JP2004110635A - プレゼンテーション方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】利用者の個人的条件に沿った温熱環境のイメージを画像表示することにより,利用者が温熱機器を選択するための有効な補助手段となるようにしたプレゼンテーション方法を提供すること。
【解決手段】個人ユーザ2,3や業者ユーザ4,5は,インターネットを介してプレゼンテーションシステム10を利用できる。個人ユーザ2,3から建築物についての個人的情報をプレゼンテーションシステム10へ送信する。その情報に基づいて,温熱環境作成部13では,温熱環境に関するシミュレーション動画を作成する。また,コスト演算部14では,ランニングコストやイニシャルコストを算出する。また,最適提案作成部15では,推奨される機器や取付場所の選定を行う。これらの結果を,個人ユーザ2,3に送信することにより,温熱機器選択のためのプレゼンテーションとする。
【選択図】 図1
【解決手段】個人ユーザ2,3や業者ユーザ4,5は,インターネットを介してプレゼンテーションシステム10を利用できる。個人ユーザ2,3から建築物についての個人的情報をプレゼンテーションシステム10へ送信する。その情報に基づいて,温熱環境作成部13では,温熱環境に関するシミュレーション動画を作成する。また,コスト演算部14では,ランニングコストやイニシャルコストを算出する。また,最適提案作成部15では,推奨される機器や取付場所の選定を行う。これらの結果を,個人ユーザ2,3に送信することにより,温熱機器選択のためのプレゼンテーションとする。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は,温熱機器や空調機器等の販促用のプレゼンテーション方法に関する。さらに詳細には,各種温熱機器による温熱環境情報を提供するプレゼンテーション方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に,住宅等の建築物の新築あるいは改築の計画時には,空調設備,床暖房設備,あるいは浴室暖房設備等の温熱設備の導入が同時に検討される。ここでいう温熱設備には,冷房設備も含むこととする。また,温熱機器に限らず,空気清浄機や換気設備等についても同様である。購入者は,各種機器メーカ等から提供される温熱設備の資料やプレゼンテーション等を比較検討して,必要な環境を得るのに適切な機器を選定しなくてはならない。そこで,購入者にそれぞれの機器の違いをわかりやすく表示して機種選定の手助けとしてもらうために,提案資料を作成して提示することが行われている。この提案資料では,カタログ上の数値のみでなく,各機種の作動によって得られる温熱環境をイメージ画像化している。そして,色によるグラデーション表示や3次元立体画像等によって表示することにより,各機器の性能や特徴をイメージしやすくすることもできる。
【0003】
従来より,建築物の温熱環境のシミュレーションのためのシステムや,設計支援システムとしては,様々な方法が提案されている(例えば,特許文献1,特許文献2,特許文献3)。
【0004】
【特許文献1】
特開平10−239161
【特許文献2】
特開2001−344294
【特許文献3】
特開2001−290864
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら,前記した従来のプレゼンテーション方法では,以下のような問題点があった。すなわち,従来の温熱環境のイメージ画像等は,各購入者の個別情報に基づいて作成されたものではなく,標準的な住居等を想定して作成されている。温熱環境の算出には部屋の広さや配置の他に壁の断熱性能等の詳細な情報が必要であるが,壁材質や断熱材の特性等は購入者本人にもわからないことが多いからである。このことから,算出された温熱環境のイメージは,各購入者の実際の使用イメージとはやや異なるものとなることがあった。さらに,各使用者により重視する条件はさまざまであるが,実際上そのうち2〜3種類の条件に対応したものしか用意できないことが多い。このため,購入者の個人的な条件を加味した多種類のイメージ画像や,温熱環境の時間的変化をイメージ表示したプレゼンテーションをより手軽に得られることが望まれていた。
【0006】
本発明は,前記した従来のプレゼンテーション方法が有する問題点を解決するためになされたものである。すなわちその課題とするところは,利用者の個人的条件に沿った温熱環境のイメージを画像表示することにより,利用者が温熱機器を選択するための有効な補助手段となることが可能なプレゼンテーション方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この課題の解決を目的としてなされた本発明に係るプレゼンテーション方法では,建築物に関する情報の提供を受けてその建築物に使用する温熱機器の提案を行うに当たり,建築物に関する情報を入力する機会を利用者に付与し(1),入力された情報に基づきその建築物の温熱環境に関するデータを作成し(2),そのデータを利用者に提供する。
【0008】
すなわち本発明では,まず,建築物に関する情報の入力を受け付ける。その入力は,利用者によりなされる。建築物に関する情報とは,建築物の立地や間取り,その建築物に使用されている建築材料等の温熱環境に影響する事項の情報のことである。そして,入力された情報に基づいて,その建築物の温熱環境に関するデータを作成する。すなわち,温熱機器を設置し稼働することによって作り出される建築物内部の温熱環境に関するデータを作成するのである。そして,作成したデータを利用者に提供する。
【0009】
これにより利用者としては,特定の建築物に温熱機器を設置した場合の温熱環境に関するデータを得ることができる。そして利用者は,提供されたデータに基づいて,適切な温熱機器を選択することができる。通常得られるのは,一般的な建築物の場合に関するデータであり,利用者が特定の建築物についてのこのようなデータを自ら作成することはほとんど不可能であるので,本発明を利用することによる効果は大きい。
【0010】
本発明のプレゼンテーション方法においては,前述の(1)の際に,建築物の施工業者に関する情報の入力を許容し,建築物に関する情報の代わりに施工業者に関する情報が入力された場合に,入力された施工業者から当該建築物に関する情報を入手することとするとよりよい。このようにすると,利用者本人が建築物についての詳細な情報(特に,建築材料など)を保持していない場合においても,施工業者から情報を入手することができる。
【0011】
本発明のプレゼンテーション方法においてはまた,前述の(2)の際に,作成するデータの種類を,シミュレーション動画,推奨機器,推奨取付位置,ランニングコスト,イニシャルコスト,を含む群の中から選択する機会を利用者に付与する(3)こととするとよりよい。このようにすると,既に決定している条件や考慮する必要のない情報が提示されることなく,利用者にとって必要な情報のみを提供することができる。ここで利用者は,同時に複数種類のデータの作成を選択することもできる。
【0012】
本発明のプレゼンテーション方法においてはまた,前述の(3)でシミュレーション動画が選択された場合に,シミュレーション表示する断面を選択する機会を利用者に付与することとするとよりよい。このようにすると,利用者は,必要な位置における温熱環境を選択して表示させることができる。
【0013】
本発明のプレゼンテーション方法においてはまた,前述の(3)でイニシャルコストが選択された場合に,温熱機器の施工業者を選択する機会を利用者に付与し(4),選択された施工業者にイニシャルコストの提示を依頼し,施工業者から提示されたイニシャルコストを利用者に提供することとするとよりよい。イニシャルコストは,温熱機器の価格に工事費用等を含んだ費用であり,施工業者により異なるものだからである。このようにすると,利用者は,施工依頼することを考慮している施工業者を選択して比較することができる。この温熱機器の施工業者は,上記した建築物の施工業者と同じ業者であることもある。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下,本発明を具体化した実施の形態について,添付図面を参照して詳細に説明する。本実施の形態は,インターネットを介して本発明のプレゼンテーション方法を実施するためのプレゼンテーションシステムとして具体化したものである。
