件で熱処理を行うことが必要である。
【0045】
次に、上記と同じ条件で作製した有機EL素子に対し、封止後、熱処理なし、85℃、140℃及び160℃でそれぞれ10時間熱処理した場合の他の特性測定結果について説明する。室温(〜25℃)での注入電流密度と発光輝度との関係(図10)、駆動電圧と発光輝度との関係(図11)、注入電流密度と発光効率の関係(図12)の結果は以下のようになった。図10及び図11に示す結果では、熱処理なしの素子と、85℃熱処理の素子は、注入電流密度に対する発光輝度、駆動電圧に対する発光輝度の特性がほぼ等しく、140℃熱処理の素子よりも優れていた。160℃熱処理の素子では、注入電流密度に対する発光輝度、駆動電圧に対する発光輝度共に他とかけ離れて特性が低かった。また、図12に示す注入電流密度に対する発光効率では、85℃熱処理の素子と、140℃熱処理の素子は共に効率が最も高く、160℃熱処理の素子は非常に効率が悪かった。
【0046】
また、上記と同じ条件で作製した有機EL素子に対し、封止後、熱処理なし、50℃、85℃、120℃の熱処理を行った素子を室温(〜25℃)、初期輝度2400cd/m2の条件で駆動したところ、発光輝度(相対輝度)の経時変化は図13に示すような結果となり、また駆動電圧の経時変化は図14に示すような結果となった。図13に示す相対輝度の経時変化の測定結果からは、まず、熱処理しない素子に比べ、50℃以上でTg−20℃未満の熱処理を行った素子の半減寿命が大幅に延びており、最も低い50℃熱処理の素子でも、熱処理なしの素子と比較して倍程度の半減寿命を達成している。更に、図13の結果から、TPTEのガラス転移温度Tg−20℃未満の熱処理温度であれば、熱処理温度が高いほど、輝度低下速度は小さく、半減寿命が長くなることがわかる。
【0047】
図14に示す駆動電圧の経時変化の結果からも同様に、まず、熱処理しない素子に比べ、50℃以上でTg−20℃未満の熱処理を行った素子の駆動電圧の上昇程度が小さく、さらに、熱処理温度が高いほど駆動電圧の上昇が小さいことがわかる。
【0048】
以上の図10〜図14に示す結果から、駆動特性に関しては、有機膜構成材料中、最も低いガラス転移温度Tg−20℃未満の熱処理温度の範囲では、処理温度が高い方が、その特性が高くなることがわかる。
【0049】
次に、一旦駆動を停止した後、再駆動した場合の素子特性の変化(回復率)の熱処理の有無による違いを調べた結果について説明する。結果は、下表1
【表1】
Figure 0004310843
に示す。表1では、熱処理なしの有機EL素子と120℃で10時間熱処理を行った有機EL素子を一定時間(800時間程度)駆動して発光させた後、200時間駆動を停止し、その後、再点灯した場合の輝度の回復率を示している。表からわかるように、熱処理なしの有機EL素子の輝度回復率が30%であるのに対し、120℃熱処理の有機EL素子の回復率は5%にとどまっている。この回復率の差は、熱処理(ここでは温度120℃)を行うことにより、駆動前から、有機膜が緻密になり、また界面が安定化しているため、電荷の蓄積、有機膜中のイオン性不純物の移動、および双極子の配向が原因で駆動に伴い発生する内部電界の上昇による輝度の変化が抑制され、その結果、駆動停止前と、再点灯時での輝度の変動が少なくなることに起因すると考えられる。
【0050】
以上の実施例1に係る有機EL素子の特性の測定結果を総合すると、まず、十分な熱処理の効果を得るには室温より十分高い50℃程度以上の温度とすることが必要で、かつ、面内で均一な発光を実現し、表示・発光品質に直接影響するダークスポットを低減しつつ、駆動特性を高め長寿命を達成するには、最低のTgが140℃の場合に、120℃以下、つまり有機膜の構成材料中の最も低いガラス転移温度Tg−20℃未満の温度で熱処理することが好適であることがわかる。
【0051】
