JP2001310688A

JP2001310688A - インナーウェザーストリップ

Info

Publication number: JP2001310688A
Application number: JP2000129080A
Authority: JP
Inventors: Kazuhiko Haraguchi; 和彦原口; Hiroshi Ogawa; 浩史小川
Original assignee: Nishikawa Rubber Co Ltd
Current assignee: Nishikawa Rubber Co Ltd
Priority date: 2000-04-28
Filing date: 2000-04-28
Publication date: 2001-11-06

Abstract

(57)【要約】【課題】コーナー部での追従性がよいインナーウェザ
ーストリップを提供する。【解決手段】インナーウェザーストリップ１０は、サ
ッシュドア開口縁に沿って形成されたフランジＦに挿入
される断面略Ｕ字形状の取付基部１１と、取付基部１１
の側壁内面に形成されたフランジ保持用の爪部１２と、
取付基部１１の車外側の側壁外面における開口部入口側
に設けられ、フランジＦに対して垂直方向の車外側に延
びるボディパネル３に接するリップ部１３と、取付基部
１１の車外側の側壁外面における開口部入口側とは逆側
に設けられ、ドア閉時にドア１にのみ弾接する中空シー
ル部１４と、および、リップ部１３の付け根部と中空シ
ール部１４との間に形成された中空部１５とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、サッシュ付ドア車
のドア開口縁に沿って形成されたフランジに挿入され、
サッシュドアに弾接するインナーウェザーストリップに
関する。

【０００２】

【従来の技術】図４に示すように、サッシュ付ドア車の
ドア１の外周端縁にはアウターウェザーストリップ２が
取付けられ、ドア１の閉時には車外側のボディパネルア
ウター３に弾接して車内外をシールするようになってい
る。また、リップ片７は内装材６に弾接している。ドア
１閉時、アウターウェザーストリップ２のシール部２ａ
の位置はドア１のヒンジ（図示しない）センターの位置
より車外側に位置するので、シール部２ａの反力が大き
くなりドア閉じ性が悪化するという問題がある。そこ
で、シール部２ａの反力を低下するようにシール部２ａ
の形状を変えることが行われるが、反力を低下させると
アウターウェザーストリップ２の背面シール部２ｂの反
力も低下するため、くぐり水が車内側に進入するという
心配がある。

【０００３】この対策として、図５に示すように圧力を
低下させたアウターウェザーストリップ２に加えて、同
じくドア１に弾接する中空シール部５ａを有するインナ
ーウェザーストリップ５を、サッシュドア１開口縁に沿
って形成されたフランジＦに挿入し、シール性をよくし
たものがある。

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、中空シ
ール部５ａの幅Ａ、すなわちドア１に弾接する側の中空
シール部５ａの一端からボディパネルアウター３に接す
る他端までの距離が大きくなるため、自動車車体のコー
ナー部などインナーウェザーストリップ５の湾曲部では
中空シール部５ａが部分的に倒れ込むなど追従性が悪く
なるといった問題が発生している。これに対して、中空
シール部５ａの幅を単純に小さくすることも考えられる
が、取付けられるフランジＦの長さによってインナーウ
ェザーストリップ５の取付基部５ｂの長さが規制され、
それに対応して中空シール部５ａの幅も規制されことに
加え、中空シール５ａの他端をボディパネルアウター３
に接するようにして遮音性と水密性を高める必要がある
ことから困難である。また、自動車車体のコーナー部で
は中空シール５ａ内にスペーサーなどのパットを挿入し
たり、中空シール５ａを部分的に型成形する方法もある
が、作業が煩雑になるとともに部品点数の増加によりコ
スト高になってしまう。

