JP4566323B2 - 分包包装洗剤 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、水溶性材料で分包包装された洗剤に関する。
【0002】
【従来の技術】
消費者の利便性を考慮した、洗濯1回分の洗剤を水溶性フィルム等で分包包装したワンパック洗剤が知られている(特開昭63−12467号公報等)。
【0003】
ワンパック洗剤の分包材料として、ポリビニルアルコール系包装材料が好ましく用いられているが、内容物がアルカリ性であるために、耐アルカリ性を持たせ、水溶性が良好であるとともに、多湿環境下に耐えるブロッキング防止や、手で触ったときのべたつき感といったものを改善させる必要があった。また、ポリビニルアルコール系包装材料は、ガス透過性が著しく低いために内包された洗剤組成物中の香料が発散するのを防ぎ、香料の保存持続性が高いという特徴がある。
反面、ポリビニルアルコール系包装材料を通過して内包された洗剤組成物の香料が匂うことが少ないため、ポリビニルアルコール系包装材料の特異臭がするという問題があった。
【0004】
特開昭63−168437号公報にはアルカリ性物質包装用のポリビニルアルコールフィルムが開示されており、必要に応じて香料を配合しても差し支えないとの記載があるが、粉末洗剤を包装する際の具体的な効果を開示するには至っていない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、ポリビニルアルコール系包装材料の特異臭を低減した、保存安定性が高く、取り扱い容易な分包包装洗剤を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、(A)t−ブチルシクロヘキシルアセテート、酢酸シトロネリル、酢酸ゲラニル、酢酸リナリル、酢酸ボルニル及び酢酸フェニルエチルから選ばれる1種以上と(B)リナロール、ゲラニオール、ミルセノール、ボルネオール及びネロールから選ばれる1種以上とを、(A)+(B)=0.01〜2重量%、(A)/(B)=1/10〜10/1(重量比)の比率で含有し、(C)分子中に炭素数が8〜20の炭化水素基とアルキレンオキシド基とを有する非イオン界面活性剤0.01〜2重量%を含有する水溶性ポリビニルアルコール系材料で、洗剤組成物を包装した分包包装洗剤に関する。
【0007】
【発明の実施の形態】
<水溶性PVA系材料>
本発明において、水溶性とは、40℃以下の水に溶解することであり、10℃以下の水に溶解することがより好ましい。ここで、溶解するとは、内径105mmの円柱状の1Lのビーカーに所定の温度の蒸留水1Lを入れ、全長35mm、最大直径7.5mmの撹拌子(科学共栄社製、型式SA−35等が好適例)を用いて550回転/分にて撹拌を行い、PVA系材料(3cm×3cm、4枚)を投入して、8分間撹拌を続けた後、目開き125μmのふるいを通過させた時の残留物が、投入した分包材料の5重量%以下、好ましくは2重量%以下であることを言う。
【0008】
本発明に用いられる水溶性PVA系材料は、好ましくはケン化度96モル%以上の変性PVA系材料である。内包する洗剤成分の影響を受けた場合の水への溶解性劣化を防止するために、変性PVAはケン化度96モル%以上が好ましく、98モル%以上がより好ましい。
【0009】
変性PVAの種類としては、ケン化度96モル%以上で水溶性のものが使用でき、冷水溶解性や耐アルカリ性の点で、アニオン変性、カチオン変性のPVAが好ましく、カルボン酸変性、スルホン酸変性等のアニオン変性PVAがより好ましく、マレイン酸変性PVAが更に好ましい。
【0010】
変性PVAの変性率は、変性ユニットの含有率が0.1〜10モル%が好ましく、0.5〜8モル%がより好ましく、1〜4モル%が更に好ましい。水への溶解性の点で0.1モル%以上が好ましく、水に投入した時にゲル状物を形成して溶解性を低下させることを防止する点で10モル%以下が好ましい。
