JP2001303263A - 表面被覆金属板およびその製造方法 - Google Patents

表面被覆金属板およびその製造方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 金属板またはめっき金属板の潤滑性を損なう
ことなく接着性を改善すること。即ち優れた潤滑性と接
着性を有する表面被覆金属板、およびその様な表面被覆
金属板を効率よく製造できる方法を提供することであ
る。 【解決手段】 金属板またはめっき金属板の表面がりん
酸塩と二酸化珪素を含む皮膜で被覆されているところに
要旨を有する。この様な成分組成を有する皮膜を被覆す
ることによって優れた潤滑性と接着性を発揮することが
できる。またこの様な表面被覆金属板を製造する方法
は、金属板またはめっき金属板の表面にりん酸塩と平均
粒径80nm以下の二酸化珪素との混合液を塗布し、次
いで乾燥する工程を含むことを特徴とする製造方法であ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、優れた潤滑性と接
着性を有する皮膜で被覆された表面被覆金属板およびそ
の製造方法に関するものであり、この表面被覆金属板
は、プレス成形性、加工性が要求される分野、例えば家
庭用電気製品、建材、自動車部品等の分野に有効に活用
できる。
【0002】
【従来の技術】近年、自動車用外板材等に用いられる鋼
板の防錆対策として、亜鉛系めっきを鋼板表面に形成し
ためっき鋼板が汎用されている。この様な亜鉛系めっき
鋼板として例えば、溶融亜鉛めっき鋼板、電気亜鉛めっ
き鋼板等の各種亜鉛系めっき鋼板が用いられている。し
かしながらこれら亜鉛系めっき鋼板にプレス成形等を施
した場合、鋼板表面に形成されためっき層表層部の潤滑
性が低く、また亜鉛は軟質で金型面との凝着を生じやす
いため、プレス成形時にめっき層表層部の摺動変形抵抗
が高まり、特に加工条件の厳しい部位で割れが発生する
という問題を生じる。
【0003】また、合金化溶融亜鉛系めっき鋼板や、Z
n−Ni合金電気めっき鋼板等の亜鉛合金系めっき鋼板
は、優れた耐食性、塗装性、溶融性を有しており、めっ
き層の硬度は純亜鉛に比べると高いものの、プレス成形
加工時に生じる割れを解消することはできない。
【0004】そこで、プレス成形時における割れを防止
することを目的として、種々の技術が開発されている。
例えば、特開昭58−15554号公報には、亜鉛系め
っき層の表面に、硬質のFe系フラッシュめっきを施し
て表面の潤滑性を高める方法が提案されている。しかし
ながらこの方法では潤滑性は向上するものの、フラッシ
ュめっきに専用の設備を要するため、製造コストが大幅
に上昇する。
【0005】また亜鉛系めっき層の表面にプレス油や潤
滑油を塗布することによって潤滑性を高める方法が提案
されているが、この方法では、製造コストは低減できる
ものの、プレス油等は流動体であるため塗布量の不均一
や油分の蒸発は避けられず、必ずしも安定した潤滑性を
得ることができない。
【0006】そこで安定した潤滑性を付与するために、
使用する油分の粘性を高めたり、極圧添加剤の添加など
も試みられているが、これらの方法では防錆性が劣化し
たり、プレス加工後の脱脂が困難となって、化成処理不
良や塗装不良などの障害が生じていた。
【0007】一方、上記問題を解決し、安定した潤滑性
を付与する方法として、例えば、特公平7−13306
号公報には、亜鉛系めっき皮膜にB,P,Siなどの半
金属の酸化物の無水アルカリ金属塩を含有させる技術が
提案されており、また特開平6−116746号公報に
は、亜鉛系めっき皮膜にNi,Mn,Co,V,Wなど
