JP4538304B2 - 有機エレクトロルミネセンス表示パネルおよびその製造方法 - Google Patents

有機エレクトロルミネセンス表示パネルおよびその製造方法 Download PDF

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本発明は、有機エレクトロルミネセンス表示パネルおよびその製造方法に関する。
従来、エレクトロルミネセンス特性を有する有機発光材料を発光源とする有機エレクトロルミネセンス表示パネル(以下有機EL表示パネルと称する)が知られている。該有機EL表示パネルは、発光機能を備えた有機機能層が陽極および陰極によって挟持されて形成されている有機エレクトロルミネセンス素子(以下有機EL素子と称する)と、該有機EL素子を支持する基板と、を含み、該基板上に複数の該有機EL素子が例えばマトリックス状に並べられている。
陽極は、インジウム錫酸化物(ITO)などの仕事関数が大きい材料からなっている。陰極は、仕事関数が小さい材料、すなわちアルカリ金属およびアルカリ土類金属をベースとした合金などを用いて形成されている。
有機機能層は、正孔注入層、正孔輸送層、発光層、電子輸送層、電子注入層などの機能層を含む。該有機機能層は、例えば有機化合物材料からなり発光機能を有する発光層のみの単一層、あるいは有機正孔輸送層、発光層および有機電子輸送層の3層構造、又は有機正孔輸送層及び発光層の2層構造、さらにこれらの適切な層間に電子或いは正孔の注入層やキャリアブロック層を挿入した積層体とすることができる。
かかる構成の有機EL素子において、陽極および陰極間に電圧を印加すると、正孔および電子が有機機能層へと注入されて、これらが発光層にて再結合して発光するのである。
上記の如き構造の有機EL表示パネルの有機機能層にピンホール等の欠陥部がある場合若しくは有機機能層の膜厚が規定膜厚よりも薄くなっている部分がある場合、陽極‐陰極間に電圧を印加すると、当該部分において短絡が発生してしまう。特に、基板表面の平坦性が悪い場合又は基板上若しくは有機機能層等の薄膜上にゴミが付着している場合において有機EL素子を形成すると、有機機能層に欠陥部若しくは薄膜の薄い部分が形成され易くなる。そして、当該短絡部分にはリーク電流が流れてしまい、発光不良を来たすという問題がある。すなわち、当該短絡箇所は他と比べて電気的抵抗が小であることから、駆動電流が当該箇所に集中して流れて、他の正常な発光層に流れる駆動電流が減少して発光輝度が低下してしまうのである。
そこで、有機EL表示パネルに逆バイアス電圧を印加し、当該短絡箇所に集中して電流を流すことによって、有機機能層を熱分解せしめて気化し、発生ガスの膨張圧により短絡箇所の電極同士を引き離す若しくは電極を破壊する技術が提案されている(特許文献1参照)。かかる技術によれば、リーク電流の発生を抑制することができる。ところが、電極が変形することによって、当該変形部分から水分が侵入し、発光しない部分、いわゆるダークスポットが生じるという問題がある。
かかる問題を解決するためのある手段として、ガラス等からなりかつ乾燥剤を備えた気密容器によって有機EL素子を封止して大気から遮断する技術が提案されている。また、乾燥剤の代わりに加水分解可能なシロキサン化合物を気密容器内に封入する技術についても提案されている(特許文献2参照)。かかる技術において、シロキサン化合物は気密容器内に侵入した水分を吸水して加水分解する。加水分解による反応生成物が透水部分を塞ぐことによって有機EL素子への水分の侵入を遮断している。
また他の手段として、アルミニウム(Al)からなる陰極に存在するピンホールなどの欠陥部にレーザ光を照射してアルミニウムを溶融して当該ピンホールを塞ぐ技術についても提案されている(特許文献3参照)。
上記の如く気密容器を用いて水分から遮断する場合、気密容器の重量によって、有機EL表示パネルの軽量化を図ることが困難であった。そこで、有機EL素子を酸化シリコン等の無機材料からなる封止膜によって封止する技術が提案されている。
特開平11−305727号公報 特開2004‐14285号公報 特開2003‐257634号公報
