JP2001303575A - 法面保護シートおよび法面保護工法 - Google Patents

法面保護シートおよび法面保護工法

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JP2001303575A
JP2001303575A JP2000119424A JP2000119424A JP2001303575A JP 2001303575 A JP2001303575 A JP 2001303575A JP 2000119424 A JP2000119424 A JP 2000119424A JP 2000119424 A JP2000119424 A JP 2000119424A JP 2001303575 A JP2001303575 A JP 2001303575A
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Koji Hamada
耕二 濱田
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KOCHIKEN SHINRIN KUMIAI RENGOK
KOCHIKEN SHINRIN KUMIAI RENGOKAI
Kinsei Seishi Co Ltd
Kochi Prefecture
Original Assignee
KOCHIKEN SHINRIN KUMIAI RENGOK
KOCHIKEN SHINRIN KUMIAI RENGOKAI
Kinsei Seishi Co Ltd
Kochi Prefecture
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 植生による法面保護、特に盛土で構成された
法面の保護に適した法面保護シートを提供する。 【解決手段】 法面保護シート10に、椰子殻繊維で形
成され網目を構成する線条の太さが1〜10mm、網目の
内径が1〜5cmの網状体である椰子殻繊維ネット12、
18を用いる。例えば、椰子殻繊維ネットからなる基材
ネット12と、基材ネット12の表面で幅方向の中央に
沿って帯状に配置された崩壊性不織布からなる種子担持
帯14と、種子担持帯14に担持された植物種子16
と、椰子殻繊維ネットからなり、種子担持帯14および
植物種子16を覆って基材ネット12に重ねられた帯状
の被覆ネット18とを備える法面保護シート10であ
り、植物が発芽し生育して植生による法面保護機能が充
分に発揮されるまで、法面を良好に保護しておくことが
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、法面保護シートおよび
法面保護工法に関し、河川の護岸や道路の側壁のよう
に、人工的に作られた地盤の傾斜面すなわち法面に対し
て、風雨による侵食や崩壊などを起こさないように保護
するためのシートと、このような法面保護シートを用い
た法面保護工法とを対象とする技術である。
【0002】
【従来の技術】従来における法面保護工法としては、法
面にコンクリートを吹きつけたりブロックを張りつけた
りする方法が一般的であった。これに対し、法面を出来
るだけ自然に近い状態にするために、コンクリートやブ
ロックなどを使わずに、法面に植物の苗を植え込んだ
り、植物の種子を播いたりしておき、植物の根が地盤に
網目状に繁茂することで法面の保護を図る方法が提案さ
れている。このような植生による法面保護工法では、植
物が充分に生育した段階では、確実かつ強固な法面の保
護が行えるが、苗を植え込んだり、種子を播いたりした
当初の段階では、植物の根による地盤の補強作用は、ほ
とんど期待できない。そのため、植物が地盤に対して充
分に根を張り定着するまで、苗や種子を保護しておく工
夫が必要になる。
【0003】例えば、天然繊維や生分解性合成繊維(以
下では、両者をまとめて生分解性繊維と呼ぶ)のマット
に植物の種子を糊で固定しておく方法が提案されてい
る。生分解性繊維は、植物が充分に生育するまでは植物
が移動したり流出したりしないように保護しておけると
ともに、徐々に腐食したり崩壊したりすることで地盤に
吸収されたり植物の栄養分として消費され、植物が生育
したあとには目立たなくなったり完全に無くなってしま