【0015】
本実施の形態のプレゼンテーションシステム10は,図1に示すように,インターネット1に接続されて,個人ユーザ2,3や業者ユーザ4,5によるアクセスによって実行される。ここで,個人ユーザ2,3や業者ユーザ4,5としては,イントラネットやエクストラネットに接続されていてもよい。プレゼンテーションシステム10は,個人情報管理部11,業者情報管理部12,温熱環境作成部13,コスト演算部14,最適提案作成部15等を有している。さらに,プレゼンテーションシステム10は,個人情報データベース21,業者情報データベース22,機器データベース23,建築材料データベース24,料金データベース25,事例データベース26等の各種データベースを有している。以下,データベースはDB,プレゼンテーションシステム10は本システム10と略記する。
【0016】
個人ユーザ2,3は,温熱機器等の導入を考えている顧客である。また,業者ユーザ4,5は,個人ユーザ2,3の建築工事を請け負う建築業者や建築物に温熱機器を取り付ける工事を請け負う施工業者等の業者である。本システム10の各種DBには,それぞれ次のような情報が蓄えられ,常時更新や検索が実行される。個人情報DB21には,個人ユーザ2,3のユーザIDとパスワードとによる登録情報や,考慮中の温熱機器が設置される場所となる建築物やその部屋構造等に関する建築情報が蓄えられる。業者情報DB22には,業者ユーザ4,5の登録情報や個人ユーザ2,3向けの紹介情報等が蓄えられる。機器DB23には,各種温熱機器に関する性能や価格等の情報が蓄えられる。ここで温熱機器には,自社取扱機器のみでなく比較対象となる他社取扱機器も含まれる。建築材料DB24には,壁材や窓材等の建築材料について,断熱性能や比熱等の温熱関連情報が蓄えられる。料金DB25には,電気・ガス等の料金情報が蓄えられる。事例DB26には,以前に提供したことのある事例情報が蓄えられる。
【0017】
次に,本システム10のサービスの内容を説明する。個人ユーザ2,3や業者ユーザ4,5は,ユーザIDおよびパスワードの登録により,本システム10のサービスを使用可能になる。登録されたユーザIDとパスワードとは,個人情報管理部11,業者情報管理部12において管理される。そして,本システム10の利用者は,ユーザIDとパスワードとを正しく入力してログインし,登録ユーザ用のページを閲覧することとなる。以下,本システム10によるサービスを受ける利用者をユーザと表記する。このユーザには,個人ユーザ2,3と業者ユーザ4,5とがともに含まれる。ユーザがログインするとまず,本システム10は,図2に例示した「会員用メニュー」画面へ移行する。各ユーザが実行を希望するメニューボタンを押すことにより,各メニュー内容の実行が開始される。
【0018】
図2に示した「会員用メニュー」画面で,「個人情報登録」ボタンをユーザが押すと,図3に示すような個人情報入力フォームが画面表示される。図3に示した例は,浴室暖房の導入を考えているユーザ用の入力フォームの例である。ユーザは,この入力フォームに,導入を考えている温熱機器の使用場所や使用状況についての情報を記入して送信する。個人ユーザ2,3は,ユーザ自身についての情報や物件情報,希望条件等を記入して送信すればよい。なお,ユーザが業者ユーザ4,5の場合は,自社の顧客の情報を記入して送信することもできる。また,これらの情報や以下に記載する各種の情報の送受信においては,秘密保護のために各種セキュリティ処理が施されるのが一般的である。
【0019】
この個人情報入力フォームでは,ユーザの住所・氏名,建築地住所,新築か改築か,戸建て・集合の別や階高等の建築物に関する記入欄が設けられている。さらに,建築物の図面の送付方法や担当する建築会社名等の情報や,浴室暖房であれば入浴パターン等の使用状況に関する記入欄も設けられている。また,本システム10によって得たい情報の種類や,最適提案の際に優先してほしい条件等の選択欄も設けられている。ユーザは,このフォームに必要事項を記入し,本システム10に送信する。図面が入手不可能な場合や,建築会社が未定の場合は,それらの欄は空白のまま送信すればよい。本システム10では,個人情報管理部11によってこれらの受信情報を個人情報DB21に登録あるいは更新する。
【0020】
また,図2のメニュー選択画面で,「温熱環境シミュレーション」ボタンをユーザが押すと,本システム10はまず,温熱環境シミュレーションを行うための準備処理を行う。そのため,個人情報DB21に登録されている個人情報を読み出す。これは,先に説明した「個人情報登録」ボタンの押下によって,個人情報入力フォームに記入されて返信された情報である。さらには図面が入手できれば,温熱環境をシミュレートする部屋の大きさ,壁材の種類,窓の大きさ等を読み取っておく。これらの情報は,本システム10ができるだけ実際の状況に近い温熱環境のシミュレーションをするために必要だからである。
【0021】
しかし,図面が入手できない場合は,それらの情報を入手する必要がある。ここで,この建築物を担当する建築会社が業者ユーザ4,5であれば,本システム10を利用して情報の提供を依頼することができる。その場合は,担当する業者ユーザ4,5の表示画面に図4に示す建材情報入力フォームを表示する。そうすれば業者ユーザ4,5は,このフォームに壁材の種類や部屋の大きさ等を記入して送信することができ,求められている情報内容を誤解するおそれがない。あるいは,担当する建築会社が業者ユーザ4,5でない場合には,メールや電話等の他の手段を用いて情報を入手するようにしてもよい。本システム10は,これらの情報を受けて建築材料DB24を検索し,壁材の種類に応じた断熱性能や比熱などを読み出す。建築会社からこれらの情報が得られない場合や,建材メーカ等から建築材料のデータが得られない場合では,標準的な壁材や窓を想定したシミュレーションを行うこととなる。
【0022】
これらの情報の入手が終わったら,本システム10は,図5に示す温熱環境シミュレーションの説明画面を表示する。この画面では,このシミュレーションで実行される内容についての説明文が表示される。ここでユーザは,どの温熱機器についてのシミュレーションを実行させるかを選択し,「温熱環境のイメージを見る」のボタンを押す。このとき,選択する機器は1つでもよいし,比較対象としてさらに別の機器を選択することもできる。
【0023】
図5の画面で「温熱環境のイメージを見る」ボタンをユーザが押すと,図6に示した断面選択画面が表示される。図6では,浴室暖房の例を示している。中央のウインドウに部屋のイメージがワイヤーフレーム表示またはメッシュ表示される。そこでユーザは,温熱分布の変化を表示させたい断面を選択する。例えば,手前側の間口方向断面であれば「Y1」ボタンを選択する。各方向(X,Y,Z)につきそれぞれ3種類の位置(1,2,3)の断面が選択できるので,全部で9種類の断面から選択できることとなる。さらに,ランニングコストの算出を希望する場合は,算出条件を選択して入力する。表示断面とランニングコスト算出条件を選択したら,「実行」ボタンを押す。
【0024】
図6で「実行」ボタンをユーザが押すと,本システム10はシミュレーション計算を行う。そして計算終了後,図7に示したシミュレーション表示画面が表示される。ここでは,図5の説明画面で2種の機器が選択され,図6の断面選択画面で間口方向中央部(Y2)が選択された場合について例示している。また,ランニングコスト算出も選択されている。シミュレーション表示は,図7に示したように,中央のウインドウに表示された部屋のイメージ図に埋め込まれて表示される。さらに,例えば実時間30分を約15秒に短縮して,温熱環境の変化が動画表示される。別の断面について見たい場合には,図6の断面選択画面に戻って再び選択すればよい。ここで,シミュレーション表示画面は,本システム10の温熱環境作成部13によって,個人情報DB21,機器DB23,建築材料DB24に蓄えられている情報を適宜使用して作成される。さらに,ランニングコストは,コスト演算部14によって,機器DB23,料金DB25に蓄えられている情報を使用して演算される。
