JP2001303168A - 脆性亀裂発生特性に優れた鋼板の製造方法 - Google Patents

脆性亀裂発生特性に優れた鋼板の製造方法

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JP2001303168A JP2000116766A JP2000116766A JP2001303168A JP 2001303168 A JP2001303168 A JP 2001303168A JP 2000116766 A JP2000116766 A JP 2000116766A JP 2000116766 A JP2000116766 A JP 2000116766A JP 2001303168 A JP2001303168 A JP 2001303168A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低温環境下においても構造物の脆性破壊亀裂
の発生を抑制し得、更には、−100℃以下の低温靭性
にも優れた鋼板を生産性良く製造することのできる方法
を提供する。 【解決手段】 熱間圧延により、C:0.03〜0.2
%,Si:0.5%以下,Mn:1.8%以下,Al:
0.01〜0.1%,N:0.01%以下を満たし、且
つ、ミクロ組織が実質的にフェライト組織及びパーライ
ト組織より構成されている鋼板を得た後、板厚両表面か
ら夫々板厚の5%以上15%以下の領域を4〜15℃/
sの平均冷却速度で450〜650℃の温度域まで一次
冷却し、次いでAr3変態点以下まで復熱させてから、
1〜10℃/sの平均冷却速度で二次冷却する方法であ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、脆性亀裂発生(C
OD:Crack Opening Displacement)特性に優れ、更に
は低温靭性にも優れた鋼板を効率よく製造する方法に関
するものである。本発明によれば、構造物の安全性を確
保するために重要な性能の一つであるCOD特性、更に
は低温靭性にも優れた鋼板を、Ni等の高価な元素を多
量に添加することなく安価に提供することができるので
極めて有用である。
【0002】
【従来の技術】鋼板のCOD特性や低温靭性を高める為
には、鋼板のフェライト(α)結晶粒の微細化が非常に
有効であることは知られている。その代表例として、オ
ーステナイト(γ)の未再結晶温度域において制御圧延
を行った後、加速冷却することによりγからαへの変態
時にα粒を微細化する方法が提案され、実用化されてい
る。上記方法の如く未再結晶温度域圧延後の加速冷却を
利用してα粒を微細化する方法では、冷却速度が速けれ
ば速いほど微細化効果は向上する一方、極度に速くなり
過ぎると第二相が硬質のベイナイトあるいはマルテンサ
イトになる為、却って脆性破壊亀裂発生特性や低温靭性
が低下する恐れがある。
【0003】また、他の結晶粒微細化方法として、特
開平2−301540号公報には、鋼を少なくとも一部
がフェライトからなる組織状態としておき、これに塑性
加工を加えつつ変態点(Ac1)以上の温度域に昇温する
か、この昇温に続いてAc1点以上の温度域に一定時間保
持してフェライトからなる組織の一部又は全部を一旦オ
ーステナイトに逆変態させて超微細オーステナイト粒を
出現させ、その後冷却する方法が開示されている。即
ち、上記方法は、鋼板を一旦二相域まで冷却した後、加
工による加工発熱を利用して昇温によるα→γへの逆変
態を利用するものであり、これにより、板厚全断面に対
して結晶粒が微細化される結果、COD特性や低温靭性
は向上すると考えられる。しかしながら上記方法では、
加工発熱若しくは誘導加熱による昇温を利用している
為、線材や薄い熱延鋼板には有効であるが、より厚い板
厚の鋼板に上記方法を適用することは困難であり、たと
え適用し得たとしても、製造コストが高くつくという問
