JP4264177B2 - 表層に粗粒フェライト層を有する鋼材の製造方法 - Google Patents
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【発明の属する技術分野】
本発明は、表裏面表層に内層部よりも軟質な粗粒フェライトを有する鋼材の製造方法に関するもので、結果として、応力腐食割れ感受性の低い鋼材や耐食性に優れる鋼材、あるいは冷間成形による材質劣化の少ない鋼材の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
アンモニア、LPGなどの貯槽タンクや石油・天然ガス精製プラントおよび輸送用ラインパイプでは、内容物による応力腐食割れ(SCC)が問題となるケースがある。鋼のSCC感受性は、内容物はもちろん、鋼成分やミクロ組織、非金属介在物の有無などによって異なるが、多くのケースで鋼表面の硬さの影響が大きく、硬さが低いほど割れ感受性が低い。例えば、湿潤硫化水素環境下で見られる硫化物応力腐食割れ(SSC)は、HRC22(HV換算で248)以下では発生しないとされている。このような観点から、鋼板表層を意図的に軟化させる方法として、特開昭57−149421号公報ではスラブ加熱時に表面脱炭させる方法や、特開平2−4916号公報では熱間圧延の最終段階の特定温度域で圧延形状比を制御して鋼板の表面部のみに加工誘起変態によるフェライトを生成させる方法、さらに特開平4−17613号公報では焼き入れ法で製造された鋼板表面に高密度エネルギー照射により短時間焼き戻し処理を行う方法などが開示されている。しかし、まず第一のスラブ段階での表面脱炭法は、最終的な製品板厚までの厚減比にもよるが所要軟化層深さを確保するためには相当量の脱炭深さとする必要があり、必ずしも効率的とは言えない。第二の加工誘起変態フェライト生成法は、いわば制御圧延によるフェライト変態促進であり、生成するフェライトは比較的細粒となり、本願発明の粗粒フェライト生成とは根本的に異なる。第三の高密度エネルギー照射焼き戻し法は、焼き入れ法で製造された鋼を前提としており、極めて限定された範囲でしか有効ではない。
【0003】
本願発明と比較的類似の方法としては、特開平1−55334号公報にオーステナイト未再結晶温度域での圧延直後の焼き入れによって鋼板表層に変態歪み、熱歪み以上の圧延歪みを凍結し、その後の焼き戻しあるいは応力除去焼鈍により鋼板表層のみをフェライト組織にする方法が開示されている。しかし、いわゆる制御圧延直後の焼き入れ(−焼き戻し)法での製造前提では、自ずと適用範囲も限定されるという問題があった。
【0004】
一方、耐候性、耐食性の観点から組織制御する例としては、例えば、特開平5−25584号公報に表面積の80%以上がベイナイトである表層組織とする方法や、特開平7−18373号公報ではフェライト+ベイナイトまたはフェライト+マルテンサイト、特開平7−76756号公報ではベイナイト組織とする方法などが開示されている。しかし、発明者らの研究によれば、腐食環境にさらされる鋼板表層の炭化物相はフェライトに対して相対的にカソードサイトとして作用するため、炭化物相がない場合に比して腐食速度が大きい傾向にあることが確認されており、低合金鋼の範囲内でさらに耐候性、耐食性を改善するためには、炭化物相を含む前記公報記載の方法では必ずしも十分ではなかった。なお、特開平7−18376号公報ではフェライト組織主体とする方法が記載されているが、鋼材表面のみならず全断面にわたってフェライト主体組織とするものであり、自ずと強度レベルが限定されるという問題があった。
【0005】
さらに、冷間成形角形鋼管などでは、コーナー部の最外面および最内面が最も歪み量が大きく、材質、特に靭性劣化が大きいと言う問題がある。これに対しては、素材の元々の靭性を高めることで、加工劣化後の靭性レベルを確保する方法や、特開平5−192709号公報、特開平7−124639号公報などにあるように成形を温間あるいは熱間で行う方法、さらには特開平6−279857号公報に見られるような加工部の歪みを除去するため、後熱処理を行うなどの方法が開示されている。これら温間や熱間での成形や成形後の熱処理は、成形部の靭性確保の観点から確かに有効な方法ではあるが、そのための設備や成形精度などを考慮すると、依然として問題があると言わざるを得ない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上述したように、表層に内層部よりも軟質な粗粒フェライトを有する鋼材の製造方法に関するもので、その結果として、応力腐食割れ感受性の低い鋼材や耐食性に優れる鋼材、あるいは冷間成形による材質劣化の少ない鋼材の製造方法を提供するものである。本発明での鋼材を用いることで、応力腐食割れ感受性の低減や耐食性の向上、さらには冷間加工劣化の低減が可能となり、鋼構造物の安全性を高め、耐久性の向上なども図ることができる。
