JP2001294619A - スチレン系重合体及びその製造方法 - Google Patents

スチレン系重合体及びその製造方法

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JP2001294619A JP2000259206A JP2000259206A JP2001294619A JP 2001294619 A JP2001294619 A JP 2001294619A JP 2000259206 A JP2000259206 A JP 2000259206A JP 2000259206 A JP2000259206 A JP 2000259206A JP 2001294619 A JP2001294619 A JP 2001294619A
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昌英 村田
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俊男 加瀬
Hiroyuki Ozaki
裕之 尾崎
Yoshifumi Fukui
祥文 福井
Te Ban Hoan
テ・バン ホアン
Jiju Jin
ジジュ ジン
Satoru Miyazawa
哲 宮沢
Hideaki Hagiwara
英昭 萩原
Kenji Tsuchihara
健治 土原
Yasuzo Suzuki
靖三 鈴木
Michihiko Asai
道彦 浅井
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高度のシンジオタクチック構造を有するヒド
ロキシスチレン系重合体を提供すること。 【解決手段】 下記一般式(1) 【化1】 (式中、mは1〜3の整数である。)で表わされる構造
単位を有する数平均分子量が600以上の重合体であ
り、かつそのタクティシティーが13C−NMRによるラ
セミペンタッドで30%以上であるシンジオタクチック
構造のヒドロキシスチレン系重合体、及び触媒として
(A)下記一般式(2)および/又は一般式(3) MR2 a3 b4 c1 4-(a+b+c) (2) MR2 d3 e1 3-(d+e) (3) で表される遷移金属化合物と、少なくとも一種の助触媒
との反応生成物を主たる触媒成分とするものを用い、下
記一般式(4) 【化2】 で表される置換スチレン系単量体を重合させることによ
り、高度のシンジオタクチック構造を有する下記一般式
(5) 【化3】 で表される置換スチレン系重合体を製造し、次いでこれ
を有機溶媒の存在下に酸もしくは塩基と接触させて脱保
護基化反応を行うことを特徴とする上記のヒドロキシス
チレン系重合体の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は新規な高度のシンジ
オタクチック構造を有するヒドロキシスチレン系重合体
及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、ヒドロキシスチレン重合体は、例
えばプリント配線基板、オフセットPS印刷版、フォト
レジストなどの素材として、さらには難燃性接着剤や金
属表面処理剤などとして有用なことが知られている。他
方、シンジオタクチック構造のスチレン系重合体は、ア
タクチック構造のものに比べて耐熱性及び電気的特性に
優れていることが知られており、従って、シンジオタク
チック構造のヒドロキシ系重合体も前記性質に優れてい
ることが考えられる。
【0003】シンジオタクチック構造のヒドロキシスチ
レン重合体の前駆体として、シンジオタクチック構造を
有するアルコキシ置換スチレン重合体の配位重合法によ
る製造方法が特開平5−310834号公報に開示され
ている。しかしながら、当該特許公報の実施例に於いて
開示されているのはp−メトキシスチレン重合体のみで
あった。一般にアルコキシ置換フェノール類は、容易に
フェノール類に変換されることが知られている〔Synthe
sis,第 417ページ(1977年)、TetrahedronLett.,第21
巻,第3731ページ(1980年)、Tetrahedron,第24巻,第
2289ページ(1968年)〕。しかしながら、p−メトキシ
スチレンの脱保護基化反応は非常に困難であり、コスト
の上昇を招くなど工業的に実施するのには問題があっ
た。実際、当該特許公報中に開示されているのは、シン
ジオタクチック構造を有するp−メトキシスチレン重合
体のみであって、ヒドロキシスチレン重合体の合成につ
いては実施例中には具体的には何の記載も見られなかっ
た。
【0004】また、当該特許公報の比較例に開示されて
いるように、脱保護基化反応が容易なアルコキシ置換ス
チレン類であるp−t−ブトキシスチレンを用いた重合
ではアタクチック構造の重合体しか得られていなかっ
た。さらに、同じく配位重合法によるテトラベンジルチ
タン/メチルアルミノキサン系触媒を用いたp−メトキ
シスチレンやm−メトキシスチレンの重合に関する報告
があるが、〔Macromolecules, 第22巻,第 104ページ
(1989年)〕、この方法によるとアタクチック構造を有
するアルコキシスチレン重合体しか得られておらず、高
度のシンジオタクチック構造を有するヒドロキシスチレ
ン重合体の合成については想像だにできなかった。一
方、他の重合方法、例えば、ラジカル重合法〔Macromol
ecules, 第31巻, 第1024ページ(1998年)、Proc. SPI
E., 第2724巻, 第249ページ(1996年)〕、カチオン重合
法〔Makromol. Chem., Suppl., 第15巻, 第127ページ
(1989年)〕、アニオン重合法〔Makromol. Chem. Rapid
Commun, 第3巻,第941ページ(1982年)〕などにより、
ヒドロキシスチレン重合体が合成できることが報告され
ている。しかしながら、これらの方法は、いずれもアタ
クチック構造のヒドロキシスチレン重合体の製造方法で
ある。
【0005】また、Polym.Mater.Sci.Eng., 第68巻,第1
2ページ(1993年)にはアニオン重合法によりシンジオタ
クチック構造が僅かに増加したヒドロキシスチレン重合
体の合成例が開示されているが、その立体規則性は低く
満足すべきものではなかった。このように、高度のシン
ジオタクチック構造を有するヒドロキシスチレン重合体
は、これまで全く得られていなかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
事情の下で、プリント配線基板、オフセットPS印刷
版、フォトレジストなどの素材として、あるいは難燃性
接着剤や金属表面処理剤などとして有用な高度のシンジ
オタクチック構造を有するヒドロキシスチレン系重合体
を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、高度のシ
ンジオタクチック構造を有するヒドロキシスチレン系重
合体を開発すべく鋭意研究を重ねた結果、特定の触媒の
存在下に特定の置換スチレン系単量体を重合させること
により、高度のシンジオタクチック構造を有する特定の
置換スチレン系重合体を製造し、次いでこれを有機溶媒
の存在下に酸もしくは塩基と接触させて、脱保護基化反
応を行うことにより、高度のシンジオタクチック構造を
有するヒドロキシスチレン系重合体が得られることを見
出し本発明を完成するに至った。
【0008】すなわち、本発明は、下記一般式(1)
【化4】 (式中、mは1〜3の整数である。)で表わされる構造
単位を有する数平均分子量が600以上の重合体であ
り、かつそのタクティシティーが13C−NMRによるラ
セミペンタッドで30%以上であるシンジオタクチック
構造を有することを特徴とするヒドロキシスチレン系重
合体を提供するものである。
【0009】また、本発明は、触媒として、(A)下記
一般式(2)および/又は一般式(3) MR2 a3 b4 c1 4-(a+b+c) (2) MR2 d3 e1 3-(d+e) (3) (式中、R2、R3、及びR4はそれぞれ水素原子、炭素
数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール
基、アルキルアリール基、アリールアルキル基、炭素数
1〜20のアシルオキシ基、炭素数1〜20のアルコキ
シ基、炭素数1〜20のチオアルコキシ基、炭素数6〜
20のチオアリーロキシ基、シクロペンタジエニル基、
置換シクロペンタジエニル基、インデニル基、置換イン
デニル基、フルオレニル基、あるいは置換フルオレニル
基を示す。Mはチタン(Ti)、ジルコニウム(Zr)
又はハフニウム(Hf)からなる群から選ばれる遷移金
属、X 1はハロゲン原子を示す。これらR2、R3、及び
4は同一のものであっても、異なるものであってもよ
い。さらにa,b,cはそれぞれ0〜4の整数を示し、
またd,eはそれぞれ0〜3の整数を示す。)で表され
る遷移金属化合物と、(B)下記(a)〜(d) (a)有機アルミニウムオキシ化合物、(b)前記遷移
金属化合物と反応してカチオン性遷移金属化合物を生成
できるイオン性化合物、(c)前記遷移金属化合物と反
応してカチオン性遷移金属化合物を生成できるルイス酸
化合物、(d)周期律表第1、2及び13族元素金属の
有機金属化合物、から選択される少なくとも一種の助触
媒との反応生成物を主たる触媒成分とするものを用い、
下記一般式(4)
【化5】 (式中、R1 は炭素数3〜30のトリアルキルシリルオ
キシ基、炭素数4〜31のアルコキシ基又は炭素数3〜
30のトリアルキルゲルマニウムオキシ基、mは1〜3
の整数であり、mが複数の場合R1 は同一であってもよ
いし、異なっていてもよい。)で表される置換スチレン
系単量体を重合させることにより、高度のシンジオタク
チック構造を有する下記一般式(5)
【化6】 (式中、R1 は炭素数3〜30のトリアルキルシリルオ
キシ基、炭素数4〜31のアルコキシ基又は炭素数3〜
30のトリアルキルゲルマニウムオキシ基、mは1〜3
の整数であり、mが複数の場合R1 は同一であってもよ
いし、異なっていてもよい。)で表される置換スチレン
系重合体を製造し、次いでこれを有機溶媒の存在下に酸
もしくは塩基と接触させて脱保護基化反応を行うヒドロ
キシスチレン系重合体の製造方法に関するものである。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て詳細に説明する。本発明のヒドロキシスチレン系重合
体は、その立体規則性が高度のシンジオタクチック構造
を有するものであるが、通常、一般式(1)
【化7】 (式中、mは1〜3の整数である。)で表わされる構造
単位を含有するもので、数平均分子量が600以上の重
合体であり、かつそのタクティシティーが13C−NMR
によるラセミペンタッドで30%以上であるシンジオタ
クチック構造を有するものであることが好ましい。
【0011】ここでいうシンジオタクチック構造とは、
立体化学構造がシンジオタクチック構造、即ち炭素−炭
素結合から形成される主鎖に対して側鎖であるフェニル
基や置換フェニル基が交互に反対方向に位置する立体構
造を有するものであり、そのタクティシティーは同位体
炭素による核磁気共鳴法(13C−NMR法)により定量
される。13C−NMR法により測定されるタクティシテ
ィーは、連続する複数個の構造単位の存在割合、例えば
2個の場合はダイアッド、3個の場合はトリアッド、5
個の場合はペンダッドによって示すことができる。
【0012】本発明に言う高度のシンジオタクチック構
造を有するヒドロキシスチレン重合体とは、ヒドロキシ
スチレン類の繰り返し単位の連鎖において、好ましくは
ラセミダイアッドで75%以上、より好ましくは85%
以上、若しくはラセミペンタッドで好ましくは30%以
上、より好ましくは50%以上、特に好ましくは70%
以上、最も好ましくは85%以上のシンジオタクティシ
ティーを有するものを示す。しかしながら、置換基の種
類などによってシンジオタクティシティーの度合いは若
干変動する。
【0013】本発明の製造方法により製造されるシンジ
オタクチックヒドロキシスチレン系重合体では、結合し
ている繰り返し単位は、1種類の構造単位相互間のみな
らず、2種類以上の両構造単位の相互間がそれぞれシン
ジオタクチック構造(コシンジオタクチック構造)とな
っている。また、これらの構造単位で構成される共重合
体は、ブロック共重合、ランダム共重合あるいは交互共
重合等の種々の態様のものがある。
【0014】なお、本発明にいう主としてシンジオタク
