JP2001297182A

JP2001297182A - 通信ウエブを利用した住宅向け営業支援システム

Info

Publication number: JP2001297182A
Application number: JP2000113352A
Authority: JP
Inventors: Ryosuke Mitaka; 良介三高; Osao Hamada; 長生濱田
Original assignee: Matsushita Electric Works Ltd
Current assignee: Panasonic Electric Works Co Ltd
Priority date: 2000-04-14
Filing date: 2000-04-14
Publication date: 2001-10-26

Abstract

(57)【要約】【課題】顧客のニーズやその他の情報が正確に、迅速
に、直接住宅部材メーカーに伝わり、顧客にとっては、
完成予想図等がいち早く入手できるだけでなく、工期、
費用見積り情報や代理店紹介情報などの付帯情報の供給
を受けることができる、通信ウエブを利用した住宅向け
営業支援システムを提供する。【解決手段】サービスサーバＡは、顧客の通信端末機Ｂ
からのアクセスを受け付けた後に、顧客から顧客の希望
する新築または増改築について必要な基礎情報１を受け
取り、その基礎情報１を基にして顧客の希望する新築ま
たは増改築を行った場合の完成予想画像２ａと、請負可
能な代理店などの業者の紹介情報２ｃとを含んだ提案情
報２を、顧客の通信端末機Ｂに配信する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】新築または増改築に関する顧
客のリクエストに応答して、新築または増改築を行った
場合の完成予想画像と、請負可能な業者などの紹介情報
とを含めた提案情報を配信するようにした通信ウエブを
利用した住宅向け営業支援システムに関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、住宅の新築、増改築においては、
（１）施主（顧客）は、そのニーズを工務店や設計事務
所に伝え、（２）当該工務店等は、概略設計を行って完
成予想図や建築図面を作成し、工期、費用見積りを行
い、（３）当該工務店等は、これを受注し、（４）最終
的な設計図面を作成し、施工する、といった流れで営業
活動が行われていた。

【０００３】この過程において、住宅部材メーカーは、
工務店等の作成した紙図面に基づき、３次元ＣＡＤや写
真加工によって完成予想図や建築図面を作成し、工務店
等を経由して顧客に供給していた。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】ところが、顧客の新
築、増改築に対する要望は、工務店等を経由して住宅部
材メーカーに伝達されるため、顧客の意思が直接伝わら
ず、また伝達媒体が主に紙であるため迅速性を欠き費用
もかかっていた。さらに、顧客のニーズや個人情報が完
全には入手できないことが多いため、顧客情報は蓄積さ
れず、新商品等の提案営業にも結び付いていなかった。

【０００５】また、住宅の見積の場合、交渉の初期段階
では、顧客のニーズも不安定であったり基礎情報が少な
かったりするもので、交渉が進むにつれて、費用の見積
も具体化していくものであるが、見積には時間を要し、
きめこまかに見積案を提示したり複数の見積案を提示し
たりすることは、困難であった。

【０００６】本発明はこのような問題点に鑑みてなされ
たものであり、その目的は、顧客のニーズやその他の情
報が正確に、迅速に、直接住宅部材メーカーに伝わり、
顧客にとっては、パソコン画面上でより現実感のある完
成予想図等をいち早く入手できるだけでなく、きめこま
かな価格情報、見積情報や業者等の紹介情報などの付帯
情報の供給を受けることができる、通信ウエブを利用し
た住宅向け営業支援システムを提供することにある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項１に記載の通信ウエブを利用した住宅向け営
業支援システムは、インターネットなどの通信ネットワ
ーク上に、サービスサーバを設けて顧客からの新築また
は増改築の問い合わせに応答し、新築または増改築の提
案情報を配信するようにした通信ウエブを利用した住宅
向け営業支援システムにおいて、上記サービスサーバ
は、顧客の通信端末機からのアクセスを受け付けた後
に、顧客から顧客の希望する新築または増改築について
必要な基礎情報を受け取り、その基礎情報を基にして、
顧客の希望する新築または増改築を行った場合の完成予
想画像と、請負可能な代理店などの業者の紹介情報とを
含んだ提案情報を、顧客の通信端末機に配信するように
している。

【０００８】ここで、新築または増改築とは、新築・増
築（住宅の床面積が拡大する建て増し）・改築（住宅の
一部あるいは全部の建て替えおよびリファッションおよ
び模様替え）・補修の少なくとも１つを含み、少なくと
も住宅関連業者への作業委託を必要とする工事件名であ
る。

【０００９】サービスサーバが顧客から基礎情報を受け
取る際に、建材の寸法や、加工方法などを決定するため
のできる限り詳細な情報を受け取るようにすれば、生成
する完成予想画像には、設計、施工の基礎情報を含ませ
ることができ、紹介した代理店や工務店などに、顧客が
出向いて商談する際に有効利用できる。