【0007】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明の要旨とするところは下記の通りである。
【0009】
(1) 質量%で、
C:0.01〜0.3%、
Si:0.6%以下、
Mn:0.2〜2.0%、
P:0.03%以下、
S:0.015%以下、
Al:0.06%以下、
Ti:0.005〜0.035%、
N:0.001〜0.006%、
残部が鉄および不可避的不純物からなる鋼組成を有する鋳片または鋼片を、
熱間圧延した後、または熱間圧延して熱処理した後の冷却過程のAc 1 −50℃以下の温度で、あるいは冷却後Ac 1 −50℃以下の温度に再加熱後、累積で2%以上の圧延を行い、その後、
Ac 1 超Ac 3 未満のα/γ二相域温度に加熱後、放冷することを特徴とする表層に粗粒フェライト層を有する鋼材の製造方法。
【0010】
(2) 鋼組成としてさらに、質量%で、
Cu:0.05〜2.0%、
Ni:0.05〜3.0%、
Cr:0.05〜2.0%、
Mo:0.05〜2.0%、
Nb:0.005〜0.2%、
V:0.005〜0.2%、
Mg:0.0002〜0.005%
の範囲で1種または2種以上を含有することを特徴とする上記(1)記載の表層に粗粒フェライト層を有する鋼材の製造方法。
【0011】
(3) 鋼組成としてさらに、質量%で、
Ca:0.0005〜0.004%、
REM:0.0005〜0.004%
のいずれか1種または2種を含有することを特徴とする上記(1)または(2)に記載の表層に粗粒フェライト層を有する鋼材の製造方法。
【0013】
(4) α/γ二相域温度に加熱後、放冷し、その後、
Ac1温度以下で焼き戻しを行うことを特徴とする上記(1)乃至上記(3)のいずれか1項に記載の表層に粗粒フェライト層を有する鋼材の製造方法。
【0014】
【発明の実施の形態】
本願発明の表層に粗粒フェライト層を有する鋼材は、特に成分により限定されるものではないが、共析鋼のような高C鋼ではそもそもフェライトが析出しないため、若干の限定は必要である。また、表層に粗粒フェライト層を有した上で、より一層耐SCC性や耐候性・耐食性を向上させたり、冷間加工による材質劣化を抑えるために、成分を以下のように限定する。
【0015】
Cは、フェライト生成の観点や溶接構造用鋼としての溶接性などの観点から、上限を0.3%に限定した。下限は、母材および溶接部の強度確保などの観点から最小量として0.01%以上とした。
【0016】
Siは、脱酸上鋼に含まれる元素であるが、多く添加すると溶接性、溶接熱影響部靭性が劣化するため、上限を0.6%に限定した。鋼の脱酸は、AlやTiのみでも十分可能であり、下限については特に限定しない。
【0017】
Mnは、強度、靭性を確保する上で不可欠な元素であり、その下限は0.2%である。しかし、多すぎると溶接性、溶接熱影響部靭性を劣化させ、さらにスラブの中心偏析を助長するため、上限を2.0%とした。
【0018】
P、Sは、本願発明においては不純物であり、特性上少ないほど好ましいことは広く知られた事実であり、脱P、脱Sなどの経済性も考慮し、それぞれ上限を0.03%、0.015%に限定した。しかし、特に、湿潤硫化水素環境下でのSSCの観点では、SはMnSを形成しHICやSSC発生を助長するため、このような環境で使用される用途においては、後述するCa添加とともに、Sを0.001%以下とすることが望ましい。
【0019】
Alは、一般に脱酸上鋼に含まれる元素であるが、脱酸はSiまたはTiだけでも十分であり、本願発明においては、その下限は限定しない。しかし、Al量が多くなると鋼の清浄度が悪くなるばかりでなく、溶接金属の靭性が劣化するので上限を0.06%とした。
【0020】
Tiは、母材および溶接熱影響部靭性向上のために必須である。なぜならばTiは、Al量が少ないとき(例えば0.003%以下)、Oと結合してTi2O3を主成分とする析出物を形成、粒内変態フェライト生成の核となり溶接熱影響部靭性を向上させる。また、TiはNと結合してTiNとしてスラブ中に微細析出し、加熱時のγ粒の粗大化を抑え、圧延組織の細粒化に有効であり、また鋼板中にに存在する微細TiNは、溶接時に溶接熱影響部組織を細粒化するためである。これらの効果を得るためには、Tiは最低0.005%必要である。しかし、多すぎるとTiCを形成し、低温靭性や溶接性を劣化させるので、その上限は0.035%である。
【0021】