ったりするので、自然環境と全く同じ状態を作り出すこ
とができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記した植生
による法面保護工法に用いられる従来の生分解性繊維か
らなる保護シートは、法面の地盤を強固に保護する機能
が充分ではなかった。すなわち、従来の保護シートは、
植物の種子などを保持しておく程度の強度や耐久性はあ
っても、法面の地盤そのものが流出したり崩壊したりす
ることを防ぐほどの保護機能は有していないものが多
い。特に、法面が、盛土によって構成された地盤の場
合、自然の地盤ではないために強度的に劣ることになり
易い。このような盛土からなる法面に保護シートを敷い
て植物の種子を配置しておいても、保護シートを支持す
る盛土の地盤そのものが容易に崩れてしまっては、植生
による法面保護を果たすことができない。
【0005】生分解性繊維の材料や特性を適切に設計す
ることで、施工時における強度や耐久性と、施工後の分
解速度などを調整することも考えられている。しかし、
施工時から植生が充分に生育するまでの適切な期間にわ
たって、植生および法面の地盤を、確実に保護してお
け、その後には速やかに分解消失する保護シートとし
て、実用性のある材料は未だ提供されていない。本発明
の課題は、植生による法面保護、特に盛土で構成された
法面の保護に適した法面保護シートを提供することであ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の法面保護シート
は、法面に敷設される保護シートであって、椰子殻繊維
で形成され、網目を構成する線条の太さが1〜10mm、
網目の内径が1〜5cmの網状体である椰子殻繊維ネット
からなる。 〔法面〕地盤の切り取りあるいは盛土によって構成され
た人工的な傾斜面を意味する。河川や湖沼の護岸、道路
の側壁、造成地の壁面など、各種の土木構造物の施工に
伴って生じる法面に適用できる。
【0007】法面の勾配や高さなどの施工条件は、必要
に応じて適宜に設定できる。法面は平面あるいは曲面の
何れでもよく、段差や凹凸を有している場合もある。法
面を盛土によって構成するには、一定の厚みを有する盛
土層を複数段に重ねて施工し、積層された盛土層の端面
に構成される傾斜面で法面を構成する。法面の傾斜角度
は、施工条件によって異なるが、通常は勾配1:0.5
〜1:2.0の範囲に設定される。本発明の法面保護シ
ートを用いることで、法面の勾配を比較的に大きくする
ことができる。1段の盛土層の厚みや奥行きなどは、法
面の構造や施工現場の条件あるいは盛土の土質などの条
件によって違ってくる。通常は、盛土層の厚みを30〜
60cm程度、奥行きを0.5〜3.0m程度に設定す
る。段数および奥行きは施工条件に合わせて適宜に設定
することができる。
【0008】〔椰子殻繊維ネット〕椰子殻繊維は、椰子
の実の外郭部分から採取される繊維材料である。この椰
子殻繊維を用いて網状体を編成することで椰子殻繊維ネ
ットが得られる。具体的には、椰子殻繊維を束ねたり紡
いだりして得られる糸状あるいは紐状の線条を網目に編
む。椰子殻繊維ネットの網目を構成する線条の太さや網
目の孔の大きさすなわち網目寸法などの設定は、地盤に
対する補強強度などの施工条件によって変更される。例
えば、線条の太さ(直径)は1〜10mm程度のものが使
用でき、通常の使用形態では2〜4mm程度のものが好ま
しい。網目寸法(孔の内径)は、1〜5cm程度に設定で
き、1〜3cm程度のものが好ましい。
【0009】〔基材ネット〕基材ネットは、椰子殻繊維
ネットで構成される。法面保護シートは、基材ネットだ
けで構成することもできるし、基材ネットに直接に種子
を担持させたものでもよいし、種子を担持させた種子担
持帯を基材ネットと組み合わせることもできる。基材ネ
ットの幅および長さは、法面の寸法構造に合わせて設定
される。法面が複数段の盛土層で構成される場合、各段
の盛土層の高さに合わせて基材ネットの幅を設定するこ
とができる。例えば、基材ネットの幅を1.0〜2.0
m、長さを10.0〜20.0m程度に設定できる。基
材ネットが長尺の場合、ロール状に巻回した状態で取り
扱うことができる。
【0010】〔種子の担持〕種子としては、法面保護に
有用な各種植物の種子が用いられる。草や樹木、地衣植