ところが、封止膜によって有機EL素子を封止した後に、上記の如く電極間に逆バイアス電圧を印加すると、有機機能層が熱分解して発生した気体の膨張圧によって若しくはリークによって発生した熱によって封止膜が破壊されるおそれがある。その結果、この破損部分から水分が侵入してしまい、有機EL表示パネルに劣化が生じてしまうという問題がある。
また、有機EL素子を封止膜によって封止すると、封止膜の応力により有機EL素子が変形してしまう。かかる変形によって、有機EL素子が破壊され易くなり、電極間の短絡が発生するおそれがある。従って、封止膜を形成した後にリーク電流の発生を防ぐ必要がある。
本発明は、上記した問題が1例として挙げられる諸問題を解決する手段を提供することを目的とする。
請求項1に記載の有機EL表示パネルの製造方法は、発光層を含む有機機能層と前記有機機能層を挟持する第1及び第2表示電極とからなる有機エレクトロルミネセンス素子と、前記有機エレクトロルミネセンス素子を担持している基板と、前記有機エレクトロルミネセンス素子を封止する封止膜と、を含む有機エレクトロルミネセンス表示パネルの製造方法であって、前記基板上に前記有機エレクトロルミネセンス素子を形成する工程と、前記有機エレクトロルミネセンス素子に前記封止膜を形成する工程と、前記封止膜を形成する工程後に前記有機エレクトロルミネセンス素子を熱分解性の成膜材料ガスの雰囲気の下に配置すると共に前記第1及び第2表示電極の間に電圧を印加する工程と、を含み、前記電圧を印加する工程は、前記第1及び第2表示電極の間に逆バイアス電圧を印加して欠陥部を形成する工程と前記成膜材料ガスを熱分解させて前記欠陥部に薄膜片を形成する工程とを含むことを特徴とする。
請求項に記載の有機EL表示パネルは、発光層を含む有機機能層と前記有機機能層を挟持する第1及び第2表示電極とからなる有機エレクトロルミネセンス素子と、前記有機エレクトロルミネセンス素子を担持している基板と、前記有機エレクトロルミネセンス素子を封止する封止膜と、を含む有機エレクトロルミネセンス表示パネルであって、前記封止膜は、熱分解によって薄膜を形成することができる熱分解性の成膜材料ガスの雰囲気下で、前記第1及び第2表示電極の間に逆バイアス電圧を印加することにより形成された欠陥部を有し、前記欠陥部には熱分解により形成された前記成膜材料ガスに由来する薄膜片が形成されていることを特徴とする。
以下、本発明による有機EL表示パネルおよびその製造方法を、添付図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1に示す如く、有機EL表示パネル1はガラス若しくは樹脂材料からなる基板2と、第1表示電極3と、を含む。第1表示電極3は、例えばITO等の導電性材料からなる。第1表示電極3は、外部回路(図示せず)の配線(図示せず)と接続することができる第1表示電極引き出し部(図示せず)を有することとしても良い。
第1表示電極3上には、有機化合物材料からなりかつ少なくとも発光層(図示せず)を含んでいる有機機能層4が形成されている。有機機能層4は、例えば銅フタロシアニンからなる正孔注入層、TPD(トリフェニルアミン誘導体)からなる正孔輸送層、Alq3(アルミキレート錯体)からなる発光層、酸化リチウムからなる電子注入層からなる積層体であることとしても良い。
有機機能層4上には、アルミニウム(Al)などの金属材料からなる第2表示電極5が形成されている。第2表示電極5は、外部回路(図示せず)の配線(図示せず)と接続することができる第2表示電極引き出し部(図示せず)を有することとしても良い。上記の如く、第1表示電極3、有機機能層4および第2表示電極5が順に形成されて、有機EL素子が構成される。
該有機EL素子は酸化シリコン、窒化シリコン、窒化酸化シリコンなどの無機材料からなる封止膜6によって封止されている。封止膜6は、該第1および第2表示電極引き出し部を除いて該有機EL素子を覆うこととしても良い。
なお、封止膜6は、単一の材料膜からなる単一層構造に限定されず、たとえば複数の材料膜からなる複数層構造であることとしても良い。複数層構造である場合、封止膜は例えば無機材料膜と有機材料膜とが交互に設けられていることとしても良い。