Nは、不可避的不純物として鋼中に含まれるものであるが、Nbと結合して炭窒化物を形成して強度を増加させ、また、TiNを形成して前述のように鋼の性質を高める。このため、N量として最低0.001%必要である。しかしながら、N量の増加は溶接熱影響部靭性、溶接性にきわめて有害であり、本願発明においてはその上限は0.006%である。
【0022】
次に、必要に応じて含有することができるCu、Ni、Cr、Mo、Nb、V、Mgの添加理由について説明する。
【0023】
基本となる成分に、さらにこれらの元素を添加する主たる目的は、本願発明の優れた特徴を損なうことなく、強度、靭性などの特性を向上させるためである。したがって、その添加量は自ずと制限されるべき性質のものである。
【0024】
Cuは、過剰に添加しなければ、溶接性、溶接熱影響部靭性に悪影響を及ぼすことなく母材の強度、靭性を向上させる。これらの効果を発揮させるためには、少なくとも0.05%以上の添加が必要である。また、0.6%以上の添加は析出硬化現象が発現し、強度を顕著に増加させる。しかし、2.0%を超える添加は、効果が飽和すると同時に、溶接性が劣化するため、上限を2.0%に限定した。なお、Cu添加は鋳造または熱間圧延時にCu−クラックが発生する可能性があるため、その防止策のため、Cu添加量の約半分以上のNi添加が望ましい。
【0025】
Niは、Cuとほぼ同様の効果、現象を示し、下限は実質的な効果が得られるための最小量とすべきで、0.05%である。Niは比較的高価であるが、耐候性・耐食性に有効でそれらの目的のためには3.0%までの添加してもよい。しかし、多すぎる添加は溶接性を劣化させるため上限は3.0%とした。なお、Niは湿潤硫化水素環境下で使用する目的においては、応力下でフィッシャーと呼ばれる鋸歯状腐食が懸念されるため1.0%以下が望ましい。
【0026】
Cr、Moは、0.05%以上の添加で母材の強度、靭性をともに向上させる。しかし、添加量が多すぎると母材、溶接部の靭性および溶接性の劣化を招くため、上限を2.0%とした。
【0027】
NbとVは、熱間圧延時にオーステナイトの再結晶を抑制し、いわゆる制御圧延の効果を発現すると共に、析出硬化現象をも発現するため、有用な元素である。これらの効果を発揮させるためには、少なくとも0.005%以上の添加が必要である。上限は、効果に対する経済性などの観点から0.2%に限定した。
【0028】
Mgは、溶接熱影響部においてオーステナイト粒の成長を抑制し、細粒化する作用があり、溶接部の強靭化が図れる。このような効果を享受するためには、Mgは0.0002%以上必要である。一方、添加量が増えると添加量に対する効果代が小さくなるため、コスト上得策ではないので上限は0.005%とした。
【0029】
さらに、CaおよびREMは、MnSの形態を制御し、母材の低温靭性を向上させるほか、湿潤硫化水素環境下での水素誘起割れ(HIC、SSC、SOHIC)感受性を低減させる。これらの効果を発揮するためには、最低0.0005%必要である。しかし、多すぎる添加は、鋼の清浄度を逆に高め、母材靭性や湿潤硫化水素環境下での水素誘起割れ(HIC、SSC、SOHIC)感受性を高めるめ、添加量の上限は0.004%に限定した。CaとREMは、ほぼ同等の効果を有するため、いずれか1種を上記範囲で添加すればよいが、両者を添加することを妨げるものでない。
【0030】
本願発明において表層に生成させる粗粒フェライト層を0.1mm以上に限定する理由は、上述した耐SCC性や耐候性・耐食性の改善、冷間加工による靭性劣化の抑制などの効果を享受する上で必要最小限であることによる。鋼材の表層に粗粒フェライト層を0.1mm以上生成させるためには、鋼板の製造方法も適切に限定すべきである。以下、その限定範囲および理由について説明する。
【0031】
まず、表層に粗粒フェライト層を生成させる目的においては、鋳片または鋼片の再加熱、圧延条件は特に限定するものではない。しかし、全体の材質を支配する内層部が必要とする材質を得るためには、再加熱、圧延温度を必要に応じ制御すべきである。特に、低温靭性を要求するものであれば、低温加熱や制御圧延、Nbなどの析出硬化現象を利用するものであれば溶体化温度以上への再加熱などが必要である。また、その後、鋼材の用途などに応じた材質調整のための加速冷却や焼き入れ−焼き戻しなどの調質処理等の熱処理を行っても良い。即ち、熱間圧延後の熱処理には、析出処理や靭性改善のため等の単なる焼戻し(T)、或は強度、靭性の調整等のための焼入れ(Q)+焼戻しや焼きならし(N)等があり、当業者にとってよく知られていることである.そして、これらの鋼板製造履歴は、その後、層に粗粒フェライト層を生成させる上で何ら影響を受けない。
【0032】