チック構造のヒドロキシスチレン系重合体は、必ずしも
単一の重合体である必要はない。シンジオタクティシテ
ィーが上記範囲に存する限り、アイソタクチックもしく
はアタクチック構造のスチレン系重合体との混合物やア
タクチック構造のスチレン系重合体が重合鎖中に組み込
まれたものであってもよい。さらに、本発明のヒドロキ
シスチレン系重合体の分子量は、数平均分子量で600
以上、好ましくは1000〜200万、より好ましくは
2000〜150万、特に好ましくは5000〜100
万の範囲にあるのが望ましい。分子量が小さすぎると機
械的強度が低いなど高分子としての物性が不十分にな
り、逆に、分子量が大きすぎると成形が困難になるとい
う問題を生じる。
【0015】分子量分布については特に制限はないが、
本発明の製造方法により得られるシンジオタクチックヒ
ドロキシスチレン系重合体の重量平均分子量(Mw)と
数平均分子量(Mn)の比である分子量分布(Mw/M
n)の好ましい範囲は、15以下、より好ましくは10 以
下であり、更に好ましくは3.0以下、特に好ましくは2.0
以下、最も好ましくは1.5以下である。分子量分布が広
すぎると、物性の低下という問題が生じるので好ましく
ない。なお、ここでいうシンジオタクチックヒドロキシ
スチレン系重合体の重量平均分子量(Mw)と数平均分
子量(Mn)及び分子量分布(Mw/Mn)とは、分子
量分布が単分散である標準ポリスチレンを標準試料とし
てキャリブレーションされたゲルパーミエーションクロ
マトグラフィーを用いて、示差屈折率計を検出器として
測定することにより求められる分子量及び分子量分布の
ことである。
【0016】本発明のヒドロキシスチレン系重合体の製
造方法に使用される置換スチレン系単量体としては、下
記一般式(4)で表わされる1種以上の置換スチレン単
量体が好ましく使用される。
【化8】 (式中、R1 は炭素数3〜30のトリアルキルシリルオ
キシ基、炭素数4〜31のアルコキシ基又は炭素数3〜
30のトリアルキルゲルマニウムオキシ基、mは1〜3
の整数であり、mが複数の場合R1 は同一であってもよ
いし、異なっていてもよい。)
【0017】前記一般式(4)で表わされる単量体の具
体例としては、p−トリイソプロピルシリルオキシスチ
レン、m−トリイソプロピルシリルオキシスチレン、p
−トリ−n−プロピルシリルオキシスチレン、m−トリ
−n−プロピルシリルオキシスチレン、p−t−ブチル
ジメチルシリルオキシスチレン、m−t−ブチルジメチ
ルシリルオキシスチレン、p−イソプロピルジメチルシ
リルオキシスチレン、m−イソプロピルジメチルシリル
オキシスチレン、p−トリエチルシリルオキシスチレ
ン、m−トリエチルシリルオキシスチレン、p−トリメ
チルシリルオキシスチレン、m−トリメチルシリルオキ
シスチレン、p−トリイソプロピルメチルオキシスチレ
ン、m−トリイソプロピルメチルオキシスチレン、p−
トリ−n−プロピルメチルオキシスチレン、m−トリ−
n−プロピルメチルオキシスチレン、p−t−ブチルジ
メチルメチルオキシスチレン、m−t−ブチルジメチル
メチルオキシスチレン、p−イソプロピルジメチルメチ
ルオキシスチレン、m−イソプロピルジメチルメチルオ
キシスチレン、p−トリフェニルメチルオキシスチレ
ン、p−トリエチルメチルオキシスチレン、m−トリエ
チルメチルオキシスチレン、p−t−ブトキシスチレ
ン、m−t−ブトキシスチレン、p−トリイソプロピル
ゲルマニウムオキシスチレン、m−トリイソプロピルゲ
ルマニウムオキシスチレン、p−トリ−n−プロピルゲ
ルマニウムオキシスチレン、m−トリ−n−プロピルゲ
ルマニウムオキシスチレン、p−t−ブチルジメチルゲ
ルマニウムオキシスチレン、m−t−ブチルジメチルゲ
ルマニウムオキシスチレン、p−イソプロピルジメチル
ゲルマニウムオキシスチレン、m−イソプロピルジメチ
ルゲルマニウムオキシスチレン、p−トリエチルゲルマ
ニウムオキシスチレン、m−トリエチルゲルマニウムオ
キシスチレン、p−トリメチルゲルマニウムオキシスチ
レン、m−トリメチルゲルマニウムオキシスチレンなど
を挙げることができる。これらの内で、分子量分布を狭
くする観点から、特に好適な単量体は一般式(4)の中
のR1の炭素数5以上の単量体である。最も好適な単量
体はp−トリイソプロピルシリルオキシスチレン、p−
t−ブチルジメチルオキシスチレンである。
【0018】前記一般式(4)で表わされる単量体は一
種のみ用いてもよいし、二種以上を併用してもよい。ま
た、一般式(4)で表わされる単量体とともに、本発明
の効果を損なわない範囲内でこれと異なる他のスチレン
系単量体を用いて共重合させてもよい。この場合のスチ
レン系単量体としては、例えばスチレン、p-メチルス
チレン、m-メチルスチレン、o-メチルスチレン、2,
4-ジメチルスチレン、2,5-ジメチルスチレン、3,
4-ジメチルスチレン、3,5-ジメチルスチレン、p-
ターシャリーブチルスチレンなどのアルキルスチレ
ン、;p-クロロスチレン、m-クロロスチレン、o-ク
ロロスチレン、p-ブロモスチレン、m-ブロモスチレ
ン、o-ブロモスチレン、p-フルオロスチレン、m-フ
ルオロスチレン、o-フルオロスチレン、o-メチル-p-
フルオロスチレンなどのハロゲン化スチレン;
【0019】4-ビニルビフェニル、3-ビニルビフェニ
ル、2-ビニルビフェニルなどのビニルビフェニル類;
1-(4-ビニルフェニル)ナフタレン、2-(4-ビニル
フェニル)ナフタレン、1-(3-ビニルフェニル)ナフ
タレン、2-(3-ビニルフェニル)ナフタレン、1-
(2-ビニルフェニル)ナフタレン、2-(2-ビニルフ
ェニル)ナフタレンなどのビニルフェニルナフタレン
類;1-(4-ビニルフェニル)アントラセン、2-(4-
ビニルフェニル)アントラセン、9-(4-ビニルフェニ
ル)アントラセン、1-(3-ビニルフェニル)アントラ
セン、2-(3-ビニルフェニル)アントラセン、9-
(3-ビニルフェニル)アントラセン、1-(2-ビニル
フェニル)アントラセン、2-(2-ビニルフェニル)ア
ントラセン、9-(2-ビニルフェニル)アントラセンな
どのビニルアントラセン類;
【0020】1-(4-ビニルフェニル)フェナントレ
ン、2-(4-ビニルフェニル)フェナントレン、3-
(4-ビニルフェニル)フェナントレン、4-(4-ビニ
ルフェニル)フェナントレン、9-(4-ビニルフェニ
ル)フェナントレン、1-(3-ビニルフェニル)フェナ
ントレン、2-(3-ビニルフェニル)フェナントレン、
3-(3-ビニルフェニル)フェナントレン、4-(3-ビ
ニルフェニル)フェナントレン、9-(3-ビニルフェニ
ル)フェナントレン、1-(2-ビニルフェニル)フェナ
ントレン、2-(2-ビニルフェニル)フェナントレン、
3-(2-ビニルフェニル)フェナントレン、4-(2-ビ
ニルフェニル)フェナントレン、9-(2-ビニルフェニ
ル)フェナントレンなどのビニルフェニルフェナントレ
ン類;1-(4-ビニルフェニル)ピレン、2-(4-ビニ
ルフェニル)ピレン、1-(3-ビニルフェニル)ピレ
ン、2-(3-ビニルフェニル)ピレン、1-(2-ビニル
フェニル)ピレン、2-(2-ビニルフェニル)ピレンな
どのビニルフェニルピレン類;
【0021】4-ビニル-p-ターフェニル、4-ビニル-
m-ターフェニル、4-ビニル-o-ターフェニル、3-ビ
ニル-p-ターフェニル、3-ビニル-m-ターフェニル、
3-ビニル-o-ターフェニル、2-ビニル-p-ターフェニ
ル、2-ビニル-m-ターフェニル、2-ビニル-o-ターフ
ェニルなどのビニルターフェニル類;4-(4-ビニルフ
ェニル)-p-ターフェニルなどのビニルフェニルターフ
ェニル類;4-ビニル-4’-メチルビフェニル、4-ビニ
ル-3’-メチルビフェニル、4-ビニル-2’-メチルビ
フェニル、2-メチル-4-ビニルビフェニル、3-メチル
-4-ビニルビフェニルなどのビニルアルキルビフェニル
類;4-ビニル-4’-フルオロビフェニル、4-ビニル-
3’-フルオロビフェニル、4-ビニル-2’-フルオロビ
フェニル、4-ビニル-2-フルオロビフェニル、4-ビニ
ル-3-フルオロビフェニル、4-ビニル-4’-クロロビ
フェニル、4-ビニル-3’-クロロビフェニル、4-ビニ
ル-2’-クロロビフェニル、4-ビニル-2-クロロビフ
ェニル、4-ビニル-3-クロロビフェニル、4-ビニル-
4’-ブロモビフェニル、4-ビニル-3’-ブロモビフェ
ニル、4-ビニル-2’-ブロモビフェニル、4-ビニル-
2-ブロモビフェニル、4-ビニル-3-ブロモビフェニル
などのハロゲン化ビニルビフェニル類;
【0022】4-ビニル-4’-メトキシビフェニル、4-
ビニル-3’-メトキシビフェニル、4-ビニル-2’-メ
トキシビフェニル、4-ビニル-2-メトキシビフェニ
ル、4-ビニル-3-メトキシビフェニル、4-ビニル-
4’-エトキシビフェニル、4-ビニル-3’-エトキシビ
フェニル、4-ビニル-2’-エトキシビフェニル、4-ビ
ニル-2-エトキシビフェニル、4-ビニル-3-エトキシ
ビフェニルなどのアルコキシビフェニル類;4-ビニル-
4’-メトキシカルボニルビフェニル、4-ビニル-4’-
エトキシカルボニルビフェニルなどのアルコキシカルボ
ニルビニルビフェニル類;4-ビニル-4’-メトキシメ
チルビフェニルなどのアルコキシアルキルビニルビフェ
ニル類;4-ビニル-4’-トリメチルシリルビフェニル
などのトリアルキルシリルビニルビフェニル類;4-ビ
ニル-4’-メチルスタンニルビフェニル、4-ビニル-
4’-トリブチルスタンニルビフェニルなどのトリアル
キルスタンニルビニルビフェニル類;4-ビニル-4’-
トリメチルシリルメチルビフェニルなどのトリアルキル
シリルメチルビニルビフェニル類;4-ビニル-4’-ト
リメチルスタンニルメチルビフェニル、4-ビニル-4’
-トリブチルスタンニルメチルビフェニルなどのトリア
ルキルスタンニルメチルビニルビフェニル類などのアリ
ールスチレン類;p-クロロエチルスチレン、m-クロロ
エチルスチレン、o-クロロエチルスチレンなどのハロ
ゲン置換アルキルスチレン;
【0023】p-メトキシスチレン、m-メトキシスチレ
ン、o-メトキシスチレン、p-エトキシスチレン、m-
エトキシスチレン、o-エトキシスチレンなどのアルコ
キシスチレン;p-メトキシカルボニルスチレン、m-メ
トキシカルボニルスチレンなどのアルコキシカルボニル
スチレン;アセチルオキシスチレン、エタノイルオキシ
スチレン、ベンゾイルオキシスチレンなどのアシルオキ
シスチレン;p-ビニルベンジルプロピルエーテルなど
のアルキルエーテルスチレン;p-トリメチルシリルス
チレンなどのアルキルシリルスチレン;p-トリメチル
スタンニルスチレン、p-トリブチルスタンニルスチレ
ン、p-トリフェニルスタンニルスチレンなどのアルキ
ルスタンニルスチレン;ビニルベンゼンスルホン酸エチ
ル、ビニルベンジルジメトキシホスファイド、p-ビニ
ルスチレンなどのビニルスチレンなどが挙げられ、これ
らの単位を含む共重合体であってもよい。
【0024】上記、一般式(4)で表わされる単量体と
ともに使用可能なこれら他のスチレン系単量体の使用量
は、本発明の重合体の用途によっても異なり、一義的に
は定められないが、全単量体中、好ましくは、45モル
%以下、特に好ましくは0.05〜30モル%の範囲で
ある。
【0025】また、本発明のシンジオタクチックヒドロ
キシスチレン系重合体の製造に際しては、必要に応じて
本発明の効果を損なわない範囲内で本発明の前記一般式
(4)で表される置換スチレン系単量体と共重合可能な
その他の単量体を共重合することができる。この場合の
一般式(4)で表される置換スチレン系単量体と共重合
可能なその他の単量体としては、エチレン、プロピレ
ン、1−ブテンなどのオレフイン、シクロペンテン、2
−ノルボルネンなどの環状オレフイン、1,3−ブタジ
エン、2−メチル−1,3−ブタジエン、2,3−ジメ
チル−1,3−ブタジエン,2−クロロ−1,3−ブタ
ジエン、1,3−ペンタジエン、1,3−ヘキサジエン
などの共役ジエン、1,5−ヘキサジエン、1,6−ヘ
プタジエン、1,7−オクタジエン、ジシクロペンタジ
エン、5−エチリデン−2−ノルボルネンなどの非共役
ジエン、メチルメタクリレート、メチルアクリレートな
どの(メタ)アクリル酸エステルなどが含まれる。これ
らの、一般式(4)で表わされる単量体とともに使用可
能なその他の単量体の使用量は、本発明の重合体の用途
によっても異なり、一義的には定められないが、全単量
体中、好ましくは45モル%以下、特に好ましくは0.