次に、熱処理時間の素子特性に及ぼす影響について調べた結果を説明する。処理温度は85℃、120℃の2種類とし、処理時間は1時間、10時間の2種類として測定を行った。熱処理温度85℃で、熱処理1時間、10時間について調べた相対輝度の経時変化は、図15に示すように、10時間の熱処理の方が、1時間の熱処理に比べて輝度の低下速度が小さく、半減寿命が長くなっていることが分かる。なお、熱処理なしの素子と比べると、1時間の熱処理の素子でも半減寿命が長くなっている。図16に示す駆動電圧の経時変化については、熱処理温度85℃において、10時間の熱処理の素子の駆動電圧上昇度は、1時間熱処理の素子の上昇度よりも低くより寿命が延びている。また、1時間熱処理の素子でも、熱処理なし素子よりその上昇度が低くなっている。
【0052】
一方、120℃の熱処理では、図17の輝度の経時変化、図18の駆動電圧の経時変化の測定結果からわかるように、処理時間1時間と10時間とで殆ど違いが見られなかった。このように、有機膜構成材料中最も低いガラス転移温度Tgに対しTg−20℃未満であれば、熱処理温度が高い方が、寿命特性改善という観点からは、短時間の熱処理で効果が得られることが分かった。
【0053】
(実施例2)
実施例1と同様の方法で作製した図2の有機EL素子に対し、85℃、400時間の熱処理を行い、得られた素子を高温(85℃)下で駆動した場合の特性について以下に説明する。
【0054】
熱処理前後での注入電流密度と発光輝度、駆動電圧と発光輝度、および注入電流密度と発光効率の関係の変化について調べ、さらに、初期輝度300cd/m2 になるようにDC定電流駆動し、輝度と駆動電圧の経時変化を調べた。評価結果は図19〜23に示す。
【0055】
図19は、高温(85℃)駆動下での注入電流密度と発光輝度との関係を示し、図20は、同じく高温駆動下での駆動電圧と発光輝度との関係、図21は同様の高温駆動下での注入電流密度と発光効率との関係を示している。図19〜図21において、いずれも、予め85℃400時間の熱処理をした素子と、熱処理しない素子とで特性に差は殆ど見られない。
【0056】
図22は、高温(85℃)、初期輝度300cd/m2駆動下での輝度の経時変化を示し、図23は同じ駆動条件での駆動電圧の経時変化を示している。まず、図22に示すように、相対輝度は、熱処理の有無に関わらず、一旦低下した後に上昇することが分かる。これは、駆動中(測定中)に素子に加わる熱によって、有機膜および各膜の界面が安定化され、駆動に伴い有機膜中に発生する内部電界が低減された影響と考えられる。しかし、85℃、400時間の熱処理を予め行った素子では、相対輝度の経時変化が非常に小さいのに対し、熱処理なしの素子はその変化が大きい。
【0057】
なお、図23に示すように、駆動電圧の経時変化については、熱処理の有無による違いはほとんど見られなかった。
【0058】
以上の結果から、高温条件で駆動が行われる環境では、熱処理なしに比べ、予め熱処理した有機EL素子の方が、内部電界発生の要因が駆動前にすでに低減されているために、輝度低下は小さく、安定した発光が可能なことがわかる。なお、もちろん、熱処理温度は、50℃以上で、かつ有機膜の構成材料中最も低いガラス転移温度Tgに対しTg−20℃の範囲で行うことが好適である。
【0059】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明においては、有機膜に対し、50℃以上で、有機膜構成材料のうち最も低いガラス転移温度Tgに対しTg−20℃未満の温度範囲で熱処理を行うことで、有機膜の結晶化を防止しながら、有機膜中のイオン性不純物の移動、双極子の配向、有機膜中のトラップへの電荷の蓄積に起因する内部電界の形成などが抑制される。このため、有機EL素子の駆動特性の向上及び駆動特性の経時変化を低減して安定な発光を可能とする事ができる。