題がある。
【0004】また、特開平8−295982号公報に
は、鋼板を所定温度に加熱し、オーステナイト域で粗圧
延してから、仕上圧延として二層域圧延を650〜75
0℃の温度で終了することにより、板厚方向全断面のα
結晶粒径を微細化する方法が開示されている。即ち、こ
の方法は、圧延温度を二相域まで冷却した後、低温条件
下にて仕上圧延する方法であるが、この方法によれば、
変形抵抗の異なるオーステナイトとフェライトが混在す
る二相域で圧延を施す為、鋼板形状の制御が困難であ
り、鋼板に要求される板厚精度若しくは平坦度が劣化す
る恐れが大きい。
【0005】その他、特開昭61−235534や特開
平4−141517等には、強制冷却した鋼板の内部顕
により、鋼板表層部の昇温中による加工を利用した結晶
粒微細化方法が提案されている。ところが上記方法によ
れば、昇温中の圧延を必須工程としている為、昇温待ち
の間は他の材料を圧延することができず、生産性低下の
要因となっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記事情に着
目してなされたものであり、その目的は、前述の従来技
術が抱える問題点を伴うことなく、−80℃等の低温環
境下においても構造物の脆性破壊亀裂の発生を抑制し
得、更には、−100℃以下の低温靭性にも優れた鋼板
を生産性良く製造することのできる新規な方法を提供す
ることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決し得た本
発明の製造方法とは、熱間圧延により、C :0.03
〜0.2%,Si:0.5%以下,Mn:1.8%以
下,Al:0.01〜0.1%,N :0.01%以下
を満たし、且つ、ミクロ組織が実質的にフェライト組織
及びパーライト組織より構成されている鋼板を得た後、
板厚両表面から夫々5%以上15%以下の領域を4〜1
5℃/sの平均冷却速度で450〜650℃の温度域ま
で一次冷却し、次いでAr3変態点以下まで復熱させて
から、1〜10℃/sの平均冷却速度で二次冷却すると
ころに要旨を有するものである。
【0008】鋼中に、更に、Ti:0.02%以下,N
b:0.03%以下,V :0.05%以下,及びB
:0.002%以下よりなる群から選択される少なく
とも一種を含有するもの;更に、Cu:0.5%以下,
及びNi:0.5%以下よりなる群から選択される少な
くとも一種を含有するもの;更に、Cr:0.1%以
下,及びMo:0.1%以下よりなる群から選択される
少なくとも一種を含有するもの;更に、Ca:0.01
%以下,及びZr:0.01%以下よりなる群から選択
される少なくとも一種を含有するものはいずれも本発明
の好ましい態様である。
【0009】上記方法によれば、板の両表面部が非常に
微細化されたフェライト粒を有する層で構成された鋼板
が得られる為、特に脆性亀裂発生特性に優れたものとな
る。上記方法により得られる鋼板は、通常、板の両表面
部が板厚両表面から夫々5%以上15%以下に亘って、
円相当粒径:4μm以下、アスペクト比:2以下のフェ
ライト粒を有する層で構成されているものである。
【0010】また、上記一次冷却に当たり、板厚方向中
心領域のうち板厚の50%以上75%以下の領域をAr
3変態点以上にて冷却を停止すると、低温靭性が高めら
れるので有用である。この方法によれば、通常、板の中
心部が板厚の50%以上75%以下に亘って、円相当平
均粒径:7μm以下、アスペクト比:2以下のフェライ
ト粒を有する層で構成された鋼板が得られることにな
る。
【0011】更に、圧延に当たり、板厚両表面から夫々
板厚の5%以上15%以下の領域には、Ar3変態点以
上900℃以下の温度範囲でεr≧0.6の残留累積相
当塑性歪を付与し;板厚方向中心領域のうち板厚の50
%以上75%以下の領域には、εr≧0.4の残留累積
相当塑性歪を付与したときには、脆性亀裂発生特性及び