【００１０】また、完成予想画像とは、住宅の新築ある
いは増改築の結果を擬似的に再現し、これを顧客が閲覧
可能な状態にしたものであり、２次元の画像、３次元の
画像をモニタ上にレンダリング表示した画像などの直接
閲覧可能な形態のデータに加えて、さらに照明条件や背
景、視点などをユーザー側で変更してモニタ上にレンダ
リング表示できるようにした総合的なデータ形態も含
む。

【００１１】３次元画像には、住宅およびそれに付帯す
る設備・什器等の３次元形状と、使用する部材の外観
（テキスチャ等）を記録した画像や製品型番等のデータ
を総合して電子的手段により記述したものを含む。３次
元形状は、上記「３次元画像」のうち形状を記述した部
分をいう。

【００１２】請求項２では、請求項１において、上記提
案情報には、新築または増改築に必要な商品情報、サー
ビス情報、価格情報および見積情報の少なくともいずれ
かを含んでいる。

【００１３】ここで、価格情報は部材の大まかな価格を
示す情報であるのに対し、見積情報は工務店等の業者経
由で供給される、工賃、部材代等の支払うべき額を示す
ものである。

【００１４】請求項３では、請求項１、２のいずれかに
おいて、上記提案情報に、代理店などの業者の広告情報
を含ませている。

【００１５】請求項４では、請求項１〜３のいずれかに
おいて、上記提案情報に、顧客の基礎情報に関連する商
品、サービスの紹介情報を含ませている請求項５では、
請求項１〜４において、上記基礎情報に、増改築の対象
となる顧客の住宅を撮影した映像を含んでいる。

【００１６】請求項６では、上記完成予想画像が上記基
礎情報を基にレタッチ加工して生成された２次元の映像
であり、請求項７では、上記完成予想画像が上記基礎情
報を基に生成された住宅の３次元画像データから特定の
表現条件により生成された２次元の映像であり、請求項
８では、上記完成予想画像が上記基礎情報を基に生成さ
れた住宅の３次元画像である。

【００１７】請求項９では、上記３次元画像がモデリン
グソフトを操作して顧客の住宅の完成予想形状および外
観を生成した３次元画像であり、請求項１０では、上記
３次元画像は、住宅を撮影した複数の映像からの対応点
情報から幾何的条件に基づいて自動的に生成した３次元
画像データに基づき、修正を加え、顧客の住宅の完成予
想形状および外観を生成した３次元画像である。

【００１８】また、請求項１１では、上記３次元画像
は、上記基礎情報を基にして、予め用意された典型的な
住宅の３次元画像データの中から、類似したものを選び
出し、修正を加え、顧客の住宅の完成予想形状および外
観を生成した３次元画像であり、請求項１２では、上記
３次元画像は、上記通信端末機で、対象および背景の外
観表現の変更、または観察視点の変更を可能にして閲覧
可能な形態に変換した情報である。

【００１９】請求項１３では、請求項８〜１２のいずれ
かにおいて、上記３次元画像のデータは、専用のフォー
マットで記述されたデータであって、このデータを３次
元画像に変換するための専用のアプリケーションを配信
することを特徴とする。

【００２０】請求項１４では、請求項８〜１３のいずれ
かにおいて、上記３次元画像は、特定の解除キーで解除
しない限り、その内部に仕込まれた付加機能が実行でき
ないように、予め秘匿または暗号化のいずれかの処置を
施されている。

【００２１】請求項１５では、請求項８〜１２のいずれ
かにおいて、上記３次元画像は、汎用的なフォーマット
で記述されたデータを暗号化処理したものであって、暗
号解読アプリケーションに特定の解読キーを与えて解読
することにより当該フォーマットに対応した汎用的なア
プリケーションによる閲覧が可能となることを特徴とす
る。

【００２２】請求項１６では、請求項８〜１５のいずれ
かにおいて、上記３次元画像は、その３次元画像のイメ
ージ寸法決定に重要な個所を隠し処理している。

【００２３】請求項１７では、請求項８〜１１のいずれ
かにおいて、上記３次元画像を形成する３次元データか
ら立体模型の加工データを作成し、この加工データを用
いて顧客の完成予想住宅の立体模型を作成し、提案情報
に加えて、該立体模型を提供することを特徴とする。

【００２４】請求項１８では、上記サービスサーバは、
上記サービスサーバに対してアクセスした顧客からの基
礎情報と、顧客に配信した提案情報とを基にして、その
後の顧客の新築または増改築の履歴データを順次蓄積す
る顧客履歴管理データベースを備えており、請求項１９
では、上記顧客履歴管理データベースを所定のタイミン
グで監視して、その内部に蓄積された履歴データのうち
から、所定のメンテナンス条件に適合した顧客データを
自動抽出する機能を備えている顧客メンテナンス管理シ
ステムを更に備えている。