【0025】
また,図2のメニュー選択画面で,「最適提案サービス」ボタンをユーザが押すと,本システム10の最適提案作成部15は,個人情報DB21に蓄えられた情報から最適提案に関する優先条件情報を読み出す。そして,優先すべきポイントには適宜重み付けをして,最適な機種を提案する。このとき,シミュレーション表示画面と同様に,部屋のイメージ図に最適提案例を埋め込んで表示したり,取付位置や吹き出し角度等を総合的に提案することにより,ユーザにとってさらに有効な提案とすることもできる。
【0026】
また,会員用メニュー選択画面には,このほかに「業者紹介ページ」,「機器一覧ページ」,「事例紹介ページ」等の各ページへジャンプするためのボタンが設けられていてもよい。これらのページでは,建築・施工業者,各種温熱機器,施工事例等が表示され,ユーザによる検索,絞り込み等が可能になっている。このとき,本システム10は,業者情報DB22,機器DB23,事例DB26に蓄えられている情報を利用して,各ページを構成表示する。
【0027】
次に,業者情報DB22の内容の一例を図8に,機器DB23の内容の一例を図9に,建築材料DB24の内容の一部の例を図10に示す。業者情報DB22では,図8に示したように業者ユーザ4,5によって登録された会社名やPRコメント等が蓄えられている。業者ユーザ4,5は,業者登録用フォームに必要事項やPRコメント等を記入して,本システム10へ返信する。本システム10では,業者ユーザ4,5から受信した情報を,業者情報管理部12によって業者情報DB22に登録あるいは更新しておく。
【0028】
機器DB23では,各温熱機器について図9に示したようにさまざまな情報が蓄えられている。建築材料DB24では,各種の建築材料の種類や厚さにより,それぞれの断熱性能や比熱等の情報が蓄えられている。これは,同じ種類の材料であっても,メーカや型式によって微妙に性能が異なるからである。建築図面によってメーカや型式が特定されれば,本システム10は,建築材料DB24からその性能を得ることができる。これらの情報は,協力を得られる業者ユーザ4,5や,機器メーカ,建材メーカ等より入手して登録しておく。
【0029】
次に,本システム10の動作を,図11〜図15のフローチャートを利用して説明する。ユーザが本システム10にアクセスすると,図11に示すようにまず,「ゲスト用メニュー」ページが表示される(S101)。このページは,広告や一般的な会社情報等が表示されるページであり,誰でも閲覧できる。
【0030】
次に,そのユーザが会員登録済みであれば(S102:Yes),ログインすることによって(S106),「会員用メニュー」ページへジャンプできる(S107)。あるいは,会員登録済みでないユーザの場合は(S102:No),会員登録することができる。新たに会員登録を希望するユーザは「会員登録」ボタンを押す(S103:Yes)。それによって,「会員登録」画面が表示されるので,ユーザIDとパスワードとを入力して登録することができる。「会員登録」画面そのものは,一般的なものでよい。こうして,ID・パスワードを取得すれば(S105),会員としてログインできるようになる(S106)。
【0031】
「会員用メニュー」ページでは,図2に示したメニュー画面が表示される。そして,ユーザはそれらのうちから,実行してみたいものを選んで,ボタンを押す。ここでは,「個人情報登録」ボタン,「最適提案サービス」ボタン,「温熱環境シミュレーション」ボタンが表示されている。そこで,図12に示すように,「会員用メニュー」ページで「個人情報登録」ボタンが押されると(S201:Yes),本システム10は個人・建築情報登録処理を実行する(S202)。あるいは,「最適提案サービス」ボタンが押されると(S203:Yes),最適提案処理を実行する(S204)。あるいは,「温熱環境シミュレーション」ボタンが押されると(S205:Yes),温熱環境シミュレーション処理を実行する(S206)。これらのルーチンは,ユーザがログアウトしていない(S207:No)間は何度でも実行できる。ユーザがログアウトすると(S207:Yes),本システム10は「ゲスト用メニュー」ページを表示する(S208)。
【0032】
次に,「会員用メニュー」ページの各ボタンが押された場合の,各処理について説明する。個人・建築情報登録処理では,図13に示すように,まず,ユーザに対してその建築物の図面を所有しているかどうかをたずねる(S301)。ユーザが図面を所有している場合は(S301:Yes),その図面を送ってもらう(S302)。メールで送信してもらうか,郵送してもらえばよい。あるいは,ユーザが図面を所有していない場合は(S301:No),その建築物を担当した業者ユーザ4,5に図面を依頼する(S303)。図面依頼のメールを受け取った業者ユーザ4,5は,必要な図面をメール送信あるいは郵送する(S304)。これにより,本システム10は,建築物の図面を受け取ることができる(S305)。ここで,業者ユーザ4,5の実行行為は本システム10の処理ではないので,破線で示している。なおここでは,建築物を担当する建築会社が業者ユーザ4,5であるとして説明しているが,業者ユーザ4,5でない場合においても同様である。
【0033】
次に,どの温熱機器を購入するかをユーザが既に決めている場合には(S306:Yes),ユーザにその機器を登録してもらう。そのために,機器DB23を検索し(S307),「機器登録」画面を表示する(S308)。この画面では,ユーザは希望する温熱機器を選択入力して登録する。まだ,購入する機器が決まっていない場合には(S306:No),機器登録は行わない。ここまでが個人情報の登録処理であり,ユーザによる登録作業はここまでで終了する。
【0034】
次に,本システム10は,入手した図面を参照して,温熱機器を導入することが考慮されている各部屋の壁材や断熱材,窓の構成等の建築物の詳細な情報を登録する。そのため,建築物を担当する業者ユーザ4,5に情報提供依頼を送信する(S309)。図面を業者ユーザ4,5に依頼した場合には,そのとき同時に依頼してもよい。業者ユーザ4,5は,必要な情報を集めて入力画面(図4)に入力して返信する(S310)。つまり,本システム10は業者ユーザ4,5から必要な情報を受信する(S311)。前記したように,建築会社等が本システム10の業者ユーザ4,5でない場合は,他の手段を用いて情報を入手すればよい。このようにして得られた壁材等の温熱性能を調べるために,本システム10は,建築材料DB24を検索する(S312)。そして,各建築材料の各種特性データを登録する(S313)。このとき,建築材料のデータが不足する場合には(S314:Yes),代わりに標準的な建材の条件をデータ入力する(S315)。
【0035】
ここまでが,建築情報の登録処理であり,これですべてのデータが登録されたので,個人・建築情報登録完了報告を行う(S316)。すなわち,登録依頼をした個人ユーザと,各種データを送信して協力してくれた業者ユーザ4,5とに完了を報告するメールを送信する。そして,この処理を終了する。
【0036】
次に,図14に基づいて,温熱環境シミュレーション処理の動作を説明する。まず,個人・建築情報を読み出す(S401)。この情報が登録されていない場合には処理実行できないので,ユーザに注意を促す表示をして,「個人情報登録」ボタンにより各種情報を登録してもらう。また,このシミュレーション処理の実行にはある程度時間がかかる場合があるので,ユーザは,計算処理を依頼しておくことができる。そして,計算完了したらメールを受け取るようにするのである。計算処理に要する時間が短く,すぐに結果が表示できる場合には,ユーザにそのまま待ってもらってもよい。本システム10は,個人・建築情報からそのユーザのシミュレーション処理が計算完了しているかどうかが判断できる(S402)。
【0037】