【０００４】そこで本発明の目的は、コーナー部での追
従性がよいインナーウェザーストリップを提供すること
にある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明のインナーウェザーストリップ（１０）
は、サッシュドア（１）開口縁に沿って形成されたフラ
ンジ（Ｆ）に挿入される断面略Ｕ字形状の取付基部（１
１）と、取付基部（１１）の側壁（１１ａ，１１ｂ）内
面に形成されたフランジ（Ｆ）保持用の爪部（１２）
と、取付基部（１１）の車外側の側壁（１１ｂ）外面に
おける開口部入口側に設けられ、フランジ（Ｆ）に対し
て垂直方向の車外側に延びるボディパネル（３）に接す
るリップ部（１３）と、取付基部（１１）の車外側の側
壁（１１ｂ）外面における開口部入口側とは逆側に設け
られ、ドア（１）閉時にドア（１）にのみ弾接する中空
シール部（１４）と、および、リップ部（１３）の付け
根部と中空シール部（１４）との間に形成された中空部
（１５）とを備えることを特徴とする（請求項１）。

【０００６】また、中空シール部（１４）内にその中空
シール部（１４）を分割するブリッジ部（１６）を設け
ることが好ましい（請求項２）。さらに、中空シール部
（１４）内壁面に山形状の突出部（１７）を２つ以上並
設し、ドア（１）との弾接時に隣接する突出部（１７）
同士の側面谷部（１７ａ）を接触させるようにすること
が好ましい（請求項３）。また、中空シール部（１４）
内壁面に凹部（１８）を形成し、ドア（１）との弾接時
に凹部（１８）を収縮させるようにしてもよい（請求項
４）。

【０００７】また、中空シール部（１４）及び中空部
（１５）をスポンジゴムから構成し、リップ部（１３）
を高発泡スポンジゴムで構成するとともに、中空シール
部（１４），中空部（１５），およびリップ部（１３）
の車外側をソリッドゴム（２１）で被膜することが好ま
しい（請求項５）。

【０００８】なお、上記の括弧内の記号は図面及び後述
する発明の実施の形態に記載された記号に対応するもの
である。

【０００９】本発明のインナーウェザーストリップによ
れば、取付基部の車外側の側壁外面には、取付基部の開
口部入口側からリップ部，中空部，および、中空シール
部がこの順で設けられている。そして、リップ部はボデ
ィパネルに接するので、水の侵入を防止するとともに遮
音性を向上させている。また、中空シール部はドア閉時
にはドアにのみ弾接し、ボディパネルに弾接するもので
はないので、ボディパネルにまで弾接する中空シール部
と比較して中空シール部の幅が小さくなる。しかも、リ
ップ部と中空シール部との間には中空部が形成されてい
るので、中空シール部にドアが弾接したときにその応力
に対する反力は中空シール部によるものに、中空部によ
る反力も加わる。よって、ボディパネルにまで弾接する
幅の広い中空シール部と同様の反力が得られる。

【００１０】また好ましくは、中空シール部内にそれを
分割するブリッジ部が設けられているので、コーナー部
などインナーウェザーストリップの湾曲した部位におけ
る倒れが防止されるとともに遮音性が向上する。さらに
好ましくは、中空シール部内壁面に突出部を並設した
り、あるいは凹部を形成し、ドア閉時に突出部同士の側
面谷部を接触させたり、あるいは凹部を収縮させるよう
するので、弾接時、中空シール部は、特定の部位である
突出部あるいは凹部を中心してその径が小さくなる。よ
って、インナーウェザーストリップの湾曲した部位にお
ける倒れが一層防止される。

【００１１】また、スポンジゴムからなる中空シール部
及び中空部の車外側と、高発泡スポンジゴムからなるリ
ップ部の車外側とをソリッドゴムで被膜すると、さらに
遮音効果が上がる。

【００１２】

【発明の実施の形態】本発明の実施の形態について図面
を参照して説明する。なお、従来例と同一の部分には同
一符号を付した。図１は本発明の実施の形態に係るイン
ナーウェザーストリップを示す断面図である。また図２
はインナーウェザーストリップが取付けられた状態を示
す図４のＸ−Ｘ断面図であり、図３はインナーウェザー
ストリップの弾接状態を示す図４のＸ−Ｘ断面図であ
る。本発明の実施の形態に係るインナーウェザーストリ
ップ１０は、外周端縁にアウターウェザーストリップ２
が取付けられたサッシュ付ドア車のドア１の開口縁に沿
って形成されたフランジＦに取付けられたものであり、
ドア１閉時にはアウターウェザーストリップ２とともに
車内外をシールするようになっている。