封止膜6のうち、第1及び第2表示電極3,5の間に電圧を印加することによって発生した欠陥部7には、熱分解により形成された薄膜片8が形成されている。ここで、第1及び第2表示電極の間に電圧を印加することによって発生した欠陥部とは、第1および第2表示電極の間の短絡による有機機能層の加熱膨張及び熱に起因して発生した封止膜の破損部分のことをいう。封止膜6の欠陥部7の近傍における有機機能層4は短絡によって熱分解されて気化されていることから、欠陥部7近傍における有機機能層4は欠損しているもしくはその膜厚が薄くなっている。また、欠陥部7近傍における第2表示電極5は、有機機能層4の分解ガスが通過する際に破られている。すなわち、欠陥部7は封止膜6の下層、すなわち第2表示電極5、有機機能層4および第1表示電極3を露出せしめている。薄膜片8は、欠陥部7の内側に設けられていて、欠陥部7によって露出されている第2表示電極5、有機機能層4および第1表示電極3を覆っている。かかる薄膜片8は、熱分解して形成された窒化物、酸化物又は窒化酸化物からなり、短絡による発熱によって形成されている。
上記の如き構成によれば、封止膜の欠陥部によって露出している有機機能層を薄膜片で覆うことによって、当該欠陥部から有機機能層へ水分が侵入することを防止することができる。その結果、有機EL表示パネルにダークスポットが拡大することを抑制することができる。また、短絡部分を破壊することができる故、有機EL表示パネルのリーク電流の発生を抑制することができる。
また、封止膜の欠陥部のみを薄膜片で覆っていることから、薄くて軽い有機EL表示パネルが得られる。特に、基板を樹脂フィルムとした場合に、表示パネルの可撓性を損ねることなく屈曲自在な有機EL表示パネルを得ることができる。
上記の如き構成の有機EL表示パネルの製造方法について説明する。
図2に示す如く、基板上に、スパッタ法などの成膜方法を用いて例えばITOからなる第1表示電極を形成する。第1表示電極を形成する際に、外部回路に接続するための第1表示電極引き出し部が形成されても良い。第1表示電極が形成された後、蒸着法などの成膜方法を用いて第1表示電極上に例えば正孔注入層、正孔輸送層、発光層および電子注入層を順に成膜して、有機機能層を形成する。かかる有機機能層上に蒸着法などの成膜方法を用いて例えばAlからなる第2表示電極を形成して、有機EL素子を作製する(S1)。なお、第2表示電極を形成する際に外部回路と接続するための第2表示電極引き出し部が形成されても良い。
有機EL素子を形成した後、第1および第2表示電極引き出し部を除いて有機EL素子を封止する封止膜を形成する(S2)。封止膜は、プラズマCVD、触媒CVD、光CVD、イオンプレーティング、スパッタ法などなどの成膜方法を用いて形成される。また、封止膜は、窒化シリコン、窒化酸化シリコン、酸化アルミニウム、酸化シリコン等の無機材料からなることとしても良い。なお、封止膜は複数の材料膜からなる複数層構造を有することとしても良い。例えば、無機材料膜と有機材料膜とが交互に設けられている封止膜は、無機および有機材料膜の形成を交互に複数回行うことによって形成することとしても良い。
封止膜形成後、有機EL素子が形成された基板は、減圧チャンバ内に配置される(S3)。なお、当該チャンバ内への基板の配置は大気に晒すことなく実施することが好ましい。また、大気に晒す場合であっても、短時間であることが好ましい。
有機EL素子を減圧チャンバ内へ配置した後、当該有機EL素子の第1及び第2表示電極が外部電源に接続される。当該接続は、例えば第1及び第2表示電極の電極引き出し部を用いて実施されてもよい。減圧チャンバ内が減圧された後、熱分解によって薄膜を形成することができる熱分解性の成膜材料ガスが該減圧チャンバ内に導入される(S4)。成膜材料ガスとして、熱分解により酸化膜、窒化膜又は窒化酸化膜を形成することができるガスを用いることができて、例えば、シラン(SiH4)と窒素(N2)とアンモニア(NH3)との混合ガス、シランと窒素との混合ガス、シランとアンモニアとの混合ガス、シランと一酸化二窒素(N2O)との混合ガス、ジクロロシラン(SiH2Cl2)とアンモニアとの混合ガス、四ヨウ化ケイ素(SiI4)と窒素との混合ガス、塩化アルミニウム(AlCl3)と窒素との混合ガス、HMDS(ヘキサメチルジシラン)と窒素との混合ガス、TEOS(テトラエトキシシラン)と酸素との混合ガス、HMDSO(ヘキサメチルジシロキサン)と酸素との混合ガス、TOMCATS(テトラメチルシクロテトラシロキサン)と酸素との混合ガスなどが使用できる。また、成膜材料ガスが導入された後の減圧チャンバ内の圧力は、0.1Torr乃至100Torrであることが好ましい。
