JP2001303330A - 合成樹脂製手袋 - Google Patents

合成樹脂製手袋

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JP2001303330A
JP2001303330A JP2000127331A JP2000127331A JP2001303330A JP 2001303330 A JP2001303330 A JP 2001303330A JP 2000127331 A JP2000127331 A JP 2000127331A JP 2000127331 A JP2000127331 A JP 2000127331A JP 2001303330 A JP2001303330 A JP 2001303330A
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copolymer
synthetic resin
ethylene
gloves
weight
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JP2000127331A
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Inventor
Yoshihiro Ito
義宏 伊東
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Okamoto Industries Inc
Original Assignee
Okamoto Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】可塑剤の溶出という問題を解決し、加工製性の
優れたしなやかさおよびしっとり管を有するゴムライク
な合成樹脂製手袋を提供することを目的とする。 【構成】(A)エチレン系共重合体30〜90重量部
と、(B)ビニル基含有化合物と共役ジエンとの共重合
体またはその水素添加誘導体70〜10重量部との混合
物によるフィルムからなる合成樹脂製手袋である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は2枚の薄い合成樹脂
フィルムよりなる合成樹脂製手袋に関し、特に加工性に
優れたしなやかさ及びしっとり感を有するゴムライクな
合成樹脂製手袋に関する。
【0002】
【従来技術】食品製造時に衛生上の理由によって素手で
作業を行ってはならない場合、或はOA機器においてト
ナーを交換する時のように素手で作業をしたときに手が
極度に汚れてしまう場合、薄い合成樹脂フィルム製の手
袋を着用して作業が行なわれている。従来よりプラスチ
ックまたはゴム製の作業用手袋にはプラスチゾルまたは
ゴムラテックスに手袋型を浸漬して製造する浸漬法と薄
い合成樹脂フィルムを2枚重ね合わせ、その上に手袋型
を載置し、該手袋型の輪郭に沿って各フィルムを溶着、
切断する方法とがある。前者の場合は、人間の手の形状
と一致し、手にフィットして使い勝手は良いが、価格が
高い。他方、合成樹脂フィルムより成形した手袋は人間
の手の形状とあまり一致しないが、価格が安いので大い
に利用されている。そして、この合成樹脂フィルムから
製造される手袋について、より一層使い勝手をよくする
ためにいろいろな工夫が施されている。
【0003】従来の合成樹脂フィルム製手袋は製造の容
易性やコストの面から主に塩化ビニル製樹脂が使用され
ていた。しかし、塩化ビニル樹脂は可塑剤を添加して成
形するため、使用時に可塑剤が溶出するという問題が生
じるおそれがあった。そのため食品等を取り扱う分野で
は塩化ビニル樹脂に替わる合成樹脂製手袋が求められて
いる。塩化ビニル樹脂に替わる樹脂として、ポリエチレ
ンとメチルメタアクリル酸メチル(EMMA)との樹脂
組成物から製造することが試みられたが、前記樹脂組成
物は押出し、インフレーション成形ができず、また、L
LDPEなどのポリオレフィン樹脂は押出し、インフレ
ーション法は可能であるが、シボ加工ができず、そのた
め得られる手袋は、しなやかさがなくて手になじめず、
使い勝手が非常に悪かった。その他、ポリウレタン樹脂
よりなる手袋もあるが、ポリウレタン樹脂は通常の押出
し成形法ではフィルムが製造できず、キャスティング法
によって得られたフィルムを使用するためコストの面で
好ましくなく、更にエチレン−酢酸ビニル共重合体(E
VA)は粘着性が高いために押出し成形したフィルムよ
り手袋型を溶着、切断することがうまく行かなかった。
【0004】特開平2−4846号公報には(メタ)ア
クリレート含有量10〜40重量%、MFRが0.5〜
40g/10分のエチレン−(メタ)アクリレート共重