物などが用いられ、具体的には、ヨモギ、ススキ、フキ
などを挙げることができる。法面保護シートに植物の種
子を担持させるには、通常の土木施工で利用されている
植生シートと同様の技術が適用できる。糊剤を用いて種
子を保護シートに貼り付けておくことができる。糊剤と
して、水溶性の材料を用いれば、施工後に徐々に溶けて
地盤に吸収させることができる。糊剤として生分解性の
材料を用いれば、施工後に徐々に分解して消失する。糊
剤の具体例として、トウモロコシなどの澱粉からなる糊
剤が使用できる。
【0011】種子を貼り付けたり繊維間に挟み込んだり
包み込んだりした生分解性繊維材料や水溶性材料を、法
面保護シートに取り付けておくこともできる。また、法
面保護シートには、予め種子を担持させておいてもよい
し、法面保護シートを法面に施工した後で種子を担持さ
せることもできる。 〔種子担持法面保護シート〕予め種子を担持させた法面
保護シートとして、以下の構造が採用できる。椰子殻繊
維ネットからなる基材ネットと、基材ネットの表面で幅
方向の中央に沿って帯状に配置された崩壊性不織布から
なる種子担持帯と、種子担持帯に担持された植物種子
と、椰子殻繊維ネットからなり、種子担持帯および植物
種子を覆って基材ネットに重ねられた帯状の支持ネット
とを備える。
【0012】<種子担持帯>崩壊性不織布は、自然環境
において、環境中に存在する微生物の作用で、徐々に分
解したり崩壊したり溶解したりする特性いわゆる生分解
性を有する繊維材料や、自然の雨水などを受けて徐々に
溶けたり崩れたりする水溶性繊維材料を用いた不織布で
ある。水溶性繊維と生分解性繊維とを組み合わせること
もできる。繊維材料としては、天然繊維および合成繊維
の何れもが使用できる。生分解性の繊維材料としては、
土壌菌によって容易に分解する材料が好ましい。土壌と
接触していない大気中などではあまり生分解性を示さな
いが、土壌との接触によって急速に分解する材料が好ま
しい。具体的な繊維材料として、トウモロコシ澱粉から
なる繊維が使用できる。
【0013】種子担持帯の厚みや幅などの寸法は、種子
の担持および保護に適した条件に設定できる。例えば、
種子担持帯の厚みは0.01〜0.3mm、幅は0.3〜
140cm、目付10〜100g/m2程度に設定できる。種
子担持帯に種子を担持させる手段としては、前記した椰
子殻繊維ネットに直接に種子を担持させる場合と同様の
手段が適用できる。種子は、種子担持帯の片側の表面に
配置しておいてもよいし、種子担持帯の側端部分に配置
しておいてもよい。種子を種子担持帯に担持させておく
ことで、法面保護シートの輸送保管の際における種子の
保護を良好に果たすことができる。施工状態では、生分
解性不織布が湿気や水分を保持して種子に供給したり保
温を図ることができる。種子担持帯は、種子の周囲に雑
草などが繁殖するのを防ぐ防草機能も果たす。
【0014】種子担持帯と地盤との間に、椰子殻繊維ネ
ットからなる支持ネットが介在していると、椰子殻繊維
ネットが生分解するまでは、種子担持帯と地盤とが直製
には接触し難く、種子担持帯を構成する生分解性不織布
の生分解が比較的進行し難い。その結果、種子が充分に
発芽、生育するまで種子担持帯による保護が確実に果た
せる。椰子殻繊維ネットからなる支持ネットが生分解す
ると、種子担持帯が地盤と直接に接触し易くなるので、
種子担持帯の生分解性不織布は速やかに分解して消失す
る。種子担持帯には、種子のほかに、種子に対する肥料
や、種子の生育促進や雑草の繁茂阻止に有効な薬剤など
を担持させておくこともできる。
【0015】<支持ネット>生分解性不織布および種子
を基材ネットに支持しておく機能を有する。法面保護シ
ートの施工状態では、法面の地盤に接触する側に支持ネ
ットが配置され、支持ネットの上に種子担持帯および基
材ネットが順次重ねて配置されるようにできる。支持ネ
ットは、基材ネットと同様の椰子殻繊維ネットからな
り、同様に生分解性を示す。網状をなすので、種子の発
芽や生育を阻害することが少ない。支持ネットとして椰
子殻繊維ネットを用いる場合、基材ネットと同じ線条太
さあるいは網目内径のものを用いることもできるが、基
材ネットよりも線条が細く網目の小さなものを用いるこ
ともできる。例えば、線条太さ1cm程度、網目内径1〜
3cmのものが用いられる。
【0016】<配置構造>種子担持帯は、法面保護シー