【００２５】請求項２０では、上記顧客メンテナンス管
理システムは、所定のメンテナンス条件に応じて抽出さ
れた顧客データにより、顧客の通信端末機をアクセスし
て、メンテナンス通知を自動的に行う機能を更に備えて
おり、請求項２１では、上記顧客の通信端末機をアクセ
スする際に、関連する商品、サービスの伺い案内を付加
的に通知する機能を更に備えている。

【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を図
面とともに説明する。

【００２６】図１は、本発明のシステム構成の一例を示
す図である。通信ウエブを利用した住宅向け営業支援シ
ステム１０は、住宅部材メーカー等に設置されるサービ
スサーバＡと、一般顧客が所有するパソコン等の通信端
末機Ｂと、工務店や代理店に設置される代理店端末Ｃと
が、インターネットＬ等の通信網を介して接続可能な状
態で構成されている。ただし、代理店端末Ｃは、サービ
スサーバＡが顧客に紹介する工務店や代理店であるた
め、特にインターネットＬに接続されていなくてもよ
い。

【００２７】また、図２でも説明するが、サービスサー
バＡは、通信端末機Ｂから必要な基礎情報としてデジタ
ルカメラやビデオカメラ等で撮影された連続画像１ａを
受信し、その後、連続画像１ａに基づき３次元画像２ａ
を生成し、提案情報として該通信端末機Ｂに送信する。

【００２８】図２は、本発明に記載の住宅向け営業支援
システムにおける、情報の流れを示すフローチャートで
ある。図において、通信端末機Ｂから入力された基礎情
報１は、インターネットＬを経由してサービスサーバＡ
に取り込まれる。ここで、基礎情報１は、家族構成など
の個人情報１ｂ、部屋数や間取り等の建築計画、顧客が
撮影した住宅の連続写真画像１ａ、住宅部材メーカーが
提供するカタログ上の商品の品番等で構成される。サー
ビスサーバＡは、フォトレタッチや３次元形状復元処理
（デジタルカメラやビデオ撮影画像による３次元モデル
作成）などの現場画像生成技術３で生成された２次元画
像や３次元画像の完成予想画像２ａと、価格・見積情報
２ｂ、業者等紹介情報２ｃ、新築・増改築に必要な商品
情報や工事内容などのサービス情報２ｄ、関連する商
品、サービス紹介情報２ｅ等の付帯情報とで構成される
提案情報２を、顧客の通信端末機Ｂに配信する。

【００２９】また、サービスサーバＡは、代理店に設置
される代理店端末Ｃに対して、増改築に必要な情報を提
供する。このような経過の後、顧客は、提供を受けた提
案情報２を検討した上で、紹介を受けた代理店を訪れた
り、代理店端末Ｃをアクセスしたりして、代理店と契約
することができる。

【００３０】また、サービスサーバＡでは、基礎情報１
に基づき、顧客履歴管理データベース４や品質管理用デ
ータベース５を登録、更新し、将来の顧客へのアフター
ケア６に備えている。図２には示していないが、さら
に、顧客に配信する完成予想画像２ａを閲覧するための
アプリケーションや、暗号解読アプリケーションを提供
するようにしてもよい。

【００３１】通信端末機Ｂから送信される基礎情報１
は、サービスサーバＡが提供する各種画面に基づいて送
信されるものであり、これを受けて提案情報２が配信さ
れる。この提案情報２は、１回または複数回に分けられ
て送られてくる基礎情報１を基に、サービスサーバＡと
連携したＣＡＤシステム等において上記現場画像生成技
術３を駆使して完成予想画像２ａを生成したのち、電子
メールあるいはＷｅｂにより配信されるものであるが、
基礎情報１を受信の都度、自動的に生成し、リアルタイ
ムに配信するようにしてもよい。

【００３２】図３は、個人情報１ｂを入力するための画
面の一例である。顧客は通信端末機Ｂでサービスサーバ
Ａをアクセスし、住宅部材メーカーのホームページ内の
個人情報登録画面２０から、基礎情報１の一部を構成す
る個人情報１ｂを入力する。

【００３３】個人情報１ｂは、新築または増改築を希望
する顧客の氏名２１、住所２２、家族構成２３、新築、
増改築、補修等の種別２４、補修の場合の補修箇所２
５、内装のバリアフリーや、風呂の手すりなど特別な要
望を入力するための備考欄２６等で構成される。また、
増改築の場合には上記情報に付随して、電子メールやサ
ービスサーバＡに設置された画像転送機能を利用して、
顧客が自分で撮影した現在の住宅の画像をサービスサー
バＡに転送する場合もある。

【００３４】ここで入力された個人情報１ｂから、請負
可能な業者を選定したり、部材の見積を行ったりする。
例えば屋根瓦の葺き替えを希望するのであれば、現住所
近辺の「○○工事店」、「××エクステリア」などのよ
うに、具体的な紹介を受けることになる。また、入力さ
れた内容は、サービスサーバＡ内またはサービスサーバ
Ａに接続されたコンピュータ（不図示）内で有している
データベース４、５に登録され、アフターケアに生かさ
れる。