合体(A)及びMFRが0.02〜50g/分のポリエ
チレン(B)の混合物からなり、(メタ)アクリレート
含有量が7〜25重量%で且つ(A)成分/(B)成分
のMFR比が0.05〜120である様に混合された混
合物をフィルム状に押出成形した樹脂フィルムは絹布状
の感触を有するポリエチレン系プラスチックフィルムで
あることが開示されており、この合成樹脂フィルムをも
って手袋を成形した場合、適当な滑り(しっとり感)を
有することが知られている。ところで、この種の手袋と
して、指の動きの邪魔にならずフィットするためには、
伸びた時の応力がなるべく小さく、ゴムライクであるこ
とがより好ましい。応力が小さくゴムライクであれば、
従来の手袋よりやや小さめに成形し、ジャストフィット
させても着脱が容易で指の動きを重くさせない。先の述
べた特開平2−4846号に開示されている合成樹脂フ
ィルムはゴムライクではなく、ジャストフィットサイズ
では着脱がしにくく、指の動きに対して突っ張る感覚が
ある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明者は可
塑剤の溶出がなく、且つしなやかでしっとり感があると
共に、装着しやすく、指の動きに対して追従するゴムラ
イクな合成樹脂製手袋について種々検討した結果、本発
明を完成したもので、本発明の目的は可塑剤の溶出がな
く且つしなやかでしっとり感があって指の動きに対して
追従するゴムライクな合成樹脂製手袋を提供することで
ある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本願の請求項1の発明の
要旨は、(A)エチレン系共重合体30〜90重量部
と、(B)ビニル基含有化合物と共役ジエンとの共重合
体またはその水素添加誘導体70〜10重量部との混合
物によるフィルムからなる合成樹脂製手袋であり、請求
項2の発明の要旨は、(A)がエチレン−ビニルアセテ
ート共重合体またはエチレン−(メタ)アクリレート共
重合体である場合であり、請求項3の発明は(A)がエ
チレン−ビニルアセテート共重合体であり、(B)がス
チレンと、ブタジエンとの共重合体またはその水素添加
誘導体であり、インフレーション法により製膜されたフ
ィルム2枚重ねてヒートシールにより成形された合成樹
脂製手袋である。即ち、本発明は上記の特定の樹脂組成
物を使用することによって常法によって合成樹脂製手袋
を容易に製造することができ、しかも得られた手袋は伸
びの応力が小さくゴムライクであるため、しなやかさ及
びしっとり感があると共に指の動きに対して追従する特
性を有し、従来の手袋よりやや小さめに成形し、手にジ
ャストフィットさせても着脱が容易である。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明について詳細に述べる。本
発明で使用する(A)成分であるエチレン系共重合体と
しては、エチレンとこれと共重合可能なモノマーとの共
重合体であって、エチレンと共重合可能はモノマーとし
ては、ビニルアセテート、(メタ)アクリル酸、(メ
タ)アクリル酸エステル、ビニルアルコール、イオン化
(メタ)アクリル酸等を挙げることが出来、その共重合
割合としてはエチレンが95〜60重量%、共重合可能
はモノマーが5〜40重量%である。具体的に好ましい
共重合体としては、ビニルアセテート5〜40重量%含
有エチレン共重合体、(メタ)アクリル酸メチル5〜4
0重量%含有エチレン共重合体が好ましい。
【0008】この(A)成分に混合する(B)成分はビ
ニル基含有化合物と、共役ジエンとの共重合体である。
好ましいビニル基含有化合物としては、アクリロニトリ
ル、ビニル芳香族化合物があげられる。この共重合体に
使用するビニル基含有化合物としては、スチレン等を使
用することが出来、また、共役ジエンとしてはブタジエ
ン、イソプレン等が使用できる。この共重合体における
ビニル基含有化合物と、共役ジエンとの共重合体との割
合としては50:50〜5:95である。ランダム型と
ブロック型どちらでもよいが、ランダム型が好ましい。
具体的にはアクリロニトリル−ブタジエン合成ゴム(ニ
トリルゴム)或いはスチレン−ブタジエン合成ゴム(S
BR)など、通常合成ゴムとして知られているものであ
る。またスチレン−ブタジエン−スチレントリブロック
コポリマーやスチレン−イソプレントリブロックコポリ
マーなどの通常熱可塑性エラストマーとして知られてい
るものである。また、これらの共重合体の水素添加誘導
物である。そして、(A)成分と(B)成分との割合と
しては、(A)成分が30〜90重量部、(B)成分が
70〜10重量部であって、(A)成分が30重量部未