トのうち、施工時に法面の露出面に配置される部分に設
けておく。法面保護シートすなわち基材ネットの全面に
種子担持帯を配置しておくこともできるが、通常は、基
材ネットの幅方向の中央に沿って帯状に配置される。種
子担持帯は、1列だけで配置しておいてもよいし、2列
以上の複数列で配置しておくこともできる。幅の広い1
列の種子担持帯を用いるよりも、幅の狭い種子担持帯を
間隔をあけて複数列に配置しておくほうが好ましい。
【0017】複数列の種子担持帯を配置する場合、種子
担持帯同士の隙間は、20〜30cm程度に設定すること
ができる。複数列の種子担持帯を配置しておく場合、支
持ネットは個々の種子担持帯毎に設けておいてもよい
し、複数列の種子担持帯をまとめて覆う支持ネットを設
けておいてもよい。基材ネット、種子担持帯および支持
ネットの何れもが可撓性を有しているので、法面保護シ
ートをロール状に巻回したり折り畳んだ状態にして、輸
送保管などの取り扱いに供することができる。
【0018】〔法面保護工法〕法面を、前記した法面保
護シートで覆っておけば、法面の保護が果たせる。法面
保護シートの施工方法や施工構造は、基本的には通常の
法面保護工法と同様でよい。法面保護シートを法面の地
盤に固定するために、固定ピンや支持杭、固定枠などの
部材を組み合わせて用いることができる。予め、固定ピ
ンを基材ネットに直接に取り付けておいたり、ロープを
介して取り付けておけば、法面保護シートと固定ピンと
をまとめて取り扱うことができ、輸送保管および施工な
どに便利である。法面保護シートと一緒に用いる部材に
ついても、木質材料など天然あるいは合成の生分解性材
料からなるものが好ましい。
【0019】法面保護シートに種子が担持されている場
合、種子の担持個所が、法面の露出面に配置されるよう
にしておくのが好ましい。本発明の法面保護シートに加
えて、通常の法面保護工法で使用されている各種の法面
保護構造を組み合わせて施工することもできる。例え
ば、盛土補強材を用いることができる。盛土補強材に
は、鋼材やプラスチックで構成された網状の部材があ
り、本発明の法面保護シートよりも高強度のものや、長
期にわたって法面内部の地盤を補強しておけるものがあ
る。 〔盛土法面〕盛土層を複数段に重ねて施工し、積層され
た盛土層の端面に構成される傾斜面からなる法面の保護
工法として、以下の工法が採用できる。
【0020】各層の盛土層を施工する際に、以下の工程
(a) (b) (c) を行う。 工程(a) :法面保護シートの片側の一部を盛土層の施工
面に沿って敷き、法面保護シートの残りの部分は盛土層
の施工面よりも外側に張り出しておく。種子担持帯を備
えた法面保護シートの場合は、法面保護シートのうち、
種子担持帯および植物種子が配置された中央部よりも外
側の一方の側部を盛土層の施工面に沿って敷き、前記中
央部と他方の側部とは盛土層の施工面よりも外側に張り
出しておく。また、種子担持帯を挟む基材シートと被覆
シートのうち、被覆シートのほうが盛土層の地盤側にな
り基材シートが外面側になるように配置するのが普通で
ある。
【0021】工程(b) :法面保護シートの上に盛土層を
施工する。 工程(c) :法面保護シートのうち、盛土層の外側に張り
出され部分を盛土層の端面に沿って配置し、さらに盛土
層の上面に沿って敷く。種子担持帯を備えた法面保護シ
ートの場合、盛土層の外側に張り出され種子担持帯およ
び植物種子が配置された中央部を盛土層の端面に沿って
配置し、中央部よりも外側の他方の側部を盛土層の上面
に沿って敷く。盛土層の端面の地盤に対して、法面保護
シートの被覆シートが当接し、その表面に種子担持帯が
配置され、最外面に基材シートを配置することができ
る。
【0022】上記工法では、盛土層の端部に対して、端
面とそれに隣接する上下面とを、法面保護シートでくる
むようにして覆っておけるので、盛土層の補強あるいは
保護機能が高くなる。法面保護シートのうち、盛土層の
間に挟み込まれる部分すなわち中央部の両側に延びる左
右の側部が長いほど、地盤の補強効果が高まる。通常
は、側部の長さを45〜80cmに設定できる。法面保護
シートに種子担持帯を備えておけば、法面保護シートを
施工するだけで、法面の露出部分に種子担持帯および種
子が配置されるので、植生による法面の保護が能率的か