【0011】
変性PVAの平均重合度は溶解性の点で250〜3000が好ましく、500〜2500が更に好ましい。
【0012】
また、本発明に用いられるPVA系材料は、(A)t−ブチルシクロヘキシルアセテート、酢酸シトロネリル、酢酸ゲラニル、酢酸リナリル、酢酸ボルニル及び酢酸フェニルエチルから選ばれる1種以上と(B)リナロール、ゲラニオール、ミルセノール、ボルネオール及びネロールから選ばれる1種以上とを、(A)+(B)=0.01〜2重量%、(A)/(B)=1/10〜10/1(重量比)の比率で含有し、(C)分子中に炭素数が8〜20の炭化水素基とアルキレンオキシド基とを有する非イオン界面活性剤0.01〜2重量%含有する。
【0013】
ここで、(A)成分と(B)成分の総和は、好ましくは0.05〜1.5重量%であり、更に好ましくは0.1〜1重量%である。特異臭の低減の点で0.01重量%以上であり、PVA系材料の強度の点で2重量%以下である。また、(A)成分と(B)成分の重量比は、(A)/(B)=1/10〜10/1であり、更に1/5〜5/1、特に1/2〜2/1が好ましい。また、(C)成分の含有量は、好ましくは0.05〜1.5重量%であり、更に好ましくは0.1〜1重量%である。(A)成分及び(B)成分の保存安定化の点で0.01重量%以上であり、強度の点で2重量%以下である。
【0014】
(C)成分としては、炭素数8〜20の脂肪酸、炭素数8〜20の脂肪族アルコール、炭素数8〜20の脂肪族アミンから選ばれる1種以上の化合物のアルキレンオキシド(以下「AO」という)付加物が好ましく、特に炭素数が8〜20の脂肪族アルコールのエチレンオキシド(以下「EO」という)、プロピレンオキシド(以下「PO」という)等のAO付加物が好ましい。より具体的には、次の一般式(1)及び/又は(2)にて示される脂肪族アルコールのAO付加物が更に好ましい。特に式(1)にて示される高級アルコールのEO付加物が好ましい。
1O(EO)mH (1)
〔式中、R1は平均炭素数8〜20、好ましくは10〜18、更に好ましくは10〜14の一級の分岐鎖アルキル基及び/又は二級のアルキル基である。EOはエチレンオキサイドであり、mは平均付加モル数として1〜40が好ましく、5〜20がより好ましく、10〜15が更に好ましい。〕
2(EO)k/(PO)lH (2)
〔式中、R2は平均炭素数8〜20、好ましくは10〜18、更に好ましくは10〜14の一級のアルキル基である。EOはエチレンオキサイド、POはプロピレンオキサイドを示す。k及びlは平均付加モル数であり、kは3〜30が好ましく、5〜25がより好ましい、lは1〜10が好ましく、1〜5が更に好ましい。EOとPOはランダム付加又はEOを付加した後、POを付加してもよく、またその逆のようなブロック付加体でもよい。〕。
【0015】
また、上記に示した脂肪族アルコールのAO付加物等以外に次の一般式(3)
3−(OR4)xy (3)
〔式中、R3は炭素数8〜18のアルキル基、アルケニル基、又はアルキルフェニル基、R4は炭素数2〜4のアルキレン基、Gは炭素数5又は6の還元糖に由来する残基、xは平均値0〜6の数、yは平均値1〜10の数を示す。〕
で表されるアルキル多糖界面活性剤、脂肪酸アルカノールアミド、ポリヒドロキシ脂肪酸アミド等を含有することができる。
【0016】
PVA系材料は、加工性、柔軟性、水への溶解持の親水性、材料保存時のブロッキング防止、分包包装洗剤の保存時のブロッキング防止等を向上させるために、可塑剤やその他の界面活性剤を含有することができる。可塑剤としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン等の多価アルコール系可塑剤が好ましく、グリセリンがより好ましい。その他の界面活性剤としては、陰イオン系、陽イオン系の界面活性剤が好ましい。
【0017】