【００３５】これらのデータベース４、５については、
顧客メンテナンス管理システム（不図示）が、顧客がサ
ービスサーバＡにアクセスした時点からデータの蓄積を
開始し、増改築工事、その後のメンテナンスに関する一
連の履歴を統合して管理している。また、これらのデー
タベース４、５を所定のタイミングで監視して、使用部
材が取り替え時期にきたかどうかを、登録顧客すべてに
ついて見極め、自動抽出して、さらに、抽出された顧客
に対して、メンテナンス通知や関連する商品、サービス
についての伺い案内を自動的に発信している。このよう
にデータベース４、５で顧客に関連するデータを管理し
ているため、人手をそれほど必要とせずに十分なアフタ
ーケアを行うことができる。

【００３６】次に、サービスサーバＡが基礎情報１に基
づいて生成する提案情報２を構成する、完成予想画像２
ａ、価格情報２ｂ、業者等の紹介情報２ｃ等を、図１及
び図４〜６とともに説明する。

【００３７】完成予想画像２ａは、顧客が撮影した住宅
の連続画像１ａを、対応点情報から幾何的条件に基づい
て３次元形状復元処理して生成した３次元画像データ
に、増改築部分などの修正を加えた３次元画像データに
より生成される。図１の画像２ａは、修正を加えた３次
元画像データを線画表示したものであるが、画像は線画
表示に限定されるものではなく、入力画像から読み込ん
だ模様を貼り付けて生成したテクスチャマップ画像であ
ってもよい（不図示）。

【００３８】この修正を加えた３次元画像データから２
次元映像を生成して、見やすくレイアウトした提案ボー
ドの形態で顧客に提供してもよい。この完成予想画像２
ａの一例を図４に示す。また、３次元そのものを体験し
たい顧客には、顧客が、３次元画像データの、観察する
位置の視点や朝、昼、夕方、夜などの照明条件、また庭
木や道路などの周辺環境やインテリア、エクステリア、
人、車、ペットなどの配置等の表現条件、を自由に変更
可能にして、顧客が所望する住宅および環境の仮想現実
化を可能にし、閲覧可能なＶＲＭＬ形式（３次元グラフ
ィックスを実現できる形式）等や専用のフォーマットの
形態で提供することで、顧客側は、これをＶＲＭＬビュ
ーア（３次元表示ソフト）や専用アプリケーションなど
で、住宅の外観形状をさまざまな方向から観察したり、
時間帯や照明装置による外観の違いを検証したり、周囲
の景色とのマッチングを確認したり、ウォークスルーシ
ミュレーションを行ったりすることができ、臨場感あふ
れる３次元空間を体験することができる。これにより、
顧客は、完成時の状況がリアルに確認でき、失敗の不安
が解消でき、現案を満足、安心したり、更に希望する案
に修正したりすることができる。さらには、請負業者へ
の信頼感が増し、受注に繋がり易い。

【００３９】また、図４の提案ボード３０には、完成予
想画像２ａだけではなく、必要な商品の情報２ｄも表示
させている。図で示すように、商品、サービスの情報を
完成予想画像２ａと同一の画面に掲載してもよいし、商
品情報画面（不図示）にリンクさせてもよい。このよう
にして、顧客は、完成予想の外観だけではなく使用され
る商品の詳細な情報を知ることができる。

【００４０】さらに、顧客の希望する新築、増改築に関
連する広告情報２ｅを豊富に盛り込み、かつ顧客が関心
のある広告情報２ｅを選択して閲覧できるようにすれ
ば、顧客に不快感を与えることなく販売促進も行うこと
ができる。

【００４１】顧客の要望が増改築である場合には、現物
の住宅が必ず存在するため、メーカーは顧客を訪問する
ことなく、顧客は連続画像１ａを提供するだけで容易に
３次元の完成予想画像２ａが生成できる。

【００４２】ここで、対応点情報に基づく３次元形状復
元処理は、単眼視による２次元連続画像１ａから３次元
形状を復元する処理であり、当該処理は、「画像とは３
次元の物体をカメラにより２次元に投影したもの」であ
り、当該２次元に投影された画像は「物体の形状そのも
の」と「カメラが当該物体を撮影したときの方向・姿
勢」の２つの要素で決定されることに着目し、因子分解
法により複数の画像から撮影された物体の形状と撮影時
カメラ姿勢を推定するものである。

【００４３】具体的には、物体の同一部分が動画像の各
フレームにおいてどの位置に見えているかを画像上の座
標で記述した特徴点行列を作成し、これを上記因子分解
法によって解析することにより物体の３次元形状を表す
形状行列とカメラ姿勢行列を抽出することができる。

