JP2001303100A

JP2001303100A - 洗剤組成物

Info

Publication number: JP2001303100A
Application number: JP2000119426A
Authority: JP
Inventors: Kazutoshi Ide; 一敏井手; Hiroshi Nishimura; 弘西村
Original assignee: Kao Corp
Current assignee: Kao Corp
Priority date: 2000-04-20
Filing date: 2000-04-20
Publication date: 2001-10-31

Abstract

(57)【要約】【課題】溶解性、分散性に優れた洗剤組成物を提供
する。【解決手段】（ａ）アルキルベンゼンスルホン酸カリ
ウム及び／又はα−オレフィンスルホン酸カリウム、
（ｂ）分子中に炭素数８〜２０の炭化水素基と１０〜３
０個のアルキレンオキシド基とを有する非イオン界面活
性剤、（ｃ）アルミノ珪酸塩及び／又は炭酸塩並びに
（ｄ）水溶液中で過酸化水素を放出する粒子を、それぞ
れ特定比率含有し、〔（ａ）＋（ｂ）〕／全界面活性剤
量の重量比が０．５以上である洗剤組成物。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は洗剤組成物に関す
る。

【０００２】

【従来の技術】洗剤組成物は、消費者の利便性より、高
嵩密度化や低使用量化、或いは錠剤やワンパック形態が
強く指向されている。しかし、高嵩密度化や錠剤形態
は、洗剤組成物の溶解速度が低くなる傾向があることが
知られている。

【０００３】また、『洗濯を簡単に済ませてしまいた
い』、『衣類を大切に洗いたい』という消費者ニーズ、
環境・エネルギーや経済性への対応から、節水、低温洗
濯、洗濯時間の短縮への潮流がある。

【０００４】これら最近の傾向は、いずれも洗剤組成物
の溶解速度の遅延の要因である。洗剤組成物の溶解速度
の遅延に伴い、洗浄能力は著しく低下することから、洗
剤組成物の溶解速度の大幅な向上が切望されている。ま
た洗濯終了時に洗剤組成物の溶け残りが衣類に残留する
心配が増大することが重大な課題として挙げられる。ま
た、洗剤組成物の洗濯機への投入方法によっては、機械
力がかかりにくい注水時等に凝集した洗剤集合体が分散
しきれずにペースト状になって衣類に残留する不都合が
発生するという問題があった。前出の衣類への残留が洗
剤組成物の溶解速度が遅いことに起因するのに対して、
後出の衣類への残留は溶解速度が比較的に速いために低
機械力下において凝集してペースト化する問題である。
更に、洗剤組成物の溶解速度が遅いことに起因する衣類
への残留を回避するために洗剤ネットに洗剤組成物を収
納したり、簡便性のために水溶性分包材料で１回の洗剤
使用量を分包包装した場合や錠剤洗剤等では、洗剤組成
物が集合して存在し、低機械力下という状況を作り出す
こととなり、ペースト化による衣類への残留が発生する
といった問題があった。

【０００５】これらの課題の解決を試みた従来の技術と
して、特開平５−２４７４９７号公報には、ゼオライト
含有のクラッチャースラリーを調製する際に、クエン酸
塩を添加して、噴霧乾燥して得られるビーズの強度を向
上させ、そのビーズに界面活性剤を塗布して、高い溶解
性特性を有する洗剤組成物の製造方法が開示されてい
る。また、特表平３−５０４７３４号公報には、ゼオラ
イト４５〜７５重量％、石鹸１〜６重量％、ポリマー１
〜１２重量％、硫酸ナトリウム０〜２５重量％、ノニオ
ン０〜５重量％、水１０〜２４重量％を含有し、高い吸
着能により界面活性剤を担持し、界面活性剤を担持され
た粒状吸着剤は良好な洗濯機への分配性挙動を有する旨
の記載がある。また、特表平７−５０９２６７号公報に
は、１５０μｍ未満の粒子１０重量％未満および１７０
０μｍより大きい粒子１０重量％未満を有するベース粉
末に、規定された粒径範囲を有する、クエン酸ナトリウ
ム、炭酸水素ナトリウム等の充填剤粒子を５〜２０重量
％の量で有する洗剤組成物とすることで、良好な洗濯機
への分与性挙動を有する旨の記載がある。しかしなが
ら、これらは、上述の技術的な課題を十分に解決し得る
ものではなく、溶解性、分散性に優れる洗剤を意図する
技術については全く開示されていない。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、溶解
性、分散性の優れた洗剤組成物を提供することにある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明は、（ａ）アルキ
ル（炭素数１０〜１８が好ましい。）ベンゼンスルホン
酸カリウム及び／又はα−オレフィン（炭素数１０〜２
０が好ましい。）スルホン酸カリウム１０〜５０重量
％、（ｂ）分子中に炭素数８〜２０の炭化水素基と１０
〜３０個のアルキレンオキシド基とを有する非イオン界
面活性剤０．５〜２０重量％、（ｃ）アルミノ珪酸塩及
び／又は炭酸塩３０〜６０重量％並びに（ｄ）水溶液中
で過酸化水素を放出する粒子０．１〜１０重量％を含有
し、〔（ａ）＋（ｂ）〕／全界面活性剤量の重量比が
０．５以上である洗剤組成物に関する。