計算完了済みのユーザであれば(S402:Yes),結果を表示する処理に移る。そして,図6に示した表示断面選択画面を表示して,ユーザに温熱環境の計算結果を表示する断面を選択してもらう(S403)。さらに,ユーザが実行ボタンを押すことにより,温熱シミュレーションを表示させるという依頼を受け取れば,温熱状態の変化を動画表示する(S404)。また,ランニングコスト算出が依頼されていれば,ランニングコストの変化も表示する(S405)。あるいは,ユーザによりさらに違う断面の表示が希望されれば(S406:Yes),再び表示断面選択画面に戻って(S403),同様に処理する。ユーザによる表示希望が終了したらこの処理を終了する。
【0038】
あるいは,計算完了していないユーザの場合は(S402:No),計算処理を行うための準備をする。まず,機器登録がすんでいるかどうかを判断する(S407)。機器登録がすんでいない場合は(S407:No),機器の選定をする必要がある。そこで,最適提案が依頼されているかどうかを判断し(S408),最適提案が依頼されていない場合は(S408:No),ユーザに機器の選定をしてもらうための「機器登録」画面を表示する(S409)。ユーザによる機器登録が終了しても,設置位置が特定されていないなど情報不足の場合は(S410:Yes),自動的に最適提案を行って(S411),不足している情報を補完する。ユーザによって最適提案が依頼されている場合は(S408:Yes),最適提案を実行する(S411)。
【0039】
また,ユーザに温熱環境シミュレーションまたはランニングコスト算出を希望するかどうかを入力してもらう。そして,温熱環境シミュレーションが依頼されていれば(S412:Yes),シミュレーション計算をする(S413)。また,ランニングコスト算出が依頼されていれば(S414:Yes),ランニングコスト算出を行う(S415)。これらの計算が終了すれば,温熱環境シミュレーション処理の計算が完了したことになるので,ユーザに計算完了を報告するメールを送信し(S416),処理を終了する。
【0040】
次に,図15に基づいて,最適提案処理の動作を説明する。これは,図12のS204や図14のS411から実行される処理である。この処理の場合も,提案準備にはある程度時間がかかる場合があり,ユーザは,計算処理を依頼しておいて,完了したらメールを受け取るようにすることができる。計算処理に要する時間が短い場合には,ユーザに待ってもらってもよい。そこで,本システム10は,まず,個人・建築情報を読み出す(S501)。この情報が登録されていない場合には提案実行できないので,ユーザに注意を促す表示をして,「個人情報登録」ボタンにより各種情報を登録してもらう。そして,個人・建築情報からそのユーザの最適提案準備が完了しているかどうかを判断する(S502)。
【0041】
最適提案の準備が完了している場合には(S502:Yes),その提案結果を表示する(S503)。この提案には,ユーザが図4のフォームに記入した条件の優先順位が考慮され,具体的な数値とともに,上位の数機種が表示される。同時に温熱シミュレーションの表示が依頼されている場合は(S504:Yes),温熱シミュレーションを実行する(S505)。また,イニシャルコスト表示が依頼されている場合は,イニシャルコストおよびそのコストを提示している業者ユーザ4,5の情報を表示して(S506),処理を終了する。
【0042】
あるいは,最適提案の準備がまだ完了していない場合には(S502:No),提示された各条件に従って,最適な機器やその取付位置等を選定する(S507)。このとき,イニシャルコストの表示が依頼されているか(S508:Yes),または,イニシャルコストが優先条件である場合には,業者ユーザ4,5に販売価格を問い合わせる必要がある。この販売価格は工事費等を含んだ,ユーザが払うイニシャルコストのことである。そこで,イニシャルコスト取得済みでなければ(S509:No),業者ユーザ4,5に納入価格の確認と販売価格の提示を依頼する(S510)。ユーザが取付を依頼する業者ユーザ4,5を決めている場合はその業者ユーザ4,5のみでよいし,決まっていない場合は複数の業者ユーザ4,5に依頼して比較する。
【0043】
依頼された業者ユーザ4,5は,納入価格を確認して販売価格を本システム10に返信する(S511)。これにより,本システム10は,販売価格を受信する(S512)。イニシャルコスト優先のユーザの場合は,この段階で最適提案機器が選定される。そこで,決定された最適提案機器を機器登録しておく(S513)。そして,ユーザに提案準備完了を報告するメールを送信して(S514),処理を終了する。
【0044】
以上詳細に説明したように,本実施の形態に係るプレゼンテーションシステム10では,個人ユーザ2,3や業者ユーザ4,5との通信によって,各ユーザの個人的条件や建築情報の送信を受けて,温熱環境シミュレーションのイメージ画像や,最適な温熱環境の提案表示画像を提供することとしている。これにより,各ユーザは,多種類の機器による温熱環境の差異を,各自の個人的な条件や使用状況に応じたイメージ画像として視覚的に得ることができる。従って,利用者にとってわかりやすく,温熱機器を選択するための有効な補助手段とすることができる。
【0045】
また,業者ユーザ4,5との協力関係ネットワークを作成することで,個人ユーザ2,3には把握しにくい建築材料のデータ等をDB化することができるので,さらに実際の使用イメージに近いものとなる。また,温熱機器の種類等の条件を変えて,多数種類のシミュレーションを実行することが容易であり,比較検討する機器の種類の幅を広いものとすることができる。
【0046】
なお,本実施の形態は単なる例示にすぎず,本発明を何ら限定するものではない。したがって本発明は当然に,その要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良,変形が可能である。
例えば,上記実施の形態では,浴室暖房の例について実施しているが,これに限らず各種の温熱機器や空調機器についても実行できる。
例えば,上記の実施の形態では,温熱シミュレーションを実行できる断面として9種類あるとしたが,この断面の種類数はこれに限らない。小さい部屋の場合はより少なくてもよいし,広い空間ではもっと多数の断面位置が選択できるようにしてもよい。さらに,断面位置を自由に選択できるようにしてもよい。
【0047】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように本発明によれば,利用者の個人的条件に沿った温熱環境のイメージを画像表示することにより,利用者が温熱機器を選択するための有効な補助手段となるようにしたプレゼンテーション方法が提供されている。
【図面の簡単な説明】
【図1】プレゼンテーションシステムのシステム構成を示す概略構成図である。
【図2】本システムにおける会員用メニュー画面を示す図である。
【図3】個人情報入力用のフォームを示す図である。
【図4】登録された個人条件に関する建材情報入力用のフォームを示す図である。
【図5】温熱環境表示の選択画面を示す図である。
【図6】温熱環境表示の表示断面を選択する画面を示す図である。
【図7】温熱分布とコスト演算結果の表示画面を示す図である。
【図8】業者情報データベースのイメージを示す図である。
【図9】機器データベースのイメージを示す図である。
【図10】建築材料データベースのイメージを示す図である。
【図11】本システムにおける会員登録動作を示すフローチャート図である。
【図12】本システムにおける会員用メニューを示すフローチャート図である。
【図13】本システムにおける個人・建築情報登録動作を示すフローチャート図である。
【図14】本システムにおける温熱環境シミュレーション動作を示すフローチャート図である。
【図15】本システムにおける最適提案動作を示すフローチャート図である。
【符号の説明】
2,3 個人ユーザ
4,5 業者ユーザ
10 プレゼンテーションシステム
【発明の属する技術分野】