圧延後の鋼板は、熱間圧延または熱処理後の冷却過程のAc1−50℃以下の温度、あるいは冷却後必要に応じてAc1−50℃以下の温度に再加熱後、累積で2%以上の圧延を行った後、Ac1超Ac3未満のα/γ二相域温度に加熱後放冷する必要がある。これは、鋼板の表層に歪みを導入し、その歪みを駆動力として再結晶させ、粗粒フェライト化させるためである。本願発明の限定範囲を超える温度での圧延は、導入した圧延歪みが解放されるため好ましくない。その後のα/γ二相域温度に加熱は、本願発明の目的・効果から言って表層部のみで十分であり、いわゆる熟熱である必要はなく、必ずしも加熱温度での保定は必要ではない。この後、さらに必要に応じてAc1温度以下で焼き戻しを行ってもよく、表層の粗粒フェライト層生成を損なうものではない。
【0033】
なお、粗粒フェライトとは、内層部のフェライトより粗と言う意味であるが、より大きな効果を得る上では切片法による測定で概ね30μm以上である。
【0034】
【実施例】
本願発明の効果を例示するため、転炉溶製した鋼成分を表1に、表層の粗粒フェライト創製条件を表2に示し、粗粒フェライト創製前後での目的ごとの特性の差異
(効果)を表3に示す。
【0035】
【表1】
【0036】
【表2】
【0037】
【表3】
【0038】
鋼成分1は、SSC感受性低減を目的としたもので、粗粒フェライトを創製した本願発明例は、表面硬さが明らかに低下している。ただし、比較例も表面硬さはSSCが発生するとされる248HVより低いため、NACE環境下での4点曲げSSC試験では、SSC発生限界応力には差が認められない。しかし、試験片表面の腐食による凹凸の程度は、本願発明例の方が明らかに小さく、粗粒フェライト単相化の効果が見られると判断される。
【0039】
鋼成分2は、耐食性向上を目的としたもので、人工海水中30日間の腐食試験による腐食減量から算出された腐食速度は、比較例に対し約10%向上しているのが確認された。また、鋼成分1によるSSC試験と同様、腐食試験後の試験片の表面凹凸は、本願発明例の方が明らかに小さい。
【0040】
鋼成分3は、冷間加工劣化抑制を目的としたもので、内曲げ半径2.5t(板厚の2.5倍)の冷間加工を施した後、250℃1時間の時効処理を行って、最外層部より採取した断面ノッチシャルピー衝撃試験の延・脆性破面遷移温度(vTrs)の劣化代を調査した。その結果、本願発明例は比較例に比し劣化代が約10℃改善している。
【0041】
以上のように、本願発明の通り鋼材の表層に粗粒フェライト層を創製したことで、各種特性が改善・向上していることが確認された。
【0042】
【発明の効果】
本発明により、安価高効率に鋼板の表層に0.1mm以上の軟質な粗粒フェライトを創製でき、その結果として、同一成分の表層に粗粒フェライト層を有さない鋼材に比して、鋼材のSCC感受性や耐候性・耐食性の向上、さらには冷間加工後の材質劣化抑制などに効果を発揮することが可能となった。この結果、鋼構造物の安全性や耐久性を高めることができた。
Claims (4)
- 質量%で、
C:0.01〜0.3%、
Si:0.6%以下、
Mn:0.2〜2.0%、
P:0.03%以下、
S:0.015%以下、
Al:0.06%以下、
Ti:0.005〜0.035%、
N:0.001〜0.006%、
残部が鉄および不可避的不純物からなる鋼組成を有する鋳片または鋼片を、
熱間圧延した後、または熱間圧延して熱処理した後の冷却過程のAc 1 −50℃以下の温度で、あるいは冷却後Ac 1 −50℃以下の温度に再加熱後、累積で2%以上の圧延を行い、その後、
Ac 1 超Ac 3 未満のα/γ二相域温度に加熱後、放冷することを特徴とする表層に粗粒フェライト層を有する鋼材の製造方法。 - 鋼組成としてさらに、質量%で、
Cu:0.05〜2.0%、
Ni:0.05〜3.0%、
Cr:0.05〜2.0%、
Mo:0.05〜2.0%、
Nb:0.005〜0.2%、
V:0.005〜0.2%、
Mg:0.0002〜0.005%
の範囲で1種または2種以上を含有することを特徴とする請求項1記載の表層に粗粒フェライト層を有する鋼材の製造方法。 - 鋼組成としてさらに、質量%で、
Ca:0.0005〜0.004%、
REM:0.0005〜0.004%
のいずれか1種または2種を含有することを特徴とする請求項1または2に記載の表層に粗粒フェライト層を有する鋼材の製造方法。 - α/γ二相域温度に加熱後、放冷し、その後、
Ac1温度以下で焼き戻しを行うことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の表層に粗粒フェライト層を有する鋼材の製造方法。
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