低温靭性が一層向上するので極めて有用である。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明者らは、COD特性、更に
は低温靭性にも優れた鋼板を効率よく製造することので
きる新規な方法を提供すべく鋭意研究を重ねてきた。そ
の結果、COD特性の向上には、特に鋼板表層部の組織
を微細なフェライト−パーライト組織に制御することが
有効であり、一方、低温靭性の向上には、特に鋼板中央
部の組織を微細化することが重要であることを突き止
め、かかる三層構造を有する鋼板を、生産性良く製造し
得る製造方法について引続き研究を進めた。その結果、
圧延終了後に二段階に分けて所定の冷却速度で冷却する
ことにより所期の目的が達成されることを見出し、本発
明を完成したのである。
【0013】以下、本発明に到達した実験経緯を述べつ
つ本発明について詳細に説明する。
【0014】まず、本発明者らは、板厚30〜40mm
の厚鋼板を用いて実験を重ねたところ、所望の特性が付
与された鋼板を得る為には、板厚全断面を均一に微細化
する必要はなく、COD特性の向上には、鋼板表層部に
おけるフェライト結晶粒の微細化が有効であり、一方、
低温靭性の向上には、板厚中央部(内部)における等軸
フェライト粒の微細化が有効であることを突き止めた。
そして、かかる鋼板を生産性良く製造し得る方法につい
て更に検討を進めてきた。
【0015】まず、従来より実施されている結晶粒の微
細化法、即ち、制御圧延及びそれに引続く加速冷却を行
ったところ、冷却速度の増加に伴い結晶粒が微細化する
ことが確認された。ところが本発明者らの検討結果によ
れば、冷却速度を約5℃/s以上にまで高めると、ミク
ロ組織が、所望のフェライト−パーライトではなく、よ
り硬質のベイナイト組織に遷移してしまい、同時に低温
靭性が低下することが明らかになった。
【0016】そこで、かかるベイナイト組織の生成を抑
制する為に、未再結晶温度域で圧下し、焼入れ性を低下
させる方法を適用してみた。しかしながら、上記方法を
採用したとしても、冷却速度が約10℃/s以上に高く
なると、やはりベイナイト組織が生成してしまう他、得
られるフェライト結晶粒にしても、6μm程度が限界で
あることが判明した。
【0017】本発明者らは、フェライト結晶粒の微細化
に関して加速冷却を有効に活用することを主眼とし、冷
却時のベイナイト相生成に関して調査した結果、ベイナ
イトの生成は瞬時に行われるのではなく或る程度の潜状
時間をおいて開始することを把握した。そこで、この事
実を利用し、冷却後に復熱現象を利用して昇温すれば、
通常よりも高い冷却速度(最大で15℃/s)を適用し
たとしても、低温靭性に有害なベイナイトの生成が抑制
されると共に、粒径が4μm以下の微細フェライト粒が
得られることを見出し、本発明を完成した。
【0018】本発明法は、圧延により所定の成分組成及
び組織からなる鋼板を得た後、板厚両表面から夫々板厚
の5%以上15%以下の領域を4〜15℃/sの平均冷
却速度で450〜650℃の温度域まで一次冷却し、次
いでAr3変態点以下まで復熱させてから、1〜10℃
/sの平均冷却速度で二次冷却するところに特徴を有す
るものである。この様に本発明法は圧延終了後に一次冷
却→復熱→二次冷却を行うところに最重要ポイントがあ
り、これにより、一次冷却工程における平均冷却速度
を、従来の平均冷却速度(最高でもせいぜい10℃/s
程度)に比べて高めたとしても、有害なベイナイトの生
成を抑制しつつ、微細フェライトを形成し得るというメ
リットが得られる。
【0019】まず、圧延終了後の一次冷却工程では、板
厚両表面から夫々板厚の5%以上15%以下の領域(以
下「鋼板表層域」と呼ぶ場合がある)を4〜15℃/s
の平均冷却速度で450〜650℃の温度域まで冷却す
る。本発明法では、上記鋼板表層域を特定の平均冷却速