有機EL素子が上記の如き成膜材料ガスの雰囲気下に置かれている状態で、第1及び第2表示電極間に電圧が印加される(S5)。有機機能層の欠陥等により第1及び第2表示電極間の短絡が発生すると、当該短絡部分が加熱されて有機機能層が分解して気化する。この結果、気化による膨張圧又は熱によって封止膜が破損して、欠陥部が形成される。また、短絡による発熱により欠陥部の周囲の成膜材料ガスが熱分解されて、かかる欠陥部に薄膜片が形成される。すなわち、かかる薄膜片は、短絡による熱によって短絡による欠陥部に形成されることから、欠陥部の位置を検出することなく、欠陥部のみにこれを覆う薄膜片を形成することができる。この結果、表示パネルの厚さを大とすることなく、電極間の短絡による欠陥部からの水分の侵入を防止することができる。また、短絡部分を破壊することによって、リーク電流の発生を抑制することができる。
上記の如き手順によって、有機EL表示パネルが作製される。
なお、印加される電圧は、有機EL素子の発光時とは逆方向の電圧、すなわち逆バイアス電圧であることが好ましい。有機EL素子はダイオード特性を有している故、正常な有機EL素子に対して発光時とは逆バイアス電圧を印加しても電流は流れない。ところが、有機EL素子に有機機能層の欠陥部など電極間の短絡が発生し易い箇所がある場合、逆バイアス電圧の印加によって、当該箇所にのみ集中して電流が流れるため、電極間に発光時のリーク電流よりも過大な電流が流れる。その結果、短絡による発熱量が大となり、成膜材料ガスの熱分解反応が完全にかつ長時間にわたって続き、薄膜片による欠陥部の修復を完全に実施することができる。なお、逆バイアス電圧の電圧を大とすることによって短絡による発熱量を大とすることができるものの、正常な素子が破壊されることを防止するために、有機EL素子の発光時の印加電圧の50乃至500%に適宜設定することが好ましい。
なお、短絡によるリーク電流が非常に大きい場合、当該短絡箇所のみならずその近傍にわたって有機EL素子が破壊されてしまうおそれがある。かかる事態を回避するために、所定電流よりも大なる電流が流れないように電流制限装置を外部電源などに導入して、電流制限を行うこととしても良い。
また、電極間に印加される電圧はパルス電圧であることが好ましい。短絡部分に集中して電流が流れやすくなるからである。また、短絡によるリーク電流は、短時間のみ流れるものの他に、長時間に亘って発生するものが存在する。この場合、リーク電流による加熱が進行し、熱伝導により加熱部分が拡大するおそれがある。そこで、電圧を印加する時間を数乃至数十秒程度(例えば0.1乃至60秒)に設定することとしても良い。なお、数乃至数十秒間の電圧印加を繰り返し実施することとしても良い。
電圧を印加する手順の変形例として、有機EL素子に順方向バイアス電圧を所定期間に亘って印加した後に逆バイアス電圧を数乃至数十秒間に亘って印加することとしても良い。順方向に電圧を印加することにより、逆バイアス電圧を印加する前に有機EL素子を予め加熱しておくことができる故、成膜材料ガスの熱分解反応による欠陥部の修復を完全に実施することができる。
また、有機EL表示パネルが複数の有機EL素子を有する場合、電圧の印加は、全ての有機EL素子に対して実施される。実施に際しては、全ての有機EL素子に一斉に電圧を印加する方法、若しくは素子毎に電圧を印加する方法が採用されても良い。例えば、有機EL素子がマトリックス状に配置されている場合、マトリックス状に配置された第1表示電極のラインおよび第2表示電極のラインのいずれか一方を走査線とするとともに他方をドライブ線とし、走査線を走査しながら所望のドライブ線を駆動源に接続することによって有機EL素子毎に電圧を印加することとしてもよい。