【００４４】この処理によれば、カメラレンズの光学特
性や撮影位置・姿勢を予め計測する必要がないため、顧
客が手持ちのデジタルカメラ・ビデオカメラ等で任意の
方向から撮影した２枚以上の画像があれば物体の形状を
抽出することができ、モデリング作業時間を大幅に短縮
することが可能である。

【００４５】また、完成予想画像は、この３次元形状復
元処理された３次元画像データに基づき、増改築部分等
の修正を加え、顧客の所望する住宅の完成予想形状およ
び外観を生成した３次元画像データにより生成できる。

【００４６】３次元の完成予想画像２ａを生成する方法
は上記の手法に限定されず、通常の建設ＣＡＤやＣＧソ
フトなど、幾何的条件を対話的に入力する普通のモデリ
ングソフトによって生成する方法もある。顧客側で連続
画像１ａを準備できない場合には、この手段が有効であ
る。

【００４７】また、図には示していないが、入力画像を
フォトレタッチして、改装をシミュレーションして画像
生成してもよい。フォトレタッチによれば、「屋根の葺
き替え」などの簡単な改築である場合には、容易かつ迅
速に提案用の画像が生成できる。

【００４８】このようにサービスサーバＡ内で生成され
た３次元画像やレタッチ画像などの完成予想画像２ａ
は、顧客の通信端末機Ｂに配信される。

【００４９】また、顧客から提供される基礎情報１に連
続画像１ａを含まない場合などには、例えば、「３ＬＤ
Ｋ一戸建て」といった簡単な要求であれば、住宅部材メ
ーカーに予め用意された典型的な住宅形状の３次元画像
データの中から、この要求に合致または類似のものを選
び出し、３次元画像データに修正を加えたり、フォトレ
タッチ等で加工して提供してもよい。

【００５０】図５は、増改築に関する費用の概略案を価
格情報２ｂとして提示する画面の一例を示す図である。
図のように、特定の品番の商品を用いて施工した場合
の、単位面積あたりの材料費込み工事費４１と工期４
２、工法の例４３が表示される。

【００５１】この価格情報２ｂは、顧客からの基礎情報
１の量が非常に少ない場合に、顧客が手軽かつおおまか
に増改築に必要な経費を自己判断する材料として提示さ
れる概略情報である。この後、顧客が契約した代理店と
の交渉の結果として案が徐々に具体化し、基礎情報１の
量が多くかつ正確になると、顧客からの基礎情報１を基
に作成した住宅の設計データから必要な資材、工賃の費
用、部材納期等から、段階的に詳細見積を提示すること
もできる。

【００５２】図６は、代理店などの業者の紹介情報画面
５０の一例を示す図である。顧客から提供される基礎情
報１に基づいて、業者の紹介情報２ｃが提示される。例
えば増改築工事であれば、図のように、工務店は「○○
工務店」、屋根瓦と外壁は「○○工事事務所」などのよ
うに具体的に表示され、請負可能かどうかも確認でき
る。さらに、表内のハイパーリンクにより、図７に示す
ような業者の詳細な広告情報画面６０を閲覧したり、直
接問い合わせを行うことも可能である。また、顧客の住
所近辺に限定したり、予算に合わせて選択したりするよ
うにしてもよい。

【００５３】図８は、隠し処理を施した完成予想画像２
ａの一例を示す図である。図のように３次元画像２ａの
コーナー部など、イメージ寸法の決定に重要な部分に意
図的に使用部材の品番等を重ね表示させることによって
２次利用しにくい形態にし、著作権侵害や２次利用によ
る得べかりし利益の損失を防止している。

【００５４】同様の目的で完成予想画像２ａを、内部に
仕込まれた付加機能が実行できないように、予め秘匿ま
たは暗号化処理することもできる。そして、特定の解除
キー（ＩＤ、パスワードなど）で秘匿を解除すること
や、暗号化された情報を特定の解読キーを与えて解読す
ることを行えば、ウォークスルー機能、各部の詳細寸法
の参照、照明のシミュレーション等の付加機能が実現で
きる。

【００５５】前記の特定の解除キーや解読キーは、紹介
された代理店などに出向いて教えてもらえるようにすれ
ば、早期契約など販売促進がより早く具体化できる。

【００５６】図には示していないが、３次元画像２ａを
形成する３次元データから立体模型を作成して、顧客に
提供することもできる。この立体模型は、３次元の画像
情報を基に製作しているので、正確な形状の模型が安価
かつ迅速に顧客に提供できる。

【００５７】

【発明の効果】以上の説明から理解できるように、請求
項１に記載の通信ウエブを利用した住宅向け営業支援シ
ステムは、通信ネットワークを介して、住宅部材メーカ
ーが直接顧客より増改築の基礎となる情報を受け取り、
また、通信ネットワークを介して、完成予想図等の完成
予想画像、代理店等の紹介情報を含む提案情報を顧客に
提供しているため、住宅部材メーカーは、確実に顧客の
ニーズが収集でき、迅速な顧客への情報提供も実現でき
る。