度で所定温度域まで冷却することが必要であり、これ以
上の表層領域を冷却した場合でも、COD特性の更なる
向上が期待されず、しかも鋼板内部顕熱による復熱は困
難である。
【0020】上記一次冷却工程では、450〜650℃
の範囲で冷却を停止する。これにより、未再結晶温度域
圧延によってオーステナイト粒内に導入された歪からの
フェライト核生成が活性化し、粒界フェライト及び粒内
フェライトの生成が相俟って一層微細なフェライト粒が
得られるからである。尚、一次冷却停止温度が650℃
よりも高温の場合、結晶粒の生成は、オーステナイト粒
界からのフェライト粒生成が主となる為、得られるフェ
ライト粒は粗大化してしまう。好ましくは600℃以下
である。一方、一次冷却停止温度が450℃よりも低温
の場合、未再結晶温度域圧延により焼入れ性を低下させ
たとしてもやはりベイナイト組織が生成してしまい、低
温靭性が低下する。好ましくは500℃以上である。
【0021】また、一次冷却工程における平均冷却速度
は4〜15℃/sの範囲に制御する。好ましくは7℃/
s以上、12℃/s以下である。
【0022】上記一次冷却を行った後、内部顕熱により
前記鋼板表層域をAr3変態点以下まで復熱させた後、
二次冷却を行うが、当該工程では1〜10℃/sの平均
冷却速度で冷却する。1℃/s未満では未変態オーステ
ナイト相より生成するフェライト結晶粒が粗大化し易
い。好ましくは3℃/s以上である。一方、平均冷却速
度が10℃/sを超えると、未変態オーステナイト相よ
り硬質相であるベイナイトまたはマルテンサイトが生成
する為、COD特性や低温靭性が劣化してしまう。好ま
しくは8℃/s以下である。
【0023】上記方法により、鋼板表層域には極めて微
細なフェライト粒を有する層が生成される結果、優れた
COD特性が発揮されることになる。上記層としては通
常、円相当粒径:4μm以下、アスペクト比:2以下の
フェライト粒を有する層が生成される様になる。
【0024】尚、上記一次冷却に当たり、板厚方向中心
領域のうち板厚の50%以上75%以下の領域(以下、
「鋼板内部域」と呼ぶ場合がある)をAr3変態点以上
にて冷却を停止し、二次冷却を開始すると、低温靭性が
一層高められるので極めて有用である。これは、板の中
心部に、低温靭性向上に有効な微細組織が得られるから
である。例えば上記方法により、通常、板厚の50%以
上75%以下に亘って円相当平均粒径:7μm以下、ア
スペクト比:2以下のフェライト粒を有する層が得られ
る様になる。
【0025】ここで、上記「円相当粒径」とは該当する
組織における個々のフェライト粒に着目し、その面積が
等しくなるように想定したときの円の直径を求めたもの
であり、これを平均したものが「円相当平均粒径」であ
る。
【0026】更に本発明では、圧延に当たり、上記鋼板
表層域域ではAr3変態点以上900℃以下の温度範囲
でεr≧0.6の残留累積相当塑性歪を付与し、また、
鋼板内部域ではεr≧0.4の残留累積相当塑性歪を付
与することが好ましく、これにより、更なる特性の向上
を図ることができる。
【0027】本発明者らが検討したところ、冷却前の残
留累積相当塑性歪量(εr)が少ないときにはフェライ
ト粒は十分微細化せず、所望の微細フェライト組織を効
率よく得る為には、εrを適切に制御することが重要で
あることが判明した。ここで、残留累積相当塑性歪量と
は、従来の累積圧下率(圧延によって導入された歪の合
計を示すもの)とは異なり、冷却前に材料内部に実質的
に残留している歪量を示すものである。圧延によって導
入された歪は時間と共に減少していく為、同じ累積圧下
率で圧延したとしても、圧延終了から冷却開始までの時
間が異なる場合には、その実質的残留歪量は時間の差に
応じて大きく変化することになる。その結果、所定の歪
量を確保できない場合が生じ、目的とする微細フェライ
トが得られなくなる恐れがある為、本発明では、累積圧
下率ではなく残留累積相当塑性歪を制御した次第であ