また、加工性、触った時の感触、溶解性、材料保存時のブロッキング防止、分包包装洗剤の保存時のブロッキング防止等を向上させるために、PVA系材料にエンボス加工等によって格子状や亀甲状の凹凸を付けることが好ましい。
【0018】
また、触った時の感触、分包包装洗剤の保存時のブロッキング防止等を更に向上させるために、PVA系材料に、水溶性繊維からなるウェブ又は不織布を積層することが好ましく、溶解性の点でウェブがより好ましい。水溶性不織布は特開平8−3848号公報、特開平8−127919号公報等により調製できる。水溶性ウェブは特開平8−118559号公報記載の低温水溶性PVA系繊維が好ましい。これらは、直接洗剤組成物とは接触しないため、水溶性包装材料としてのPVA系材料とは異なり、低ケン化度が好ましく、ケン化度70〜96モル%がより好ましい。
【0019】
また、触った時の感触、分包包装洗剤の保存時のブロッキング防止等を更に向上させる他の方法として、PVA系材料の表面に水不溶性材料を固定化することが好ましい。ここで、水不溶性とは、25℃において蒸留水99重量部に試料1重量部を溶解させた時の溶解度が50重量%以下のものであり、40重量%以下が好ましい。尚、溶解度は水溶液を濾紙(No.2)で濾過し、濾液中の固形分量より算出する。
【0020】
水不溶性材料は、真球状、略球状、平板状、棒状、繊維状のものが好ましく、粉砕等による異形形状や中空、多孔質の粒子でもよい。また、2種以上の水不溶材料を用いても良い。2種以上混合して用いることで、より触った時の感触、分包包装洗剤の保存時のブロッキング防止等を向上させる。
【0021】
水不溶性材料は、PVA系材料100重量部に対して0.1〜80重量部が好ましく、0.3〜70重量部がより好ましい。また、固定化の量は、3〜80g/m2が好ましく、5〜50g/m2がより好ましい。
【0022】
水不溶性材料が粉末状の場合、触った時の感触、分包包装洗剤の保存時のブロッキング防止、水不溶性材料の脱落防止の点で、平均粒径500μm以下が好ましく、300μm以下がより好ましい。また、水不溶性材料が繊維状形態の場合は、同様の効果の点で、繊維長10μm〜6mmが好ましく、20μm〜5mmがより好ましい。
【0023】
水溶性材料として、ゼオライト、ベントナイト、タルク、マイカ、カオリン、セピオライト、シリカ、シリコーン、炭酸カルシウム、酸化チタン、無水珪酸、ヒドロキシカルシウムアパタイト、真珠質等の無機物が挙げられ、ゼオライト、ベントナイト、タルク、マイカ、カオリン、シリカ、シリコーンが好ましい。他に、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリスチレンやポリウレタン及び/又はそれらの架橋体、ポリ(メタ)アクリル酸塩やポリ(メタ)アクリル酸エステル及び/又はそれらの架橋体等の他、エチレンゴム、プロピレンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、ブタジエンゴム、シリコーンゴム等のゴム類及び又はそれらの架橋体等の合成高分子、セルロース及び/又はその誘導体、キトサン及び/又はその誘導体、澱粉、果実の殻等の天然高分子及び/又はその誘導体等の有機物が挙げられ、ポリエチレン、ポリアミド、ポリスチレン、ポリ(メタ)アクリル酸塩、ポリ(メタ)アクリル酸エステル、セルロース及び/又はその誘導体、澱粉が好ましい。
【0024】
PVA系材料の厚みは10〜50μmが好ましく、15〜40μmがより好ましく、20〜35μmが更に好ましい。強度及びガス透過度の点で10μm以上が好ましく、溶解性の点で50μm以下が好ましい。
【0025】
<洗剤組成物>