【００１３】インナーウェザーストリップ１０は、長手
方向に延び、フランジＦに挿入される断面略Ｕ字形状の
取付基部１１と、取付基部１１の両側壁１１ａ，１１ｂ
の内面に形成されたフランジＦ保持用の複数の爪部１２
（車内側の側壁１１ａに２つ、車外側の側壁１１ｂに３
つ）と、取付基部１１の車外側の側壁１１ｂ外面におけ
る開口部入口側に設けられたリップ部１３と、取付基部
１１の車外側の側壁１１ｂ外面における開口部入口側と
は逆側に設けられた中空シール部１４と、および、リッ
プ部１３の付け根部と中空シール部１４との間に形成さ
れた中空部１５とを備えている。また、リップ片１９は
内装材６に弾接している。

【００１４】リップ部１３は、インナーウェザーストリ
ップ１０の取付時にフランジＦに対して垂直方向の車外
側に延びるボディパネル３に接するようにされていて、
水の侵入を防止するとともに遮音性の向上を図ってい
る。また、リップ部１３に対して中空部１５を介して設
けられた中空シール部１４は、図３に示すように、ドア
１閉時にドア１にのみ弾接して、ボディパネル３には弾
接しないように中空シール部１４の幅は（従来例で示し
た図５の中空シール部５ａよりも）小さくされているの
で、コーナー部などインナーウェザーストリップ１０の
湾曲した部位における倒れが防止され、追従性に優れ
る。しかも、リップ部１３と中空シール部１４との間に
は中空部１５が形成されているので、中空シール部１４
にドア１が弾接したときにその応力に対する反力は中空
シール部１４によるものに、中空部１５による反力も加
わる。よって、従来例で示した図５の中空シール部５ａ
のようにボディパネル３にまで弾接する幅の広い中空シ
ール部と同様の反力が得られる。

【００１５】中空シール部１４内にはブリッジ部１６が
設けられ、中空シール部１４が２つに分割されている。
また、中空シール部１４の内壁面には２つ以上、本実施
形態では３つの山形状の突出部１７が並設されている。
山形状の突出部１７は、図３に示すように、ドア１に中
空シール部１４が弾接すると、隣接する突出部１７同士
の側面谷部１７ａを接触させるようにしてある。さらに
中空シール部１４の、ブリッジ部１６を間にして突出部
１７とは逆側の内壁面には凹部１８が形成されている。
凹部１８は、ドア１との弾接時に内側に向けて収縮する
ようになっている。このようなブリッジ部１６，突出部
１７，凹部１８を設けることによりコーナー部などイン
ナーウェザーストリップの湾曲した部位における倒れが
一層防止される。特にブリッジ部１６は遮音性も向上さ
せる。

【００１６】取付基部１１及び爪部１２はソリッドゴ
ム，中空シール部１４及び中空部１５はスポンジゴム，
リップ部１３は高発泡スポンジゴムでそれぞれ構成され
ている。なお、取付基部１１の車内側の側壁１１ａには
ソリッドゴム製のリップ片１９が形成され、取付基部１
１の車外側の側壁１１ｂ内面における開口部入口側には
高発泡スポンジゴム製の突出シール片２０が設けられて
いる。ここで、高発泡スポンジゴムとは、比重が０．１
〜０．３が好ましい。また高発泡スポンジゴムはインナ
ーウェザーストリップ１０と一体でも別体でもよいが、
製造コスト上からは一体の方が好ましい。また、中空シ
ール部１４，中空部１５，およびリップ部１３の車外側
はソリッドゴム２１で被膜されていて遮音性の向上が図
られている。