【００５８】特に、完成予想画像によって、顧客は、完
成予想図を現実感のある画面で閲覧することができ、業
者紹介情報によって、顧客の希望条件に合った適切な工
務店や代理店を、サービスサーバ内の豊富なデータから
選び出して、その選ばれた工務店等が請負可能かどうか
を確認した上で顧客に斡旋しているため、情報の少ない
顧客にとって、失敗のない業者選びが可能となる。顧客
にとってのメリットだけではなく、業者を紹介する住宅
部材メーカー等にとっても、該メーカー製商品の受注増
が見込めるメリットがある。

【００５９】請求項２によれば、提案情報に、新築また
は増改築に必要な商品情報、サービス情報、価格情報お
よび見積情報の少なくともいずれかを含んでいるので、
顧客は、商品情報より、完成予想の外観だけではなく商
品の細部を知ることができ、サービス情報からは、工事
等の内容が紹介され、価格情報からは、増改築に必要な
経費を大まかに知ることができ、その結果、迅速に代理
店等との間で案を具体化させていくこともでき、基礎情
報が正確になった段階での見積情報からは、工賃等を含
めた詳細見積の提示を受けることもできる。

【００６０】請求項３によれば、単にメーカーが顧客に
代理店等の業者を紹介するに止まらず、その業者の詳細
な広告情報を顧客に提供することができるため、顧客に
とってさらに有益な業者選びの判断材料となる。業者に
とっても、紹介情報画面から簡単に業者の広告情報画面
にリンクできるので、受注可能性の高い顧客への広告提
供ができる。

【００６１】請求項４では、顧客の基礎情報に関連する
商品、サービスの紹介情報を、顧客に提供する画面に含
ませているので、顧客に不快感を与えることなく販売促
進を行うことができる。

【００６２】請求項５によれば、基礎情報には顧客が撮
影した住宅の連続画像を含んでいるため、これを基に各
種の生成手段で増改築後の完成予想画像を生成すること
ができる。

【００６３】請求項６〜１２によれば、完成予想画像を
複数の形態で生成しているため、顧客の種々のニーズ、
例えば増改築の程度や、顧客のパソコン操作の習熟度を
考慮して、様々な形態で完成予想画像を提供することが
できる。

【００６４】特に請求項６によれば、顧客のニーズが
「屋根の葺き替え」などの簡単な改築である場合には、
手間がかからず低コストで提案用の完成予想画像が生成
できる。請求項７では、完成予想画像が提案ボードに見
やすく配置した２次元画像なので、パソコンに不慣れな
顧客でも最低限の知識で閲覧することができる。

【００６５】また、請求項８〜１２によれば、提供する
画像が３次元画像であるので、より現実感のある提案情
報を顧客に提供することができる。顧客側は、３次元画
像により、完成時の状況がリアルに確認でき、失敗の不
安が解消でき、更に希望する案に修正したりすることが
できる。

【００６６】特に請求項９では、基礎となる画像を必要
としないため、新築の場合や顧客側で連続画像が準備で
きない場合には効果的である。請求項１０では、連続画
像を基礎として３次元形状復元処理して３次元画像が生
成できるため、顧客を訪問して計測機で計測する必要が
なく、顧客が手持ちのデジタルカメラ・ビデオカメラ等
で任意の方向から撮影した２枚以上の画像があれば物体
の形状を抽出することができ、完成予想画像の生成時間
を大幅に短縮することが可能である。

【００６７】また、請求項１１では、予め用意された典
型的な住宅形状の３次元画像データの中から、類似した
ものを選択して、これを加工して完成予想画像を生成し
ているため、顧客のニーズが「１０畳の和室１室を含む
３ＬＤＫの一戸建て」というような漠然としたものであ
る場合に、具体的なイメージで顧客に提供することがで
き、さらに、この提案を進展させることもできる。請求
項１２では、顧客側は、通信端末器で、ＶＲＭＬビュー
ア（３次元表示ソフト）や専用アプリケーションなど
で、住宅の外観形状をさまざまな方向から観察したり、
時間帯や照明装置による外観の違いを検証したり、周囲
の景色とのマッチングを確認したり、ウォークスルーシ
ミュレーションを行ったりすることができ、臨場感あふ
れる３次元空間を体験することができる。

【００６８】請求項１３〜１５によれば、３次元画像の
データを特別のフォーマットにしたり、暗号化したりす
ることで、著作権侵害やデータの２次利用による得べか
りし利益の損失を防止している。

【００６９】特に請求項１３では、専用のフォーマット
で記述された３次元画像データと、これを３次元画像に
変換するための専用のアプリケーションとを顧客に提供
し、データをＶＲＭＬビューア等の汎用の３次元表示ソ
フトで閲覧できないようにすることで、容易にデータの
２次利用ができないようにしている。