洗剤組成物は、界面活性剤を4〜50重量%、アルカリ剤を8〜50重量%含有することが好ましい。また、更に水不溶性無機物を10〜50重量%、水溶性ポリマーを1〜20重量%含有することが好ましい。界面活性剤の量は5〜45重量%がより好ましく、10〜50重量%が特に好ましい。また特に、酵素を組成物中に0.1〜5重量%、更に0.2〜3重量%含有するものが好ましい。酵素としては、例えば、セルラーゼ、プロテアーゼ、ペクチナーゼ、アミラーゼ、リパーゼ及びデキストラナーゼから選ばれる1種以上が好ましく用いられる。
【0026】
界面活性剤としては、陰イオン界面活性剤、非イオン界面活性剤、両性界面活性剤、陽イオン界面活性剤等が挙げられる。
【0027】
陰イオン界面活性剤としては、高級アルコールの硫酸エステル塩、高級アルコールのエトキシル化物の硫酸エステル塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、パラフィンスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、α−スルホ脂肪酸塩若しくはそのエステル塩、又は脂肪酸塩が挙げられる。特に、アルキル鎖の炭素数が10〜18、好ましくは12〜14の直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩、α−スルホ脂肪酸(炭素数10〜20)アルキル(平均0.5〜8モルのEO及び/又はPO付加)エステル塩が好ましい。また、対イオンとしては、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニア、アルカノールアミン等が挙げられる。溶解速度調整の観点から、カリウムイオンを併用することも好ましい。全対イオン中カリウムイオンは5重量%以上が好ましく、20重量%以上がより好ましく、40重量%以上が特に好ましい。
【0028】
非イオン界面活性剤としては、高級アルコールのEO付加物、若しくはEO/PO付加物、脂肪酸アルカノールアミド、アルキルポリグリコシド等が挙げられる。特に炭素数が10〜16のアルコールのEO1〜10モル付加物が皮脂汚れの除去、耐硬水性、生分解性の点、及び直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩との相性の点で好ましい。
【0029】
水不溶性無機物としては、一次粒子の平均粒径が0.1〜20μmのものが好ましく例えば結晶性又は非晶質のアルミノケイ酸塩、二酸化ケイ素、水和ケイ酸化合物、パーライト、ベントナイト等の粘土化合物等が挙げられる。中でも金属イオン封鎖能及び界面活性剤の吸油能の点で結晶性アルミノケイ酸塩が好ましい。
【0030】
水溶性ポリマーとしては、カルボン酸系ポリマー、カルボキシメチルセルロース、可溶性澱粉、糖類等が挙げられる。中でも金属イオン封鎖能、固体汚れ・粒子汚れの分散能及び再汚染防止能の点で、分子量が数千〜10万のカルボン酸系ポリマーが好ましい。特に、アクリル酸−マレイン酸コポリマーの塩とポリアクリル酸塩が好ましい。ここで、塩としてはナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩が挙げられる。
【0031】
洗剤組成物には、洗剤の分野で公知のビルダー、漂白剤(過炭酸塩、過ホウ酸塩、漂白活性化剤等)、再汚染防止剤(カルボキシメチルセルロース等)、柔軟化剤、還元剤(亜硫酸塩等)、蛍光増白剤、抑泡剤(シリコーン等)、香料等を含有させることができる。
【0032】
洗剤組成物の一つの形態は粉粒状であり、嵩密度は好ましくは500〜1200g/L、より好ましくは600〜1000g/L、特に好ましくは650〜850g/Lである。経済効率の観点から嵩密度は500g/L以上が好ましく、溶解性の観点から1200g/L以下が好ましい。また、該洗剤組成物の平均粒径は好ましくは150〜800μm、より好ましくは250〜750μm、特に好ましくは300〜700μmである。ペースト化防止の観点から150μm以上が好ましく、溶解性の観点から800μm以下が好ましい。洗剤組成物の水分値としては、品質の観点から10重量%以下が好ましく、8重量%以下がより好ましい。