つ確実に行える。
【0023】
【発明の実施形態】〔法面保護シート〕図1、2に示す
法面保護シートは、基材ネット12と種子担持帯14と
植物種子16と支持ネット18とで構成されている。基
材ネット12は、椰子殻繊維から製造された糸あるいは
紐が縦横に網目状に組まれた椰子殻繊維ネットからな
り、幅の広い帯状のシート状をなしている。基材ネット
12の幅は、施工条件によって違うが、例えば2mに設
定される。種子担持帯14は、セルロース繊維材料から
なる水溶性不織布あるいは生分解性不織布で形成され、
比較的に幅の狭い帯状をなしており、2枚の種子担持帯
14、14が平行に並んで、基材ネット12の表面に幅
方向の中央に沿って配置されている。種子担持帯14の
幅は、例えば20cmのものを2枚、間に1cmの間隔をあ
けて配置することができる。
【0024】種子担持帯14には、ヨモギ等の植物の種
子16が、トウモロコシ澱粉糊などを用いて糊付けされ
ている。種子16は種子担持帯14の片側の側辺に沿っ
て配置されている。種子16を種子担持帯14に固定し
ておくことで、種子16の散逸や損傷を防ぐことができ
る。生分解性不織布からなる種子担持帯14は水分を保
持して種子16に供給したり、種子16の発芽を行い易
くする。水溶性不織布からなる種子担持帯14の場合
は、自然環境における雨水や湿気を吸収して比較的に速
やかに溶ける。種子担持帯14を、生分解性不織布と水
溶性不織布との組み合わせで構成しておくと、分解の機
構および速度が異なるので、種子16の早期発芽と発芽
後の成長保護との両方に好都合となる。
【0025】支持ネット18は、基材ネット12と同じ
椰子殻繊維ネットで構成されており、2枚の種子担持帯
14および種子16の上方を覆っており、両側端を接着
や逢着によって基材ネット12と接合している。支持ネ
ット18の幅は、種子担持帯14の配置部分よりも少し
広く、例えば43cmに設定できる。支持ネット18によ
って、種子担持帯14および種子16が基材ネット12
から脱落したり損傷したりするのを防止することができ
る。通常の施工状態では、支持ネット18が法面の地盤
側に配置されるので、種子16から発芽し生育する植物
は、支持ネット18の網目を通して地盤へと根を延ばし
たり水分や栄養分を吸い上げたりすることができる。
【0026】上記のような構造の法面保護シート10
は、図1に示す全体構造において、種子担持帯14と種
子16が配置された帯状の中央部aと、中央部aの左右
に拡がり、椰子殻繊維ネットからなる基材ネット12だ
けで構成された左右の側部b、bとを備えている。例え
ば、中央部aの幅を41cmで、その両側に70cmと69
cmの側部bを配置し、全体の幅を2mに設定することが
できる。法面保護シート10の長さは、10〜20mの
長尺にしておき、巻回した状態で輸送保管などの取り扱
いに供することができる。 〔法面保護工法〕図3および図4は、前記した法面保護
シート10を用いた法面保護工法を示している。
【0027】基礎地盤20の上に、複数段の盛土層22
を段階的に積み重ねて施工する。各盛土層22の端面は
傾斜しており、各盛土層22の傾斜した端面がつながっ
て、一定の勾配を有する法面が構成される。盛土層22
の厚さは、例えば各段とも30cmに設定できる。法面保
護シート10は、個々の盛土層22を施工する毎に配置
される。図3は、基礎地盤20に第1段の盛土層22を
施工する段階を示している。盛土層22を施工する前
に、基礎地盤20の上に、本発明の法面保護シート10
とは別の材料からなる補強シート26を敷設する。この
補強シート26には、テンサー(商品名:三井石化産資
社製、プラスチックからなる格子状の部材)などの通常
の盛土補強材が使用される。補強シート26の敷設個所
は、盛土層22の奥側になる部分である。補強シート2
6は端部に木材などからなる固定ピン24を打ち込むこ
とで基礎地盤20に固定する。盛土補強材26は、盛土
層22の内部における地盤の移動や変形を防ぎ、地盤を
補強する。
【0028】補強シート26よりも盛土層22の端面側
になる位置に、補強シート26と一部を重ねて、法面保
護シート10が敷設される。法面保護シート10のう
ち、支持シート18が基礎地盤20のほうを向き、その
上に種子担持帯14および基材シート12が配置され