本発明は,温熱機器や空調機器等の販促用のプレゼンテーション方法に関する。さらに詳細には,各種温熱機器による温熱環境情報を提供するプレゼンテーション方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に,住宅等の建築物の新築あるいは改築の計画時には,空調設備,床暖房設備,あるいは浴室暖房設備等の温熱設備の導入が同時に検討される。ここでいう温熱設備には,冷房設備も含むこととする。また,温熱機器に限らず,空気清浄機や換気設備等についても同様である。購入者は,各種機器メーカ等から提供される温熱設備の資料やプレゼンテーション等を比較検討して,必要な環境を得るのに適切な機器を選定しなくてはならない。そこで,購入者にそれぞれの機器の違いをわかりやすく表示して機種選定の手助けとしてもらうために,提案資料を作成して提示することが行われている。この提案資料では,カタログ上の数値のみでなく,各機種の作動によって得られる温熱環境をイメージ画像化している。そして,色によるグラデーション表示や3次元立体画像等によって表示することにより,各機器の性能や特徴をイメージしやすくすることもできる。
【0003】
従来より,建築物の温熱環境のシミュレーションのためのシステムや,設計支援システムとしては,様々な方法が提案されている(例えば,特許文献1,特許文献2,特許文献3)。
【0004】
【特許文献1】
特開平10−239161
【特許文献2】
特開2001−344294
【特許文献3】
特開2001−290864
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら,前記した従来のプレゼンテーション方法では,以下のような問題点があった。すなわち,従来の温熱環境のイメージ画像等は,各購入者の個別情報に基づいて作成されたものではなく,標準的な住居等を想定して作成されている。温熱環境の算出には部屋の広さや配置の他に壁の断熱性能等の詳細な情報が必要であるが,壁材質や断熱材の特性等は購入者本人にもわからないことが多いからである。このことから,算出された温熱環境のイメージは,各購入者の実際の使用イメージとはやや異なるものとなることがあった。さらに,各使用者により重視する条件はさまざまであるが,実際上そのうち2〜3種類の条件に対応したものしか用意できないことが多い。このため,購入者の個人的な条件を加味した多種類のイメージ画像や,温熱環境の時間的変化をイメージ表示したプレゼンテーションをより手軽に得られることが望まれていた。
【0006】
本発明は,前記した従来のプレゼンテーション方法が有する問題点を解決するためになされたものである。すなわちその課題とするところは,利用者の個人的条件に沿った温熱環境のイメージを画像表示することにより,利用者が温熱機器を選択するための有効な補助手段となることが可能なプレゼンテーション方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この課題の解決を目的としてなされた本発明に係るプレゼンテーション方法では,建築物に関する情報の提供を受けてその建築物に使用する温熱機器の提案を行うに当たり,建築物に関する情報を入力する機会を利用者に付与し(1),入力された情報に基づきその建築物の温熱環境に関するデータを作成し(2),そのデータを利用者に提供する。
【0008】
すなわち本発明では,まず,建築物に関する情報の入力を受け付ける。その入力は,利用者によりなされる。建築物に関する情報とは,建築物の立地や間取り,その建築物に使用されている建築材料等の温熱環境に影響する事項の情報のことである。そして,入力された情報に基づいて,その建築物の温熱環境に関するデータを作成する。すなわち,温熱機器を設置し稼働することによって作り出される建築物内部の温熱環境に関するデータを作成するのである。そして,作成したデータを利用者に提供する。
【0009】
これにより利用者としては,特定の建築物に温熱機器を設置した場合の温熱環境に関するデータを得ることができる。そして利用者は,提供されたデータに基づいて,適切な温熱機器を選択することができる。通常得られるのは,一般的な建築物の場合に関するデータであり,利用者が特定の建築物についてのこのようなデータを自ら作成することはほとんど不可能であるので,本発明を利用することによる効果は大きい。
【0010】
本発明のプレゼンテーション方法においては,前述の(1)の際に,建築物の施工業者に関する情報の入力を許容し,建築物に関する情報の代わりに施工業者に関する情報が入力された場合に,入力された施工業者から当該建築物に関する情報を入手することとするとよりよい。このようにすると,利用者本人が建築物についての詳細な情報(特に,建築材料など)を保持していない場合においても,施工業者から情報を入手することができる。
【0011】
本発明のプレゼンテーション方法においてはまた,前述の(2)の際に,作成するデータの種類を,シミュレーション動画,推奨機器,推奨取付位置,ランニングコスト,イニシャルコスト,を含む群の中から選択する機会を利用者に付与する(3)こととするとよりよい。このようにすると,既に決定している条件や考慮する必要のない情報が提示されることなく,利用者にとって必要な情報のみを提供することができる。ここで利用者は,同時に複数種類のデータの作成を選択することもできる。
【0012】
本発明のプレゼンテーション方法においてはまた,前述の(3)でシミュレーション動画が選択された場合に,シミュレーション表示する断面を選択する機会を利用者に付与することとするとよりよい。このようにすると,利用者は,必要な位置における温熱環境を選択して表示させることができる。
【0013】
本発明のプレゼンテーション方法においてはまた,前述の(3)でイニシャルコストが選択された場合に,温熱機器の施工業者を選択する機会を利用者に付与し(4),選択された施工業者にイニシャルコストの提示を依頼し,施工業者から提示されたイニシャルコストを利用者に提供することとするとよりよい。イニシャルコストは,温熱機器の価格に工事費用等を含んだ費用であり,施工業者により異なるものだからである。このようにすると,利用者は,施工依頼することを考慮している施工業者を選択して比較することができる。この温熱機器の施工業者は,上記した建築物の施工業者と同じ業者であることもある。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下,本発明を具体化した実施の形態について,添付図面を参照して詳細に説明する。本実施の形態は,インターネットを介して本発明のプレゼンテーション方法を実施するためのプレゼンテーションシステムとして具体化したものである。
【0015】
本実施の形態のプレゼンテーションシステム10は,図1に示すように,インターネット1に接続されて,個人ユーザ2,3や業者ユーザ4,5によるアクセスによって実行される。ここで,個人ユーザ2,3や業者ユーザ4,5としては,イントラネットやエクストラネットに接続されていてもよい。プレゼンテーションシステム10は,個人情報管理部11,業者情報管理部12,温熱環境作成部13,コスト演算部14,最適提案作成部15等を有している。さらに,プレゼンテーションシステム10は,個人情報データベース21,業者情報データベース22,機器データベース23,建築材料データベース24,料金データベース25,事例データベース26等の各種データベースを有している。以下,データベースはDB,プレゼンテーションシステム10は本システム10と略記する。
【0016】
個人ユーザ2,3は,温熱機器等の導入を考えている顧客である。また,業者ユーザ4,5は,個人ユーザ2,3の建築工事を請け負う建築業者や建築物に温熱機器を取り付ける工事を請け負う施工業者等の業者である。本システム10の各種DBには,それぞれ次のような情報が蓄えられ,常時更新や検索が実行される。個人情報DB21には,個人ユーザ2,3のユーザIDとパスワードとによる登録情報や,考慮中の温熱機器が設置される場所となる建築物やその部屋構造等に関する建築情報が蓄えられる。業者情報DB22には,業者ユーザ4,5の登録情報や個人ユーザ2,3向けの紹介情報等が蓄えられる。機器DB23には,各種温熱機器に関する性能や価格等の情報が蓄えられる。ここで温熱機器には,自社取扱機器のみでなく比較対象となる他社取扱機器も含まれる。建築材料DB24には,壁材や窓材等の建築材料について,断熱性能や比熱等の温熱関連情報が蓄えられる。料金DB25には,電気・ガス等の料金情報が蓄えられる。事例DB26には,以前に提供したことのある事例情報が蓄えられる。