【0033】
かかる洗剤組成物の製造には、特開昭61−69897号公報、特開昭61−69899号公報、特開昭61−69900号公報、特開平5−209200号公報、DE19529298号公報に記載の方法を使用することができる。またより高嵩密度の洗剤を得る方法としては、WO9526394号公報記載の発明を参考にすることができる。更に例示するならば、水不溶性無機物の一部を除いた主成分を連続ニーダーを用いて捏和・混合し、得られた捏和物と残部の水不溶性無機物とを粉砕機に投入して粉砕することにより得ることができる。そして、得られた洗剤組成物を篩い分けすることによって所定の平均粒径分布を有する洗剤組成物を得ることができる。なお、連続ニーダーとしては、例えば、栗本鉄工所製KRC2型、粉砕機としてはホソカワミクロン製DKASO6型等が好適例である。また、別の方法としては、例えば、水不溶性無機物等の一部を除いた主成分をスラリーにし、これを噴霧乾燥し得られた粒子とバインダー物質等とで造粒することにより得ることができる。
【0034】
得られた洗剤組成物を篩い分けすることによって、場合によっては粉砕することによって、所定の平均粒径分布を有する洗剤組成物を得ることができる。
【0035】
また、洗剤組成物の流動性及び非ケーキング性の観点から、本態様の高嵩密度洗剤組成物と表面被覆剤とを混合して、さらに表面改質を行っても良い。
【0036】
表面被覆剤としては、例えば、アルミノケイ酸塩、ケイ酸カルシウム、二酸化ケイ素、ベントナイト、タルク、クレイ、非晶質シリカ誘導体、結晶性シリケート化合物等のシリケート化合物、金属石鹸、粉末の界面活性剤等の微粉体、カルボキシメチルセルロース、ポリエチレングリコール、ポリアクリル酸ソーダ、アクリル酸とマレイン酸のコポリマー又はその塩等のポリカルボン酸塩等の水溶性ポリマー、脂肪酸が挙げられる。
【0037】
また、洗剤組成物の別の形態としては、分包包装洗剤の感触やブロッキング防止性等を損なわなければ、水系又は非水系のペースト状であってもよい。
【0038】
<分包包装洗剤>
本発明の分包包装洗剤には、洗濯1回当たりに用いる洗剤量が分包されていることが利便性の点で好ましい。分包包装洗剤の充填量は分包1個当たり10〜100gが好ましく、15〜50gがより好ましい。
【0039】
形状として、略球状、略4面体、略立方体、略板状等の形状をとりうるが、箱等への充填効率の点で略立方体、略板状が好ましく、溶解性の点で略板状がより好ましい。分包包装洗剤の厚さは2〜20mmが好ましく、2〜10mmがより好ましい。
【0040】
【実施例】
<洗剤組成物1の調製>
洗剤組成物1は以下のようにして製造した。表1に示した組成より、全洗剤組成物中の重量基準で、非イオン界面活性剤3重量%、結晶性シリケート5重量%、ゼオライト10重量%、香料0.2重量%、及び酵素1.3重量%を除いた成分から、固形分50重量%スラリーを調製し、噴霧乾燥することによって噴霧乾燥粒子を得た。ついで、これを全洗剤組成物中、結晶性シリケート5重量%とともにハイスピードミキサー(深江工業(株)製)に投入し残りの3重量%の非イオン界面活性剤をスプレーしながら粉砕し攪拌造粒を行った。造粒後、全洗剤組成物中、ゼオライト5重量%を添加し、攪拌して造粒粒子を表面被覆したのち、Vブレンダーに移し、残りのゼオライト、残りの結晶性アルカリ金属ケイ酸塩を混合し、酵素1.3重量%と香料0.2重量%を混合して洗剤組成物1を得た。
洗剤組成物1の物性を表1に示す。なお、平均粒子径と嵩密度は以下の方法で測定したものである。
【0041】
〔平均粒子径〕
JIS Z 8801の標準篩を用いて5分間振動させた後、篩目のサイズによる重量分率から求めた。
【0042】
〔嵩密度〕
JIS K 3362により規定された方法で測定した。
【0043】
<洗剤組成物2の調製>