の酸化物を含有させる技術が提案されている。更に特公
平7−13308号公報には、亜鉛系めっき鋼板上にZ
n酸化物や,Mn酸化物と、P,Mo,W,Vの1種以
上の酸化物を有する皮膜を形成した鋼板が提案されてい
る。また更に特開平9−111473号公報には、亜鉛
系めっき鋼板にりん化合物や亜鉛化合物の皮膜を100
〜1000nmの厚みで形成することにより潤滑性を高
める技術が提案されている。
【0008】また本願出願人は、亜鉛系めっき鋼板のめ
っき層表面をりん酸塩皮膜で被覆し、且つりん酸塩皮膜
の付着量とめっき層の中心線平均粗さを規定することに
よって、優れた潤滑性を有する亜鉛系めっき鋼板を特許
出願(特願平10−147966号)している。
【0009】上述した様に亜鉛系めっき鋼板のプレス成
形性を向上させる目的で、めっき層上に様々な皮膜を施
す技術が提案されているが、自動車用外板材などに用い
る鋼板には、プレス成形性に加えて、化成処理性、塗装
性、耐食性、接着性、溶接性等に優れた特性が要求され
ている。特に接着性はめっき層表面の性状に大きく影響
されるので、例えばめっき層表面が固形の潤滑皮膜で被
覆されていると、該皮膜と接着剤の接着強度が十分に確
保できないという問題が生じていた。このため接着剤を
用いて溶接困難部位の接合、隙間部への水や埃の侵入防
止、中空フレームの補強を行っても、めっき層表面が固
体の潤滑性皮膜で被覆されている場合、十分な接着性を
得ることができないという問題があったため、その用途
が限られていた。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記事情に鑑
みてなされたものであり、その目的は、優れた潤滑性と
接着性を有する表面被覆金属板を提供すると共に、その
様な表面被覆金属板を効率よく製造できる方法を提供す
ることである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の表面被覆金属板
とは、金属板またはめっき金属板の表面をりん酸塩と二
酸化珪素を含む皮膜で被覆し、優れた潤滑性と接着性を
兼備せしめたところに要旨を有する。
【0012】上記皮膜に含まれるりん酸塩量a(mg/
2)は、10以上1600以下の範囲内であって、且
つ該りん酸塩量aと二酸化珪素量b(mg/m2)の関
係(b/a)が0.01以上となる様に含有しているこ
とが望ましい。
【0013】また本発明の表面被覆金属板を製造する方
法は、金属板またはめっき金属板の表面にりん酸塩と平
均粒径80nm以下の二酸化珪素(好ましくはコロイダ
ルシリカ)を含む混合液を塗布し、次いで乾燥する工程
を含むことを特徴とする製造方法である。
【0014】尚、本発明で用いられる金属板としてはめ
っき金属板が望ましく、更にめっき金属板が亜鉛系めっ
き金属板であることが推奨される。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明に用いられる金属板の種類
は、特に限定されず、鋼板、ステンレス鋼板、アルミ
板、アルミ合金板、チタン板等の金属板、あるいはこれ
らに単一金属または各種合金のめっきを施したものを用
いることができるが、耐食性の観点からはめっき金属板
を用いることが好ましく、亜鉛めっき鋼板や亜鉛合金め
っき鋼板の使用が推奨される。亜鉛系めっきが施されて
いる金属板としては、例えば合金化溶融亜鉛めっき鋼
板、Zn−Ni合金電気めっき鋼板、溶融亜鉛めっき鋼
板、電気亜鉛めっき鋼板等の各種亜鉛系めっき鋼板や各
種亜鉛合金系めっき鋼板に適用することができる。もち
ろん本発明ではこれらめっきが施される金属板の種類、
及びめっき方法やめっき層の組成,構成等は特に限定さ
れない。