なお、電圧を印加する際に、リーク電流が流れた素子を特定することができる検出手段を用いることが好ましい。欠陥部の位置を特定することができる故、欠陥部の封止状態について製造後に確認検査が実施できる。また、欠陥部の位置を特定することによって、別の成膜方法により、熱分解による薄膜片を覆って欠陥部の封止をより完全にするための薄膜を形成することができる。例えば、光分解により薄膜を形成することができる成膜材料ガスの雰囲気の下でレーザ光若しくは絞ったUV光を当該欠陥部に照射して、熱分解による薄膜片を覆う光分解による薄膜を形成することとしても良い。
なお、減圧チャンバ内には有機EL素子を加熱する加熱手段が設けられており、電圧印加前に有機EL素子を室温よりも高く予め加熱しておくこととしても良い。この場合、有機EL素子は、有機機能層がダメージを受けない温度、すなわち有機機能層を構成する材料のガラス転移温度のうち最も低いガラス転移温度未満の温度まで加熱され、例えば室温よりも高く120℃以下であることが好ましい。有機EL素子を予め熱しておくことによって、短絡による発熱量が小である場合であっても、成膜材料ガスの熱分解反応を長時間に亘って続けることができる。
本発明による有機EL表示パネルの一部断面図である。 本発明による有機EL表示パネルの製造方法のフローチャートである。
符号の説明
1 有機EL表示パネル
2 基板
3 第1表示電極
4 有機機能層
5 第2表示電極
6 封止膜
7 欠陥部
8 薄膜片

Claims (7)

  1. 発光層を含む有機機能層と前記有機機能層を挟持する第1及び第2表示電極とからなる有機エレクトロルミネセンス素子と、前記有機エレクトロルミネセンス素子を担持している基板と、前記有機エレクトロルミネセンス素子を封止する封止膜と、を含む有機エレクトロルミネセンス表示パネルの製造方法であって、
    前記基板上に前記有機エレクトロルミネセンス素子を形成する工程と、
    前記有機エレクトロルミネセンス素子に前記封止膜を形成する工程と、
    前記封止膜を形成する工程後に前記有機エレクトロルミネセンス素子を熱分解性の成膜材料ガスの雰囲気の下に配置すると共に前記第1及び第2表示電極の間に電圧を印加する工程と、を含み、前記電圧を印加する工程は、前記第1及び第2表示電極の間に逆バイアス電圧を印加して欠陥部を形成する工程と前記成膜材料ガスを熱分解させて前記欠陥部に薄膜片を形成する工程とを含むことを特徴とする有機エレクトロルミネセンス表示パネルの製造方法。
  2. 前記電圧を印加する工程は前記有機機能層を構成する材料のガラス移転温度のうち最も低いガラス転移温度未満の温度に前記有機エレクトロルミネセンス素子を加熱する工程を含む、ことを特徴とする請求項1記載の有機エレクトロルミネセンス表示パネルの製造方法。
  3. 前記成膜材料ガスは熱分解によって酸化膜、窒化膜又は窒化酸化膜を形成することができる材料からなることを特徴とする請求項1記載の有機エレクトロルミネセンス表示パネルの製造方法。
  4. 前記第1および第2表示電極間に印加される電圧はパルス電圧であることを特徴とする請求項1記載の有機エレクトロルミネセンス表示パネルの製造方法。
  5. 前記第1及び第2表示電極の間に逆バイアス電圧を印加して欠陥部を形成する工程は前記第1及び第2表示電極の間に順方向バイアス電圧を印加した後に実行されることを特徴とする請求項1記載の有機エレクトロルミネセンス表示パネルの製造方法。
  6. 発光層を含む有機機能層と前記有機機能層を挟持する第1及び第2表示電極とからなる有機エレクトロルミネセンス素子と、前記有機エレクトロルミネセンス素子を担持している基板と、前記有機エレクトロルミネセンス素子を封止する封止膜と、を含む有機エレクトロルミネセンス表示パネルであって、前記封止膜は、熱分解によって薄膜を形成することができる熱分解性の成膜材料ガスの雰囲気下で、前記第1及び第2表示電極の間に逆バイアス電圧を印加することにより形成された欠陥部を有し、
    前記欠陥部には熱分解により形成された前記成膜材料ガスに由来する薄膜片が形成されていることを特徴とする有機エレクトロルミネセンス表示パネル。
  7. 前記薄膜片は酸化物、窒化物又は窒化酸化物からなることを特徴とする請求項6記載の有機エレクトロルミネセンス表示パネル。
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