【0017】
次に,本システム10のサービスの内容を説明する。個人ユーザ2,3や業者ユーザ4,5は,ユーザIDおよびパスワードの登録により,本システム10のサービスを使用可能になる。登録されたユーザIDとパスワードとは,個人情報管理部11,業者情報管理部12において管理される。そして,本システム10の利用者は,ユーザIDとパスワードとを正しく入力してログインし,登録ユーザ用のページを閲覧することとなる。以下,本システム10によるサービスを受ける利用者をユーザと表記する。このユーザには,個人ユーザ2,3と業者ユーザ4,5とがともに含まれる。ユーザがログインするとまず,本システム10は,図2に例示した「会員用メニュー」画面へ移行する。各ユーザが実行を希望するメニューボタンを押すことにより,各メニュー内容の実行が開始される。
【0018】
図2に示した「会員用メニュー」画面で,「個人情報登録」ボタンをユーザが押すと,図3に示すような個人情報入力フォームが画面表示される。図3に示した例は,浴室暖房の導入を考えているユーザ用の入力フォームの例である。ユーザは,この入力フォームに,導入を考えている温熱機器の使用場所や使用状況についての情報を記入して送信する。個人ユーザ2,3は,ユーザ自身についての情報や物件情報,希望条件等を記入して送信すればよい。なお,ユーザが業者ユーザ4,5の場合は,自社の顧客の情報を記入して送信することもできる。また,これらの情報や以下に記載する各種の情報の送受信においては,秘密保護のために各種セキュリティ処理が施されるのが一般的である。
【0019】
この個人情報入力フォームでは,ユーザの住所・氏名,建築地住所,新築か改築か,戸建て・集合の別や階高等の建築物に関する記入欄が設けられている。さらに,建築物の図面の送付方法や担当する建築会社名等の情報や,浴室暖房であれば入浴パターン等の使用状況に関する記入欄も設けられている。また,本システム10によって得たい情報の種類や,最適提案の際に優先してほしい条件等の選択欄も設けられている。ユーザは,このフォームに必要事項を記入し,本システム10に送信する。図面が入手不可能な場合や,建築会社が未定の場合は,それらの欄は空白のまま送信すればよい。本システム10では,個人情報管理部11によってこれらの受信情報を個人情報DB21に登録あるいは更新する。
【0020】
また,図2のメニュー選択画面で,「温熱環境シミュレーション」ボタンをユーザが押すと,本システム10はまず,温熱環境シミュレーションを行うための準備処理を行う。そのため,個人情報DB21に登録されている個人情報を読み出す。これは,先に説明した「個人情報登録」ボタンの押下によって,個人情報入力フォームに記入されて返信された情報である。さらには図面が入手できれば,温熱環境をシミュレートする部屋の大きさ,壁材の種類,窓の大きさ等を読み取っておく。これらの情報は,本システム10ができるだけ実際の状況に近い温熱環境のシミュレーションをするために必要だからである。
【0021】
しかし,図面が入手できない場合は,それらの情報を入手する必要がある。ここで,この建築物を担当する建築会社が業者ユーザ4,5であれば,本システム10を利用して情報の提供を依頼することができる。その場合は,担当する業者ユーザ4,5の表示画面に図4に示す建材情報入力フォームを表示する。そうすれば業者ユーザ4,5は,このフォームに壁材の種類や部屋の大きさ等を記入して送信することができ,求められている情報内容を誤解するおそれがない。あるいは,担当する建築会社が業者ユーザ4,5でない場合には,メールや電話等の他の手段を用いて情報を入手するようにしてもよい。本システム10は,これらの情報を受けて建築材料DB24を検索し,壁材の種類に応じた断熱性能や比熱などを読み出す。建築会社からこれらの情報が得られない場合や,建材メーカ等から建築材料のデータが得られない場合では,標準的な壁材や窓を想定したシミュレーションを行うこととなる。
【0022】
これらの情報の入手が終わったら,本システム10は,図5に示す温熱環境シミュレーションの説明画面を表示する。この画面では,このシミュレーションで実行される内容についての説明文が表示される。ここでユーザは,どの温熱機器についてのシミュレーションを実行させるかを選択し,「温熱環境のイメージを見る」のボタンを押す。このとき,選択する機器は1つでもよいし,比較対象としてさらに別の機器を選択することもできる。
【0023】
図5の画面で「温熱環境のイメージを見る」ボタンをユーザが押すと,図6に示した断面選択画面が表示される。図6では,浴室暖房の例を示している。中央のウインドウに部屋のイメージがワイヤーフレーム表示またはメッシュ表示される。そこでユーザは,温熱分布の変化を表示させたい断面を選択する。例えば,手前側の間口方向断面であれば「Y1」ボタンを選択する。各方向(X,Y,Z)につきそれぞれ3種類の位置(1,2,3)の断面が選択できるので,全部で9種類の断面から選択できることとなる。さらに,ランニングコストの算出を希望する場合は,算出条件を選択して入力する。表示断面とランニングコスト算出条件を選択したら,「実行」ボタンを押す。
【0024】
図6で「実行」ボタンをユーザが押すと,本システム10はシミュレーション計算を行う。そして計算終了後,図7に示したシミュレーション表示画面が表示される。ここでは,図5の説明画面で2種の機器が選択され,図6の断面選択画面で間口方向中央部(Y2)が選択された場合について例示している。また,ランニングコスト算出も選択されている。シミュレーション表示は,図7に示したように,中央のウインドウに表示された部屋のイメージ図に埋め込まれて表示される。さらに,例えば実時間30分を約15秒に短縮して,温熱環境の変化が動画表示される。別の断面について見たい場合には,図6の断面選択画面に戻って再び選択すればよい。ここで,シミュレーション表示画面は,本システム10の温熱環境作成部13によって,個人情報DB21,機器DB23,建築材料DB24に蓄えられている情報を適宜使用して作成される。さらに,ランニングコストは,コスト演算部14によって,機器DB23,料金DB25に蓄えられている情報を使用して演算される。
【0025】
また,図2のメニュー選択画面で,「最適提案サービス」ボタンをユーザが押すと,本システム10の最適提案作成部15は,個人情報DB21に蓄えられた情報から最適提案に関する優先条件情報を読み出す。そして,優先すべきポイントには適宜重み付けをして,最適な機種を提案する。このとき,シミュレーション表示画面と同様に,部屋のイメージ図に最適提案例を埋め込んで表示したり,取付位置や吹き出し角度等を総合的に提案することにより,ユーザにとってさらに有効な提案とすることもできる。
【0026】
また,会員用メニュー選択画面には,このほかに「業者紹介ページ」,「機器一覧ページ」,「事例紹介ページ」等の各ページへジャンプするためのボタンが設けられていてもよい。これらのページでは,建築・施工業者,各種温熱機器,施工事例等が表示され,ユーザによる検索,絞り込み等が可能になっている。このとき,本システム10は,業者情報DB22,機器DB23,事例DB26に蓄えられている情報を利用して,各ページを構成表示する。
【0027】
次に,業者情報DB22の内容の一例を図8に,機器DB23の内容の一例を図9に,建築材料DB24の内容の一部の例を図10に示す。業者情報DB22では,図8に示したように業者ユーザ4,5によって登録された会社名やPRコメント等が蓄えられている。業者ユーザ4,5は,業者登録用フォームに必要事項やPRコメント等を記入して,本システム10へ返信する。本システム10では,業者ユーザ4,5から受信した情報を,業者情報管理部12によって業者情報DB22に登録あるいは更新しておく。
【0028】