【００７０】請求項１４によれば、提供する完成予想画
像を暗号化したり、画像を閲覧するソフトで閲覧制限で
きるようにしたりすることで、著作権侵害や情報の２次
利用を防止することができる。また、暗号解読キーを紹
介された業者に出向いて教えてもらうようにすること
で、早期に契約を結べることにもつながる。

【００７１】請求項１５では、３次元画像が汎用的なフ
ォーマットで記述されたデータを暗号化処理したもので
あり、これを解読キーで解読したのち汎用的なアプリケ
ーションで閲覧可能となるため、開示すべきでない情報
を、サービスサーバ側で恣意的に隠蔽することができ
る。

【００７２】請求項１６によれば、３次元画像の重要な
箇所に隠し処理が施されているため、成約前の顧客がこ
の画像を二次利用できないようにして、利益の損失を防
いでいる。

【００７３】請求項１７によれば、３次元画像を形成す
る３次元データを基に改築等施工後の立体模型を製作し
ているので、正確な形状の模型が安価かつ迅速に作成、
提供でき、顧客満足を向上させることができる。

【００７４】請求項１８〜２１によれば、サービスサー
バ内に顧客履歴管理データベースを設け、顧客に対する
積極的なアフターケアを実施している。特に、請求項１
９では、顧客メンテナンス管理システムが、所定のメン
テナンス条件、例えば使用部材の耐用年数データ等を基
に取り替え時期がきたかどうかを、データベースに登録
されている顧客全てについて見極め、自動抽出している
ため、アフターケアによる更なる需要が創出される。請
求項２０では、メンテナンス通知が自動的に発信される
ため、人手をそれほど必要とせずにアフターケアを行う
ことができ、請求項２１では、所定のメンテナンス条件
で抽出された顧客に対して、関連する商品、サービスの
案内を付加しているため、更なる需要が期待できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明のシステム構成の一例を示す図である。

【図２】本発明のシステムにおける情報の流れを示すフ
ローチャートである。

【図３】本発明のシステムの個人情報登録画面を示す図
である。

【図４】完成予想画像の一例を示す図である。

【図５】価格情報画面の一例を示す図である。

【図６】業者の紹介情報画面の一例を示す図である。

【図７】業者の詳細な広告情報画面の一例を示す図であ
る。

【図８】隠し処理を施した完成予想画像の一例を示す図
である。

【符号の説明】

１０通信ウエブを利用した住宅向け営業支援システ
ムＡサービスサーバＢ通信端末機Ｃ代理店端末Ｌ通信ネットワーク１基礎情報１ａビデオ等で撮影された連続画像１ｂ個人情報２提案情報２ａ３次元完成予想画像（完成予想図など）２ｂ価格情報２ｃ業者紹介情報２ｄ新築または増改築に必要な商品、サービス情報２ｅ関連する商品、サービス広告

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続きＦターム(参考） 5B046 AA03 CA06 EA09 EA10 5B049 BB05 BB11 BB49 CC02 CC08 CC21 DD00 EE03 EE05 EE07 FF03 FF04 GG04 GG07 GG10