【０００８】また、本発明は、（ａ）アルキルベンゼン
スルホン酸カリウム及び／又はα−オレフィンスルホン
酸カリウム、（ｂ）分子中に炭素数８〜２０の炭化水素
基と１０〜３０個のアルキレンオキシド基とを有する非
イオン界面活性剤並びに（ｃ）アルミノ珪酸塩及び／又
は炭酸塩を含有する高嵩密度粒子を製造する工程と、該
高嵩密度粒子に（ｄ）水溶液中で過酸化水素を放出する
粒子を混合する工程とを有する前記本発明の洗剤組成物
の製造方法に関する。

【０００９】

【発明の実施の形態】（ａ）成分は本発明の組成物中２
０〜４８重量％が好ましく、２５〜４５重量％がより好
ましい。また、アルキルベンゼンスルホン酸カリウム及
びα−オレフィンスルホン酸カリウムの両者を含有する
ことが好ましく、アルキルベンゼンスルホン酸カリウム
／α−オレフィンスルホン酸カリウムの重量比は１／２
〜２／１が好ましく、１／１．５〜１．５／１が更に好
ましく、１／１．２〜１．２／１が特に好ましい。

【００１０】（ｂ）成分は本発明の組成物中１〜１５重
量％が好ましく、２〜１０重量％がより好ましい。
（ｂ）成分としては、ポリオキシアルキレンアルキルエ
ーテル、ポリオキシアルキレンアルキルフェニルエーテ
ル、ポリオキシアルキレン脂肪酸エステル、ポリオキシ
エチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリ
オキシアルキレンアルキルアミン等が挙げられる。アル
キレンオキシド（以下ＡＯと略記）平均付加モル数は１
２〜２８が好ましく、１４〜２８がより好ましく、１６
〜２８が更に好ましく、１８〜２６が特に好ましい。Ａ
Ｏとしては、エチレンオキシド（以下、ＥＯと略記）、
プロピレンオキシド（以下、ＰＯと略記）等が挙げら
れ、ＥＯの付加物、もしくはＥＯとＰＯの混合付加物が
好ましく、ＥＯの付加物がより好ましい。更に、好まし
くは炭素数１０〜１８、より好ましくは１２〜１４、更
に好ましくは１３のアルコールのポリオキシアルキレン
アルキルエーテルが好ましい。

【００１１】本発明では、（ａ）成分及び（ｂ）成分の
合計量が組成物中の全界面活性剤量の５０重量％以上で
あり、６０重量％以上が好ましく、７０重量％以上がよ
り好ましく、８０重量％以上が更に好ましく、９０重量
％以上が特に好ましい。