【0016】以下、本発明では合金化溶融亜鉛めっき鋼
板を代表例として説明するが、本発明はめっき種類、め
っきの有無に限定されるものではなく、各種金属板に適
用できる。
【0017】本発明者らはめっき層表面をりん酸塩で被
覆することによって優れた潤滑性が得られることを見出
し、先に特許出願(特願平10‐147966号)を行
っている。
【0018】本発明者らは更に優れた接着性を付与でき
る方法について鋭意研究を重ねた結果、めっき層の表面
をりん酸塩と二酸化珪素を含む混合皮膜で被覆すると、
優れた潤滑性を維持したまま、接着性が著しく改善でき
ることを見出し本発明に至った。以下、本発明の皮膜を
構成する各要件について詳細に説明する。
【0019】本発明において「優れた潤滑性」とは、プ
レス成形時に鋼板摺動部で発生する熱や圧力によって、
該摺動部に施した被覆組成物(例えばめっき層や皮膜
層)と金型、あるいは下地の鋼板と金型の間に凝着が生
じず、鋼板に割れが生じないということである(尚、本
願発明では「プレス成形性」と表現することがあ
る。)。
【0020】また本発明において「優れた接着性」と
は、鋼板表面に接着剤を介在させて鋼板同士を接着さ
せ、せん断引っ張り試験を行った際の接着剤と鋼板表面
との界面での剥れにくさをいい、剥離した際に接着剤内
部での剥離部分(凝集破壊が生じた部分)の面積が、鋼
板表面と接着剤との界面での剥離部分(界面剥離が生じ
た部分)の面積よりも広ければ、優れた接着性を有して
いると評価することができる。
【0021】本発明において表面被覆層を形成する皮膜
は、りん酸塩と二酸化珪素を必須成分として含むもので
あり、該りん酸塩の種類も特に限定されず例えば、ホパ
イト[Zn3(PO42・4H2O]、フォスフォフィラ
イト[Zn2Fe(PO42・4H2O]等を用いること
ができる。また二酸化珪素の種類は特に限定されず例え
ば、完全結晶化した乾式シリカ、水分散型シリカ等を用
いることができ、特にコロイダルシリカを用いることが
推奨される。
【0022】尚、りん酸塩の性状は結晶質および/また
は非晶質のいずれでもよいが、これらの中でも非晶質の
ものは、パウダリングの発生が少なく、また結晶質に比
べて少ない含有量で優れた潤滑性を示すので望ましい。
皮膜の結晶構造はX線回折を用いて調べることができ
る。例えばCu−Kαをターゲットに用いてX線回折を
行い、回折ピークの位置と強度から結晶構造を調べるこ
とができる。
【0023】皮膜に含まれるりん酸塩量は潤滑性の向上
に有効に作用する反面、接着性には悪影響を及ぼす成分
であり、接着性向上の観点からはりん酸塩量は少ないこ
とが望ましい。好ましいりん酸塩量の下限は10mg/
2、より好ましくは50mg/m2であり、また好まし
い上限としては1600mg/m2、より好ましくは8
00mg/m2である。上記範囲内であれば特に優れた
潤滑性と接着性を確保することができる。
【0024】尚、こうした優れた潤滑性及び接着性はり
ん酸塩量を特定するだけで達成されるのではなく、りん
酸塩と共に二酸化珪素を皮膜中に共存在させることが極
めて重要であり、且つ目的達成のためには上記りん酸塩
量を満足すると共に、後述するりん酸塩量と二酸化珪素
量との関係が0.01≦b/aを満たすことが望まし
い。
【0025】皮膜中の二酸化珪素量は特に限定されない
が、該皮膜中のりん酸塩量a(mg/m2)と二酸化珪
素量b(mg/m2)の関係が、0.01≦b/aで表
される式を満す様な含有量とすることが望ましい。該b
/aのより好ましい下限値は0.02であり、この様な
下限を満たせばより優れた接着性及び潤滑性が確保でき
る。また上限は特に限定されないが、0.2を超えると