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】インターネットなどの通信ネットワーク上
に、サービスサーバを設けて顧客からの新築または増改
築の問い合わせに応答し、新築または増改築の提案情報
を配信するようにした通信ウエブを利用した住宅向け営
業支援システムにおいて、上記サービスサーバは、顧客の通信端末機からのアクセ
スを受け付けた後に、顧客から顧客の希望する新築また
は増改築について必要な基礎情報を受け取り、その基礎
情報を基にして顧客の希望する新築または増改築を行っ
た場合の完成予想画像と、請負可能な代理店などの業者
の紹介情報とを含んだ提案情報を、顧客の通信端末機に
配信するようにしたことを特徴とする通信ウエブを利用
した住宅向け営業支援システム。
【請求項２】請求項１において、上記提案情報には、新築または増改築に必要な商品情
報、サービス情報、価格情報および見積情報の少なくと
もいずれかを含んでいる、通信ウエブを利用した住宅向
け営業支援システム。
【請求項３】請求項１、２のいずれかにおいて、上記提案情報には、代理店などの業者の広告情報を含ま
せている、通信ウエブを利用した住宅向け営業支援シス
テム。
【請求項４】請求項１〜３のいずれかにおいて、上記提案情報には、顧客の基礎情報に関連する商品、サ
ービスの紹介情報を含ませている、通信ウエブを利用し
た住宅向け営業支援システム。
【請求項５】請求項１〜４のいずれかにおいて、上記基礎情報には、増改築の対象となる顧客の住宅を撮
影した映像を含んでいる、通信ウエブを利用した住宅向
け営業支援システム。
【請求項６】請求項１〜５のいずれかにおいて、上記完成予想画像は、上記基礎情報を基にレタッチ加工
して生成された２次元の映像であることを特徴とする通
信ウエブを利用した住宅向け営業支援システム。
【請求項７】請求項１〜６のいずれかにおいて、上記完成予想画像は、上記基礎情報を基に生成された住
宅の３次元画像データから、特定の表現条件により生成
された２次元の映像であることを特徴とする通信ウエブ
を利用した住宅向け営業支援システム。
【請求項８】請求項１〜７のいずれかにおいて、上記完成予想画像は、上記基礎情報を基に生成された住
宅の３次元画像であることを特徴とする通信ウエブを利
用した住宅向け営業支援システム。
【請求項９】請求項８において、上記３次元画像は、モデリングソフトを操作して、顧客
の住宅の完成予想形状および外観を生成した３次元画像
であることを特徴とする通信ウエブを利用した住宅向け
営業支援システム。
【請求項１０】請求項８において、上記３次元画像は、住宅を撮影した複数の映像からの対
応点情報から幾何的条件に基づいて、自動的に生成した
３次元画像データに基づき、修正を加え、顧客の住宅の
完成予想形状および外観を生成した３次元画像であるこ
とを特徴とする通信ウエブを利用した住宅向け営業支援
システム。
【請求項１１】請求項８において、上記３次元画像は、上記基礎情報を基にして、予め用意
された典型的な住宅の３次元画像データの中から、類似
したものを選び出し、修正を加え、顧客の住宅の完成予
想形状および外観を生成した３次元画像であることを特
徴とする通信ウエブを利用した住宅向け営業支援システ
ム。
【請求項１２】請求項８〜１１のいずれかにおいて上記３次元画像は、上記通信端末機で、対象および背景
の外観表現の変更、または観察視点の変更を可能にして
閲覧可能な形態に変換した情報であることを特徴とする
通信ウエブを利用した住宅向け営業支援システム。
【請求項１３】請求項８〜１２のいずれかにおいて、上記３次元画像のデータは、専用のフォーマットで記述
されたデータであって、このデータを３次元画像に変換
するための専用のアプリケーションを配信することを特
徴とする通信ウエブを利用した住宅向け営業支援システ
ム
【請求項１４】請求項８〜１３のいずれかにおいて、上記３次元画像は、特定の解除キーで解除しない限り、
その内部に仕込まれた付加機能が実行できないように、
予め秘匿または暗号化のいずれかの処置を施されている
ことを特徴とする通信ウエブを利用した住宅向け営業支
援システム。
【請求項１５】請求項８〜１２のいずれかにおいて、上記３次元画像は汎用的なフォーマットで記述されたデ
ータを暗号化処理したものであって、暗号解読アプリケ
ーションに特定の解読キーを与えて解読することによ
り、当該フォーマットに対応した汎用的なアプリケーシ
ョンによる閲覧が可能となることを特徴とする通信ウエ
ブを利用した住宅向け営業支援システム
【請求項１６】請求項８〜１５のいずれかにおいて、上記３次元画像は、その３次元画像のイメージ寸法決定
に重要な個所を隠し処理していることを特徴とする通信
ウエブを利用した住宅向け営業支援システム。
【請求項１７】請求項８〜１１のいずれかにおいて、上記３次元画像を形成する３次元データから立体模型の
加工データを作成し、この加工データを用いて顧客の完
成予想住宅の立体模型を作成し、提案情報に加えて、該
立体模型を提供することを特徴とする通信ウエブを利用
した住宅向け営業支援システム。
【請求項１８】請求項１〜１７のいずれかにおいて、上記サービスサーバは、上記サービスサーバに対してア
クセスした顧客からの基礎情報と、顧客に配信した提案
情報とを基にして、その後の顧客の新築または増改築の
履歴データを順次蓄積する顧客履歴管理データベースを
備えている、通信ウエブを利用した住宅向け営業支援シ
ステム。
【請求項１９】請求項１８において、上記サービスサーバは、上記顧客履歴管理データベース
を所定のタイミングで監視して、その内部に蓄積された
履歴データのうちから、所定のメンテナンス条件に適合
した顧客データを自動抽出する機能を備えている顧客メ
ンテナンス管理システムを更に備えている、通信ウエブ
を利用した住宅向け営業支援システム。
【請求項２０】請求項１９において、上記顧客メンテナンス管理システムは、所定のメンテナ
ンス条件に応じて抽出された顧客データにより、顧客の
通信端末機をアクセスして、メンテナンス通知を自動的
に行う機能を更に備えている、通信ウエブを利用した住
宅向け営業支援システム。
【請求項２１】請求項２０において、上記顧客メンテナンス管理システムは、上記顧客の通信
端末機をアクセスする際に、関連する商品、サービスの
伺い案内を付加的に通知する機能を更に備えている、通
信ウエブを利用した住宅向け営業支援システム。