【００１２】（ｃ）成分は本発明の本発明の組成物中３
５〜５８重量％が好ましく、４０〜５５重量％がより好
ましい。（ｃ）成分の内、アルミノ珪酸塩としては、Ａ
型、Ｘ型、Ｐ型ゼオライト等の結晶性アルミノ珪酸塩、
非晶質アルミノ珪酸塩が挙げられ、結晶性アルミノ珪酸
塩が好ましく、４Ａ型ゼオライトがより好ましい。
（ｃ）成分の内炭酸塩としては、炭酸ナトリウム、炭酸
カリウム等が挙げられる。特に溶解性の点で炭酸カリウ
ムが好ましい。また、（ｃ）成分は、アルミノ珪酸塩及
び炭酸塩を含有することが好ましく、アルミノ珪酸塩は
本発明の組成物中２０〜５０重量％がより好ましく、２
５〜４０重量％が更に好ましい。

【００１３】（ｄ）成分は本発明の組成物中０．５〜８
重量％が好ましく、１〜５重量％がより好ましい。
（ｄ）成分としては、炭酸塩（例えば炭酸ナトリウム）
・過酸化水素付加物、硼酸塩（例えば硼酸ナトリウム）
・過酸化水素付加物が好ましい。また、（ｄ）成分は、
無機や有機化合物等で被覆されることが貯蔵安定性の点
で好ましい。無機化合物としては、炭酸ナトリウム、硫
酸ナトリウム、硫酸マグネシウム、珪酸マグネシウム、
塩化マグネシウム、酸化マグネシウム、珪酸ナトリウム
等が挙げられ、有機化合物としては、ポリエチレングリ
コール、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシプロピルセ
ルロース等が挙げられる。例えば特開昭５９−１９６３
９９号公報記載の方法により製造できる。

【００１４】本発明の組成物は、その他の界面活性剤と
して、（ａ）成分以外の陰イオン界面活性剤、（ｂ）成
分以外の非イオン界面活性剤、両性界面活性剤、陽イオ
ン界面活性剤等を含有できる。組成物中の全界面活性剤
量は、１５〜５０重量％が好ましく、２０〜４８重量％
がより好ましく、２５〜４５重量％が更に好ましく、３
５〜４０重量％が特に好ましい。洗浄性能の点で１５重
量％以上が好ましく、溶解速度の点で５０重量％以下が
好ましい。

【００１５】陰イオン界面活性剤としては、高級アルコ
ールの硫酸エステル塩、高級アルコールのエトキシル化
物の硫酸エステル塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩
（但しカリウム塩を除く）、パラフィンスルホン酸塩、
α−オレフィンスルホン酸塩（但しカリウム塩を除
く）、α−スルホ脂肪酸塩若しくはそのアルキルエステ
ル塩、又は脂肪酸塩が挙げられる。特に、アルキル鎖の
炭素数が１０〜１８の、より好ましくは１２〜１４の直
鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、炭素数が１
０〜２０の、より好ましくは１４〜１８のα−オレフィ
ンスルホン酸ナトリウム、炭素数が１０〜２０のα−ス
ルホ脂肪酸アルキルエステル塩が洗浄性能の点で好まし
い。また、消泡効果を得るために炭素数１２〜１８の脂
肪酸塩が好ましい。対イオンとしては、アルカリ金属、
アルカリ土類金属、アンモニア、アルカノールアミン等
が挙げられる。

【００１６】非イオン界面活性剤としては、グリセリン
脂肪酸エステル、高級脂肪酸アルカノールアミド、アル
キルグリコシド、アルキルグルコースアミド、アルキル
アミンオキサイド、アルキレンオキシド平均付加モル数
１０未満の、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルも
しくはポリオキシアルキレンアルキルフェニルエーテル
もしくはポリオキシアルキレン脂肪酸エステルもしくは
ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエー
テルもしくはポリオキシアルキレンアルキルアミン等が
挙げられる。

【００１７】陽イオン界面活性剤としては、アルキルト
リメチルアンモニウム塩等が、両性界面活性剤として、
カルボベタイン型、スルホベタイン型活性剤等が挙げら
れる。

【００１８】本発明の組成物は、保存安定性の点で、水
分量１０重量％以下が好ましく、８重量％以下がより好
ましく、６重量％以下が更に好ましく、４重量％以下が
特に好ましい。尚、水分量は、ＪＩＳＫ３３６２：１
９９８加熱減量法により規定された方法で測定する。