05〜30モル%の範囲である。
【0026】このような本発明の高度のシンジオタクチ
ック構造を有するヒドロキシスチレン系重合体は、以下
に示す触媒系を用いて、特定の置換スチレン系単量体を
重合させた後、酸もしくは塩基と接触させて脱保護基化
反応を行うことにより極めて効率よく製造することがで
きる。ここで脱保護基化反応とは、保護基を外すことに
よりヒドロキシル基を生成させる反応を意味する。
【0027】すなわち、本発明の方法においては、高度
のシンジオタクチック構造を有するヒドロキシスチレン
重合体の前駆体である前記一般式(5)で表される置換
スチレン系重合体の製造に於ける触媒成分としては前記
した(A)成分の一般式(2)と一般式(3)で表され
る化合物の内から選ばれた少なくとも一種の遷移金属化
合物と、前記した(B)成分の(a)〜(d)から選択
される少なくとも一種の助触媒との反応生成物を主たる
触媒成分として含有するものを用いる。
【0028】(A)成分の遷移金属化合物は、前記した
一般式(2)と(3)で表される遷移金属化合物よりな
る群から選ばれた少なくとも一種の化合物である。前記
した一般式(2)又は(3)中のR2、R3、及びR4
それぞれ水素原子,炭素数1〜20のアルキル基(具体
的にはメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ア
ミル基、イソアミル基、イソブチル基、オクチル基、2
-エチルヘキシル基など)、炭素数6〜20のアリール
基、アルキルアリール基、アリールアルキル基(具体的
にはフェニル基、トリル基、キシリル基、ベンジル基な
ど)、炭素数1〜20のアシルオキシ基(具体的にはヘ
プタデシルカルボニルオキシ基など)、炭素数1〜20
のアルコキシ基(具体的にはメトキシ基、エトキシ基、
プロポキシ基、ブトキシ基、アミルオキシ基、ヘキシル
オキシ基、2-エチルヘキシルオキシ基など)、炭素数
1〜20のチオアルコキシ基(具体的にはチオメトキシ
基など)、炭素数6〜20のチオアリーロキシ基(具体
的にはチオフェノキシ基など)、シクロペンタジエニル
基、置換シクロペンタジエニル基(具体的にはメチルシ
クロペンタジエニル基、1,2-ジメチルシクロペンタ
ジエニル基、ペンタメチルシクロペンタジエニル基な
ど)、インデニル基、置換インデニル基、フルオレニル
基、あるいは置換フルオレニル基を示す。
【0029】Mはチタン(Ti)、ジルコニウム(Zr)
又はハフニウム(Hf)からなる群から選ばれる遷移金
属、X1はハロゲン原子(具体的には塩素、臭素、沃
素、弗素)を示す。一般式(2)及び(3)中のR2
3、及びR4は同一のものであっても、異なるものであ
ってもよい。さらにa,b,cはそれぞれ0〜4の整数
を示し、またd,eはそれぞれ0〜3の整数を示す。こ
れらの遷移金属化合物の内で、重合活性の点で最も好適
に使用されるのはチタン化合物である。
【0030】更に好適なチタン化合物としては下記一般
式(6)で表されるモノ(シクロペンタジエニル)チタ
ン化合物、モノ(インデニル)チタン化合物、モノ(フ
ルオレニル)チタン化合物がある。 TiR5XYZ (6) (式中、R5 はシクロペンタジエニル基、置換シクロペ
ンタジエニル基、インデニル基、置換インデニル基、フ
ルオレニル基などを示し、X,Y及びZはそれぞれ独立
に水素原子、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数1〜
12のアルコキシ基、炭素数1〜20のチオアルコキシ
基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数6〜20のア
リールオキシ基,炭素数6〜20のチオアリーロキシ
基,炭素数6〜20のアリールアルキル基又はハロゲン
原子を示す。)
【0031】この式中のR5で示される置換シクロペン
タジエニル基は、例えば炭素数1〜6のアルキル基で1
個以上置換されたシクロペンタジエニル基、具体的には
メチルシクロペンタジエニル基;1,3-ジメチルシク
ロペンタジエニル基;1,2,4-トリメチルシクロペ
ンタジエニル基;1,2,3,4-テトラメチルシクロ
ペンタジエニル基;トリメチルシリルシクロペンタジエ
ニル基;1,3-ジ(トリメチルシリル)シクロペンタ
ジエニル基;ターシャリーブチルシクロペンタジエニル
基;1,3-ジ(ターシャリーブチル)シクロペンタジ
エニル基;ペンタメチルシクロペンタジエニル基などで
ある。
【0032】また、X,Y及びZはそれぞれ独立に水素
原子、炭素数1〜12のアルキル基(具体的にはメチル
基、エチル基、プロピル基、n-ブチル基、イソブチル
基、アミル基、イソアミル基、オクチル基、2-エチル
ヘキシル基など)、炭素数1〜12のアルコキシ基(具
体的にはメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブト
キシ基、アミルオキシ基、ヘキシルオキシ基、オクチル
オキシ基、2-エチルヘキシルオキシ基など)、炭素数
1〜20のチオアルコキシ基(具体的にはチオメトキシ
基など)、炭素数6〜20のアリール基(具体的にはフ
ェニル基、ナフチル基など)、炭素数6〜20のアリー
ロキシ基(具体的にはフェノキシ基など)、炭素数6〜
20のチオアリーロキシ基(具体的にはチオフェノール
基など)、炭素数6〜20のアリールアルキル基(具体
的にはベンジル基)又はハロゲン原子(具体的には塩
素、臭素、沃素あるいは弗素)を示す。
【0033】このような一般式(6)で表されるチタン
化合物の具体例としては、シクロペンタジエニルトリメ
チルチタン;シクロペンタジエニルトリエチルチタン;
シクロペンタジエニルトリプロピルチタン;シクロペン
タジエニルトリブチルチタン;メチルシクロペンタジエ
ニルトリメチルチタン;1,2-ジメチルシクロペンタ
ジエニルトリメチルチタン;1,2,4-トリメチルシ
クロペンタジエニルトリメチルチタン;1,2,3,4
-テトラメチルシクロペンタジエニルトリメチルチタ
ン;ペンタメチルシクロペンタジエニルトリメチルチタ
ン;ペンタメチルシクロペンタジエニルトリエチルチタ
ン;
【0034】ペンタメチルシクロペンタジエニルトリプ
ロピルチタン;ペンタメチルシクロペンタジエニルトリ
ブチルチタン;シクロペンタジエニルメチルチタンジク
ロリド;シクロペンタジエニルエチルチタンジクロリ
ド;ペンタメチルシクロペンタジエニルメチルチタンジ
クロリド;ペンタメチルシクロペンタジエニルエチルチ
タンジクロリド;シクロペンタジエニルジメチルチタン
モノクロリド;シクロペンタジエニルジエチルチタンモ
ノクロリド;シクロペンタジエニルチタントリメトキシ
ド;シクロペンタジエニルチタントリエトキシド;
【0035】シクロペンタジエニルチタントリプロポキ
シド;シクロペンタジエニルチタントリフェノキシド;
ペンタメチルシクロペンタジエニルチタントリメトキシ
ド;ペンタメチルシクロペンタジエニルチタントリエト
キシド;ペンタメチルシクロペンタジエニルチタントリ
プロポキシド;ペンタメチルシクロペンタジエニルチタ
ントリブトキシド;ペンタメチルシクロペンタジエニル
チタントリフェノキシド;
【0036】シクロペンタジエニルチタントリクロリ
ド;ペンタメチルシクロペンタジエニルチタントリクロ
リド;シクロペンタジエニルメトキシチタンジクロリ
ド;シクロペンタジエニルジメトキシチタンクロリド;
ペンタメチルシクロペンタジエニルメトキシチタンジク
ロリド;シクロペンタジエニルトリベンジルチタン;ペ
ンタメチルシクロペンタジエニルメチルジエトキシチタ
ン;インデニルチタントリクロリド;インデニルチタン
トリメトキシド;インデニルチタントリエトキシド;イ
ンデニルトリメチルチタン;インデニルトリベンジルチ
タン;ペンタメチルシクロペンタジエニルチタントリチ
オメトキシド;ペンタメチルシクロペンタジエニルチタ
ントリチオフェノキシドなどが挙げられる。
【0037】さらにチタン化合物としては、下記一般式
(7)で表される縮合チタン化合物を用いてもよい。
【化9】 (式中、R6及びR7はそれぞれハロゲン原子、炭素数1
〜20のアルコキシ基又はアシロキシ基を示し、kは2
〜20の整数を示す。)
【0038】上記一般式(7)で表される三価チタン化
合物は、典型的には三塩化チタンなどの三ハロゲン化チ
タン、シクロペンタジエニルチタンジクロリドなどのシ
クロペンタジエニルチタン化合物が挙げられ、このほか
四価チタン化合物を還元して得られるものが挙げられ
る。これら三価チタン化合物はエステル、エーテルなど
と錯体を形成したものを用いてもよい。
【0039】また、遷移金属化合物としてのジルコニウ
ム化合物は、テトラベンジルジルコニウム、ジルコニウ
ムテトラエトキシド、ジルコニウムテトラブトキシド、
ビスインデニルジルコニウムジクロリド、トリイソプロ
ポキシジルコニウムクロリド、ジルコニウムベンジルジ
クロリド、トリブトキシジルコニウムクロリドなどがあ
り、ハフニウム化合物は、テトラベンジルハフニウム、
ハフニウムテトラエトキシド、ハフニウムテトラブトキ
シドなどがあり、さらにバナジウム化合物は、バナジル
ビスアセチルアセトナート、バナジルトリアセチルアセ
トナート、トリエトキシバナジル、トリプロポキシバナ
ジルなどがある。これら遷移金属化合物のなかではチタ
ン化合物が特に好適である。また、上記したチタン化合
物等は、エステルやエーテルなどと錯体を形成させたも
のを用いてもよい。
【0040】その他(A)成分である遷移金属化合物に
ついては、共役π電子を有する配位子を2個有する遷移
金属化合物、例えば、下記一般式(8)で表される遷移
金属化合物よりなる群から選ばれた少なくとも1種の化
合物がある。 M1891011 (8) (式中、M1はチタン、ジルコニウムあるいはハフニウ
ムを示し、R8 及びR9はそれぞれシクロペンタジエニ
ル基、置換シクロペンタジエニル基、インデニル基ある
いはフルオレニル基を示し、R10及びR11はそれぞれ水
素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20の炭化水素基、
炭素数1〜20のアルコキシ基、アミノ基あるいは炭素
数1〜20のチオアルコキシ基を示す。ただし、R7
びR8は炭素数1〜5の炭化水素基、炭素数1〜20及
び珪素数1〜5のアルキルシリル基あるいは炭素数1〜
20及びゲルマニウム数1〜5のゲルマニウム含有炭化
水素基によって架橋されていてもよい。)
【0041】この一般式(8)中のR8,R9 はシクロ
ペンタジエニル基、置換シクロペンタジエニル基(具体
的にはメチルシクロペンタジエニル基;1,3-ジメチ
ルシクロペンタジエニル基;1,2,4-トリメチルシ
クロペンタジエニル基;1,2,3,4-テトラメチル
シクロペンタジエニル基;ペンタメチルシクロペンタジ