る。
【0028】具体的には、鋼板表層域域ではAr3変態
点以上900℃以下の温度範囲でεr≧0.6の残留累
積相当塑性歪を付与することが好ましく、これにより、
一層優れたCOD特性が得られる。εrは大きい程フェ
ライト粒が微細化するが、厚板の場合、幾何学的な面、
設備面、製造面等を勘案してもその上限は2が限界であ
る。従って、εrが0.6〜2の範囲では、フェライト
粒径は4〜2μmの範囲内に制御される。
【0029】また、鋼板内部域ではεr≧0.4の残留
累積相当塑性歪を付与することが好ましく、これによ
り、一層優れた低温靭性が得られる。
【0030】以上詳述した通り、本発明はベイナイト変
態での変態潜伏期を解明し、これをうまく利用したとこ
ろに技術的意義を有するものであり、従来に比べて高い
平均冷却速度で、より低い冷却停止温度まで冷却した
後、復熱し、更に二次冷却を行うことにより、表層部に
微細フェライト粒が生産性良く得られる点で極めて有用
である。
【0031】尚、本発明における上記要件の特定理由を
一層明らかにするため、図1〜図6に、これらの各要件
が、COD特性や低温靭性に及ぼす影響について調べた
結果をグラフ化して示す。これらのデータは、後記する
実施例より抽出したものであり、いずれも表1(後記す
る)の鋼種A、試験板厚30mmを用いて調べた例であ
る。このうちCOD特性は、COD試験(Crack Openin
g Displacement:亀裂塑性開口変位試験)を実施し、−
80℃での脆性破壊発生限界値(mm)を算出すること
により評価した。また、低温靭性はシャルピー試験にお
ける破面遷移温度を測定することにより評価した。
【0032】まず、図1は、累積相当塑性歪量とフェラ
イト粒径との関係を示すグラフである。図1より、累積
相当塑性歪量が0.4以上になるとフェライト粒径は7
μm以下に微細化され、更に累積相当塑性歪量が0.6
以上になるとフェライト粒径は4μm以下にまで微細化
されることが分かる。尚、図1は一次冷却工程を、冷却
停止温度580℃、冷却速度4℃/sで実施した結果を
プロットしたものである。
【0033】次に図2は、板厚全厚に占める微細フェラ
イト粒(3.5〜4μm)の割合とCOD特性との関係
を示すグラフである。図2より、板の両表面部を板厚の
5%以上に亘って4μm以下のフェライト粒径に制御す
ることにより所望のCOD特性(目標値:−80℃での
脆性破壊発生限界値0.2mm以上)が得られることが
分かる。
【0034】図3は、フェライト粒径と低温靭性との関
係を示すグラフである。図3より、鋼板内部のフェライ
ト粒径が7μm以下のフェライト−パーライト組織を有
する鋼板(図中○)では、所望の低温靭性(目標値:脆
性破面遷移温度−100℃以下)が得られたのに対し、
ベイナイト組織を含む鋼板(図中●)では、目標レベル
を達成できなかった。
【0035】図4は、鋼種Aを用いたときの、フェライ
ト粒径とCOD特性との関係を示すグラフである。図4
より、鋼板表層部のフェライト粒径を4μm以下、アス
ペクト比を2以下に制御することにより、所望のCOD
特性が得られることが分かる。
【0036】図5は、一次冷却工程における冷却停止温
度と鋼板表層域のフェライト粒径との関係を示すグラフ
である。図5より、冷却停止温度及び累積相当塑性歪を
本発明の範囲内に制御すると、フェライト粒径が4μm
以下のフェライト−パーライト組織を有する鋼板が得ら
れるのに対し、本発明の範囲を外れて製造したときに
は、有害なベイナイト組織が発生した。
【0037】図6は、一次冷却工程における平均冷却停
止温度と鋼板表層域のフェライト粒径との関係を示すグ
ラフである。図6より、平均冷却速度及び累積相当塑性
歪を本発明の範囲内に制御すると、フェライト粒径が4
μm以下のフェライト−パーライト組織を有する鋼板が
得られるのに対し、本発明の範囲を外れて製造したとき