【００１９】本発明の洗剤組成物に溶解性、分散性の点
でグルコースペンタアセテート、トリアセチン、Ｎ，
Ｎ，Ｎ’，Ｎ’−テトラアセチルエチレンジアミン、テ
トラアセチルグリコリルウリルから選ばれる１種以上を
用いることができるが、効果の点で、一般式（１）〜
（４）で表される化合物から選ばれる１種以上を０．０
５〜５重量％含有することが好ましく、０．１〜４．５
重量％がより好ましく、０．５〜４重量％が更に好まし
い。

【００２０】

【化１】

【００２１】〔式中、Ｒ₁は炭素数４〜１３のアルキル
基が好ましく（１０〜１３が更に好ましい）、Ｒ₂は炭
素数５〜１３のアルキル基が好ましく（７〜１１が更に
好ましい）、Ｍは水素原子又はアルカリ金属、アルカリ
土類金属、アンモニウム若しくはアルカノールアミンを
示す。〕

【００２２】

【化２】

【００２３】〔式中、Ｒ₃、Ｒ₄、Ｒ₅、Ｒ₆、Ｒ₇、Ｒ₉、
Ｒ₁₀はメチル基、エチル基、ヒドロキシエチル基であ
り、Ｒ₈は炭素数２〜１０のアルキレン基であり、Ｘ^-は
陰イオン（好ましくはハロゲンイオン、炭素数１〜３の
アルキル硫酸イオン、炭素数１〜１２の脂肪酸イオン、
リン酸イオン、硫酸イオン）を示す。〕。

【００２４】また、これらは、造粒物として配合するこ
とが好ましい。溶解性を改善するために陰イオン界面活
性剤、特にアルキル硫酸塩又はポリオキシエチレンアル
キルエーテル硫酸塩或いはこれらの混合物が好ましく、
造粒物中に５〜４５重量％が好ましく、１０〜４０重量
％がより好ましい。造粒物はポリエチレングリコール、
脂肪酸又は塩から選ばれるバインダー物質を用いて製剤
化できる。バインダー物質は造粒物中に０．５〜３０重
量％が好ましく、１〜２０重量％がより好ましい。

【００２５】本発明の洗剤組成物には、炭酸塩以外の、
炭酸水素塩、珪酸塩、又はリン酸塩等の水溶性の無機塩
類を配合できる。

【００２６】また、本発明の洗剤組成物には、金属イオ
ン封鎖能や固体粒子汚れの分散能等の点で、カルボン酸
基及び／又はスルホン酸基を有するカチオン交換型ポリ
マーの配合が好適であり、特に、分子量が１千〜８万の
アクリル酸−マレイン酸コポリマーの塩、ポリアクリル
酸塩や特開昭５４−５２１９６号公報に記載の分子量が
８百〜百万、好ましくは５千〜２０万のポリグリオキシ
ル酸等のポリアセタールカルボン酸塩が配合される。

【００２７】該カチオン交換型ポリマーは、洗浄力の点
から好ましくは洗剤組成物中に０．１〜１２重量％、よ
り好ましくは０．２〜７重量％、特に好ましくは０．３
〜５重量％含有される。

【００２８】本発明の洗剤組成物は、クエン酸塩、エチ
レンジアミン四酢酸塩等の有機酸塩、カルボキシルメチ
ルセルロース、ポリエチレングリコール、ポリビニルピ
ロリドン及びポリビニルアルコール等の分散剤又は色移
り防止剤、プロテアーゼ、セルラーゼ、アミラーゼ、リ
パーゼ等の酵素、ビフェニル型、スチルベン型蛍光染
料、消泡剤、青味付剤、香料等を配合できる。尚、酵
素、消泡剤等別途粒状化された粒子をアフターブレンド
しても良い。

【００２９】本発明の洗剤組成物は、溶解性向上の点で
崩壊剤を含有することが好ましく、崩壊剤を別途粒状化
された粒子として含有することがより好ましい。崩壊剤
は洗剤組成物中１〜２０重量％含有することが好まし
く、３〜１５重量％含有することがより好ましい。溶解
性向上の点で１重量％以上が好ましく、洗浄性能の点で
２０重量％以下が好ましい。崩壊剤としては、造粒ハン
ドブック（平成３年３月１０日発行、発行者：オーム
社）６３６頁記載の崩壊剤や一般的な崩壊剤を用いるこ
とができるが、澱粉（小麦等）、澱粉誘導体（カルボキ
シメチル澱粉等）、セルロース（カルボキシメチルセル
ロース等）、セルロース誘導体（微晶質セルロース系繊
維等）等が好ましく、セルロース及びセルロース誘導体
が特に好ましい。