エニル基;トリメチルシリルシクロペンタジエニル基;
1,3-ジ(トリメチルシリル)シクロペンタジエニル
基;1,2,4-トリ(トリメチルシリル)シクロペン
タジエニル基;ターシャリーブチルシクロペンタジエニ
ル基;1,3-ジ(ターシャリーブチル)シクロペンタ
ジエニル基;1,2,4-トリ(ターシャリーブチル)
シクロペンタジエニル基など)、インデニル基、置換イ
ンデニル基(具体的にはメチルインデニル基;ジメチル
インデニル基;トリメチルインデニル基など)、フルオ
レニル基あるいは置換フルオレニル基(例えばメチルフ
ルオレニル基)を示し、R8 ,R9 は同一でも異なって
もよく、更にR8 とR9 が炭素数1〜5のアルキリデン
基(具体的には、メチン基、エチリデン基、プロピリデ
ン基、ジメチルカルビル基など)又は炭素数1〜20及
び珪素数1〜5のアルキルシリル基(具体的には、ジメ
チルシリル基、ジエチルシリル基、ジベンジルシリル基
など)により架橋された構造のものでもよい。
【0042】一方、R10 ,R11 は、上述の如くである
が、より詳しくは、それぞれ独立に、水素原子、炭素数
1〜20のアルキル基(メチル基、エチル基、プロピル
基、n-ブチル基、イソブチル基、アミル基、イソアミ
ル基、オクチル基、2-エチルヘキシル基など)、炭素
数6〜20のアリール基(具体的には、フェニル基、ナ
フチル基など)、炭素数7〜20のアリールアルキル基
(具体的には、ベンジル基など)、炭素数1〜20のア
ルコキシ基(具体的には、メトキシ基、エトキシ基、プ
ロポキシ基、ブトキシ基、アミルオキシ基、ヘキシルオ
キシ基、オクチルオキシ基、2−エチルヘキシルオキシ
基など)、炭素数6〜20のアリールオキシ基(具体的
には、フェノキシ基など)、さらにはアミノ基や炭素数
1〜20のチオアルコキシ基を示す。
【0043】このような一般式(8)で表される遷移金
属化合物の具体例としては、ビスシクロペンタジエニル
チタンジメチル;ビスシクロペンタジエニルチタンジエ
チル;ビスシクロペンタジエニルチタンジプロピル;ビ
スシクロペンタジエニルチタンジブチル;ビス(メチル
シクロペンタジエニル)チタンジメチル;ビス(ターシ
ャリーブチルシクロペンタジエニル)チタンジメチル;
ビス(1,3-ジメチルシクロペンタジエニル)チタン
ジメチル;ビス(1,3-ジターシャリーブチルシクロ
ペンタジエニル)チタンジメチル;ビス(1,2,4-
トリメチルシクロペンタジエニル)チタンジメチル;ビ
ス(1,2,3,4-テトラメチルシクロペンタジエニ
ル)チタンジメチル;ビスシクロペンタジエニルチタン
ジメチル;ビス(トリメチルシリルシクロペンタジエニ
ル)チタンジメチル;
【0044】ビス(1,3-ジ(トリメチルシリル)シ
クロペンタジエニル)チタンジメチル;ビス(1,2,
4-トリ((トリメチルシリル)シクロペンタジエニ
ル)チタンジメチル;ビスインデニルチタンジメチル;
ビスフルオレニルチタンジメチル;メチレンビスシクロ
ペンタジエニルチタンジメチル;エチリデンビスシクロ
ペンタジエニルチタンジメチル;メチレンビス(2,
3,4,5-テトラメチルシクロペンタジエニル)チタ
ンジメチル;エチリデンビス(2,3,4,5-テトラ
メチルシクロペンタジエニル)チタンジメチル;ジメチ
ルシリルビス(2,3,4,5-テトラメチルシクロペ
ンタジエニル)チタンジメチル;メチレンビスインデニ
ルチタンジメチル;エチリデンビスインデニルチタンジ
メチル;ジメチルシリルビスインデニルチタンジメチ
ル;
【0045】メチレンビスフルオレニルチタンジメチ
ル;エチリデンビスフルオレニルチタンジメチル;ジメ
チルシリルビスフルオレニルチタンジメチル;メチレン
(ターシャリーブチルシクロペンタジエニル)(シクロ
ペンタジエニル)チタンジメチル;メチレン(シクロペ
ンタジエニル)(インデニル)チタンジメチル;エチリ
デン(シクロペンタジエニル)(インデニル)チタンジ
メチル;ジメチルシリル(シクロペンタジエニル)(イ
ンデニル)チタンジメチル;メチレン(シクロペンタジ
エニル)(フルオレニル)チタンジメチル;エチリデン
(シクロペンタジエニル)(フルオレニル)チタンジメ
チル;ジメチルシリル(シクロペンタジエニル)(フル
オレニル)チタンジメチル;メチレン(インデニル)
(フルオレニル)チタンジメチル;
【0046】エチリデン(インデニル)(フルオレニ
ル)チタンジメチル;ジメチルシリル(インデニル)
(フルオレニル)チタンジメチル;ビスシクロペンタジ
エニルチタンジベンジル;ビス(ターシャリーブチルシ
クロペンタジエニル)チタンジベンジル;ビス(メチル
シクロペンタジエニル)チタンジベンジル;ビス(1,
3-ジメチルシクロペンタジエニル)チタンジベンジ
ル;ビス(1,2,4-トリメチルシクロペンタジエニ
ル)チタンジベンジル;ビス(1,2,3,4-テトラ
メチルシクロペンタジエニル)チタンジベンジル;ビス
ペンタメチルシクロペンタジエニルチタンジベンジル;
ビス(トリメチルシリルシクロペンタジエニル)チタン
ジベンジル;ビス(1,3-ジ-(トリメチルシリル)シ
クロペンタジエニル)チタンジベンジル;
【0047】ビス(1,2,4-トリ(トリメチルシリ
ル)シクロペンタジエニル)チタンジベンジル;ビスイ
ンデニルチタンジベンジル;ビスフルオレニルチタンジ
ベンジル;メチレンビスシクロペンタジエニルチタンジ
ベンジル;エチリデンビスシクロペンタジエニルチタン
ジベンジル;メチレンビス(2,3,4,5-テトラメ
チルシクロペンタジエニル)チタンジベンジル;エチリ
デンビス(2,3,4,5-テトラメチルシクロペンタ
ジエニル)チタンジベンジル;ジメチルシリルビス
(2,3,4,5-テトラメチルシクロペンタジエニ
ル)チタンジベンジル;メチレンビスインデニルチタン
ジベンジル;エチリデンビスインデニルチタンジベンジ
ル;ジメチルシリルビスインデニルチタンジベンジル;
メチレンビスフルオレニルチタンジベンジル;
【0048】エチリデンビスフルオレニルチタンジベン
ジル;ジメチルシリルビスフルオレニルチタンジベンジ
ル;メチレン(シクロペンタジエニル)(インデニル)
チタンジベンジル;エチリデン(シクロペンタジエニ
ル)(インデニル)チタンジベンジル;ジメチルシリル
(シクロペンタジエニル)(インデニル)チタンジベン
ジル;メチレン(シクロペンタジエニル)(フルオレニ
ル)チタンジベンジル;エチリデン(シクロペンタジエ
ニル)(フルオレニル)チタンジベンジル;ジメチルシ
リル(シクロペンタジエニル)(フルオレニル)チタン
ジベンジル;メチレン(インデニル)(フルオレニル)
チタンジベンジル;エチリデン(インデニル)(フルオ
レニル)チタンジベンジル;ジメチルシリル(インデニ
ル)(フルオレニル)チタンジベンジル;
【0049】ビスシクロペンタジエニルチタンジメトキ
シド;ビスシクロペンタジエニルチタンジエトキシド;
ビスシクロペンタジエニルチタンジプロポキシド;ビス
シクロペンタジエニルチタンジブトキシド;ビスシクロ
ペンタジエニルチタンジフェノキシド;ビス(メチルシ
クロペンタジエニル)チタンジメトキシド;ビス(1,
3-ジメチルシクロペンタジエニル)チタンジメトキシ
ド;ビス(1,2,4-トリメチルシクロペンタジエニ
ル)チタンジメトキシド;ビス(1,2,3,4-テイ
ラメチルシクロペンタジエニル)チタンジメトキシド;
ビスペンタメチルシクロペンタジエニルチタンジメトキ
シド;ビス(トリメチルシリルシクロペンタジエニル)
チタンジメトキシド;ビス(1,3-ジ(トリメチルシ
リル)シクロペンタジエニル)チタンジメトキシド;
【0050】ビス(1,2,4-トリ(トリメチルシリ
ル)シクロペンタジエニル)チタンジメトキシド;ビス
インデニルチタンジメトキシド;ビスフルオレニルチタ
ンジメトキシド;メチレンビスシクロペンタジエニルチ
タンジメトキシド;エチリデンビスシクロペンタジエニ
ルチタンジメトキシド;メチレンビス(2,3,4,5
-テトラメチルシクロペンタジエニル)チタンジメトキ
シド;エチリデンビス(2,3,4,5-テトラメチル
シクロペンタジエニル)チタンジメトキシド;ジメチル
シリルビス(2,3,4,5-テトラメチルシクロペン
タジエニル)チタンジメトキシド;メチレンビスインデ
ニルチタンジメトキシド;メチレンビス(メチルインデ
ニル)チタンジメトキシド;エチリデンビスインデニル
チタンジメトキシド;ジメチルシリルビスインデニルチ
タンジメトキシド;
【0051】メチレンビスフルオレニルチタンジメトキ
シド;メチレンビス(メチルフルオレニル)チタンジメ
トキシド;エチリデンビスフルオレニルチタンジメトキ
シド;ジメチルシリルビスフルオレニルチタンジメトキ
シド;メチレン(シクロペンタジエニル)(インデニ
ル)チタンジメトキシド;エチリデン(シクロペンタジ
エニル)(インデニル)チタンジメトキシド;ジメチル
シリル(シクロペンタジエニル)(インデニル)チタン
ジメトキシド;メチレン(シクロペンタジエニル)(フ
ルオレニル)チタンジメトキシド;エチリデン(シクロ
ペンタジエニル)(フルオレニル)チタンジメトキシ
ド;ジメチルシリル(シクロペンタジエニル)(フルオ
レニル)チタンジメトキシド;メチレン(インデニル)
(フルオレニル)チタンジメトキシド;エチリデン(イ
ンデニル)(フルオレニル)チタンジメトキシド;ジメ
チルシリル(インデニル)(フルオレニル)チタンジメ
トキシドなどが挙げられる。
【0052】また、ジルコニウム化合物としては、エチ
リデンビスシクロペンタジエニルジルコニウムジメトキ
シド,ジメチルシリルビスシクロペンタジエニルジルコ
ニウムジメトキシドなどがあり、更にハフニウム化合物
としては、エチリデンビスシクロペンタジエニルハフニ
ウムジメトキシド,ジメチルシリルビスシクロペンタジ
エニルハフニウムジメトキシドなどがある。これらのな
かでも特にチタン化合物が好ましい。更にこれらの組合
せの他、2,2' -チオビス(4-メチル-6-t-ブチル
フェニル)チタンジイソプロポキシド;2,2' -チオ
ビス(4-メチル-6-t-ブチルフェニル)チタンジメト
キシド等の2座配位型錯体であってもよい。
【0053】これらの遷移金属化合物の中で、特に前記
した一般式(6)で示されるようなπ配位子を1個もつ
遷移金属化合物が好適に用いられる。本発明で用いられ
る重合用触媒においては、上記(A)成分の遷移金属化
合物は一種用いてもよいし、二種以上を組み合わせて用
いてもよい。
【0054】本発明における触媒成分は、前記した
(A)成分である遷移金属化合物と助触媒である(B)
成分との反応生成物を主たる触媒成分として含有する
が、助触媒である(B)成分は、次の(a)〜(d)か
ら選択される少なくとも1種の助触媒を使用する。 (a)有機アルミニウムオキシ化合物 (b)前記遷移金属化合物と反応してカチオン性遷移金