には、有害なベイナイト組織が発生した。
【0038】尚、本発明では、圧延終了後の冷却工程を
特定したところに最重要ポイントが存在し、圧延終了前
の工程については特に制限されず、通常用いられる方法
を採用することができる。
【0039】次に、本発明鋼板の鋼中化学成分について
説明する。
【0040】C:0.03〜0.2% 必要強度を確保するためにはCを0.03%以上添加す
ることが好ましい。より好ましくは0.05%以上であ
る。但し、過度の添加は溶接性および母材靭性を劣化さ
せることから、その上限を0.2%にすることが好まし
い。より好ましくは0.17%以下である。
【0041】Si:0.5%以下(0%を含まない) Siは、母材の強度上昇および溶鋼の脱酸材として有用
な元素であり、その為には0.05%以上添加すること
が好ましい。但し、過度の添加は溶接性および母材靭性
を劣化させるので、その上限を0.5%とすることが好
ましい。より好ましくは0.45%以下である。
【0042】Mn:1.8%以下(0%を含まない) Mnは、母材の強度上昇元素として有用であり、その為
には0.5%以上添加することが好ましい。より好まし
くは0.7%以上である。但し、過度の添加は溶接性お
よび母材靭性を劣化させるので、その上限を1.8%以
下にすることが好ましい。より好ましくは1.6%以下
である。
【0043】Al:0.01〜0.1% Alは、脱酸剤として有用であるのみならず、窒化物を
形成して母材組織の細粒化作用を有するが、0.01%
未満ではこの様な作用を有効に発揮することができな
い。より好ましくは0.015%以上である。但し、
0.1%を超えて添加すると母材靭性が劣化するため、
その上限を0.1%とすることが好ましい。より好まし
くは0.05%以下である。
【0044】N:0.01%以下(0%を含まない) Nは、上記Al,Ti,Nb,Vなどの添加元素と窒化
物を形成し、母材組織の細粒化作用を有する。この様な
作用を有効に発揮させるには0.001%以上添加する
ことが好ましい。但し、0.01%を超えて過剰に添加
すると固溶Nの増大を招き、特に溶接部の靭性が劣化す
るのでその上限を0.01%とすることが好ましい。
【0045】本発明鋼板は、上記元素を必須成分として
含有し、残部:実質的にFeであるが、本発明の作用を
損なわない範囲で他の許容成分や不純物を含有していて
も良い。本発明では、更に種々の特性付与を目指して、
下記元素を積極的に添加することが推奨される。
【0046】Ti:0.02%以下,Nb:0.03%
以下,V:0.05%以下,及びB:0.002%以下
よりなる群から選択される少なくとも一種(いずれの元
素も0%を含まない) これらの元素は、鋼片加熱時のオーステナイト粒粗大化
抑制作用、圧延終了後のフェライト変態核生成促進作
用、またはオーステナイト粒再結晶抑制効果を通じてフ
ェライト結晶粒の微細化効果を有する元素である。具体
的には、Tiは窒化物の形成によって上記作用が得られ
るが、この様な作用を有効に発揮させるためには0.0
04%以上添加することが好ましい。但し、0.02%
を超えて過剰に添加しても母材靭性を劣化させるため、
その上限を0.02%以下にすることが好ましい。
【0047】また、Nbは炭窒化物の形成により、圧延
中のオーステナイト粒粗大化作用および再結晶抑制作用
を発揮し、圧延終了後のフェライト粒微細化に有効な元
素であるが、この様な作用を有効に発揮させるために
は、0.002%以上添加することが好ましい。但し、
0.03%を超えて過剰に添加すると溶接性が劣化する
ため、その上限を0.03%にすることが好ましい。
【0048】Vは、Nbと同様、炭窒化物の形成によ
り、圧延中のオーステナイト粒粗大化および再結晶抑制
作用を発揮し、圧延終了後のフェライト粒微細化に有効
な元素である。この様な作用を有効に発揮させるには
0.002%以上添加することが好ましい。但し、0.