【００３０】本発明の洗剤組成物の製造法を例示するな
らば、水不溶性無機物の一部を除いた主成分を連続ニー
ダーを用いて捏和・混合し、得られた捏和物と残部の水
不溶性無機物とを粉砕機に投入して粉砕し、得られた洗
剤組成物を篩い分けして所定の平均粒径分布を有する洗
剤組成物を得る方法が挙げられる。なお、連続ニーダー
としては、例えば、栗本鉄工所製ＫＲＣ２型、粉砕機と
してはホソカワミクロン製ＤＫＡＳＯ６型等が好適例で
ある。また、別の方法としては、例えば、水不溶性無機
物等の一部を除いた主成分をスラリーにし、これを噴霧
乾燥し得られた粒子とバインダー物質等とで造粒するこ
とにより得ることができる。得られた洗剤組成物を篩い
分けすることによって、場合によっては粉砕することに
よって、所定の平均粒径分布を有する洗剤組成物を得る
ことができる。その後、打錠して錠剤形態にしてもよ
い。

【００３１】洗剤組成物の流動性及び非ケーキング性の
点から、洗剤組成物と表面改質剤とを混合して、さらに
表面改質を行っても良い。表面改質剤としては、例え
ば、アルミノケイ酸塩、ケイ酸カルシウム、二酸化ケイ
素、ベントナイト、タルク、クレイ、非晶質シリカ誘導
体、結晶性シリケート化合物等のシリケート化合物、金
属石鹸、粉末の界面活性剤等の微粉体、カルボキシメチ
ルセルロース、ポリエチレングリコール、ポリアクリル
酸ソーダ、アクリル酸とマレイン酸のコポリマー又はそ
の塩等のポリカルボン酸塩等の水溶性ポリマー、脂肪酸
が挙げられる。

【００３２】本発明の洗剤組成物は、粒状、錠剤等の形
態をとりうる。溶解性の点で粒状形態が好ましい。消費
者の利便性の点で錠剤形態が好ましい。

【００３３】粒状形態の場合、平均粒径は２００〜７０
０μｍが好ましく、３００〜６５０μｍがより好まし
く、３５０〜６００μｍが更に好ましい。ペースト化防
止の点で２００μｍ以上が好ましく、溶解速度の点で７
００μｍ以下が好ましい。また、溶解速度の点で１００
０μｍ以上の粒子の比率が１０重量％以下が好ましく、
８重量％以下がより好ましく、５重量％以下が更に好ま
しく、３重量％以下が特に好ましい。ペースト化防止の
点で１２５μｍ未満の粒子の比率が１０重量％以下が好
ましく、８重量％以下がより好ましく、５重量％以下が
更に好ましく、３重量％以下が特に好ましい。更に、ペ
ースト化防止の点で１７７μｍ未満の粒子の比率が１０
重量％以下が好ましく、８重量％以下がより好ましく、
５重量％以下が更に好ましく、３重量％以下が特に好ま
しい。また、容器への充填効率の点で３５０μｍ以上、
７１０μｍ未満の粒子の比率が５５重量％以下が好まし
く、３５〜５５重量％がより好ましく、４０〜５０重量
％が更に好ましい。

【００３４】また、粒状の形態の場合、嵩密度５００〜
１２００ｇ／Ｌの高嵩密度洗剤が好ましく、より好まし
くは６００〜１０００ｇ／Ｌ、特に好ましくは６５０〜
８５０ｇ／Ｌである。利便性や廃棄物抑制の点で嵩密度
は５００ｇ／Ｌ以上が好ましく、溶解性の点で１２００
ｇ／Ｌ以下が好ましい。