洗剤組成物2は以下のようにして製造した。まず、表1の洗剤組成物中の重量基準で、LAS−K14重量%、AOS−K14重量%、ポリオキシエチレンアルキルエーテル6重量%、ポリエチレングリコール1重量%、ゼオライト15重量%、アクリル酸−マレイン酸コポリマー1重量%、脂肪酸ナトリウム3重量%、1号ケイ酸ナトリウム5重量%、炭酸カリウム8重量%、硫酸ナトリウム2重量%、亜硫酸ナトリウム1重量%、及び蛍光染料0.3重量%からなる、固形分50重量%スラリーを調製し、噴霧乾燥して噴霧乾燥組成物を得た。これに洗剤組成物中の重量基準で、炭酸ナトリウム15重量%をリボンミキサーに投入して混合を行った。得られた混合物を前押し出し式2軸型押し出し造粒機(ペレッターダブル:不二パウダル(株)製)で直径が10mmの円柱状に押し出し成形して圧密化した。得られたペレット状物を、全洗剤組成物中ゼオライト5重量%とともにフラッシュミル(不二パウダル(株)製)で粉砕造粒して表面被覆を行った。この造粒物から粗大物を取り除いた後、Vブレンダーに移し、残りのゼオライトを混合し、酵素1.3重量%と香料0.2重量%を混合して洗剤組成物2を得た。前記同様に測定した洗剤組成物2の物性を表1に示す。
【0044】
【表1】
Figure 0004566323
【0045】
ここで、LAS−Naは炭素数12〜14のアルキル基を有するアルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、LAS−Kは炭素数12〜14のアルキル基を有するアルキルベンゼンスルホン酸カリウム、AOS−Kは、α−オレフィン(炭素数14〜18)スルホン酸カリウム、AS−Naは炭素数12〜16のアルキル基を有するアルキル硫酸ナトリウムである。また、結晶性シリケートは粉末SKS−6(クラリアントトクヤマ社製)を粉砕し平均粒径50μmとしたものを用いた。4A型ゼオライトは、平均粒子径3μm(東ソー(株)製)のものである。アクリル酸−マレイン酸コポリマーはナトリウム塩(70モル%中和)であり、モノマー比はアクリル酸/マレイン酸=3/7(モル比)を用いた。蛍光染料はチノパールCBS−XとチノパールAMS−GX(チバスペシャリティケミカルス社製)を1:1で混合したものを用いた。酵素はセルラーゼK(特開昭63−264699号公報記載のもの)とリポラーゼ100T(ノボ社製)とを3:1の重量比で混合したものを用いた。
【0046】
<PVA分包材料1>
マレイン酸変性PVA(T−330、日本合成化学工業製、変性率2モル%)1500g、水8500g、可塑剤としてグリセリン(和光純薬工業製)200g、非イオン界面活性剤(エマルゲン120、花王製)5g、表2記載の(A)成分及び(B)成分を含む組成物10gを溶解させ、脱泡した後、120℃ドラム上にキャスティングしつつ、140℃熱風で乾燥(乾燥滞留時間2分間)し、膜厚30μmの長尺のPVA系材料を得た。分包材料の水分量は9重量%であった。
【0047】
【表2】
Figure 0004566323
【0048】
<PVA系材料の複合化1>
上記で得たPVA分包材料1を巻出しつつ、グラビア塗工機(グラビアロール200メッシュ、ヒラノレクシード製)にて、セルロース粉末(W−400G、日本製紙製、平均繊維長27μm)50g、エチルセルロース(K−200、ハーキュレス製)10g、イソプロピルアルコール(和光純薬製)890g、水50gの分散溶液を撹拌しつつ、塗工した。引き続き110℃で20秒間熱風乾燥した。これによりPVA系材料にセルロース粉末を複合化し、複合化材料1を得た。複合化量は2.5g/m2であった。
【0049】
<PVA系材料の複合化2>
ケン化度88モル%、重合度1700のPVA繊維を捲縮、カットして2デニール×51mmのステーブルとしたものを開繊して坪量20g/m2のウェブとした。上記で得たPVA分包材料1にウェブを重ね合わせ、圧着面積比率が25%の一辺が2mmの変形四角柄のエンボスローラーを120℃に設定して、線圧30kg/cmで熱圧着して複合化し、複合化材料2を得た。坪量は46g/m2であった。