る。前記した図2の状態とは上下を逆にした状態であ
る。そして、法面保護シート10の側部bが盛土層22
の下部先端に配置され、中央部aと他方の側部bは、盛
土層22の下部先端よりも外側に張り出して配置される
ようにする。法面保護シート10と補強シート26との
重なり部分にも固定ピン24を打ち込んで固定してお
く。
【0029】補強シート26および法面保護シート10
の側部bの上に、土砂を堆積させて盛土層22を施工す
る。盛土層22の端面は傾斜面に構築される。盛土層2
2が施工されたあとで、法面保護シート10のうち盛土
層22の外側に張り出した中央部aおよび側部bを、盛
土層22の先端の傾斜面から平坦な上面に被せて配置す
る。種子16が担持された中央部aが、盛土層22の傾
斜端面に配置され、残りの側部bが盛土層22の上面に
配置される。中央部aでは、支持シート18が盛土層2
2の表面に接触し、その外側に種子担持帯14が配置さ
れ、基材シート12が最外面に配置される。
【0030】盛土層22の上面では、法面保護シート1
0の端部よりも奥側に前記同様の補強シート26を敷設
し、固定ピン24による固定を行う。以上の工程で、1
段目の盛土層22に対する法面保護施工が完了する。こ
のような施工を、各段の盛土層22を施工する毎に行え
ば、図4に示すように、複数段の盛土層22からなる法
面に、法面保護シート10および補強シート26による
保護施工が完了する。最上段の盛土層22には、補強シ
ート26は敷設しなくてもよい。上記のようにして法面
の保護を行っておけば、複数段の盛土層22で構成され
る法面の地盤が流出したり崩壊したりすることを、法面
の表面と盛土層22の間に配置された法面保護シート1
0および補強シート26によって効果的に防止すること
ができる。法面保護シート10は、個々の盛土層22の
先端部分を巻き込むようにして覆っているので、保護あ
るいは補強効果が高いものとなる。
【0031】法面保護シート10のうち、中央部aの種
子担持帯14に担持された種子16が発芽し、植物Pが
生育する。植物Pの茎や葉は、基材ネット12の網目を
通過して法面保護シート10の外まで自由に伸びること
ができる。太陽光や雨が基材ネット12の網目を通じて
種子16に供給される。地中の水分や養分は支持ネット
18を通じて種子16および発芽後の植物Pに供給され
る。植物Pの根は、支持ネット18を通過して盛土層2
2の地盤に進出して繁茂する。その結果、法面に対する
保護機能が格段に向上する。通常は、施工してから2年
程度で、植物Pによる法面保護機能が充分に高まり、施
工してから3〜5年経過すると、通常程度の豪雨や洪水
に対しても法面の保護を充分に果たすことができる。
【0032】法面保護シート10を構成する材料のう
ち、椰子殻繊維ネットからなる基材ネット12および支
持ネット18は、経時とともに徐々に分解したり崩壊し
たりして盛土層22の地盤に吸収されていく。種子担持
帯14については、生分解性不織布からなる場合、下面
の支持ネット18が存在していて地盤との接触が少ない
間は比較的に生分解が進行し難く、施工後の一定期間の
間は、種子16あるいは植物Pの保護を果たしたり、湿
気や水分を吸収保持して種子16や植物Pに供給する役
目を良好に果たすことができる。支持ネット18には網
目の孔があいているが、種子担持帯14は全面で法面を
覆っているので、その部分における土壌の流出を効果的
に防ぐことができる。また、種子16の発芽や植物Pの
生育に有害な雑草が、種子16あるいは植物Pの周囲の
地盤から発生してくるのを、種子担持帯14で地盤を覆
うことによって抑制することができる。
【0033】施工後ある程度の期間がたつと、支持ネッ
ト18の分解が進行し、それに伴って種子担持帯14が
直接に地盤と接触する割合が増える。そうすると、種子
担持帯14の生分解が早まり、地盤に吸収されたり植物
Pの栄養分として利用されたりし易くなる。植物Pの根
が種子担持帯14と接触して伸びることで、生分解性不
織布からなる種子担持帯14の分解を促進する作用もあ
る。種子担持帯14が水溶性不織布からなる場合には、
自然の雨水などと接触することで比較的に早い段階で崩
壊したり溶解したりする。基材ネット12についても支
持ネット18と同様に経時的に分解してしまう。
【0034】最終的には、法面には一面にわたって植物