接着性改善効果が飽和し、また化成処理性が劣化するこ
とがあるので、好ましい上限は0.2、より好ましくは
0.1である。
【0026】りん酸塩と二酸化珪素を含む皮膜によって
接着性改善効果が得られる理由は明確ではないが、二酸
化珪素を添加すると、接着剤と皮膜との結合力が高めら
れ、潤滑性を低下させることなく、優れた接着性が与え
られるものと考えられる。
【0027】この様に皮膜中に適度のりん酸塩と二酸化
珪素が含まれていれば、該鋼板に優れた接着性と潤滑性
を与えることが出来るので、該皮膜の膜厚は特に限定さ
れず、用途、目的に応じて皮膜の厚みを適宜調節するこ
とができる。
【0028】上記皮膜に含まれるりん酸塩量や二酸化珪
素量は例えば蛍光X線分析法等の定量分析法を用いて測
定することができる。この分析にあたっては、あらかじ
め作成した検量線を使用し、皮膜の施された表面被覆金
属板試料について各元素の定量分析を行えばよい。蛍光
X線分析には、例えば島津製作所製のMULTI−CH
ANNNEL X−RAY FLUORESCENCE
SPECTROMETER 「MFX−2100」を
用いることができる。
【0029】尚、皮膜の組成も特に限定されないが、塗
装性や、耐食性、潤滑性等各種特性を一層高めるため
に、例えばZn,Ni,Mn,Mg,Co,Fe,T
i,Al 23,TiO2などの金属元素あるいは酸化物
等から選ばれる1種または2種以上を含有させることも
有効である。
【0030】以下、本発明の表面被覆金属板を製造する
方法について説明する。本発明を実施するに当たって
は、りん酸塩と二酸化珪素とを含有する処理液を、金属
板に塗布し、該表面に皮膜を形成すればよい。この際使
用する二酸化珪素としては、平均粒径が好ましくは80
nm以下、より好ましくは50nm以下、特に好ましく
は30nm以下であるであることが望ましく、平均粒径
の小さい二酸化珪素を使用すれば、より大きな接着性改
善効果が得られる。特に二酸化珪素としてコロイダルシ
リカを用いることが望ましい。
【0031】該処理液の金属板またはめっき金属板表面
への被覆方法としては、塗布型の処理液を用いて塗布す
る方法以外にも、反応型の処理液を用いる浸漬処理法や
ロールコーター法、スプレー法等も用いることができ、
被覆方法は特に限定されず、公知の被覆方法の中から任
意に選択すればよいが、皮膜中に二酸化珪素(コロイダ
ルシリカ)を均一に混入させるためには、塗布型の被覆
方法を採用することが望ましい。
【0032】被覆後の皮膜の乾燥温度については特に限
定されず、好ましくは50℃以上、より好ましくは80
℃以上であって、好ましくは150℃以下、より好まし
くは100℃以下の温度とすることが望ましい。
【0033】
【実施例】以下、本発明を実施例によって更に詳細に説
明するが、下記実施例は本発明を限定するものではな
く、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で変更して、実施す
ることはいずれも本発明の範囲内に含まれる。
【0034】〔試験方法〕下記実施例で用いた試験方法
は以下の通りである。
【0035】(1)潤滑性 供試材(25×100mm)に防錆油を塗布(1.5g
/m2)し、下記の条件で平面工具引き抜き試験を行
い、摩擦係数μで潤滑性を評価した。 ・工具 :平面工具(18×18mm) ・加圧力 :3000kgf ・摺動速度:300mm/min ・摺動距離:150mm 得られた摩擦係数(μ)より下記の基準で評価する。 ◎: μ<0.10 ○:0.10 ≦μ<0.12 △ :0.12 ≦μ<0.135 × :0.135≦μ
【0036】(2)接着性 供試材(25×100mm)表面に防錆油を塗布(1.