属化合物を生成できるイオン性化合物 (c)前記遷移金属化合物と反応してカチオン性遷移金
属化合物を生成できるルイス酸化合物 (d)周期律表1、2及び13族元素金属の有機金属化
合物
【0055】先ず(a)の有機アルミニウムオキシ化合
物は、好ましくは下記一般式(9)で表される直鎖状ま
たは環状重合体であり、いわゆるアルミノキサンであ
る。
【化10】 (式中、R12 は炭素数1〜10の炭化水素基であり、
またR12 そのものがハロゲン原子および/またはR13
−O基で置換されたものでもよい。) ここでR12 またはR13 の具体例としては、メチル、エ
チル、プロピル、イソブチルなどのアルキル基が挙げら
れ、中でもメチル基が好ましい。nは重合度を示し、好
ましくは 5 以上、さらに好ましくは 10〜100、最も好
ましくは 10〜50の範囲である。重合度nが 5 に満たな
いと、重合活性が低下するので好ましくなく、100 より
大きくなると、重合活性の低下及び脱灰処理が困難にな
る等の問題を生ずるので好ましくない。
【0056】(b)の前記した一般式(2)及び/又は
一般式(3)で示される遷移金属化合物と反応してカチ
オン性遷移金属化合物を形成できるイオン性化合物とし
ては、非配位性アニオンとカチオンとが挙げられる。こ
こで非配位性アニオンとしては、例えば、テトラ(フェ
ニル)ボレート、テトラ(フルオロフェニル)ボレー
ト、テトラキス(ジフルオロフェニル)ボレート、テト
ラキス(トリフルオロフェニル)ボレート、テトラキス
(テトラフルオロフェニル)ボレート、テトラキス(ペ
ンタフルオロフェニル)ボレート、テトラキス(テトラ
フルオロメチルフェニル)ボレート、テトラ(トリイ
ル)ボレート、テトラ(キシイル)ボレート、トリフェ
ニルペンタフルオロフェニルボレート、トリス(ペンタ
フルオロフェニル)フェニルボレートなどが挙げられ
る。
【0057】これらの非配位性アニオンの中ではテトラ
キス(ペンタフルオロフェニル)ボレートであるものが
特に好ましい。具体例としては、例えばトリフェニルカ
ルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレ
ート;4,4’,4”−トリ(メトキシフェニル)カル
ベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレー
ト;トリ(トルイル)カルベニウムテトラキス(ペンタ
フルオロフェニル)ボレート;4,4’,4”−トリ
(クロロフェニル)カルベニウムテトラキス(ペンタフ
ルオロフェニル)ボレート;トリフェニルシリルテトラ
キス(ペンタフルオロフェニル)ボレート;トリメトキ
シシリルテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレー
ト;トリ(チオイソプロピル)シリルテトラキス(ペン
タフルオロフェニル)ボレート;トリメチルシリルテト
ラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート;4,
4’,4”−トリ(メトキシフェニル)シリルテトラキ
ス(ペンタフルオロフェニル)ボレート;トリ(トルイ
ル)シリルテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレ
ート;4,4’,4”−トリ(クロロフェニル)シリル
テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートなどが
挙げられる。
【0058】また、カチオンとしては、a)カルボニウ
ムカチオン、b)オキソニウムカチオン、c)アンモニ
ウムカチオン、d)ホスホニウムカチオン、e)遷移金
属を有するフェロセニウムカチオンなどが挙げられる。 a)カルボニウムカチオンの具体例としては、トリフェ
ニルカルボニウムカチオン、トリ置換フェニルカルボニ
ウムカチオンなどの三置換カルボニウムカチオンを挙げ
ることができる。トリ置換フェニルカルボニウムカチオ
ンの具体例としては、トリ(メチルフェニル)カルボニ
ウムカチオン、トリ(ジメチルフェニル)カルボニウム
カチオンが挙げられる。
【0059】b)オキソニウムカチオンの具体例として
は、ヒドロキソニウムカチオンOH 3 +、メチルオキソニ
ウムカチオンCH3OH2 +などのアルキルオキソニウム
カチオン、ジメチルオキソニウムカチオン(CH32
+などのジアルキルオキソニウムカチオン、トリメチ
ルオキソニウムカチオン(CH33+、トリエチルオ
キソニウムカチオン(C253+などのトリアルキル
オキソニウムカチオンなどが挙げられる。
【0060】c)アンモニウムカチオンの具体例として
は、トリメチルアンモニウムカチオン、トリエチルアン
モニウムカチオン、トリプロピルアンモニウムカチオ
ン、トリブチルアンモニウムカチオンなどのトリアルキ
ルアンモニウムカチオン、N,N-ジエチルアニリニウムカ
チオン、N,N-2,4,6-ペンタメチルアニリニウムカチオン
などのN,N-ジアルキルアニリニウムカチオン、ジ(i-プ
ロピル)アンモニウムカチオン、ジシクロヘキシルアン
モニウムカチオンなどのジアルキルアンモニウムカチオ
ンが挙げられる。
【0061】d)ホスホニウムカチオンの具体例として
は、トリフェニルホスホニウムカチオン、トリ(メチル
フェニル)ホスホニウムカチオン、トリ(ジメチルフェ
ニル)ホスホニウムカチオンなどのトリアリールホスホ
ニウムカチオンが挙げられる。
【0062】これら(b)のイオン性化合物は、上記で
例示した非配位性アニオンおよびカチオンの中から、そ
れぞれ任意に選択して組み合わせたものを用いることが
できる。上記のうち、特にトリフェニルカルボニウムテ
トラ(ペンタフルオロフェニル)ボレート、N,N-ジメチ
ルアニリニウムテトラ(ペンタフルオロフェニル)ボレ
ート、1,1'-ジメチルフェロセニウムテトラ(ペンタフ
ルオロフェニル)ボレートなどのイオン性化合物がより
好ましく用いることができる。
【0063】(c)の前記した一般式(2)及び/又は
一般式(3)で示される遷移金属化合物と反応してカチ
オン性遷移金属化合物を生成できるルイス酸化合物の具
体例としては、トリス(ペンタフルオロフェニル)ボロ
ン、トリス(モノフルオロフェニル)ボロン、トリス
(ジフルオロフェニル)ボロン、トリフェニルボロンが
挙げられる。
【0064】(d)の周期律表1、2及び13族元素金
属の有機金属化合物には、狭義の有機金属化合物のみな
らず、周期律表1、2及び13族元素金属の有機金属ハ
ロゲン化合物、水素化有機金属化合物も含まれる。ここ
で、 ・周期律表1の元素金属には:Li,Na ・周期律表2の元素金属には:Mg,Be ・周期律表13の元素金属には:Al,Bが挙げられ
る。 これらの内、好ましい元素金属としては、Li,Mg,
Alであり、特に好ましくはAlである。
【0065】(d)の有機金属化合物として、例えばメ
チルリチウム、ブチルリチウム、フェニルリチウム、ジ
ブチルマグネシウム、トリメチルアルミニウム、トリエ
チルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリ
ヘキシルアルミニウム、トリオクチルアルミニウムなど
が挙げられ、トリアルキルアルミニウムが好ましい。
(d)の有機金属ハロゲン化合物として、例えば、エチ
ルマグネシウムクロライド、ブチルマグネシウムクロラ
イド、ジメチルアルミニウムクロライド、ジエチルアル
ミニウムクロライド、セスキエチルアルミニウムクロラ
イド、エチルアルミニウムジクロライドなどが挙げられ
る。(d)の水素化有機金属化合物として、例えば、ジ
エチルアルミニウムハイドライド、セスキエチルアルミ
ニウムハイドライドなどが挙げられる。
【0066】本発明では、助触媒として上記の(a)〜
(d)を単独で用いても、組み合わせて用いてもよい。
好ましい助触媒は(a)単独、(c)単独、(a)と
(d)、(b)と(d)、(c)と(d)の組み合わせ
である。狭い分子量分布の重合体を得る目的のために、
特に好ましいのは(b)と(d)及び(c)と(d)の
組み合わせである。
【0067】本発明で用いられるシンジオタクチックト
リアルキルシリルオキシスチレン系重合体製造用触媒は
上記(A)成分と(B)成分を触媒の主成分として含有
するものであるが、この他に本発明の効果を損なわない
範囲内で他の触媒成分を加えてもよい。本発明の触媒中
の(A)成分と(B)成分の配合割合は、化合物の種類
及び各種重合条件などにより異なり、一義的に定められ
ないが、通常それぞれ独立に定められる(B)成分の各
化合物(a)、(b)、(c)、(d)と(A)成分の
遷移金属化合物のモル比が、下記の範囲内にあることが
望ましい。
【0068】(a)有機アルミニウムオキシ化合物中の
アルミニウム/(A)遷移金属化合物のモル比は通常 1
〜1000,000、好ましくは 5〜50,000、より好ましくは 3
0〜5,000 である。 (b)イオン性化合物/(A)遷移金属化合物のモル比
は、通常 0.01〜100、好ましくは 0.1〜10である。 (c)ルイス酸性化合物/(A)遷移金属化合物のモル
比は、通常 0.01〜100、好ましくは 0.1〜10 である。
ここで助触媒成分としてルイス酸化合物を用いる場合に
は、周期律表1、2及び13族元素金属の有機金属化合
物を併用することが好ましい。 (d)有機金属化合物を使用する場合には、(d)有機
金属化合物/(A)遷移金属化合物のモル比は通常 0.1
〜10,000、好ましくは 1〜1,000 である。上記の範囲を
外れると重合活性が低下するので好ましくない。
【0069】本発明においては、さらに、水素化金属化
合物を、前記した周期律表1、2及び13族元素金属の
有機金属化合物、有機金属ハロゲン化合物、水素化有機
金属化合物などと併用してスチレン系単量体を重合して
もよい。ここで水素化金属化合物としては、例えば、N
aH,LiH,CaH2、LiAlH4,NaBH4などが
挙げられる。周期律表1、2及び13族元素金属の主元
素金属の有機金属化合物、有機金属ハロゲン化合物及び
水素化有機金属化合物などは、前記したものが挙げられ
る。
【0070】本発明においては、前記一般式(2)およ
び/又は一般式(3)で示される遷移金属化合物単独、
またはこれと前記(a)〜(d)から選択される少なく
とも一種の助触媒を担体に担持して用いることができ
る。担体としては、無機化合物または有機高分子化合物
が挙げられる。無機化合物としては、無機酸化物、無機
塩化物、無機水酸化物などが好ましく、少量の炭酸塩、
硫酸塩を含有したものでもよい。好ましいものはシリ
カ、アルミナ、マグネシア、チタニア、ジルコニア、カ
ルシアなどの無機酸化物、および、塩化マグネシウムな
どの無機塩化物である。これらの無機化合物は、平均粒