05%を超えて過剰に添加すると溶接性が劣化するた
め、その上限を0.03%とすることが好ましい。
【0049】Bは、溶接熱影響部(HAZ)の靭性を向
上させるのに有効な元素であり、この様な作用を有効に
発揮させるためには0.0002%以上の添加が好まし
い。但し、0.002%を超えて添加すると、焼入れ性
が増加し、母材の低温靭性劣化を招くことから、その上
限を0.002%とすることが好ましい。
【0050】Cu:0.5%以下及びNi:0.5%以
下よりなる群から選択される少なくとも一種(いずれの
元素も0%を含まない) これらの元素は、いずれもオーステナイト結晶粒の微細
化および低温靭性の向上に寄与する元素である。
【0051】具体的には、Cuは、結晶粒の微細化に有
効な元素であり、この様な作用を有効に発揮させるため
には、0.2%以上添加することが好ましい。但し、多
量に添加すると母材の溶接性を劣化させるので、その上
限を0.5%とすることが好ましい。
【0052】Niは、低温靭性の向上に有効な元素であ
るが、高価なため、その上限を0.5%とすることが好
ましい。
【0053】これらの元素は単独で使用しても良いし、
或いは併用しても構わないが、Cuを単独添加すると熱
間割れが発生する可能性があることから、Niも同時に
添加し、熱間割れを防止することが好ましい。
【0054】Cr:0.1%以下及びMo:0.1%以
下よりなる群から選択される少なくとも一種(いずれの
元素も0%を含まない) Cr及びMoは、いずれも炭窒化物を析出させ、強度上
昇に寄与する元素であり、この様な作用を有効に発揮さ
せるためには、いずれの元素も0.03%以上添加する
ことが好ましい。但し、過度の添加は溶接性および母材
靭性を劣化させるため、その上限を0.1%とすること
が好ましい。
【0055】Ca:0.01%以下及びZr:0.01
%以下よりなる群から選択される少なくとも一種(いず
れの元素も0%を含まない) これらの元素は鋼中の介在物形態を球状化させることに
よって母材の靭性を高める作用を有する。
【0056】このうちCaは、鋼中介在物の形態を球状
化させることにより、母材の靭性を改善する効果を有す
る。この様な作用を有効に発揮させるためには0.00
05%以上添加することが好ましい。但し、過剰の添加
は逆に母材の靭性を劣化させるため、その上限を0.0
1%とすることが好ましい。
【0057】Zrは、Caと同様、鋼中介在物の形態を
球状化させることによって母材の靭性を改善する作用を
有する。この様な作用を有効に発揮させるためには、
0.003%以上添加することが好ましい。但し、過剰
の添加は逆に母材の靭性を劣化させるため、その上限を
0.01%とすることが好ましい。
【0058】尚、本発明では、熱間圧延により得られる
鋼板のミクロ組織は、実質的にフェライト組織及びパー
ライト組織より構成されたものである。ここで「実質的
に」とは、主に、フェライト組織及びパーライト組織で
構成されていることを意味し、これらの組織が合計で約
90%以上(好ましくは95%以上)存在する鋼板も、
本発明の範囲内に包含される。
【0059】以下実施例に基づいて本発明を詳述する。
ただし、下記実施例は本発明を制限するものではなく、
前・後記の趣旨を逸脱しない範囲で変更実施することは
全て本発明の技術範囲に包含される。
【0060】
【実施例】表1に記載の鋼種A〜Iを用い、表2及び表
4に示す条件で加熱し、圧延した後、二段階に分けて冷
却することにより、表3及び表5に記載の組織を有する
鋼板を製造した。
【0061】この様にして得られた種々の鋼板につき、
脆性亀裂発生特性の指標としてCOD試験を実施し、−
80℃での脆性破壊発生限界値(mm)を算出すると共
に、−100℃での低温靭性は、脆性破面遷移温度を測
定することにより評価した。
【0062】これらの結果を表3及び5に併記する。
【0063】
【表1】
【0064】
【表2】
【0065】
【表3】
【0066】
【表4】
【0067】
【表5】
【0068】表3のNo.1〜25は本発明の要件を満
足する方法(表2)により得られた鋼板であるが、いず
れも、−80℃での脆性破壊発生特性が目標値の0.2
mmを超えると共に、低温靭性の指標である脆性破面遷
移温度も目標値の−100℃を下回っており、両特性に
優れていることが分かる。
【0069】これに対し、本発明の要件を満足しない方
法(表4)により得られた表5のNo.26〜46は、
−80℃での脆性破壊発生特性または脆性破面遷移温度
のいずれか一方若しくは双方が目標レベルに達しておら
ず、両特性を満足することができなかった。
【0070】
【発明の効果】本発明は以上の様に構成されているの
で、高価な合金元素を添加しなくとも、−80℃での限
界COD特性、更には−100℃での低温靭性に優れた