Pが繁茂し、植物Pの根が地盤の内部まで張りめぐらさ
れることになる。その結果、法面は自然に形成された土
手と同じ様に、植物Pによる強固な保護あるいは地盤強
化が行われることになる。 〔固定ピン付きの法面保護シート〕図5、6に示す実施
形態では、法面保護シート10にロープ28を介して固
定ピン24が取り付けられている。法面保護シート10
の基本的な構造は、前記した実施形態と共通している。
但し、基材ネット12の中央に、種子担持帯14と種子
16と支持ネット18からなる帯列を4列、互いに間隔
をあけて配置している。帯列の幅は、例えば25cmに設
定できる。支持ネット18の下には1枚の種子担持帯1
4が収容されている。4列の種子担持構造が配置されて
いる個所が中央部aになり、その両側で基材ネット12
のみからなる部分が側部bとなっている。中央部aの幅
は、例えば108cmに設定され、法面保護シート10の
全体の幅は2mに設定できる。
【0035】基材ネット12の中心線に沿って等間隔
で、椰子殻繊維などの生分解性材料で形成されたロープ
28が取り付けられている。ロープ28の先端には、木
質材料などからなる固定ピン24が取り付けられてい
る。ロープ28の長さは、法面保護シート10の側部b
の幅と同じ程度に設定され、例えば45cmに設定でき
る。ロープ28および固定ピン24は2組を一対にして
基材ネット12に配置している。図6に示すように、上
記のような構造の法面保護シート10は、2段の盛土層
22をまとめて覆うように取り付けられる。
【0036】具体的には、基礎地盤20の上に、法面保
護シート10を配置した状態で、最初の盛土層22を施
工する。盛土層22の高さは前記同様に30cmに設定で
きる。盛土層22から外側に張り出した法面保護シート
10の中央部aのうち、支持ネット18の2列分の幅
を、盛土層22の端面に沿って配置する。基材ネット1
2に取り付けられたロープ28を、盛土層22の上面に
沿って延ばし、ロープ28の先端の固定ピン24を盛土
層22の地盤に打ち込んで固定する。この状態で、2段
目の盛土層22を施工する。2段目の盛土層22の端面
に、法面保護シート10の中央部aのうちの残りの2列
分を沿わせて配置する。中央部aの外側の側部bを、盛
土層22の上面に沿って延ばす。側部bの先端側を固定
ピン24で盛土層22の地盤に固定する。
【0037】上記のようにして、1枚の法面保護シート
10で、2段分の盛土層22の端面および上下面を覆っ
て保護することができる。盛土層22の端面には種子1
6が配置され、施工後に経時とともに植物Pが繁茂する
ことで、法面をより強固に保護することができる。法面
保護シート10の中央部aをロープ28で法面側に引っ
張っているので、中央部aの面積が広くても、法面から
浮き上がったり隙間があいたりすることが阻止される。
【0038】
【発明の効果】本発明の法面保護シートおよび法面保護
工法は、椰子殻繊維で形成された網状体である椰子殻繊
維ネットを用いることで、施工当初から法面への植生の
繁茂が充分に進行するまでの間は、充分な強度を発揮し
て法面の保護を確実に果たすことができる。植生が繁茂
するにつれて、椰子殻繊維ネットは土壌菌などの作用で
生分解して地盤に吸収されたり植生の栄養分として利用
されたりする。植生が充分に繁茂した状態になれば、椰
子殻繊維ネットは完全に無くなり、法面には植生による
確実強固な保護が行われ、外観的にも自然の傾斜面と変
わりのない良好なものとなる。
【0039】椰子殻繊維ネットからなる基材ネットおよ
び支持ネットと、種子を担持させた崩壊性不織布からな
る種子担持帯とを備えた法面保護シートであれば、法面
保護シートを施工するだけで、適切な位置に種子を播種
することができる。種子は、種子担持帯および支持ネッ
トで輸送保管などの取り扱いおよび施工後の発芽から生
育までにわたって良好に保護される。特に、種子担持帯
を構成する崩壊性不織布は、種子の発芽から生育の初期
段階において水分の供給および根や茎の保持を良好に果
たすとともに、植物が充分に生育した段階では椰子殻繊
維ネットと同様に土壌菌による生分解作用や水に溶ける
ことで消失する。
【0040】法面保護工法として、複数段に重ねて施工
される盛土層に対して、下面から側端面を経て上面まで
を法面保護シートでくるむようにして施工すれば、盛土