【0050】
<PVA分包材料2>
表2記載の(A)成分を配合しないこと以外は分包材料1と同様にして、分包包装材料2を得た。
【0051】
<PVA分包材料3>
表2記載の(B)成分を配合しないこと以外は分包材料1と同様にして、分包包装材料3を得た。
【0052】
<PVA分包材料4>
非イオン界面活性剤を配合しないこと以外は分包材料1と同様にして、分包包装材料4を得た。
【0053】
<実施例1>
複合化材料1を用いて、洗剤組成物1を25g分包包装して、縦約5cm、横約8cm、厚さ8mmの略板状の分包包装洗剤を得た。この分包包装洗剤の匂い、感触及びブロッキングの発生を以下の方法で評価した。結果を表3に示す。
・匂い試験
分包包装洗剤を30℃80%RHの恒温恒湿器中に90日間放置した。試験の前後の分包包装洗剤の匂いを以下の基準で評価した。
○:全く特異臭が判らない。
△:特異臭がするが気にならない程度である。
×:特異臭がし、かなり気になる。
・感触試験
分包包装洗剤を25℃、50RH%の環境下で1日保存後、手のひら全体でフィルムに触れ、感触を評価した。
◎:べたつきが全くなく極めて感触良好
○:べたつきがほとんどなく感触良好
△:少しべたつく
×:べたつく
・ブロッキング試験
分包包装洗剤を重ね、2kg/cm2の荷重をかけ、25℃、50RH%の環境下で1日保存後、ブロッキング性を評価した。
◎:全くブロッキングなし
○:ごくわずかにブロッキングがある
△:ほとんどの部分にブロッキングがある
×:全面にブロッキングがある。
【0054】
<実施例2>
複合化材料2と洗剤組成物2を用いて実施例1と同様に分包包装洗剤を得、評価した。結果を表3に示す。
【0055】
<実施例3>
分包材料1と洗剤組成物1を用いて実施例1と同様に分包包装洗剤を得、評価した。結果を表3に示す。
【0056】
<比較例1>
分包材料2と洗剤組成物1を用いて実施例1と同様に分包包装洗剤を得、評価した。結果を表3に示す。
【0057】
<比較例2>
分包材料3と洗剤組成物1を用いて実施例1と同様に分包包装洗剤を得、評価した。結果を表3に示す。
【0058】
<比較例3>
分包材料4と洗剤組成物2を用いて実施例1と同様に分包包装洗剤を得、評価した。結果を表3に示す。
【0059】
【表3】
Figure 0004566323
【0060】
【発明の効果】
(A)成分、(B)成分、(C)成分をそれぞれ特定比率で含有するPVA系材料からなる分包包装洗剤(実施例1〜3)は、PVAに由来する特異臭を持続的に低減させるとともに、(C)成分との組み合わせにより、(A)成分及び(B)成分をPVA系材料中に安定に存在させ、且つ適度の揮散を達成することができた。
【0061】
一方、(A)成分、(B)成分、(C)成分の何れかの成分を含有しないPVA系材料からなる分包包装洗剤(比較例1〜3)の場合は、何れも特異臭の低減、並びに、感触性及びブロッキング防止性等の取り扱い易さの点で満足のいくものではなかった。

Claims (1)

  1. −ブチルシクロヘキシルアセテート、酢酸ゲラニル及び酢酸ボルニルからなる(A)成分と、リナロール、ゲラニオール及びボルネオールからなる(B)成分とを、(A)+(B)=0.01〜2重量%、(A)/(B)=1/10〜10/1(重量比)の比率で含有し、(C)下記一般式(1)で表される非イオン界面活性剤0.01〜2重量%を含有する水溶性ポリビニルアルコール系材料で、洗剤組成物を包装した分包包装洗剤。
    1O(EO)mH (1)
    〔式中、R1は平均炭素数8〜20一級の分岐鎖アルキル基及び/又は二級のアルキル基である。EOはエチレンオキサイドであり、mは平均付加モル数として10〜20である。〕
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