満の場合はしっとり感がなく、90重量部を越える場合
はしっとり感がなく、かつ、指の動きに追従しない。
【0009】本発明において、(A)成分と(B)成分
との混合物の調製は、各成分を均一な混合することによ
って得られ、混合方法としては各成分を前記範囲で種々
の公知の方法、例えばヘンシェルミクサー、タンブラー
ブレンダーのような混合機を用いてドライブレンドする
方法、混合後更に単軸押出機、多軸押出機で溶融混練造
粒する方法、あるいはバンバリーミキサー、ニーダー、
ロールミル等で溶融混練造粒する方法等でえられる。本
発明ではこの混合物に他の公知の配合剤例えば酸化防止
剤、滑剤、帯電防止剤、アンチブロッキング剤、着色剤
などを必要に応じて加えることができる。
【0010】本発明では、上記の混合物をインフレーシ
ョン法やTダイ押出法によって厚さ10〜80μmの薄
い合成樹脂フィルムを成形する。フィルム形成手段とし
てはインフレーション法が好ましい。このフィルム2枚
を重ね、その上に手袋型を載置し切断溶着を行なう。そ
の際フィルムは予め延伸を施こしても良く、また、未延
伸であっても良い。インフレーション法によって得られ
たフィルムをそのまま2枚重ね、手袋型をフィルムの長
手方向に対して直角方向に載置し、切断溶着する。
【0011】
【実施例及び比較例】次に実施例をもって本発明を具体
的に説明する。 実施例1 ビニルアセテート18重量%含有のビニルアセテート−
エチレン共重合体(USI、FAR EAST社 UE
629)50重量部、スチレン−ブタジエン共重合体
(JSR社ダイナロン1320P、水素添加ランダム型
SBR)50重量部とアンチブロッキング剤及び離型剤
をそれぞれ微量を添加した混合物インフレーション法に
よって厚さ0.03mmの2枚重ねのフィルムを成形し
た。使用したインフレーション成形機は50mm径のダ
イで樹脂温度190℃、ブロー比4.5の条件で行なっ
た。この2枚重ねのフィルムから手袋型でヒートシール
と同時に溶断、続けて手首の部分を切り落し手袋を製造
した。得られた手袋はフィット感に優れ、滑りのレベル
は良好であった。
【0012】比較例1 メチルメタクリレート25重量%含有のエチレン−メチ
ルメタクリレート共重合体50重量部と高圧法低密度ポ
リエチレン50重量部とを使用した以外は実施例に示さ
れている方法によって手袋を製造した。得られた手袋は
滑りのレベルは良好であったが、フィット感がなかっ
た。
【0013】
【発明の効果】以上述べたように、本発明はエチレン共
重合体とアクリロニトリルまたはビニル基含有化合物と
共役ジエンとの共重合体またはその水素添加誘導体とを
特定の割合で混合した樹脂組成物を使用することによっ
て、可塑剤の溶出という問題を解決し、低コストでフィ
ット感及び良好な滑りのレベルを有し、ゴムライクな合
成樹脂製手袋を得ることが出来た。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B29L 31:48 B29L 31:48 C08L 31:04 C08L 31:04 33:08 33:08 47:00 47:00

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)エチレン系共重合体30〜90重
    量部と、(B)ビニル基含有化合物と共役ジエンとの共
    重合体またはその水素添加誘導体70〜10重量部との
    混合物によるフィルムからなる合成樹脂製手袋。
  2. 【請求項2】 エチレン系共重合体がエチレン−ビニル
    アセテート共重合体またはエチレン−(メタ)アクリレ
    ート共重合体である請求項1記載の合成樹脂製手袋。
  3. 【請求項3】 (A)がエチレン−ビニルアセテート共
    重合体であり、(B)がスチレンと、ブタジエンとの共
    重合体またはその水素添加誘導体であり、インフレーシ
    ョン法により製膜されたフィルムを2枚重ねてヒートシ
    ールにより成形された請求項1記載の合成樹脂製手袋。
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Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH03269104A (ja) * 1990-03-20 1991-11-29 Okura Ind Co Ltd 作業用手袋
JPH11116715A (ja) * 1997-10-16 1999-04-27 Jsr Corp 多孔性フィルムまたはシート

Patent Citations (2)

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