層に対する補強が確実かつ強固に行える。しかも、法面
保護シートが前記した種子担持帯を備えたものであれ
ば、盛土層の補強とともに植生による法面保護の施工も
完了し、施工能率の高いものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態を表す法面保護シートの斜
視図
【図2】 要部の拡大断面図
【図3】 法面保護工法を説明する模式的断面図
【図4】 法面保護工法が完了した段階の模式的断面図
【図5】 別の実施形態を表す法面保護シートの平面図
【図6】 使用状態の断面図
【符号の説明】
10 法面保護シート 12 基材ネット 14 種子担持帯 16 種子 18 支持ネット 20 基礎地盤 22 盛土層 24 固定ピン 28 ロープ a 中央部 b 側部 P 植物
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 濱田 耕二 高知市丸の内1丁目2番20号 高知県土木 部高速道推進課内 Fターム(参考) 2D044 DA08

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】法面に敷設される保護シートであって、 椰子殻繊維で形成され、網目を構成する線条の太さが1
    〜10mm、網目の内径が1〜5cmの網状体である椰子殻
    繊維ネットからなる法面保護シート。
  2. 【請求項2】前記椰子殻繊維ネットからなる基材ネット
    と、 前記基材ネットの表面で幅方向の中央に沿って帯状に配
    置された崩壊性不織布からなる種子担持帯と、 前記種子担持帯に担持された植物種子と、 前記椰子殻繊維ネットからなり、前記種子担持帯および
    植物種子を覆って前記基材ネットに重ねられた帯状の支
    持ネットとを備える請求項1に記載の法面保護シート。
  3. 【請求項3】前記基材ネットに生分解性材料からなるロ
    ープを介して連結された生分解性材料からなる固定ピン
    をさらに備える請求項2に記載の法面保護シート。
  4. 【請求項4】複数段に重ねて施工された盛土層からなる
    法面の保護工法であって、 各層の盛土層を施工する際に、 前記請求項1〜3の何れかに記載の法面保護シートの片
    側の一部を盛土層の施工面に沿って敷き、法面保護シー
    トの残りの部分は盛土層の施工面よりも外側に張り出し
    ておく工程(a) と、 前記法面保護シートの上に盛土層を施工する工程(b)
    と、 前記法面保護シートのうち、盛土層の外側に張り出され
    部分を盛土層の端面に沿って配置し、さらに盛土層の上
    面に沿って敷く工程(c) とを含む法面保護工法。
  5. 【請求項5】前記工程(a) が、前記請求項2または3に
    記載の法面保護シートを用い、前記種子担持帯および植
    物種子が配置された中央部よりも外側の一方の側部を盛
    土層の施工面に沿って敷き、前記中央部と他方の側部と
    は盛土層の施工面よりも外側に張り出しておき、 前記工程(c) が、前記法面保護シートのうち、盛土層の
    外側に張り出され種子担持帯および植物種子が配置され
    た中央部を盛土層の端面に沿って配置し、中央部よりも
    外側の他方の側部を盛土層の上面に沿って敷く、法面保
    護工法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018184833A (ja) * 2015-04-03 2018-11-22 日本工営株式会社 土壌侵食防止用土壌散布材および土壌侵食防止用土壌散布材収容物セット
CN110409408A (zh) * 2019-07-30 2019-11-05 海南大学 一种加筋地基及其制作方法
JP7016443B1 (ja) * 2021-11-09 2022-02-04 前田工繊株式会社 植生シートおよび緑化用補強土壁

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CN110409408A (zh) * 2019-07-30 2019-11-05 海南大学 一种加筋地基及其制作方法
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