【００１７】

【発明の効果】以上のとおり本発明によれば、取付基部
の車外側の側壁外面に設けられたリップ部，中空部，お
よび、中空シール部からなる構成によって、ボディパネ
ルにまで弾接する幅の広い中空シール部と比較した場
合、同様の反力とシール効果が得られるとともに、中空
シール部の幅を小さくすることができるので、コーナー
部などインナーウェザーストリップの湾曲した部位にお
ける倒れが防止され、追従性に優れたインナーウェザー
ストリップを提供することができる。

【００１８】また好ましくは、中空シール部内にそれを
分割するブリッジ部が設けられているので、コーナー部
などインナーウェザーストリップの湾曲した部位におけ
る倒れが防止されるとともに遮音性が向上する。さらに
好ましくは、中空シール部内壁面に突出部を並設した
り、あるいは凹部を形成し、ドア閉時に突出部同士の側
面谷部を接触させたり、あるいは凹部を収縮させるよう
するので、弾接時、中空シール部は、特定の部位である
突出部あるいは凹部を中心してその径が小さくなる。よ
って、インナーウェザーストリップの湾曲した部位にお
ける倒れが一層防止される。

【００１９】また、スポンジゴムからなる中空シール部
及び中空部の車外側と、高発泡スポンジゴムからなるリ
ップ部の車外側とをソリッドゴムで被膜すると、さらに
遮音効果が上がる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施の形態に係るインナーウェザース
トリップを示す断面図である。

【図２】図１に示すインナーウェザーストリップが取付
けられた状態を示す断面図である。

【図３】図２に示すインナーウェザーストリップの弾接
状態を示す断面図である。

【図４】自動車の側面外観図である。

【図５】従来例に係るインナーウェザーストリップが取
付けられた状態を示す断面図である。

【符号の説明】

１ドア２アウターウェザーストリップ２ａシール部２ｂ背面シール部３ボディパネルアウター５インナーウェザーストリップ５ａ中空シール部５ｂ取付基部６内装材７リップ片１０インナーウェザーストリップ１１取付基部１１ａ車内側の側壁１１ｂ車外側の側壁１２爪部１３リップ部１４中空シール部１５中空部１６ブリッジ部１７突出部１７ａ側面谷部１８凹部１９リップ片２０突出シール片２１ソリッドゴム被膜Ｆフランジ

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】サッシュドア開口縁に沿って形成された
フランジに挿入される断面略Ｕ字形状の取付基部と、該取付基部の側壁内面に形成されたフランジ保持用の爪
部と、前記取付基部の車外側の側壁外面における開口部入口側
に設けられ、フランジに対して垂直方向の車外側に延び
るボディパネルに接するリップ部と、前記取付基部の車外側の側壁外面における開口部入口側
とは逆側に設けられ、ドア閉時にドアにのみ弾接する中
空シール部と、および、前記リップ部の付け根部と前記中空シール部との間に形
成された中空部とを備えることを特徴とするインナーウ
ェザーストリップ。
【請求項２】前記中空シール部内に中空シール部を分
割するブリッジ部を設けたことを特徴とする請求項１に
記載のインナーウェザーストリップ。
【請求項３】前記中空シール部内壁面に山形状の突出
部を２つ以上並設し、ドアとの弾接時に隣接する突出部
同士の側面谷部を接触させるようにしたことを特徴とす
る請求項１又は２に記載のインナーウェザーストリッ
プ。
【請求項４】前記中空シール部内壁面に凹部を形成
し、ドアとの弾接時に凹部を収縮させるようにしたこと
を特徴とする請求項１乃至３のうちいずれか一つに記載
のインナーウェザーストリップ。
【請求項５】前記中空シール部及び中空部をスポンジ
ゴムから構成し、前記リップ部を高発泡スポンジゴムで
構成するとともに、中空シール部，中空部，およびリッ
プ部の車外側をソリッドゴムで被膜したことを特徴とす
る請求項１乃至４のうちいずれか一つに記載のインナー
ウェザーストリップ。