【００３５】錠剤形態の場合、上記粒状形態のものを圧
縮して得ることが好ましい。圧縮後の嵩密度は１０００
ｇ／Ｌ〜２０００ｇ／Ｌが好ましい。圧縮成型する時の
圧力は、錠剤に機械的強度を付与するために１ｋｇｆ／
ｃｍ²以上が好ましく、５ｋｇｆ／ｃｍ²以上がより好ま
しい。また、溶解性の点で３０ｋｇｆ／ｃｍ²以下が好
ましく、２０ｋｇｆ／ｃｍ²以下がより好ましい。１錠
の重量は、消費者の利便性の点で５〜５０ｇが好まし
く、１０〜４０ｇがより好ましい。強度の点で厚み（圧
縮物の最小寸法）は５〜３５ｍｍが好ましく、１０〜２
５ｍｍがより好ましい。成形性の点で球状、ラグビーボ
ール状、円柱状が好ましく、円柱状がより好ましい。

【００３６】本発明の洗剤組成物は、適当な容器に充填
して洗濯用物品とすることができる。本発明の組成物を
収納する容器の材料としては、漂白剤の保存安定性の点
で透湿度が１０ｇ／ｍ²・２４時間（４０℃、９０％Ｒ
Ｈ）以下が好ましく、８ｇ／ｍ²・２４時間（４０℃、
９０％ＲＨ）以下がより好ましく、５ｇ／ｍ²・２４時
間（４０℃、９０％ＲＨ）以下が更に好ましい。また、
容器の保存安定性の点で酸素ガス透過度が５０ｃｃ／ｍ
²・２４時間・ａｔｍ（２０℃）以上が好ましく、８０
ｃｃ／ｍ²・２４時間・ａｔｍ（２０℃）以上がより好
ましく、１００ｃｃ／ｍ²・２４時間・ａｔｍ（２０
℃）以上が更に好ましい。更に、保存後の溶解性の点で
炭酸ガス透過度が１００００ｃｃ／ｍ²・２４時間・ａ
ｔｍ（２０℃）以下が好ましく、５０００ｃｃ／ｍ²・
２４時間・ａｔｍ（２０℃）以下がより好ましく、１０
００ｃｃ／ｍ²・２４時間・ａｔｍ（２０℃）以下が更
に好ましく、５００ｃｃ／ｍ²・２４時間・ａｔｍ（２
０℃）以下が特に好ましい。これらは一般的な包装材料
の組み合わせや厚みの変更により達成できる。

【００３７】ここで、透湿度は、ＪＩＳＺ０２０８：
１９７６に規定された方法で、また酸素ガス透過度は、
ＪＩＳＫ７１２６：１９８７Ｂ法に規定された方法
で、また炭酸ガス透過度は、ＪＩＳＫ７１２６：１９
８７Ａ法に規定された方法で、それぞれ測定する。

【００３８】

【実施例】実施例１〜４、比較例１〜４表１の洗剤組成物中の重量基準でゼオライト７重量％、
炭酸ナトリウム・過酸化水素付加物、漂白活性化剤粒
子、炭酸ナトリウム、崩壊剤、酵素粒子及び香料以外の
成分からなる、固形分５０重量％スラリーを調製し、噴
霧乾燥して噴霧乾燥組成物を得た。これに炭酸ナトリウ
ムをリボンミキサーに投入して混合を行った。得られた
混合物を前押し出し式２軸型押し出し造粒機（ペレッタ
ーダブル：不二パウダル（株）製）で直径が１０ｍｍの
円柱状に押し出し成形して圧密化した。得られたペレッ
ト状物を、全洗剤組成物中ゼオライト５重量％とともに
フラッシュミル（不二パウダル（株）製）で粉砕造粒し
て表面被覆を行った。この造粒物から粗大物を取り除い
た後、Ｖブレンダーに移し、残りのゼオライト、香料等
を混合して洗剤組成物を得た。