子径が 5〜150μm、比表面積が 2〜800 m2/gの多孔性微
粒子が好ましく、例えば 100〜800 ℃で熱処理して用い
ることができる。
【0071】有機高分子化合物としては、側鎖に芳香族
環、置換芳香族環、またはヒドロキシ基、カルボキシル
基、エステル基、ハロゲン原子などの官能基を有するも
のが好ましい。有機高分子化合物の具体例としては、エ
チレン、プロピレン、ブテンなどの単位を有する重合体
を化学変成することによって得られる官能基を有するα
-オレフイン単独重合体、α-オレフイン共重合体、アク
リル酸、メタクリル酸、塩化ビニル、ビニルアルコー
ル、スチレン、ジビニルベンゼンなどの単位を有する重
合体、および、それらの化学変成物を挙げることができ
る。これらの有機高分子化合物は、平均粒子径が 5〜25
0 μm の球状微粒子が用いられる。遷移金属化合物、助
触媒を単体に担持することによって、触媒の重合反応器
への付着による汚染を防止することができる。
【0072】本発明においては、上記(A)成分の遷移
金属化合物と、上記(a)〜(d)から選択される少な
くとも一種の助触媒である(B)成分とを接触させた触
媒の存在下に、1種以上の前記一般式(4)で表される
置換スチレン系単量体を重合させる。具体的には、以下
のような方法(I)〜(VII)で重合を実施すればよ
い。なお、下記説明において(A)成分は遷移金属化合
物を、(B)成分は助触媒を表わす。
【0073】(I)(A)成分と(B)成分を予め接触
させた後さらに前記一般式(4)で表される置換スチレ
ン系単量体等の単量体成分と接触させて重合を行う。 (II)(A)成分、(B)成分及び少量の前記一般式
(4)で表される置換スチレン系単量体成分を予め接触
させた後、さらに前記一般式(4)で表される置換スチ
レン系単量体等の単量体成分と接触させて重合を行う。
【0074】(III)(A)成分と(B)成分を混合
し、担体と接触させ、生成した担持触媒を分離して、担
持触媒と前記一般式(4)で表される置換スチレン系単
量体等の単量体成分とを接触させて重合を行う。 (IV)(A)成分と担体を接触させた後、さらに(B)
成分と接触させ、生成した担持触媒を分離して、担持触
媒と前記一般式(4)で表される置換スチレン系単量体
等の単量体成分とを接触させて重合を行う。
【0075】(V)(B)成分と担体を接触させた後、
さらに(A)成分と接触させ、生成した担持触媒を分離
して、担持触媒と前記一般式(4)で表される置換スチ
レン系単量体等の単量体成分とを接触させて重合を行
う。 (VI)(A)成分と前記一般式(4)で表される置換ス
チレン系単量体等の単量体成分とを混合させた後、
(B)成分を接触させて重合を行う。 (VII)(B)成分と前記一般式(4)で表される置換
スチレン系単量体等の単量体成分とを混合させた後、
(A)成分を接触させて重合を行う。 (I)〜(VII)の方法の中では、開始剤効率と重合活
性を向上させる点と、得られる重合体の分子量分布をさ
らに狭くさせうる点から、(I)及び(II)の方法が好
ましい。
【0076】(A)成分および(B)成分は、それぞ
れ、溶液、スラリーのいずれの状態のものでも使用可能
であるが、より高い重合活性を得るためには溶液状態の
ものが好ましい。溶液またはスラリーとして調製するた
めに用いる溶媒は、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプ
タン、オクタン、シクロヘキサン、ミネラルオイル、ベ
ンゼン、トルエン、キシレンなどの炭化水素溶媒、また
は、クロロホルム、メチレンクロライド、ジクロロエタ
ン、クロロベンゼンなどのハロゲン化炭化水素溶媒であ
る。好ましい溶媒はトルエン、ベンゼンなどの芳香族炭
化水素である。また、2種以上の溶媒を混合して用いて
もよい。
【0077】本発明においては、まず前記触媒の存在下
に、前記一般式(4)で表される置換スチレン系単量体
を重合させるが、重合方法としては、塊状重合、溶液重
合、懸濁重合のいずれの方法も用いることができる。こ
の重合反応においては、一般的には重合温度は−100
〜250℃、好ましくは−50〜120℃、特に好まし
くは−30〜70℃の範囲である。典型的な重合時間は
30 秒〜36 時間、好ましくは 1分〜20 時間、さらに好
ましくは 5分〜10 時間である。所望のポリマーを生成
させるのに必要な最適時間は用いられる温度、溶剤及び
他の重合条件によって変化する。
【0078】また、重合は大気圧よりも低い圧力並びに
大気圧よりも高い圧力において行うことができる。重合
混合物の最も低い成分が気化するまでの減圧においても
行われる。しかしながら、大気圧付近の圧力を用いるの
が好ましい。重合方法としては、通常、不活性溶媒中で
の溶液重合法、スラリー重合法、モノマーを希釈剤とす
るバルク重合法によって行われる。これらの方法の中で
も、溶液重合法及びバルク重合法が好ましい。
【0079】重合に使用される不活性溶媒としては、脂
肪族、環式脂肪族、芳香族及びハロゲン化芳香族炭化水
素、並びにそれらの混合物が挙げられる。重合のための
好ましい不活性溶媒は、C4〜C26アルカン、特に分岐
アルカン、トルエン、エチルベンゼン、及びそれらの混
合物である。0.5〜100 重量%のモノマー濃度を与える
のに適当な溶媒が使用される。また、アニソール、ジフ
ェニルエーテル、エチルエーテル、ジグライム、テトラ
ヒドロフラン、ジオキサンなどのエーテル類、トリエチ
ルアミン、テトラメチルエチレンジアミンなどのアミン
類などの極性化合物を本発明の効果を損なわない範囲で
少量添加して重合反応を行ってもよい。
【0080】重合体の分子量を調節するために、本発明
の効果を損なわない範囲内で連鎖移動剤を添加すること
もできる。連鎖移動剤としては、1,2-ブタジエンな
どのアレン類、シクロオクタジエンなどの環状ジエン
類、および、水素が好ましく使用される。次いで、本発
明では前節までに記載した製造方法により製造された前
記一般式(5)で表される置換スチレン系重合体を有機
溶媒の存在下に酸もしくは塩基と接触させて、脱保護基
化反応を行うことによってヒドロキシル基を形成させ
る。
【0081】前記一般式(5)で表される置換スチレン
系重合体は、上記配位重合によって得られた重合液よ
り、例えばメタノール等の適当な溶剤を用いて沈殿し、
洗浄、乾燥する方法や、脱溶媒し、スチームストリッピ
ング乾燥または加熱乾燥等の乾燥操作を用いる方法等、
通常の方法によって単離精製した後使用することもでき
るし、または、何ら単離操作をすることなくそのまま脱
保護基化反応に使用することもできる。
【0082】本発明で用いられる酸としては、例えば、
塩化水素等のハロゲン化水素、塩酸、臭化水素酸、硝
酸、硫酸、もしくはリン酸等の鉱酸、トリクロロ酢酸、
トリフルオロ酢酸、蓚酸、酢酸、またはマロン酸等のカ
ルボン酸類、または、p−トルエンスルホン酸もしくは
トリフルオロメチル硫酸等の有機スルホン酸類等の酸が
挙げられる。これらのうち、テトラブチルアンモニウム
フルオリド、塩化水素、塩酸、硫酸、トリフルオロ酢
酸、p−トルエンスルホン酸、またはトリフルオロメチ
ル硫酸が好ましい。
【0083】また、本発明で用いられる塩基としては、
例えばテトラブチルアンモニウムフルオリド、テトラブ
チルアンモニウムクロリド、テトラブチルアンモニウム
ブロミド、テトラブチルアンモニウムアイオダイド、テ
トラブチルアンモニウムp−トルエンスルスルホネー
ト、テトラプロピルアンモニウムフルオリド、テトラプ
ロピルアンモニウムクロリド、テトラプロピルアンモニ
ウムブロミド、テトラプロピルアンモニウムアイオダイ
ド、テトラプロピルアンモニウムp−トルエンスルスル
ホネートなどのアンモニウム塩、又は水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウムなどの水酸化アルカリなどが挙げら
れる。
【0084】酸もしくは塩基の使用量は、通常、前記一
般式(5)で表される置換スチレン系重合体の繰り返し
単位のモル数に対して0.00001倍モル以上の量用
いられるが、例えば酢酸等のカルボン酸類は有機溶媒と
しても使用することができる。好ましくは、0.000
01ないし1000倍モルの範囲であり、より好ましく
は、0.0001ないし100倍モルの範囲である。
【0085】有機溶媒としては、前記一般式(5)で表
される置換スチレン系重合体または生成するヒドロキシ
スチレン重合体の少なくとも何れかが溶解する溶媒であ
れば何れでも使用することができるが、通常、n−ヘキ
サン、n−ペンタン、n−ヘプタン、シクロヘキサン等
の脂肪族または脂環族の炭化水素類;ベンゼン、トルエ
ン、エチルベンゼン、クメン等の芳香族炭化水素類;ジ
クロロメタン、クロロホルム、クロロベンゼン、ジクロ
ロベンゼン等の脂肪族または芳香族ハロゲン化合物;メ
タノール、エタノール、n−プロパノール、iso−プ
ロパノール、n−ブタノール、tert−ブタノール、
アミルアルコール、シクロヘキサノール、エチレングリ
コール等のアルコール類;ジエチルエーテル、ジフェニ
ルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサ
ン、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレング
リコールジエチルエーテル等のエーテル類;アセトン、
エチルメチルケトン、2−ペンタノン、2−ヘプタノ
ン、アセトフェノン等のケトン類;アセトニトリル、プ
ロピオニトリル等のニトリル類;および酢酸エチル、プ
ロピオン酸エチル、乳酸エチル等のエステル類等が挙げ
られる。または、プロトン酸として用いた酢酸等のカル
ボン酸類も挙げられる。
【0086】これらの有機溶媒は単独でもまたは2種以
上を混合して使用してもよい。これらの溶媒の使用量
は、用いる溶媒の種類により一様ではないが、通常、前
記一般式(5)で表される置換スチレン系重合体または
生成するヒドロキシスチレン重合体の濃度として0.0
05重量%ないし50重量%の範囲であり、好ましく
は、0.01重量%ないし30重量%の範囲である。特
に好ましくは、0.1重量%ないし25重量%である。
【0087】本発明の方法における脱保護基化反応の実
施方式は、特に限定されるものではなく、前記一般式
(5)で表される置換スチレン系重合体または生成する
ヒドロキシスチレン重合体、酸もしくは塩基および有機
溶媒等が効果的に混合され接触される方法であれば如何
なる方法でもよく、回分式、半回分式または連続流通式
の何れでも構わない。
【0088】脱保護基化反応の際の温度および時間は、
前記一般式(5)で表される置換スチレン系重合体の濃
度や分子量、酸もしくは塩基の種類や量および有機溶媒
等の種類等により異なり一様ではない。しかしながら、