機器DB23では,各温熱機器について図9に示したようにさまざまな情報が蓄えられている。建築材料DB24では,各種の建築材料の種類や厚さにより,それぞれの断熱性能や比熱等の情報が蓄えられている。これは,同じ種類の材料であっても,メーカや型式によって微妙に性能が異なるからである。建築図面によってメーカや型式が特定されれば,本システム10は,建築材料DB24からその性能を得ることができる。これらの情報は,協力を得られる業者ユーザ4,5や,機器メーカ,建材メーカ等より入手して登録しておく。
【0029】
次に,本システム10の動作を,図11〜図15のフローチャートを利用して説明する。ユーザが本システム10にアクセスすると,図11に示すようにまず,「ゲスト用メニュー」ページが表示される(S101)。このページは,広告や一般的な会社情報等が表示されるページであり,誰でも閲覧できる。
【0030】
次に,そのユーザが会員登録済みであれば(S102:Yes),ログインすることによって(S106),「会員用メニュー」ページへジャンプできる(S107)。あるいは,会員登録済みでないユーザの場合は(S102:No),会員登録することができる。新たに会員登録を希望するユーザは「会員登録」ボタンを押す(S103:Yes)。それによって,「会員登録」画面が表示されるので,ユーザIDとパスワードとを入力して登録することができる。「会員登録」画面そのものは,一般的なものでよい。こうして,ID・パスワードを取得すれば(S105),会員としてログインできるようになる(S106)。
【0031】
「会員用メニュー」ページでは,図2に示したメニュー画面が表示される。そして,ユーザはそれらのうちから,実行してみたいものを選んで,ボタンを押す。ここでは,「個人情報登録」ボタン,「最適提案サービス」ボタン,「温熱環境シミュレーション」ボタンが表示されている。そこで,図12に示すように,「会員用メニュー」ページで「個人情報登録」ボタンが押されると(S201:Yes),本システム10は個人・建築情報登録処理を実行する(S202)。あるいは,「最適提案サービス」ボタンが押されると(S203:Yes),最適提案処理を実行する(S204)。あるいは,「温熱環境シミュレーション」ボタンが押されると(S205:Yes),温熱環境シミュレーション処理を実行する(S206)。これらのルーチンは,ユーザがログアウトしていない(S207:No)間は何度でも実行できる。ユーザがログアウトすると(S207:Yes),本システム10は「ゲスト用メニュー」ページを表示する(S208)。
【0032】
次に,「会員用メニュー」ページの各ボタンが押された場合の,各処理について説明する。個人・建築情報登録処理では,図13に示すように,まず,ユーザに対してその建築物の図面を所有しているかどうかをたずねる(S301)。ユーザが図面を所有している場合は(S301:Yes),その図面を送ってもらう(S302)。メールで送信してもらうか,郵送してもらえばよい。あるいは,ユーザが図面を所有していない場合は(S301:No),その建築物を担当した業者ユーザ4,5に図面を依頼する(S303)。図面依頼のメールを受け取った業者ユーザ4,5は,必要な図面をメール送信あるいは郵送する(S304)。これにより,本システム10は,建築物の図面を受け取ることができる(S305)。ここで,業者ユーザ4,5の実行行為は本システム10の処理ではないので,破線で示している。なおここでは,建築物を担当する建築会社が業者ユーザ4,5であるとして説明しているが,業者ユーザ4,5でない場合においても同様である。
【0033】
次に,どの温熱機器を購入するかをユーザが既に決めている場合には(S306:Yes),ユーザにその機器を登録してもらう。そのために,機器DB23を検索し(S307),「機器登録」画面を表示する(S308)。この画面では,ユーザは希望する温熱機器を選択入力して登録する。まだ,購入する機器が決まっていない場合には(S306:No),機器登録は行わない。ここまでが個人情報の登録処理であり,ユーザによる登録作業はここまでで終了する。
【0034】
次に,本システム10は,入手した図面を参照して,温熱機器を導入することが考慮されている各部屋の壁材や断熱材,窓の構成等の建築物の詳細な情報を登録する。そのため,建築物を担当する業者ユーザ4,5に情報提供依頼を送信する(S309)。図面を業者ユーザ4,5に依頼した場合には,そのとき同時に依頼してもよい。業者ユーザ4,5は,必要な情報を集めて入力画面(図4)に入力して返信する(S310)。つまり,本システム10は業者ユーザ4,5から必要な情報を受信する(S311)。前記したように,建築会社等が本システム10の業者ユーザ4,5でない場合は,他の手段を用いて情報を入手すればよい。このようにして得られた壁材等の温熱性能を調べるために,本システム10は,建築材料DB24を検索する(S312)。そして,各建築材料の各種特性データを登録する(S313)。このとき,建築材料のデータが不足する場合には(S314:Yes),代わりに標準的な建材の条件をデータ入力する(S315)。
【0035】
ここまでが,建築情報の登録処理であり,これですべてのデータが登録されたので,個人・建築情報登録完了報告を行う(S316)。すなわち,登録依頼をした個人ユーザと,各種データを送信して協力してくれた業者ユーザ4,5とに完了を報告するメールを送信する。そして,この処理を終了する。
【0036】
次に,図14に基づいて,温熱環境シミュレーション処理の動作を説明する。まず,個人・建築情報を読み出す(S401)。この情報が登録されていない場合には処理実行できないので,ユーザに注意を促す表示をして,「個人情報登録」ボタンにより各種情報を登録してもらう。また,このシミュレーション処理の実行にはある程度時間がかかる場合があるので,ユーザは,計算処理を依頼しておくことができる。そして,計算完了したらメールを受け取るようにするのである。計算処理に要する時間が短く,すぐに結果が表示できる場合には,ユーザにそのまま待ってもらってもよい。本システム10は,個人・建築情報からそのユーザのシミュレーション処理が計算完了しているかどうかが判断できる(S402)。
【0037】
計算完了済みのユーザであれば(S402:Yes),結果を表示する処理に移る。そして,図6に示した表示断面選択画面を表示して,ユーザに温熱環境の計算結果を表示する断面を選択してもらう(S403)。さらに,ユーザが実行ボタンを押すことにより,温熱シミュレーションを表示させるという依頼を受け取れば,温熱状態の変化を動画表示する(S404)。また,ランニングコスト算出が依頼されていれば,ランニングコストの変化も表示する(S405)。あるいは,ユーザによりさらに違う断面の表示が希望されれば(S406:Yes),再び表示断面選択画面に戻って(S403),同様に処理する。ユーザによる表示希望が終了したらこの処理を終了する。
【0038】
あるいは,計算完了していないユーザの場合は(S402:No),計算処理を行うための準備をする。まず,機器登録がすんでいるかどうかを判断する(S407)。機器登録がすんでいない場合は(S407:No),機器の選定をする必要がある。そこで,最適提案が依頼されているかどうかを判断し(S408),最適提案が依頼されていない場合は(S408:No),ユーザに機器の選定をしてもらうための「機器登録」画面を表示する(S409)。ユーザによる機器登録が終了しても,設置位置が特定されていないなど情報不足の場合は(S410:Yes),自動的に最適提案を行って(S411),不足している情報を補完する。ユーザによって最適提案が依頼されている場合は(S408:Yes),最適提案を実行する(S411)。
【0039】
また,ユーザに温熱環境シミュレーションまたはランニングコスト算出を希望するかどうかを入力してもらう。そして,温熱環境シミュレーションが依頼されていれば(S412:Yes),シミュレーション計算をする(S413)。また,ランニングコスト算出が依頼されていれば(S414:Yes),ランニングコスト算出を行う(S415)。これらの計算が終了すれば,温熱環境シミュレーション処理の計算が完了したことになるので,ユーザに計算完了を報告するメールを送信し(S416),処理を終了する。