【0060】
特に、熱処理温度をTg−20℃未満の温度に設定することで、膜の結晶化、位置による膜質のバラツキを確実に防止しながら膜質改善を行うことができる。このため、本発明の方法によれば、基板上に形成される有機EL素子の平面内での均一な発光が可能となり、表示装置や平面光源として用いた場合の装置の品質を各段に向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態に係る有機EL素子の概略構成を示す図である。
【図2】 実施例に係る有機EL素子の概略構成を示す図である。
【図3】 熱処理なしの有機EL素子の平面発光状態及び輝度分布を示す図である。
【図4】 50℃・10時間の熱処理をした有機EL素子の平面発光状態及び輝度分布を示す図である。
【図5】 85℃・10時間の熱処理をした有機EL素子の平面発光状態及び輝度分布を示す図である。
【図6】 100℃・10時間の熱処理をした有機EL素子の平面発光状態及び輝度分布を示す図である。
【図7】 120℃・10時間の熱処理をした有機EL素子の平面発光状態及び輝度分布を示す図である。
【図8】 140℃・10時間の熱処理をした有機EL素子の平面発光状態及び輝度分布を示す図である。
【図9】 160℃・10時間の熱処理をした有機EL素子の平面発光状態及び輝度分布を示す図である。
【図10】 室温で測定した異なる熱処理温度の有機EL素子の注入電流密度と発光輝度との関係を示す図である。
【図11】 室温で測定した異なる熱処理温度の有機EL素子の駆動電圧と発光輝度との関係を示す図である。
【図12】 室温で測定した異なる熱処理温度の有機EL素子の注入電流密度と発光効率との関係を示す図である。
【図13】 室温で測定した異なる熱処理温度の有機EL素子の相対輝度の経時変化を示す図である。
【図14】 室温で測定した異なる熱処理温度の有機EL素子の駆動電圧の経時変化を示す図である。
【図15】 室温で測定した85℃熱処理済み有機EL素子の相対輝度の経時変化の熱処理時間による差異を示す図である。
【図16】 室温で測定した85℃熱処理済み有機EL素子の駆動電圧の経時変化の熱処理時間による差異を示す図である。
【図17】 室温で測定した120℃熱処理済み有機EL素子の相対輝度の経時変化の熱処理時間による差異を示す図である。
【図18】 室温で測定した120℃熱処理済み有機EL素子の駆動電圧の経時変化の熱処理時間による差異を示す図である。
【図19】 高温で測定した有機EL素子の注入電流密度と発光輝度との関係の熱処理の有無による差異を示す図である。
【図20】 高温で測定した有機EL素子の駆動電圧と発光輝度との関係の熱処理の有無による差異を示す図である。
【図21】 高温で測定した有機EL素子の注入電流密度と発光効率との関係の熱処理の有無による差異を示す図である。
【図22】 高温で測定した有機EL素子の相対輝度の経時変化の熱処理の有無による差異を示す図である。
【図23】 高温で測定した有機EL素子の駆動電圧の経時変化の熱処理の有無による差異を示す図である。
【符号の説明】
10 基板(透明基板、ガラス基板)、12 陽極(ITO電極)、14 有機膜、16 陰極(金属電極)、18 保護膜、20 吸収材、22 封入材料、24 封止用筐体、26 封止用樹脂。

Claims (1)

  1. 基板上に、陽極、発光層を含む有機膜及び陰極を備える有機電界発光素子の製造方法において、
    少なくとも、前記基板上に前記陽極、前記有機膜、および前記陰極を形成した後に、50℃程度以上であって、前記有機膜の構成材料の内の最も低いガラス転移温度Tgに対しTg−20℃未満の温度範囲で熱処理を施すことを特徴とする有機電界発光素子の製造方法。
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