通常脱保護基化反応の温度は−20℃ないし200℃の
範囲であり、好ましくは、0℃ないし150℃の範囲で
ある。特に好ましくは15℃ないし100℃の範囲であ
る。脱保護基化反応の反応時間は、通常72時間以内で
あり、好ましくは0.01ないし48時間の範囲であ
る。特に好ましくは0.05ないし24時間も範囲内で
ある。また、場合によって減圧、常圧または加圧の何れ
でも実施できる。また、この脱保護基化反応は、不活性
ガス雰囲気下でも、空気などの分子状酸素の存在下でも
行うことができる。
【0089】この得られたヒドロキシスチレン重合体
は、例えば脱保護基化反応において炭化水素等の溶解度
の低い有機溶媒を用いた場合、脱保護基化反応中に固体
として析出してくるため、濾過やデカンテーション等の
通常の分離操作により単離することができるし、また
は、アルコール等の溶解度の高い有機溶媒を用いた場
合、均一に溶解しているため、抽出、ストリッピングお
よびイオン交換などの通常の精製操作を行った後、また
は何ら精製操作を行わずに、適当な貧溶媒を用いて沈殿
させて分離する方法や、脱溶媒法などの乾燥操作を用い
る方法等の通常の方法によって単離することができる。
【0090】
【実施例】次に、実施例により本発明をさらに詳細に説
明するが、本発明はこれらの例によって何ら限定される
ものではない。
【0091】まず、本発明の実施例で使用した各評価、
測定方法について述べる。 1)触媒活性 触媒金属1mmol 1時間当たりのポリマー生成量(グラ
ム)で表した。 2)ポリマーの分子量、及び分子量分布 東ソー社製8020型ゲルパーミエーションクロマトグラフ
ィーを用いて、示差屈折率計を検出器として装着して測
定を行った。 3)%シンジオタクティシティー 日本電子製LA600型核磁気共鳴分光装置を用い、13
C-NMR分析により、ペンタッド(ラセミペンタッ
ド)を測定することによって決定した。13 C−NMR測定条件 重メタノールの49.0ppm基準 測定温度:27℃
【0092】4)結晶融解温度 マックサイエンス社製DSC3200Sを用い、アルゴ
ン雰囲気下、以下に示すプロファイルに従い、c)に於
ける結晶融解ピークのピークトップ温度により、結晶融
解温度(Tm)及びガラス転移温度(Tg)を決定し
た。 a)10℃/min で0℃→220℃まで昇温。 b)10℃/min で220℃→0℃まで降温。 c)再び 10℃/min で0℃→350℃まで昇温。
【0093】実施例1 <ポリ(p-トリイソプロピルシリルオキシスチレン)
−1の合成>乾燥し、窒素置換した内容積 200 mlのガ
ラス製三ツ口フラスコを用い、窒素雰囲気下で重合反応
を行った。トルエン 68.1 mlとトリオクチルアルミニウ
ム 0.2 mmolを内容積 100 mlのガラス製三ツ口フラスコ
に仕込み、10 分間室温でエージングを行った。ここ
に、(トリメチル)ペンタメチルシクロペンタジエニル
チタニウム 0.1 mmol、続いてトリス(ペンタフルオロ
フェニル)ボロン 0.09 mmolを仕込み室温で 10 分間エ
ージングを行った。次に、-25 ℃の恒温とし、30分間エ
ージングを行った。
【0094】最後に、p-トリイソプロピルシリルオキ
シスチレン 0.9 mmolを仕込んで、-25 ℃にて 60 分間
重合反応を行った。少量のメタノールを添加して重合反
応を停止し、重合溶液を大量のメタノールに注ぎ込み重
合体を析出させた。得られた重合体をトルエンに再溶解
させ、濾過後、再度溶液を大量のメタノールに注ぎ込み
重合体を析出させた。洗浄、濾別、乾燥、秤量して、重
合体 0.193 g(収率:76.4 wt%)を得た。重合活性
は 1.93 (g of polymer)/((mmol Ti)×hr)であっ
た。得られた重合体の重量平均分子量(Mw)は 4560
0、数平均分子量(Mn)は 36300、分子量分布(Mw
/Mn)は 1.26 であった。また、13C-NMR測定に
より求められるシンジオタクティシティーは、ラセミペ
ンタッドで 95%以上であった。また、熱分析を行った
ところ、251℃付近にTm、116℃付近にTgが観
測された。
【0095】乾燥し、窒素置換した内容積 30 mlのガラ
ス製シュレンクボトルを用い、窒素雰囲気下で反応を行
った。上記で得られたポリ(p-トリイソプロピルシリ
ルオキシスチレン)−1:0.049g をガラス製シュレン
クボトルに仕込み、続いてテトラブチルアンモニウムフ
ルオリド 5.0mmol、テトラヒドロフラン25mlを仕込ん
で、120分間室温で撹拌を行った。次に、60℃の恒温と
し、120分間撹拌を行った。そして、多量の飽和塩化ア
ンモニウム水溶液に上記ポリマー溶液を注ぎ込み重合体
を析出させた。得られた重合体を良く水洗し、エタノー
ルに再溶解させ、ヘキサンに注ぎ込み、重合体を析出さ
せた。洗浄、濾別、乾燥、秤量して、重合体0.010 g
(収率:18.5 wt%)を得た。得られた重合体の重量
平均分子量(Mw)は 23300、数平均分子量(Mn)は
19900、分子量分布(Mw/Mn)は 1.17であった。ま
た、13C-NMR測定により求められるシンジオタクテ
ィシティーは、ラセミペンタッドで 95 %以上であっ
た。
【0096】実施例1で得られた重合体がシンジオタク
チック構造であることの確認 図1(a)(b)に実施例1で得られた重合体の13C−
NMRを、図2(a)(b)に実施例1で用いた単量体
を使用して熱重合により合成されたアタクチック構造を
有する重合体の13C−NMRを示す。図1(a)におい
て、137.66ppmのフェニルC1炭素に帰属する
ピークが、図2(a)(アタクチック)に比べ非常にシ
ャープになっていること、そして図1(b)の45.8
4ppmの主鎖メチン炭素に帰属するピークが、図2
(b)に比べ、非常にシャープになっていることから、
実施例1で得られた重合体は、非常に立体規則性の高い
ものであることがわかる。
【0097】さらに、Macromolecules,第21巻,第12
号,第3356ページ(1988年)にて示されるように、一般
にシンジオタクチック構造に由来するラセミペンタッド
構造のピークは、アタクチック構造の複雑なピークと比
較すると、高磁場側に位置するのに対し、図1(a)の
実施例1で得られた重合体のフェニルC1炭素のピーク
137.66ppmは、図2(a)の 137.2〜 1
39.7ppmのアタクチック構造のフェニルC1炭素
の複雑なピークの中で、高磁場側に位置する。これらの
ことから、実施例1で得られた重合体はシンジオタクチ
ック構造のものであることがわかる。
【0098】実施例2 <ポリ(p-トリイソプロピルシリルオキシスチレン)
−2の合成>乾燥し、窒素置換した内容積 200 mlのガ
ラス製三ツ口フラスコを用い、窒素雰囲気下で重合反応
を行った。トルエン 69.0 mlと(トリメチル)ペンタメ
チルシクロペンタジエニルチタニウム 0.1 mmolをガラ
ス製三ツ口フラスコに仕込み、続いてトリス(ペンタフ
ルオロフェニル)ボロン 0.09 mmolを仕込んで、10分間
室温でエージングを行った。ここに、トリオクチルアル
ミニウム 0.2 mmolを仕込み室温で 10 分間エージング
を行った。次に、-25 ℃の恒温とし、30 分間エージン
グを行った。
【0099】最後に、p-トリイソプロピルシリルオキ
シスチレン 2.0 mmolを仕込んで、-25 ℃にて 60 分間
重合反応を行った。少量のメタノールを添加して重合反
応を停止し、重合溶液を大量のメタノールに注ぎ込み重
合体を析出させた。得られた重合体をトルエンに再溶解
させ、濾過後、再度溶液を大量のメタノールに注ぎ込み
重合体を析出させた。洗浄、濾別、乾燥、秤量して、重
合体 0.383 g(収率:79.7 wt%)を得た。重合活性
は 3.83 (g of polymer)/((mmol Ti)×hr)であっ
た。得られた重合体の重量平均分子量(Mw)は 10200
0、数平均分子量(Mn)は 81700、分子量分布(Mw
/Mn)は 1.25 であった。また、13C-NMR測定に
より求められるシンジオタクティシティーは、ラセミペ
ンタッドで 95 %以上であった。
【0100】乾燥し、窒素置換した内容積 30 mlのガラ
ス製シュレンクボトルを用い、窒素雰囲気下で反応を行
った。上記で得られたポリ(p-トリイソプロピルシリ
ルオキシスチレン)−2:0.077gをガラス製シュレンク
ボトルに仕込み、続いて10%水酸化カリウム・メタノー
ル溶液 7.0ml、テトラヒドロフラン20mlを仕込んで、12
0分間 60 ℃で撹拌を行った。そして、多量の塩酸水溶
液に上記ポリマー溶液を注ぎ込み重合体を析出させた。
得られた重合体を良く水洗し、メタノールに再溶解さ
せ、再度塩酸水溶液に注ぎ込み、重合体を析出させた。
洗浄、濾別、乾燥、秤量して、重合体 0.031 g(収
率:40.6 wt%)を得た。得られた重合体の重量平均
分子量(Mw)は 102000、数平均分子量(Mn)は 39
800、分子量分布(Mw/Mn)は 2.56であった。ま
た、13C-NMR測定により求められるシンジオタクテ
ィシティーは、ラセミペンタッドで 90 %以上であっ
た。
【0101】実施例3 <ポリ(p-tert-ブチルジメチルシリルオキシスチレ
ン)−1の合成>乾燥し、窒素置換した内容積 200 ml
のガラス製三ツ口フラスコを用い、窒素雰囲気下で重合
反応を行った。トルエン 68.1 mlとトリオクチルアルミ
ニウム 0.1 mmolをガラス製三ツ口フラスコに仕込み、1
0 分間室温でエージングを行った。ここに、(トリメチ
ル)ペンタメチルシクロペンタジエニルチタニウム 0.1
mmol、続いてトリス(ペンタフルオロフェニル)ボロ
ン 0.09 mmolを仕込み室温で 10 分間エージングを行っ
た。次に、-25 ℃の恒温とし、10 分間エージングを行
った。
【0102】ここに、p-tert-ブチルジメチルシリルオ
キシスチレン0.1mmolのトルエン溶液を仕込んで。さら
に-25 ℃の温度で60分間エージングを行った。最後に、
p-tert-ブチルジメチルシリルオキシスチレン2.0mmolの
トルエン溶液を仕込んで、-25 ℃にて 20 分間重合反応
を行った。少量のメタノールを添加して重合反応を停止
し、重合溶液を大量のメタノールに注ぎ込み重合体を析
出させた。得られた重合体をトルエンに再溶解させ、濾
過後、再度溶液を大量のメタノールに注ぎ込み重合体を
析出させた。洗浄、濾別、乾燥、秤量して、重合体 0.3
64 g(収率:73.9 wt%)を得た。重合活性は 10.9
(g of polymer)/((mmolTi)×hr)であった。得られ
た重合体の重量平均分子量(Mw)は 65500、数平均分
子量(Mn)は60800、分子量分布(Mw/Mn)は 1.