【００３９】得られた洗剤組成物について、以下の評価
を行った。結果を表１に示す。

【００４０】〔平均粒子径〕ＪＩＳＺ８８０１の標準
篩を用いて５分間振動させた後、篩目のサイズによる重
量分率から求めた。

【００４１】〔嵩密度〕ＪＩＳＫ３３６２：１９９８により規定された方法で
測定した。

【００４２】〔水分量〕ＪＩＳＫ３３６２：１９９８加熱減量法により規定さ
れた方法で測定した。

【００４３】〔透湿度〕ＪＩＳＺ０２０８：１９７６により規定された方法で
測定した。

【００４４】〔酸素ガス透過度〕ＪＩＳＫ７１２６：１９８７Ｂ法により規定された
方法で測定した。

【００４５】〔炭酸ガス透過度〕ＪＩＳＫ７１２６：１９８７Ａ法により規定された
方法で測定した。

【００４６】〔分散性評価〕松下電器産業（株）製、全
自動洗濯機「愛妻号ＮＡ−Ｆ４２Ｙ１」のパルセータ
の６分割された扇状の窪みの１つの外周に近い部分に洗
剤サンプル２５ｇを集合状態で置き、洗剤集合体を崩さ
ないように衣料１．５ｋｇ（木綿肌着５０重量％、ポリ
エステル／綿混Ｙシャツ５０重量％）を洗濯槽に投入
し、洗剤に直接水が当らないように１０Ｌ／分の流量で
５℃の水道水２２Ｌを注水し、注水終了後に静置した。

【００４７】注水開始から１０分間後、弱水流（手洗い
モード）で撹拌を開始し、３分間撹拌した後に排水し、
衣料および洗濯槽に残留する洗剤の状態を下記の評価基
準によって目視判定した。

【００４８】また、以下の評価基準に記載の「凝集物」
とは、洗剤粒子が凝集した直径３ｍｍ以上の塊をいう。（評価基準） ◎：洗剤粒子の凝集物がない。 ○：洗剤粒子の凝集物が殆どない。 △：洗剤粒子の凝集物が僅かに残留している。 ×：洗剤粒子の凝集物が多量に残留している。

【００４９】〔溶解性評価〕松下電器産業（株）製、全
自動洗濯機「愛妻号ＮＡ−Ｆ４２Ｙ１」に衣料２ｋｇ
（木綿肌着５０重量％、ポリエステル／綿混Ｙシャツ５
０重量％）を投入した後、洗剤サンプル２５ｇを投入
し、中水位（４０Ｌ）の設定で５℃の水道水を注水し、
標準水流で５分間の洗濯を行なった。

【００５０】洗濯行程終了後に排出される洗濯排水を５
００μｍ篩で濾過し、篩上に残留する洗剤量を下記評価
基準に基づいて目視判定した。（評価基準） ◎：洗剤粒子の残留がない。 ○：洗剤粒子の残留がほとんどない。 △：洗剤粒子が僅かに残留している。 ×：洗剤粒子が多量に残留している。

【００５１】

【表１】

【００５２】・ＡＯＳ−Ｋ：炭素数１４〜１８のα−オ
レフィンスルホン酸カリウム・ＡＯＳ−Ｎａ：炭素数１４〜１８のα−オレフィンス
ルホン酸ナトリウム・ＬＡＳ−Ｋ：炭素数１０〜１４の直鎖アルキルベンゼ
ンスルホン酸カリウム・ＬＡＳ−Ｎａ：炭素数１０〜１４の直鎖アルキルベン
ゼンスルホン酸ナトリウム・脂肪酸Ｎａ：炭素数１４〜１８の脂肪酸ナトリウム・α−ＳＦＥ−Ｎａ：炭素数１４〜１８のα−スルホ脂
肪酸メチルエステルナトリウム・非イオン界面活性剤１：炭素数１３のアルコールにＥ
Ｏを平均２３モル付加させたもの・非イオン界面活性剤２：炭素数１２〜１４のアルコー
ルにＥＯを平均７モル付加させたもの・ゼオライト：４Ａ型ゼオライト（平均粒径３μｍ）・ＡＯＢＳ粒子：アルカノイル（炭素数１２）オキシベ
ンゼンスルホン酸ナトリウムを７０重量％含有する造粒
物・ＡＡ／ＭＡコポリマー：アクリル酸−マレイン酸コポ
リマーのナトリウム塩（７０モル％中和）、モノマー比
はアクリル酸／マレイン酸＝７／３（モル比）・酵素粒子：セルラーゼＫ（特開昭６３−２６４６９９
号公報記載）とリポラーゼ１００Ｔ（ノボ社製）を３：
１の重量比で混合したもの・蛍光染料：チノパールＣＢＳ−ＸとチノパールＡＭＳ
−ＧＸ（チバガイギー社製）を１：１の重量比で混合し
たもの。