【0040】
次に,図15に基づいて,最適提案処理の動作を説明する。これは,図12のS204や図14のS411から実行される処理である。この処理の場合も,提案準備にはある程度時間がかかる場合があり,ユーザは,計算処理を依頼しておいて,完了したらメールを受け取るようにすることができる。計算処理に要する時間が短い場合には,ユーザに待ってもらってもよい。そこで,本システム10は,まず,個人・建築情報を読み出す(S501)。この情報が登録されていない場合には提案実行できないので,ユーザに注意を促す表示をして,「個人情報登録」ボタンにより各種情報を登録してもらう。そして,個人・建築情報からそのユーザの最適提案準備が完了しているかどうかを判断する(S502)。
【0041】
最適提案の準備が完了している場合には(S502:Yes),その提案結果を表示する(S503)。この提案には,ユーザが図4のフォームに記入した条件の優先順位が考慮され,具体的な数値とともに,上位の数機種が表示される。同時に温熱シミュレーションの表示が依頼されている場合は(S504:Yes),温熱シミュレーションを実行する(S505)。また,イニシャルコスト表示が依頼されている場合は,イニシャルコストおよびそのコストを提示している業者ユーザ4,5の情報を表示して(S506),処理を終了する。
【0042】
あるいは,最適提案の準備がまだ完了していない場合には(S502:No),提示された各条件に従って,最適な機器やその取付位置等を選定する(S507)。このとき,イニシャルコストの表示が依頼されているか(S508:Yes),または,イニシャルコストが優先条件である場合には,業者ユーザ4,5に販売価格を問い合わせる必要がある。この販売価格は工事費等を含んだ,ユーザが払うイニシャルコストのことである。そこで,イニシャルコスト取得済みでなければ(S509:No),業者ユーザ4,5に納入価格の確認と販売価格の提示を依頼する(S510)。ユーザが取付を依頼する業者ユーザ4,5を決めている場合はその業者ユーザ4,5のみでよいし,決まっていない場合は複数の業者ユーザ4,5に依頼して比較する。
【0043】
依頼された業者ユーザ4,5は,納入価格を確認して販売価格を本システム10に返信する(S511)。これにより,本システム10は,販売価格を受信する(S512)。イニシャルコスト優先のユーザの場合は,この段階で最適提案機器が選定される。そこで,決定された最適提案機器を機器登録しておく(S513)。そして,ユーザに提案準備完了を報告するメールを送信して(S514),処理を終了する。
【0044】
以上詳細に説明したように,本実施の形態に係るプレゼンテーションシステム10では,個人ユーザ2,3や業者ユーザ4,5との通信によって,各ユーザの個人的条件や建築情報の送信を受けて,温熱環境シミュレーションのイメージ画像や,最適な温熱環境の提案表示画像を提供することとしている。これにより,各ユーザは,多種類の機器による温熱環境の差異を,各自の個人的な条件や使用状況に応じたイメージ画像として視覚的に得ることができる。従って,利用者にとってわかりやすく,温熱機器を選択するための有効な補助手段とすることができる。
【0045】
また,業者ユーザ4,5との協力関係ネットワークを作成することで,個人ユーザ2,3には把握しにくい建築材料のデータ等をDB化することができるので,さらに実際の使用イメージに近いものとなる。また,温熱機器の種類等の条件を変えて,多数種類のシミュレーションを実行することが容易であり,比較検討する機器の種類の幅を広いものとすることができる。
【0046】
なお,本実施の形態は単なる例示にすぎず,本発明を何ら限定するものではない。したがって本発明は当然に,その要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良,変形が可能である。
例えば,上記実施の形態では,浴室暖房の例について実施しているが,これに限らず各種の温熱機器や空調機器についても実行できる。
例えば,上記の実施の形態では,温熱シミュレーションを実行できる断面として9種類あるとしたが,この断面の種類数はこれに限らない。小さい部屋の場合はより少なくてもよいし,広い空間ではもっと多数の断面位置が選択できるようにしてもよい。さらに,断面位置を自由に選択できるようにしてもよい。
【0047】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように本発明によれば,利用者の個人的条件に沿った温熱環境のイメージを画像表示することにより,利用者が温熱機器を選択するための有効な補助手段となるようにしたプレゼンテーション方法が提供されている。
【図面の簡単な説明】
【図1】プレゼンテーションシステムのシステム構成を示す概略構成図である。
【図2】本システムにおける会員用メニュー画面を示す図である。
【図3】個人情報入力用のフォームを示す図である。
【図4】登録された個人条件に関する建材情報入力用のフォームを示す図である。
【図5】温熱環境表示の選択画面を示す図である。
【図6】温熱環境表示の表示断面を選択する画面を示す図である。
【図7】温熱分布とコスト演算結果の表示画面を示す図である。
【図8】業者情報データベースのイメージを示す図である。
【図9】機器データベースのイメージを示す図である。
【図10】建築材料データベースのイメージを示す図である。
【図11】本システムにおける会員登録動作を示すフローチャート図である。
【図12】本システムにおける会員用メニューを示すフローチャート図である。
【図13】本システムにおける個人・建築情報登録動作を示すフローチャート図である。
【図14】本システムにおける温熱環境シミュレーション動作を示すフローチャート図である。
【図15】本システムにおける最適提案動作を示すフローチャート図である。
【符号の説明】
2,3 個人ユーザ
4,5 業者ユーザ
10 プレゼンテーションシステム
Claims (5)
- 建築物に関する情報の提供を受けてその建築物に使用する温熱機器の提案を行うプレゼンテーション方法において,
建築物に関する情報を入力する機会を利用者に付与し(1),
入力された情報に基づきその建築物の温熱環境に関するデータを作成し(2),
そのデータを利用者に提供することを特徴とするプレゼンテーション方法。 - 請求項1に記載するプレゼンテーション方法において,
前記(1)の際に,建築物の施工業者に関する情報の入力を許容し,
建築物に関する情報の代わりに施工業者に関する情報が入力された場合に,入力された施工業者から建築物に関する情報を入手することを特徴とするプレゼンテーション方法。 - 請求項1または請求項2に記載するプレゼンテーション方法において,
前記(2)の際に,作成するデータの種類を,シミュレーション動画,推奨機器,推奨取付位置,ランニングコスト,イニシャルコスト,を含む群の中から選択する機会を利用者に付与する(3)ことを特徴とするプレゼンテーション方法。 - 請求項3に記載するプレゼンテーション方法において,
前記(3)でシミュレーション動画が選択された場合に,シミュレーション表示する断面を選択する機会を利用者に付与することを特徴とするプレゼンテーション方法。 - 請求項3に記載するプレゼンテーション方法において,
前記(3)でイニシャルコストが選択された場合に,温熱機器の施工業者を選択する機会を利用者に付与し(4),
選択された施工業者にイニシャルコストの提示を依頼し,
施工業者から提示されたイニシャルコストを利用者に提供することを特徴とするプレゼンテーション方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002274728A JP2004110635A (ja) | 2002-09-20 | 2002-09-20 | プレゼンテーション方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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