鋼板を生産性良く安価に実現することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、鋼種Aを用いたときの、累積相当塑性
歪量とフェライト粒径との関係を示すグラフである。
【図2】図2は、鋼種Aを用いたときの、板厚全厚に占
める微細フェライト粒の割合ととCOD特性(−80℃
での脆性破壊発生特性)との関係を示すグラフである。
【図3】図3は、鋼種Aを用いたときの、フェライト粒
径と低温靭性(脆性破面遷移温度)との関係を示すグラ
フである。
【図4】図4は、鋼種Aを用いたときの、フェライト粒
径とCOD特性との関係を示すグラフである。
【図5】図5は、鋼種Aを用いたときの、一次冷却工程
における冷却停止温度と、フェライト粒径及び組織との
関係を示すグラフである。
【図6】図6は、鋼種Aを用いたときの、一次冷却工程
における平均冷却速度と、フェライト粒径および組織組
との関係を示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C22C 38/58 C22C 38/58 (72)発明者 岡野 重雄 兵庫県加古川市金沢町1番地 株式会社神 戸製鋼所加古川製鉄所内 Fターム(参考) 4K032 AA01 AA02 AA04 AA05 AA11 AA14 AA16 AA19 AA21 AA22 AA23 AA31 AA35 AA36 AA39 BA01 CA01 CF02

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱間圧延により、 C :0.03〜0.2%,Si:0.5%以下,M
    n:1.8%以下,Al:0.01〜0.1%,N :
    0.01%以下を満たし、且つ、 ミクロ組織が実質的にフェライト組織及びパーライト組
    織より構成されている鋼板を得た後、 板厚両表面から夫々5%以上15%以下の領域を4〜1
    5℃/sの平均冷却速度で450〜650℃の温度域ま
    で一次冷却し、 次いでAr3変態点以下まで復熱させてから、 1〜10℃/sの平均冷却速度で二次冷却することを特
    徴とする脆性亀裂発生特性に優れた鋼板の製造方法。
  2. 【請求項2】 更に、 Ti:0.02%以下,Nb:0.03%以下,V :
    0.05%以下,及びB :0.002%以下よりなる
    群から選択される少なくとも一種を含有する請求項1に
    記載の製造方法。
  3. 【請求項3】 更に、 Cu:0.5%以下,及びNi:0.5%以下よりなる
    群から選択される少なくとも一種を含有する請求項1ま
    たは2に記載の製造方法。
  4. 【請求項4】 更に、 Cr:0.1%以下,及びMo:0.1%以下よりなる
    群から選択される少なくとも一種を含有する請求項1〜
    3のいずれかに記載の製造方法。
  5. 【請求項5】 更に、 Ca:0.01%以下,及びZr:0.01%以下より
    なる群から選択される少なくとも一種を含有する請求項
    1〜4のいずれかに記載の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記脆性亀裂発生特性に優れた鋼板は、
    板の両表面部が板厚両表面から夫々5%以上15%以下
    に亘って、円相当粒径:4μm以下、アスペクト比:2
    以下のフェライト粒を有する層で構成されているもので
    ある請求項1〜5のいずれかに記載の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記一次冷却に当たり、板厚方向中心領
    域のうち板厚の50%以上75%以下の領域をAr3
    態点以上にて冷却を停止することにより低温靭性が高め
    られたものである請求項1〜6のいずれかに記載の製造
    方法。
  8. 【請求項8】 前記低温靭性が高められた鋼板は、板の
    中心部が板厚の50%以上75%以下に亘って、円相当
    平均粒径:7μm以下、アスペクト比:2以下のフェラ
    イト粒を有する層で構成されているものである請求項7
    に記載の製造方法。
  9. 【請求項9】 熱間圧延に当たり、 板厚両表面から夫々板厚の5%以上15%以下の領域に
    は、Ar3変態点以上900℃以下の温度範囲でεr≧
    0.6の残留累積相当塑性歪を付与し、 板厚方向中心領域のうち板厚の50%以上75%以下の
    領域には、εr≧0.4の残留累積相当塑性歪を付与す
    るものである請求項1〜8のいずれかに記載の製造方
    法。
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