08 であった。また、13C-NMR測定により求められる
シンジオタクティシティーは、ラセミペンタッドで 95
%以上であった。また、熱分析を行ったところ、105 ℃
にTgが観測された。
【0103】乾燥し、窒素置換した内容積 30 mlのガラ
ス製シュレンクボトルを用い、窒素雰囲気下で反応を行
った。上記で得られたポリ(p-tert-ブチルジメチルシ
リルオキシスチレン)−1:0.201gをガラス製三ツ口フ
ラスコに仕込み、続いてテトラヒドロフラン30mlを仕込
んで、ポリマーを溶解させる。その後、37%塩酸を6.0ml
仕込んで加熱を行い、テトラヒドロフランが還流する温
度で240分間撹拌を行った。加熱を停止した後、水中に
上記ポリマー溶液を注ぎ込み重合体を析出させた。得ら
れた重合体を良く水洗し、エタノールに再溶解させ、ヘ
キサンに注ぎ込み、重合体を析出させることを2回繰り
返した。洗浄、濾別、乾燥、秤量して、重合体 0.086
g(収率:83.9 wt%)を得た。
【0104】得られた重合体の重量平均分子量(Mw)
は 54300、数平均分子量(Mn)は49900、分子量分布
(Mw/Mn)は 1.09であった。また、13C-NMR測
定により求められるシンジオタクティシティーは、ラセ
ミペンタッドで 95 %以上であった。また、熱分析を行
ったところ、194 ℃にTgが観測された。
【0105】実施例3で得られた重合体がシンジオタク
チック構造であることの確認 図3(a)(b)に実施例3で得られた重合体の13C−
NMRを、前記した図2(a)(b)にアタクチック構
造を有する重合体の13C−NMRを示す。図3(a)に
おいて、137.76ppmのフェニルC1炭素に帰属するピ
ークが、前記した図2(a)(アタクチック)に比べ非
常にシャープになっていること、そして図3(b)の4
5.88ppmの主鎖メチン炭素に帰属するピークが、図2
(b)に比べ、非常にシャープになっていることから、
実施例1で得られた重合体は、非常に立体規則性の高い
ものであることがわかる。さらに、Macromolecules,第
21巻,第12号,第3356ページ(1988年)にて示されるよ
うに、一般にシンジオタクチック構造に由来するラセミ
ペンタッド構造のピークは、アタクチック構造の複雑な
ピークと比較すると、高磁場側に位置するのに対し、図
3の実施例3で得られた重合体のフェニルC1炭素のピ
ーク137.76ppmは、図2の 137.2〜 139.7ppmのア
タクチック構造のフェニルC1炭素の複雑なピークの中
で、高磁場側に位置する。これらのことから、実施例3
で得られた重合体はシンジオタクチック構造のものであ
ることがわかる。
【0106】
【発明の効果】本発明のヒドロキシスチレン重合体は、
高度のシンジオタクチック構造を有するものであって、
プリント配線基板、オフセットPS印刷版、フォトレジ
ストなどの素材として、あるいは難燃性接着剤や金属表
面処理剤などとして有用である。また、本発明の方法に
よると、該高度のシンジオタクチック構造を有するヒド
ロキシスチレン重合体を効率よく製造することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で得られた重合体の13C−NMRチャ
ートである。
【図2】実施例1で用いた単量体を使用して合成された
アタクチック構造を有するヒドロキシスチレン重合体の
13C−NMRチャートである。
【図3】実施例3で得られた重合体の13C−NMRチャ
ートである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 村田 昌英 東京都文京区水道二丁目3番15−504号 (72)発明者 加瀬 俊男 茨城県つくば市松代五丁目2−2−302号 (72)発明者 尾崎 裕之 茨城県つくば市小野川四丁目6−202号 (72)発明者 福井 祥文 茨城県つくば市二の宮四丁目6番3−507 号 (72)発明者 ホアン テ・バン 茨城県つくば市梅園二丁目2−38 横田住 宅3号棟 (72)発明者 ジン ジジュ 石川県金沢市小立野2−2−7 (72)発明者 宮沢 哲 茨城県つくば市東1丁目1番 工業技術院 物質工学工業技術研究所内 (72)発明者 萩原 英昭 茨城県つくば市東1丁目1番 工業技術院 物質工学工業技術研究所内 (72)発明者 土原 健治 茨城県つくば市東1丁目1番 工業技術院 物質工学工業技術研究所内 (72)発明者 鈴木 靖三 茨城県つくば市東1丁目1番 工業技術院 物質工学工業技術研究所内 (72)発明者 浅井 道彦 茨城県つくば市東1丁目1番 工業技術院 物質工学工業技術研究所内 Fターム(参考) 4J028 AA01A AB01A AC19A AC25A AC36A BA00A BA01B BB00A BB01B BC12B BC25B EB21 EC01 GA01 GA12 4J100 AB07P BA03H BA03P BA04P BA76P BA93P CA01 DA55 HA08 HB25 HB42 HB44 HB52 JA01 JA03 JA38 JA43

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(1) 【化1】 (式中、mは1〜3の整数である。)で表わされる構造
    単位を有する数平均分子量が600以上の重合体であ
    り、かつそのタクティシティーが13C−NMRによるラ
    セミペンタッドで30%以上であるシンジオタクチック
    構造のヒドロキシスチレン系重合体。
  2. 【請求項2】 触媒として、(A)下記一般式(2)お
    よび/又は一般式(3) MR2 a3 b4 c1 4-(a+b+c) (2) MR2 d3 e1 3-(d+e) (3) (式中、R2、R3、及びR4はそれぞれ水素原子、炭素
    数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール
    基、アルキルアリール基、アリールアルキル基、炭素数
    1〜20のアシルオキシ基、炭素数1〜20のアルコキ
    シ基、炭素数1〜20のチオアルコキシ基、炭素数6〜
    20のチオアリーロキシ基、シクロペンタジエニル基、
    置換シクロペンタジエニル基、インデニル基、置換イン
    デニル基、フルオレニル基、あるいは置換フルオレニル
    基を示す。Mはチタン(Ti)、ジルコニウム(Zr)
    又はハフニウム(Hf)からなる群から選ばれる遷移金
    属、X 1はハロゲン原子を示す。これらR2、R3、及び
    4は同一のものであっても、異なるものであってもよ
    い。さらにa,b,cはそれぞれ0〜4の整数を示し、
    またd,eはそれぞれ0〜3の整数を示す。)で表され
    る遷移金属化合物と、(B)下記(a)〜(d) (a)有機アルミニウムオキシ化合物、(b)前記遷移
    金属化合物と反応してカチオン性遷移金属化合物を生成
    できるイオン性化合物、(c)前記遷移金属化合物と反
    応してカチオン性遷移金属化合物を生成できるルイス酸
    化合物、(d)周期律表第1、2及び13族元素金属の
    有機金属化合物、から選択される少なくとも一種の助触
    媒との反応生成物を主たる触媒成分とするものを用い、
    下記一般式(4) 【化2】 (式中、R1 は炭素数3〜30のトリアルキルシリルオ
    キシ基、炭素数4〜31のアルコキシ基又は炭素数3〜
    30のトリアルキルゲルマニウムオキシ基、mは1〜3
    の整数であり、mが複数の場合R1 は同一であってもよ
    いし、異なっていてもよい。)で表される置換スチレン
    系単量体を重合させることにより、高度のシンジオタク
    チック構造を有する下記一般式(5) 【化3】 (式中、R1 は炭素数3〜30のトリアルキルシリルオ
    キシ基、炭素数4〜31のアルコキシ基又は炭素数3〜
    30のトリアルキルゲルマニウムオキシ基、mは1〜3
    の整数であり、mが複数の場合R1 は同一であってもよ
    いし、異なっていてもよい。)で表される置換スチレン
    系重合体を製造し、次いでこれを有機溶媒の存在下に酸
    もしくは塩基と接触させて脱保護基化反応を行うことを
    特徴とする請求項1記載のヒドロキシスチレン系重合体
    の製造方法。
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