5g/m2)した後、該表面に接着剤(ペースト状,高
発泡タイプ)を25×25mmの範囲に塗布したたもの
を2枚用意し、スペーサ(厚み1mm)を挟んで該供試
材を重ねた合わせ、これを焼き付け(180℃×20
分)した後、せん断引っ張り速度50mm/minでせ
ん断引っ張り試験を行い、接着面の破壊形態によって接
着性を評価した。せん断引っ張り試験後、破壊形態が凝
集破壊(接着剤内部での破壊)である領域の面積率を測
定した(尚、残部は接着剤と鋼板表面との界面破壊)。
接着性の評価基準を以下に示す。 ◎:凝集破壊面積率が90%以上 ○:凝集破壊面積率が70%以上、90%未満 △:凝集破壊面積率が50%以上、70%未満 × :凝集破壊面積率が50%未満
【0037】まず本実施例では、IF鋼(板厚0.8m
m)に、溶融亜鉛めっき浴(温度:460℃、成分組
成;Al:0.1%,Fe:0.02%で残部が実質的
にZn)を有する連続式溶融亜鉛めっきライン(CG
L)によって、めっき(付着量45g/m2)を施し、
その後、直火式の合金化炉で合金化処理を行い、合金化
溶融亜鉛めっき鋼板(GA)(45g/m2)を製造し
た。
【0038】また、同様に連続式溶融亜鉛めっきライン
(CGL)で溶融亜鉛めっき鋼板(GI)(70g/m
2)、溶融Zn−5%Al合金めっき鋼板(GF)(7
0g/m2)、電気Znめっきラインで電気Znめっき
鋼板(EG)(20g/m2)、電気Zn−Ni合金め
っき鋼板(N)(20g/m2)を製造し、供試材とし
た。
【0039】これら供試材表面への皮膜の被覆方法とし
て塗布型、または、反応型の処理液を用い、該処理液中
のりん酸塩濃度、コロイダルシリカの添加量、粒子径、
塗布量を表1に示す様に夫々変化させながら、各種亜鉛
系めっき鋼板の表面を被覆した。各鋼板の皮膜中のりん
酸塩量、及び二酸化珪素量は蛍光X線法を用いて測定し
た。
【0040】得られた結果を表1に示す。
【0041】
【表1】
【0042】表1から明らかなように、本発明の範囲を
満足する実施例はいずれも、潤滑性、接着性共に優れた
特性を示した。特にりん酸塩量、及びりん酸塩量と二酸
化珪素量の比率が本発明の好ましい範囲内である実施例
は特に優れた潤滑性、接着性を示した。
【0043】一方、本発明を満足しない比較例では、潤
滑性、あるいは接着性が劣る。
【0044】
【発明の効果】本発明の表面被覆金属板は以上の様に構
成されており、金属板あるいはめっき金属板の表面をり
ん酸塩と二酸化珪素を含む皮膜で被覆することにより、
優れた潤滑性と接着性の両特性を兼ね備えた表面被覆金
属板が提供できるようになった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 清水 正文 兵庫県加古川市金沢町1番地 株式会社神 戸製鋼所加古川製鉄所内 Fターム(参考) 4D075 CA09 CA12 DB05 DC01 DC13 DC18 EB01 EB02 EB56 EB57 4F100 AA04B AA20B AB01A AB18 BA02 DE01B EH462 EH71A EJ68 EJ862 GB07 GB32 GB48 JK16 JL11 JM01B JM02B YY00B 4K026 AA02 AA04 AA08 AA09 AA12 AA13 AA22 BA03 BA12 BB04 BB09 BB10 CA16 CA18 CA23 CA41 DA02 DA11

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属板表面がりん酸塩と二酸化珪素を含
    む皮膜で被覆されていることを特徴とする潤滑性及び接
    着性に優れた表面被覆金属板。
  2. 【請求項2】 上記皮膜に含まれるりん酸塩量a(mg
    /m2)と二酸化珪素量b(mg/m2)が下記(1)及
    び(2)式を満足するものである請求項1に記載の表面
    被覆金属板。 10≦ a ≦1600 (1) 0.01≦b/a (2)
  3. 【請求項3】 上記金属板がめっき金属板である請求項
    1または2に記載の表面被覆金属板。
  4. 【請求項4】 上記めっき金属板が亜鉛系めっき金属板
    である請求項3に記載の表面被覆金属板。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載の表面被
    覆金属板の製造方法であって、金属板表面に、りん酸塩
    と平均粒径80nm以下の二酸化珪素を含む混合液を塗
    布し、次いで乾燥する工程を含むことを特徴とする表面
    被覆金属板の製造方法。
  6. 【請求項6】 上記二酸化珪素がコロイダルシリカであ
    る請求項5に記載の製造方法。
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JP2008050693A (ja) * 2006-07-25 2008-03-06 Nippon Light Metal Co Ltd アルミニウム塗装材
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