【００５３】実施例５〜８、比較例５〜８実施例１〜４、比較例１〜４の洗剤組成物を圧縮成型し
て、円柱状（直径３０ｍｍ、厚み１５ｍｍ）の、重量１
２．５ｇ、嵩密度１２００ｇ／Ｌの錠剤型洗剤を得た。
この錠剤型洗剤の分散性と溶解性を実施例１と同様に評
価した。結果を表２に示す。

【００５４】

【表２】

【００５５】実施例９〜１２実施例２及び６の洗剤組成物を表３に示す容器に収納
し、４０℃８０％ＲＨの恒温恒湿器中に３０日間放置し
た。保存後、実施例１と同様に分散性と溶解性の評価を
行った。結果を表３に示す。

【００５６】

【表３】

【００５７】容器１：ＯＰＰ（二軸延伸ポリプロピレ
ン）（厚さ２０μｍ）とＣＰＰ（無延伸ポリプロピレ
ン）（厚さ１５μｍ）とを、ＯＰＰが内面となるように
積層した積層フィルムからなる容器。積層フィルムの透
湿度は４．８ｇ／ｍ²・２４時間（４０℃、９０％Ｒ
Ｈ）、酸素ガス透過度は１２００ｃｃ／ｍ²・２４時間
・ａｔｍ（２０℃）、炭酸ガス透過度は７０００ｃｃ／
ｍ²・２４時間・ａｔｍ（２０℃）である。容器２：ＯＰＰ（厚さ２０μｍ）をボール紙（坪量６０
０ｇ／ｍ²）にＯＰＰが内面となるように積層した加工
紙からなる容器。ＯＰＰフィルムの透湿度は１２ｇ／ｍ
²・２４時間（４０℃、９０％ＲＨ）、酸素ガス透過度
は１５００ｃｃ／ｍ²・２４時間・ａｔｍ（２０℃）、
炭酸ガス透過度は１１０００ｃｃ／ｍ²・２４時間・ａ
ｔｍ（２０℃）である。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.⁷ 識別記号ＦＩテーマコート゛(参考）Ｃ１１Ｄ 3/12 Ｃ１１Ｄ 3/12 3/39 3/39 11/00 11/00 Ｆターム(参考） 4H003 AB03 AB15 AB19 AB21 AB44 AC08 BA10 CA15 CA20 EA12 EA15 EA16 EA20 EA28 EB22 EB32 EB42 EC01 EC03 ED02 EE05 FA32 FA43

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】（ａ）アルキルベンゼンスルホン酸カリ
ウム及び／又はα−オレフィンスルホン酸カリウム１０
〜５０重量％、（ｂ）分子中に炭素数８〜２０の炭化水
素基と１０〜３０個のアルキレンオキシド基とを有する
非イオン界面活性剤０．５〜２０重量％、（ｃ）アルミ
ノ珪酸塩及び／又は炭酸塩３０〜６０重量％並びに
（ｄ）水溶液中で過酸化水素を放出する粒子０．１〜１
０重量％を含有し、〔（ａ）＋（ｂ）〕／全界面活性剤
量の重量比が０．５以上である洗剤組成物。
【請求項２】錠剤形態である請求項１記載の洗剤組成
物。
【請求項３】（ａ）アルキルベンゼンスルホン酸カリ
ウム及び／又はα−オレフィンスルホン酸カリウム、
（ｂ）分子中に炭素数８〜２０の炭化水素基と１０〜３
０個のアルキレンオキシド基とを有する非イオン界面活
性剤並びに（ｃ）アルミノ珪酸塩及び／又は炭酸塩を含
有する高嵩密度粒子を製造する工程と、該高嵩密度粒子
に（ｄ）水溶液中で過酸化水素を放出する粒子を混合す
る工程とを有する請求項１又は２記載の洗剤組成物の製
造方法。